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つつみしんやのひとりごと 2014年 6月
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2014.6.1

TOEIC Bridge 受験

英会話は、ずっと習得したいことの一つとして、

何年もが過ぎた。

TOEIC という英語力評価のテストがあるのは

知っていたが、私には受験する動機も実力も

なかった。

最近、TOEIC Bridge という初級中級者向けの

テストがあるのを知った。

これなら、英会話の習得のモチベーションになるかもと、

今日、試しに受験してきた。

会場は、日本赤十字看護大学の広尾キャンパス。

テストは、リスニング・セクション 25分間50問と、

リーディング・セクション 35分間50問に

分かれており、合計で1時間100問だった。

思っていたより難しく、リーディングは、

10問も残してタムアウトとなった。

何度も受験していそうな学生らしき若者が、

試験終了後、「今回は難しかったなあ」 と

話しているのが聞こえてきたので、もしかすると、

いつもより 難問だったのかもしれない。

私としては、

確信を持って回答を書いたのが 10%、

たぶんこうだろうと推測で書いたのが 40%、

全く分からず当てずっぽうで記入したのが 40%、

時間切れで答えを書けなかったのが10%。

そんな感じだ。

数日前、ライヴのMCが聞き取れる様に

なったと書いたが、なんのなんの。

リスニング・セクションは、かなり難しく感じた。

何しろ、問題は1回しか言われない。

1つの問題が終わると、時間を空けずにすぐ次の問題が

始まるので、終わった問題に引きずられていると、

聞きそびれてしまい、何を言ったのか全く分からない。

そんな集中力も要求されるテストだ。

まあ、実際の会話なら聞き直すこともできるから、

実際の会話より、このテストの方が、

ハードだとも言えるんやけど。

一方、リーディング・セクションは、

知っている単語があり、前後は推測できるものから、

全く何を訊かれているのか分からない問題も

いくつかあったし、質問の意味は分かっても

答えが見当つかないものなど様々だった。

結果は、7月4日に発送される。

予想としては、20〜30点か。

当てずっぽうで書いた回答の正解率が高ければ、

30〜40点ぐらいかな。

とほほ。





2014.6.1

憂歌団 復活!

数年前、妻の姉さんと姪っ子と妻と4人で

カラオケに行った。

私は、憂歌団の 「おそうじオバチャン」 を歌ったが、

悲しいことに 誰も知らんかった。

憂歌団は、大阪のブルースバンド。

「おそうじオバチャン」 は、1975年リリースの

彼らのデビュー曲で、発売から一週間で

放送禁止になった いわくつきの曲。


大阪でバンド活動をしていた頃、

今はなき バーボンハウスというライヴハウスで

一度だけ 憂歌団の前座をやらせてもらったことがある。

客からビールの缶が、いつ飛んできてもおかしくない、

あの緊迫したムードは、もう27〜8年前のことだが、

今でもハッキリと覚えている。

憂歌団は、1998年にバンド活動を停止、

その後、2012年にドラマーの島田さんが死んでしもた。

その憂歌団が、昨年、再結成を発表した。

昨年も東京の公演があったようだが、知らなかった。

今日はその憂歌団のコンサートに行ってきた。

@ 日比谷野外大音楽堂。

メンバーは、木村充揮 (Vo&Gt)、内田勘太郎 (Gt)、

花岡献治 (B)、そして、ドラムに元RCサクセションの

新井田耕造。

期待を大きく上回って、めちゃくちゃ良かった。

もう、最強無敵のバンドやと思った。

客席から、ず〜っと ヤジと声援 (?) が聞こえてる。

これだけ、客がうるさいバンドもないやろ。

なんていうんかな、バーボンハウスでやってた頃と、

な〜んも変わってない。

一瞬、ここは大阪城公園の野音かと錯覚したわ。

大きな会場であっても、全くの自然体で、

素晴らしいほど マイペース。

改めて、ようもこのバンドの前座を努めたもんやと

ビビってしもた。

(その前座を務めたバンドは 当時 大阪では、

割と知名度のあったバンドで、私は途中参加だった。)


開演前のステージ


曲は、「サマータイム・ブルース」 「胸が痛い」

「おそうじオバチャン」 「シカゴ バウンド」

「嫌んなった」 「10$の恋」 「Stealin'」

「キスに願いを」 などなど。

1回目のアンコールが終わり、BGMが流れるも

熱狂的な声援に応えて、2回目のアンコールに登場。

もう、客席はぐじゃぐじゃ。

客席 大合唱の 「君といつまでも」 って どーやねん。

けど、そんな 「君といつまでも」 の、

木村さんの 「ぼかぁ、死ぬまで歌い続けるぞぉ」 って

セリフで泣いてしもたわ。


「パチンコ〜ランラン・ブルース」 「エーメン」 が

聴けなかったのは残念やけど、また行きたいな。

勘太郎さんのギターも良かった。(ギターはヤイリ)


必見!
おそうじオバチャン






2014.6.2

6月2日

今日は、妻の50歳の誕生日。

そして、私たちの15回目の結婚記念日。

結婚15周年は、「水晶婚式」 というそうな。

15年という年月も、50年という年月も

短いようで長く、長いようで短い。

夕食は、東京ステーションホテルにある、

美味しくて健康的な広東料理、

「Cantonese 燕 Ken Takase」 で、

美味しく頂きました。


このひとりごとをスタートしたのは、

2007年の6月1日なので、

こちらは 昨日で7周年。

年に300エントリー書いたとして、

7年で2000を超えた。

今のところ、止めようとか休もうという気は、

起こっていないので、このまま続けます。

いつまで続くか 分からんけど。

よろしくお付き合いください。





2014.6.4

立川生志 落語会
ひとりブタ


今日は、国立演芸場へ落語会に行ってきた。

立川生志 (たてかわしょうし) 落語会。

「ひとりブタ」 というタイトルが付いているが、

このブタは、生志が太っているから、

そのまま 「ブタ」 のことなんだろうか。

それとも、「独演会 = ひとり舞台」 の

「舞台」 のことなんだろうか。

それはさておき、

立川生志は、1963年生まれとあるから、

最近のお気に入りの 柳家喬太郎と同じ年で

私とは1歳違いの同年代だ。

ポッチャリしているせいか、若く見えて、

どことなく 若ノ花を思い出させる顔だ。

生志は、立川談志の弟子。

落語は聴いたことがなかったが、

今日は、ゲストが桂南光なので、

本当は、そっちが目当てだった。

南光をナマで聴けるのは、

東京ではあんまり機会がないのでね。


演目は下記。

「看板のピン」 立川生志
「厩火事」 立川生志
「胴切り」 桂南光
ー 仲入り ー
「百年目」 立川生志


前座は なし。

生志が最初にやった 「看板のピン」 は、

ふだん前座が やるような演目だとのことだったが

初めて聴いた。


「厩 (うまや) 火事」 は、怠け者の亭主と、

髪結いを仕事にしている妻、おさきの物語。

2人の間には、喧嘩が絶えない。

今日も亭主は、おさきに 「イモ女」 と言い、

おさきは、亭主に 「サカナちゃん」 と言い合いをしたのだ。

おさきは亭主の本心を知るために 転んだふりをして、

亭主が大事にしている 瀬戸物を割る。

おさきが転んだとき、亭主は 瀬戸物の心配ではなく、

「ケガはなかったか? 大丈夫か?」 と

おさきの体を気遣う。

おさきは、「(瀬戸物ではなく) 私のことを

心配してくれるのかい」 と感動する。

それを聞いた亭主は、

「当たり前だ。お前が怪我でもしたら、

明日から遊んで酒が呑めねえ」 と言うのが 通常のオチだ。

ところが、今日は違った。

「お前さん、そんなに私のことを心配してくれるのかい?」

「あたりめぇじゃねえか」

「『怪我でもされたら明日から遊んで酒が呑めねえ』 って

言うんじゃないだろうね」

と、おさきが先に そのオチを言ってしまう。

(ええ?どうやって終わるんやろ?) と思って

聞いていると、

「そんなこと言うわけ ねえじゃねえか」

「でも、大事な瀬戸物を 割っちまったよ」

「そんなものは また買えばいい」

「私は、イモ女だよ」

「オレはサカナちゃんだ。

サカナだけに、恋女房だ」

っていうオチで、ただの怠け者の亭主の噺が、

ホンマもんの女房想いの亭主の噺になっていた。

軽く感動。

ええねぇ、こういう意表を突くアレンジは、

どんどんやって欲しいな。


南光は、上方らしいお噺をということで、「胴切り」。

もう、めちゃくちゃナンセンスな

B級なストーリーやねんけど、

これは、枝雀師匠のCDを聞いたことがある。

まあ、好き嫌いは分かれるやろな。

南光も面白かったけど、この噺は演者を選ぶやろな。

南光は、髪の毛多い人やなぁと思ってたけど、

大分薄くなってたね。(落語と関係ないけど)

マクラでしてた、南光襲名時の談志師匠のエピソードが

面白かった。


最後は、生志の 「百年目」。

真面目で通っている番頭が、酔っ払って、

ハメを外して遊んでいるところを

主人に見つかってしまうというお噺。

これは、米朝と松喬で聴いたことがあったが、

今日のは、後半の主人の番頭への承認が素晴らしく、

思わず泣いてしもた。

これ、こんな人情噺やったんかと再認識。


楽しかったですが、マナーについてひとこと。

携帯電話は、電源を切りましょう。

今日、一席の間に2回も客の携帯電話が鳴った。

しかも、同一人物。

私の2列前の客だったので、間違いない。

ビックリやね。

本人 慌てているから、これまた 中々 音止められへんねんな。

どういうことでしょね、2回も鳴らすって。


さて、明日は いよいよ志の輔です。





2014.6.5

立川志の輔 独演会

2日連チャンの落語会。

今日は、行きたかった志の輔の落語を聴きに

やっと 行ってきた。

@ 銀座ブロッサム中央会館。

志の輔の落語会は、大人気なので、

この公演もチケットはすぐに売切れていた。

私は、オークションで入手しただのが、

思ったより安く落札できた。

というのも、オークションに入札する人も

ペアで行きたい人が多いのだろう、

2枚で出品されているものは、競争率が高い。

ちょっと良い席になると、1枚あたり、

7000円以上で落札されていた。

(元々は4100円のチケット)

その傾向が分かったので、

1枚だけ出品されているものを狙ったら、

私以外誰も入札してこず、スタートの価格、

5000円で落札したのだ。

しかも、11列目と まあまあええ席。

4100円出して、後ろの方の席になるのなら、

ちょっとプラスしても、良い席で観たいな。


さて、本日の演目は下記。

「牛ほめ」 立川志の太郎(前座)
「たがや」 立川志の彦(二つ目)
「買い物ぶぎ」 立川志の輔
〜 仲入り 〜
「抜け雀」 立川志の輔


期待通り、志の輔は素晴らしかった。

チケットがすぐに売り切れるのも頷ける。

マクラで聴ける話も興味深い。

独演会はええな。

マクラもたっぷり聴けるから。

「買い物ぶぎ」 は 志の輔の創作、

「抜け雀」 は 古典。

どちらも、ホントに面白く素晴らしかった。

この人の落語は、何度でも観たい。





2014.6.6

作品と反社会行為と
コンプライアンスと出荷停止


ASKAが覚せい剤取締法違反容疑で逮捕されたことで、

CHAGE&ASKAとASKAソロ作品が出荷停止になった。

CDや映像合わせて全74商品もあるらしい。

こういうケースの出荷停止には、明確な基準があるわけではなく、

レコード会社の独自判断だという。

レコード会社側は、「コンプライアンスを重視すべき立場」 として、

出荷停止に踏み切ったようだが、

世の中には、「作品には罪はないだろう」 という声もある。

ちなみに カラオケは本人のCDの音源を使っていないので、

(今のところ) 配信停止の予定はないらしい。


出荷停止する レコード会社の損失は大きいと思うが、

週刊誌なんかは ASKAの記事で大分稼いでいるやろ。

作品を売ったら、コンプライアンスに関わるけど、

記事で儲けるのは、(報道という大義名分があるので)

ええっちゅうのが、おもろいな。

私はどちらかというと、出荷停止にしなくても良いと思う派。

作品は作品だから。

(どうかすると、本人が作っていなかったっていう

ケースもあったでしょ。)

そして、聴きたくない人は買わなければ良いと思う。

でも作品の印税が、反社会的な人に入り続けるのも

どうかと思う。

そのあたりについて 酒井政利氏がこんな風に書いてた。

アメリカのエンターテインメント界のように、
契約時に反社会的行為をした場合の制裁条項を
組み込むのも必要ではないか。
その場合、作品に制裁を加えるのではなく、
例えば売り上げを社会貢献に使うなども
前向きに考えてみてはどうか。


もと記事

それ、ええアイディアやと思うねんけど。





2014.6.7

春風亭小朝 独演会

今週は、4日間に3回の落語会という

落語ウィークになってしまった。

今日はその3日目、春風亭小朝 独演会。

@ 関内ホール (横浜)。

小朝の落語をナマで聴くのは初めてなので、

あいにくの雨の中、楽しみに出かけた。

演目は下記。

一、「蛇含草」 春風亭ぴっかり (二つ目)
一、「死神」 春風亭小朝
〜 仲入り 〜
一、「読書の時間」 津軽三味線 林家ひろ木 (二つ目)
一、「荒大名の茶の湯」 春風亭小朝
一、「宿屋の富」 春風亭小朝


小朝の弟子の女性噺家、ぴっかりの後、

いったんどん帳が下りた。

真っ暗の中、照明が点くと、いつの間にかどん帳は

上がっていて、小朝が既に座っていた。

マクラなしで、いきなり 「死神」 が始まった。

志の輔の 「死神」 を聞いたことがあったが、

演出もオチも違っていて これまた面白かった。

仲入りをはさんで、林家木久扇の弟子、ひろ木は、

独特のゆるキャラで、憎めない印象。

2席続けての小朝は流石。

「荒大名の茶の湯」 は初めて聴いた演目だったが、

加藤清正ら武将が7人登場する爆笑噺。

終演後、ロビーには 「茶の湯」 と張り出されていたが、

「茶の湯」 は、全然違う演目や。

主催者側が 演目 間違うたらあかんやろ。

「宿屋の富」 は、上方では 「高津の富」 という、

宿屋の客が、今で言う宝くじに当たってしまうという噺。

当たりくじ番号と自分の番号を読み比べ、

同じ番号を読みながら、中々当たっていることに

気がつかない様子がこの噺の一番の見所。


マクラでは、小朝が 明智光秀役で現在出演中の大河ドラマ、

「軍師官兵」 の話から、「わびさび」 の言葉の説明まで、

ふだん聞けない興味深い話が聞けた。

やっぱり、音楽も落語もナマが一番やな。





2014.6.8

熱海五郎一座
天然女房のスパイ大作戦


三宅裕司率いる「熱海五郎一座」 の

新橋演舞場進出記念公演、

「天然女房のスパイ大作戦」 を観てきた。

「天然女房」 とは けっして人ごととは

思えぬタイトルだ。

夫の浮気を疑った妻が、スパイになるというお話。

端っこの方だったが、前から3列目だったので、

割とよく見えた。

出演は、三宅裕司、小倉久寛、渡辺正行、

ラサール石井、春風亭昇太、深沢邦之、

そしてゲストに 沢口靖子、朝海ひかると

豪華キャスト。

「三宅裕司率いる〜」 という時点で

お分かりいただける通り、もちろん喜劇。

大掛かりな舞台セットをふんだんに使ったコメディで、

ただのドタバタにならないあたりは、

脚本の良さと、今回のヒロイン 沢口靖子 のキャラに

依るところが大きいとみた。

沢口靖子ってテレビで観るより、若々しく

可愛くてビックリ。

終わってからの挨拶で、セリフを間違えたと

言っていたが、天然の役柄なので、

その間違ったセリフにも違和感がなく、

またその間違ったセリフへの三宅裕司の

返しも自然だったので、おそらく観客は、

誰ひとりとして、間違っているとは気がつかなかっただろう。

もう一人、宝塚出身の朝海ひかると合わせて

そのほかのおっさんばかり出演の舞台に

華麗な華を添えていたね。

先週観た 「ビッグフェラー」 が

ちょっとシリアスで難しかったのに比べ、

分かりやすくて笑って観られる、

こういう芝居の方が、自分には合っていると思った。

劇団としては、由緒ある新橋演舞場に

進出したこと自体、大きな飛躍のようだった。

面白かった。








2014.6.10

まさき君のピアノ
橋本安代 著


自閉症の息子を持つお母さんが書いた、

ノンフィクション。

2011年3月、東日本大震災後の宮城県女川町。

自閉症のまさき君が避難所でピアノを弾いた話は、

当時のニュースにもなったようだが、私は知らなかった。

いや、あの頃は毎日のように、避難所からの映像が

流れていたので、このニュースを観たとしても

記憶に残らなかったかもしれない。


本書は、ただ 「自閉症の少年が避難所でピアノを弾いた」

というだけの内容ではない。

母と自閉症の息子の感動的な実話だ。

残念ながら、著者は昨年夏、

大好きな息子たち(3人) を 残して他界。

さぞや心残りであっただろう。

合掌。


まさき君のピアノ (Amazon)


★★★★★





2014.6.11

太陽に近づいたのか?

ゴールデンウィークに宮崎へ行った時のこと。

JR日豊本線の線路沿いの道を車で走っていたのだが、

線路の向こうに線路と並行に、

高架の線路のようなものが走っている。

「のようなもの」 と書いたのには、わけがある。

「あるもの」 がなければ、どう見ても高架の線路に

見えるのだが、それがあるために、

線路でないことは確かで、それは見たこともない光景だった。

その 「あるもの」 というのは、ソーラー発電のシステム。

写真を撮りそこねたので、ネットで探してみたらあった。

こんなんです。


ここから拝借


後で分かったことなのだが、

高架は、使わなくなったリニアモーターカーの実験施設。

地域 (都農町) のシンボル的存在である

「リニアモーターカー実験施設」の高架を活用し、

太陽光発電施設を作ったというわけだ。

その時は、「リニアモーターカー実験施設」 の

跡ということを知らなかったので、

何のために高架にしたのか理解できなかった。

そのちょっと不思議な光景を見ながらの

その時の妻との会話。

私 「何のために、わざわざ高架の上にソーラー発電、

  作ったんやろ?」

妻 「そりゃ、太陽に近づけるために決まってるでしょ」





2014.6.12

青天の霹靂

劇団ひとりが初めて監督した映画 「青天の霹靂」。

原作も劇団ひとり。

「晴天の〜」 とくると 「霹靂」 は、たぶん

「へきれき」 だと読めるけど、「霹靂」 だけ見たら

きっと読まれへんな。

大泉洋演じる人生あんまり上手くいっていない男が、

雷に打たれて40年前にタイムスリップし、

自分の両親 (柴咲コウと劇団ひとり) の

若い頃に出会う。

自分の人生がイマイチなのを

自分を捨てた母親と、ダメな父親のせいに

生きてきたのに、若い頃の両親は、

自分が思っていた 二人ではなかった。

そんなストーリー。


よくあるタイムスリップものなのだが、

ストーリーも脚本も よくできた映画だと思う。

大泉洋が上手い!

彼の演技に、何度も泣かされた。

マジシャンの役で、マジックのシーンが

何度もあるのだが、4ヶ月練習して

ノースタントで撮ったらしい。

さすがは、プロ。

あまりに上手くて、合成か?と疑ったほど。

今でも半分疑ってるけど。

(それだけ鮮やかだったということね。)

柴咲コウ、劇団ひとり、風間杜夫も ハマり役。

映画のキャッチフレーズが、

「人生は奇劇だ。」

「喜劇」 ではなくて、「奇劇」。

なるほど。


青天の霹靂 オフィシャル・サイ


★★★★★




WOOD JOB!(ウッジョブ)
神去なあなあ日常


本日2本目は、矢口史靖 (やぐちしのぶ) 監督の

「WOOD JOB!(ウッジョブ) 神去なあなあ日常」。

「神去」 は、舞台となる村の名前で

「かむさり」 と読む。

原作は、三浦しをん著 「神去なあなあ日常」。

矢口監督といえば、「スウィングガールズ」

「ロボジー」 など面白い作品を撮ってきた監督だ。


大学受験に落ちた 都会育ちの青年 (染谷将太) が、

パンフレットに載っていた女の子 (長澤まさみ) 目当てに

1年間の林業研修に臨む。

今にも逃げ出しそうなひ弱な青年が、

1年かけて山の男に成長していくというストーリー。


染谷将太は、数本出演作を観ているが、

本作が一番良かった。

チャラチャラした感じから、少しずつ林業に目覚め、

逞しくなっていく様子を見事に演じている。

長澤まさみは、田舎の気の強い女の役で、

あんまり化粧気もないのだが、やはり可愛い。

それから、伊藤英明が山の男役で出ているが、

これが野性的で良い。

「海猿」 は観ていないのだが、

「海猿より、山猿の方が合っている」 という

声もあるほどのハマり役。

その他、優香、西田尚美、マキタスポーツ、

近藤芳正、柄本明 ら。

マキタスポーツは、テレビドラマにも出てるし、

なんかええ役者になってきたなぁ。


コミカルな物語の中に、林業の厳しさとその魅力、

自然の雄大さ、神秘さを描いていて楽しめます。


WOOD JOB!神去なあなあ日常  オフィシャル・サイ


★★★★☆





2014.6.13

Chega De Saudade 新解釈

アントニオ・カルロス・ジョビンとともに

ボサノバを作ったと言われている、

ジョアン・ジルベルトの代表曲に

「Chega De Saudade」 がある。



「サウダージ」 というポルトガル語には、

「郷愁」 「やるせない想い」 という意味らしく、

ブラジルのポルトガル語では、ポルトガルの

ポルトガル語より、もっと切ない感じが強いらしい。

「Chega De Saudade」 は、

「やるせない想いは、もうたくさん」 というような意味らしい。

英語では ちょっと歌詞の内容が違うらしいのだが、

「No More Blues」 として有名だ。

「ブルースは、もういらん」 という感じだな。

誰が訳したのか、日本に紹介されたとき、

(たぶん1960年代だと思うが)

「想いあふれて」 という邦題で発売されたようだ。

原題には、その 「 『あふれる想い』 はもうたくさん」 という

意味があるようだが、この邦題ではそこまで表現されていない。

「想いあふれて」 ってごろ的にはええと思うねんけど。


さて、その 「Chega De Saudade」、

こんな風にやってしもた人たちを発見。



ボサ・メタル?

何度も聴き返したいとは思わないが、

1回聴くには面白い。





2014.6.14

ルパン三世

先日、映画館で8月に公開予定の映画、

「ルパン三世」 (実写版) の予告編を観た。

主役のルパン三世役は、小栗旬だ。

先に話だけ聞いていたら、

(小栗旬?微妙やな) と思ったに違いない。

でも、短い予告編の中でも、小栗のルパンは、

私の持つルパンのイメージを壊しておらず、

(おお、中々えーやん) というのが正直な

感想だった。


ルパン三世の実写版といえば、子供の頃、

映画館で観た覚えがある。

ルパンを目黒祐樹が演じていたのは覚えていたが、

他のキャストは記憶になく、いつ頃のことだったかも

覚えてなかった。

調べてみると、1974年8月公開とあるから、

私が小学6年生の時だ。

キャストは、目黒祐樹の他、田中邦衛が次元大介、

江崎英子 (誰か分からん) が峰不二子、

伊東四朗が銭形警部を 演じた。

石川五エ門は登場しなかったようだ。

40年も前のことで、内容は何も覚えていないが、

この機会に (DVD があれば) もう一度観てみようかな。


さて、今年公開の新作の方のキャストも気になるところ。

予告編では、ルパンが小栗旬だと分かるのだが、

そのほかのキャストは、分からなかった。

チラッと映るようにも見えたが、

アップにならないので、誰かは分からないのだ。

オフィシャルサイトを見ると、次元大介には玉山鉄二、

石川五ェ門に綾野剛、銭形警部に浅野忠信、

そして、一番気になる峰不二子には・・・

黒木メイサだ!

次元と五ェ門はええけど、銭形と不二子は、

(う〜ん ちょっとイメージ違うかなぁ) って感じ。

映画では、そんな心配をぜひ吹き飛ばして欲しい。




写真クリックで オフィシャルサイトへ





2014.6.15

フエルサ ブルータ

なんやよう分からんけど、

これ おもろいんちゃうかと思って、

究極の体験型エンタテイメントと謳われている

「フエルサ ブルータ」 を観てきた。

@ 赤坂サカス広場 特設テント。

キーワードは、音 (リズム) と光とダンスと水。

基本的にはダンスショーなのだろうけど、

ステージで踊っているのを観るという従来の

ショーではない。

オールスタンディングで、ステージは前だけでなく、

後ろだったり、壁面だったり、会場内を移動したり、

また、頭上から降りてきたりと、確かに

観たことのない初体験のショーだった。

天井から透明のプール (?) が降りてきて、

その中で女性たちが戯れていたり、

観たことのない光景は、それなりに面白い。

お客さんも声を上げて大喜びで盛り上がっているが、

残念ながら私は終始、冷めていた。

おそらく私が20歳ぐらいで友達グループと

観に来ていたら、はっちゃけて盛り上がっていただろうな。

そういう意味では、自分が 「年取ったなぁ」 と

いうことだけが、浮かび上がったショーだった。

妻も同じような感想。

確かに、周囲を見るとお客さん若いわ。

最近よく行く落語会とは大違い。

(落語会は、白髪とハゲだらけやねん。)


フエルサ ブルータ オフィシャルサイト




春を背負って

松山ケンイチ、蒼井優、豊川悦司ら出演の映画、

「春を背負って」。

監督は、本作が監督第2作となる 木村大作。

元は 日本映画界きっての名カメラマンの方らしい。

前作 「劔岳 点の記」 は観ていない。

予告編を観て、良さそうな映画だと思ったが、

正直、ちょっと物足りなかったな。

山の景色は素晴らしいが、ヒューマンドラマとしては、

なんか、グッとくるもんに欠ける。

登山家が観ると違う印象なのかもしれないけど。

ただ、撮影は、さぞ過酷だっただろうと想像できる。


★★★▲☆





2014.6.16

ウマイ焼酎

ゴールデンウィークに宮崎に行ったとき、

叔母夫婦にお土産に買ってもらった焼酎。



右が鹿児島県さつま市、本坊酒造 の芋焼酎、

「あらわざ桜島」、左が宮崎県西臼杵郡、

神楽酒造 の麦焼酎 「3650」。

どちらも東京ではあまり見かけない焼酎だ。


「あらわざ桜島」 は、磨き蒸留という特許製法で

作られた なめらかで美味しい芋焼酎。

IWSC (インターナショナル ワイン&スピリッツ

コンペディション) という世界的なコンペで、

2013年、金賞&世界最高賞を受賞した一品。

世界一ってスゴイな。

25度。


「3650」 はその名前通り、10年間熟成された

限定酒。

私は、あまり麦焼酎は飲まないのだが、

宮崎に行ったとき、飲ませてもらって、

「これは美味い!」 と思ったのだ。

10年熟成のせいか、無色ではなく、

白ワインのような色あい。

こちらは、27度。

普段飲んでいるような焼酎よりは、

度数だけでなく、お値段も高め。


今では、近所のお店で売っていなくても

全国どこでも通販で入手できるようになった。

嬉しいけど、ちょっと希少感が減るよなぁ。





2014.6.17

結婚について考える

2012年の平均初婚年齢は、男性が30.8歳、

女性が29.2歳で、これは年々遅くなっているという。

私たちの結婚は15年前なので、

当時は もう少し平均初婚年齢も 若かっただろう。

私が36歳 (37歳になるふた月前)、

妻が35歳だったので、結構 平均より遅かったわけだ。


内閣府が調査した結果の、

若年層の未婚・晩婚化の理由が興味深い。

女性は 「独身の自由さや気楽さを失いたくないから」 と

いう回答が一番多く、55.3%。

男性は 「経済的に余裕がないから」 が 52.0%で最多。

この結果を見ると、男性に経済力があっても、

女性が気楽に生きていきたいと考えれば、

結婚は成立しないっちゅうことになるんかな。

結婚しても自由で気楽に過ごしている妻が

身近にいるので、55.3%の女性に、

「自由で気楽な結婚もあるで」 と教えてあげたい。

一方、男性の理由は、切実やな。

実は、経済力がなくてもその気になれば、

結婚はできるんやけど、子供が出来たりしたら、

やっぱりしんどいわな。

私も、やはり経済力がない若者だった。

25〜26歳の頃、結婚したい彼女がいて、

先方のお父さんに

「結婚式挙げるお金もありませんけど、

娘さんと結婚させてください」

と言いに行ったことがある。

若いなぁ。

勇気 (?) あるなぁ。

けど、恥ずかしいよなぁ。

彼女のお父さんは、

「お金が出来てからにしなさい」

という、親ならば当たり前の回答をくださった。


その数年後、その彼女とは別れてしまった。

以前は、(あの時、私が意地を張らずに、

「結婚資金を貸してください」 と

自分の両親に頭を下げるか、

彼女のお父さんに頭を下げれば、

結婚できたんじゃないか) と思っていたが、

最近は、そうでもないと思うようになった。

自分の親なら、息子のことが可愛いから、

本気で頼めば、多少の融通はしてくれたかもしれない。

でも、私は、

「彼女のお父さんも頼めば金を貸してくれたんじゃないか」と

思っていたのだ。

今となっては、それは、あまりにも思い上がりというもの。

もしかしたら、娘には貸した (出した) かもしれないけど、

結婚相手の親に 「結婚資金を貸してくれ」 というような

男に娘はやれんわな。

今では、その彼女に限らず、若くに結婚していたら、

私は 誰とも うまく行かなかったんちゃうかと思っている。

聖書にある通り、

「すべての業には時がある」 のだと思う。


ところで、15年前、私は結婚した翌月末で、

当時勤めていた飲食店をクビになった。

入籍時にその解雇は決定しており、

次の仕事は決まっておらず、言ってみれば

「経済的に余裕のない」 結婚だった。

が、なんというか、その当時、

深刻になった覚えがない。

(なんとかなるやろ) と、私自身が割とええ加減に

生きていたということもあるが、

それ以上に、深刻さのない理由は、

妻が楽天的で能天気であるからに他ならない。

あの人は、経済的に余裕のない夫に嫁いでも、

独身時代のまま自由に気楽に暮らせる

特殊な人やからな。

まあ、妻が結婚当時も今も自由で気楽なのは、

彼女のキャラも然ることながら、子供がいない、

面倒見なあかん親がおらんっちゅうのも大きいけどね。


ニュースの元ネタ





2014.6.20

私の男

浅野忠信&二階堂ふみ 主演の映画。

原作は、桜庭一樹著の直木賞受賞作らしい。

地震で両親を失った少女と、

その少女を引き取る親戚の男の物語。

「禁断の愛の物語」 と紹介されていたけど、

「歪んだ情愛」 って感じで、

観終えて 気持ちの良い話ではない。

男と女って、コワイな。


昨年観た 「地獄でなぜ悪い」 でも印象に残った、

二階堂ふみが良い。

かなり魅力的。

この人は、いくつも顔を持ってるね。

先日、たまたまテレビで見たが、最初、

「地獄でなぜ悪い」 の人だと分からなかった。

本作も 知らずに観たら、同一人物とは

気がつかなかったんちゃうか。

本作の中でも、高校生から大人の女まで

まるで変身するかのように いろんな顔を見せる。

まだ19歳だというのに、本物の匂い。

ただ可愛いだけじゃない、

これからが楽しみな女優。


★★★★☆




MONSTERZ モンスターズ

山田孝之、藤原竜也主演の映画。

地味なスーパーマンみたいなお話。

視界に入った人間を自由に操ることができる男と、

ただ一人、操ることのできない男の物語。

まあ、もともとの設定に無理があるので

しょうがないが、ツッコミどころは満載。

それでも、ドキドキハラハラはあり、

それなりに面白い。

不死身 (?) の男を演じる、山田孝之が良いね。

藤原竜也は、ホント良くも悪くもいつもの

藤原竜也。

何に出ても同じに見えてしまうのが難点かな。

それと、石原さとみ が良い。

めちゃくちゃ 可愛いやん。


★★★▲☆





2014.6.21

チケット争奪戦 1時間

9月に赤坂ACTシアターで行われる、

「笑福亭鶴瓶落語会」 4日間の先行予約の受付が

今朝10時から始まった。

実は、来月も鶴瓶師匠の落語を聴きに行くのだが、

昨年10月の独演会が面白かったのと、

他の噺家と違い、師匠の噺はCDやDVDに

なっておらず、ナマでしか聴く機会がないため、

チケットを取ることにした。

この予約は、電話でしか受け付けておらず、

中々電話がつながらないだろうことは、

容易に想像できた。

10時3秒前にかけてみた。

すると、すでに話中。

それから、リダイヤルの連続。

結果、電話がつながったのはちょうど11時00分。

それまで1時間、ずっと電話をかけ続けたのだ。(ヒマか)

iPhone には、電話がかかってきたり、

かけたりした履歴が残る。

何回かけたか、電話番号の横に ( ) 書きで

出るのだが、(100) までしか表示されない。

100回かけた時には、

履歴はその電話番号1行だけの表示になった。



念のため電話番号下3桁は隠しています。
「11:00」は最後にかけた(電話がつながった)時刻。


こんな状態 見たの 初めてや。

100回目が10時20分ぐらい だったので、

11時までかけつづけたということは、

300回はかけたっちゅうことやな。

一体、何人のオペレーターが

電話を受けているのか知らんけど、

このシステム、なんとかならんかな。

21世紀やねんから。

まあ、ネット受付にすると、

ネットを使えない人たちを排除することになるから、

電話にしてるのかも知れんけど。

粘ったかいがあって、

前から7列目のセンターブロックが取れた。

けど、去年は、前から3列目やってんけどな。


電話をしながら、ネットで同じく10時受付開始の

志の輔師匠の落語会の予約も実行。(忙しぃ)

これまた、人気の独演会だ。

電話をかけながら、PCでネットに接続。

やはり、そのネット販売サイトも混んでいる。

7日間公演で土曜日を取ろうとしたら、

1回目、エラーになった。(混んでるためね)

もう一度、日を選ぶページに戻ったら、

なんとその日は 売り切れ。

発売開始から 2分もかかってないで。

慌ててスケジュール帳を確認し、別の日をなんとかゲット。

ふぅ〜、危ない、危ない。

これきっと、転売目的で取ってる連中もおるんやろな。





2014.6.21

MIKE STERN
RANDY BRECKER
BILL EVANS
SUPER BAND

featuring
CHRIS MINH DOKY &
DENNIS CHAMBERS (激やせ)


もう10年以上、ほとんど毎年観に行っている、

マイク・スターン@ブルーノート東京。

今年も行って参りました。(2ndステージ)

今年のメンバーは、下記。

マイク・スターン / Mike Stern (g)
ランディ・ブレッカー / Randy Brecke (tp)
ビル・エヴァンス / Bill Evans (sax, key)
クリス・ミン・ドーキー / Chris Minh Doky (b)
デニス・チェンバース / Dennis Chambers (ds)

なんと昨年のメンバーとは、総入れ替えだ。

ちなみに昨年のメンバーは、マイクの他、

小曽根真、Tom Kennedy、Dave Weckl という

布陣であった。

今回は、表題にあるとおり、マイク、ランディ、ビルの

スーパー・バンドということらしい。

確かにビルがセンターで、マイクと同じくらいMCもしていた。

ランディは、もともと喋る人じゃないんやろな、

喋ってんの見たことない。

さて、今回の一番の驚きは、

デニス・チェンバースの激やせぶり。

3月14日に NIACIN のライブで見たときは

そんなに痩せていた覚えがないのだが、

今日は、知らずに見たら、デニ・チェンと気がつかないほど

別人のように痩せていた。

あの独特の (ええ意味での) ふてぶてしさみたいなものも

消え失せ、山寺の僧侶のような顔つきになっていた。

(あい変わらず、キャップはかぶっていたけど。)

3ヶ月であの痩せ方は、ダイエットとかそういうんでは

ないような気がする。

どっか身体、悪いんちゃうやろか。

そうだとしたら、心配やな。

デニ・チェン、今年55歳です。

いつもより音量がないように感じたのは、

気のせいであって欲しい。

でも、スリップ・ビートは、観るたびに、

進化しており、もう凡人には何がどうなっているのやら、

よう分かりません。

ただ、聴いていておもろい。

アンコール含めて、約90分。

超満員のお客さん大満足のショーでした。

あい変わらず、マイクは楽しそう。

そして、やはり黒のTシャツ。








2014.6.22

ポンペイ

ポンペイは、西暦79年にヴェスヴィオ火山の

噴火により消滅したイタリアの古代都市。

1748年に発掘されるまで、1700年もの間、

その所在さえ知られなかったという。

今から、13〜14年前、ポンペイ展に行ったことがある。

ポンペイ遺跡の遺品が展示されたイベントで、

その頃、初めてポンペイのことを知った。

さて、そのポンペイを舞台にした映画 「ポンペイ」 を

観てきた。(2Dで鑑賞)

いつ、阿部寛が出てくるのかな、と思ってたら、

それは違う映画やった。

それは冗談やけど、観ながら、

この映画を何だと思って観ればよいのか、

迷いが出てきた。

津波に人が飲まれていくシーンは、

ただの娯楽作としては、キツすぎる。

殺し合いを見物して楽しむ古代人の野蛮さも、

自分を嫌っている女を権力で妻にしようとする男も、

理解できない。

つまりは、なんか心から 楽しめないのだ。

まあ、元々楽しい映画ではないねんけど。

そして、自然災害の恐ろしさは、

伝わってくるといえば伝わってくるのだが、

主人公にだけは、火山噴火で飛んでくる岩石が

当たらなかったり、

街中 ガレキだらけだったのに、馬車で走る道には

なぜかガレキがほとんど なかったり、

そんなツッコミどころに失笑さえ漏れる。

そんな感じだった。

ただ、(富士山が噴火したら) と思うと、

ゾッとしたな。

製作は、アメリカ・カナダ・ドイツということだが、

イタリアが舞台やのに、英語というのは、

イタリア人は観てどう思うんやろ?


★★★▲☆




ぼくたちの家族


「ポンペイ」 は、時間調整で観たのだが、

実は観たかったのは、この 「ぼくたちの家族」。

もうそろそろ上映が終了しそうなので、

早く観なければと思っていた作品だ。

映画館で観られて良かった。

監督は、「舟を編む」 の石井裕也。

母親 (原田三枝子) の病気 (脳腫瘍) 発覚を機に

長男 (妻夫木聡)、次男 (池松壮亮) と

父 (長塚京三) が力を合わせ、

絆を取り戻していくという物語。

この家族を演じた役者4人が素晴らしい。

妻夫木聡は、ちょっとダメな普通の男を

演じさせると無敵やね。

「ラストサムライ」 の子役だった池松壮亮は、

現在公開中の 「わたしのハワイの歩きかた」

「春を背負って」 にも出演している最近の注目株。

長塚京三は、これまた普通のちょっとダメなお父さんを好演。

そして、原田美枝子は、もう怪演やね。

後半の彼女のセリフ、

「そんなこと どっちだっていいじゃない」 が

非常に印象的。


前半は、母親の記憶障害の症状になんとなく

違和感を抱いたのだが、話が進むにつれ

それもなくなり、後半では何度も泣かされた。

真面目で一生懸命な兄に対し、最初、

軽くて チャラいように見えた弟が、

その兄の心の支えになっていく辺りに

家族というグループの調和と

それぞれの役目というか

存在意義のようなものを感じた。

自分の家族を振り返ってみても然り。

一人一人、全く違う個性やもんね。

なんかよう分からんけど

うまいこと絡み合ってる感じやもんな。

そして、終わり方がすごく好きやな。

これは、けっしてハッピーエンドではない。

人生が続く限り、問題や苦悩はなくならない。

その問題や苦悩という 「影」 があるおかげで、

愛や絆という 「光」 を体験できるように

人間は作られているのだと思う。

絶妙。

グッジョブ、神様。


★★★★★





2014.6.25

ギターとライブ

年に2回、7月と12月に開催されることが恒例となった、

まりあさん (Vo) の ダンス&ライヴ・イベントが近づいてきた。

数週間前から、まりあさんと2人でそのリハーサルを開始した。

本番前には、ドラムとベースを交えてバンドでの

リハーサルもやる予定だ。

このイベントに出演するのは、9回目となる。

私は演奏するだけで、主催とは関係していないが、

まりあさん並びに出演者・主催者の継続の力には感服する。


さて、この数年は、このまりあさんとのイベントを除き、

すっかり自分のライブの回数が減ってしまった。

ギターを止めたわけでもないし、

音楽から遠ざかったわけでもない。

その証拠というわけではないが、昨年はギターを、

今年はベースを購入し、所有する楽器は増えている。

まだまだ欲しいギターはあり、

インターネットの楽器店サイトを眺めては、

湧き上がる購買意欲に 経済状況を照らし合わせ、

「ホンマに欲しいんか?」 「ホンマに要るんか?」

と自問自答の日々なのだった。

それにしても、なんでそんなに何本も欲しいんやろね。

何千万円ものスポーツカーを何台も所有しているお金持ちを、

(一度に一台しか乗られへんのに) と

批判的に見てしまうくせに、

スポーツカーがギターに変わっただけで

私も全く同じなのだよ。

値段は全然違うし、そんなにたくさん持ってないけど。


ライブに話を戻そう。

今までも、音楽活動には波があったので、

そのうちまたやりたくなったら やるだろうと、

自分のことながら ええかげんに 考えております。





2014.6.26

スクリーンで観る高座
シネマ落語

落語研究会 昭和の名人 七
古今亭志ん朝独演会

落語にハマって約1年。

一時期は、江戸落語より上方落語の方が、

自分には合っていると思っていたが、

最近はそうでもない。

この頃 聴いているのは、江戸落語の方が多い。

さて今日は、2001年に63歳で 他界し、

今年13回忌を迎えた 古今亭志ん朝の落語を

映画で観てきた。(@ 銀座 東劇)

数か月前までは、志ん朝の名前さえ知らないほどだったが、

落語を聴きだすと避けては通れない名人の一人だ。

(そういう噺家が、東京には何人もいる。)

志ん朝の落語は、CDで何席か聴いたことがあったが、

映像で観るのは初めて。

この映画は、「落語研究会」 というテレビ番組の映像から

昭和の名人の芸を映画館で楽しもうというシリーズで、

その第7弾となるようだ。

演目は、「居残り佐平次」 「宗aの滝」 「愛宕山」 で、

それぞれ、78年、86年、87年の収録だから、

志ん朝が、40代のときの映像だ。

78年と86年を見比べると、8年経っているからか、

見た目にも変化があり、芸風も少しだが変化しているように

感じられる。

志ん朝が上手いというのは、CDを聴いて分かっていたが、

やはり映像を伴うと、その印象は音声だけのときよりも

より明確になる。

最近購入した志の輔のDVDの不必要なカメラ・ワークには

イライラさせられたが、映像が昭和なだけに

カメラは、たまに控えめに動くけど、ほとんど動きまへん。

落語は、その方が良いのだ。

「居残り佐平次」 は、三遊亭圓生 (六代目) で、

「愛宕山」 は、米朝ほか数人の口演 (ともにCD) を

聴いたことがあったが、「宗aの滝」 は、初めて聴いた。

3席とも流石で、始まると一気に噺に 引き込まれた。

「宗aの滝」 は、これがまたええ噺で、

最後には泣いてしもたよ。

名人と言われているのやから当然やけど、上手いね。

「宗aの滝」 が、これまた 「名人」 の噺で、

マクラでは、志ん朝の名人に対する考えが聴けて面白い。

志ん朝のDVD、欲しなってしもた。


ちなみにこの 映画館 (東劇) では、歌舞伎の映画も

上映している。

予告編を観たら、これも観たくなった。





2014.6.28

春風亭一之輔
「寄席の世界・落語と寄席囃子」


今年4月に三田落語会で初めて聴き、

好きになった、春風亭一之輔。

特にその日初めて聴いた 「雛鍔 (ひなつば)」 が

良かったのだ。

ある程度の数、落語を聴いて気づいたことがある。

その演目を初めて聴いた時が、私にとっての

その演目の基準になるということだ。

面白ければ面白いほど、素晴らしければ素晴らしいほど、

その傾向は強い。

逆に対して面白くなければ、記憶に残らないので、

基準にはならない。

例えば、「雛鍔」 を例に取ると、

その日の一之輔の 「雛鍔」 が素晴らしかったため、

それが基準になってしまい、その後、他の噺家の 「雛鍔」 を聴くと、

無意識に あの日の一之輔の 『雛鍔』 と比較してしまうのだ。

で、やっかいなことに、別の機会に本人の口演を聴いても、

(初めて聴いた時の方が、インパクトがあるので)

「あ〜、あの時の方が良かったなぁ」 なんてことになる。

これは、実際の出来とは関係ない、私の勝手な受け取り方だ。

そして、ナマで聴いたときに限らず、

CDやDVDでも、このやっかいな基準になることがある。

でも、そんなにインパクトのある高座は、

そうそうあるわけではないので、そういう風に思える

高座を聴けたというのは幸せなことだとも思う。

ほとんどは、その時、それなりに笑って、

しばらくたつと、忘れてしまうからね。


さて、そんなお気に入りの一之輔。

昨日は、会社の近所にある G−Callサロンでの落語会。

ここは、たまにライヴなどのイベントを催していて、

何度か足を運んだことがある小さな会場だ。

今回は、ただ落語を聴くという企画ではなく、

「寄席の世界・落語と寄席囃子」 と称し、

三味線の恩田えり師匠を迎え、

出囃子 (噺家登場のお囃子) や、

地囃子 (BGM的お囃子)などの 解説、実演も聴けた。

恩田えり 「師匠」 と書いたが、40代の女性で、

独特のキャラの方で、トークも面白かった。

彼女は、落語協会に属しているらしいが、

落語協会には、2百数十人の真打と二つ目がいるらしい。

前座の出囃子は共通なのだが、二つ目になると

自分の出囃子を決めることができるらしい。

彼女は、その2百数十人全員の出囃子

(一人もダブらない) が頭に入っていて、

楽譜も何も見ずに演奏することができる。

客席からリクエストをとって、何人かの噺家の出囃子を演奏したが、

「桂枝雀師匠」 というリクエストにも答えていた。

これはスゴイ。

覚えているのは、たぶん2百数十人どころではないと思う。

もう一つ驚いたのは、その出囃子の三味線に合わせて

一之輔が太鼓を叩くのだが、これがまた素晴らしい。

どんな出囃子にも合わせて太鼓を叩けるのだ。

一之輔いわく、太鼓は前座時代に、

みっちりと修行させられたらしい。

それにしても、リズム感というか、

多少の音楽的素養がなければ、あんな風に

太鼓は叩けないだろう。

噺家になるには、そんな才能も求められるのだな。

普段、スポットの当たらない、貴重な部分を

観ることができて良かった。


さて、落語は、2席。

「かぼちゃ屋」 と 「青菜」。

一之輔は、子供や与太郎を演じた時の表情がいい。

「青菜」 は何人もの噺家で聴いたが、

彼独特の演出が入っており、面白かった。


2012年3月 21人抜きの抜擢で真打昇進。

現在、36歳。





2014.6.29

桂米團治 独演会
米團治の母逝く


桂米團治 (55歳) の師匠は、

父でもある人間国宝の 3代目 桂米朝 (88歳)。

その米朝の師匠は、4代目米團治であったが、

米朝は5代目米團治を継がず、

息子の小米朝が 2008年、5代目 米團治 を

襲名した。

今日は、その桂米團治の独演会に行ってきた。

会場は、銀座ブロッサム中央会館。

小米朝時代の落語をCDで聴いたことはあったが、

米團治としての落語を聴くのは、初めてだった。


本日の番組は下記。

一、 「七度狐」 桂 米輝
一、 「地獄八景亡者戯 (前半)」 桂 米團治
一、 「上燗屋」 桂 ひろば
一、 「鹿政談」 桂 米團治
〜 中入り 〜
一、 「三十石 夢の通い路」 桂 米團治


会場で配られた番組表には、

米輝、ひろばと2人演じた後、

米團治の登場となっていたが、

米輝が終ると米團治が登場した。

(あれ? ひろばは休演になったのかな?) と

思っていると、私は知らなかったのだが、

一昨日、米團治の母、つまりは米朝夫人が

亡くなったとのことだった。

それで、今日の独演会は中止なのかと、

会場にもたくさんの問い合わせの電話があったらしく

そんなこんなで、挨拶に出てきたというのだ。

一昨日はお通夜、昨日が葬儀だったらしく、

この2日間に済ませなければ、スケジュールが詰まっていて

10日先になってしまうので、

全てを済ませての本日の公演であったようだ。

もちろん、芸人であるから、

悲しい様子などかけらも見せず、

母が死のうが何が起ころうが、

笑って高座に上がるその姿に

芸の世界の厳しさと プロ根性を見たのでした。

昨日は大阪岸和田で出番があり、

「ただ今、母の葬儀の真っ最中です」 というと、

会場が拍手喝采で盛り上がり、

改めて大阪の客の凄さを見たと言うてました。

帰ってきて調べたところ、亡くなったお母さんは88歳。

3年ほど入院生活だったらしい。

そのお母さん (中川絹子さん) は、

米朝師匠と結婚する前は、

大阪松竹少女歌劇団(現 OSK日本歌劇団) で

活躍していたらしい。


今日は、挨拶するために登場し、

予定になかった一席を演じた。

何にしようかと考え、母が死んでしもたんで、

「地獄八景亡者戯」 を選ぶあたりが、噺家やね。

「地獄八景亡者戯」 はあの世の噺で、

登場人物は、死んだ人々とえんま様や鬼。

全部演ると1時間あるので、今日はその前半部分だけ。

かなり米團治流にアレンジされていて、

面白かった。

あの世の劇場で踊る母を見つけ、

「おかぁさ〜ん!」 と叫んだところで終わるという、

なんかちょっと うるっと来てしまう終わり方やった。

合掌。


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2014.6.30

海辺のカフカ

赤坂ACTシアターで、公演中の

「海辺のカフカ」 を観てきた。

原作は 村上春樹で、演出は 蜷川 (にながわ) 幸雄。

キャストに、宮沢りえ、藤木直人ら。

終演後の挨拶には、総勢20人ぐらい並んだ。

主役のカフカには、古畑新之 (ふるはた にいの) という新人。

私は原作を読んでいなかったため、

てっきり宮沢りえが主役だと思っていたら、違ってた。

前から7列目だったので、近くで宮沢りえを

観れたのは、良かった。

先日観た 「ビッグ・フェラー」 も3時間あったけど、

本作も中々の長編。

第1幕 85分、休憩20分、第2幕100分と

ほぼ3時間半でした。

こういう芝居は、それぐらいの長さが

普通なのかな。

舞台の造りがよく考えられていて、

簡単に場面転換ができる仕組みになっている。

可動式の箱のような部屋のようなものを

いくつも舞台に配し、別々の場面を

左右で同時に進行したりもできるのだ。

そのおかげもあって、テンポ良くどんどん

場面が変わり、3時間以上の本編も

全く長くは感じなかった。

お客さんは、8〜9割女性。

ストーリーの方は、村上春樹だから

好き嫌いの分かれるところだろうな。

性的な描写も多かった。

とても哲学的で、深い意味がありそうだが、

原作未読で、一度観たぐらいでは

よく分からないというのが正直なところ。

でも、終わった時には、ゆる〜い感動と

たっぷりと文学的作品を味わったような

満足があった。

「原作読んでみたいか?」 と訊かれれば、

読んでみたいような気がするけど、

たぶん読めへんな、という感じです。


終演後、挨拶時の古畑新之の清々しい笑顔と、

その古畑のおかんのような振る舞いの宮沢りえが

印象的でした。







ひとりごと  ひとりごと