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つつみしんやのひとりごと 2010年 5月
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2010.5.3

Savion Glover

Savion Glover というタップダンサーがいる。

私は彼のことを知らなかったのだが、2〜3ヶ月前、

この4月に来日するとの情報を得た。

その宣伝コピーが これ。
     ↓
 マイケルもプリンスも平伏する、絶対的タップ・ダンスの体現者。
 彼を見ずに、今の肉体表現を語るべからず。


で、YouTube で検索して見た映像が これ

クリントン大統領時代、ホワイトハウスに招かれた時のパフォーマンスだ。

10分あるけど、是非 ご覧頂きたい。

これを観て、(これは生(マナ)で体験せねば) と、先週金曜日、

東京公演の最終日2nd ショーに行ってきた。

発売日から、間もなく売り切れたということで、会場は満席。

今回のパフォーマンスは、ピアノ、サックス、ベース、

ドラムのカルテットに Savion がタップでからむというもので、

タイトルは、“ Tap on Jazz ”。

1曲目、ステージにはベーシストのみ。

アップライトベース の渋いソロが始まり、

やがて、Savionが登場。

ベース と タップ の デュオ だ。

Savion がタップを踏み始めたとたん、脳内で何かが起こった感じ。

いきなり覚醒。

あれを神業と言わずして、何と呼ぶのでしょう。

先の宣伝コピーが、けして誇張ではないのが分かる。

時間を計っていたわけではないので、正確には分からないが、

1曲目から、30分はノンストップだったな。

Savion の汗が、ボタボタ、ステージに落ちる。

たぶん1日2ステージやったら、フルマラソン走ったか、

それ以上の運動量だろう。

ああ、これやってたら、絶対太れへんな、と思うほど、

Savion は、細身。

そして後半、ちょっと太目の女性が登場。

(へぇ〜、シンガーもジョインするのか) と思いきや、

その太目の女性が、タップを踏み出した。

Savion に比べると、多少リズムの甘さは感じたものの、

あの大きな身体で軽快なタップには驚いた。

そして、その女性と Savion のタップの4バース (4小節ずつ交替)

を含むその曲が、曲調も含め、一番ピースフルで印象的だった。

ああ、なんて平和なんだ!って感じ。

そして、彼女が呼び寄せて、もう一人長身の黒人がステージに

登場。

この人は、タップ、あんまりうまくなかったので スタッフか何かかな。

最後だから余興で登場したのかな、って感じ。

アンコールは なし。

でも、満足。

2ステージやれば、もう、完全燃焼だろう。

私は、色んなライヴを観るが、マニアックなものも多く、

誰にでも勧められるものは、意外に少ない。

でも、これは、タップに興味のない人が観ても、

ふだんライヴを観にいかない人が観ても、きっと満足できるだろう。

次の機会には、是非、ナマでご覧いただきたい。

何事も本物に触れるのは刺激的だ。


タップダンスって 良く知らなかったので、なんとなく、

古い芸能という印象で 興味もなかった。

20年以上前の映画 「コットンクラブ」 「ホワイトナイツ」 「タップ」 での

グレゴリー・ハインズのタップが印象的だったぐらい。

そういえば、グレゴリーは、スタンリー・クラーク (Bass) の

アルバム "If this bass could only talk" に ゲスト参加し、

ベースとのデュオを演っている。

残念ながら、グレゴリーは、2003年、癌のため57歳で死去。





2010.5.4

GW Report

ゴールデンウィーク、5月1〜3日は、妻の実家がある

山形へ行って来た。

今までに10回以上は行っているが、今回は初めて車で

行くことに。

GWで道が混むことは予想されたので、4月30日の夜は、

Savion Glover のライヴ後、準備をしてそのまま寝ずに

午前 2:30 頃出発。

妻の実家までは、約 350km。

初めの 100km ぐらいは、調子が良かったが、結局、途中、

長い渋滞に 2度巻き込まれ、8時間もかかってしまった。

山形に着くと、なんと桜が満開。
  ↓


1年に2度も満開の桜が見られるとは!

考えてみれば、桜前線に合わせて日本列島を北上すれば、

何度でも見られるわけだ。

山形では種類によっては まだつぼみの桜も多く見られた。


そして、流石は、北国。

妻の実家では、まだストーブを点けていた。

日中は、それほどでもないが、朝晩は冷え込むのだ。

その証拠に、所々には雪が残っていた。

なんでも4月の中旬に20cmほど降ったらしく、

その時の雪が残っているのだ。

遠くの山々にも残雪。
  ↓


日本は、広いなぁ。


5月2日は、山形在住の妻の姪っ子の希望で

新潟までドライヴ。

彼女の目的は、新潟 ALTA で ショッピング。

山形にはないが、新潟に アルタ があるのだ。
  ↓


姪は今年高校生になったばかりで、オシャレしたい年頃。

ティーンエイジャー向けのファッション誌を毎月買っているようで、

そこにお店や商品が紹介されているらしい。

新潟アルタのこともそういう雑誌で情報を得ているようだ。

私は、新潟は3年ほど前、通っていたギター道場の合宿で

越後湯沢に行ったことがあるだけ。

その時は、宿との往復だけで観光も何もなかった。


妻の実家から新潟市街までは約2時間半ほど。

ドライヴとしては、ちょうど良い距離かな。

新潟市街は、思ったより都会で、高層ビルもちらほら。

お店も、ユニクロ、TSUTAYA、無印良品、紀伊国屋書店、

LOFTなど、東京と変わらない感じ。

もちろん地元の企業や商店もあるんだろうけど。


ALTAの向かいにある、レインボータワーに乗ってみた。
  ↓


1973年開業ということで、昭和の臭いプンプン。

約10分で、料金は、大人ひとり450円。

高さは100mまで上がる。

信濃川、日本海を見渡す。
  ↓


100mってこんなに高い。
  ↓


というわけで、山形〜新潟の旅を無事に終え、

昨日、東京に戻った。

昨日は、朝の10時に山形を 出発したおかげで、ひどい渋滞には

巻き込まれなかった。

それでも少し混んでいて、 6時間ほどかかったけどね。

夕方のニュースでは、東北道の上りの渋滞が 47km と

言っていたので、ホント、早く出て正解でした。





2010.5.10

てぃだかんかん

4月は、1本も観なかったので、久しぶりの映画、

「てぃだかんかん」。

ナイナイの岡村隆史 主演。

といってもコメディではない。

世界で初めて サンゴの産卵に成功した、沖縄の金城浩二さんを

モデルにした作品だ。

映画の内容が、どこまで本当の話かは分からないが、

ただ きれいな海を子供たちに見せたくて、仕事も辞めて、

サンゴの養殖に取り組む彼を、周りの人たちも本気でサポートし始め、

ついに世界初の偉業を成し遂げる。

特に奥さん (松雪泰子) のサポートが素晴らしい。

一人の実直な男の夢が、苦労の末、実現する感動の物語だ。

が、何かが物足りない。

この話なら、もっと良い映画に出来ただろうに。

例えば、始まりと終わりの5分ぐらい、子供の頃のところは、

要らないんじゃないか、とか、始まりの音楽の入って来方が

中途半端だとか、後半のくさい演出の親子のシーンは、

ちょっとなんとかならないかとか・・・。

前半で、主人公が周囲の嫌がらせに会うが、それも、なんでそんな

嫌がらせに会うかが描かれていないとか・・・。

話自体は素晴らしいのだが、私としては、とにかく 「惜しい」 作品だった。

金城の母役の 原田美枝子、漁業の組合長役の 國村隼 は良かった。

監督は、「デトロイト・メタル・シティ」 の李闘士男。

そういえば、あの作品も やや期待はずれだったな・・・。


★★▲☆☆





2010.5.11

自分を知る

大人になるってどういうことか。

ギリシアのアポロン神殿には 「汝自身を知れ」 と書かれていたらしい。

その解釈は、様々なようだが、簡単に 「自分自身を知る」

「自分は何者かを知る」 ということだとしよう。

大人になるとは、ひとつには、自分を知ることのように思う。

一生かかったって、自分の全てを知ることは出来ないと思うのだが、

どれだけ、自分のことを知っているかが、ひとつのオトナ度である

ように思うのだ。

20代の頃は、「自分が何でも出来る」 と思っていて、

「自分が正しい」 と思っていた。

それを 「若さ」 というのかも知れない。

でも、30代後半ぐらいから、自分にあると思っていた才能が、

実は ないことに気付く。

自分が、正しいわけではないことを知る。

自分が、大したことないことを知る。

自分が、何も知らないことを知る。

自分が、

臆病だと知る。

(あ、別に自分のことをネガティヴに捉えているわけではないので。

念のため。)

それでも、まだまだ自分のことを知っているとは、

言えないような気がする。

(具体的に自分の何を知らないのか) って?

それさえ、知らないような気がして、

ちょっと怖くなる。


そういえば、昔、どこかでこんな話を聞いた。

「自分」 は4つに分類できる。

 1.自分が知っていて、他人も知っている自分
 2.自分は知っているけど、他人は知らない自分
 3.他人は知っているけど、自分では知らない自分
 4.自分も、他人も知らない自分





2010.5.15

酩酊

昨日は、ある食事会があり、ワインを飲んだ。

かなり飲んだようで、後半ほとんど記憶がない。

妻が一緒だったので、様子を聞くと、かなり饒舌だったようで

初対面の方に対して、かなり トホホ な発言をしていたようだ。

初対面のOさん、ごめんなさい。

だが、妻の話では、普段 (しらふ) の私より面白かったようで、

ちょっと複雑。





2010.5.16

クリーン

久しぶりの映画 2本立て。

まずは、「クリーン」。

マギー・チャンが、ドラッグ中毒者を演じ、

2004年、カンヌ国際映画祭において、主演女優賞を

受賞した作品。

日本では、製作から 5年後 (2009年) の公開となった。

マギー・チャンってどこかで観たな、と思っていたら、

「ラブ・ソング」 の人だった。

あの映画、好きだったけど、彼女、ちょっと年取ってたのと、

久しぶりに見たのですぐに分からなかった。

監督は、フランス人で、オリビエ・アサイヤスという人だが、

マギー・チャンの 元夫らしい。

映画は、ひとことで言うと 「再生」 がテーマ。

ちょっと地味で、あんまり感動はなかったけど、まあまあかな。


★★★☆☆




母なる証明

2本目は、韓国映画 「母なる証明」。

1本目の印象が、ぶっ飛ぶような作品。

英題は、「MOTHER」。

原題もたぶん 「母」 という意味なんだろう。

知的障害のある純粋無垢な息子が、女子高生殺人事件の

犯人として逮捕される。

警察も弁護士もあてにならないと知った母は、

自ら真犯人を見つけようとする。

結構、ハラハラドキドキ、サスペンス的要素もたっぷり。

今年観た 韓国映画 「息もできない」 もそうだったけど、

強烈、というか、衝撃的 というか、韓国映画って、

「暗」 をえげつなく描くのが上手いのかな。

もうこれは、母の愛なのか、母の狂気なのか、分かりません。

誰でも楽しめる作品ではないだろうけど、インパクトのある映画を

観たい人はどうぞ。


★★★★☆





2010.5.17

CHAR vs JULIE

私が、ギタリスト & ヴォーカリスト、Char のファンだということは、

ここにも何度か書いた。

で、今日 たまたま こんな動画を見つけた。(4分44秒)

これは、知らんかった。

チャー ファン、ジュリー ファン、必見。

タイトルも 「CHAR vs JULIE」!

1978年というから、私は、高校1年生!

若い頃 (22歳ぐらい) の Char を観ていたら、

自分も ティーンエイジャーの頃のような 錯覚に陥った。

ああ、昭和。

ジュリーのバンドのギターは、井上堯之。

ご存知でない方のために。

井上堯之は、元ザ・スパイダース。

その後、ジュリーやショーケンと PYG というバンドもやっていた。

あの 「太陽にほえろ」 のサントラは、井上堯之バンドだ。

ああぁあ〜、昭和。(意味不明)





2010.5.22

目撃! 衝撃の現場

先日、妻と映画館へ行ったときのこと。

映画が始まる前に彼女は、自分の携帯電話の電源を切ろうとしていた。

電源が切れる直前、携帯電話の画面には、「See You!」 という文字が

表示された。

その時、私は見てしまった。

その 「See You!」 に対して、

手を振っている妻を。





2010..5.24

第9地区

アカデミー賞の作品賞他、4部門にノミネートされ、

話題になった作品 『第9地区』 を観てきた。

監督は新人、主役も無名で新人 (監督の友人らしい) 。

南アフリカ の ヨハネスブルク 上空に出現した巨大宇宙船に

乗っていた エイリアンを保護し、第9地区と呼ばれる地域に収容。

それから20年が経ち、エイリアンは 100万以上に増え、

第9地区はスラム化。

そして、事件が起こる・・・。

面白かったと言えば、面白かった。

ドキュメンタリータッチで始まり、あっという間に

引き込まれてしまい、観終わると そこそこ疲れていた。

「疲れた」 っていうのは、ドキドキ ハラハラ もあって、

面白かったっていう意味。

でも、観終わってから、『アバター』 を思い起こしてしまった。

差別意識があって、やたら、殺したがる軍人がいて、

金が欲しい 企業の偉いさんがいて・・・。

もちろん 『アバター』 とは、ストーリーも設定も全然 違うんだけど、

面白かったのに、観終わって あんまり幸せではない、

という点では、同じ。

後半、戦闘シーンがあるが、何のために殺しあっているのか、

分からなくなる。

途中で、「何をしようとしているか、話せばええやないか」 と思ってしまった。

でも、それは、大きなドス黒い力が 許してくれないから、

闘うことになるんだけど。


公式サイトには、プロデューサーであり、主役を務めた シャルト・コプリー の

「特定のメッセージやモラルが込められているわけではない」 との言葉が

記されているが、私には 結構、社会風刺作品。

差別、欲、エゴ、生々しい人間の 「暗」 を描いた作品だ。


★★★★☆





2010.5.26

墓場まで

登場人物は、あなたと A さんと B さん。

あなたは、A さんとも B さんとも仲良し。

A さんと B さんは、面識はあるものの

仲良しというわけではないし、個人的な付き合いもない。

そんな、3人の関係。


あなたは、A さんのある個人的事情を知っている。

それは、A さんから直接聞いたことで、A さんから

「他の人には言わないでね」 と口止めされている内容。

ある日、仲良しのB さんと話している時、話題が A さんのことに

及んだ。

B さんが、あなたの知っている A さんのその個人的事情を

「どうなんだろう?」 と 聞いてきたとき、あなたは、何と答えるだろうか?

そして、一番、「おとな」 の回答は何だろうか?

これは、10年以上前だが、私に実際に起こったシチュエーションだ。



Thinking Time



私は、B さんに向かって、

「それは、言えない」 と答えた。

つまり、「知っているけど、あなたには言えない」 という意味だ。

その時、B さんに言われた言葉が、10年以上経っても

忘れられない。

B さんは、こう言った。

「言わないんだったら、『知らない』 って言えよ!」

確かに、

「私は、A さんのその事情を知っているけど、

あなた (Bさん) には、言わないよ」 とわざわざ言う必要はない。

「知らんねん」 と答えれば、済む話だ。

私の発言は、

「あなた (Bさん) より、A さんとの付き合いの方が、

大切だから、あなたには言わないよ」

と言っているようなもんだし、

同時に A さんのことも本当の意味で大切に扱っていない。

ただ、(ホントは知ってるけど、あんたには言わないよ) と、

全く個人的で、役に立たない優越感を味わうための発言でしかない。

(そして、それは、優越感と書いたが、後味の良いものでもない。)


人は、正直さは、大切なことだという。

先の例の場合、「知らない」 というのは、嘘で、

「知ってるけど、あなたには言わない」 というのが、

嘘のない、正直なことだ。

でも、この正直さには、何のメリットもない。

むしろ、デメリットの方が大きい。

誰かを大切にするなら、嘘をつくことも必要で、

その、ついた嘘を一生、つき通し、墓場まで持っていく覚悟が、

男には (女にも?) 必要なんだな。


なので、(言わないんだったら) 「知らない」 と答えるのが、

大人です。





2010.5.29

墓場まで 2

男性だったか、女性だったか忘れたが、

結婚前に別の相手と、一度きりの過ちを犯してしまい、

罪の意識から、そのことを結婚相手に打ち明けて謝るべきかどうか、

という相談を、以前、三浦綾子の本で読んだ覚えがある。

三浦綾子の答えは、(正確には覚えていないが)

「相手は神様ではありません。あなたが打ち明けることで、

相手が苦しむかも知れません。黙っていなさい。」

というような答えだった。

「相手に赦しを乞うな」 ことは、

「自分の中でその罪 (?) と向き合っていけ」 ということでもある。


自分が楽になりたいからと言って、相手を苦しめるのは、違うだろう。

しかし、人は時に自分のことだけで、いっぱいになるんだな。

ホントは、自分のことも見えてないんだけど。





2010.5.30

鳥肌の立つ音楽

たぶん 1年間に500〜1000曲くらい新しい音楽を

聞いてると思う。

その中で、もう一度聴きたくなる音楽、何年も聴き続ける曲は、

誠に少ない。

CD で聴いて、鳥肌の立つ音楽は、これまた少ない。

「CDで聴いて」 と書いたのは、ライヴで聴いて鳥肌が立つよりも

CD で聴いて鳥肌が立つ方が、もっと希だからだ。

さて、先日購入した Marcus Miller の新譜

『A Night in Monte Carlo』 は、久々に鳥肌がたった。

これは、2008年11月のモンテカルロ・ジャズ・フェスティヴァルでの

モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団との共演を収めたもので、

ゲストとして数曲、Roy Hargrove (Tp,Flh)、

Raul Midon (Vo,Gt) が参加している。

1曲目、『Blast!』 は、2007年のMarcus の曲で、

最近のライヴでは、比較的よく演奏されていて、

私も何度か生で聴いている。

その曲のテーマが、オーケストラで演奏されるわけだが、

ストリングスの入って来方にゾクゾクして、鳥肌が立った。

ラウル・ミドンの 『State Of Mind』 は、

マーカスとパーカッションと3人の演奏だが、これまた強力!

是非、映像も観たい。

演奏後、Marcus も自分で映像が観たいと思ったそうだが、

映像は記録されていなかったそうだ。

残念。


それにしても、音楽を聴いて鳥肌が立つ、というのは、

どういう生理的な作用なんだろう?





2010.5.31

ジュリー&ジュリア

気になっていたが見損なっていた映画 『ジュリー&ジュリア』 を

やっと観てきた。

主演は、メリル・ストリープ と エイミー・アダムス。

メリル・ストリープ は、本作で アカデミー賞 主演女優賞にノミネート。

なんと、16回目の主演 or 助演のノミネート記録は、

男優・女優あわせて断トツの1位。

映画は、ジュリア (メリル・ストリープ) と ジュリー (エイミー・アダムス)

という2人の女性の実話。

ジュリア の話は、1949年から50年代にかけて、夫の仕事で

パリに駐在中、本格的にフランス料理を学び、アメリカで料理本を

出版するまでの物語。

ジュリーの話は、2002年、365日かけてそのジュリアの

本の524のレシピを再現し、ブログに綴るというチャレンジの

物語。

その女性2人の物語でもあるし、2組の夫婦の物語でもある。

時空を越えた2つの話が、絶妙に絡み合う。

2002年の時点ではジュリアは、生きていたのだが、

作品中では、2人は会わない。

 (ジュリアは、2004年8月に亡くなった。

 2人が会ったのかどうかは、分からない)

ジュリア、ジュリー、両方のご主人が素晴らしい。

きっと、この映画を観たら、「こんな優しいオトコと結婚したい」 と、

ほとんどの女性が思うのでしょうね。

良い映画だったが、後半に出てくる ある一つのエピソードの

意味が、私には分からなかった。

そのことで、ストーリーが ちょっと渋く (苦く?) なったと思うのだが、

なくても良かったような気もする。


★★★★☆


余談。

作品中、「私はパン、あなたは、バター」 というセリフが

2度出てくる。

1度目は、ジュリアの夫 ポールがジュリアに向かって。

2度目は、ジュリーが、夫 エリックに向かって。

パンとバター、どちらか一つでは、足りないということから、

「私とあなたは、離れられない」 「2人でひとつ」 というような

意味の比喩だ。

この比喩は、もしかしたら、英語では古典的なのかも知れないが、

今から27〜28年前、私はこの言葉を、ポール・マッカートニーの

詞の中に見つけ、その頃、片思いだった女性への恋文に

引用した覚えがある。(寒っ!)

もちろん、成就しなかったわい!


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