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つつみしんやのひとりごと 2011年 12月
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2011.12.2

OZ NOY TRIO と SWEET JAZZ TRIO

今日は、Cotton Club へ、Oz Noy Trio を

観に行ってきた。

Oz Noy は、イスラエル生まれで、

現在は N.Y.を中心に活動中のギタリスト。

ぶっ飛び系で、結構、好き。

メンバーは、この3人。

Oz Noy (g)
Will Lee (b)
Keith Carlock (ds)

Will Lee は、あい変らず見た目もプレイもゴキゲン。

ドラムの Keith Carlock は、初めて観たが、

これまた、ゴキゲンなドラマーだった。

特にドラム・ソロが良かった。

そして、Oz Noy。

見た目は、あまりゴキゲンではないのだが (失礼)、

プレイは、かなり個性的。

これくらいやないと、外国から来て、N.Y.で頭角を現すことは

できんのやろな。

使用ギターは、テレキャスターとストラトキャスター、

ともに Fender で、結構、オールドに見えた。

鋭角的な出音の印象とは裏腹に、とてもなめらかなフレイズ。

そして、3人の息が めちゃくちゃ 合ってる。

テンポが変わっても、rit.していっても、恐ろしいぐらい合ってる。

これには、参ったな〜。

イェ〜イ連発の ええライヴでした。


さて、今日のおまけの話。

私は、今日、一人だった。

開演の30分ぐらい前に着いたのだが、

ちょうど真ん中あたりの空いている席を希望した。

そこには、すでに3人の外人が座っていた。

席について、(この人たち、英語しゃべってるけど、

何人 〔なにじん〕 かな〜) なんて思っていると、

彼らにもそして、私にもドリンクが運ばれてきた。

そして、その外人達は、私と反対隣に座っていた日本人と、

「Cheers!」 と乾杯した。

彼らは、私にも 「Cheers!」 とグラスを近づけてきたので、

私もそれに答えた。

すると、その日本人が、その外人 3人組のことを

紹介してくれた。

なんと、その3人のうちの2人は、"SWEET JAZZ TRIO" という

スウェーデンのジャズメンだった。

なんでも、今日、コットンクラブに来る前に

銀座山野楽器のイベントスペースで、ニューアルバム発売記念の

ミニ・ライヴ&サイン会があったらしい。

その日本人の彼は、たまたまそのイベントに行っていて、

その後、コットンクラブに来たら、彼らがいたので、

隣に座ったらしい。

私は、"SWEET JAZZ TRIO" のことを知らなかったのだが、

その日本人の彼が、サイン入りのCDを見せてくれた。

で、そこから、彼らと私の英会話が始まるのだが、

隣に座っていた ギタリストの マッツ・ラーション とは、こんな会話。

マッツ 「あんたもギター弾くんか?」

眞 「そやねん。ギター弾くねん」

マ 「へぇー、どんなギター持ってるの?」

眞 「ヤマハとギブソン」

マ 「ギブソンは何?」

眞 「バードランド」

マ 「えっ?俺も持ってるで。69年製や。あんたのは?」

眞 「2年前に新品で買うてん」

マ 「新品?高かったんちゃうの?」

眞 「高い、高い、めちゃくちゃ高かったで」

マ 「そや、昨日、ウォーキン (渋谷にあるギター店) 行ったで。知ってる?」

眞 「知ってる、知ってる。有名な店やんか。なんか買うた?」

マ 「買えへん、買えへん。見るだけやがな」

多少、演出を加えたが大体こんな感じで話していたら、

名刺までくれた。

もう、私はマッツとは、友達だ。

って、彼は私のこと、何も知らないけど。

(実際には、「バードランド」 は通じるまで5〜6回言わな

あかんかったし、かなり、トホホな会話だった。

彼らのサイトを見ると確かにマッツは、バードランドを弾いている!)

それから、私の向かいに座っていたのが、

ベーシストのハンス・バッケンロスと、たぶん、その奥さんか彼女。

ハンスとは、ほとんど話さなかったけど、その彼女とは、色々話した。

彼女の言ってることが分からなくて、何度も謝った。

そのたびに、「Anyway・・・」 と話を続けてくれた。

スウェーデンには、ほとんど地震がないようで、

「今、ここで地震が起こったら、逃げなきゃいけないか、

大したことないか分かるの?」 とか、気にしてた。

って、もしかしたら、全然違う話やったかも知れんけど。

こういうとき、ホンマに英語しゃべられへん自分に困る。

言いたいこと言われへん、相手が言うてること、分かれへん。

悔しいなぁ。

でも、格闘しながら、地震の話をしてたら、

なんでか泣きそうになってしもて、自分でビックリした。

やっぱり、なんか、無意識にショックを溜め込んでいるのやろかと

思った。

日本人と日本語で話しているとき、そんなことないのになぁ。


それはさておき、せっかくのご縁なので、

"SWEET JAZZ TRIO" のCDを買って、聴いてみようと思う。

ほんで、ギターのマッツにメールでもしてみようかな。

名刺にメールアドレス書いてあるし。

メール書くのがまた難しいねんけど。


"SWEET JAZZ TRIO" というのは、コルネット、ギター、

ベースのトリオで、(コルネットの人は、コットンクラブには

来ていなかった) 今回の来日は、7回目だそうだ。

Youtube で探したら、あったよ。
  ↓
When I fall in Love - Sweet Jazz Trio

My Romance - Sweet Jazz Trio

わぉ! 美しいやないか!


ちなみに、私の後ろの席には、小田 (和正) さんの

バック・バンドのギタリスト、稲葉政裕さん が座っていた。





2011.12.4

上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト

昨日は、東京国際フォーラム A ホールにて、

上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト
   feat.アンソニー・ジャクソン & サイモン・フィリップス

の東京公演を鑑賞。

ずい分、楽しみにしていたコンサートで、

昨日の昼間、あまりに期待している自分に気づき、

(どうしよう、こんなに期待してたら、あかんのちゃうか) と

「期待すると、期待はずれになる」 とジンクス (?) が

気になったほど。

席は、前から12列目のほぼ中央という良席。

実は、私がこのコンサートのチケットを購入しようとした時には、

すでに、ほとんど売り切れていて、2階の後ろの方しか

残っていなかった。

(どうせ観るなら もっとええ席で) と思い、

ちょっと高くついたけど、ネット・オークションで

落札したのだ。

しかし、少々高く払っても充分に満足のあるコンサートだった。

特にあの席ならね。

メンバーは、

ピアノ 上原ひろみ
ベース アンソニー・ジャクソン
ドラムス サイモン・フィリップス

1曲目、『VOICE』 が始まったとたん、

ゾクゾクって きてしまった。

CD で何回も聴いているのに、やっぱり、

ナマは違うのだ。

9月の東京JAZZ で観たときも凄かった (だから、

このツアーを観たいと思った) のだが、全体的に

進化というかパワーアップしているように感じた。

それもそのはず、彼らは、7月1日に このツアーを

フランス、パリでスタートさせ、イギリス、ルーマニア、

スペイン、アメリカ、など世界各国と日本各地を周ってきたのだ。

昨日、上原本人が言っていたけど、10月には、

5日間で、ドイツ、スロバキア、オーストリア、スイス、

イタリアの 5ヶ国を周ったらしい。

本人曰く、

「そういうことって、可能なんですね」


このツアーの詳しいスケジュールは これ

この情報は上原のサイトにもあるが、

ツアー終了後なくなってしまうかもしれないので、

本サイト内にも記しておくことにした。

ご覧の通りのハードなスケジュールだが、

彼女のソロや、他の人とのライヴは、削除したので

実際の彼女の公演は、もっと多い。

ナマで観れば分かるが、その1回の公演で彼女の使う

パワーは もの凄いものだ。


上原のブログを読むと、11月25日大阪の公演では、

「弦が2本も切れた」 とある。

あの太いピアノの弦がですぜ。

しかし、彼女のプレイを目の当たりに観れば、

「そういうこともあるでしょう」 と思えるほどのパワーなのだ。


そして・・・、

スケジュールにあるように

今日、12月4日がこのツアーのファイナル。

で、今からそれに行ってきま〜す!





2011.12.4

上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト
 ツアー・ファイナル


行ってきたよ。

2日連続、上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト。

@ 東京国際フォーラム A ホール。

演奏は、昨日と同様 すさまじく、

完全に何かが降りてきてる感じ。

「降りてきてる」 というより、

上原には 「何かが乗移っている」 とさえ思う。

神がかりだ。

あんな弾き方をしていて、どうして音をはずさないのか不思議。

拳で叩いたり、フリー的なことをしても、どこかメロディアス。

早弾きは、観てる方の手がつりそうになるほど早い。

山場への向かい方が半端じゃない。

毎回毎回そんなに命がけで演奏したら、命を縮めるんちゃうか、

と余計な心配までしてしまう。

そして、昨日も今日も彼女は言った。

「私は、幸せです!」


昨日は、15分ほどの休憩を挟み、アンコール1回を含んで

2時間45分くらいだったので、正味2時間半ぐらいは、やった。

今日も、同様だったが、お客さんが (昨日も熱かったけど)

昨日より熱かった。

いや、もしかしたら、最終日ということで彼らも何かが

違っていたのかも知れない。

アンコール終了後、客電が点き、

「本日の公演は、終了しました」 という場内アナウンスが流れ、

帰り始めるお客さんがいても、半分以上のお客さんが、

拍手をやめなかった。

数十人は、ステージ前まで行き、大声で 上原らを

呼び続けた。

私も、いったんは帰りかけたもののその多くの観客のパワーに

(これは、もしかしたら出てくるかもしれん) と

扉付近に立ち止まって様子を見ていたら、

出てきました〜!

2度目のアンコール!

おそらく、(5000人中) 1000人ぐらいは、聞き逃したでしょう。

映画もコンサートも最後を見届けないとね。

もう、席を離れていたので、前から5列目ぐらいまで行って

聴いたよ。

素晴らしかったな〜。

色んな、色んな、意味で素晴らしいコンサートだった。

生きてること、平和であること、そして上原・アンソニー・

サイモンの3人に感謝だ。


昨日も今日も アルバム 『VOICE』 から全曲演奏した。

その中に、『ベートーヴェン ピアノソナタ第8番「悲愴」』 がある。

これが素晴らしい。(全曲 素晴らしいけど)

ベートーヴェンが、昨日今日のあの演奏を聴いたら、

何て言うのだろう。


上原は MC で、「音楽は毎日違う」 と言っていた。

「それは、生きることに似ている」 とも。

昨日と同じ会場ではなく、昨日と同じ演奏者ではなく、

昨日と同じ観客ではなく、昨日と同じ演奏ではなく、

昨日と同じ私ではない。

そんな風に思ったのだった。



ステージ・サイドのモニター(休憩中)



超激しいプレイなので、休憩中にもピアノの調律!



会場前には、矢野顕子・笑福亭鶴瓶・清水ミチコ・
東京スカパラダイスオーケストラ等からの花束。



なお、このツアーのDVD (フランス、マルシアックでの公演) が、

来年発売されるようなので、興味のある方はチャック、いや、チェック!





2011.12.5

しあわせのパン

先月も ここ に書いたが、原田知世と大泉洋の主演の映画

『しあわせのパン』 が来年、公開される。

Panetteria ARIETTA が、その映画のサポーター店として

ブログに紹介された。
 ↓
【サポーター店NO.26】 パネッテリア アリエッタ





2011.12.7

エリック・クラプトン

22歳ぐらいから長い間、エリック・クラプトンが大好きだった。

(過去形なのは、今も好きだが以前ほどじゃないので。)

1985年の来日時、大阪で2日あった公演を両日観に行き、

それ以降も 何度も来日ツアーを観ている。

引退が噂され、最後の来日ツアーとも噂された2001年にも

2回観に行った。

数えてみると、(たぶん) 全部で10回。

そして、今日11回目のコンサートに、2006年以来、

5年ぶりに行ってきた。(もしかしたら、12回目かも)

会場は、もちろん、クラプトンといえば武道館。

以前は、彼がステージに出てきただけで、

ウルウルしていたが、今はそうでもない。

残念ながら、私は昔のクラプトンの方が、好きなのだ。

ごめんね。(誰に?)

それでも、CD が出ると買ってしまうけど。


85年、初めて観たときのことは、今でも忘れられない。

会場は、大阪厚生年金会館大ホールだった。

私は、23歳。

『White Room』 のギター・ソロで涙が止まらなくなり、

(お願いやから、もうそれ以上、弾かんといて!) と

心の中で叫んだほど、嗚咽がもれそうで、大変だった。

その後も、クラプトンには何度も泣かされたが、

あそこまで泣いたことは、他にない。

衝撃的だった。

あれは、一体、なんやったんやろ。


さて、今回の来日は、クラプトンにとっては 2年半ぶり 19回目。

ツアーは、札幌 (11/17)、横浜 (11/19)、大阪 (11/21, 22)

福岡 (11/24)、広島 (11/26)、金沢 (11/28)、名古屋 (11/30)、

そして、東京 (12/2, 3, 6, 7 & 追加公演 12/10) と、

8都市 13公演、15万人を動員する大規模なもの。

今日は、立ち見も いっぱいだった。

今回は、「エリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッド」 という

名義なのだ。

スティーヴ・ウィンウッド とクラプトンは、1969年に結成された

「ブラインド・フェイス」 という伝説のバンドで一緒にやっていたのだが、

そのバンドは、レコードを1枚出しただけで、終わってしまった。

そのスティーヴと数年前に共演し、今年の来日が実現したわけで、

おじさんには、涙モノなわけだ。

「ブラインド・フェイス」 に そんなに思いいれのない (一応、

レコードは持っていた) 私でも、今日、『Presence of the Lord』 を

クラプトンとスティーヴのデュエットで聴けたことは、感激だった。

他にも、「ブラインド・フェイス」 のナンバーや、

『Gimme Some Lovin’』、『Georgia on My Mind』 など、

スティーヴは、渋い声を聴かせてくれた。

クラプトンは、今日 『Lyla』 をやらなかった。

私が行ったクラプトンのコンサートでは、初めてだったと思うが、

そういうこともあるんだな。


メンバーは、下記の通り、超渋いメンツ。

エリック・クラプトン(Vo, G)
スティーヴ・ウィンウッド(Vo, G, Key)
ウィリー・ウィークス(B)
クリス・ステイントン(Key)
スティーヴ・ガッド(Drs)
と、コーラスのおねえちゃんが2人

スティーヴ・ウィンウッドは、ギターも上手いのにビックリ。

キーボードのクリスは、以前からあんまり良いと

思ったことないねんけど、今回も、ピアノ・ソロがあんまり

好きじゃなかった。残念。


コンサートは、「黒澤楽器店 MARTIN GUITAR Presents」 と

冠がついていることもあってか、途中、2人ともマーチンを持って、

演奏するコーナーもあり、今日の 『Wonderful Tonight』 は、

アコースティック・ヴァージョンでした。

しかも、イントロのギターは、スティーヴが弾いてた。

2番と3番の間のソロは、エリックが弾いたけどね。

このアコギ・ヴァージョンが中々良かった。


今年66歳のクラプトン。

これからも、元気でね。







2011.12.8

マネーボール

公開日 (11月11日) より、ずい分前に前売り券を

購入していた ブラッド・ピット主演の映画 『マネーボール』。

今日で、上映を終了するという渋谷のシネパレスで

やっと観ることができた。

『マネーボール』 は、アメリカ・メジャーリーグの貧乏球団、

オークランド・アスレチックス を「マネーボール理論」 で

常勝チームに導いたブラピ演じる GM (ゼネラル・マネージャー)

ビリー・ビーンの物語。

一部、フィクションもあるようだが、基本的には実話。

ほとんど野球を観ない私でも充分楽しめて、感動できる作品だった。

ビリーの目的達成のためのあきらめない精神、実行力、

自分を信じる力が素晴らしい。

ただし、どちらかというと、彼はヒーローという風には

描かれていない。

自身、選手として大きな期待をされプロになるが、

成績を残せず、数年で 裏方にまわったという

いわば挫折の経歴がある。

そして、一瞬で仕事を失うプロ選手のシビアな世界、

解雇やトレードを選手に告げるストレートな会話など、

(ああぁ、私には無理) と思うことも多いが、刺激的だし、

学ぶことが多い。

それらが実話ということが感動的。

ビリーの娘 (12歳) がギターで弾き語る曲がこれまた泣ける。

あと、開幕試合でアメリカ国家を ジョー・サトリアーニが

(ギターで) 弾いていてビックリ。

惜しかったのは、エンドロールの時の音楽が、もうちょっと

違う方が良かったな。

でも、良い映画でした。


★★★★▲


ちなみにウィキペディアで、ビリーご本人の写真が見られる。

なんと、1962年生まれで、私と同じ年だ。





2011.12.9

与世山澄子

今から6年ぐらい前、偶然、あるお店で、

聴いたことのない個性的な歌声のジャズが流れてきた。

訊くと 与世山澄子 というジャズ・シンガーだという。

ちょうど彼女が 20年ぶりの ニューアルバムを出した

直後だった。

早速、そのアルバムを購入し、翌2006年の沖縄旅行の際に

那覇にある彼女の経営する ジャズスポット 「インタリュード」 を

訪れた。

今日は、ちょっと長くなるのだけれど、

まずは、その時のレポート (友人数人にメールで送ったもの) を

読んでちょうだい。

------------------------

今回の旅の目的のひとつ、

「与世山澄子 (沖縄在住JazzSinger) をナマで聴く」 について。

那覇に与世山さんのお店 「インターリュード」 がある。

事前調査では、お店のホームページもなく、

お店の住所と電話番号ぐらいしか分からなかった。

沖縄へ行く数日前に 電話をしてみたところ、

与世山さん本人と思われる女性が電話に出た。

「いつ行けば与世山さんが歌っておられますか?」 と聞くと、

「金曜土曜、10時ごろから・・・ 」 とのこと、予約も不要だと言う。

なんとなく不安も残しつつ、

果たして、4月29日の金曜日午後10時前に

目的地 「インターリュード」 に到着した。



「与世山澄子の店」 なんて看板はないし、

「ミュージックラウンジ・インタリュード」 って 看板が出てるが、

「ミュージックラウンジ」 という言葉自体、

何やってる店か全然分からない。

(カラオケスナックでもありそうな名前だし。)



知らずに来たら怖くてけっして開けることはないだろうな、

というドアを開けると、25人も入れば満員かというお店に

お客はカウンターにおっさんが一人、

ソファー席にわりと若い兄ちゃんがひとり、

与世山さんらしきおばさんはそのおっさんの

相手をしている。

「えっ?大丈夫かな」 と思いつつ店内を見渡すと

壁には昔からの与世山さんの写真がいっぱい飾られている。

「やっぱり、この店や」 とピアノの前の席に座る。

レンタカーを運転してホテルまで帰らねばならないので、

ソフトドリンク 「バーモント」 (りんごと蜂蜜) を注文。

ちょっど店内のTVで映画 「タイタニック」 を放映していたので

それを観ながら開演を待つ。

「沖縄時間」 というものがあって、沖縄人は本土の人間には

考えられないくらい時間にゆるい、ということは、予習の上であった。

たとえば 「10時に集合」 と言われれば、

それは 「10時台」 のことと思え、

沖縄人は、遅れて来た人を誰も責めない、

時には主催者が来ないこともある、とか。

そんなことを本で読んでいたので10時には

始まらないとは思っていた。

東京でだってライブは10分ぐらいは遅れて始まるものだ。

ところが、30分経っても 40分経っても 50分経っても、

始まる気配がない。

徐々にお客さんは増え続けているが、

妻は眠くなり始めてる。

11時をすぎて、ほぼ満席状態。

ようやく、与世山さんがお客に、

「あの、TV消していいですか?」 と始める気配。

「沖縄の夜は遅い」 というのも予習済みであったが、

1stステージが 23時とは・・・。

ピアニストが ひとりで2曲演奏。

3曲目で与世山さん登場。

彼女が歌いだしたとたん、世界が変わった。

なんと表現すれば良いのだろう。

力強く、魂からの歌声というのだろうか、

誰かが彼女のことを 「天使の歌声」 と書いていたが、

僕にはもっと地に足の付いた、

それでいて現実離れした、という感じだった。

「現実離れ」 という言葉を使ったのは、彼女が歌っている時、

その視線の先には、僕には見えない何かが見えていて、

それ (そこ) へ向かって歌っているんじゃないかと、

何度も思ったからだ。

それに、

61年前、島民の4人に1人が犠牲になったこの激戦の地で、

アメリカ生まれの音楽を愛し、こんな風に歌い続けている人がいる、

ということにも、何か特別不思議なものを感じずにはいられなかった。

そんなことにも想いを馳せながら聴いた歌は本当に素晴らしく、

感動した。

そしてなんと!

ミュージックチャージ1000円だ!

那覇に行かれる際は、是非、インターリュードへ寄るように。

これはええ意味でショックだ。

ちなみに昨年 (2005年) リリースされた与世山さんの

4枚目20年ぶりのアルバム「インターリュード」は

このお店で録音されたそうだ。


【与世山澄子プロフィール】
  ↑
毎年、東京にもLIVEに来られるそうなので要チェック。


余談。

沖縄には 「コーヒーシャープ」 という看板があるのを

本で見ていたが、与世山さんのお店の中の手書きの張り紙に

「沖縄のミュズィシャン」 と書かれていた。

ここはかつてはアメリカで、英語を聞こえるままに

カタカナにしたんだな、としみじみ感た。

-------------------------

以上が、2006年沖縄のライヴ・レポート。

その後、同じ年の10月に東京、青山の Body&Soul に

出演されたときにも観に行った。

そして、今日はその与世山さんのライヴに5年ぶりに行って来た。

会場は、同じく青山 Body&Soul。

本日のメンバーは、

 与世山澄子 (vo)
 後藤浩二 (pf)
 岡田勉 (b)
 横山和明 (ds)

彼女は、1940年、八重山小浜島生まれというから

今年で71歳だ。

16歳でデビューというから、この道、55年の大ベテラン。

71歳とは思えぬパワフルな声だった。

彼女の歌は、「ソウルフル」 という形容詞しか見つからないが、

黒人のそれとは、明らかに違う。

独特だ。

2ステージたっぷり聴いたが、私は彼女の歌うバラードが

好きだ。

例えば今日演った曲なら 『Over the Rainbow』、

『Body and Soul』、『What a Wonderful World』、『If』 など。

特に 『If』 は 彼女にあっていると思う。

初めて沖縄で聴いたときにも強く印象に残った。

この曲は、ジャズのナンバーではなく、「Bread」という

ポップスのグループのヒット曲だ。

イントロ部分で歌詞を日本語で語ってから、英語の歌に入るので、

英詞が聞き取れなくても どんな歌かよく分かる。

隣のテーブルの女性は、何度も涙をぬぐっていた。


ご興味のある方はこれを。
 ↓
What a Wonderful World / Sumiko Yoseyama


今月は、24日から 5年ぶりに沖縄へ行く予定。

スケジュールがあえば、向こうでも聴きに行こうと思う。


写真は Body and Soul の店内












2011.12.11

ミッション:8ミニッツ

ジェイク・ギレンホール主演の映画 『ミッション:8ミニッツ』 を

観てきた。

列車爆破事故の8分前に、犯人を見つけるために

事故の犠牲者の意識に入り込むというSF。

爆弾と犯人を見つけるために何度も何度も

爆発8分前の列車へ 「転送」 されるわけだが、

少しずつ、謎が解き明かされていく。

爆発事故そのものは過去のことで防ぐことは出来ないのだが、

犯人が企てている次の爆破を防ぐことが目的。

だが、ジェイク演じるスティーヴンスは、

乗客を救えるんじゃないかと、思い始める。

正直、アクション&サスペンスものだと思っていたら、

なんと途中、えらい泣いてしまった。

ただのSFでは、ない。

設定などは、考えると混乱するので、

あんまり深く考えないが、パラレル・ワールドと考えた方が

良いのだろうな。

前半、全然良いと思わなかった、ミシェル・モナハン 演じる

クリスティーナが、最後にはめちゃくちゃ愛おしくなってしまった。

それにジェイクは、やっぱりいい。

彼の出演作は、『ムーンライト・マイル』『マイ・ブラザー』が好きだが、

本作もGOOD。

ハラハラドキドキした面白い、そして ぐっとくる良い映画でした。

ただ、「ここで終わったら良いのに」 というところで終わらず、

少し続きがあった。

その部分が、深い意味を持つという意見もあるようだが、

私には不要で、その前の感動的なシーンで終わって欲しかった。

そこで終わっていたら、★5つだったのにな。


★★★★▲ (実際は、4.8ぐらいね)


余談。

グッドウィン大尉 (ヴェラ・ファーミガ) が、

どうも 田中万紀子に見えて仕方なかった。

監督の ダンカン・ジョーンズ は、あのデビッド・ボウイの息子。

本作が2作目なのだが、1作目の 『月に囚われた男』 も

興味があったのに見損なってしまった。

DVD レンタルで観るか。





2011.12.15

おそば やまもと

一昨日は、忘年会で 新宿区内藤町にある

「おそば やまもと」 へ。

1年ぶりの再訪で、これが2度目。

このお店、千駄ヶ谷駅から、歩くと10分はかかるだろう、

場所はちょっと不便。

でも、おいしい。

コースを頂いたのだが、どれもおいしくて、大満足。

私は、お店で料理の写真を撮るの、あんまり好きじゃない。

たまに、そういうお客さんを見かけるけど、

どうもスマートに見えなくてね。

まあ、お店やその場の雰囲気によっては、

全然気にならないこともあるんだけど。

今回は2階の個室だったので、

遠慮なく全料理の写真を撮った。

全料理を撮ったなんて、これが初。


先付け



お刺身



ぶりの照り焼き



大根と牛肉の煮物



白子



びサラダ



おそば



デザート(紅茶のプリンとイチゴ)と黒豆茶



おいしそうでしょ。

2階の個室は、落ち着くし、大事な会談に使いたい。

そんな機会あるんか。

もっと近所だったらいいのになぁ。





2011.12.17

クリスマス・パーティ・ライヴ

今日は、妻の仕事の関係のクリスマス・パーティで、

演奏した。

ヴォーカルに ハルトラの陽香ちゃんとギターは私。

陽香ちゃんとは 何度も共演しているが、

2人で演るのは、これが初めてだった。

それなりに練習をしたのだが、数箇所ミスってしまい、

悔しい結果となってしまった。

でも、陽香ちゃんの歌は、素晴らしかったし、

お客さんは、盛り上がってくれたので 良かった。

そして、余興 (?) で、妻がピアノを弾いた。

小学生のときに習っていたらしく、

30数年ぶりに練習をして弾いたらしい。


次は、まりあさんと来週金曜日にライヴ。

練習せな!





2011.12.18

師走

12月のことを 「師走」 とも言うが、ウィキペディアによると、

 その由来は僧侶 (師は、僧侶の意) が仏事で走り回る忙しさ
 (平安後期編 『色葉字類抄』 ) からという平安期からの説がある。
 また、言語学的な推測として 「年果てる」 や 「し果つ」 等から
 「しわす」 に変化したなどという説もある。

とある。

昔、誰かに 「先生が走り回るくらい忙しいっちゅうことや」 と

教えられたが、「師」 は、先生ではなく僧侶のことなのだな。

それはさておき、私は12月だからというわけではなく、

何やかんやと予定がつまっており、この 「ひとりごと」を

ゆっくり書く精神的、時間的余裕がない状態が続いている。

その予定とは、何度も何度もある忘年会だったり、

12月前半には8日間に5回も行ったコンサート、ライヴだったり、

自分のライヴのための練習やリハーサルだったりと、

つまりは、ほとんど遊んでいるようなものなので、

仕事で忙しいという方には、なんや申し訳ないような気もするが、

このまま年末、いや、年始までそんなスケジュールが

続くのだ。

今週は、忘年会、リハーサル、ライヴ、そして沖縄旅行と

これまた、盛りだくさんなのだ。

そんなわけで、あんまり 「ひとりごと」 の更新が

出来ないかもしれないけど、

読むのやめないでね。





2011.12.21

おらほのラジオ体操

一部で話題になっていたようだが、

「おらほのラジオ体操」 をご存知だろうか。

まずは、これをご覧ください。
  ↓
おらほのラジオ体操


これは、震災半年後の9日10日、11日に石巻市内で

撮影されたようで、CD が売られており、売上の一部が

震災地の復興義援金に充てられるようだ。


この動画を開けると右側に震災の被害の動画が並ぶ。

いくつか観てみたが、テレビで報道されないような

生々しいものもある。

おらほのラジオ体操の背景に、心をえぐられる。





2011.12.23

今年最後のライヴ

今日は、まりあさんとのライヴ。

@レフカダ (新宿)

6月のライヴに引き続き、パーカッションに

カワサキヒロユキさんを迎え、

また、私は一昨日のリハで初めてお会いしたのだが、

栗原優さんというシンガーソングライターをゲストに

迎えてのライヴだった。

今日のこのライヴは、ダンスの発表会とともに行われるイベント。

40〜60代の女性が日頃のダンスの練習を披露するというもので、

そのイベントとしても5回目となる。

毎回、化粧や衣装が派手になっていく。

すごいよ。


今年は、Mellow Flavor (山ちゃんとのギター・デュオ) では、

活動しなかったので、来年はやりたいな。


バタバタしている12月、明日からは4日間沖縄へ行って来る。

暖かいかな〜。





2011.12.29

24日から27日まで沖縄へ行ってきた。

沖縄からも、この 「ひとりごと」 を更新しようと思って、

コンピューターを持って行ったのだが、

普段、更新している自宅のPCではなく、

仕事で使っているノートPCを持って行ったため、

更新のための設定がされておらず、アップ出来なかった。

まとめてのアップになるが、お付き合いください。




沖縄 一日目 (12月24日)

無事、飛行機も飛び、沖縄、那覇空港に到着。

今回は、妻のビジネス・パートナーである、Y子さんの

家族 (4人) と合計6人の旅行だ。

(Y子さんの子供たち2人は、週1回、私が算数、国語などの

勉強を見ているし、ご主人も16〜17年前から知っている。)

今日は、那覇到着後、まず牧志公設市場へ行き、魚を購入。

その魚は市場2階の食堂で調理してもらえる。

買ったのは、アオブダイ、夜光貝、マングローブガニ。



それらを、お刺身、チリソース炒め、バター炒め、甘酢あんかけなどに

調理してもらった。






気候は、この数日の最高気温が20度前後だから、

やはり暖かいね。

公設市場の2階の喫茶店のおばちゃんの話では、

冬の最低気温も10度を切ることがないということだから、

やっぱり、南国だ。

そして、以前、来た時も感じたが、沖縄は日本というより、

「アジア」 という感じがする。

ここは、1945年から1972年まで27年間も

アメリカ領だった。

その間に強烈にアメリカの影響を受けたわけだ。

だから、どことなくアメリカっぽさも感じるのだが、

やっぱりここは極東の島なわけで、アメリカよりもアジアなのだ。




沖縄 二日目 (12月25日)

スゴイ名前の公園を発見!




ウィキペディアには、

 地元の報道番組では風物詩として
 「小中学生らによって漫湖公園で写生大会が行われました」などと
 報じることがまれにあり・・・


とある。

音声だけ聞いたら、びっくりするで。

「まんこ こうえん で、 しゃせい たいかい」 て・・・。




沖縄 三日目 (12月26日)

今日は、ホエールウォッチングを申し込んでいたのだが、

海が荒れていて船が出せないとのことで、昨日の夕方、

キャンセルになった。

生きた野生の鯨など、そうそう観る機会はないので、

残念な話だが、キャンセルになったと聞いた時、

ちょっと安心したのは、なんでだろう。


昨夜、酔っ払って早く寝たせいだろうか、

今朝は、珍しく5時半に目が覚めた。

せっかくなので、夜明けの写真を撮ろうと、

海まで車を走らせた。


太平洋のDaybreak (適当に走ってたどり着いた海で撮影

もっと、ドラマチックな写真を撮りたかったけど、

1回ぐらいでそうそう良い写真が撮れるほど甘くはないのだな。


今日のお昼は、前回 (5年前) の沖縄旅行でも

食した有名店 「首里そば」 。


首里そば(中、500円)、煮付け(450円)、ジューシー(炊き込みご飯、200円)
全部を一人で食べたんちゃうよ。


その後、首里城見学。

ホエールウォッチングは天候の都合で中止になったのに、

この通りのお天気。




夜は、那覇の民謡酒場で民謡を鑑賞しつつ、

アグー豚のしゃぶしゃぶ。






沖縄 四日目 (12月27日)

最終日の今日は、妻と Y子さんは仕事。

Y子さんの子供たちとご主人は、お昼すぎの飛行機で東京へ戻った。

私は、彼女たちの運転手となり、那覇から約1時間半、本部町まで

運転。

本部町には、きしもと食堂という沖縄そばの老舗の超有名店がある。

5年前にも行ったのだが、その時の私の調査では、沖縄一だった。

2〜3年前、新宿伊勢丹の沖縄展にきしもと食堂が出店した時にも

食べたのだが、沖縄で食べたときほどの感動はなかった。

今日は、せっかく近くまで出向いたので食べに行ったのだが、

初めての時ほどの感動はないものの、やはり東京で食するよりは、

美味い。




それからは、夕方、彼女たちをピックアップする 沖縄市まで

移動しながら、写真撮影。

(その写真は、また後日。)

夜、21:10那覇発、23:20羽田着のANA で戻ったのだった。

今度は、写真撮影のためだけに行きたいな。





2011.12.30

沖縄写真

沖縄で撮影した写真を数枚公開しよう。




国際通りで出逢ったネコ。




何かが外国っぽいんだなぁ。
本部町にて。




ホテル (国際通り) の近くを散歩して撮影。




瀬底島の海。
ホントに海がきれい。
写真だと、冬の海とは思えないね。





軍の人だろうか、観光客だろうか、アメリカ人らしき夫婦と
女の子が浜辺に遊びに来ていたので、写真を撮らせてもらった。





親子のシルエット。




5人家族。




瀬底大橋を瀬底島から撮影。
影はもちろん私。





ええ天気でした。




良いお年を

明日(大晦日)から2日までは、京都に行ってくる。

今年の正月同様、両親、姉家族と正月を過ごすためだ。

なので、今年は、これが最後のアップになる。

映画やライヴの今年の総括など、書けなかったが、

年が明けてから書くことにする。

今年、日本は大変な年でした。

皆様、良いお年をお迎えくださいね。



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