2016年 3月
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2016.3.1
ザ・ブリザード
THE FINEST HOURS
1952年に大嵐のため、まっ2つになったタンカーの
乗組員を救うべく、荒れ狂う海にボートを出した、
アメリカ沿岸警備隊の実話の映画化。
何よりも実話というのに、参ってしまう。
よくもまあ、生きて戻れたもんだなと。
これ、奇跡だと思う。
タンカーが沈むのを少しでも遅らせようと、
必死に嵐と戦うタンカーの乗組員たちも凄いが、
助けに行く、沿岸警備隊が凄い。
漁師でさえ、「死にに行くようなものだからやめておけ」と
言うような荒波へボートを出すのだが、
途中で、波に揉まれてコンパスを失ってしまう。
もう方向も分からないのだ。
もの凄い波で、いつ転覆してもおかしくない状況で、
ただただ人名救助に向かう。
沿岸警備隊のバーニー・ウェバー(クリス・パイン)は、
過去に救えなかった命があったので、
絶対にあきらめないのだ。
アメリカ沿岸警備隊史上、最も困難な救出と
言われているだけあって、見ている方も
ドキドキハラハラの連続です。
海のシーンの迫力がもの凄いです。
最近観た『白鯨との闘い』も
迫力があったけど、それ以上に凄かった。
3D ということも手伝って、見ごたえ満点。
(以下、ネタバレ)
タンカーの乗組員を救い、港に戻る中、
「ラッキーだった」と言い合うシーンがある。
あの状況で言う「ラッキー」は、特別な感じがした。
酷い海難事故にあったことを
「えらい目に遭った」というのではなく、
救助ボートが転覆もせず、コンパスもない中、
遭難船を見つけられたこと、
タンカーがすぐには沈まなかったこと、
乗組員を助けられたこと、助かったこと、
それらが全て「ラッキー」なのだ。
邦題の「ブリザード(Blizzard)」は、
「暴風雪」という意味だが、
原題の「The Finest Hours」は、
「最も素晴らしい時間」「最上の時」っていうような
意味だと思うが、どういうことやろな?
助かった時のことを言っているのだろうか。
それにしても、海は怖い。
あんなでっかいタンカーが、2つに割れるとはね。
しかも、同じ嵐で2隻、2つに割れたようだ。
自然の脅威と人間の勇気をたっぷり味わえます。
命を懸けて人命救助に向かう、
本物の海の男の話です。
★★★★★
女が眠る時
西島秀俊、ビートたけし、忽那汐里、
小山田サユリの出演する映画『女が眠る時』。
予告編を観て、サスペンスだと思い込み、
何やら面白そうだと思っていたが、
始まって、1時間ぐらいして、
(これは、失敗したかなぁ)って思った。
最後の30分で「ひぇ〜!」っていうような
どんでん返しがあるかも知れんぞ、と
気を持ち直して観続けたが、
結局、ラストまで、なんかよく分からんかった。
登場人物の行動の不自然さへの違和感。
謎を振っておいて、解消しない放置プレイ。
(私が答えを見落としているのか?)
「なんで、そこでそうなるの?」という「?」の連続。
土砂降りの中歩いてきたのに(あんまり)濡れてないとかね。
ひとことで言うと
「変態おやじと覗き魔の話」。
そんな感じですわ。
原作は、スペイン人作家の短編小説らしいが、
外国映画だったら、違う情緒があったかも知れない。
外国の原作を日本人で日本を舞台に撮るのに
監督はウェイン・ワン(香港生まれ)という
外国人ということもこの不可解さに一役買っているのかもな。
おまけに。
西島秀俊が、時々、ラーメンの CM に見えてしまい、
興ざめだった。
映画俳優は、CM によっては、イメージダウンやなぁ。
でも、役所広司は、同様にラーメンの CM に出てるけど
そんなことないねんなぁ。
何が違うかと言うたら、西島の場合、あのラ王の CM の人が、
そのまんま、映画に出てくる印象やねんな。
そら、ラ王に見えまっせ。
また、ビートたけしの演技も私は、
何が評価されているのか分からない。
1箇所だけ、「おっ」と思ったシーンがあったけど。
唯一良かったのは、リリー・フランキーの
いや〜な感じと不気味さです。
★▲☆☆☆
2016.3.3
N.Y.を熱狂させる奇跡のピアニスト
西川悟平 ライブ・イン・ジャパン
先日、著書『7本指のピアニスト』を読み衝撃を受けた、
ピアニスト 西川悟平 のライブに行ってきた。
チケットの購入は、2月の半ばだったにもかかわらず、
前から6列目のセンターブロックという
良い席で聴くことができた。
会場は、築地にある浜離宮朝日ホール。
550席ほどのクラシック用のホールだ。
お客さんの入は、6〜7割といった感じだろうか。
入口で配られたプログラムには、
8曲の曲名が書かれていたが、それを見て
(少ないんちゃう?)と思った。
いや、少ないというより「短い」というべきか。
蓋を開けてみると、1曲演奏する事に
悟平がトークをするという、
トーク&ライヴの形で進んでいった。
正味80分ほどのプログラムだったが、
半分はトークだったわけだ。
ピアノ演奏は、指が7本とかそんなことは、
聴いていても分からない。
というか、指の数など音楽にはどうでも良いことだ。
ディストニア(筋肉が固まるという病気)を克服しての
演奏のためか、時折、怪しいタッチに聞こえた所も
あったのだが、この人の演奏には、
そんなことは問題ではない、何かを感じた。
それが何なのか一生懸命聞き取ろうとしたが、
最後まで分からなかった。
「勢い」とか「力強さ」とか、そういうものではない。
「ピュア」とか「イノセント」とかそういうものでもない。
技術や理屈を超越した「何か」。
そんなに感動している感じではないのに
不思議と勝手に涙が流れてきた。
全曲良かったけど、ベートーヴェンの『悲愴』が
一番印象的だった。
トークは、『7本指のピアニスト』に書かれていたことも
多かったが、本人の口から語られると、
読書にはない臨場感を感じ、面白かった。
昨年といったか一昨年といったか、ニューヨークで
(彼はニューヨーク在住)夜中に家に2人組強盗に入られたが、
色々話して、強盗にピアノを弾いて聞かせ、
お茶を出し、話し込み、最後にはハグをして見送ったという。
また、リハビリし復活後に開いたリサイタルの売上を
喉から手が出るほど欲しかったけど、
「この金をディストニアの治療の研究に使ってください」と
全部医者のところに持って行き、
「その代わり、二度と患者に向かって
『治らない』などと言わないで欲しい」
と言ったそうだ。
その後、悟平はアメリカのメディカル誌の
表紙になったという。
なんというキャラクターの凄さよ。
今回のリサイタルは、今日と明日の 2days。
本人が最後に言っていた。
今日のお客さん、一人一人が僕の夢でした。
高校生の時、東京のホールでリサイタルができるとは
思っていませんでした。
指が動かなくなった時も、思っていませんでした。
でも、昨年、本を出してから、少しづつ日本で
演奏する機会が増えてきて、東京でこんな立派な
ホールでのリサイタルが実現しました。
今日、僕の夢が叶いました。
ありがとうございました。
そんな内容だった。
そうか、今日が東京デビューだったのか、と
逆に驚いてしまった。
普通のクラシック・ピアニストにできない、
演奏とトークというスタイルで、
これからも活動していって欲しいと思った。
今日は、まだ未完成な感じがあったけど、
トークがもう少し磨かれれば、
もっと面白い、凄いショーになると思うな。
それに、選曲にポップスを混ぜるのは、
私のような聴衆には嬉しいことです。
【 Set list 】
1.松藤由里:プレリュード イ短調
2.ブルグミュラー:ゴンドラの船頭歌
3.ポンセ:インテルメッツォ
4.松藤由里:G. N. ファンタジー
5.ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」 2楽章
6.サルトーリ:タイム・トゥ・セイ・グッバイ
7.モリコーネ:ニュー・シネマ・パラダイス
8.いつか王子様が
9.プーランク:即興曲 15番
EC.ホール・ニュー・ワールド
『ニュー・シネマ・パラダイス』で、弦楽四重奏者が登場。
4人の美女だ。
『いつか王子様が』は、弦楽四重奏のみの演奏。
悟平のリクエストらしい。
アンコール『ホール・ニュー・ワールド』で
再び弦楽四重奏との演奏。
悟平のアレンジで、今日が初演とのこと。
ピアノは、オーストリア、ウィーンの名器
ベーゼンドルファー。
見るからに風格のある美しいピアノだった。
プログラムにグランド・ピアノの広告が
載っていたけど、「\21,000,000(税抜)」って
書いてあったぜ。
おまけに「椅子別売」とも!
今日は、カメラ(NHKのようだったが不確実)が
入っていたので、何か番組になるのかもしれない。
2016.3.4
春風亭一之輔と二つ目の会 Vol.1
一之輔を 五反田 G-Call Club サロン で
観るのは3回目。
今日は、「春風亭一之輔と二つ目の会」と
いうことで、一之輔が実力を認めた二つ目二人が
二席を演じ、一之輔がトリを務めるという企画。
開口一番は、春風亭きいち。
初めて観る前座だったが、
落ち着いた芸風で好感が持てた。
噺を聞いていて、ちらっと
「この人が一之輔の弟子とちゃうか」と思った。
紹介はなかったのだけど、調べてみたら
やはりそうだった。
やっぱり、師匠に似てしまうんやな。
二つ目の一人目は、
真打昇進も近いらしい春風亭朝也。
師匠は、春風亭一朝。
一之輔の弟弟子に当たるわけだ。
「愛宕山」って表現が難しい噺だと思うが、
安定した芸に感じた。
二人目は、柳亭市弥。
柳亭市馬の弟子で、観るのは始めて。
どことなくウエンツ瑛士に似た、
さわやかな印象の若手。
演目は「禁酒番屋」。
私は落語を聞きだした初期に、
DVD で、故 笑福亭松喬の「禁酒番屋」を観たのだが
それが最高に素晴らしかったもので、数回鑑賞した。
その上、音声だけを i-Pod に入れて
何度か聴いたほどだ。
市弥の「禁酒番屋」も面白かったのだが、
いかんせん若すぎる印象(32歳)。
噺家は60歳ぐらいが一番良いと聞いたことがあるが、
子供からご隠居まで、バランス良く演じるには、
ある程度の年齢が必要なのかもしれない。
また、その年齢にあった演目というものが
あるのかもしれないが、一之輔には、
不思議とそんなことを感じたことがないなぁ。
すると、人によるということか。
お目当ての 一之輔。
今日は話し出したとたんにえらい貫禄を感じた。
朝也が36歳、市弥が32歳、一之輔は37歳で、
さほど年齢は変わらないのに。
やはり、師匠と呼ばれるようになると違うんやな。
演目は、「蒟蒻(こんにゃく)問答」。
例によって一之輔ならではのくすぐりが面白い。
これ、禅僧が身振り手振りで問答をする噺なので
目で見ないと音声だけ聞いたら何やってるか
分からん噺やねんけど、先代の円楽の口演が、
CD になってる。
聞いたことないけど、どんなんやろな。
【 演 目 】
「桃太郎」 春風亭きいち
「愛宕山」 春風亭朝也
〜 仲入り 〜
「禁酒番屋」 柳亭市弥
「蒟蒻問答」 春風亭一之輔
@ G-Call Club サロン
2016.3.5
宝くじが当たったら
近所の商店街に宝くじの売店がある。
その前を通った時、横を歩いていた
親子3人組の会話が微笑ましかった。
子供
「宝くじ6億円当たったら どうする?」
父
「6億円当たったら、セブンイレブンの
ドーナツ買おうか。何個がいい?
2つ買おうか? 食べられる?
もうすぐ7歳だから7つ買おうか。
7つも食べられる?」
子供
「うん。朝昼晩に分けて食べるから
大丈夫。」
その間、口を挟まない母親も良い。
にしても、6億円当たってドーナツかい!
ああ勘違い
Tax haven
先日、偶然目にして(えっ?そうやったん)と
初めて知った。
「タックス・へヴン」という言葉を聞いたことが
あると思うが、私は勝手に
「税金天国」と解釈していた。
ケイマン諸島など税金が安い、
あるいは かからない地域のことだ。
初めて知ったというのは、
「タックス・へヴン(tax heaven)」というのは間違いで、
正しくは「タックス・ヘイブン(tax haven)」だということ。
「heaven」が確かに「天国・楽園」だが、
「haven」は「避難所」の意味。
これは、誤解している日本人が多いらしい。
税金がかからないので天国みたい、と
辻褄が合っているので
誤解する日本人が多いのもうなずける。
ちなみに日本語では、
租税回避地(そぜいかいひち)と
言われたりするようだ。
2016.3.6
関内寄席 桂歌丸 落語会
三遊亭圓朝 作『塩原多助一代記 〜青の別れ』
歌丸師匠の関内寄席は、今日で7回目。
初めて行ったのが、2013年の3月だったから
まる3年経った。
思えば、あの日が初めての落語会で、
私が落語にハマるきっかけとなった高座だった。
あれから落語の魅力に取り憑かれたのだ。
さて、今日はまだ聴いたことのない、三遊亭圓朝作
『塩原多助一代記 〜青の別れ』長講一席ということで
どんな噺やろかいと楽しみに出かけた。
開口一番、桂たか治の「芋俵」に続いて、
夫婦漫才、東(あずま)京太・ゆめ子のお二人。
今年で結婚40年だそうだ。
旦那がゆるい栃木弁で、初めて見たけど面白かった。
続いて、三遊亭遊雀。
白髪だったもので、すっかり私よりも年上だと
思っていたら、3歳年下だった。
まあ私も髪の毛ないねんから、同じようなもんか。
演目は「蛙茶番」というあまりお上品ではない噺。
歌丸師匠は、昨年一昨年は、入院を繰り返され、
体調が心配されたが、声を聞く限りは元気そうだ。
ただ、歩くのには不自由されているらしく、
前回同様、どん帳が開くとすでに見台を前に座って
スタンバイされていた。
客席からでは分からないが正座もできないそうだ。
楽しみにしてた「塩原多助一代記」だが、
どういうわけか、始まった途端に強烈な睡魔が・・・。
ほとんど聴けませんでした。
【 演 目 】
「芋俵」 桂たか治
漫才 東 京太・ゆめ子
「蛙茶番」 三遊亭遊雀
〜 仲入り 〜
「塩原多助一代記 〜青の別れ」 桂歌丸
@ 関内ホール 大ホール
2016.3.6
幸せをつかむ歌
RICKI AND THE FLASH
メリル・ストリープがロック・ミュージシャンを
演じるというので期待して観に行った、
映画『幸せをつかむ歌』。
家庭を捨ててロックに生きたシンガー、リッキー。
とは言っても、カリフォルニアの小さな
ライヴ・ハウスに出演する売れないシンガーだ。
そんな彼女に、別れた夫から、娘が離婚して
落ち込んでいるという知らせが入る。
母親らしいことをしてこなかったリッキーだが、
なんとか娘の力になりたいと思うものの、
娘は母親のことを嫌っていた。
まあ、そんな物語なのだが、
家族の絆とか、親子の絆とか、
その辺の物語としては、ちょっと弱いかな。
あんなに嫌っていた娘が、すぐに母親と
出かけたりするねんもん。
ちなみのこの娘役、メリルの実の娘
(メイミー・ガマー)で、リアル母娘共演なのだ。
映画の見所は、メリルのロッカーぶりやろな。
ブルーのテレキャスターをぶら下げ、
ステージで歌う様は、カッコええと思ってしまった。
歌も上手い。
ギターも本当に弾いている。
曲は、トム・ペティ、エドガー・ウィンター、
ブルース・スプリングスティーンなどのカバー。
私の好きな「Drift Away」も演った。
この曲、私はロッド・スチュワートで知ったが、
ほかの人も歌っているのを聞いたことがあった。
この機会に調べてみると、John Henry Kurtz という
人が1972年に出したのが オリジナルのようだ。
バンドのギタリストで、今のリッキーの彼氏役に
なんと リック・スプリングフィールド!
30年以上前、
「Don't Talk To Strangers」とかよう聴いたわ〜。
(1982年のヒット曲です。)
リックって、もう66歳やねんなぁ。
しみじみ。
原題の「RICKI AND THE FLASH」は、
メリル演じるリッキーとそのバンドの名前。
邦題「幸せをつかむ歌」って、ダサいなぁ。
★1つは、メリルのロッカーぶりに。
★★★★☆
2016.3.7
日本アカデミー賞
アメリカの本家アカデミー賞は、
まだ観ていない(日本では公開されていない)作品が
受賞したりするので、なんとも言えないが、
日本アカデミー賞は、優秀賞に選ばれている
ほとんどを鑑賞済みなので、
結果も一層気になるところだ。
先日発表された
今年の主要な最優秀賞受賞結果は下記の通り。
・最優秀 作品賞 『海街diary 』
・最優秀 監督賞 是枝裕和/『海街diary』
・最優秀 主演男優賞 二宮和也/『母と暮せば』
・最優秀 主演女優賞 安藤サクラ/『百円の恋』
・最優秀 助演男優賞 本木雅弘/『日本のいちばん長い日』
・最優秀 助演女優賞 黒木華/『母と暮せば』
・最優秀 脚本賞 足立紳/『百円の恋』
アニメーション作品賞については、
優秀賞受賞作を 1本も観ていないのでパス。
『海街diary 』は、主演や助演は受賞を
逃したものの、作品賞、監督賞にはうなづける。
良い映画だったもの。
気になるのは主演男優賞。
内野聖陽『海難1890』、
大泉洋『駆込み女と駆け出し男』、
佐藤浩市『起終点駅 ターミナル』(これ観ていない)、
役所広司『日本のいちばん長い日』を抑えての
二宮和也『母と暮らせば』の受賞。
主演だ助演だのの以前に『母と暮らせば』に
作品として魅力を感じなかった私としては、
二宮の受賞も助演女優賞の黒木華にも
正直、微妙な感じをぬぐえない。
ご覧になった皆さんはどうでしょうか。
主演女優賞の安藤サクラはいいでしょ。
綾瀬はるか、有村架純、樹木希林、吉永小百合の
面々の中ではダークホース的だが、
『百円の恋』の安藤は確かに記憶に残ってます。
映画は、観る人のもであって
賞を取ったからどうだということではない。
そう言った時点で、一鑑賞者としては、
賞に意味はないのだけど、できれば自分が
良いと思ったものが受賞してくれる方が嬉しいよね。
そんなん、人それぞれやから無理やねんけど。
ところで。
昨年観た『みんなの学校』が良かったので、
賞を取ったかな?とチェックしていて気がついたのだが、
日本アカデミー賞って、ドキュメンタリー部門が
ないねんね。
作ったらいいのにな。
TOTO
TOTOのコンサートは、高校生の時(1980年)に
その初来日公演を観て以来、1982年の2回目の
来日公演を観、その次はなんと29年開いて 2011年、
そして、前回 2014年と観てきた。
今日は、2年ぶり 5回目となるコンサートに
行ってきた。
初来日は36年も前で、それから今までに
ドラムのジェフ・ポーカロの死もあったし、
昨年3月15日には、ALSで闘病中だった
マイク・ポーカロが他界するという
悲しいこともあった。
そんなことを乗り越えての来日公演。
前回 2014年の公演ではドラムが、
サイモン・フィリップスからキース・カーロックへの
交替があったが、今回もサポート・メンバーの
交替があった。
今回のドラムは、シャノン・フォレスト。
そして、長らくサポートをしていたベースの
ネイザン・イーストに代わって、リ一ランド・ス力ラ一。
この人のこと知らなかったけど、
ハゲ頭にあごヒゲが胸まであって、一見、
ZZ Top かと思うような出で立ちだったが、
68歳で、CS&N や ジェームス・テイラーから
リタ・クーリッジ や ロッド・スチュワートの
レコーディングを支えてきた超ベテランだった。
そして、パーカッションにこれまた見たことのある
レニ一・力ストロ。
見たことあるはずや。
共演歴は、Rolling Stones、Elton John、U2、Joe Sample、
Boz Scaggs、George Benson、Red Hot Chilli Peppers、
Noel Gallagher、Maroon5、The Eagles、Fleetwood Mac、
Justin Beiber、Tom Petty、Rod Stewart、Bette Midler、
Joe Cocker、Ricky Lee Jones、Stevie Wonder、
Quincy Jones…もうええか。
この人、なんでも奥さんが日本人のようだ。
そんなメンバーに支えられての TOTO。
この写真のとおり、TOTO のメンバーは、
スティーヴ・ルカサー、デヴィッド・ペイチ、
スティーヴ・ポー力ロ、ジョセフ・ウィリアムスの
4人なのだ。
しかし、私にとっての TOTO は、
ジョセフ加入前、1982年頃までなのだな。
なので、今日は、TOTO がもう別のバンドに
なってしまったような複雑な思いを抱きながらの
鑑賞となった。
前回だって、そんなに変われへんねんけどね。
まあ、何事も無常。
過去のメンバーに捕われているより、
今、目の前のメンバーの演奏を楽しめばええねんけど、
色々思い入れがあったりするわけですわ。
演奏は、新旧 織り交ぜてのセットリスト。
古い曲しか曲名が分からないのだけど、
特に良かったのは、"I Won't Hold You Back" と
"Georgy Porgy"。
名曲ですな。
そのほか、"Hold The Line"、"I'll Supply The Love"
と 1st アルバムからの曲が嬉しい。
4th アルバムからは "Afraid Of Love"、"Rosanna"。
アンコールで、何かの曲からメドレーで
"Goodbye Elenore"。
最後は、"Africa" だぁ〜!
[ MEMBERS ]
STEVE LUKATHER/スティーヴ・ルカサー(Vo/G)
DAVID PAICH/デヴィッド・ペイチ(Vo/Key)
STEVE PORCARO/スティーヴ・ポー力ロ(Key/Vo)
JOSEPH WILLIAMS/ジョセフ・ウィリアムス(Vo)
LELAND SKLAR/リ一ランド・ス力ラ一(B)
LENNY CASTRO/レニ一・力ストロ(Per)
JENNY DOUGLAS/ジェニー・ダグラス(Cho)
MABVUTO CARPENTER/マーブット・カーペンター(Cho)
SHANNON FORREST/シャノン・フォレスト(Dr)
@ 日本武道館
[ TOTO 来日ツアー日程 ]
3月3日:宮城 仙台サンプラザホール
3月4日:神奈川 パシフィコ横浜
3月7日:東京 日本武道館
3月9日:福岡 Zepp FUKUOKA
3月10日:広島 広島上野学園ホール
3月12日:大阪 あましんアルカイックホール【追加公演】
3月14日:大阪 フェスティバルホール
3月15日:愛知 名古屋市公会堂
2016.3.8
レイ・トムリンソン
今まで考えたこともなかった。
Eメールを誰が考え出したかなんて。
米国のレイ・トムリンソン(Ray Tomlinson)と
いう人が、1971年にコンピューター同士で
直接メッセージをやり取りする仕組みを発明した。
興味深いのは、ユーザーとホストとを区別するために、
メールアドレスに「@」を使ったこと。
そのことについて、トムリンソンはこう答えている。
キーボードを見ながら考えた。
『ユーザー名と混同しないものは何か?』
もしみんなが名前に『@』を使っていたら
うまくいかなかっただろう。
しかしそうではなかった。
カンマやスラッシュや角カッコを使っていた。
残る3つか4つの文字の中で、『@』がいちばん意味をなした。
ユーザーがどこにいるか [at]を表わすから。
こちらの記事より。
そのトムリンソンが、5日死去した。
享年74歳。
合掌。
今では世界で何億人もの人が Eメールを利用している。
SNS の普及で 若者間では、
Eメールは減っているという記述も読んだが、
それだって、Eメールの延長線上に発展してきたものだろう。
日ごろ、意識せず使っているもの一つ一つに
それを発明した「人」がいて、
それぞれのストーリーがあるのだなと、
改めて思ったのでした。
2016.3.9
ジョージ・マーティン死去
George Martin, Beatles Producer, Has Died
ビートルズを見出したプロデューサー、
ジョージ・マーティンが亡くなった。(3月8日)
間違いなく音楽の歴史を変えた一人である。
享年90歳。
彼を偲んで、1998年にリリースされた
ビートルズのトリビュート盤 "In My Life" を
久しぶりに CD 棚から取り出した。
このアルバムは、ジョージ・マーティン名義で
彼のラスト・プロデュース作として 出されたものだが、
いわゆるコンピレーション盤で
ロビン・ウィリアムス&ボビー・マクファーリン、
ジェフ・ベック、フィル・コリンズ、セリーヌ・ディオン、
ジム・キャリー、ジョン・ウィリアムスなど
そうそうたるメンバーが参加している。
しばらく聴いていなかったが、ジェフ・べックの
"A Day In The Life" と ショーン・コネリーが
詞を朗読する激渋 "In My Life" は、
非常に印象に残っているトラックだ。
私の認識が間違っていなければ、ジェフ・ベックの
"A Day In The Life" は、後々の本人のライヴ盤にも
収録されているが、このアルバムが最初の収録だと思う。
初めて聴いたとき、ビートルズのそれとは別の曲として
生まれ変わったようで "A Day In The Life" のメロディの美しさに
改めて驚き、とてもインパクトがあったのを覚えている。
この曲の(展開部までの)メロディーは、
いつ聴いても私をノスタルジックにする特別なラインだ。
アルバムを聴きなおしてみると
極上のビートルズ・カバー集となっており、
この機会に i-Pod へ入れることにした。
全曲が誰もが知る有名曲ではないあたりにも
きっとジョージのこだわりがあるのだろうな。
ロック、ポップスのアーティストだけではなく、
映画音楽の巨匠 ジョン・ウィリアムスや
ロビン・ウィリアムス、ジム・キャリーが
入っているあたりにも、
彼のプロデューサーとしての幅広さを感じる。
余談だが、先日観た TOTO のヴォーカル、
ジョセフ・ウィリアムズは、ジョン・ウィリアムスの息子だ。
アルバム、ラストの "In My Life" 。
ショーン・コネリーの声を聴きながら、最後の歌詞
"In my life I love you more" は、
ジョージが音楽のことを言っているように
聞こえて泣けました。
ビートルズとジョージ・マーティンの
偉大さに尊敬と憧憬を感じるとともに
素晴らしい音楽を残してくれたことに感謝です。
合掌。
"In My Life" 収録曲
1. Come Together / Robin Williams & Bobby McFerrin
2. A Hard Day's Night / Goldie Hawn
3. A Day In The Life / Jeff Beck
4. Here There & Everywhere / Celine Dion
5. Because / Vanessa-Mae
6. I Am The Walrus / Jim Carrey
7. Here Comes The Sun / John Williams
8. Being For The Benefit Of Mr. Kite / Billy Connolly
9. The Pepperland Suite / George Martin
10. Golden Slumbers, Carry That Weight, The End / Phil Collins
11. Friends And Lovers / George Martinn
12.In My Life / Sean Connery
このアルバム、昼間に Amazon を覗いた時には、
新品が1万円以上はしていたけど、
中古盤が1,500円ぐらいから数枚出品されていた。
今(21:30)見ると、なんと中古は売り切れ、
新品 1枚だけになり、24,000円に値上がりしてます!
ひぇ〜!
ノーツ オン フォトグラフィー
変な言い方だが、写真に飢えている。
撮りたいのだが、何を撮りたいのか分からない。
もっと(撮影を)上手くなりたいのだが、
何をどうすれば良いのか分からない。
いや、分かっている。
とにかく、もっと撮れば良いのだろう。
試行錯誤しながら。
ギターにも同じように飢えを感じることがあるが、
ギターの場合は、弾きたいことは分かっている。
何を弾いて良いのか分からないということはない。
そして、弾けるようになるには練習すればよい、
という答えも知っている。
何を練習すればよいのかも。
写真の場合は、まだ何を撮りたいのか、
そのために何をすれば良いのかに
行きついていないのだな。
時間や情熱のかけ方もまだまだだと思う。
さて、何か刺激が欲しくて、大和田良という
写真家の本『ノーツ オン フォトグラフィー』を読んだ。
1978年生まれなので、私よりも随分若い。
専門的なことは良く分からなかったが、
後半、著者がスイスの公募展に入賞してからの
くだりは、刺激的だった。
日本の大学でも習わなかったことを
現場で吸収していくのだ。
特に「CV」についてが興味深い。
CVとは Curriculum Vitae の略で履歴書のことだが、
本書の中では、プロフィールと書いてある。
CVの中には、経歴や受賞歴だけではなく、
アーティスト・ステートメントと呼ばれる部分がある。
自分は、こんな人・事柄に影響を受けていて、
こんな考えで、こんな写真を撮ります、
こんな表現をします(したいです)という
自分をアピールするためのツールで、
言ってみれば、「自分は誰か」を文章で
表現するわけだ。
写真家、アーティストとして、
「作品を見てくれれば、分かるでしょ」
という態度は世界では全く通らないという。
それほど、アーティスト・ステートメントは
重要なのである。
CV はアーティストだけのものではなく、
どんな世界でも使われている。
私に限らず、どうも日本人は、
自己アピールが苦手なのではないか。
私などは「自慢」と「うぬぼれ」と
「自信のある分野」と「アピールすべき点」の
区別が曖昧なような気がする。
「私は、こういうことが得意分野です」と言うことさえ、
ホンマに出来てるんやろかと不安がよぎり、はばかられる。
自分の CV を吟味し、アーティスト・ステートメントを
いつも推敲しておくことは、
自分は誰であるかを明確に文章化することになり、
創作活動の指針になるのではないだろうかと思う。
写真に対して、自分が何にモヤモヤしているのかは
冒頭に書いたそのままなのだが、
自分が何を撮りたいのかが分からないからなのだ。
自分が一体何のために、何を表現したくて、
なぜ写真なのか。
そんなあたりが、良く分からない。
でも、撮りたいのだ。
何かを。
著者だって、最初から分かっていたわけではないと
書いているのだが、この人はそういうことに真摯に
向き合ってきたことがよく分かる。
私などは、すぐにめんどくさくなって、
そういうことに向き合うことさえ投げ出してしまう。
一事が万事そんな感じ。
それを卑下しているわけでなく、
それでええやん、という根っからのめんどくさがり屋なのだ。
でも、ちょっと心の隅にいつも置いておく
問いかけとしては、これらは良いと思う。
「何が撮りたいの?」
「何が表現したいの?」
「何で写真やの?」
そのうち答えに出会えるかも知れない。
その答えを求めて撮り続けるのが、
今できることだろう。
さて、著者の考え方のひとつとして根付いているという、
カントの命題がとても印象的だったので書いておこう。
― 自然はそれが技術に見えるとき美しい。
そして技術はそれが自然のように見えるとき美しい。 ―
ええなぁ。
2016.3.10
写 真
昨日、写真について
何を撮りたいのか分からないけど、
撮りたいと書いた。
音楽の場合、好きなものがハッキリしていて、
聴きたい音楽も演りたい音楽も自分で分かっている。
それが多くて困るぐらい。
音楽に比べると写真は、撮りたいものも観たいものも
あまりにも漠然としている。
好きなミュージシャンは数多く言えるけど、
好きな写真家を訊かれても一人も名前が言えない。
知らないのだ。
その辺が、やりたいことの方向が
はっきりしないことの一因かも知れないと思い
積極的に有名な写真家の写真を見ることにした。
なんとなく、白黒写真の方が惹かれるので
そのあたりから。
「おすすめ 写真家」などというキーワードで
検索してみた。
まず、気になった人が 土門拳(どもんけん)という人と
木村伊兵衛(きむらいへえ)という人。
二人とももう亡くなられた、日本を代表する
写真家だったようで、それぞれ、土門拳賞、
木村伊兵衛写真賞という賞が設けられているほどの人たちだ。
(木村伊兵衛写真賞については、昨日書いた本
『ノーツ オン フォトグラフィー』にも登場していた。)
早速、それぞれ一冊ずつ写真集を注文した。
もう一冊、アンリ・カルティエ=ブレッソンという
フランスの写真家(この人も故人)の白黒ポートレイト集も。
調べていると、土門拳記念館という
写真専門の美術館があった。
そこのサイトを見ていて興味がわき、
(ここ、行ってみてたいなぁ)と思い、
どこにあるのかと見てみると、なんと山形県酒田市。
「なんと」と書いたのは、今年のゴールデンウィークに
庄内地方の旅行を計画しており、酒田に一泊の
予定をしているからだ。
すでに予約をしてある宿から、土門拳記念館まで
車なら数分で行ける距離。
これには 驚いた。
こういうシンクロが起きるのは面白いし、楽しい。
もしも建物が話せたら
CATHEDRALS OF CULTURE
『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の
ヴィム・ヴェンダース監督を総指揮として
6人の監督がそれぞれ世界的名建築一つを選んだ
建築のドキュメンタリー映画『もしも建物が話せたら』。
建築士でもある Kさんと面白そうだと観に行った。
6話のオムニバス形式で、165分。
どうも、元々は3話ずつ全編後編に分けて、
上映されたようだが、ぶっ続けだったのでやや長い感じ。
映画の前に一杯飲んで満腹で臨んだためか、
前半かなり睡魔に悩まされたが、
後半は、復活してしっかり観た。
邦題『もしも建物が話せたら』の通り、
建物自身が語りかけてくるスタイルもあったが、
そんな風に感じないものもあったな。
原題『CATHEDRALS OF CULTURE』は、
「文化の大聖堂たち」という意味。
建物はその街の文化の代表であり、一昔前まで、
欧米ではその街を代表する建物は教会であったのだな。
6つの建物と監督は以下の通り。[監督名]
・べルリン・フィルハーモニー・ホール(ドイツ)
[ヴィム・ヴェンダース]
・ロシア国立図書館(ロシア)[ミハエル・グラウガー]
・ハルデン刑務所(ノルウェー)[マイケル・マドセン]
・ソーク研究所(アメリカ)[ロバート・レッドフォード]
・オスロ・オぺラハウス(ノルウェー)[マルグレート・オリン]
・ポンピドゥー・センター(フランス)[カリム・アイノズ]
私は建築に詳しくないので、
見たこともない、知らない建築ばかりだったが、
建物の紹介ビデオでもなく、
建築家の仕事を讃えるわけでもなく、
主役はあくまでも建物自身というスタンスで
描かれている。
印象に残ったのは、ノルウェーのハルデン刑務所。
景色が美しいアメリカ・サンディエゴの医薬研究所。
(あのロバート・レッドフォードが監督。)
一番は、ノルウェー・オスロのオペラハウスだな。
映像も美しく、建物とそこに集う人たち、
出演する歌手、ダンサーの表情など、
写真的にも(ええなぁ)と思う場面が多かった。
★★★▲☆
もしも建物が話せたら
2016.3.11
THE MICHAEL LANDAU GROUP
with special guest KIRK FLETCHER
今夜は、マイケル・ランドウです。
昨年9月、スティーヴ・ガッド・バンドの一員として
来日した際、東京JAZZ でそのプレイを聴いたが、
15年ぐらい前に渋谷のライヴハウスで
一度観たことがあるので、今日で通算3度目となる。
ギタリスト、マイケル・ランドウ。
なんでもスティーヴ・ルカサーの後任として19歳で
ボズ・スキャッグスのバンドに参加したのが、
キャリアのスタートのようだが、
ルカサーに世界で5本の指に入るギタリストと
言わせるほどのプレイヤー。
先日 YouTube で見つけた James Taylor の
バック・バンドを務めるマイケル。
↓
Up On The Roof (live)
ランドウ、職人ですなぁ。
ガッド、ジミー・ジョンソンの姿も見える。
最高のバンドやな。
今日は、東京コットン・クラブ 4日間公演の初日。
その 2nd ショーだ。
今回は、「マイケル・ランドウ・グループ・ウィズ・
スペシャル・ゲスト・カーク・フレッチャー」という
名義で、マイケルのギター・トリオに
カーク・フレッチャーというブルース・ギタリストを
迎えてのクァルテット。
カーク・フレッチャーのことは、今回初めて知った。
ブルース・ギタリストで、YouTube でチェックすると
歌も歌っているようだが、今日はギター演奏のみだった。
ギターは、クリーム色のストラトキャスター(メーカー未確認)。
サブでフロントに P-90 タイプの PU の着いた
サンバーストのテレキャスターがあったが、使わず。
こちらはヘッドの形状から Fender ではないようだった。
マイケルのギターは、2ハムのストラトキャスターで
多分去年の東京JAZZ の時と同じだと思う。
指先と手元と足元の微妙なヴォリュームとトーンの
コントロールにより、1本でどんなサウンドでも
出してしまえる感じ。
ジェフ・ベックとはまた違う ストラト・マスターやな。
素晴らしい表現力です。
今日は、歌も唄ったけどそれもええ感じ。
途中、カーク・フレッチャーがいったん引っ込んで、
マイケルのトリオだけで2曲(だったと思う)演奏。
アンコールには、太ったおばちゃん(おねえさん?)が
Vocal で登場。
紹介したんでしょうけど、誰か分からず。
[ MEMBERS ]
Michael Landau (g)
Kirk Fletcher (g)
Reggie Hamilton (b)
Gary Novak (ds)
@ Cotton Club
2nd Show
マイケル・ランドウ @ Baked Potato
↑
ここでは、3S のストラトを弾いてます。
ベースは、エイブラハム・ラボリエル。
残念ながら、曲の途中で切れますが。
スティーヴィー・レイヴォーンの名曲 "Lenny" を弾く
カーク・フレッチャーを発見。
同じく @ Baked Potato
↓
Kirk Fletcher - Lenny -
ベースは、トラヴィス・カールトン(ラリー・カールトンの息子)。
2016.3.13
松原正樹
ギターマガジンの今月発売号を読むまで、
知らなかったのだが、2月8日に
松原正樹が亡くなっていた。
享年61歳。
癌だった。
松原正樹と言っても読者の皆さんには、
ピンと来ない方も多いかもしれないが、
私と同年代、いやもっと若くても、
この人のギター・プレイを聞いたことのない
日本人はいないだろう。
松任谷由実、松田聖子、近藤真彦、さだまさし、
ハイ・ファイ・セット、山口百恵、松山千春、
キャンディーズ、中森明菜、小泉今日子などなど
誰もが聴いたことのある、あのヒット曲のギターが
松原正樹だったのだ。
これ とか これ(2分10秒〜) を聴いてみて。
今までにレコーディングした曲は、1万曲を超えるという。
特に70〜80年代のヒット曲の多くが松原の仕事で、
日本のポップスを支えた仕事人なのだ。
スタジオ・ミュージシャンとしてだけではなく、
自らのアルバムも24枚リリース。
私も若い頃、『SNIPER』(1983年)というアルバムは、
スコア(楽譜)まで買って聴いていた覚えがある。
また、"PARACHUTE" というスタジオ・ミュージシャンの
集合バンドも演っていた。
2014年、リユニオン・ライヴを演ったのは、
知っていたが、観に行かなかった。
やっぱり、観とかなあかんなぁ。
昨年 5月に癌がわかり、7月に出演予定だった
"FUSION FESTIVAL in Tokyo Vol.2" が
鈴木茂に交代となった。
報道によると「一時は食事がとれるほど
症状が改善したが、先月18日に入院、
激痛緩和の治療を続けていた」とある。
とてもキラキラしたギター・ソロのサウンド、
キャッチーなフレーズは、永遠に聴き続けられるだろう。
合掌。
キース・エマーソン
もう一人、訃報(多いなぁ、この頃)。
来月、来日予定だったキース・エマーソンが、
10日に亡くなった。
報道には「エマーソンさんの頭部には
銃で撃たれた痕があり、現場の状況などから
自殺の可能性もあるとみて調べています」とあった。
私は特にファンというわけでもなく、
来月のライヴも予定に入れていいなかったのだが、
やはり残念だ。
キース・エマーソンは、70年代のプログレ・バンド、
エマーソン、レイク&パーマー(ELP)のキーボード奏者。
享年71歳。
合掌。
2016.3.14
週末一泊旅行 佐原〜銚子
今年1月の志の輔パルコ公演で聴いた落語のひとつが、
『大河への道』という伊能忠敬を題材にした噺だった。
志の輔が千葉県佐原(現 香取市)の伊能忠敬記念館を
訪れたのがきっかけで、この噺が出来たようだ。
伊能忠敬については、学校で歴史の時間に習った
「日本で初めて地図を作った人」という程度の
知識がなかったのだが、落語『大河への道』を
聴いて感動し、佐原を訪れたくなった。
佐原には、小江戸とも呼ばれる
水郷の町として栄えた、古い街並みが残っている。
その風情も味わいに 週末を使って、
一泊の小旅行へ行ってきた。
まず、妻のリクエストで酒々井(しすい)の
プレミアム・アウトレットへ立ち寄り、
ランチは、成田では名物らしいうなぎ。
行った店は、成田市の隣の香取市やけど。
奮発して「うな重 上」を注文。
「うなぎとご飯は、別々にしますか?
直置きにしますか?」と店員に訊かれたが、
そんな選択肢がある店は初めてだった。
そう言えば、一昨年、
宮崎で食べたうな重は、別々だったな。
でもやっぱり、ご飯の上に乗っていて欲しいので、
「直置き」をチョイス。
山田別館の「直うな重 上」3900円なり。
うなぎがお重からはみ出していて、
フタが閉まらない状態で出てきたよ。
食後、佐原へ移動。
思ったより観光客で賑わっている。
偶然だが、一昨日 3月12日は「さわら雛舟」という
さわらの雛祭りの日だったのだ。
船に乗ったお内裏(だいり)様とお雛様一行が、
小野川を進む。
華やかな衣装の稚児がかわいい。
チーバ君も乗ってたよ。
チーバ君の後ろは伊能忠敬の
イメージ・キャラクター、ちゅうけいSUN。
胸には「全国測量」と書かれています。
小野川沿岸は、確かに江戸風情のある街並みが
残っていて、ええ感じだ。
伊能忠敬の旧宅と記念館を訪れた。
色んな資料が展示されていたが、館内は撮影禁止。
よくもまあ、まともな測量機器がなかった時代に、
17年も歩いて、これだけの地図を仕上げたもんだと
驚くばかりだが、実は、忠敬は地図の完成を
見ずに他界している。
自分がいなくなっても意志が引き継がれ、
仕事は完成されるって、素敵なことやなぁ。
宿泊は、千葉県銚子市のペンション。
銚子市は、利根川が太平洋に流れ込む河口の南側に位置し、
5年連続水揚げ量日本一の銚子漁港がある。
2日目、朝。
日の出は、5:50。
部屋から日の出が見えるというので、
珍しく早起きをして、カメラを準備していたが、
あいにくの曇空で日の出は見えず。
ちなみに関東最東端の銚子の犬吠埼(いぬぼうさき)は、
山頂・離島を除き日本で一番早く初日の出を見ることが
できるらしい。
地図を見ると東北や北海道の方が東にあるのに
なんでやろ?と思ったが、その疑問には、
銚子市のウェブサイトと、国立天文台のウェブサイトが
答えているので興味のある方はどうぞ。
チェックアウト後、まずは銚子ポートタワーへ向かう。
まだ、10時にもなっていない時間なので、
開いているのだろうかと思っていると、
8:30 からの営業で驚いた。
8:30 から来る人がいるのかな?
それとも漁師の街だから、朝が早いのか。
高さ 57.7mのタワー。
タワー展望室からの眺め。
晴れてたら、気持ちよかったやろなぁ。
次は、その名も「地球の丸く見える丘展望館」。
(フッ、大そうな名前やのぅ)と
半ばバカにしながら、展望スペースに昇って驚いた。
視界360度中、330度が水平線という
大パノラマなのだ。
これには、マジでビックリ。
写真では伝わらないのが残念。
これまた天気が良かったら、
素晴らしい眺めやったやろなぁ。
2016.3.15
週末一泊旅行 鹿島神宮
昨日の続き。
銚子を出発し、茨城県鹿嶋市にある鹿島神宮を
目指した。
東北新幹線が、茨城県の端っこをちょっとだけ
通っているので、新幹線で通過はしたことがあるのだが、
茨城県は、人生初体験だ。
利根川を車で渡るのも初。
死ぬまでに全都道府県に旅をしたいと思っているが、
まだまだ行ってない県があるのだ。
さて鹿島神宮。
関東最古の神社というだけあって、立派な杉木立に
囲まれた参道が清々しく、
パワースポットと言われるのもよく分かる。
熊野古道を思い出すような道もあった。
しか〜し!
ここで私の "雨男" が力を発揮!
ポツリポツリと雨が・・・。
今回はあまりゆっくりできず全てを
周れなかったので、機会があればまた訪れたい。
国歌「君が代」にも出てくるさざれ石。
ちなみに「君が代」に歌われているさざれ石は、
岐阜県揖斐郡揖斐川(いびぐんいびがわ)町にあるそうな。
訂正(追記 2016.3.16)
「利根川を車で渡るのも初」って書いたけど、
以前、山形の妻の実家へ車で行ったことがあるので、
東北自動車道で利根川を渡ったことがありました。
(東北自動車道は茨城県を通っておらず、埼玉県ですが。)
どうでもええことやけどね。
2016.3.16
ヤクザと憲法
何年か前から、不動産の賃貸借契約書に
「反社会的勢力とは関係ありません」という旨の
内容が記されるようになった。
暴力団排除条例だ。
そして、もし反社会的勢力と分かった場合は、
即刻契約解除という内容が明記されている。
暴力団関係者は、不動産を借りることができないし、
大家さんは、その手の人たちに貸しては
いけないことになっているのだ。
先日、会社で所有しているビルのエレベーター管理会社から
「『反社会的勢力排除に関する覚書』締結のお願い」という
書類が届いた。
不動産の賃貸借だけではなく、
もし、暴力団等反社会的勢力と分かった場合は、
エレベーターのメンテナンスもやりません、というわけだ。
最近、ニュースでは、 指定暴力団「山口組」と
分裂した「神戸山口組」のトラブルが報道されていたが、
今日はドキュメンタリー映画『ヤクザと憲法』を観てきた。
映画は山口組ではなく、
大阪・堺の指定暴力団「二代目東組二代目清勇会」を
取材したもの。
東中野のポレポレ東中野という小さな映画館で
1月2日に公開され、今では1日1回の上映と
なっているものの今だに上映が続いているというのは、
それだけ観に行く人がいるからだろう。
今日も結構、お客さんが入っていた。
さて、このドキュメンタリー映画、元々は
東海テレビがテレビ用に作ったものを
映画用に再編集したもののようだ。
暴力団を取材するにあたり、
・謝礼金は支払わない。
・収録テープ等を事前に見せない。
・顔へのモザイクは原則かけない
この3点を条件に取材は進められた。
もちろん、暴力団にお金を払うわけにはいかないのだ。
暴力団員は、銀行口座を作れないので
子供の給食費の口座振替ができない。
親が暴力団員ということで幼稚園(保育所だったかも)の
入園を断られる、など、憲法14条に謳われている
「法の下の平等」が、暴力団員ということで、
(これって、憲法違反ちゃうの?)と思ってしまうような
事態になっていることを紹介している。
つまりは、「すべて国民は法の下に平等である、
ただし暴力団員を除く」ということなのか。
社会にとって「悪」とされる存在との共存は
確かに難しい。
暴力団の抗争の流れ弾で一般市民が傷つくなんて、
とんでもないことだと思う。
でも、だからといって、今の彼らへの扱いは、
果たしてどうなんだろうと思わずにはいられない。
21歳の普通に見える、若い暴力団員が登場する。
彼は、10代の時に暴力団事務所に、
志願(?)している。
その青年は、異質な人も受け入れられる社会が
理想だという。
私もそう思う。
マイノリティを排除しようとする思想には
同意できない。
が、暴力団って、どうなんだろう?
と思ってしまう。
そして、彼らが足を洗おうとしても
行き場がないという現実もある。
「ヤクザをやめようとは思わないんですか?」という
質問への組長の答え「やめたらどこが受け入れてくれるの?」
という言葉が、ヤクザから足を洗う人を受け入れない
社会を私たちが作っているのかも、
暴力団以外、行き場のない人たちを私たちが
作っているのかも、と問題提起しているように感じた。
また、暴力団の顧問弁護士が、明らかに
不当というか異常な扱いを受けていることにも
何か釈然としないものを感じずにはいられない。
暴力団は ない方が良いと思う私でもね。
20数年服役してきた組長61歳(見た目めちゃ若い)が、
見た感じ普通の人だったことは意外だった。
そして、その組長が出入りする食堂のおばちゃんへの
質問「怖くないのですか?」に対する
おばちゃんの回答が印象的だった。
「何が怖いん。
怖かったら新世界では生きていかれへんで。
なんかあった時、警察は守ってくれんけど、
この人らは守ってくれる。」
★★★★▲
2016.3.17
応援しないと負ける
夜、妻が隣の部屋のテレビで
錦織のテニスの試合を観ている。
大変にエキサイトしている様子だ。
「だいじょうぶ!」
「いけ〜!」
「がんばれ!」
「落ち着きなさいよ」
「いける、いける!」
などと、応援の仕方が凄い。
そして、点が入ると「よし!」とか「ナイス!」とか
「イエ〜ス!」と言って拍手をする。
「メンタル、メンタル」とか意味不明な言葉も聞こえる。
夜も遅いので、私が「もうちょっと静かに観たら」と言うと、
妻はこう言った。
「だって、応援しないと負けるよ。」
そう言って妻が黙っていると、相手にポイントが入った。
「ほらね。応援しないと負けるでしょ。」
へぇ〜、ホントに負けるんやと思っていると、
続けて妻はこう言った。
「これ、録画だけどね。」
・・・・・
ちなみに妻の応援の甲斐あってか、
結果は、錦織くんの勝ちでした。
2016.3.18
木 立
先日行った鹿島神社の木立。
ただの木なのに、ただの木ではなく、
畏怖や畏敬の念さえ抱くのは、何なのだろう。
人間と木の関係は、何なのだろう。
不思議なことに、葉っぱよりも
太い幹や土から溢れた根っこに
何かを感じるのでした。
2016.3.20
歯が痛い!
水曜日の深夜 1時頃、布団に入ったのだが、
右の奥歯が痛くなりだして、眠れそうにない。
痛風発症以来、いつも持ち歩いている痛み止め薬、
「ロキソニンS」を飲んだ。
20〜30分で薬が効きだすと思っていたら、
一向に痛みが治まらないので、2時頃だったか、
もう1錠飲んだら、眠ることができた。
翌日木曜日の朝、歯医者に電話をしてみたが、
予約でいっぱいなので、来ても
応急処置しかできないと言われた。
ここで、私は判断を誤った。
応急処置でもいいから、診てもらえば良かったのだが、
何故か「いつなら空いていますか?」と訊き、
次の予約を入れることにした。
週末は、3連休で火曜日まで予約が取れなかった。
とりあえず、火曜日の予約を入れ電話を切った。
その時は、前夜の痛みはなかったのだ。
翌、金曜日、少し痛む。
痛み止めを飲んで過ごす。
そして、昨日、土曜日。
昼頃から、痛み出す。
痛み止めを飲むが1錠では効かず、
2錠飲むとなんとか治まった。
夕方から再び痛み出す。
今度は、薬を飲んでも痛みが治まらない。
かなり、痛い。
「ロキソニンS」の服用量は1日2錠までと
なっているが、結局この日は、5錠か6錠飲んだ。
それでも効かず、冷水を口に含むと、
痛みがましになるので、ずっと冷水を
口に含んでいた。
冷水を口に含んだままでは、寝られない。
夜中、眠たくなり、うとうととしてしまい、
口から水がこぼれ目が覚める、
そんな繰り返しで、朝まで眠れず過ごした。
これでは、火曜日までもたないと思い、
ネットで日曜日でも診察している歯科医を探した。
今朝、7時頃になってようやく
痛みがましになってきて、眠りについた。
11時頃に起き、日曜日診察となっている歯科医に
数件電話をするも、どういうわけかつながらない。
(なんでやろ?)と考えて気がついた。
今日は日曜日だけど春分の日、祝日だったのだ。
今度は、祝日診察の歯科医を探し出した。
やはり、「予約でいっぱいで応急処置しか
できません」と言われたが、応急処置だろうと
なんだろうと、とにかくこの痛みをなんとかしたい。
藁をも掴む思いだ。
レントゲンを撮って、診てもらう。
痛みの原因は、虫歯ではなく、2〜3年前にも経験のある、
歯茎の炎症だろうと思っていたら、違った。
なんと、歯が割れているというのだ。
しかも3つぐらいに。
どうも、私の歯は硬いらしく、
硬いと割れていしまうことがあるというのだな。
今日は、歯が当たった時の痛みを和らげる程度に
軽く削ってもらい、「ロキソニンS」より
強力だという痛み止めをもらった。
この薬のおかげでようやく食事をする気になった。
今現在。
薬の効き目が切れたのか、先程から痛み出した。
薬を飲んだが、まだ効いてこない。
ああ、憂鬱。
今回の教訓。
1.応急処置でもなんでも医者に診てもらうこと。
もうひとつ。
実は、この数ヶ月間に食事の際に痛みを感じたことが
数回あったのだが、痛みが継続しないために、
放っておいた。
この時に診てもらっていれば、こんなに痛い目に
合わなくて済んだかもしれない。
教訓
2.少しでも異変を感じたら、めんどくさがらずに
早めに手を打つこと。
肝に銘じます。
2016.3.21
歯が痛い! 2
結局 昨夜は、激痛でかなり苦しむことになった。
今までの人生で一番ひどい痛みだったかも。
と言っても、痛みというのは過ぎてしまうと
分からなくなる(忘れてしまう)ものなので、
比較のしようもないのだけど。
喉元すぎればなんとやらと言うしね。
昨日もらった痛み止め「ボルタレン」10錠は、
昨夜のうちに 9錠を飲んでしまった。
それぐらい昨夜も激痛に悩まされたのだ。
昼前に最後の1錠を飲み、昨日診てもらった歯科医に
電話をすると、予約でいっぱいだが、
3時45分なら診られるという。
それまで痛み止めが持たないので、
午前中に薬だけもらいにいくことにした。
医院に着き、薬をもらいに来たと受付に伝えると、
診察室に案内された。
どうやら、診てもらえるようだ。
予約の合間を縫って、治療をしてもらった。
歯が割れたことによる歯髄炎だという。
「これは痛かったでしょう」と言われると、
なんとなく救われたような癒されたような
気持ちになるのは自分でも不思議だった。
麻酔を打ち(これはこれで痛い)、
神経(歯髄?)を抜いた。
「これが痛かったんですよ」と見せてくれたのは、
数ミリの黄色い物体だった。
1週間後の次回の予約を入れ、
これからはそんなに痛まないでしょう、と
痛み止めを6錠もらって帰宅した。
2時半頃だったか、麻酔が切れると同時に
痛み出した。
そんなに痛まないだろうと先生は言ったけど、
昨夜のピーク時ほどではないが、かなり痛い。
今日、治療を始めたのは、右下の奥歯だったが、
どうも右上の奥歯が痛い。
えっ〜?上の歯やったん?
いやいや、そんなはずはない。
下の歯が割れていたんやから。
けど、上が痛いぞ。
これ、別の痛みか?
痛み止めは6錠しかない。
この2日間の経緯を考えると、
すぐに使いきってしまう。
不安になり、もう一度診てもらえないかと
医院に電話を入れた。
先生が、電話口に出てくれたのだが、
「上の歯はどうもなかった、
もう少し様子を見て欲しい」と言われた。
そりゃそうだろう、予約でいっぱいなのに
一日2回も予約外の人を診るのは大変だろう。
で、様子を見ることにした、というより
(夕方から)とにかく眠ることにした。
何もする気がないし、とにかく時間が過ぎて
欲しいのだ。
薬が効きだすと眠れるが、
見事に3時間ごとに痛みで目が覚める。
薬を飲むがすぐには効かないので
しばらく痛みに耐えていると、
そのうち眠ってしまう。
そんな繰り返しだ。
現在、深夜25:40。
今度の痛みは、一昨日と違って、
氷水を口に含んでも痛みが治まらない。
もう、対処のしようがない。
なんで、こんなことになるんやろう。
何のためにこんな痛みを体験しているんやろう
神様は、なんでここままで痛い仕組みを
作ったんやろう。
こんなに痛くせんでもええのに。
いや、これぐらい痛くせんとちゃんと治療せえへんからか。
などと、考えても仕方のないことに
思いを巡らせ、ただただ痛みに耐えているのでありました。
2016.3.23
歯が痛い! 3
月曜日の診療で、先生に
「もうこれであまり痛まないでしょう」と
言われたにも関わらず、その夜の痛みはかなりもので、
もらった痛み止め6錠は、
夜中の2時には飲み終えてしまった。
翌火曜日の朝、歯科医に事情を説明し11:30の予約を入れる。
診てもらうと、患部が腫れているという。
できれば歯は抜かずに治療したいところだが、
この歯は割れてしまっているので、
今回治療しても何年持つかわからないという。
1年かもしれないし、5年かもしれない。
でも10年や20年は持たないだろうというのが
先生の見解だ。
この機会に抜いてしまうというのも一つの手だ。
そんな話をしながら、思いきって抜くことを決断した。
この3日間の苦しみを考えると、
もう抜いて楽になりたい、という気持ちになったのだ。
抜いたら抜いたで、抜いた痛みが数日続くが、
それは過去に親知らずの抜歯で経験済みだし、
先の見えない痛みに耐えるよりは、いいだろう。
ということで、歯茎に麻酔を注射。
これがまた痛い!
完全に麻酔を効かすため、4〜5回に分けて
いろんな箇所に麻酔を入れるのだが、
これは痛い。かなり痛い。
形容のしようがない痛みだ。
で、麻酔を打ったあと、抜歯の準備を進めていると、
大量の膿が出てきたようで、先生が
「この膿を全部出したら、痛みが収まって、
抜かなくても済むかもしれない」と言い出した。
そうならそれに越したことはない。
もう、麻酔の痛さで心が折れていた私は、
ほとんどどうして良いか分からない状態だったが、
「痛みが収まるかもしれない」という言葉に
賭けてみることにした。
2日続けて、先生の見立ては外れたのだけど、
そのことをずい分と丁寧に詫びられたし、
先生もこれ以上のミスは犯したくないだろうし。
膿を全部出し、その日の治療は終了。
医院を出て1時間ほどして、なんとなく
気持ち悪くなりだしたので、夕方のアポイントまで、
家に帰って横になることにした。
タクシーに乗って、すぐ尋常じゃない悪寒が襲ってきた。
これは、まずい。
普通ではない。
とにかく寒い。
熱があるようではない。
麻酔の影響だろうか。
アポイントは、キャンセルし、
帰宅し毛布をかぶってひたすら寝たのでした。
抗生物質をもらったので、それを飲むために
夜起きたが、歯の痛みはほとんどない。
悪寒もないが、なんというかしんどい。
頭痛がするし、気力がない。
結局、今日水曜日も仕事を休みことにし、
一日中寝ていた。
夕方、患部の消毒してもらう予約をしていたので、
なんとか起きだして、行ってきた。
まだ、頭痛がするし、気力はないが、
歯は快方へ向かっているようだ。
2016.3.24
鷹匠とブルース・ロック
歯痛に悩まされていた週末、夜中にNHKテレビで
『地球イチバン』という役所広司がナビゲーターを
務める番組を観た。
眠れないので、痛みを抑えるために冷水を口に含みながら、
何気なく観始めた番組であって、観たのは全くの偶然だ。
歯が痛くなければ、間違いなく観ていない。
内容は、モンゴルの少女鷹匠のドキュメンタリーだった。
私は「鷹匠」という言葉さえ知らなかった。
「たかじょう」と打ち込んでも
PCでは変換されないところを見ると
一般的な単語ではないようだ。
「鷹匠」というのは、鷹を使った狩猟を行う人のこと。
番組では、地球最古4000年もの間「鷹狩」を続ける
モンゴルの遊牧民、カザフ族に初めて現れた、
女性(13歳の女の子)鷹匠に密着取材を行った。
この女の子がどことなく横綱白鵬に似ていて、
親近感を覚えた。
モンゴルの大平原の丘の上から、
何時間もじっと獲物(キツネ・ウサギ)が現れるのを待ち、
獲物が現れるとタイミング良く、鷹を放つ。
タイミングがずれると、あっという間に獲物は、
穴の中に隠れてしまう。
最低気温、マイナス40度の極寒の地での狩りは、
生半可なものではない。
少女の鷹狩りデビュー戦では、
彼女は鷹を放つことができなかった。
しかし、2度目のチャレンジで、
獲物(キツネ)をしとめたのだ。
鷹が獲物をしとめると、まず鷹にご褒美として、
獲物の肉を与える。
キツネの毛皮は、極寒の地では重要な防寒具だ。
先進国でオシャレに毛皮を着ているのとは、
根本的にわけが違う。
13歳の女の子が、父親とともにキツネの皮を剥ぐ様子は、
日本では想像さえできない光景だが、
そこには、残酷さは微塵もなく、
ただただ、生きることの厳しさしかない。
人間本来の生きる強さと逞しさを見たようで、
感動的であり、大変に興味深い内容だった。
さて、話は全く違うが、来週金曜日は、楽しみにしている
テデスキ・トラックス・バンドの武道館公演だ。
今年発売されたニュー・アルバム『Let Me Get By』は、
もちろん購入して聴いていたが、先日、このアルバムの
”DELUXE EDITION” なるものが売られていることを
発見した。
見ると2枚組になっており、ディスク2には、
ボーナストラックスが8曲収められている。
(結局、そのうち2曲は私が買った日本版に
すでに収録されていたけど。)
毎度のことながら、音楽業界いうやつは、
ファン泣かせな売り方をしよる。
で、購入したのだが、今日届いて、
開けてみて驚いた。
ボックスセットということで、
ボックスのデザインはギター・アンプを
あしらったもの。
そのボックスに納められている
ディスク2の紙ジャケにビックリ。
なんと鷹匠である。
しかもどう見てもモンゴル人ではないか?
で、あらためて、すでに購入済みでもあった
『Let Me Get By』のジャケットを見てみると、
(全く気にしていなかったけど)
飛んでゆく鷹の足には、紐のようなものが
付いており、左端には鷹を飛ばしたと思われる
鷹匠(?)の手が描かれていたのだった。
う〜む、なんでしょう。
人生で初めて知った鷹匠の、このシンクロニシティ。
先に購入していた、日本版の解説には、
鷹匠の話はもちろん、ジャケットのデザインに
関しても一切触れられておらず、
何やらますます謎めいてしまった。
来日後のインタビューで何か分かると良いのだが。
2016.3.25
タバスコ・チョコレート
からいやんか!
2016.3.26
エヴェレスト 神々の山嶺
かみがみのいただき
岡田准一、阿部寛、尾野真千子 出演の映画。
実際にエヴェレストの高度5200m級で
撮影をしたということだが、
山々の迫力は凄まじく、
過酷な撮影であったであろうことは、
想像に難くない。
しかし。
山の景色の素晴らしさ、岡田、阿部 両名の熱演、
そして音楽の素晴らしさにも関わらず、
なぜかグッとこなかった。
う〜む、なぜだろうか。
もしかしたら、本物のクライマーが観たら、
登場人物の気持ちが分かるのかも知れないけど、
山に命を賭けるその背景というか、気持ちというか、
そいうものがイマイチ伝わって来ず、
阿部寛 演じる天才クライマー羽生(はぶ)は、
ただ人が登ってない道で登りたいだけの人に見えてしまい、
どうも共感できなかった。
「なぜ、山に登るのか」の答えが、
「そこに山があるから」ではなく、
「ここに俺がいるから」というのは、
理屈を超えた、有無を言わせぬ力強さは
あると思ったけどね。
原作は、小説ということだが、
本で読むと面白いのかもしれない。
それから、20数年前のシーンが
出てくるんやけど、阿部寛、佐々木蔵之介が
全く若く見えず、なんの工夫もされていないように
感じたのも残念。
すっかり、ええ役者になった感のある岡田准一。
初めて、岡田を「ええやん」と思ったのは、
2009年の『おと・な・り』だったが、
あの作品でも彼は、本作同様カメラマンの役だった。
(全然違うキャラやけど。)
それから、彼の出演作は『SP 革命篇』を
除いて全部観ているが、今回の岡田は、
ただ精悍なだけではなく、
そこにワイルドさも加わった役柄で
新しい境地に感じた。
共演が背の高い阿部寛だっただけに
岡田にもう少し背丈があったらなと思うが、
天は二物を与えずやなぁ。
★★★▲☆
2016.3.27
森 恵
昨年、YouTube をチェックしていて、
偶然見つけたシンガー、森 恵。
たまにテレビにも出演しているようだが、
私は見たことがなかった。
彼女は日本人で初めて、アメリカの
ギルド・ギターズとエンドース契約を結んだ人。
ギルドの大きな Dタイプのギターも
弾いているが、あれは女性では大変だろうと
思うが、ストレスを感じさせない。
YouTube で聴けるのは、多くの J-Pop のカバーだが、
一度ナマで聴いてみたいと思い、ライヴに行ってきた。
会場は、EX THEATER(六本木)。
お客さんは、おじさんが多い。
おじさんが聴きたくなる音楽ということか。
インディーズ・デビューから10年、
今年31歳ということだが、あどけない印象を受ける
衣装に、どことなく垢抜けしない感じが、
おじさんの応援心を煽るのかもしれない。
1曲目から、多くの人が立ち上がったのが、
彼女を「応援しています」のメッセージに感じた。
そして、彼女もそれに答えるように、
一生懸命のステージだ。
私としては、前半よりも途中、客を座らせての
しっとりコーナーが良かったな。
カヴァーは、松原みきの『真夜中のドア Stay With Me』と
アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のオープニング、
『残酷な天使のテーゼ』の2曲のみだった。
オリジナルは全く知らんので、
もう少し、カヴァーを聴きたかったな。
バンドは、ギター×2、キーボード、べース、ドラムの
クインテット。
それに森がギターを弾く。
YouTube を見てアコギのバッキングは
結構弾けると思っていたけど、
エレキのソロは、練習中です、
みたいな感じだった。
MY COUNTRY ROAD CONCERT 2016
-続いて行く鮮やかな旅路-
@ EX THEATER ROPPONGI
2016.3.28
フレディもしくは三教街
中学生の頃は、レコードをたくさん買う
小遣いなどなかったので「エアーチェック」をしたものだ。
エアーチェックというのは、ラジオを録音すること。
FM ラジオから流れる音楽を、
カセットテープに録音し、聴いたものだ。
当時は、「FM レコパル」「FM ファン」「週刊 FM」など
FM の番組ガイド雑誌も数誌売られており、
丁寧に番組中にかかる曲名まで記載されていたので、
目当ての曲は、前もって録音の準備をしたのだった。
時代は変わり、今ではラジオで音楽を入手する
人などいないだろう。
エアーチェックという言葉も
何十年も聞いていない。
さて、中学の時にエアーチェックで録音した曲の一つに
さだまさしが初期に組んでいた
フォーク・デュオ、グレープで出した
『フレディもしくは三教街』という曲があった。
グレープは『精霊流し』のイメージが強く、なんとなく
「暗い」という印象で当時そんなに好きではなかったが、
この『フレディもしくは三教街』は、
とても印象的な曲で、当時、繰り返し聴いた覚えがある。
ただ、中学生の私には歌詞の意味が全くわからなかった。
「揚子江」という言葉が出てくるので、
なんとなく中国のことを歌っているのだろうとは、
思っていたけど、「フレディ」という中国人らしからぬ
名前の人が登場するし、「三教街」「ハンカオ」
「フランス租界」「ヘイゼルウッド」など
知らない地名や言葉が登場するので、
全く意味がわからなかった。
元来(今でも)、私は音楽はサウンドで聴く方なので、
その意味を解読しようなんて、思ったこともなかった。
それでも、とにかく、この曲は、
中学生の私の心理に深く刻まれた。
不思議な異国情緒とともに。
先日、深夜にさだまさしがテレビに出ているのを観て、
この曲のことを思い出した。
(そういえば、『フレディもしくは三教街』って
どういう歌やったんやろう)と、気になり出した。
曲の解説は、ここ や ここ に詳しくあるので、
詳細は書かないけど、簡単にまとめると、
とても素敵だが、とても悲しいロマンスを通した
反戦歌だったのだった。
確かに歌詞には「あなたさえも奪ったのは
燃え上がる紅い炎の中を飛び交う戦闘機」という
言葉が出てくるのだが、中学生の私は、
「なんでいきなり戦闘機が出てくるんやろ?」ぐらいの
軽さで、全く想像力に欠けていたのです。(恥)
この曲は、さだまさしが母の若い頃の思い出話を
モチーフに作ったという。
今さらだが、その想像&創造力の素晴らしさに、
一流のアーティストたる所以を感じずにはいられず、
凄い才能やと改めて思ったのでした。
2016.3.29
ときどき写真展 50
セルフサービス
2014.10.26 Caserta, Italia
2016.3.30
今年も春が来る
半蔵門(千代田区平河町)にある、
平河天満宮の桜。
2016.3.31
今年も春が来た
五反田、目黒川沿いの桜。
そして君は何を想うのか。