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つつみしんやのひとりごと 2011年 1月
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2011.1.1

謹賀新年

あけましておめでとうございます。

本年もこの 「ひとりごと」 をご愛読ください。

新年早々ですが、今日から 明日、明後日と京都に行くので

お休みします。





2011.1.5

お正月 in 京都

今年は、初めてお正月を京都で過ごした。

いつもは、大阪の実家で過ごすのだが、

両親ともに高齢になり、何かと負担をかけてしまうので

旅館なら気楽ということになったのだ。

ところが、お正月に宿泊なんて 初めてのことで、

中々 旅館が決められない。

というか、知らないのだな。

そこで、20年ほど前、あるイベントで親戚が集まったことのある

聖護院 御殿荘 という旅館にしようということになり、

昨年の夏ごろ 予約しようとしたら、元旦はもう満室だった。

2日以降は、空き室があったので、

今年は、2日と3日は皆 (両親、姉家族、私達 合わせて 7人) で

その聖護院に泊まることになった。

で、(どうせなら、元旦も京都で過ごしたいな) と思い、

これは妻と2人なので、気軽に適当なホテルを予約した。

そしたら、意外と良いホテルだった。

ホテルマイステイズ京都四条 というホテルで、

「ミシュランガイド京都・大阪・神戸2011」 にも

紹介されているらしい。

まだ新しいようで 室内もきれいだったし、チェックアウトが

11時というのもうれしい。

朝食がおせち料理だったのだが、これも1500円とは

思えぬ豪華な食事。

楽天で予約したのだが、楽天トラベルでの評価も高い。

残念だったのは、ソファの上に数片 ポテトチップスと

つまようじが1本落ちていたこと。

そういうところで評価が落ちるのは、いかにも もったいないなと思う。


京都観光は、元旦は、三十三間堂、京都タワー、八坂神社。

2日は、太秦映画村、3日は、平安神宮、清水寺、と周った。


祇園商店街の看板は 京都風どす



地上100メートルの展望台 京都タワーからの景色



映画村のオープンセットにて



聖護院の部屋からの朝焼け (3日の朝)






2011.1.6

SP 野望篇

先日 (1/4)、京都駅前の映画館で 時間つぶしに観たのだが、

普段でも 映画を安く観る工夫を している私としては、

この映画に1800円は、きつかった。

テレビドラマの 劇場版だということさえ知らずに観たのだが、

正直、意味が分からなかった。

その上、2部作の前編だということで、後編 (SP 革命篇) の

予告編のような終わり方もあり、非常に不完全燃焼。

映画というからには、TV を観ていなくても、

劇場版はそれだけで楽しめるように 作っていただかないと、困る。

そして、別に続きを観たいとも思わなかった。

(観るかも知れんけど。)


ジャニーズのアイドルが 映画に出ているのを観て、

良いと思ったのは少ないが、岡田准一 は、

『おと・な・り』 を観て、良いと思った。

本作でも、岡田は悪くない。

出演者に不満はない分、製作者側に対し不満がある。

でも、相変らず、香川照之 は、やや出すぎの感あり。


★★☆☆☆





2011.1.9

おっさんと 2人で年越し

大晦日のことだ。

妻と映画を観ようと 品川駅に着いたころ

私の携帯に留守番電話のメッセージがあることに

気がついた。

メッセージの主は、大阪時代に一緒にいくつかのバンドを

組んでいた ドラマーの F さんからだった。

「今、東京に遊びに来ているので、会いたい」 という旨の

メッセージだった。

電話をして、映画が終わったら、会うことにした。

F さんとは、東京に来たころ、電話で話した覚えがあるが、

それからは話していない。

私は、昨年の12月で東京に来て、ちょうど15年になるので、

話すのも会うのも15年ぶりだ。

携帯の電話番号も知らなかったようで、

一緒にバンドをやっていた仲間に電話をして聞いたらしい。

夜の10時ごろ、新橋で会い、

結局、深夜 2時ごろまで新橋の居酒屋で飲んだ。

F さんは、私より 6歳年上だ。

15年経っても、その人なつこい話し方は変わっておらず、

タイムスリップして、まるで 大阪の居酒屋にいるような

感じだった。


F さんとの出会いを考えると、

縁というのは、実に不思議なもんだと思う。

あれは、私が21か22歳のとき。

ネットなどなかった当時、バンドのメンバー募集は、

「Player」 という雑誌を通して行っていた。

他の音楽誌にもメンバー募集のコーナーはあったが、

「Player」 が一番、そのページが多かったのだ。

私は、「ギタリスト募集」 と書かれた、ある電話番号に

電話をかけた。

すると、すでにギタリストは見つかったらしく、

断られてしまった。

それから、しばらくしてから、知らない人から、

電話がかかってきた。

聞くと ギタリストを探しているという。

その人が、F さん だった。

F さんは、私が電話をし、断られた A さんと友人で、

ギタリストを探しているという話をしたときに、

「じゃあ、この前、電話かかってきた人いるから、

かけてみたら?」 と、A さんから私の電話番号を

聞いたらしい。

そして、それから数年間、私は F さんといくつかのバンドをした。

ギターを弾いて 初めてギャラをもらったのは、

F さんのバンドだった。

F さんを通して、ミュージシャンに限らず、

何人もの人と知り合ったが、面白いことに

そのきっかけになった人とは、一度も会ったことがない。


大晦日、まさか、F さんと2人で、年を越すとは

つい数時間前までは、想像もしなかったことになった。

おもろいこともあるもんやなぁ。





2011.1.9

トイレット

荻上直子 監督の映画 『トイレット』 を観てきた。

昨年の8月公開の作品だ。

数年前観た、荻上監督の 『かもめ食堂』 が良かったもので

その前の作品 『バーバー吉野』 も、次の作品の 『めがね』 も

観たが、私は 『かもめ食堂』 が一番だった。

本作は、『めがね』 以来 3年振りとなる荻上監督の新作。

私的には、『かもめ食堂』 は越えなかったものの面白い作品だった。

舞台は、北米 (撮影はカナダ、トロント)。

おばあちゃん役の もたいまさこ 以外は、全員外人で セリフも英語。

もうこれは、邦画なのか洋画なのか分からない。

しかも、もたいまさこは、セリフがほとんどない。

ふたことだけ。

英語の話せないおばあちゃんと 孫3人の物語で、

ハートフル・コメディ といったところ。

コメディと言っても、直接笑いを取りにくる感じではない。

荻上監督のゆったりとした間の取り方は、相変らず。

ラスト・シーンも良いし、

途中 出てくる餃子があまりにもうまそうで、帰りに餃子食ったよ。

あと、バス停に座っていた謎の女性が 『西の魔女が死んだ』 の

サチ・パーカー だったとは、気がつかなかった。


(以下、ややネタバレ)

印象に残ったセリフがある。

主人公のレイが、自分が兄弟と血がつながっていないことを

知り、さほど仲も良くない同僚に打ち明ける。

その時のその同僚のセリフが良い。

(正確には覚えてないが大体こんな感じ)

「僕は、家族と血がつながっていなかったんだ。」

「それで?」

「それでって、僕は、本当の家族じゃなかったんだよ。」

「今まで血がつながっていなかったことにも気づかないくらい、
本当の家族だったんだろう?」


★★★★☆





2011.1.10

夫夫

「夫夫」 または 「夫々」。

読めますか?

先日、仕事である規約文を読んでいたら、出てきた。

もちろん読める方もいるのだろうが、

私には (なんじゃこれは?) という感じだったので、

調べてみた。

「それぞれ」 と読むらしい。

「各々 (おのおの)」 は、契約書などでよく使うが、

「夫夫 (夫々)」 は知らなかった。

「それぞれ」 は、「其其 (其々)」 とも書く。

こっちの方が たまに見かけるような気がする。

こういう同じ漢字を並べる単語は意外と多いのだな。

例えば、「毎々」。

これは、そのまま 「まいまい」 と読み、意味も

毎回、度々、と同じ。

あ、「度々 (たびたび)」 も、同じ漢字ふたつやね。

「満々」 とか 「面々」 とか 「嫌々」 とか 「堂々」 とかは

普段でも使うけど、「営々」 は?

これも 読み方はそのまま 「えいえい」 で、

意味は、せっせと休みなく励むさまのことで、

「営々として働く」 という風に使うらしい。

知らんなぁ。

「僅僅」。

「きんきん」、意味は、数量が非常に少ないさま。

「燦燦」

「さんさん」。

これは、美空ひばりの 『愛燦燦』 で知られてる。

意味は、太陽などが明るく光り輝くさま。彩りなどの鮮やかで美しいさま。

「魚々」。

これは、「とと」。

昔、何かで読んだ。

知ってるくせに何も知らないような振りをする人のことを

「かまととぶる」 って言うでしょ。

これは、かまぼこが とと (魚) から作られているという

誰でも知っているようなことを 知らない振りをするところから

来てるらしいけど、ホンマかどうか保証はない。

話がそれたけど。





2011.1.11

過去の活動記録

ふと思い立って、ライヴ活動の記録をまとめた。

2006年以降は、このサイトにまとめていたが、

それ以前、2001年から2005年までの記録を

たどってみた。→これ。

2005年は一度もライヴをしていない。

イベントで一度演奏したのと、

辻本さんの生徒の発表会のサポートをしただけだ。

その年の手帳を見ると、新しいシンガーを探し、

リハーサルを始めてみたりもしているのだが、

結局、ライヴをするところまでは至っていない。

あまり音楽活動しなかったのは、

この年は、引越し、転職 と続いた上に、

宅建主任の受験のために勉強に時間を費やしたせいもある。

あまり記憶がないのだが、2003年も活動していない。

結婚パーティでの演奏だけだ。

驚いたのは、2001〜2002年。

そこそこの数のライヴをこなしている。

特に2001年8月から2002年7月にかけては、

1年間で 38回もやっている。

この頃は、シンガーの PICOちゃんと

「Peace of Mind」 というユニットで活動しており、

飯田橋にある 「さる」 というバーで毎月、演奏させて

もらっていた。

他にも相模大野のレストランや、イベントなんかでも

演奏していた上に 他の人との活動もあり 38回になった。

それだけ音楽が出来たのは、

ちょうど仕事がそれほど忙しくもなかった時期ということでもある。

全てではないが、録音が残っているのライヴもあるで

演奏曲目も調べれば分かるのだが、

それは、いつか、ヒマがあったらにしよう。

こんなん誰も見ないと思うのだが、

時々、なぜか整理したくなるのだ。





2011.1.13

初 裁判

以前に、初めて裁判を起こしたことを ここ に書いたが、

昨日は、その裁判で 東京地方裁判所に行って来た。

裁判所なるものに入るのも初めてのことで、

入口が、関係者用と一般用と分かれていることにも気付かず、

関係者用入口に入ろうとすると、

「向こうに周ってください」 と警備員に言われた。

一般用入口では、入所時に空港のように持ち物チェックがある。

かばんにいつも入れてある万能ナイフがひっかかった。

いったん預け、帰りに返してもらえるしくみだ。

だが、帰るときに返してもらっても、まだ、裁判所の中にいるし、

すぐに退所するよう警備員に言われるわけでもないので、

なんとなく、預ける意味がないような気がした。

それに不思議なことに、そのナイフ (刃渡り6cm) より

刃の長いカッターナイフもかばんの中には入っていたのだが、

そっちはひっかからなかった。

カッターナイフは大した武器にならないということなのか?

それじゃ、カッターナイフの立場がないじゃないか。(意味不明)

さて、裁判の方は、良くテレビで観る法廷の小さい部屋で行われた。

傍聴席が、20席ぐらい。

開始時間の10分ほど前に入ると、

ちょうど別の裁判が始まった。

その間、傍聴席で待つ。

裁判官は一人。

その裁判は5〜6分で終わり、私たちの番になった。

このとき、私は初めて、被告の顔を見た。

電話では、何度も話していたその人は、

電話から勝手にイメージしていた人物像とは、

全然違っていた。

先方は、和解を求めてきていたので、

こちらも条件次第ではそれに応じると答えた。(弁護士がね。)

裁判は、10分か15分ほどだっただろう。

その後、法廷を出て、被告と改めて対面。

名刺交換、あいさつ。

なんか、面白い。

変なの。

前にも書いたとおり、その人に恨みがあるわけでもないし、

腹を立てているわけでもない。

ただ、向こうの方が約束を何度も破ったので、

和解を求めても、「あんたのことは、信用できない」 と

言われるわけだから、つらいだろうな。

最終的に和解するかどうかは、もう少し時間がかかるが、

私の初裁判は、割と地味に終わった。





2011.1.15

おとうと

最近は本当に邦画を良く観るようになった。

本日の2本立ても邦画 (@目黒シネマ)。

まず、1本目は 『おとうと』。

山田洋次監督、吉永小百合、笑福亭鶴瓶 主演。

吉永小百合と鶴瓶が姉弟。

この弟、酒を飲んでは騒ぎを起こすし、仕事はうまくいかないし、

博打はするし、金にルーズで、いわゆる出来が悪い弟。

姉は、だんなが亡くなった後、薬局を経営しながら、

女手ひとつで一人娘 (蒼井優) を育て、

姑と一緒に暮らしている、まじめで聡明な人。

そんな姉と弟の物語。

山田監督作品なので 当然、必涙 だろうと思って観たが、

やはり。

良い作品だったが、鶴瓶が鶴瓶にしか見えないのが残念。

『ディア・ドクター』 ではそんなことなかったのだが、

本作では、役柄と鶴瓶自身が重なって見えるせいだろうか。

後半の病気のシーンのために15キロも痩せたというから、

その点は凄い。

でもやっぱり、映画は普段バラエティー番組など

テレビにあんまり出ていない役者さんの方がいいな。

途中、ちょい役でスマップの中居君が登場するが、

(あ、中居くん) って思ってしまう。

役者さんだと そういう 白け方ないねんけど。

あと、大阪が舞台のシーンは、出てくる人全員大阪弁にすべき!

たった数人しか登場せえへんのに、医者と施設の社長と

ふたりも東京弁やった。

大阪人からすると、ちょっとリアリティないな。

もちろん、大阪にも東京弁しゃべる人おるやろけど、

ホンマ少ないで。

その代わり、本来大阪出身で東京住まいの長い吟子

(吉永小百合) が、時々大阪弁になるのは、

ええ演出やなと思た。

そして、やっぱりきれいやね、吉永小百合は。

映画全般を通しては、昭和な印象を受けた。

これは、古臭いという意味ではなく、

懐かしいということでもなく、うまく表現できないが、

「安心して観ていられる」 とでも言うか。

私が昭和の人間ということやろけど。

平成生まれの人が観たら、たぶん違う感想だろう。

あと、蒼井優の恋人役で 加瀬亮が出てるが、

思わず2人の関係を応援したくなる感じで良かった。


★★★★☆




スープオペラ

阿川佐和子の原作。

阿川さんって小説やエッセイも書くんやな。

知らんかった。

映画は、坂井真紀主演。

ほかに 加賀まりこ、藤竜也、西島隆弘、萩原聖人、

余貴美子らの出演。

大人のファンタジーという感じの物語。

坂井真紀、藤竜也が良かった。

特に藤竜也は (年とってもカッコいいな) と思った。

BGMが 物語と関係なく演奏シーンから始まり、

物語に戻るという手法だった。

これは面白いし、より本作のファンタジー性を

強める効果があったと思う。

ただ、途中まで面白かったのに、

最後があの終わり方では、なんとなく消化不良な感じ。

残念。

終わり方で ★ひとつ減点。

でもあのスープは飲んでみたい。


★★★☆☆





2011.1.16

パピヨン

小学生の頃、スティーヴ・マックィーンが好きだった。

外国人俳優なんてほとんど知らないのに。

たぶん、テレビで 『大脱走』 か 『荒野の七人』 を観て

かっこいいと思ったんだろう。

彼の作品をテレビでやると必ず観たし、

映画館へも足を運んだ。

小学6年生の時観た 『タワーリング・インフェルノ』 が

唯一、ロードショーで観た作品だが、大阪の千日前に

中学生当時、400円ぐらいで観れる映画館があって、

そこでは、ちょっと古いのを上映していた。

その映画館では、『ゲッタウェイ』 『栄光のル・マン』

『栄光のライダー』 を観た覚えがある。

残念ながら彼は、『タワーリング・インフェルノ』 の後、

数年仕事を休み、復帰するがヒットはしていない。

そして、1980年肺がんで50歳で亡くなった。

昨年は没後30年ということで 『パピヨン』 の

特別愛蔵版DVD が出た。

それを購入していたのだが、今日やっと観た。

本編151分と映像特典77分、全部。

『パピヨン』 は好きな映画のひとつで

子供のときから 今までに テレビやビデオで、3〜4回は

観ているだろう。

アンリ・シャリエールという実在の人物が、

1931年、南米フランス領ギアナに無実の罪で投獄され、

何度も脱獄を繰り返し、投獄から13年後、ついに脱獄に成功し、

自由の身になったという物語で、原作は世界で

1000万部を超えるベストセラーになっている。

パピヨンとは、胸に蝶の刺青があることから、彼に付いた

愛称だ。

簡単に言うと、脱走ものなのだが、主人公パピヨンの

自由への執着、けっして諦めない、希望を捨てない精神には、

これが実話だと思うと感動せざるを得ない。

また映画のスケールも大きく、囚人間で芽生える友情もグッとくる。

マックィーンは、10代のとき、かなりのワルだったようで

少年院にも入っており、本当に脱走を試みたようだ。

また、『大脱走』 でも何度も脱走しては捕まる、

懲りない米軍大尉を演じている。

映画の撮影時には、アンリ・シャリエール本人も立会い、

アドバイスをしたようだ。


特典映像を観て知ったのだが、マックィーンの

映画デビューは ちょい役で、ポール・ニューマン主演の

『傷だらけの栄光』 (1956年) だった。

そのポール・ニューマンと1974年 『タワーリング・インフェルノ』 で、

肩を並べて共演する。

元奥さんの 「彼はポール・ニューマンを意識していた」 という

証言から考えると、マックィーンのピークが、

1974年 『タワーリング・インフェルノ』 だというのは、

(ポール・ニューマンに追いついて、燃え尽きたんやろか)

などと考えてしまったのであった。





2011.1.17

映画音楽

昨日は、映画 『パピヨン』 のことを書いたが、

公開当時 (1974年3月)、私は小学5年から6年に上がる頃で、

映画館では観ていない。

初めて観たのは、それから数年後のテレビで放映されたときだが、

公開当時、近所の3歳上の まあちゃん が 映画館で、

一日に2回だったか3回だったか、観たという話を聞いた覚えがある。

今のように入れ替え性の映画館などなく、一度映画館に入れば、

その日一日、同じ映画を 続けて 何度でも観れた時代だ。

(今でも入れ替え制の映画館でなければ観れるけど。)

作品を観ていないのに私は、『パピヨンのテーマ』 の

シングル盤 (レコード) を持っていた。

たぶん、ラジオで聴いて欲しくなって買ったんだと思う。

『パピヨンのテーマ』 は、なんとも哀愁のあるメロディーで

今でも好きな曲だ。

映画のサントラのシングル盤というのが、なんとも昭和っぽいが、

他にも 『夕陽のガンマン』 『ロミオとジュリエット』 なんかの

シングル盤を持っていた覚えがあるから、

結構、映画音楽好きだったわけだ。

中学〜高校時代は、吹奏楽部で 「大脱走のテーマ」 や

「スター・ウォーズ」 なんかも演奏してた。

確かに映画音楽には、名曲が多い。

『ピノキオ』 の 「When You Wish Upon A Star (星に願いを)」

『オズの魔法使い』 の 「Over the Rainbow (虹の彼方に)」

『モダンタイムス』 の 「Smile」

など、元々映画音楽でそのままスタンダードになっているものも多い。





2011.1.19

人の不幸は密の味

「人の不幸は密の味」 なんて言葉があるように

自分に影響のない人の不幸は、

見聞きするだけで にんまりするものであるらしい。

昨日、妻が珍しく落ち込んだ表情で帰ってきた。

何があったか聞くと、携帯電話をトイレの中に

落としたと言う。

まず、それを聞いて思わず笑ってしまった。

電話は機能しなくなり、明日から仕事に支障があると、

深刻になっている本人は、私が笑ったことが

気に入らなかったようだ。


数年前、私がぎっくり腰になった。

そのため、ある約束をキャンセルしようと電話をした相手が、

私がぎっくり腰になったと聞いて笑った。

その時、(こっちがまじで苦しんでるのに、何がおもろいねん) と

不快になった覚えがる。

もちろん相手の人は、悪気はないだろうし、

きっと今では 笑ったことも覚えていないだろう。

しかし、私は (別に同情して欲しいわけではないが)、

笑われて非常に不快だったのだ。

何年も経っても覚えているぐらい。


ねえ 神様、なんで人の不幸を密の味にしたんですか?

趣味 悪いっすよ。





2011.1.20

25時

恵比寿ガーデンシネマ が、1月29日で休館する。

年に数回、観に行っていた映画館なので残念だ。

閉館ではなく、休館となっているので、

改装してまたオープンするのかも知れないが、

どこにもそういうことは書かれていない。

休館までの2週間、17年間 恵比寿ガーデンシネマで

上映された約240本の作品から、選ばれた16作品を

1日3〜4本ずつ上映している。

1000円で。

その中に数本観たいものがあったのだが、

今日は その中の1本 『25時』 という映画を観てきた。

これは、2002年の作品。

主演は、エドワード・ノートン。

それから、フィリップ・シーモア・ホフマン、バリー・ペッパーと

渋い配役。

E・ノートンを知ったのは、リチャード・ギアの 『真実の行方』。

もう、10年以上前にビデオで観たのだが、

あまりの凄さにくらった強烈なインパクトを忘れられない。

観てない人は、是非観てください。

さて、『25時』 は麻薬の売人だったモンティ (E・ノートン) が

7年の刑で収監される前の25時間を描いた作品。

悪いことをしたのだから、刑務所に行くのは自業自得というのは、

もっともな話だが、もし、それが自分の息子や恋人、親友だったら、

それだけでは済まされないだろう。

彼を取り巻く 恋人、友人、父親の葛藤がイタイ。

特に悪事を止めなかった親友の後悔。

そして、本人の後悔。

また、刑務所の話がひどい。

あんな話聞いたら、(ホンマに刑務所行きたない) と思う。

ラストの10分は泣かされ、最後にドンと現実に引き戻される。

胸ぐらをつかまれ 揺さぶられるような感じ。

よく分からへんけど、もう一回観たい。

監督はスパイク・リー。


★★★★☆





2011.1.22

時計じかけのオレンジ

昨日は、赤坂 ACT シアターで 小栗旬主演の

『時計じかけのオレンジ』 を観てきた。

『時計じかけのオレンジ』 といえば、

スタンリー・キューブリックの1971年の映画が有名だ。

もうずい分前にビデオで観たような気がするのだが、

ストーリーは全く覚えておらず、なんとなく不可解だったという

印象しか残っていない。

さて今回の舞台、私は演劇だと思っていたのだが、

行ってみると ミュージカルだった。

「行きたい」 と言い出した妻本人も本番が始まるまで、

ミュージカルだとは、知らなかったようだ。

観客の95%が女性だったので、おそらく小栗旬ファンなのだろう。

途中休憩時にすれ違った女性 2人組みが、

「セリフ、覚えてしまうよね〜」 と 話していたから、

何度も観に来ているのだろうな。

私は、何本かミュージカルを観て、自分には合わないと

思っていたのだが、本作も然り。

合唱時の歌詞が聞き取れないし、

本作は趣味の良い内容とも言えず、

演出や脚本も私には良さが分からず、

小栗旬の魅力も分からないまま、終わってしまった。

20分の休憩中、舞台にひとり残された小栗が

叫び続けるのも、あまり気持ちよくなかった。

演じている本人は、大変やろけど。

残念。


★▲☆☆☆




が〜まるちょば

今日は、池袋サンシャイン劇場で

「が〜まるちょばプロジェクト第1回公演 『a Go Go』」 を

観てきた。

「が〜まるちょば」 の公演は、2007年の12月に

初めて観て以来、今回で4度目。

何度観ても素晴らしい。

彼らは、サイレントコメディといって、

言葉を使わず、表情と身体の動きだけで表現する2人組み。

いわゆるパントマイムなのだが、

そんなことも表現できるのか、と驚いてしまう。

今回は、「が〜まるちょばプロジェクト第1回公演 」 ということで

彼らのほかにも 「GABEZ」 と 「織り姫」 という2組も出演。

でも、やっぱり 「が〜まるちょば」 は凄い。

今日の演目は、一度観たことのある 『街の灯』 だったが、

より研ぎ澄まされているように感じた。

ぜひ、ライヴを観ていただきたい。

どういうわけか 彼らの公演は毎回良い席が取れる。

今回も、前から4列目中央という良席だった。


★★★★▲





2011.1.23

携帯電話

先日、妻が携帯電話をトイレに落とし、

使えなくなって、仕事に支障があると困っていた。

その2日後だったと思うが、何やらうれしそうに帰ってきた。

聞くと、水没の保険に入っていたらしく、

3000円ほどで同機種の新品に交換してもらえたらしい。

(通常は6万円以上するもの)

おまけにポイントが溜まっていたとかで、

携帯用の予備バッテリーなども もらってきて、

あげくの果てに

「落として良かった」 とまで言う始末。

(ああ、なんて単純で 幸せな人なんだ) と思っていたら、

昨日、その交換の新品が届き、

赤外線通信で、データを移送したまでは良かったが、

その後、電源が入らなくなってしまった。

どうやら、初期不良のようだ。


水没した電話機は事故の翌日、電源が入り、

何とか使えるようになっているので、

仕事には支障がないようなのだが、

なんか、携帯に振り回されているようで

見るに忍びない。





2011.1.27

バーレスク

クリスティーナ・アギレラ 主演の映画 『バーレスク』 を

観てきた。

私は、ミュージカルも ミュージカル映画も 好きではないが、

ミュージカル映画の中でも音楽は音楽として

使われている作品は別だ。

例えば、『Ray』 とか 『アクロス・ザ・ユニバース』 とかね。

今回の 『バーレスク』 もそっち系のミュージカル。

歌手を目指して田舎から ロスに出てきたアリ (アギレラ) が、

バーレスク・クラブという大人のエンタテーメント・クラブで

働き、やがてその店の舞台の主役になっていくという

サクセス・ムービー。

といっても、感動するのはそのストーリーではなく、

そのショー (歌と踊り) だ。

ストーリーは、特にどうっていうことはなく、

アリは、大した苦労もなく、主役を勝ち取ってしまう。

(元々、才能のある役だからね。)

クラブが存続の危機になったり、ちょっとラヴ・ストーリーも

あったりするが、基本はエンタテイメント。

それがこの作品の魅力であり、売りであることに間違いない。

アギレラのことは、良く知らなかったが、

中々の迫力の歌声である。

本作鑑賞中、数回、

(この映画、日本で作るとしたら、誰がアリの役、できるんやろ)

と考えたが、思いつかない。

アギレラは、演じ、踊り、歌い、そして作品中の曲も書いているという。

しかも、かわいいのに あの迫力の歌だ。

こういうの日本人には作られへんなぁ、と思うのは、劣等感か?

いや、日本人の作るものは、アメリカ人には作られへんわけだから、

文化の違いだな。

パーティで DJ がかけた曲を、登場人物が、

「(あのDJ) いいセンスしてるよ」 と褒めるシーンがある。

その時、かかっていた曲が、

ボストンの 『モア・ザン・ア・フィーリング』。

私も好きな曲なので、そこでかかったのはうれしいが、

アメリカの若者の中で 「センスいい」 と表現されていたことが、

ちょっと驚きだった。


本作は、「あきらめるな!」 「積極的に!」 「夢はかなう!」

といったメッセージバリバリで、

見終えたら 何かやりたくなる (元気の出る) 映画。

私は、タンタン麺と餃子食べました。


あと、クラブのオーナー役のシェールの歌も聴きどころ。


★★★★☆





2011.1.29

Janis Ian

Janis Ian のライヴに行って来た。

Billboard Live Tokyo での 3日間の公演の今日は最終日。

友人が、予約購入していたのだが、行けなくなったので

無償で譲ってくれたのだ。

カウンター席だったが、両隣、おっちゃんだった。

Janis Ian といえば、『Will You Dance ?』 が大好きな曲だが、

ほかに知ってるのは、『Love Is Blind』 ぐらいで、あんまり知らない。

『Will You Dance ?』 は、1977年に放映されたテレビドラマ、

『岸辺のアルバム』 のオープニング曲だった。

この曲を聴くと、あのドラマを思い出す。

八千草薫 (母)、杉浦直樹 (父)、中田喜子 (娘)、

国広富之 (息子)、この4人家族がバラバラになっていき、

最後に水害で家を流されてしまうという、

衝撃的なドラマで、私は、当時 中学生だったが、

毎週 真剣に観ていた覚えがある。

さて、Janis のライヴ。

ステージには、本人とサポートの女性が一人。

このサポートが、素晴らしい。

アコースティック・ギターに、ラップ・スティール (ひざの上に

置いて弾くスライド・ギター)、そしてコーラスを担当。

ギターうまい。

ハーモニー (コーラス) めっちゃきれい。

ラップ・スティール、欲しくなってしもた。

Janis 本人は、小柄で、髪の毛は真っ白。

私は彼女の若い頃のレコード・ジャケットの写真の

イメージしかなかったので、今の彼女と道ですれ違っても

気がつかないだろうと思った。

1曲目が始まったとたん、

その澄んだ、美しい声、ハーモニー、ギターの音色に感動してしまった。

どういうことだか、自分でも分からないのだが、

ウルウルしてきて、なぜか神様に 「ごめんなさい」 と謝りたくなった。

何を、というのではなく、ただ、ごめんなさいと。

もう1曲、Janis は、ナッシュビルに住んでいるらしく、

そんな話をした後、テネシーの曲を歌います、と歌った曲のときも

そんな謝りたい気持ちに見舞われた。

一種の癒しなのだろうが、不思議な感覚だった。

前半途中、客席にいた 湯川れい子さん を友人と、紹介。

中盤、何やらアンジェラ・アキの話をしていたと思ったら、

本人が登場。

これは、観客には うれしいサプライズ・ゲスト。

1曲だけ、一緒に、『Every Woman's Song』 という曲を歌ったが、

これは、アンジェラの曲のようだ。

アンコールでは、マイクを使わず、ギターもプラグをささず、

『Jesse』 を歌った。

これがまた素晴らしかった。

『Will You Dance ?』 と 『Love Is Blind』 ぐらいしか知らないと

思っていたら、この曲も知っていた。

全体通して、凄く良いライヴだった。

もしかしたら、20代のときにこのライヴを観たら、

退屈に感じたかもしれない。

そう思うと、自分の変化を思わずにいられない。

そうそう、Janis Ian といえば、『岸辺のアルバム』 と

もうひとつ、思い出すことがある。

むかし好きだった女の子に

「(音楽) 誰が好き?」 と訊いた時、

彼女は、「ジャニス・イアン」 と答えた。

ロックを聴いていた少年 (私ね) には、

彼女がちょっぴり大人に見えたっけ。


Janis は、「ドウシヨカナ〜」 という日本語を最近覚えたらしく、

連発していた。

今年60歳のようだが、お茶目なおばちゃんって感じの人だった。

あと、ギターもピアノも上手い。

『Will You Dance ?』 をナマで聴けたのはホントに幸せ。


Janis Ian/Will You Dance?





2011.1.30

へんな編み物

編み師 203gow (ニイマルサンゴウ) という 人をご存知か?

昨日、たまたまテレビで観たのだが、

マフラーやセーターなど実用的なものではなく、

へんな編み物ばかり編んでいる人だ。

既に何度もテレビで取り上げられたり、

個展を開いたり、色んなイベントに参加しておられるようで、

ご存知の方もいるだろうが、私は知らなかった。

どんな作品かというと、


ブッダ



きのこ (地面のコケも編んでいる)



納豆 (糸ひいとるで)



お年玉 (これは実際に使えそう)



ししおどし (風情がありますな)



なんか、凄いなぁ。

完全にオリジナルな分野、世界を確立してるよなぁ。

上の写真のほか、水道の蛇口、『犬神家の一族』 の

池から突き出している足など、確かにへんな編み物ばかり。

今は、一筆編みといって、編み出しから最後編み終わるまで、

一度も毛糸を切ることなく、形にすることをやっているそうで、

その一筆編みで編んだタコだったかイカだったかも

テレビで観たが、(どうやってあの足を編んだんやろ?) という

感じで、これはちょっと編み物が出来るからと言って

誰でも出来ることではないのは明白。

才能っちゅうやつやろな。


*写真は、ご本人のブログ、その他のサイトから、
  勝手に拝借しております。



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