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つつみしんやのひとりごと 2014年 10月
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2014.10.1

さんまのお寿司

近所の寿司屋で無理を言って、

さんまの一本寿司を頼んでみた。

10年以上前、あるおばちゃんに

食べさせてもらい、作り方を教えてもらったのだけど

私は専ら食べること専門で、どうも自分では

面倒で 作る気がしなかった一品だ。



メチャうま。

さんまのあるうちに思いっきり食べておきたい。





2014.10.2

ボストン
BOSTON


ついにこの日が来た。

1979年の初来日から35年ぶりの奇跡の来日。

来日を知った時の興奮は、ここに書いたが、

あの時は半年も先のことだったし、

その後、ポール・マッカートニーの公演中止もあったし、

正直、実現するのか不安もあったけど、

ついにその日が来たのだ。

35年前、大阪のボロボロの府立体育館で観た時、

高校生だった私も、52歳のおっさん。

残念なことに、リード・シンガーだった

ブラッド・デルプは、2007年に他界し、

あの時のメンバーで残っているのは、

トム・ショルツひとりになってしまった。

ボストンのオフィシャルサイトを見ると、

今年6月から9月にかけて、「HEAVEN ON EARTH TOUR」

として68公演のスケジュールが書かれているが、

そのうち、64公演はアメリカ本国での公演で、

残りの4公演 (東京2回、名古屋、大阪) が日本。

つまり、アメリカと日本だけのツアーということのようだ。

ウドー音楽事務所、えらい!

今日は、来日4公演のその初日。

会場は、武道館。

席は、1階スタンド東のF列。

ほとんどステージの横から観る感じ。

「More Than a Feeling」、「Don't Look Back」、

「Rock & Roll Band」、「Smokin'」 など

結構1枚目2枚目からの曲も多く、良かったのだけど、

なぜか、思っていたほどグッとは来なかった。

やはり、メンバーが違うせいだろうか。

聴きたかった 「A Man I'll Never Be」 は、

残念ながら演らなかった。


トム・ショルツは、なんと67歳。

ビックリ。

メンバーには若そうな人もいたので、

もしかしたら、バンド結成時には、

生まれていなかった人もいるかも。


トムは、ゴールド・トップのレスポールでした。


メンバー:
TOM SCHOLTZ (トム・ショルツ) / Gt, Key, Vo
TOMMY DeCARLO (トミー・デカーロ) / Vo, Key
GARY PIHL (ゲイリー・ピール) / Gt, Vo
JEFF NEAL(ジェフ・ニール) / Drms
TRACY FERRIE (トレイシー・フェリー) / B
KIMBERLEY DAHME (キンバリー・ダーム) / Gt, Vo
SIOBHAN MAGNUS(シボーン・マグナス) / Vo






開演前








2014.10.3

ルパン三世

8月30日に公開され、「観に行かな」 と

思っていた 「ルパン三世」 をやっと観てきた。

キャストは、ルパン三世に 小栗旬。

結構、ハマっていたと思うな。

そのほか、次元大介に 玉山鉄二、

石川五ェ門に 綾野剛、峰不二子に 黒木メイサ、

銭形警部に 浅野忠信。

ストーリーに全く関係ない飛行機の

客室乗務員に 山田優 (小栗の妻ね)。

彼女を見たルパンがニヤニヤしていたのが、

面白かった。


印象としては、アニメの原作を尊重しつつも、

「アニメとは違うぞ」 という主張も感じたね。

テーマ曲があの曲ではなかったことが、

その最大の表現だと思うし、次元や五エ門以外にも

仲間がいるあたりもそう感じた。

とはいうものの、銭形のとっつぁんは、

ICPOだと言いながら、「埼玉県警」 と書かれた

メガホンを持っていたり、パトカーがやたら

昭和だったりと、何気ないこだわりも感じた。

でも、残念ながら、そんなに言うほど

面白くはなかったなぁ。

アクション・シーンにアップが多いカメラ・ワークは

イマイチ何やってるか分からんし、見にくい。


★★★▲☆


ルパン三世 オフィシャルサイト




フライト・ゲーム

予告編を観て、面白そうやなと

思っていた映画 「フライト・ゲーム」。

ニューヨーク発ロンドン行きの航空機に

乗っていた航空保安官ビルの携帯に

1億5千万ドルを指定口座へ振り込まないと

20分に1人乗客を殺すと脅迫のメールが届く。

乗客146人が容疑者だが、全く手がかりがつかめない。

そのうち、地上ではビルが犯人になってしまう。

その主人公ビルに リーアム・ニーソン。

隣の席に座る乗客に ジュリアン・ムーア。

手に汗握るというほどではないが、107分間、

結構なスピードの展開で、息をつく暇はない。

誰が犯人か、皆目見当がつかない。

しまいには、このビルがおかしいというオチちゃうかと

思ってしまう。

前半のほとんどのシーンが伏線という

脚本も中々よく出来ている。

アメリカらしい娯楽映画で、

結構、楽しめる。


★★★★▲


フライト・ゲーム オフィシャルサイト





2014.10.4

井上銘 × クリス・デフォート

今日は、ヤマハ銀座スタジオで、「東京ハプニング」 と

銘打った、井上銘 (g) とクリス・デフォート (p) の

デュオを聴いてきた。

井上銘のことは、何度か聴きに行ったし、

ここでも書いているが、クリス・デフォート という

ピアニストのことは、今回初めて知った。

ベルギー出身で、ジャズから管弦楽の作曲まで

演る人らしい。

ピアノとギターのデュオは、あんまりないので、

貴重な機会だ。

今日は、即興演奏がテーマだったようで、

半分以上は、即興のようだった。

アンコールでやった 「All The Things You Are」 が

とても良かったので、私としては即興より、

スタンダードのデュオをもっと聴きたかったな。

即興って、演っていると楽しいねんけど、

聴いてるとちょっとしんどなってくるからね。

まあ、好みの問題やけど。


井上銘のギターは、以前のディアンジェリコから、

変わっていた。

コリングスのようにも見えたけど

違うようにも見えた。

知らないブランドのものかもしれない。





2014.10.5

ジャージー・ボーイズ

クリント・イーストウッド監督の最新作、

しかも音楽モノということで、

「これは、観なければ」 と思っていた映画、

「ジャージー・ボーイズ」。

私は、深く考えずに 「Jazzy Boys」 だと

思っていたら、「Jersey Boys」 だった。

「ジャージー」 は、主人公たちの出身地、

ニュージャージー州のことだった。

よく考えたら、「Jazzy」 なら 「ジャジィ」 やもんね。


さて本作、ブロードウェイ・ミュージカルの

映画化ということだったが、セリフを歌うような

ミュージカルではなく、歌は全て、演奏シーンのみ。

出演者が時々、カメラ目線で、

説明をするがそれも違和感なし。

1960年代に大ヒットを飛ばした

フォー・シーズンズというバンドの物語で、

主役は、メイン・ヴォーカルのフランキー・ヴァリ。

よく、こんな歌の上手い役者おったな、

さすがはアメリカやなぁと思っていたら、

フランキー役のジョン・ロイド・ヤングは、

「ジャージー・ボーイズ」 ブロードウェイの

オリジナル・キャストだった。

他にもミュージカルの舞台に立っていた

メンバーもおり、なるほど、それならと

納得のキャストだった。

フォー・シーズンズは、大成功のあと、

バラバラになる。

大成功の裏には、金の問題、家族との問題、

メンバー間の人間関係など、いくつもの

問題があったのだ。

私は、フォー・シーズンズの世代ではないが、

さすがに大ヒット曲 「シェリー」 は知っていた。

「誰の曲?」 と訊かれても答えられへんかったやろけど。

「シェリー」 の発売は1962年なので、

私が生まれた年だ。

そして、「君の瞳に恋してる」。(1967年)

この曲は、フォー・シーズンズではなく、

フランキー・ヴァリのソロとしてリリースされ

大ヒットした。

原題は、「Can'T Take My Eyes Off You」。

「Of」 だと思っていたら、「Off」 だった。

「君から目が離せない」 という意味。

「My Eyes Of You」 って、おかしいわな。

1982年にボーイズ・タウン・ギャングが

カバーして、ディスコで大ヒットした。

ハッキリ覚えてるねんけど、初めて聴いたんが

ディスコで、あまりに何度もかかるもんで、

DJ に 「誰の曲ですか?」 って聞きにいったもんね。

その時は、ボーイズ・タウン・ギャングが

オリジナルやと思てたけど、ずっと後になって、

もっと古い曲のカバーだと知った。

でも、名前までは覚えられへんかった。

この映画のおかげでしっかり頭に入ったわ。

この曲は、名曲やもんなぁ。


マフィアの親分役のクリストファー・ウォーケンが

渋すぎます。


ジャージー・ボーイズ オフィシャル・サイト


★★★★☆





2014.10.7

最 強!

こ、こんなジャムがあったのか!

John Lennon, Eric Clapton, Keith Richards, Mitch Mitchell

最初に Mick も。





2014.10.8

ママ、見て!

大戸屋 (食堂) でのこと。

私が席について、2〜3分ほどすると

隣の席に、5歳ぐらいの男の子と母親が座った。

母親は、30代だろう。

グレーのスーツ姿で、いかにも仕事帰りという感じ。

オフィス・ワークというよりは、

営業か何かやってそうな感じ。

仕事帰りに幼稚園へ迎えに行ってきたのだろうか。


大戸屋は、割と美味しいので 時々利用するが、

料理が出てくるまでにちょっと時間がかかる。

今日もほとんど満席に近く、計ったわけではないが、

15分ぐらいはかかったような気がする。

その間、隣のその親子に会話らしい会話は、全くなし。

席について、すぐに男の子がトイレに行きたいと

行ったので、その時、ひとことふたこと母親が

何かを言ったのは聞いた。

料理が中々出てこないので、男の子はすることもなく、

ひとりで おとなしく遊んでいた。

しばらくすると声が聞こえた。

「ママ、見て!」 「ママ、見て!」

見ると、男のは上半身をテーブルに乗せて、

ママに向かって言っている。

「ママ、見て!」 「ママ、見て!」

ママは、全く聞こえないかのように

ケータイをいじっている。

あまりに無視し続けるので、

「見てやったら、どうなんだ」 と、

言いそうになった。

言わないけど。

7〜8回も 「ママ、見て!」 と言っただろうか、

やっとママは、ちらっと男の子を見た。

それからも、ママはずっと、ケータイを

いじっている。

メールでも読んでいるのだろうか、

ニヤニヤ笑っては返事を打っているように見えた。

一度、男の子がママに近づき何かをしたようだ。

ママはケータイをいじりながら、

「やめて!」 と きつく男の子をたしなめた。


料理が出てきて、食事を始めたが、

ママは右手にお箸、左手にケータイを持ったまま。

会話は なし。

私は、自分の中に悲しみと同時に怒りを感じた。

「息子より、そんなにケータイが大事か!」 と

思わず、

言うわけないけど。

食事中、一度だけ母親が口を開いた。

「たくさん食べて、大きくなってね」

誰に向かって言っているか分からないような、

無機質な言葉に聞こえた。

まあ、この状況では母親が何を言っても

愛情たっぷりには、聞けない私だが。


一方、私の向かいに もうひと組、

やはり5〜6歳の男の子と母親らしき女性の

客が座っていた。

彼らの会話は聞こえないが、

母親が男の子に寄り添っているようで、

見るからに微笑ましい。

隣の親子とは何もかもが対照的だった。


願わくは、今日がたまたま、そうであって欲しい。

いつもはたっぷりと愛情が注がれているのだけど、

普段は母子の会話が満ちているのだけど、

今日はたまたまママのケータイに

メールが多かっただけだと。


もし、あれが毎日だったら、

男の子はどんな大人になっていくんだろう・・・。





2014.10.9

大きなお世話

昨日のエントリー、

男の子はどんな大人になっていくかなんて、

大きなお世話やなぁって、

今日、読み直して思った。





2014.10.10

「ママ、見て!」 について

昨日と一昨日のエントリーについて、

ある読者の方から、メールを頂いた。

彼女は、男の子2人の母親。

なんでも、一昨日の 「ママ、見て!」 を読んで

母親として、思い当たる節があり、

ハッとさせられたと。

つまり、彼女にはそれなりのインパクトがあったらしい。

でも翌日、私が

「男の子はどんな大人になっていくかなんて、
大きなお世話やなぁって、
今日、読み直して思った」

なんて書いたもんだから、

「えっ、このインパクトを与えといて
翌日は撤回?」

と拍子抜けしたらしい。

で、彼女とのメールのやり取りを通じて、

なんで、翌日、あんなこと書いたんやろと、

自分で自分を探ってみたのね。

他に書きたことがあったら、

書かなかったかも知れん程度のことで

別に書かんでもええことやんか、あれ。

まず、前日書いたことを否定するかのような

表現にも取れる書き方をしてしまったけど、

全く、否定も撤回もしてないねん。

あの時感じた悲しみと怒りは、全く本物だった。

男の子が可哀そうで、母親に対する怒りがあって、

こういう環境で大きくなったら、

犯罪者になるんちゃうかとか

親を殺すんちゃうか、とか勝手なことを考えたのね。

でも、翌日に読んだとき、非常に冷めた

もう一人の (とっても冷たい、無関心な) 自分が、

「何、熱くなってんねん。

男の子がどんな大人になろうが、お前 (俺です) には、

関係ないやろが。大きなお世話じゃ」

と言ったのですね。

また、「彼はこの母親を選んで生まれてきた」 という、

別の考えも浮かんだのね。

それに、私が男の子の人生を憂えたところで、

何か出来るわけでもないし、

なんか自分が異様に反応しているような気がして、

ちょっとそのことが恥ずかしくなったので、

実は、照れ隠しみたいな面もあって、

そんなこんなで、「大きなお世話」 に

至ったわけです。

なので、「ママ、見て!」 のエントリーを

否定したのではないので、誤解なきよう。





2014.10.11

GONTITI
ダブル還暦フェスティバル


昨日は、ゴンチチのコンサートに行ってきた。

ゴンチチのコンサートは、確か1991年だったと思うが

大阪フェスティバルホールで観た覚えがある。

ということは、23年ぶりだ。

ゴンチチは、ゴンザレス三上とチチ松村の

大阪のギターデュオ。

ご存知ない方も、きっと音は耳にしているはず。

今、テレビで流れているソフトバンクのCMの曲がそうだし、

映画音楽 (「無能の人」 「誰も知らない」

「歩いても 歩いても」 など) も手がけている。

今回は、チチさん、松村さん、お2人が還暦を

迎えられたということで、

大阪フェスティバルホールと

東京国際フォーラム ホールC、

2公演のみのスペシャルコンサート。

ゲストは、大阪とはメンバーが違っているが、

元ちとせ、EGO-WRAPPIN'、原田知世、

高中正義 と豪華。

チチさんが9月に還暦を迎え、

松村さんは12月に61歳になるというので、

ダブル還暦は、この3ヶ月間だけということだ。

活動36年、レコードデビューは1983年。

1982年の夏、大阪南港でのロック・フェスに行った。

出演は、サザンオールスターズやアンルイス、

ハウンドドッグや山下久美子などだったが、

出演者の入れ替えの際 (幕間) に、ステージの

端っこでゴンチチが演奏していたのを覚えている。

あれは、レコードデビュー前だったのだな。

でも、私は 「ゴンチチ」 という名前を

知っていた覚えがあるから、関西では、

すでに 結構 活動していたんだろうな。

20年ぐらい前には、チチさんの本にハマった。

この人、変わった人で有名なのだが、

「それゆけ茶人」 など、本も面白かった。


前置きが長くなったが、昨日のコンサートのこと。

真っ赤なスーツに、真っ赤なギター (Ovation) で登場。





ひとことで言うと、かなり良かった。

途中20分ほどの休憩を挟んだが、

終わってみると、ほとんど3時間。

休憩を除いても2時間半は演奏があったことになるが、

全く長く感じず、楽しむことができた。

以前にもコンサートに行ったと書いたが、

実は 私は普段、彼らの音楽を聴かない。

だから、曲もほとんど知らない。

でも、楽しめるねんな。

チチさんのゆるいMCに、

松村さんの超おとぼけキャラ。

本番中に 「しんどい」 「疲れた」 と言うても、

なぜか、許されるコンビ。

音楽もしゃべりも、あの独特の世界は、

やはりゴンチチならではなのだな。

原田知世の 「時をかける少女 」、

ボサノバ・バージョンを聴けたのも良かった。

若いねぇ、原田知世。

もう、47歳でっせ。

高中は、ブルーのヤマハ SG で登場。

機材の調子が良くないようだったのが残念。

アンコールで、ソフトバンクのCMに使われている

「放課後の音楽室」。

美しいメロディです。


【 Set List 】
第1部
01. 南方郵便船
02. 楽しみな週末
03. 風の国
04. Tiny Lips
05. いつか風になる日 (feat. 元ちとせ)
06. Floating Bell
07. 28
08. QED
09. 修学旅行夜行列車南国音楽
10. テネシーワルツ (feat. 中納良恵)
11. 色彩のブルース (feat. EGO-WRAPPIN')

第2部
12. Nickei Dance
13. 水影
14. メドレー(チョコレート粉砕工場〜アンダーソンの庭
〜ココナッツバスケット)
15. Acoustic Eel
16. 課外授業
17. 時をかける少女 (feat. 原田知世)
18. Moon River (feat. 原田知世)
19. マルセルでさえも
20. 誰も知らない
21. My Favorite Things
22. 夏の理由 (feat. 高中正義)
23. NDD (feat. 高中正義)
24..闇のシダール (feat. EGO-WRAPPIN')

アンコール
25. 放課後の音楽室
26. シンコペーティッドクロック


【 バンド 】
羽毛田丈史 (p)
青柳誠 (key,sax)
一本茂樹 (b)
渡嘉敷祐一 (ds)
藤井珠緒 (per)
桑野聖カルテット (弦楽四重奏)
越智兄弟 (per)


@ 東京国際フォーラム ホールC





2014.10.12

ふしぎな岬の物語

モントリオール世界映画祭で、

審査員特別賞グランプリと

エキュメニカル審査員賞の2つの受賞をした映画

「ふしぎな岬の物語」。

主演は、吉永小百合と阿部寛。

そのほか、笑福亭鶴瓶、笹野高史、竹内結子、

石橋蓮司、井浦新、吉幾三、米倉斉加年、

春風亭昇太、小池栄子ら。

それに、岬村青年団フォーク愛好会という役で

堀内孝雄、 ばんばひろふみ、杉田二郎、

高山巌、 因幡晃の5人が出演し、歌っていた。

監督は、「孤高のメス」 「八日目の蝉」 の

成島出 (なるしま いずる)。

特にドラマチックなストーリーではないが、

人と人とのつながり、別れについて

静かに語りかけてくるような作品。

他人である近所の人達と、まるで家族や親戚のように

付き合っている、コミュニティの物語でもある。

ああいう人との繋がりは、特に都会では希薄で

ちょっと大人のファンタジーのようでもあるが、

私が知らないだけで、地方に行けば、

実際にあるのかもしれない。


配役は、石橋蓮司のお坊さん役だけ、

なぜか違和感があった。

あの人にお坊さん役は似合わないな。

春風亭昇太は、結婚できなかったけど

やっと結婚できるというハマり (?) 役。

先日の落語会で、映画の裏話というか

ほとんど吉永小百合の話をしていた。

打ち上げで、お酒ついでもらったとかね。

音楽は、村治佳織のギターの音色が美しい。


★★★★☆


ふしぎな岬の物語 オフィシャルサイト




蜩ノ記

今日は、邦画2本を鑑賞。

2本目は、役所広司、岡田准一、原田美枝子、

堀北真希 出演の 「蜩ノ記」。

「蜩」 は、「ひぐらし」 と読む。

セミですね。

原作は、葉室麟という人の直木賞受賞作。

役所広司演じる 戸田秋谷 (とだしゅうこく) は、

事件を起こし、10年後の切腹を命じられる。

なぜ10年後かというと10年かけて、

家譜 (藩の歴史をまとめたもの) を

編纂し完成させることを命じられたのだ。

残り3年というところで、岡田准一演じる

檀野庄三郎 (だんのしょうさぶろう) が、

その見張り役に命じられる。

檀野は、戸田と暮らすうちに、

その人柄に惚れ、やがて、切腹を命じられた

事件の真相を知ることになる。


物語はフィクションだとは思うが、

この時代の武士の生き方には、

感服せざるを得ない。

先日観た 「柘榴坂の仇討」 然り、

やはり役所広司主演の 「最後の忠臣蔵」 然り。

ネットで読んだレビューの中に

藩を会社に置き換えていたものがあったが、

それには無理がある。

そもそも、お家 (藩) というものは、

現代社会の会社に置き換えられるような

ものではなかっただろう。

お家のためなら、殿のためなら、

喜んで命を差し出す、そういう器が

お家 (藩) なのだと思う。

それは、「柘榴坂の仇討」 や

「最後の忠臣蔵」 でも 貫かれている。

明治維新のあと、その 「お家」 が 「お国」 に変わり、

「お国のためなら命を差し出す」 ということに

なるのだが、それはさておき。


本作の 戸田秋谷 も 檀野庄三郎 も

その生き方が美しい。

潔さ、責任の取り方には、あこがれを禁じえない。

戸田は、殿との契り、お役目を全うすることのみが、

最重要で、全くブレない。

何ひとつ、誰かのせいになどしない。

みじんも曇りがない。

そして、切腹を目前にした、

あの清々しさはなんだ。


戸田の息子・郁太郎は、元服前だから、

12〜14歳ぐらいの設定だと思うが、

とんでもない子供だ。

何がとんでもないかは、

ネタバレになるので 控えるけど。

この息子役を演じたのは、吉田晴登 という

200人の中からオーディションで

選ばれたという中学生。

この子の所作だけでも美しいと思った。


この映画は理不尽を描いている。

それを理不尽とせず、

自分の選択としている戸田の生き方に

心を打たれるのだ。

爪の垢でも煎じて飲みたい。

義を見てせざるは勇なきなり、か。

耳が痛いのう。


残念なのは、途中ちょっと分からない点が

あったことやな。

でも、静かに心に染みてくる作品です。


★★★★★


蜩ノ記 オフィシャルサイト





2014.10.13

志の輔旅まくら

落語を良く聴くようになって1年半ぐらい。

好きな噺家もずいぶん増えた。

好きなミュージシャンが沢山いるように

噺家も順位はつけにくいのだが、

一人選ぶとしたら、立川志の輔師匠だろう。

人気の高さも納得の面白さだ。

その志の輔師匠のまくらをまとめた本、

「志の輔旅まくら」 を読んだ。

「まくら」 というのは、噺家が落語の前に喋る

フリートークのようなもので、小噺をしたりしながら、

その日のお客さんの傾向を読み、

演目を決めるというものだ。

この本は、1992年から2001年の

旅に関するまくらだけを集めたもの。

キューバ、インド、北朝鮮、トルコ、エジプトなど

色んな国に旅をされた時のエピソードだ。

話すと面白くても 文字にすると面白くなくなったり

するものだが、さすがに読んでも面白いのには驚いた。

まるで、志の輔師匠の声が聞こえてくようで、

かなり笑えた。

キューバに行きたくなったもん。


2003年の発売で、今では中古本しか手に入らないが、

嬉しいことに安く流通してる。

アマゾンでは 1円 (+送料) なんてのもあるくらいだが、

あんまり安いと傷んでいるかもしれないので

私は300円のを買ったよ。


★★★★★





2014.10.14

徹子の部屋

「徹子の部屋」 を録画までして観たのは、

人生で初めて。

今日のゲストは、

ピアニスト、上原ひろみだったのだ。

その録画を観る前に 23:45から90分、

NHK・BSで

上原ひろみも出演した 東京JAZZを観た。

9月7日の夜の部を観に行ったとき、

最前列だったので

「たぶんテレビに映ってると思う」 と

書いたけど、ホンマにバッチリ映ってた。

気づいた人がいるだろうか?

(おれへんっちゅうねん!)

東京JAZZの放送は、来週と再来週の火曜の

夜にもあるので、興味のある方はぜひ。

録画したかったけど、BSの録画の仕方が

分からない。

困ったもんや。


さて、徹子の部屋。

ひろみのピアノ・ソロ演奏 「上を向いて歩こう」

(えらいショート・ヴァージョン) と

「Seeker」 (ややショート・ヴァージョン) を

聴けたのは良かったが、

やはり強烈なのは、徹子さん・・・。

番組最後の話が、中村紘子さん(クラシック・ピアニスト)の

話で、誰か (紘子さん?) の家の畳に

ピアノの足の跡がついてて、

座布団おいて 隠してたみたいな話。

なんじゃそれは。

ぶっ飛び! 徹子。





2014.10.15

ミリオンダラー・アーム

映画 「ミリオンダラー・アーム」 を観てきた。

仕事がうまくいっていないスポーツ選手の

エージェントが、クリケット選手のボールの速さに

目をつけ、剛速球のメジャーリーガーになる逸材を

発掘しにインドへ行く。

「ミリオンダラー・アーム」 というコンテストを

各地で開催し、勝ち抜いた2人の若者を

アメリカへ連れて帰るが、彼らはグローブさえ

見たことのない、野球に関しては

全くの素人だった。

コーチについて、トレーニングを始めるが、

スポンサーからは、1年でメジャーリーガーにせよ、

と指令を受けていたのだった。


そもそも、ほとんど野球をしてない国インドへ

剛腕ピッチャーを見つけに行くという企画自体、

奇想天外なのだが、この映画、実話なのだ。

で、2人のインド人青年は、野球を始めて

わずか10ヶ月で、プロの入団テストに合格し、

パイレーツと契約。(2008年)

実話でなければ、

「そんなうまいこと いくかいな」 と

言いたくなるところだが、実話なのだから、スゴイ。

そして、ただのサクセス・ストーリーなのではなく

主人公であるスポーツエージェント、

JB・バーンスタインの人間としての成長も描いた

ヒューマン・ドラマに仕上がっていて、

途中何度か、私のゆるい涙腺は決壊。

インドの青年2人も良いし、

タダで働かせくれとインドで申し出、

アシスタント&通訳として働く、

アミトの存在も大きい。


夢を見ることさえ知らないインドの村の若者の

人生が大きく変わる物語でもある。

映画のラストに本人たちの写真が出てくるので、

リアリティが増す。

これで、メジャーの1軍でガンガン活躍していたら、

もっと凄いけど、そこまでではない。

(野球始めて10ヶ月でメジャーで通用したら、

子供の頃から一生懸命練習してる人たち

やってられへんやん。)

アメリカの入団テストにパスしただけで

十分、ドラマがある。


主演のJB・バーンスタイン役は、ジョン・ハム。

インド人青年のひとりは、

「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」 の

スラージ・シャルマ。

もうひとりは、「スラムドッグ&ミリオネア」 の

マドゥル・ミッタル。


「マネーボール」、「42 世界を変えた男」 も

良かったし、アメリカの野球関連映画はいいね。

ああ、この2作も実話や。


★★★★★


ミリオンダラーアーム オフィシャルサイト

これ、ディズニー映画です。





2014.10.16

藤井裕 逝去

「サウス・トゥ・サウス」 のベーシスト、

藤井裕 (ふじいゆう) が、今朝7時35分に亡くなった。

今年5月中旬、体調不良で精密検査を受けたところ、

食道癌と診断されたらしい。

診断から5ヶ月かぁ。

今年3月、キー坊 (上田正樹) のライヴを観に行ったとき、

キー坊が、「今年は、サウス・トゥ・サウスを

再結成する。早よやらな、誰か死んでしまう」 と言うてた。

その時は、藤井裕の癌は発覚してなかったわけやから、

半分は冗談やったろうに、ホンマにメンバーが

逝ってしまった。

6月の三重県松阪 M'AXA の

「上田正樹とサウス・トゥ・サウス」 再始動ライヴを、

9月15日に延期した
けど、復帰はかなわず、

その日は、ゲストという形で 岡沢章がベースを弾いたようだ。

藤井裕本人は、アンコールでサプライズ登場したらしい。

東京公演の情報は まだ見ていないけど、

あったら、絶対観に行くから、非常に残念だ。


「上田正樹とサウス・トゥ・サウス」は73年結成で、

私はリアルタイムでは観ていないが、その後、

まだ私が大阪にいた頃は、石やんが結成した

「ボイス&リズム」 で何度も、藤井裕のベースは聞いている。

渋い顔をして、TUNE のベースを弾く姿をよく覚えている。

東京に来てからは、1997年、

ラリー・カールトンと Char のセッションを観に行ったが、

その時の Char バンドは、ベースに 藤井裕、

ドラムに 島田吉隆 というトリオだった。

最後に観たのは、一昨年、石やんの還暦ライヴ。

享年 62歳。

ちょっと若すぎるよなぁ。

合掌。


なんか、今年は例年より多くのミュージシャンが

亡くなっているように思うけど、気のせいか。

昨年末から振り返ってみると。

12月10日 ジム・ホール 83歳
12月23日 リッキー・ローソン 59歳
12月30日 大瀧詠一 65歳
 1月 3日 やしきたかじん 64歳
 1月16日 佐久間正英 61歳
 3月15日 安西マリア  60歳 
 7月11日 チャーリー・ヘイデン 76歳
 7月16日 ジョニー・ウインター 70歳
 9月12日 ジョー・サンプル 75歳
10月16日 藤井裕 62歳

そのほか、俳優では
 2月 2日 フィリップ・シーモア・ホフマン 46歳
 8月11日 ロビン・ウィリアムズ 63歳

う〜ん、60代が目立つなあ。





2014.10.17

死ぬこと

歳をとってきた証拠やろか、

人の死が気になる。

昨日は、藤井の裕ちゃんの訃報を書き、

昨年暮れから亡くなった人の名を連ねたが、

漏れていた人がいた。

4月29日に亡くなった 松岡直也。

享年76歳

調べてみると、チューリップのギタリスト、

安部俊幸も7月7日に亡くなっていた。

享年64歳。

そして、今日もまた訃報が。

マンハッタン・トランスファーのリーダー、

ティム・ハウザーが亡くなったと、

ビルボードライブが、発表した。

(検索してもまだニュースになっていない。)

享年72歳。

マンハッタン・トランスファーは、来月、

東京と大阪で公演があるのだが、

代役を立てて、ライヴは予定通り行うらしい。


昨日の追加で、今年亡くなった日本の俳優。

(なんか、年末の企画みたいになってしもたけど。)

1月11日 淡路恵子 80歳
3月14日 宇津井健 82歳
3月30日 蟹江敬三 69歳
6月 4日 林隆三 70歳

昭和がどんどん遠のいていくなぁ。


死ぬことは、お花畑のような所に行くことなのか、

はたまた星になって、空からこの世を

眺めることなのか、な〜んにもなしに

なることなのか、死んでみるまで

分からないけど、私は、死は生とセットなので

悪いことじゃないと思っている。

この世の別れは辛いけど。





2014.10.18

痛風物語
〜 ついに発症 〜


痛風は、体内で尿酸が結晶になり、

関節に激痛という形で発症する病気。

以前から、尿酸値は高かったので、

痛風になるリスクは、十分承知していた。

父が痛風だったし。


尿酸値は、7.0以下が正常値とされている。

私の過去の健康診断の尿酸値の記録を見るとこうだ。

2007年9月  9.3
2008年5月  7.8
2011年6月  9.7
2013年9月  8.0
2014年5月  8.2

これ以外にも検診を受けた覚えがあるが、

記録が見当たらない。

いずれにしろ、毎回 正常値7.0を上回っており、

高尿酸血症であることは間違いない。

2007年の健康診断では、

痛風予備軍と診断され、

「痛風手帳」 なるものをもらった。

尿酸に関して、「内服加療を開始してよいレベル」 と

診断されたのだ。

さすがにその時は、このままではやばいと思い、

食生活に気を付けるようになった。

ビールは、ほとんど飲まなくなり、

大好きなエビやイカも極力食べないようにした。

(プリン体が多いらしいので。)


しかし、私は大きなミスを犯していた。

尿酸値が正常値より高いことは知っていたが、

8や9でも、発症しなかったことから、

私の場合、これ以上高くならなければ大丈夫、

もっと高くなると発症するのだろうと

勘違いしたのだ。

実は、そうではなく、正常値7.0を超えた

高尿酸血症が数年続くと発症するということだ。

場合によっては、6.5でも発症する人もいるらしい。

以前、9以上だったのが、去年も今年も

8代前半なので、大丈夫だろうと思っていたのだ。

無知と油断やね。

たとえば、痛風対策として、もう何年も

水をなるべくたくさん飲むようにしているのだが、

夏に比べて、このひと月ほどは、

飲む水の量が減っていたことは否めない。

この頃、ちょっと少ないかなぁと、気にしていたぐらい。

また、しょっちゅうではないが、

ビールも少し飲むようになっていた。

そんなこんなでの、発症となった。

昨夜までは、全く気配がなかったが、

夜中に右足の親指の付け根の関節が痛くて、

何度か目が覚めた。

寝ながら、(あ〜、つ〜ふう〜) と思った。

今日は、友人の子供たち (小学生2人) の運動会に

写真撮影に行く予定で、いつもより早く起きた。

う〜ん、結構、痛い。

でも、なんかやっと大人の仲間入りできたような

変な満足感もある。(あほちゃうか)

水をたくさん飲むと痛みがマシになると

聞いたことがあるので、とにかく水を飲んだ。

1.5リットルぐらいは、飲んだ。

そんなもんで、すぐに痛みが取れるわけがないのだが、

なんとなく、マシになったような気がしたので、

出発することに。

思ったより、歩くと痛い。

靴を履いたせいで、患部が押さえつけられたせいも

あるかもしれない。

家から駅までは、歩いて5分ほどだが、

途中で心が折れた。

どんどん痛みが激しくなり、

スローモーションのようにしか歩けなくなってしまった。

友人に電話をかけ、事情を説明し、

運動会撮影はキャンセル。

う〜ん、悔しい。

ここ数年、毎年撮影に行っており、

子供らの成長を見るのも楽しみの一つだったのに。


明日は、ライブ。

まあ、足が痛いだけでギターは弾けるけど、

機材を持っての移動が面倒やな。

実は、来週の水曜日からイタリアへ旅行に

行く予定なのだが、もしかしたらキャンセル?

と不安になる。

歩かれへんかったら、旅行どころちゃうやん。

あ〜あ、せっかくイタリアで美味しいもん

いっぱい食べようと思ってたのに・・・。

そんなことを思いながら、

とにかく病院へ行った。

まずは2週間、薬で痛みと炎症を抑え、

その後、尿酸値を下げる薬を出すとのことだった。

いきなり、尿酸値を下げるのは、

良くないらしい。


えらいもんやね。

薬飲んだら、ほとんど痛みはなくなり、

ほぼ、普通に歩けるようになった。

あ〜やれやれ。

明日のライブも旅行もなんとかなりそうだ。

でも、イタリアに行ってワインも飲めないのは、

どうでしょね。

ちょっとぐらいなら、大丈夫かなぁ・・。





2014.10.19

ギターとベースで
デュオ・ライヴ

まりあさんのサポートのライヴは、

年に2回あるけど、自分のライヴとしては、

一昨年の9月以来2年ぶりだった。

今日の相方は、ベースのヨッシー。

ベースとギターのデュオだ。

やっぱり、ライヴがあるとよく練習するね。

当たり前やけど。

この2ヶ月は、ライヴをしない時期の何倍も

ギター弾いたよ。

でも、まだ足らん。

練習不足や。

本番では、いっぱいミスしてしもた。

まっだまだ、練習 足らんわい。

と、いきなり反省を書いたけど、

とっても、楽しいライヴでした。

お客さんもたくさん来てくれて満席。

楽しくて、満席で、好きな音楽が出来るというのは、

ホント 幸せです。

お出でくださった皆様、ありがとうございました。

思った以上に好評 (?) だったので、また演ります。

たぶん、来年1〜2月かな。


本日の演奏曲。

ジェフ・ベック、ビートルズ、スティーヴィー・ワンダー、

ジャコ・パストリアス、モンク、ゴンチチなど、

ロック、ポップスからジャズ、そして私のオリジナルまで、

全12曲。

1st Set
1.Marcy Marcy Marcy
2.Soul Intro 〜 The Chiken
3.Blue Monk
4.Led Boots
5.Stevie Medley
  (Sir Duke〜Master Blaster〜Isn't She Lovely)

2nd Set
1.Three View Of A Secret
2.不思議な妻 (オリジナル)
3.Intro〜Suspense (オリジナル)
4.Birdland
5.Here There & Everywhere
6.Cold Duck Time
EN.放課後の音楽室


痛風は、薬のおかげで痛みは治まってます。

でも、さすがにアルコールは我慢した。

ライヴが終わって 飲まなかったなんて

人生で 初めてちゃうか。





2014.10.20

執 着

人の苦悩の根源は、「執着」 と 「嫌悪」 だと、

以前、行った瞑想で習った。

これは、お釈迦様の教えらしい。

確かに、個人差はあっても、生きている限り

この2つからは、逃れられないだろう。

「執着」 と 「嫌悪」 は、表裏みたいなもんだから

ひと言でいうと 「執着」 だ。

その瞑想では、体の感覚の観察を通して、

無常を知ることにより、

執着を手放していくということを修行する。

瞑想中は、気持ちの良い瞑想に 「執着」 し、

不快な感覚を 「嫌悪」 する。

その繰り返しだ。

そして、「執着を手放す」 ということに

執着しているパラドクスに気づく。

目指さないとたどり着けない。

が、目指すことが執着であると、

本末転倒というわけだ。

簡単にはいかんように

うまいこと出来とる。

ちなみに ここでいう 「無常を知る」 というのは、

知識のレベルではない。

宇宙のレベル、とでも言おうか、

真理のレベル、とでも言おうか。


さて、その 「執着」。

人生のほとんどは、無意識で、

自分が何に執着しているのかも気づかず、

生きているように思うが、

私たちが最も執着するのは、何だと思う?

先日、

「モノでも、健康でも命でもなく、『考え方』 だ」

という記述を読んだ。

なるほどねぇ。

命かなと思ってたけど、

命より大事にしているもんがあったとはね。





2014.10.21



明日から、人生初めてのヨーロッパ旅行に

行ってくる。(妻と)

ナポリ、アマルフィ、ローマと

南イタリアの旅だ。

7ヶ月も前に申し込んでいて、

ゆっくり下調べをしようと思っていたけど、

全く何もしないで、前日になってしまった。

大体、こんな感じやね。

私の人生。

イタリア語で 「ありがとう」 も言えないので、

今日慌てて、簡単なイタリア語ガイドブックを

買ったほど。

まあ、パックツアーで、添乗員がいるので

大丈夫やろと思うけど。


痛風発症のおかげで、

食事には注意が必要だが、

旨いもん食べたいもんね〜。

この時期、ポルチーニ茸の旬だと聞いた。

楽しみ〜。

ワインも楽しみやなぁ〜。


旅行中は、このひとりごとのアップは

お休みさせていただくことにしました。

現地からのアップも考えたけど、

これ書くの、結構 時間を使うので、

旅行中は旅行に専念することにしました。

29日に帰国なので、

楽しいイタリア・レポートを待っていてください。

では、行ってきます。

Ciao!(チャオ!)


「チャオチャオっと 食べちゃお〜」 って

コマーシャルあったなぁ。





2014.10.29

無事帰国

6泊8日のイタリアの旅から、

無事帰国した。

いやぁ、1万キロは遠いねぇ。

雨男の私なのに

今回はホントに天候に恵まれ、

楽しい旅ができた。

たくさんリポートしたいことがあるけど

今日は早く休みます。


アマルフィの海岸






2014.10.30

イタリア旅行 1
世界遺産めぐり


人生初のヨーロッパ、イタリア旅行は、

「世界遺産めぐり」 の旅だった。

「だった」 と書いたのは、申し込んだのが

3月で細かい内容は、忘れてしまっていたのだ。

1日目、成田から10時間以上かかってローマ、

レオナルド・ダヴィンチ空港に着いた。

成田での離陸が40〜50分は遅れていたような

気がするので、実際のフライトの時間は分からない。

ローマで イタリアの国内線に乗り換えなのだが、

この乗り換えの飛行機の到着がずい分遅れたために、

空港で4時間ぐらい 待たされた。

そこから、バーリ空港まで1時間以上飛び、

空港から1時間半ほどバスに揺られ、

アルベロベッロという聞いたこともない街の

ホテルに着いたのは、現地時間の夜中の2時、

日本時間の朝の9時だった。

成田で搭乗したのが、13時だったので、

20時間の旅だ。

機内ではほとんど眠れず、

ホテルに着いたときは、結構 ヘトヘトで

(なんで、こんな遠いところまで来てしもたんやろ) と

思ったのだが、翌日、旅行会社からもらった日程表に

「南イタリア世界遺産めぐり」 と書いてあることに

気づき、(世界遺産なら遠いところにあるやろな) と

変な納得の仕方をしたのだった。


今回まわった世界遺産は下記。

・アルベロベッロのトゥルッリ (プッリャ州)
・マテーラの洞窟住居 (バジリカータ州)
・ポンペイ遺跡 (カンパニア州)
・アマルフィの海岸 (カンパニア州)
・カゼルタの王宮(カンパニア州)
・ローマ歴史地区 (ラツィオ州)

他にもあったかも知れない。

とにかく下調べ・予習なしの旅だったので、

現地ガイドさんが付いて、イヤホンガイドを使って、

説明をしてくれるのだが、今見ている教会が

どこの何という教会なのか分かっていない状態。

特に教会や聖堂はたくさん観たので、

覚えられなかった。

そのほか、世界遺産ではないが、

青の洞窟で有名なカプリ島へも行った。

青の洞窟は、船に揺られ目の前まで行ったのに

波が高く、洞窟に入ることができず、

残念ながら見られなかった。

宿泊地は、アルベロベッロ 1泊、ナポリ 2泊、

アマルフィ 1泊、ローマ 2泊。

ツアーは、新婚旅行3組、中高年夫婦4組 (私たちを含む)、

姉妹1組、友達同士 (女性) 1組、計9組18人と

添乗員さん (女性) を合わせて19人の ツアーだった。


ところで、今朝は、9日ぶりに出社したのだが、今日

受け取った郵便の中に こんな切手を貼ったものがあり驚いた。



なんと、3日前に観てきたローマのコロッセオ。

う〜ん、シンクロニシティ。




蜩ノ記

イタリアへ行く往路の機内で、

先日、映画を観た 「蜩ノ記」 の原作を読んだ。

葉室麟の直木賞受賞作だ。

映画は、とても良かったのだが、

一部理解できない部分があったので、

その部分の補足もあり、読んでみようと

思ったのだ。

結果、その不明確だった部分も含めて

より映画のことが理解できたのはもちろんだが、

映画と原作では、少し描き方が違っていたのが

印象に残った (私の勘違いでなければだが)。

具体的な言及は避けるが、

それは、結構大きな要素だと思う部分で、

映画には描かれていたあるシーンが、

原作にはなかったのだ。

どちらが、良い悪いはないのだが、

映画の方が理不尽に描かれており、

観る者はそのやりきれなさに

心を動かされるように感じた。


★★★★☆



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