カメラと写真 12
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2024.3.15
川瀬巴水
旅と郷愁の風景
先月、妻の仕事に付き合って香川県高松に行った。
香川県は、人生初だった。
私の楽しみは、旅先でおいしいものを食べること。
香川県のうどんは旨いというのは聞いていたけど、
確かに旨かったね。
2店舗で食べたけど、両方ともおいしかった。
もう一つの旅の楽しみは、写真撮影。
普段は撮れないような被写体、場面に出会うことは、
旅の醍醐味でもある。
最近は、それに加えて現地の美術館も
チェックすることもある。
高松には、高松市美術館と
県立ミュージアムのふたつの美術館がある。
調べてみると、私が行った日は、高松市美術館で、
開館35周年記念特別展として、
なんと「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」が開催中だった。
その展覧会は、どうしても観たくて昨年9月に
会社を休んで日帰りで、石川県立美術館まで
観に行った展覧会だ。
同じ展覧会が、ちょうど高松で開催中だったんだ。
こんなラッキーもあるんだ。
僥倖ですな。
で、二度目の鑑賞となる展覧会を楽しんだ。
やっぱり好きだな、川瀬巴水。
先日、インスタに関するエントリーで、
高松で撮った この写真をここにもアップした。
これを撮った日の昼間に、
川瀬の『馬込の月』を観たんだ。
で、思わずシャッターを切ったんだ。
やはり良い作品をたくさん観ること、
先人の作品に触れ、影響を受けることは、
インスピレーションの源になるんだな。
[ 関連エントリー ]
2023.9.28 川瀬巴水 旅と郷愁の風景
2024.6.26
信州撮影の旅 その2
信州旅行の3日目。
前日の雨がウソのように晴れた。
前日の霧に包まれた御射鹿池で
満足できなかった私は、もう一度御射鹿池に訪れた。
これが、その日の写真。
御射鹿池は、言ってしまえばただの農業用水のため池。
1930年代に人工的に作られた池だ。
有名にしたのは、東山魁夷(画家)の
1972年の作品『緑響く』。
現実の御射鹿池には、馬なんていない。
そこは東山の創作なんだけどね。
雨の日と晴れの日と、連続2日間で
全く違う表情を見せてくれた御射鹿池。
天候だけではなく、おそらく季節によっても
様々な景色を楽しませてくれるのだろう。
前述の東山魁夷の『緑響く』。
以前から知ってはいたが、特別素晴らしいとも
思っていなかったのが、実際の御射鹿池を
見てみると急に関心が湧いてきた。
で、最終日、信州旅行の締めくくりに
長野県立美術館の東山魁夷館に行ってきたよ。
その話は、また後日。
つづく
2024.6.27
信州撮影の旅 その3
信州旅行4、5日目に撮影した写真。
長野県大町市の鷹狩山(たかがりやま)の
山頂にある小さな金毘羅神社への石段。
とても神秘的な雰囲気で、ちょっと畏怖さえ感じる。
同じく大町市にある唐花見湿原( からけみしつげん )。
ここでは、山道で迷いかけてちょっと焦った。
次は、適当に車を走らせてて見つけた風景。
鹿島槍スキー場から観た山々。
5日目は、またも雨。(ええ、雨男です)
雨の中綱湖(なかつなこ)。
適当に車を走らせてて見つけた風景。
今回、森を撮りたいと思ったのは、
昨年 写真展で観た、瀬尾拓慶(せおたくみち)の
森の写真に影響を受けてのことだが、
当然、そんなに簡単に森の良い写真が
撮れるわけもない。
私が撮ったものは、車で行けるところまで行って
たかだか数分から数十分歩いた程度で、
本当の森の中になど、足を踏み入れたとは言えないんだ。
これは、もっと本腰を入れて、
時間をかけないとダメだな、と思った。
でも、「熊に注意」なんて立て看板を見た途端、
ビビッて引き返してしまう自分なのでした。
さて、最終日はあいにく天候が悪かったのだが、
長野駅前で借りたレンタカーを
返すために長野市内まで戻った。
御射鹿池(みしゃかいけ)を見たがために
東山魁夷(ひがしやまかいい)の絵に急に
関心度が上がった私は、長野県立美術館にある
「東山魁夷館」へ向かった。
東山魁夷(1908−1999)は、
横浜で生まれ、3歳から神戸で育った。
そして、戦後は千葉の市川に自宅とアトリエを
持った人なので、なぜ長野に「東山魁夷館」が
あるのか疑問でもあった。
東山にとって、長野は「作品を育ててくれた地」で
あったということで、長野県に数多くの作品を寄贈した。
現在、その収蔵作品数は、970余点だというから驚きだ。
「東山魁夷館」では、年中東山の作品を観られる
わけだが、作品数が多いので、数カ月に一度
作品を入れ替えている。
私が訪れた日は、「東山魁夷館コレクション展 2024 第2期」。
残念ながら、『緑響く』(所蔵作品)は、
第1期に展示されていたようで実物を観ることが叶わなかった。
でも、1930年代、ドイツ留学時に描いた作品や、
1960年代にドイツ・オーストリアの街を描いた作品、
「白い馬の見える風景」シリーズの作品など
見ごたえのある展覧会だった。
展示数も多すぎず、ちょうど良い。
他の作品も観てみたい。
夕方完全に雨が上がり、晴れたときの
長野県立美術館。
『緑響く』は、複製を買ってきて額に入れて飾ったよ。
2024.6.29
ハービー・山口 写真展
HOPE 2024 ― 希望を撮り続けた50年 ―
渋谷のヒカリエに寄ったので、
8〜9階で何か展覧会をやっているかなと
観に行った見たら、なんとハービー山口さんの
写真展をやっていた。(8階の一部で)
ハービーさんが、日本写真芸術専門学校の
校長に就任されたらしく、その記念展だった。
入場は無料!
そんなにたくさんの展示数ではなかったけど、
1970年代から最近のものまであった。
多くは、知っている写真だったけど、
やはり、写真集のような小さな写真ではなく、
大きくプリントされ、額装された写真は、
迫力と説得力が違う。
何度観ても良い。
ハービーさんの家のアルバムから、
子供時代の写真まで展示されていたよ。
(これは初めて観た。)
ヒカリエは会場01で、会場02として、
日本写真芸術専門学校のギャラリーでも
同時開催中なのだが、今日は行かなかったので、
会期中(7月7日まで)に行こうと思う。
@ヒカリエ8/02/CUBE
2024.7.23
ポール・マッカートニー写真展
Paul McCartney
Photographs 1963-64
Eyes of the Storm
六本木ヒルズ森タワー52階の
東京シティビューで開催中の
「ポール・マッカートニー写真展」に行ってきた。
1962年にデビューし、世界にビートルズ旋風が
巻き起こり、彼らの暮らしや周囲の状況が
激変して行った頃、63年12月から64年2月までの
約3ヶ月間をポールが写した未公開の写真の数々だ。
世の中にビートルズの写真は、数え切れないほど
あるだろうが、この写真展で公開された写真は
いわばプライベートなものも多く、
ビートルズファンだけではなく、
歴史的にも意味のある写真だと思う。
展示作品を観ての感想。
写真自体の出来映えや質の云々の前に、
誰が撮ったかと、誰が写っているかだけで
価値あるものになってしまっている。
観る前から意味が付いてしまっているんだ。
それは「有名な写真家が撮った写真」という以上に。
ポール自身は自分のことを
「写真の巨匠と見られたいわけではなく、
むしろ、いいタイミングでいい場所にたまたま
居合わせた、その時だけの写真家と見られたい」
と言っているが、その「いいタイミング」「いい場所」が
ポールならではで、他の誰も撮りえなかったわけだ。
メンバーが写っている写真は、楽屋やオフだと
思われるものも多く、もうそれだけで価値が
あると思うが、私が印象に残ったのは、
(たぶん米国でだと思うが)ビートルズに
カメラを向ける報道人やファン、関係者達を
ポール側から写したもの。
正にビートルズの視線で撮られたものだ。
今回のポスターやチラシにもなったカメラを構えた
ポールのピンボケの写真は、『セルフポートレート』と
タイトルがあった通り、ポール自身が
鏡ごしに自分を写したものだ。
そのピンボケは、意図したものなのか、
偶然の産物かは分からないけど、
これが独特の味になっていることは確かだ。
ひとつ疑問は、展示作品の中にはポールが
写っているものも複数あったのだが、
『セルフポートレート』以外の写真は誰が
シャッターを切ったんだろうということだ。
ポールのカメラで撮られたことは
(たぶん)間違いないとして、
ポールが写っているそれらの写真は、
他のメンバーか関係者がシャッターを切ったんだと思う。
それも「ポールの写真」(撮ったではなく写ってる)と
言えばその通りだけど。
写真集を買おうかなと思ったら
大きめのハードカバーで、
14,300円だったのでやめた。
でも何か書いたかっったので、マグカップ、
マグネット、アクリルブロックを買ったら、
5千円超えてたよ。
しょっちゅう書いているような気がするが、
色んなものの値上がりが凄い。
そして、せっかく限定の絵柄付きスペシャルチケットに
交換してもらったのに、家に帰ったら見当たらない。
売店で落としてしもたみたい。
もう販売終了しており、手に入らない。残念。
オフィシャルサイト
こちらは、ポールの作品ではないが、
展示されていた、1964年にパリ滞在中に
制作された銅像『4 Heads(The Beatles)』。
作者は、イギリスの彫刻家、デイヴィッド・ウィン。
合計12体作られ、メンバーや関係者に渡されたが、
リンゴの所有のものは火事で焼失。
現在世界で11体の残されているうちのひとつ。
最初の所有者は、ビートルズのマネージャーの
ブライアン・エプスタイン。
現在シンコーミュージック・エンタテイメントが所有。
たぶん六本木ヒルズの森ビルの展望会に上がったのは、
初めてじゃないかと思う。
52階からの景色。
結構高いね。
2024.11.12
緒方秀美
Talk Show & Photo Session
妻に誘われて、写真家・緒方秀美さんの
トークショーに行ってきた。
緒方さんは、Blankey Jet City、矢沢永吉、
B’z、The Yellow Monkey、横綱白鵬など、
CDジャケットや写真集などを
たくさん手がけてきた人。
トークショーの後には、申し込んだ人が
写真を撮ってもらえるフォトセッションもあった。
プロの写真家が、素人をどんな風に撮影するのか、
興味があって数人の撮影を観てたけど、
そんな程度で秘密が分かるほど物事は甘くない。
ご本人曰く、熊本の片田舎で、
アーティストの写真を観て、カメラマンに憧れ、
18歳の時に、写真をまだ撮ったことがないのに
カメラマンになると決めた話。
20歳でニューヨークに渡り、5年間腕を磨いて
帰国したけど、仕事が全然なかった話。
どうしても、Blankey Jet City の写真を
撮りたいけど事務所に相手にされず、
夢のお告げに従って行った、三宿の ZEST で
中村達也(BJC のドラマー)に会い、
そこから BJC の写真を出すに至る話など、
そして、アーティストとして、どんな風に進化し
殻を破ってきたのかという話もとても面白かった。
とにかく行動力が凄い。
その行動力の凄さは、パッション以外の何ものでもない。
本当にピュアに生きてきたのが伝わってくる。
そして、彼女のメッセージは、「自分で自分の
リミットを決めるな」だ。
「写真(ポートレイト)」というキーワードは
もちろんだけど、不思議な共通点があったのも興味深かった。
・1985年私はアメリカを横断し、ニューヨークに行っていた。
・私もゴッホの絵を前に動けなくなった体験がある。
・私は上京してしばらくの間、三宿の ZEST でバイトしてた。
話は、とても面白く刺激的だったが、
「こういう話は若い時に聞かなきゃな」と思った瞬間、
自分のリミットを設定していることに気づいたのでした。
現在、メインにされている「FORCE OF FLOWER」
というプロジェクトは、「陽光桜」という桜を
世界に植林するというもの。
その「陽光桜」が生まれた背景が、つらくて美しい。
[参考]
写真家 緒方秀美氏インタビュー
2024.11.13
インスタ 毎日更新 2年越え
2022年10月26日に毎日アップすることを
目指して「街中で見つけた諸行無常」と題して
始めたインスタグラム。
今日は「その749」だった。
記憶では2回24時を過ぎてしまったことが
あったけど、749日連続でアップしている。
10月26日で、ちょうど2周年だったのだけど、
その日は気づかすに数日過ぎてから、
(あれ?2年経ってるやん)と気づいた。
本当に1日も欠かさずアップしたのかと
問われると自信がなくなる。
特に昨年アメリカに旅行した際に、
時差のせいでミスをしているかも知れない。
そう思って「その730」を見てみると、
日付が10月25日なので、ちょうど2年、
365×2=730日目だ。
おー、我ながら、良く続いている。
というか、もうやめるタイミングは、
1,000回しかないかな。
やめるかどうかは、その時に考えよう。
別にやめなくても、毎日じゃなく
続けるという選択肢もあるしね。
元々、被写体を観る目を養うために
始めたのだけど、今や被写体探しは、
日常になってしまっている。
困るのは マラソンの練習中、
走っている時に 撮りたいものを見つけた時。
立ち止まると、マラソンの練習にならない。
そんな時は、撮ることを諦めて、
走ることに専念することにしている。
でないと、もう何をしたいのか自分でも
分からなくなるからね。
「今、やっていることに集中する」というのは、
ひとつのテーマでもあるから。
だから、昨年のウォーキングの時も、
今年のジョギングの時も音楽などは聴かない
ことにしているんだ。
ジョギングの時に英会話の単語を覚えれば良い、
という人もいるけれど、そんなにあれもこれも
欲張ったって、手に入らない。
効率化やタイパは、自分を苦しめるだけだ、
と、思っている。
話をインスタに戻そう。
これが、記念すべき「その730」の写真の1枚。
宮古島で撮った1枚だ。
そのほかの、最近の作品。
徳島のビーチで撮った猫。
撮った時には目の前の猫ばかり見ていて
気づいていなかったけど、
後ろにもう一匹猫が写っているんだよ。
右側の黒い部分を拡大すると。
この写真は大きくプリントして展示したいな。
次は、天王洲アイルで撮った1枚。
橋の上に飛行機が写っているんだけど
小さくて分からない。
これもその部分を拡大すると。
これは、撮影時に飛行機に気付いていたけどね。
続いて、撮影目的で行った信州の写真を数枚。
自然や森の写真はもっと撮りたいね。
最後に夏の山形の空。
元データのままだと重たすぎるため、
全て画質を落としている。
実際の色を見てもらえないのは残念だな。
(元データの色は、もっと鮮やかなのです。)
今年は、人生で一番色々なところ(国内)に行った。
妻の仕事に付いて行ってもの、家族の事情のもの、
個人的なものなど色々だけど、都道府県でいうと、
大阪、石川、茨城、愛知、滋賀、岐阜、福岡、
長野、山形、香川、神奈川、宮城、沖縄、徳島、
富山と、15府県にのぼる(日帰りも含む)。
写真に特化して旅をするなら、一か所にもう少し
長く滞在する必要があるということも痛感した
一年でもあった。(もう年の暮れみたい。)
それにしても、子供の頃も若い頃も
ホントに何ごとも長続きしなった私が、
何の苦労もなく、ひとつのことを
毎日2年間も続けられるようになったのは
どういうわけだろう。
もの凄く不思議だ。
子供の頃から、こんな風だったら、
もう少し何かを成し遂げたんじゃないかと
思うのだが、そんなこと考えても仕方ないな。
でも、若い人には、言いたい。
大丈夫、続けられるようになるから、と。
あ、その時はもう遅いんか。
2024.11.23
宮古島と石垣島 その4
― 写真編
宮古島と石垣島で撮影した写真を何枚か
ご覧いただきたい。
海(宮古島)
夕陽(宮古島)
海(石垣島)
これは、泊まっていたホテルのすぐ裏で、
魚が泳いでいるのが見えた。
ここだけ時間が停まっているかのような
錯覚を覚えた団地(石垣島)
ちょっと日本じゃないような雰囲気。
建物にカメラを向けていると、住民だと思われる
小学生ぐらいの女の子に怪しい人物を
見るかのような目で見られたよ。
怪しいか。
本当は、その女の子も撮りたかったけど、
このご時世、女児にカメラを向けるなんて
どんな誤解を招くか分からない。
イヤな時代になったもんだ。
さとうきび畑(石垣島)
道路(石垣島)
家族(石垣島)
恋人たち(石垣島)
海(石垣島)
夕陽(石垣島)
東京に憧れがあるのでしょうか
「スナック ニュー東京」(石垣島)