Top Pageへ  Laguna Moon  Live記録  Live記録  Guitars  LINK

 lyrics


つつみしんやのひとりごと 2013年 3月
    感想・ご意見はshinya◇shin223.com
    メールをくださる方は、上記アドレスの◇を@に変えて送ってください。(スパムメール対策)   


2013.3.1

沖 仁

今日は、ブルーノート東京へ 沖 仁 のライブに

行って来た。(2nd ステージ)



いや〜かっこ良かったな〜、沖 仁。

昨年9月21日、渡辺香津美のソロ・アコースティック・

ギター・プロジェクトのライブで、ゲストで登場し、

初めてその演奏を目の当たりにした、沖 仁。

絶対、彼のライブを観に行こうと、その時決めたのだが、

ようやくその機会が来たのだ。

あの時は、私の座った席から、沖の右手が

見えず、一体どうやって弾いてるんやろうと

思ったのだが、今日は、真正面の前から5列目で、

右手もバッチリ見ることが出来た。

沖は、1996年から4年ほどスペインで、

フラメンコ・ギターの修行をし、2010年には、

フラメンコギター国際コンクールで、

日本人で初めて優勝した経歴を持つ、ホンモノ。

いやいや、上手い、巧い。

またまた、ギターの概念が変わったね。

フラメンコ・ギターでは、ピックを使わず指弾きなのだが、

カッティングなど、ピックを使うより早いんちゃうのと

思うほどのスピード。

そして、きれいね、音というか演奏が。

今日がツアーの初日だったらしいが、

まず、数曲ソロ・ギターで演奏し、本日のゲスト、

野崎良太 (ピアノ) の登場。

あと、ベースに藤谷一郎、ドラムスに 大槻“カルタ”英宣。

クラブ・ジャズ風に始まった 『Spain』 が印象的だった。

『Spain』 て、なんであんなに盛り上がるんやろな。

「新しいフラメンコを発信したい」 と本人が言うように、

ワウを使ったりして、伝統的なフラメンコではない、

オリジナリティを感じた。

カルタのドラムも良かった。

アンコール含めて、約90分、たっぷり楽しんだよ。

あ〜、フラメンコ弾きたいなぁ。


沖 仁 をご存じない方は、これ観てちょうだい。
  ↓
フラメンコギター即興演奏



クラシック・メドレーをフラメンコ・アレンジで






2013.3.3

昨日は、勝手に 「アカデミー賞祭り」 と称して、

アメリカの第85回アカデミー賞受賞作、ノミネート作を

合わせて3本鑑賞した。

映画館を2軒ハシゴすることは、たまにあるが、

3軒ハシゴは、久しぶりだ。

50歳になって、夫婦50割 (ひとり1000円)で

観られるようになったので、妻と観に行くときは

毎回が映画の日のようでうれしい。

昨日 鑑賞した作品は下記の3本。

『フライト』
 主演男優賞など 2部門にノミネート

『世界にひとつのプレイブック』
 作品賞・監督賞・主演男優賞・主演女優賞・
 助演男優賞・助演女優賞など 8部門でノミネート
 ジェニファー・ローレンスが、主演女優賞受賞

『アルゴ』
 作品賞・助演男優賞・脚色賞・編集賞など
 7部門でノミネート
 作品賞、脚色賞、編集賞 3部門を受賞




フライト

デンゼル・ワシントンが アカデミー賞主演男優賞に

ノミネートされた作品。

監督は、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、

『フォレスト・ガンプ』 などの ロバート・ゼメキス。


飛行機が高度3万フィート (約9000メートル) で

制御不能に陥り急降下。

あわや墜落という場面で、機長 ウィップ・ウィトカー

(デンゼル・ワシントン) の奇跡の操縦で、

墜落をまぬがれ、不時着する。

乗客乗員合わせて102人中、生存者は96人だった。

ウィップは、多くの命を救った英雄になるはずだったが、

墜落直後の検査で彼の血液中から、

アルコールが検出される。

飛行機が制御不能になったのは、

部品に原因があったということが分かり、

あの状況で不時着させるのは、ウィップ以外に

不可能だったということも立証されるのだが、

ここでウィップが酔っぱらっていたことになると、

彼は、刑務所行きだ。

犠牲者4人 (乗務員2人は条件が違う) の

過失致死を問われれば、終身刑なのだ。

パイロットの組合は、有能な弁護士を雇い、

ウィップ機長のアルコール検査の結果を

もみ消しにかかる。


いやいや、結構ドキドキハラハラしたね。

見所は2つ。

飛行機が制御不能になってから、

不時着するまでの緊張感!

ああ、パイロットになんて ならなくて良かったと、

心から思ったね。

そして、もう一つは、事故調査委員会の公聴会。

さて、ウィップは上手に嘘をつけるのか!?

138分を全く長く感じさせず、観る者を集中させる、

娯楽映画としては、十分に面白い作品であると同時に、

人間の弱さと強さ、勇気と尊厳といったものを

テーマにしているようにもみえる。

デンゼル・ワシントンは、主演男優賞にノミネートされるに

ふさわしい好演だと思った。

ラスト・シーンも好きだ。

ちょっと突っ込みたいところがないではないが、

全体の面白さで大目に見よう。


正直であることは、人を自由にするのだ。


★★★★★




世界にひとつのプレイブック

アカデミー賞で8部門ノミネート、

ジェニファー・ローレンスが主演女優賞受賞というと、

当然期待も高まってしまうのだが、やや期待はずれだった。


妻の浮気をきっかけに心のバランスを崩したパット

(ブラッドリー・クーパー) と、夫の死で心に傷を負った

ティファニー (ジェニファー・ローレンス) の

立ち直りの物語。

心に問題がある主人公の2人以外の登場人物も、

どうも変な人達に見えてしまい、誰にも感情移入が

できなかった。

ラストシーンのパットのセリフにあるように、

私たちは誰しもクレイジーな部分を持っているという

視点から観ると さもありなんって感じ。

役者さんは、皆良かった。

久しぶりに ロバート・デニーロ (パットの父親役)

を観れてうれしかった。

それにしても、最近、心や精神に問題がある人に

焦点を当てた映画が多い。

『フライト』 もある意味、そうだったし。

それだけ、実際に多いということだろうけど。


★★★★☆




アルゴ

アカデミー賞で、7部門にノミネートされ、

作品賞、脚色賞、編集賞の3部門を受賞した作品。

監督は、主演も兼ねるベン・アフレック。

これは、納得の作品賞やなぁ。

といっても、ノミネート9作品中 4つしか観てないけど。


本作、実話だというから驚き。

1979年にイランでアメリカ大使館人質事件が起きた。

アメリカに対する不満を爆発させたイランの過激派が、

アメリカ大使館を占拠し、52人を人質にした。

彼らの要求は、アメリカにいる前国王パーレビの引き渡しだ。

その占拠の際、大使館から6人のアメリカ人が、

脱出し、カナダ大使の私邸に かくまわれていた。

もし、過激派に見つかったら、処刑されるかも知れない。

アメリカは、なんとかその6人を救出させなければならないのだ。

そんな中、CIA のトニー・メンデス (ベン・アフレック) が

思いついた案が、6人をニセ映画のロケハンに来たカナダ人

映画クルーに仕立てて出国させるという作戦だ。

  ここから先は、ネタバレも含むので、
  観たい人は観てから読んでね。

なんとこの荒唐無稽な救出作戦が、実際に行われ、

6人は無事救出された。

当時、カーター大統領は、この作戦のことを発表すると、

残りの人質の命も危ぶまれることから、

作戦のことを一切封印し、カナダが6人を救ったことにした。

その時にそのことを発表した方が、

カーターにとっては、(政治的に) 有利だったにも

関わらず、極秘にしたのだ。

そして、1997年に この極秘が解除され、

事実が発表された。


何よりも、「実話」 というのは強いね。

これ、「フィクションです」 っていう映画だったら、

「そんなアホな〜」 「そんな、うまいこと行くかいな〜」 と

思っただろうが、事実は小説より奇なり。

ホンマに外交官にも CIAにもならんで 良かったと思ったよ。

私は、その事件の記憶はないけれども、

なんとなく、人質は助かったのだろうと

勝手に思い込んで観ていた。

なので、途中、(もしかしたら、これ、助かれへんの?) と

思うほど、ドキドキハラハラした。

いや、助かることを知っていたとしても、

ドキドキハラハラするよ、これは。


イランに、文字通り命を賭けて乗り込んでいる、

トニー・メンデスのもとに、出国前夜、アメリカ本国より

作戦の中止の決定が言い渡される。

「6人の救出は他でやるから、お前一人で帰って来い」 と

いうわけだ。

一晩 考え抜いた末、トニーは命令に背き、

作戦決行を決断する。

これ、事実なん?

こんなんスパイ映画やで。

007やで。

緊張感バリバリの中、空港で最後の関門を

通り抜ける。

過激派側は、その脱出した6人の情報を、

今、まさにつかもうとしている。

その情報をつかまれたら、飛行機には乗れない。

6人、いやトニーも含んで、7人とも拘束されてしまう。

飛行機が離陸するギリギリまで、その緊張は続く。

スリリングこの上ない。

いやぁ、素晴らしいね。


しかし、イランから観ると、これは反イラン的な映画で、

アメリカのプロパガンダだということになる。

で、この事件を イラン側から描いた映画も制作されることに

なったらしい。

そちらも是非 観てみたい。

当然、イラン人から観ると全然違う世界なのだろうから。


観終わった時、ふと 北朝鮮の拉致問題も

いつか映画になれば良いなぁと思った。

なぜなら、その時は きっと全ての拉致問題が

解決された時だろうから。

早く、その時が来れば良いと願う。


『アルゴ』 に話を戻そう。

最後におまけのように、トニーが別居中の息子に会いに行く

シーンがある。

『フライト』 でも、ウィップ (デンゼル・ワシントン) が、

最後に息子との関係を取り戻す。

『世界にひとつのプレイブック』 も家族のつながりが

重要な要素だし、アメリカって、家族を描くのが

ホンマに好きなんやなぁ、と思う。

特に、父と子ね。

これは、「アメリカは強い父である」 とか

なんか象徴的なことなのかなぁ。


★★★★★


そうそう、3作品とも音楽 (挿入歌) も良かったよ。

『フライト』 では、Dave Mason、Marvin Gaye、

Jeff Beck Group、Joe Cocker、The Rolling Stones、

Traffic、John Lee Hooker など。

『世界にひとつのプレイブック』 では、

Stevie Wonder、Les Paul & Mary Ford など。

『アルゴ』 では、Booker T and the MG's、

Dire Straits、The Rolling Stones、Van Halen など。





2013.3.6

SHANTI

昨日は、中目黒の楽屋 (らくや) というライブハウスへ、

SHANTI のライブを観に行ってきた。

SHANTI のことは最近知ったのだが、

歌良し、声良し、見た目良しなのだ。

おまけに英語の発音も良い。

それもそのはず、お父さんはゴダイゴの

トミー・スナイダーだ。

ライブのお客さんは、70〜80%が40〜50代のおっさん。

なんでか、若い男の子はおらん。

演奏が始まると、おっさんが多いのもうなずける。

これは、お父さん、癒されるわ。

という歌声。

しかも、色っぽいし。

バックは、レコーディングにも参加しているギター2人、

西山"HANK"史翁 と 木原良輔。

西山は、エレキ、木原はアコギ。

SHANTI も数曲、アコギを弾いた。

アルバムを数枚聴いたのと昨日のライブの感想を言えば、

彼女に合ってるなと思う曲調と そうでないものがあった。

どちらかといえば、あまり声をはらず、

しっとりと歌うタイプが一番魅力的だと感じた。

あと、ジャズよりフォーク・ロック調のものが良いと思う。

一番好きなのは、『そして僕は途方に暮れる』 の

カヴァー・ヴァージョンなのだが、その動画がなかったので、

『Love matters』 のプロモーション・ビデオを

貼り付けておきます。
  ↓

SHANTI は昨日もこのギターを使っていた。





2013.3.7

タンゴの歴史
鈴木大介 & His Friends


昨日は、銀座のヤマハホールへ、

鈴木大介のタンゴを聴きに行って来た。

メンバーは下記。

鈴木大介 (ギター)
荒川 洋 (フルート,ギター)
北村 聡 (バンドネオン)
吉田 秀 (コントラバス,ギター)

まずは、鈴木のギター・ソロで始まり、

ギターとフルート、ギターとギター、

ギターとバンドネオン、そして4重奏と

色んな編成でのタンゴを聴くことができた。

私の目当ては、ピアソラの 『タンゴの歴史』。

この曲は、ピアソラがギターとフルートのために

書いた4楽章からなる組曲で、生演奏で聴くのは

初めてだった。

4楽章のうち、2、3楽章は、フルートではなく、

バンドネオンとギターのデュオだったが、

バンドネオンの哀愁を帯びた音色は特に

2楽章 (カフェ1930) に合っていると思った。

ここにも書いたことがあるが、この 『タンゴの歴史』 は、

フルートの梅林さんとのデュオで私も演奏したことがある。

といっても、1、2楽章だけで、3、4楽章はめちゃくちゃ

難しく、テンポを落としてもまだ弾けなくて、

そのままになっている。

どんな風に弾くのか、とにかくナマで聴くのが初めてだったので

興味津々だったが、流石は一流。

難なく弾いているように見えた。

鈴木大介は、先月、鬼怒無月とのギターデュオを

観たところだが、昨日はクラシックの一流プレイヤーとの

共演だったせいか、会場がライブハウスではなく、

ホールだったせいか、ギターデュオの時より、

幾分格式を感じた。

席は、前から2列目の中央あたりという、

ええ席でした。





2013.3.8

その「正義」があぶない

小田嶋隆著、「その『正義』があぶない」 を読んだ。

これは、日経ビジネスオンラインというサイト

著者のコラムを集めたもので、お金を出さなくても

ネットで読める。

実際、その収録コラムのいくつかは、ネットで既読だったが、

書物として読みたかったので 購入した。

日経ビジネスオンラインでは、複数の人のコラムを

読むことが出来る。

2年ぐらい前からだろうか、いつもいつも

読んでいるわけではなく、たま〜に読む程度だが、

読み始めた頃は、誰が書いているかには、

注意を払っておらず、コラムの内容にだけ関心があったが、

読み始めて、しばらくしてあることに気付いた。

何度か (このコラム、おもろいなぁ) と思ったコラムの著者が

この小田嶋さんだったのだ。

彼の全ての考え・意見に同意できるわけではないが、

その観点や切り口は、(なるほど) と思わされたり、

考えさせられたりする。

収録されたコラムは、2009年から2011年、

つまり震災・原発事故をはさんだ期間に書かれたものから

選ばれている。

テーマは、政治、スポーツ、芸能、社会問題等、多岐に渡る。

しかし、やはりタイムリーな方が読んでいて興味深い。

最新のコラムもキレている。

彼のコラムを読んでいると、文章表現者としての

心構えと言うか、覚悟、責任についても

考えさせられるのだった。

刺激的です。





2013.3.9

日本アカデミー賞

昨日、「第36回日本アカデミー賞」 の授賞式が

行われた。

主な受賞は、下記のとおり。

最優秀作品賞  『桐島、部活やめるってよ』
最優秀監督賞  吉田大八 (桐島、部活やめるってよ)
最優秀脚本賞  内田けんじ (鍵泥棒のメソッド)
最優秀主演男優賞  阿部寛(テルマエ・ロマエ)
最優秀主演女優賞  樹木希林(わが母の記)
最優秀助演男優賞  大滝秀治(あなたへ)
最優秀助演女優賞  余貴美子(あなたへ)

上記の作品は、全て観たので、

(そうか〜) って感じ。

作品賞、監督賞、主演女優賞は、同意。

助演男優賞は、私的には 『北のカナリアたち』 の

森山未來やねんけどな。


授賞式で、樹木希林が 「全身がんです」 と

告白したらしい。

報道では、深刻な事態というわけでなく、

本人は、余裕の表情とあった。

まだまだ元気で素晴らしい演技を見せて欲しい。





2013.3.10

人生生涯小僧のこころ

塩沼亮潤さんは 「千日回峰行」 という、往復48キロ、

高低差1,300メートルの山道を1,000日間歩き通すという

荒行をやり遂げた人だ。

48キロを1,000日ということは、4万8000キロ

歩いたことになる。

登るのは、奈良県吉野の大峯山で、冬は山に入られないため、

5月から9月の間に行い、9年間かけて1,000日を達成する。

一度始めると途中でやめる事はできない掟があり、

やめるには、自ら死を選ぶしかない。

例えば、足を滑らせて骨折でもすれば、行を続けることは

出来ない。

その時は、携帯している紐で首をつるか、

短刀で腹を切るしかない。

また、山には熊や猪などの獣の他、マムシという危険もある。

大雨の日も、雷の日もある。

土砂崩れもある。

大峯山の 「千日回峰行」 は、1,300年の歴史で

満行者が2人しかいないという、とんでもない修行なのだ。


最近、偶然、その塩沼亮潤さんのことを知った。

凄く興味があったので、その塩沼亮潤さんの書いた

「人生生涯小僧のこころ」 を読んだ。

1,000日の道のりは、とてもじゃないが本1冊に

書ききれることではないだろう。

それは、読んでいて分かる。

ほとんどが、行間からこぼれてしまっている。

読者は、その淡々とした語り口から、行のすさまじさを

読み取るしかない。

といっても、書いてあることだけでも十分強烈なのだけど。


何度も命の危険に遭いながら、幻覚を見ながら、

1,000日を満行した時、彼を何を思っただろう。

達成感? もう明日から歩かなくて良いという解放感?

いやいや、そんな凡人が思いつくことではない。

その終わった瞬間のことを書いた1行には、心が震えたね。


平成11年、千日回峰行を終えた彼は、

翌年、『四無行 (しむぎょう)』 に臨む。

四無行とは、9日間の間、「断食 (食わず)、

断水 (飲まず)、不眠 (寝ず)、不臥 (ふが・横にならず)」 を

続ける行。

これまた、命を落とす危険のある限界の行だ。

行に入る前は、死を覚悟する。

生きて終われるか、死ぬかは神仏の判断に

ゆだねるのだ。

行に入るまで精神的、肉体的に十分な準備をし、

お寺のサポートもあって、やり遂げられることだが、

想像を絶する。

4つの中では、「断水 (飲まず)」 が一番つらいらしい。

9日間の断食は、想像できるが、水も飲まないというのは、

考えられないもんね。

正に命がけだ。


お釈迦様は、苦行を否定したというが、

彼は、この2つの苦行を喜んで楽しんだようだ。

そんな危険なことをやってまで、彼は何を得たかったのか、

何を得たのか。

タイトルの 「人生生涯小僧のこころ」 は、

「生涯、小僧のこころを忘れない」 というより、

「生涯小僧の心を生きる、実践する」 という意味だ。

大変、考えさせられ、自分の自堕落さ、我の強さを

省みさせられる内容だった。


四無行を終えられた後、亮潤さんは、故郷の仙台に

慈眼寺を開山された。

昭和43年生まれとあるから、まだ44歳だ。

一度、ナマでお話を聴きたい。





2013.3.11

昨日は、映画を2本鑑賞。

たまたま時間の合ったものを観たが、

奇しくもどちらも 独身女性たちの物語。

アメリカのコメディと、日本のヒューマンドラマという

対比になり、面白かった。




バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!

高校時代の仲間、独身女性 4人の物語。

4人のうち、一番結婚しそうになかった、

太ったベッキーの結婚が決まり、

ショックを受ける3人。

結婚前夜のパーティで大はしゃぎし、

新婦のドレスを破ってしまう。

さて、式まで数時間しかない。

さあ、どーする?

という、ドタバタ喜劇。

それなりに笑えたが、R15指定とある通り、

ちょっとエゲツナイ表現もあり、ドラッグの使用もあり、

何より下品。

少し前に観た 『テッド』 も下品だったが、

『テッド』 は、主役が男なので笑えた。

女性の下品さは、笑えるところもあるが、

ちょっと引いてしまうところもある。

これは、男女差別か。

それにしても、アメリカ人って、本当に結婚前夜、

あんな風にバカ騒ぎするんだろうか。


★★★☆☆




すーちゃん まいちゃん さわ子さん

益田ミリという人の 4コマ漫画が原作らしいが、

知らなかった。

すーちゃん、まいちゃん、さわ子さんという3人は、

かつて アルバイト先で知り合って以来の友人。

その3人を 柴咲コウ、真木よう子、寺島しのぶが

演じる。

完全に女性目線の映画で、登場する男性は、

無神経な男、身勝手な男、ハッキリしない男など、

どれもイマイチ。

でも、女性から見ると実際そうなのかも知れない。

普通の独身女性の普通の日常を描いた物語で、

心の中のつぶやきが、笑える。

笑えるというのは、自分にも覚えがあるからだろう。

そういう意味では、性別を超えた共感を呼ぶかもしれない。

あるいは、私が中性的なのか。

その心の中のつぶやきも、前半と後半とでは

違ってくる。

何気ない日常こそが人生で、

その中にこそ、喜怒哀楽があり、幸福もある。

そして、普通や平凡と言われるものの一つ一つの

人生は、どれ一つ、誰一人として同じものはなく、

「普通」 などというものは、ないのだと思う。

ドラマチックな事件などなくてもね。


すーちゃん、まいちゃん、さわ子さん3人とも素晴らしく、

キャスティングの時点でこの作品は成功している。

特に 柴咲コウ、真木よう子の2人が良い。

(寺島しのぶは、出番が少ない。)

真木よう子は、最近よく見るようになったが、

ちょっと冷めた強がりな感じの中に、

独特の魅力があり、好きだな。


3人とも幸せにね。


★★★★★





2013.3.11

311

今日で、あの震災から2年。

この数日、テレビでは 震災の特集番組が多い。

行方不明者の捜索が、ようやく始まったという地域もあり、

驚いた。

ほとんど何も知らないんだ。


今年のGWは、宮城県へ行くことにした。

昨年のGW、被災地へ行くかどうか迷った末に

岩手県宮古市へ出向いた。

今年も迷いながら、

東北の日本海側 (山形県) の旅行を計画した。


その後、塩沼亮潤さんの 『人生生涯小僧のこころ』 を

読み、彼の開山した慈眼寺に行きたくなった。


慈眼寺は仙台にあった。





2013.3.12



人間は、どこまで自分が正しいと言い張りたいんだろう。

例えば、Aさんが Bさんの些細なミスを指摘したり、

非難したりしたとする。

第三者 (私) から見て、

(そんなこと わざわざ言わんでええやん)

と思うようなレベルのことだ。

Aさんの言い分は、もっともかもしれないが、

(べつにどっちでもええやないか) というようなことだ。

だが、Aさんは、意図的にか無意識にか

自分の正当性や正義を言葉にする。

おそらく無意識だろう。

それを見ていた私は、とたんに Aさんに対し

言いたいことが出てくる。

忠告、と言えば聞こえはいいが、

実際には非難だ。

(Aさん。そんなこと言う必要ないでしょ。

あなただって、そういうミスをすることもあるだろうし、

そんな小さなこと一々言うことないでしょ!)

と。

いや、実際の心の中の言葉は、

もっと汚く、ひどい。

ほとんどの場合、実際には口に出さないが、

そんな 「反応」 が自分の中に起こる。

その反応のさ中にいる時、

私は自分を 「正しい」 と 思っている。

「思っている」 と書いたが、実は 思ってなどいない。

思ってなどいないぐらい、思っている 。


しかし、一息つくとその自分の 「正しい」 意見、

言い分が、ついさっき Aさんが Bさんに向かって

言ったことと同レベルであることに気付く。


そして、自分のエゴに辟易する。





2013.3.13

羽仁知治トリオ

今日は、横浜モーションブルーへ

羽仁知治のピアノ・トリオを聴きに行ってきた。

メンバーは、羽仁知治 (pf, key)、Chris Silverstein (b)、

加納樹麻 (ds) の3人。

演奏曲目は、オリジナルの他、ビートルズ、スティング、

プリンス、ジェームス・ブラウン、ノラ・ジョーンズなどの

カバー。

ジャズのスタンダードと言って、

『The nearness of you』 を演ったが、

それも ノラが演っているという紹介だった。

ロックやポップスを アドリブを入れながらインストでやる、

というコンセプトは、私がギターデュオでやりたいこと

そのもので、聴いていて楽しかった。

いわゆるジャズも良いが、こういうのも好きだ。


羽仁知治のことは、2年ぐらい前に偶然知った。

ギターデュオで、プリンスの 『Purple Rain』 を

演りたいなと思い、(インストで演ってる人おるんかな?) と

探していて、羽仁知治の演奏を見つけ、ダウンロード購入した。

なので、実は今日まで彼のプレイを

その1曲しか聴いていなかった。

あ、YouTube で上田正樹の伴奏してるのも聴いたな。

いずれにせよ、あんまり知らなかったのだが、

ふた月ぐらい前に 今日のライブのことを知り、

行きたいなぁと思っていたのだ。

そんな折、モーションブルーの 「メルマガ特別企画・公演ご招待」

というのに今日のライヴを希望し、応募したら、

当選して、ご招待のメールが届いたのだ。

すごいでしょ。

大好きな 『In My Life』 ( ビートルズ) や、

件の 『Purple Rain』 をナマで聴けて満足。

羽仁のピアノは、繊細でブルージィ。

そして、ファンキー。

ベースのクリスは、ウッドとエレキ、両方弾いたが、

エレキの方が良かったな。

ドラムのは、加納樹麻 (じゅあさ) は、

初めて観たけど、好きなドラムでした。





2013.3.14

Oh My God!

言葉は、生き物だ。

どんどん、新しい言葉・言葉遣いが 生まれていく。

それらを生み出すのは、決まって 子供や若者だ。

週一で勉強をみている、小学6年生の K君が、

言った。

「やべぇ。オーマイガァ した。」

彼が発明したのかどうかは知らないが、初めて聞いた。

私の少し前の世代なら、

「失敗した」 「間違った」 と言っただろう。

私の世代なら、

「ミスした」 か 「ミスった」 かな。

「ミス」 という英語が 「ミスる」 という日本語動詞に

なったわけだ。

K君のお兄ちゃん (中1) は、ちょっと違う。

そういう場面では、

「しくった」 という。

これは、推測するに 「しくじった」 が、

短くなったものだろう。


私のような中年は、若い人が使う言葉の中には、

抵抗のあるものもある。

例えば、「ハンパない」 なんていう言葉は、

どうも嫌いだ。

テレビでタレントが使っているのを聞くと、

不快な感じがする。

でも、「オーマイガァ した」 は、面白い。

「Oh My God」 を 「オーマイガァする」 と

動詞にしてしまうという発想が良い。

外人が、失敗した場面で 「Oh My God!」 と

言っているのを聞いて生まれた言葉なんだろうと思うが、

実は この 「Oh My God」 、酷い目に遭った時だけでなく、

良い時にも使うようだ。

「Oh my God, You are like so cool!」
(うわぁ、お前、めちゃかっこええがな)





2013.3.15

KURT ROSENWINKEL QUARTET

一昨年の2月、新宿ピットインで、初めて

カート・ローゼンウィンケル を観て、ぶっ飛んだ。

この時は、入れ替えなしで2ステージたっぷり聴いて、

ミュージック・チャージが 5000円だった。

立ち見だったから、しんどかったけど。

同年9月、コットンクラブでは、入替性になり、

チャージは 6500円と値上がりした。

今日は、それ以来、3度目となる生 (なま) カートを

観てきた。

今回も入替性だったが、会場を横浜の

モーションブルーに移したためか、よく分からんが

チャージは、4500円だった。

2nd ステージだったが、ほぼ満席。

客層は、若い男が多い。

今回のメンバーは、一昨年9月のメンバーに

ピアノの Aaron Perks が加わったカルテット。

Kurt Rosenwinkel (g)
Aaron Perks (p)
Eric Revis (b)
Justin Faulkner (ds)

実は、ピットインでの初体験が強烈で、

2度目はそれに及ばなかった。

今回 (3度目) も、3曲目までは、

イマイチ乗り切れなったのだが、

4曲目で何かが変わった。

前回にも増して、ドラムのジャスティンが、凄い。

カートも もちろん素晴らしいのだが、

何度か、完全にジャスティンが食ってるやんと

思う場面があった。

繊細で知性的にして、ワイルドでエモーショナル。

彼のドラムを聴いているだけで飽きない。

今後も ジャスティンのドラムは、要注目だ。

カートは、やはり D'Angelico のThinline を使用。

相変らず、淡々とえげつないフレーズを弾いてたよ。







2013.3.16

直通運転開始

今日、3月16日は、東急東横線と

東京メトロ副都心線の直通運転開始の日。

この開通により、埼玉県西南部から都内池袋、渋谷を

経由して、横浜方面まで一本でつながったわけだ。

昨日まで 2階にあった東横線のホームは、

地下5階に移動した。

一晩でその切替工事をやるのだから、凄い。

当たり前だろうが、めちゃくちゃ、周到に準備して

やるんだろう。

昨夜 (本日未明) の最終、今朝の始発、

両方とも 写真におさめようと多くの鉄道ファンが

渋谷駅を訪れたことだろう。


一昨日 (14日) のお昼前、たまたま東横線を

利用し、渋谷駅で下車した。

多くの人が カメラや携帯で 駅構内の

写真を撮っていた。



その姿を見て、(ああそうか、この駅は、

もう無くなってしまうのか) と改めて思った。、

この駅で、出逢いや別れなど、

様々なドラマがあったことだろう。

そう思うと ちょっと感慨深いものがあった。

私は 別に何の思い出もないねんけど。



東横線渋谷駅は、昨年8月で開業85周年だった



もう見られない 旧駅構内




七回死んだ男

西澤保彦著 『七回死んだ男』 を読んだ。

何かで紹介しているのを読んで、

面白そうだと思い、購入したのだ。

SF仕立てのミステリー。

同じ日が何度もくり返される、といえば、

映画 『恋はデジャ・ブ』 を思い出すが、

あとがきに著者自身が書いているように、

本作は、『恋はデジャ・ブ』 に触発され、

生まれた作品のようだ。

主人公、高校生の久太郎は、何度も同じ日を

繰り返すという特異体質 (?)。

祖父を死から救おうとするが、

何度やっても祖父は死んでしまう、という物語。

後半、(もしかしたら、オチはこうかな?) と

想像したエンディングではなかったが、

さほど、ハッピーエンドというわけでもなく、

スッキリした終わり方でないのが、少々残念かな。

でも、面白かったよ。


★★★★☆





2013.3.17

大峯千日回峰行 と 比叡山千日回峰行

先日読んだ 塩沼亮潤さんの 「人生生涯小僧のこころ」

感銘を受け、千日回峰行について、もっと知りたくなり、

「大峯千日回峰行 修験道の荒行」 を読んだ。

これは、塩沼亮潤さんと板橋興宗 さんの共著で、

板橋さんが塩沼さんにインタビューする、

対談形式で 読み易く、一日で読んでしまった。

板橋興宗さんは、禅宗の僧侶。

やはり、お坊さんだが、塩沼さんと宗派は別だ。

この本の出版時 (2007年) で80歳で、

塩沼亮潤さんは、まだ40歳にもなっていない。

年齢もだが、僧侶としても 全然タイプが違うという感じ。

一人でストイックに行じる印象のある塩沼さんに対し、

「自分はなまけものだから、人と一緒に修行しないと」 と

言う80歳の板橋さんの方が、普通っぽい感じがする。

板橋さんのことは知らなかったが、多くの著書が

あるようだし、素晴らしい方なのだろう。

でも、本人も 「老婆心」 と言っておられるように、

塩沼さんへのアドバイス (というか希望?) が、

(本には) 不要に感じた。

人に向かって 「えらそうにしないでね」 と言う人を見ると、

言ってる人が、えらそうに見えてしまうという からくりに

陥ってしまい、そこのところは 素直に読めなかったのだ。

まあ、読み手 (私) の受け取り方の問題だろうが。

内容的には、先に読んだ 「人生生涯小僧のこころ」 と

重なる部分も多く、塩沼亮潤さんという方のお人柄と

千日回峰行については、より理解が深まった。

はっとさせられる文章もいくつかあった。


この本を注文する時に、

「行 比叡山 千日回峰」 という DVD も頼んだ。

千日回峰行について、調べていて見つけたものだが、

千日回峰行は、吉野山だけではなく、

比叡山でも行われているのだ。

塩沼亮潤さんは、小学校5年生の時にNHKの

テレビ番組で酒井雄哉 (さかいゆうさい) さんの

千日回峰行のことを観て、

回峰行者になろうと決めたという。

意識していなかったが、一緒に購入したDVDが、

まさに NHK特集のその番組だった。

「1979年1月5日放送」 と記載されており、

1968年生まれの塩沼さんは、当時 小学5年生だ。

では、なぜ、塩沼さんは比叡山ではなく、

吉野山を選んだのか。

比叡山より吉野山の方が、距離も長く、標高差もあり

非常に厳しい。

それを知った塩沼さんは、自分が楽だと思う方を

選んだしまったら一生後悔すると思い、

厳しい吉野山を選んだという。


DVD を観ると、吉野山に比べて楽そうだという

比叡山でも、普通の人には 無理だと思った。

実際、満行者は10年に1人程度だという。

山に入れる期間が短い吉野山では、9年間かけて

1000日を満行するが、比叡山では7年間だ。

1〜3年目は40キロを100日、4〜5年目は200日、

6年目は60キロを100日、そして、7年目は、

80キロを100日と40キロを100日歩くという。

ほんまかいな、の世界だ。

これでも、比叡山の方が まだ楽なのか。


酒井雄哉さんは、40歳で出家。

50歳を前に千日回峰行への挑戦だった。

行の間に50歳を超える。

その満行者のほとんどが、30代だったということで、

周囲は反対したという。

しかし、酒井さんは、満行した。

それどころか、千日の満行では物足りず、

翌年には2度目の千日回峰行に入り、

1987年、60歳という最高齢で2度目の満行を達成した。

つまり、14年2000日 やったってわけだ。

歩いた距離は、地球2周分。

2度の回峰行を達成した者は1000年を越える

比叡山の歴史の中でも 3人しかいないらしい。

っていうか、普通やろうと思えへんやろ。


DVD は、前述したとおり 1979年の放送で、

酒井さんの1回目の5年目の記録だ。

吉野山の回峰行と違い、比叡山では 700日終わると、

断食、断水 、不眠 、不臥の 「四無行 (しむぎょう)」 に入る。

(比叡山では、「堂入り」 と呼んでいる)

その模様もカメラに収められている。

こういう 宗教の、しかも、一行者の撮影の許可が

よく取れたな と思って観たが、観た後、

付属の解説を読むと、簡単ではなかったことが分かる。

NHK のディレクターは、延暦寺の了解をとるまでに

毎週のように延暦寺に半年通った。

それで、酒井さんと直接会えたが、酒井さんから

取材許可を取れるまでにさらに半年 通いつめたとある。

それも、凄いなぁ。


それにしても、小学5年生の子供が、

この番組を観て、自分も人の役に立てるよう、

千日回峰行者になりたいと思うということが凄い。

思っただけでなく、本当にやってしまうところが

もっとスゴイ。


私が、回峰行に興味を持つのは、

単なるあこがれだと思うが、

19〜20歳の頃、何にも打ち込んでおらず、

エネルギーを持て余していたのか、

大阪ミナミの夜の街を徘徊しながら、

当時の親友の S 君と 「山に こもりたいのぅ」

なんて話していたのを覚えている。

(このままでは いかん) と、心のどこかで

思ってはいるものの、どうして良いか分からず、

結局、ダラダラと過ごしていたような気がする。

あの頃 (今も)、山になんてこもれる根性も

気力も体力も なかったやろけど。

今だって、楽して暮らしたい、楽しいことだけしたい、

と思っている私だ。

そういう自分だから、命がけで行している姿を

見ると、なんというか、考えさせられるわけだ。

今の自分の人生は、全くOKなのだけど。





2013.3.18

CHAR

一時期、ロックをあまり聴かない時期があったが、

最近は、また聴くようになった。

といっても、聴くロックはかなり限られている。

その代表は、Char だ。

何度も書いているが、私は Char のファンだ。

コネで 楽屋まで行って、サインをもらって、

一緒に写真を撮ってもらったこともある。

ピンククラウド、サイケデリックス、BAHO、ソロ、

セッション、合わせると、一番数多くライブを観ている

アーティストだろう。

さて、その Char は、昨年10月から12月にかけて、

全国20ヶ所のツアーを周った。

私も12月9日、 江戸川区総合文化センター大ホールの

ライブを観に行った。

Char は、その20ヶ所のライブを全て録音し、

CD-R にして、販売するという今までにない企画を

実施した。

しかも、注文すると ライブから数週間で届いた。

「CD」 と言わずに 「CD-R」 と呼んでいることからも、

正式な CD とは製作過程が違うのだろう。

でも、音質は充分だ。

結局、4ヶ月かけて何回かに分けて、20枚全部を

買ってしまった。

(3月いっぱいの限定販売なので、もう手に入らなく

なるだろう。)

もう、全部聴いたが、かなり面白かった。

絶対、正式な CD としては発売されないような、

ご当地ソングが聴けるのだ。

例えば、『愛のメモリー』 とか 『あずさ2号』 とか。

しかし、それはあくまでも おまけで、

やはり、メインはギターだ。

今さら言うまでもないし、今まで何度も何度も

うならせられてきたが、上手い!

ホンマに素晴らしい。

今日、最後に届いた、10月29日の福島での

演奏を聴いていて、泣いてしもた。

それも 『SMOKY』 で。

泣く曲ちゃうやろ。

でも、なんかグッときたんやな、これが。

会場が福島ということも関係あるんかも知れん。


そんなわけで、この20枚は、大事なコレクションに

なったのでした。


来月は、日比谷の野音だぁ!





2013.3.19

王になった男

イ・ビョンホン主演の映画 『王になった男』 を

観てきた。

朝鮮の時代劇と聞くと、あまり興味が沸かないのだが、

韓国のアカデミー賞にあたる大鐘賞で、

史上最多の15部門で受賞し、日本でも

評価が高いので気になっていたのだ。

舞台は、17世紀の朝鮮。

実在した朝鮮15代目の王・光海 (ヘグン) の

影武者の物語。

影武者は、フィクションだろうけど。

イ・ビョンホンは、この王と影武者の二役をこなしている。

朝鮮王朝の歴史を知らなくても 131分、

全く長く感じることなく楽しめた。

前半は、かなり笑えたし、後半は、泣けたね。

そして、役者が皆良い。

何よりもイ・ビョンホン。

本物の王と偽者の王を演じ分けるのは、

難しいだろうが、見事だった。

脇役の人たちも素晴らしい。

ストーリーは、ベタだといえばそれまでだが、

偽者が本当の王のあり方を見せてくれるあたりは、

素晴らしい描き方だった。

登場人物の名前が覚えられず、

細かい点が分かりにくかったのが、残念。

それがなければ、間違いなく★5つなのだが、

ちょっとマイナスだ。

少しでも予習していたら、きっと違っただろう。

これからご覧になる方は、この人物相関図だけでも

見てからにしてください。
   ↓
人物相関図


★★★★▲





2013.3.20

中村勘九郎襲名記念
赤坂大歌舞伎


一度は、観てみたいと思っていた歌舞伎を

初めて観てきた。



赤坂ACTシアターで、中村勘九郎襲名記念として

上演されている 『怪談乳房榎 (かいだんちぶさのえのき)』 だ。

3月8日から24日までの公演、全席売切れのようで、

今日は、立ち見も結構いた。

早めに購入していたので、前から15列目と

まあまあの席。

出演は、中村勘九郎、中村七之助、中村獅童ら。

歌舞伎というと、料金もそこそこ高いし、

古典芸能、伝統芸能というイメージで、

何だか難しそうに思っていたが、

全然そんなことなかった。

もし、話が理解できなかったらもったいないと思い、

イヤホンガイド (650円) を借りて鑑賞したこともあり、

とても分かりやすかった。

イヤホンガイドなしでも、8〜9割理解できると思うが、

昔の言葉遣いなどの解説があったおかげで、

より分かりやすかった。

結構、笑えて面白かったし、歌舞伎はとても大衆的な

エンタテイメントなんだと、認識を改めた。


『怪談乳房榎』 は、勘九郎、七之助の父、

亡き勘三郎が何度も上演した演目らしい。

勘九郎が、3役を早替わりで演じるのが見所で、

本当にビックリするほどのスピードで着替えて

出てくる。

見事だ。

そして、キャラクターが全く違う3人を演じ分けるのも

素晴らしかった。

私は、元々歌舞伎に興味がなかったので、

勘九郎のことも、2009年に観た映画 『禅 ZEN』 で

知った。

映画で 道元禅師を演じた勘九郎 (当時は勘太郎) の

立ち振る舞いの美しさが、彼が歌舞伎役者であるからだと

知り、歌舞伎ってすごいんやと思った覚えがある。

その勘九郎の (しかも襲名記念) 公演を

ようやく観ることが出来たわけだ。

勘九郎は、素顔を見るより、メイクした顔、演技中の顔を見ると、

お父さん (勘三郎) によく似ていると思った。

あと、中村獅童は、テレビドラマで見るより、

断然 歌舞伎の方が良いと思った。


そうそう、あの 「中村屋!」 とか言う掛け声も

初めて聞けた。

ホンマに言うねんな。

終演後、席を立って会場を出口向いて歩いていたら、

前を歩いていた3人組が、

「○×さんは、中村屋より 木村屋の方が、好きなんでしょ?」

と話していた。

何気なく聞いてたら、

あんぱんの話やった。








2013.3.23

Eric Clapton

先日、Char のことを書いたが、

その Char が中学生の時に一生懸命ギターを

コピーしたのが、Eric Clapton。

いまも 『Crossroads』 や 『White Room』 などは、

Char のレパートリーだ。

今日は、その Eric のことを書こう。

私は、70〜80年代の Eric が好きで、

最近のものは、あんまり聴いていないが、

ニューアルバムが出ると必ず買っている。

ニューアルバムが発売された際、

買うかどうしようか考えない、つまり、

買うのが当たり前になっているアーティストが、

何人かいるのだが、Eric もその一人だ。

で、先日、『Old Sock』 というニューアルバムを購入した。

日本盤発売に先がけ、輸入版での購入だ。(その方が安い)

これが、良い!

リラックスしたレゲエあり、80〜90年代風のロックあり、

レイドバックしたカントリーあり、

クラプトン流ジャズ・スタンダードありで、

なんというか、ちょっと遠くに行っていた Eric が

帰ってきたような印象。

もしかしたら、ロックから離れていた私が

戻ってきたのかも知れないが。

ポール・マッカートニー、チャカ・カーン、J.J.ケイル、

スティーヴ・ウィンウッド、スティーヴ・ガッド、ウィリー・ウィークス、

タジ・マハール、ジム・ケルトナー、ドイル・ブラムホールUなど、

ミュージシャンやゲストも豪華。


ところで、私は、Eric のアルバムの中で、

1974年の 『461 Ocean Boulevard』 と

1977年の 『Slowhand』 が 特に好きなのだが、

先日、偶然 amazon で

『スローハンド 35th アニヴァーサリー

スーパー・デラックス・エディション』
というものを

見つけてしまった。

そう、見つけてしまったのだ。

2004年には、発売30周年ということだったのだろう、

『461 Ocean Boulevard』 のデラックス・エディションが、

発売された。

それには、セッション・アウトテイクと、1974年の未発表の

ライヴ音源が収録されていた。

Eric が (チャップリンの) 『スマイル』 をライヴで

演っていたなんて、そのCDを買うまで知らなかったし、

想像もしなかった。

その CD は2枚組みで、3670円だったから、

迷うことなかったが、今回発売された、

『Slowhand』 のデラックス・エディションは、

CD3枚、LP1枚、DVD1枚 (音声のみ) に 当時の

コンサート・パンフのレプリカ3種がついて、

なんと 15,000円だ。

なんちゅうことをすんねん!

う〜む、どうしたものかのぅ。

と考えること、数十秒。

気がつくと、お買い上げボタンをプチっと・・・。

15,000円のところ、12,045円だったし、

まあええか。

ということで、また一つ、お宝が増えたのであった。


(追記)
「Ericが 『スマイル』 をライヴで
演っていたなんて、知らなかった」と
書いておるのだが、
「Timepieces 2: Live in the 70's」という
ライヴアルバム(80年代に発表?)に
しっかり収録されており、
エリックのファンだと言っておきながら、
勉強不足丸出しだった。
しかし、この「Timepieces 2」は、ジャケットに
見覚えがあるので過去に聴いていたと
思うのだが、どういうことだろう。
若い頃は、『スマイル』を
チャップリンの曲と知らなかったこともあり、
なんとなく聴き流してしまっていたのかも知れない。
(2017.2.17)





2013.3.24

羽仁知治ピアノ・ソロ

昨日は、羽仁知治のピアノを聴きに行って来た。

会場は、昨年5月にオープンした五反田の

G-Call Clubサロン。

先月、THE DUO (鬼怒無月&鈴木大介

ギター・デュオ) もここで観たが、ライブに限らず

色んなイベントを催している会場だ。

近所にこういう会場が出来たことは、

うれしいことだ。

さて、羽仁知治は、今月13日に ピアノ・トリオを

聴きに行ったところだったが、昨日はピアノ・ソロ

だった。

会場の関係だろう、残念ながら

アコースティック・ピアノではなく、

エレクトリック・ピアノだったが、最近のエレピは、

ちょっと聞いただけでは、生ピかと思うほどきれいな音だ。

楽器は、NORD という スェーデンのものだった。

「映画音楽とJazzの夜」 というタイトルで、

『ニューシネマ・パラダイス』 『シェルブールの雨傘』

『星に願いを』 などの映画音楽のほか、ジャズは、

『枯葉』 『ニアネス・オブ・ユー』 『恋とは何でしょう』

『サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー』

『ナイト・アンド・デイ』 『マイ・ロマンス』 。

それに、ビートルズの 『イン・マイ・ライフ』、

ノラ・ジョーンズの 『ドント・ノウ・ホワイ』、

スティグの 『フラジャイル』。

あと、オリジナルが2曲だったと思う。

5曲ほど 先日のピアノ・トリオでの演奏曲と

ダブっていたのは、それらが最近のレパートリーだという

ことだろう。

『イン・マイ・ライフ』 と 『シェルブールの雨傘』 が

印象的だった。





2013.3.25

桂歌丸 独演会

昨日は、落語を聴きに行って来た。

常々、落語や寄席を観に行きたいと

思っているのだが、中々行けない。

漫才のライヴは観に行ったことがあるが、

落語は、初めてだった。

いや、もしかしたら、子供の時に花月 (吉本) へ

行ったことがあるので、その時に落語も観ているかも

知れないが、覚えていない。

そういえば、小中の友達が高校・大学と

落ち研だったので彼の発表会 (?) は、

観に行った覚えがあるが、もう30年前のことだ。


さて、昨日の独演会、主役は 桂 歌丸だが、

他にも落語家が2人と プログラムには、

「俗曲」 と書かれていた、三味線の弾き語り (?)

&踊りの人が1人 出演。

落語は、もちろん全て面白かったが、

この俗曲の檜山うめ吉が良かった。

うめ吉という名だが、女性だ。

小唄や都々逸、初めて ええなと思った。

これも、私が年を取ってきたということなのか。

調べてみると、「俗曲」 というのは、芸の一つの分野のようだ。


歌丸の落語だが、76歳という高齢のためか、

時々流れが止まってしまうように感じたのは、気のせいか。

それでも、次回 (7月21日) の独演会のチケットの先行発売を

していたので、買ってしまったほど、面白かった。

歌丸といえば、今では笑点の司会者だが、

今年で48年になる、その長寿番組の第1回から

出演されているそうだ。

もちろん、現在の出演者で、第1回から出ている人は、

彼だけだ。

50年出たら、ギネスブックに載るだろうと、

冗談か本気か分からないようなことを

言っていたが、ぜひ、達成してほしい。


昨日のプログラム

一. 落語 「 転失気 」  瀧川鯉○
一. 落語 「 長 命 」   春風亭昇也
一. 落語 「 蒟蒻問答 」  桂 歌丸
  〜 お仲入り 〜
一.俗曲 〜 夜 桜 〜  檜山うめ吉
一.落語 「三遊亭圓朝 作 真景累ヶ淵 二、
     深見新五郎」  桂 歌丸





落語といえば、高校時代に一度だけ、

落語をしたことがある。

「粗忽長屋 (そこつながや)」 という演目を

前述の落ち研の友人に教えてもらって、

クラブの歓送迎会か何かのイベントで披露した。

もちろん、ネタは全て覚えてやった。

もう、忘れたけど。

昨年末、沖縄に行った際、飛行機の中で放送されてる

落語を聴いたら、その 「粗忽長屋」 だったので、

うれしくなって聴いた。

上方と江戸との違いか、私の記憶と幾分違ったけどね。


それにしても、先週は、韓国映画、歌舞伎、

JAZZ、落語と、芸と文化な一週間だった。

ありがたいことです。





2013.3.26

今できることをやればいい

先日観たDVD 「行 比叡山 千日回峰」 の行者で、

今は阿闍梨 (あじゃり) となられた、酒井雄哉さんの

著書 『今できることをやればいい』 を読んだ。

阿闍梨とは、指導する高僧のことだ。

この本は、一昨日、歌丸の落語を聴きに横浜まで行く、

その往復の電車の中で読みきれるほど、

読み易かった。

「〜〜〜なんだ」 とか 「〜〜のはずだよ」 とか

「〜〜じゃないかな」 といった言葉遣いで、

読者にやさしく語りかける口調の文章だ。

人生に悩む若い人向けに書かれたようで、

どちらかというと、50歳を過ぎたおっさんが読む本では

ないのだろうが、それでも、感謝の心の欠如を

気付かされた。

酒井雄哉 阿闍梨は、86歳だ。





2013.3.27

日本人の愛する洋楽アーティスト50

昨夜の11:45から、3時間、NHK BS で、

「日本人の愛する洋楽アーティスト50」 という

番組が放送された。

これは、インターネットで一般の人が、

10人 (組) 選んで投票し、順位を決めるという企画だ。

私も投票したけど、10人に絞るの苦労したよ。

好きなアーティストいっぱいおるからな。

そのウェブサイトには、

「日本人が本当に好きなアーティストは誰なのか?」

と書かれている。

投票する年齢層で、こんな順位はコロッと変わるだろうから、

順位自体には、全く意味がないと思うし、

1位になった外タレが、「日本人が本当に好きな

アーティスト」 というわけでもないやろ。

それは、それとして、番組は、

普段中々 観られない映像もあって、良かった。

ビリー・ジョエル、サイモンとガーファンクルとか

60年代や70年代の映像の後に続けて、

2000年代の映像が映ると、感動したね。

あと、カーペンターズの日本でのライヴ映像なんかも

(もしかしたら、DVD で 売ってるのかも知れないけど)

初めて観た。

50位から順に発表されて行くのだが、

4位までに、クラプトンも ツェッペリンも

イーグルスも スティービー・ワンダーも

ローリング・ストーンズも 出た。

残るベスト3は、マイケル・ジャクソンと

クィーンは分かったけど、あと1人が思いつかない。

ダイアナ・ロスとか、レイ・チャールズとか、

プレスリーとか、ブルース・スプリングスティーンとか、

ロッド・スチュワートとか、50〜4位に出てこなかった

アーティストも結構いるけど、ベスト3 ではないやろと

思うと、あと1組が思いつかなかった。

すると、なんと!

第3位、ビートルズ!

完全に見落としてたね。

もう、ビートルズは、クラシックぐらいに

なってる感があるもんね。

そして、1位だろうと思っていたマイケルが 2位で、

堂々の1位が クィーンだった。

やっぱり、この順位には意味がないよな。

いや、クィーンの1位に文句があるんとちゃうよ。

順位なんか決められへんと言いたいのだ。


知らんアーティストは、一組もなかったけど、

やっぱり、レイ・チャールズやロッド・スチュワート、

それに私としては、ボストンあたりが入っていないのは、

少々不満。


順位は、こちら。
    ↓
日本人の愛する洋楽アーティスト ランキング 50





2013.3.28

ひまわりと子犬の7日間

特に嫌いなジャンルの映画でもないし、

堺雅人と中谷美紀が、出ているのだ。

映画好きの私なら 観たいと思うだろうが、

この映画 『ひまわりと子犬の7日間』 のことを

知った時、正直、観たいと思わなかった。

それは、この映画が保健所で殺処分にされる

ペット (犬) にまつわる映画だからだ。

以前にも書いたが、私は、子供の頃に

犬の飼育放棄をし、殺処分にした苦い思い出がある。

もう38年も前のことなのに、

いまだに時々思い出すし、後悔とか罪悪感とか、

簡単に言い表すことのできない、複雑な思いを持ったままだ。

そんなわけで、目をそむけたくなる映画だったわけだな。

でも、何度か予告編やCM を観るうちに、

自分がこの映画から逃げていることに気付き、

これは観なければならない、と思うに至った。

そうなると もう義務感のようになってしまい、

楽しい映画鑑賞ではないのだが、

「とにかく観なあかん」 ということになってしまったのだ。


さて、いつ観に行こうかと考えていた数日前のこと、

ある人の紹介で、S さんという人と会うことになった。

S さんは、今は会社勤めをされている、

40代前半の男性で、ペットの殺処分

(犬猫あわせて年間20万頭、使われる税金は

年間57億円) の現状をなんとかしようと、

会社を辞めて、殺処分になるペットを減らすための

社団法人を立ち上げようと、準備中だった。

その資金集めのために色んな人と

会われているようだった。

何の話か知らずに S さんと会った私は、

件の映画 を観なきゃと 思っていた矢先だったので、

ペットの殺処分を減らすと聞いて、

その絶妙な タイミングに ちょっと驚いた。

S さんの話を聴き、すごく純粋な情熱を感じたが、

私は、彼に協力する気にはならなかった。

その理由は、うまく書けないけど。


ペットが殺処分される理由、保健所に

持ち込まれたり、引き取られる理由の1位は、

飼育放棄だそうだ。(46%)

2位は、飼い主の高齢化で、

急速に増えているらしい。(42%)

飼いたいから、飼い始めたのに、

面倒見切れないからと言って、飼育放棄するのも、

それを引取り手がないからといって

殺してしまうのも 人間のエゴだ。

そして、そもそも、動物をペットとして飼うことも

人間のエゴだ。

育てる人がいて、捨てる人がいて、

殺す人がいて、可哀想と言う人がいて、

仕方ないだろと言う人がいて。

全部、人間が勝手にやっていると思うと、

一体、私たちは何をしているんだろうと、

いう気がしてきた。

そんな思いを抱いたまま、昨日、

映画 『ひまわりと子犬の7日間』 を観てきた。


映画は、私が考えたこともない観点から

描かれていた。

それは、殺処分をする保健所の職員と

その子供という視点で、

命のことを扱っていたのだ。

私は、映画を観るまで、殺処分が事務処理のように

行われるかの印象を持っており、その職務に就く人の

苦悩など想像すらしたことがなかった。

堺雅人演じる保健所職員の彰司は、

なんとか、殺処分になる犬を救おうと、

里親を探すが、保健所で預かれる期間は、

7日間と決められており、その間に里親が

見つからない場合は、殺処分となる。

彼は勝手に期間を延長し、たびたび上司に

叱られている。

父親の仕事が、犬を殺すことだとは知らない、

彰司の11歳の娘は、ある日、彰司に

「里親が見つからなかった犬はどうなるの?」 と

質問する。

ついに、この日が来たかと覚悟した彰司は、

本当のことを娘に話す。

娘は、自分の父親が犬を殺しているということを、

とうてい受け入れられない。

そんな感じで物語りは展開していくのだが、

最後は、ハッピーエンドとなっている。

実話を基にしているとのことだが、

どこまでが実際にあったことなのか、

原作を読んでみないと分からない。

映画は、ハッピーエンドだが、

現実は、やはり殺処分は後を絶たないわけで、

そこには ハッピーなどない。


この彰司のモデルになった保健所職員の方が、

テレビに出ていたのをチラッと見たが、

「飼育を放棄した飼い主は、殺処分に立ち会って

欲しい」 と話されていた。

もし、12歳の私が、自分が飼っていた犬が

今から目の前で殺される、という現場に立ち会ったなら、

心を入れ替えて、飼い続けることにしたのだろうか、

それとも、他人や環境のせいにして、

やっぱり飼えないと、最期を見届けたのだろうか。

耐え切れず、その場から逃げ出しただろうか。

命のことも生死のことも ろくに分かっていなかった子供に、

命の重さと自分の甘さを、目の前の現実で 教え込む、

最高の機会だったかもしれない。

いっそのこと、小学校の社会見学にしたらどうだろうかと思う。

反対する人、多いやろけど。


考えてみると、私のその犬が本当に殺処分になったか

どうかは、分からない。

限りなく可能性は低いが、もしかしたら、

引取り手が見つかったのかもしれない。

例えそうだったとしても、私が、殺処分を許可したことには、

変わりない。

その犬の前にも飼っていた犬がいたのだが、

数ヶ月飼ったある日、逃げ出して帰ってこなかった。

あいつも、もしかしたら捕らえられて、

処分されたのかもしれないと、今ごろになって、

気がついた。


★★★★☆





2013.3.30

Eddi Reader

聴いたら知ってるけど、曲名もアーティスト名も

分からないっていう曲が、たまにある。

フェアグラウンド・アトラクション というバンドの、

『パーフェクト』 という曲が、その1曲だった。

昨日は、友人 K彦に誘われ、ビルボードライヴ東京へ

Eddi Reader のライヴを観に行ってきた。

Eddi Reader は、前述のフェアグラウンド・アトラクションの

ヴォーカリストだった女性。

そんなわけで、彼女のことは、ほとんど知らずに

聴きに行ったのだが、思っていた音楽と

ちょっと違った。

『パーフェクト』 の印象から、シンディ・ローパー的な

ポップスをイメージしていたのだが、

もっとフォーキーで、トラディショナルな匂いで、

ヨーロッパのカントリーっていう感じだった。

結構、好きな感じで、良かった。

一瞬、イギリスのパブにいるような錯覚に陥ったり。

行ったことないねんけど。


バンドは、アコーディオン、ギターが2人、ウクレレ&ギター、

ベース、そして、ヴォーカルのエディ という構成。

エディが、メンバー紹介する時、ウクレレのオヤジを

「new husband」 と紹介し、アコーディオンのオヤジを

「old husband」 と紹介してたけど、ホンマかな。


メンバー:
エディ・リーダー / Eddi Reader (Vocals, Guitar)
ブー・ヒュワディーン / Boo Hewerdine (Guitar, Vocals)
ジョン・ダグラス / John Douglas (Guitar)
イアン・カー / Ian Carr (Guitar)
ケビン・マグワイアー / Kevin McGuire (Double Bass)
アラン・ケリー / Alan Kelly (Accordion)





2013.3.31

完全に寝ている。

一昨日、友人 K彦とライヴに行ったあと、

焼き鳥屋で飲んだ。

結構、飲んで酔っ払った。

翌日、メールを見ると、K彦から、

「無事に帰れたか?」 と心配している

メールが届いていたので、

よほど、酔うてたんやろな。

確かに 後半から、記憶がかなり断片的だ。

K彦からのメール以外に、自分の携帯電話からの

メールも受信した。

時間は、24:11 で、件名は、

「完全に寝ている。」

何のことか、さっぱり思い出せない。

添付されていた写真を開けてみると、

こんなんでした。



写真を見ると、撮ったことを思い出した。

何のために自分宛てに この写真を送ったのかって?

別に面白い写真でもないねんけど、

ここに 「こんな人見た」 って、書こうと思ったんやな。

どんなに酔っていても、ネタ探しを忘れない、

マジメな私なのであった。



ひとりごと  ひとりごと