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つつみしんやのひとりごと 2013年 4月
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2013.4.1

Shuggie Otis

シュギー・オーティス。

と言っても、あんまり知っている人は いないやろうな。

白人でありながら、のちに “R&Bのゴッド・ファーザー” とまで

呼ばれた ジョニー・オーティス (昨年1月17日永眠、

享年90歳) の息子。

1953年生まれだから、今年、還暦か。

昨日、そのシュギーの来日公演を観に行ってきた。

@ ビルボードライヴ東京


今から25年以上前だと思うけど、大好きなギタリスト、

山岸潤史さんのインタビュー記事で、

シュギーのことを知った。

シュギーは、10代ですでにギタリストとして成功しており、

山岸さんは、17歳の時に自分と同じ年の

シュギーのレコードを聴いて、ぶっ飛んだというような、

記事だったと思う。

それで、興味を持って LPレコード (たしか2枚) を

買った覚えがあるが、そんなには、聴いていない。

今回の来日を知り、久しぶりに名前を見て、

ぜひ観に行こうと思ったのだ。

調べてみると、どうも初来日のようだ。

60歳にして初来日とは遅いが、

シュギーは 「早すぎた天才」 と呼ばれており、

10代の活躍の後は、イマイチで、

長らく第一線からは遠ざかっていたようだ。

昨年、11月に復活をとげ、ツアーを開始したようだ。


ライヴの感想は・・・。

なんやろ、ちょっと複雑な印象を持ったライヴだった。

昨日は初日で、その 2nd ステージだったが、

登場しただけで大歓声を浴び、本人やバンドも

ちょっと戸惑っているようにも見えた。

思ったより、お客さんが入っていたこと自体、

私も意外だったが。

さて、演奏が始まると、どうもギターの音が

気に入らないのか、シュギーはアンプをいじったり、

演奏に集中できないようす。

「サウンドチェックで、開場が遅れています」 と

少し待たされたのに、まだ しっくりきていないようだ。

時々、音も外れているように聞こえる。

そして、どんどんギターのボリュームを上げていく。

盛り上がると、耳が痛いほど。

それに、バンド内でのコミュニケーションが

うまく行っていないのが見ていて分かる。

ソロが被ったり、メンバーが、シュギーのサインを

観ていなかったりと、なんかスムースじゃない感じ。

それでも、お客さんは大喜びやし、

私も楽しんだ。

でも、アンコールの2曲目で、それまでも大音量やったのに、

めちゃくちゃな大音量になり、ただただ、でかい音を

出しているハードロック状況になった時、ちょっと引いてしもた。

面白いことに、周りを見渡すとその大音量に

熱狂的に盛り上がっている客と、私のように、

半ば呆れ顔で ステージを見ている客がいた。

愛情を持って言わせてもらうが、

B級R&B っちゅう感じやったな。

シュギーのギターは、ゴダンのストラト・タイプと

エピフォンのセミアコ (シェラトンかな?) 。


参考までに 今年、1月10日のNYCでのライヴ。
  ↓
Shuggie Otis - Inspiration Information


映っているメンバーは、昨日と同じ。

残念ながら、この人は、レコードの方がええと思う。

ライヴでは、歌もギターも 上手いんかなんか分からん。


メンバー:
シュギー・オーティス / Shuggie Otis (Vocal&Guitar)
ジェイムス・マニング / James Manning (Bass)
ラッセル・スチュワート / Russell Stewart (Keyboards)
エリック・オーティス / Eric Otis (Guitar)
アルバート・クオン・ウィング / Albert Quon Wing (Saxophone)
マイケル・トゥーレ / Micheal Turre (Saxophone)
ラリー・ダグラス / Larry Douglas (Trumpet)
ニック・オーティス / Nick Otis (Drums)

ドラムのニックはどことなく、シュギーに似ていた。

弟か従弟かな?





2013.4.2

クラウド アトラス

予告編を観て、

(これは観たいけど、期待したらあかんな) と

思った映画 『クラウドアトラス』。

何で、(期待したらあかん) と思ったかというと、

予告編のコピーに

「今、<人生の謎>が解けようとしている。」

という言葉があったからだ。

その言葉から、昨年観てがっかりだった、

『プロメテウス』 の 「<人類の起源>云々」 を

連想してしまったのだ。

なので期待せず、昨日、観てきた。

(期待せずに観れば、良いかもしれない) という期待が

秘かにあったことは、否定しないけど。


172分という長さを感じないほど、

引き込まれたが、感想はひとことで言うと、

「もう1回観な」。

なんか、私のキャパに収まりきれず、

色んなものがこぼれ落ちているような体験なのだ。

本当に理解するには、4〜5回観ないと

いけないのかも知れない。

と言っても、難解なわけではない。

19世紀から 24世紀への6つの異なる時代の

物語が平行して進むので、最初は繋がりが分からず、

ちょっと混乱しながら観ていたが、いつのまにか、

その混乱は消えていた。

といっても、よくよく理解できたわけではない。

そして、終わり間近のあるシーンで、

訳も分からず泣けてきたのだ。

何か、重要なメッセージを、受け損なったような

気がして、もう一度観ないと、と思っている。

ただ、もう一度観るには、(172分なので) ちょっと

覚悟がいるだけ。


「クラウドアトラス」 というのは、劇中で作曲される、

6重奏。

6つの物語とかけているわけだ。

トム・ハンクス、ハル・ベリー、ヒュー・グラント、

スーザン・サランドンら出演者のほとんどが、

複数の役を演じており、エンド・クレジットで、

誰が誰を演じていたか流れるのだが、

中には全く気が付かなかったものもあり、

それを見るだけでも楽しい。

もう一度観たら、★の数が増えるかもしれないけど、

今のところは。
  ↓

★★★★☆





2013.4.3

こんなこともあるんや 〜 世界は狭い 〜

近所のよく行くお寿司屋さんの常連さんに

H さんがいる。

H さんは、見るからに (音楽) 業界ぽく、

実際、その業界の人だ。

たまにだが、その店で、音楽やその業界の話をすることがある。

H さんは、かつて大阪にも住んでいたことがあり、

そういう面でも共通の話題があったりする。

昨日、久しぶりにお話しする機会があった。

なんだかんだと話しているうちに、

H さんが大阪の音楽家 F さんの名前を出した。

私は、何か記憶の奥の方で、その F さんという

名前にひっかかっかた。

で、H さんに 「その人、何ていう会社の人ですか?」 と

訊いてみたら、これがビックリ!

大阪梅田にある、A という会社だという。

私は、今から26〜27年前、23〜24歳の頃、

大阪で、ある音楽家の写譜 (楽譜書き) の

アルバイトをしていたことがある。

その音楽家が、F さんで、F さんが代表を務めていた

会社が、A 社なのだ!

20数年ぶりに、F さんや A 社の名前を聞き、

興奮する私。

一方で、なぜか全然、驚いていない様子の H さん。

それはさておき、私は F さんには、もちろんお世話に

なったのだが、F さんを紹介してくれたのは、

その A 社の (たぶん) 役員でもあった S さんだ。

私は、半ば恐る恐る、H さんに訊いてみた。

「もしかして、その A 社にいた、S さんもご存知ですか?」

ゲゲゲゲェ〜!

知ってた!!!

超ビックリの私。

それでも、ビックリした様子のない、H さん!


私の思い違い、記憶違いでなければ、

大阪というか、関西でメジャーな音楽の仕事を

されていた F さんは当時、自分の右腕というか、

後継者を探されていた。

そこで、やる気があるならと、私に写譜をしながらの、

音楽の勉強の機会を与えてくださった。

でも、F さんの仕事ぶり見ているうちに、

私は、自分には才能がない、出来ない、と思うようになり、

そのうち、写譜のバイトも やめてしまった。


今でも、たまに私の書いた譜面を褒めてくれる人がいる。

「読みやすい」 「きれいだ」 と。

その譜面の書き方を教えてくれたのは、F さんなのだ。

H さんの話によると、F さんは一昨年、亡くなったとの

ことだった。

家に帰って、F さんの名前を検索すると、

トップにあったのは、彼の訃報を知らせるニュースだった・・・。

R.I.P.





2013.4.4

ミスター

安倍内閣が、長嶋茂雄氏と、松井秀喜氏に

国民栄誉賞を授与することを決めたのは、

すでに皆さんご存知だと思うが、

それに合わせて、ミスターの逸話も、

テレビで紹介されていたのを 先日たまたま観た。

私は、野球ファンでもないし、特にミスターのファンでも

ないので知らなかったが、かなり、面白かった。

ジャイアンツとの契約時、当時の大学卒初任給の

1000倍とも言われる契約金を銀行に預けたはいいが、

お金を引き出そうとしたとき、どこの銀行に預けたのか、

忘れて分からなくなっていたとか、

試合後、帰ろうとしたら車の鍵が見つからず、

他のメンバーも一緒になって探していたら、

「あ、今日、車で来てないや」 と言ったとか、

試合前、ストッキングを 片方はいたら、

もう片方がないと言い出し、これまた、ほかのメンバーが

一緒になって探していたら、はいた片足に2枚重ねて

はいていたとか、かなりの天然ぶりだ。

また、外国に行った際、何かの書類に職業を

書く欄があり、そこに 「長嶋茂雄」 と書いたというのも、

本当の話らしい。


私も今後そうしようか。

「職業 : つつみしんや」 って。





2013.4.5

島 寿 司

2010年秋に、八丈島を旅し、その時 初めて、

島寿司なるものを食べた。

その時のエントリーが これ

島寿司は、主に白身の魚を 「漬け」 にした寿司で、

わさびではなく 「練りがらし」 を使う。

昔、島ではわさびが手に入らず、その代用として

練りがらしを使い始めたらしい。

さて、島寿司の美味しさに魅せられた私は、

近所の行きつけの寿司屋で、かんぱち、ぶり、鯛、

しまあじ、いかなどを漬けで注文するようになった。

漬けまぐろは、一般的だが、海老やホタテまで、

漬けで試したほどだ。

で、島寿司は 「練りがらし」 と知っている板前は、

わさびを入れたり、 練りがらしを入れたりして、

私にクイズを出す。

食べたあとで、

「今、食べた4貫のうち、からしは、どれだったでしょう?」

これが、難しい。

分かりそうだが、意外と分からない。

わさびではなく、練りがらしを付けられていたとして、

黙っていれば、たぶん、ほとんど人が気付かないと思う。

実際、そのクイズを出されても、正解率は、

6割ぐらいだ。

先日もスペシャル・オーダー、島寿司を注文。



手前から、めばちまぐろ、かんぱち、めかじき (かじきまぐろ)、

真鯛、あおりイカ。

「さて、どれとどれが、練りわさびだったでしょう? 」 という問いに、

今回は、100%正解した。

まぐろ2種と、イカ、この3つは辛さを感じたが、

白身の2つは、辛くなかったのだ。

そして、辛さを感じた3つが 練りがらしだったのだ。

島寿司に 練りがらしを使うのは、

わさびが手に入らなかったのと同時に、

もしかしたら、脂の乗った白身の漬けには、

わさびでは、物足りないという背景も

あったのではないかと思った。

そうだったとしたら、新発見だ。

うん、「島寿司の正体」 という本を書こう。(うそ)





2013.4.6

SADOWSKY

50歳になった記念に新しいギターを買おうと

思っていたのだが、ようやく、その気にさせてくれる

ギターに出逢い、先日、思い切って購入した。

(まあ、50歳の記念というのは、何の意味もなく、

いつでも新しいギターは欲しいのだが。)


主にニューヨークのスタジオ・ミュージシャンを

中心にギターやベースなどのリペアをしていて、

有名になった、ロジャー・サドウスキーという人がいる。

特にマーカス・ミラーのベースをモディファイしたことは、

サドウスキーの名前を世界に知らしめたと思う。

今回、購入したのは、

そのサドウスキー氏のプロデュースによる国産の

セミアコモデル 「Semi-Hollow Model」 というギターだ。

某楽器店のウェブサイトで見つけて、約3週間、

毎日 見続け、とにかく試奏してみようと

お店に出向いた。

同じモデルで 色違いが 3種類あったのだが、

実際に弾いてみると、ウェブサイトで写真を見て

(買うんやったらこれやな) と思っていたのとは、

違う色の物が一番しっくりきた。

ほとんど差なんてないねんけど、ギターは、

生の木で出来ているので、1本1本 微妙に違うのだ。





大変気に入っております。


同モデルの音
Leo Amuedo plays the Sadowsky Semi-Hollow



ええやろ?





2013.4.7

陽香 & The Super Traffic Jams

今日、4月7日は、「陽香 & The Super Traffic Jams」 の

ミニアルバム、『Ripple Of Love』 と 『Ripple Of Peace』 の

2枚同時発売の日だというメールが届いた。

「陽香 & The Super Traffic Jams」 の陽香 (Vo)と

Ya'mangelo (Gt) とは、何度も共演させていただいた

ことがあり、ぜひとも大きく成功してほしいと思っている。

Ya'mangelo とは、ギターデュオも (時々だけど) やってるしね。

で、早速、購入しようと、アマゾンにアクセスしたら、なんと!

在庫切れ!

発売日に即、在庫切れとは、すごいね。

要 注目!


Ripple Of Love

Ripple Of Peace





2013.4.8

Leonardo Amuedo

一昨日のエントリーに、私が買ったのと

同モデルのギターを Leo Amuedo という人が弾く、

動画を貼り付けた。

これは、件のギターを試奏している動画はないかと

探していて見つけたもので、このギタリストのことは、

知らなかった。

この動画を見て、(中々ええやん) と思い、

彼が演奏する他の動画も いくつか観た。

Trijntje Oosterhuis という女性シンガーと

演っているのが いくつもアップされていて、

このシンガーが、また中々よろしい。

変わった名前なので、調べてみると、

 オランダ出身のオールラウンドシンガー
 Trijntje Oosterhuis (トラインチャ・オーステルハイス)。
 Traincha (トレインチャ)とも呼ばれ、英語とオランダ語で歌う。


という記事を見つけた。

(トレインチャ?持ってるぞ) と自分のライブラリーを

見てみると、やはりあった。

『Never Can Say Goodbye』 という、

マイケル・ジャクソンのカバー・アルバムだ。

2〜3年前、どこかで偶然耳にし、気に入って、

アルバムを 購入した覚えがある。

これが、またええアルバムなのだ。

トレインチャの歌もええし、バック・トラックが、

オーバー・ダビングはしているものの、楽器は、

(1曲、パーカッションが入っている以外は)

全曲ギターだけなのだ。

で、見てみると、そのギターが、

Leonardo Amuedo だった!

確かに、このアルバムを聴いたとき、

ギターもええと思った覚えがあるけど、

名前までは、覚えていなかった。

Leonardo Amuedo は、ウルグアイ出身の

ジャズ・ギタリスト。

’94年には、祖国の最優秀ギタリストに輝いているとか。

で、今度は、Leonardo Amuedo の 2002年の

『Angel De La Guardia』 という アルバムを探してみたら、

アマゾンでは、「再入荷の見込みなし」 となっていた。

でも、iTune では、売ってたよ。

ああ、ダウンロード販売の良さは、こういうことなのだな。

CD が店頭から なくなっても、買うことができるわけだ。


Angel de la Guardia [Leonardo Amuedo]






2013.4.9

祝 初来日 ギジェルモ・リソット

昨日に続いて、ギタリストネタ。

昨年、ここ に Guillermo Rizzotto (ギジェルモ・リソット) という

アルゼンチン出身バルセロナ在住のギタリストの

ことを書いた。

2005年にリリースされ、昨年、日本でもリリースされた

『Solo guitarra』 というアルバムは、この手のCDにしては、

好調なセールスだったようで、某CDショップは、

「お店のBGMで流していたら確実に 『これ誰ですか?』 と

聞かれる作品 」 と紹介している。

彼が使っているギターの1本に 「高峰 (タカミネ)」 という

日本のメーカーのものがある。

タカミネは、1970年代後半、ライ・クーダー、

ジャクソン・ブラウン といったアメリカのミュージシャンが、

使用したことで有名になったメーカーだ。

特に、イーグルスが使用したことは、話題になった。

あの 『ホテル・カリフォルニア』 のイントロが、

タカミネのギターらしいのだ。

高校生の頃、イーグルスが日本製のギターを

弾いているというのは、ある意味、衝撃だったので、

よく覚えている。


話を ギジェルモ・リソット に戻そう。

彼の使っているタカミネは、日本では発売されていない

モデルなのだが、昨日、「日本未発売モデル」 という

タカミネのギターがオークションに出ているのを

発見した。

タカミネの海外モデルは、似たような品番が多く、

結局それは、ギジェルモ・リソット が、使用している

ものとは、違った。

もし、そうだったら、危ないところだった。

というのは、今まで、そんなにタカミネのギターに

興味がなかった私だが、ギジェルモ・リソット が、

使っているということで、ちょっと興味が沸いていたのだ。

しかも、通常、国内で手に入らないとくれば、

それは、危険だ。

で、そのあたりのことを検索しているうちに、

なんと ギジェルモ・リソットが来日するという情報を

キャッチ!

こういうのって、ホンマに知らんうちに公演が

終わってるということが多い。

いや、来日してたことさえ、知らん場合が多い。

(例えば、Stanley Smith や Amos Garrett などは、

知らんうちに来日にし、知らんうちに公演が終わってた。)

ブルーノートとかに出演してくれれば、

目にする機会もあるかもしれんけど、

聞いたことないような、会場でやってたりすんねんな。

今回も、下北沢の教会ですわ。

しかも、ぴあ とかでチケット売ってないし。

でも、良かった〜、見つけて。

早速、予約した。

ナマで聴けるなんて、そうそうない機会だぞ。

そして、ニューアルバムも近日発売だ!

これも予約したぞ。


ギジェルモ・リソット ジャパン・ツアー
2013「ソロ・ギターラ」〈2013/5/31〜6/16〉






2013.4.10

シュガーマン 奇跡に愛された男

アメリカでは、全く売れなかったのに、

南アフリカでは、ローリング・ストーンズや

ボブ・ディランより有名だという、歌手ロドリゲスの

ドキュメンタリー映画。

アカデミー賞 長編ドキュメンタリー賞など、

世界で たくさんの賞を受賞した作品。

実は、先週、観に行ったのだが、

映画が始まって、10分ほどで強烈な睡魔に

襲われ、ほとんど気絶状態で (たぶん) 40〜50分。

85分の短い映画なので、半分以上、

見逃したことになる。

で、やっぱり、ちゃんと観たいので、

今日、再び観に行ってきた。

す、すると、やはり始まって10分ほどで、

同じように強烈な睡魔が・・・。

参ったね。

すごく観たいのに、観ていられないって。

こういうこと、1年に1回あるかないかなのだが、

2回続けてとは、ホンマに参った。

今日は、先週より早く復活したものの、

やはり30分以上は、見逃した感じ。

肝心なところを観ていない気がする。

う〜む。

もうそろそろ、上映は終わってしまうのだが、

どうしたものか。

ちゃんと観たい。


シュガーマン 奇跡に愛された男 公式サイト





2012.4.11

久しぶりのシガー

私は、1995年の暮れに大阪から 東京に出てきた。

一応、仕事の当てがあったのだが、

上京後、その仕事は なくなってしまった。(ショック!)

それでも、私を雇ってくださる先があり、

バーテンダーとして、仕事をすることになった。

バーにも行ったことのないような私が、

バーテンダーをやることになったのだ。

お酒のこともカクテルのことも何も知らない。

そんな時、自由が丘にあるオーセンティックなバーで

勉強させてもらう機会を得た。

勤めるバーのオープンまでの3ヶ月間、

平日の日中は、某メキシカン料理店でアルバイトをし、

金曜土曜の夜は、そのバーで

「バーテンダーとは誰か」 を学ばせていただいた。

いまだにその頃、お世話になった Kさんは、

私の中で師であると同時に、ミスター・バーテンダーだ。

その後も、年に1回ぐらいは、そのバーに顔を

出していたのだが、数年間、不義理をし足が遠のいていた。

そして、2010年夏にそのバーが クローズされたことは、

ここ にも書いた。

その後 (昨年)、Kさんの勤める店にも行ってみたのだが、

ちょうど、Kさんが休みの日で、お会い出来ずにいた。

先日、ふと行ってみようと自由が丘で下車。

数年ぶりに K さんにお会いすることが出来、

数年ぶりに彼の作るカクテルを飲むことが出来た。

おまけに、数年ぶりにシガー (葉巻) を吸い、

贅沢な時を過ごした。

私は、タバコを完全にやめて、8年ぐらいになる。

タバコは、一生、吸おうとは思わない。

でも、葉巻は、(あこがれだが) 何かの折には、

吸いたいと思っているのだ。

ご存じない方のために書くと、タバコは吸って肺まで

入れるが、葉巻は、肺に入れない。

吹かすだけでその風味を楽しむものだなのだ。

1本吸うのに数十分かける。

大人の世界なのだ。


久しぶりに吸ったシガー





2013.4.12

「でしょ?」って言いたい

A さん、B さん、そして私の3人で話す機会があった。

A さんのある発言について、ちょっとがっかりしたというか、

否定的な感情を持った。

で、その会合のあとで、A さんのことをよく知る B さんに、

「A さんの、あの発言についてどう思いますか?」 と

訊こうと思った。

B さんは、どう受け取ったのか、知りたいと思ったのだ。

その日は、B さんと2人で話す機会がなかったので、

翌日、訊こうと思った。

一晩経って、訊くのをやめた。

なぜか。

私は、「B さんがどう思ったのか」 を知りたいのではない、

私は、「私が思ったことに Bさ んに同意・共鳴して欲しい」

だけだということに気付いたからだ。

つまり、B さんにも 「あれは、がっかりしたなぁ」 と

言って欲しいのだ。

そうすれば、「そうでしょ、やっぱり」 と言うことができ、

それは、私の思い・反応が 「正しい」 ことの証明になる。

そして、「あんな発言をした A さんは未熟者だ」 という、

自分の中の A さん批判を ますます正当化できる。

そう、私は、A さんへの批判を したいだけなのだ。

そのことに、気付いたら、B さんに訊く気が

失せてしまった。

いや、純粋に、「B さんは どう感じたのか」 に

全く興味がないわけではない。

でも、「俺もがっかりしたよ」 「別に気にならないなぁ」

「そんなこと、どっちでもいいじゃない」 と、

B さんの回答が、どうであっても、

それで何かが変わるわけでもなく、大したことではない。


人間は、どうして、"自動的に" 「自分は正しい」 と

言いたいのだろうか。

しかも、どっちでもええようなことでさえも。

「それが、人間ぞ」 と言われてしまえば、それまでだが、

もうちょっと 俯瞰的でいたいものだ。





2013.4.13

ライジング・ドラゴン

ジャッキー・チェン主演、最後のアクション大作。

19:00からの回を渋谷の劇場で観たが、

公開初日の割には、空いていたな。

もう、来年で還暦なのだから、

そろそろアクションからは、退いた方が良いのだろう。

といっても、本作でも相変らずの体当たり演技は、

健在で、ラストは映画ではなく、ジャッキーの

コミットというか心意気に感動してウルウルしてしまった。

誤解のないように書くが、映画は感動するような

内容ではなく、あくまでも娯楽作品。

ちょっと、歴史を皮肉っているようにも取れるけど。

まあ、それにしてもスゴイ人だ。

若い頃のアクションと比べて、なんだかんだ

書いている人もいるが、比べたらあかんやろ。

来年還暦なのだから。

58歳でこの撮影に挑んでいるだけで、十分でしょ。

ということで、★ひとつ分は、ジャッキーに。


★★★★▲





2013.4.14

野音の Char

今日は、昨年の12月9日以来の、

楽しみにしていた、Char のライヴ。

@日比谷野外大音楽堂。

メンバー:
Char (Gt,Vo)
澤田浩史 (Ba)
古田たかし (Dr)

詳細はまた明日。



開演直前 17:25頃





2013.4.15

続 野音の Char

昨日は、日比谷野音の Char のライヴ。

Char と野音は、特別な関係なのだが、

それは、マニアックな話なので、おいておこう。

昨年、何かの時に 「Char のライヴで聴きたい曲は?」

という、アンケートを書いた覚えがある。

昨日の選曲は、まるで私のリクエストに

答えてくれたかのようだった。

昨年のツアー、20公演のライブ CDR を全部、

購入したが、それらの CD にも収録されて

いない曲が数曲あった。

たぶん、演ったのは、久しぶりなんだろう。

例えば、『Open Your Eyes』、『Move On』、

『Rainbow Shoes』、『Half Rain』、 『金星のライオン』

などは、ずい分久しぶりにナマで聴いたと思うし、

『Endless Dream』 は、たぶん、

ナマで聴いたのは初めてだと思う。

また、ピンククラウド では、

ジョニーが リード・ヴォーカルをとっていた

『Would You Like It』 なんかも演ってくれた。

客層は、おじさん中心。

パラパラとおばさん。

若者は、ほとんど見当たらず。

なのに、Char が登場しただけで、

演奏する前から、総立ち。

(昨年の江戸川区総合文化センターでは、

後半になって、Char が 「そろそろ立とう」 と言うまで、

立たなかったことを考えると、やはり、

野音という会場は、特別なんやな。)

内心、(ええ〜、もう立つのぅ、しんどいなぁ) という

じじい心を押し殺し、私も立ち上がる。

まあ、ステージにいる Char の方が、

年上 (57歳) やから、客がしんどいとか言うたら、

あかんわな。

ギターは、ほとんど、ピンク (日本の伝統色 「撫子」) の

マスタング (Char のシグネチャーモデル、Pinkloud) で、

途中、小学校の同級生に譲ったという、戸越銀座の

質屋で買ったVOXのコピーモデルを その友達から

借りてきたとかで、数曲使用。

そのギターでは、聞いたことのないイギリスのバンド

(グレープフルーツとか言うてたな) のカバーや、

モップスの売れなかった曲やドアーズの

『Light My Fire』 を演奏。

アンコール、『Move On』 で、ESP の Char モデルを使用。

最後に、濃い緑 (日本の伝統色 「御召茶」) の

マスタング (これもChar のシグネチャーモデル、

Free Spirits) を使用。

舞台袖には、ストラト (Charizma) や、ゴールドトップの

レスポールも用意されていたが、弾かなかった。

それにしても、いくつになっても、カッコいい人だ。

そして、昔よりサービス精神が旺盛になっているように

感じるな。

たぶん、昨日の選曲もあのアンケートが間違いなく

反映されていると思う。

私が、アンケートに書いた曲 (確か『Open Your Eyes』、

『Move On』、『金星のライオン』 あたりを書いたと思う) は、

たぶん、ギタリストが聴きたい曲だろうから、

他にも書いた人がきっといたと思うな。

そういう、ファンのリクエストにちゃんと

答えてくれているわけだ。

また、行こう。





2013.4.16

君と歩く世界

予告編を観て良さそうだなと思い、昨日、

フランス映画 『君と歩く世界』 を観てきた。

感想は・・・。

う〜〜ん、だな。

予告編が 素晴らしすぎて、だまされたな、

って感じ。

国民性の違いでしょうか、共感できないところが、

いくつかあって、(なんで、そこでそうなるの?) と

ささいなことやけど 疑問がわいてしまった。

事故で両足を失くしたシャチの調教師ステファニーと、

5歳の子供を抱えるシングル・ファーザー、

アリの物語。

このアリっちゅう男が、どうも自分勝手に見えて

しょうがない。

足を失くしたステファニーに、なんの躊躇もなく、

「(海で) 泳ぐ?」 って訊いてしまえるあたりは、

障害者を全く差別せず、(良い意味で) 気を

遣いもしない、『最高のふたり』 のドリスを

思い浮かべないでもないが、ディスコで女ひっかけて、

ステファニーを置いていく様を見たり、

気にいらないからと、犬を蹴飛ばしたり

するところを見ると、アリの場合、ただの無神経か

思いやりがないだけに見えてしまう。


ステファニーを 『エディット・ピアフ』 の

マリオン・コティヤール演じているので

期待したが、少々肩透かしでした。

予告編を観て、多くの人が足を失くしたステファニーの

再生の物語と思ってしまったようだが、

主役は、ストリート・ファイター、アリだった。

原題 『DE ROUILLE ET D'OS』 は、

「錆と骨」 という意味だそうだ。

これは、ボクシング用語で、パンチを受けて

唇が切れた時の味のことらしい。

『君と歩く世界』 なんて、とんでもない、

イタイお話なのだった。


音楽は、良かったよ。


★★★☆☆





2013.4.17

浜田真理子

「浜田真理子って知ってる?」

「ああ、モダンチョキチョキズにいた、

関西弁の・・・」

「それは、濱田マリ やがな」

「ああ、あのヘヴィ・メタル歌ってた・・・」

「それは、浜田麻里や!」

というわけで、あんまりご存じないと思うが、

今日は、浜田真理子というシンガーについて

書こう。

もう9年も前になるが、2004年、

確か渋谷のタワーレコードの試聴コーナーで、

彼女の歌声を聴いた。

昭和歌謡とブルース、洋楽、民謡、ごっちゃ混ぜの

独特の世界観があり、その場で その CD を購入した。

島根県松江市在住で、1998年に

CD を500枚作ったら、東京のマスコミに取り上げられ、

完売。

東京でのメジャーの話もあったようだが、

松江在住のまま、自分のペースで

音楽を続けておられるようだ。

先日、たまたま、5月に東京でライヴが

あることを発見。

久しぶりに聴いてみたら、ナマで聴きたくなり、

チケットを購入した。

7月に5枚目となるニューアルバムの発売を

控えており、それに先立っての、発売記念ツアーだ。

で、何気なくそのニューアルバムのことを書いた

彼女のブログを読んでいたら、レコーディング参加

ミュージシャンの中に、ベースの水谷浩章さんの

名前を発見。

レコーディング中の写真もあった。

なんか、不思議な感じがした。

私は、水谷さんのことは、ライヴでは何度か観たが、

直接面識があるわけではない。

私の友人 K彦が、水谷さんと大学のJAZZ研で

一緒だったらしく、レコーディングエンジニアの

K彦は、今も、水谷さんと仕事をしたりしている。

言ってみれば、友達の友達なのだ。

その友達の友達が、私が以前、CD ショップで

たまたま聴いた松江在住のシンガーと

仕事をしているということが、

なんとも不思議な感じがしたのだ。

「だから何だ?」 と訊かれても

何もないねんけど。


ただ、

自分に全く関係のない、

縁などないと思っている人が、

もしかしたら、友達の友達か、

その友達ぐらいに

いるかもしれないということ。

世界は、意外と小さいのかも知れない。


だから、世界に平和を。


街の灯り〜Mr.Lonely 浜田真理子


あなたへ 浜田真理子






2013.4.18

のぼうの城

今年の日本アカデミー賞、優秀作品賞、

優秀監督賞 受賞作のうち、ただ1本、

見逃していた 『のぼうの城』 を 昨日、やっと観てきた。

まあまあ、面白かったとは言え、あまりリアリティはない。

いくら 戦とは言え、人の首をはねたり、

焼き殺したりして、あんなに軽いはずがないだろう。

史実を基に作られたとのことだが、

そういう意味では、完全に娯楽作品。

結構、コミカル。

本作、2011年9月に公開予定だったが、

「水攻め」 のシーンがあり、これが津波のようなので

東日本大震災による被害に配慮し、1年以上、

公開を延期し、2012年11月に公開されたとのこと。

確かに、そのシーンでは、ちょっと ドキッ としたな。

出演は、野村萬斎、佐藤浩市、榮倉奈々、

山口智充、成宮寛貴、上地雄輔、山田孝之 ら。

ほとんどの出演者が素晴らしかったが、

私は、どうも、石田三成を演じる上地雄輔が、

気になった。

悪くはないのだが、何かがイマイチ。

で、気がついたのだが、彼はバラエティ番組に出て、

バカキャラを演じたため、その印象がぬぐい切れず、

2万を率いる軍の総大将としては、

貫禄・威厳といったものに 欠けるのだな。

ああ、やっぱり、役者はバラエティになんぞ、

出るものではない。

と、思った後で 気がついたのだが、

柴崎和泉守 (しばさき いずみのかみ) という

武士を演じる 山口智充は、お笑い芸人なのに、

そのバラエティくささというか、軽さがないのだ。

出てきた最初には、ぐっさん と気がつかないほど。

戦闘シーンも結構な迫力。

何でしょう、この違い。

あと、残念ながら、成宮寛貴も、あの役には、

ちょっと あってなかったな。

なんか、軽い。

一方、主役、成田長親 (なりた ながちか) を演じる、

野村萬斎、正木丹波守利英 (まさき たんばのかみ

としひで) を演じる、佐藤浩市は素晴らしいね。

あと、甲斐姫を演じる、榮倉奈々も。

物語は、戦国持代、わずか500人の兵隊で

2万人もの敵に戦いを挑んだ “のぼう様” こと、

成田長親の実話。

といっても、かなり創作が含まれている印象。

冒頭部分のセリフがほとんど聞き取りにくかったのは、

なぜだろう。

何言うてるか、ほとんど分からんかったのが、悔しい。


★★★★☆





2013.4.19

最近聞いた本当の話 1

銀行へ行くと、いまだに 「振り込め詐欺」 への

注意を促すアナウンスやポスターを見ることがある。

(へぇ〜、これだけ話題になったのに、

まだ騙される人がいるの?) と、ちょっと

不思議な感じがしていた。

先日、銀行員の方からこんな話を聞いた。

警察主催で、高齢者対象に振り込め詐欺防止の

講習を開いているらしい。

その講習に参加すると、

「振り込め詐欺防止アドバイザー」 (みたいな名前の)

講座修了の証明書がもらえるそうだ。

で、その証明証をもらった、あるおばあちゃんが、

「もう、これで、私は騙されることはない」 と

自分のことを過信してしまったらしい。

その後、息子だか孫だかから、会社で130数万円の

穴を空けてしまったという電話を受け、

困っているだろうからと、ちょっと多めに150万円

振り込んだそうな。

もちろん、詐欺だった。


私に限って騙されるわけがない、というのは、

一番 スキがあるということのようだ。


そういえば、「自分は交通事故など起こさない」 と

思っている人ほど事故を起こすと、何かの本で

読んだことがある。

(自分は事故を起こすかも知れない) と

思っている人は、慎重な運転をするが、

(自分は事故は起こさない) と思っている人は、

驕りがある分、不注意になるということなのだ。

同様に、自分はいつ人を殺すか分からない、と

思っている方が、人殺しはしない、ということも

書いてあった。

なぜなら、人は、人を殺して人殺しになるのではなく、

すでに人殺しだから、人を殺せるのだ。





2013.4.20

最近聞いた本当の話 2

ある夫婦の話。

ご主人を訪ねて、仕事関係の人が家に

来たときのこと。

ちょうど、ご主人は ○○ (どこだったか失念) が

痛いと病院へ行っていて 不在だった。

奥さんが、そのことを客人に伝えると、

「どうせ大したことないのに、××さん (ご主人の

こと) は、医者が好きだねぇ」 と言った。

それに対して、奥さんはこう答えたそうな。

「あの人が好きなのは、医者でなく、

看護婦よ。」





2013.4.21

今日は、人間の心・精神を扱った、

シリアスなヒューマンドラマを2本鑑賞。



偽りなき者

カンヌ国際映画祭で、マッツ・ミケルセンが、

主演男優賞を受賞した、デンマークの映画、

偽りなき者』。

ひとことで言うなら、「怖い」 映画だ。

デンマークの田舎町、言ってみれば閉鎖的な、

コミュニティの中でそれは起こる。

幼稚園に勤めるルーカスは、親友テオの娘クララ

(5〜6歳) の作り話で、少女への性的虐待の

犯人にされてしまう。

クララが、なぜそんな嘘をついたのか、

そこまでの話の展開は、非常に丁寧で分かりやすい。

その作り話を聞いた、幼稚園の園長は、

クララを信じてしまう。

幼稚園としては、大問題だ。

とたんに、村中にその噂は広がり、ルーカスは、

変質者の烙印を押されてしまう。

デンマークには、

「子供と酔っ払いは、嘘をつかない」 という諺が

あるらしい。

また、実際に 1997年に男性の幼稚園教諭が、

20名に及ぶ幼稚園児に対する性的な虐待で

逮捕されるという事件があったらしい。

原題の 「JAGTEN」 は、英語の 「HUNT」、

つまり 「狩り」 のことだ。

村の男たちは、鹿を狩りに行く。

その狩りと、変質者ルーカスを魔女狩りのように

差別することをかけているんだろう。

村人たちが、ルーカスを差別し始める。

彼に暴力をふるい、飼い犬を殺す者まで出てくる。

冒頭に 「怖い」 と書いたのは、

その集団ヒステリーの発展の仕方。

あっという間に、変質者にされてしまい、

差別を受けることになる。

田舎の小さな村、共同体で、助け合って、

生きている人たちは、そこに異分子というか、

危険な人間が現れると、徹底的に排除しようと

するのだろう。

スーパーでの買い物も出来なくなる。

ルーカス本人だけではなく、その息子さえも。

観るべきは、そんな差別の中にあっても、

毅然とした態度を続けるルーカスの強さ。

私だったら、早々にどこかに引っ越してしまいそうだ。

そして、その嘘をついた少女までをも、

赦す大きさだ。


ここから、ネタバレ注意。

1年後、疑いが晴れたのか、時間が解決したのか、

ルーカスは、村人との関係を取り戻している。

そこで、ルーカスがクララを抱き上げるシーンがある。

私は、ドキドキしてしまった。

そんなところを村人に見られたら、何を言われるか、

分かったもんじゃない。

私なら、クララには近づかないようにするだろう。

でも、ルーカスは違った。

全く、大きな人なのだ。

彼の心には、一点のやましさもない。


ラスト・シーン、狩りに出たルーカスは、

何者かに撃たれる。(弾ははずれるけど)

そのことを、実際にルーカスを赦していない、

村人の仕業だという解釈と、ルーカスの妄想だと

する解釈と分かれているようだ。

私は、後者。

ルーカスの受けた、差別、人権侵害があまりにも

酷かったので、トラウマになっており、

銃声を聞いた瞬間、自分が誰かに

撃たれたんじゃないかと反応したように感じた。

そんな風になるぐらい、許しがたい、

大人のイジメを受けたのだ。


救いは、村人に差別を受ける中、

100%ルーカスのことを信じる友人と息子が

いること。

親友のテオが、和解の手を差し伸べてくること。


前半は良かったが、後半、あまりにも話が飛び、

よく分からなかったのが残念。

でも、自分が登場人物それぞれの立場だったら、

どうだろうと思うと、考えさせられる映画だ。


★★★★☆




ザ・マスター

戦争から帰還した、フレディは アルコール依存症。

カメラマンとして仕事をするが、時に暴力的で、

うまくいかず、やめてしまう。

そんな時、偶然 「ザ・コーズ」 という団体 (教団?) の

マスターに出会い、惹かれていく。

同時にマスターも、フレディに惹かれていく。

マスターは、フレディの治療を試みるが・・・。

そんなお話。


ちょっと期待が大きかったのか、

何が言いたい映画か、よう分からんかった、

というのが感想。

途中、何回か (なんで?) という疑問が

あった。

マスター役の フィリップ・シーモア・ホフマン は、

割と好きな役者やけど、ちょっとカリスマ性には、

欠けるような気がしたな。

フレディ役のホアキン・フェニックスの

プロフィールを見ると、子供の頃、「両親が宗教団体の

活動家だったため各地を転々とする」 という

文言があったのは興味深い。

ホアキンは、どこかで見たような気がするけど、

思い出せなかった。

調べてみたら、『サイン』 とか 『ヴィレッジ』 とか

出演作を数本観ていた。


本作では、ゴールデングローブ賞の

主演男優賞 (ホアキン・フェニックス)、

助演男優賞 (フィリップ・シーモア・ホフマン)、

助演女優賞 (エイミー・アダムス) を受賞。

同3部門では、アカデミー賞にもノミネートされたし、

ヴェネチア国際映画祭では、銀獅子賞(監督賞)、

W主演賞 (ホアキン・フェニックス、フィリップ・

シーモア・ホフマン) も受賞しているので、

専門家の評価は高いということか。


公式サイトによると、

新興宗教 サイエントロジー にインスパイアされた

作品とのことだが、やっていることが、

催眠療法 (に見える) だったり、

ある種のワーク・セッションだったりするので、

私には宗教っぽく、感じられなった。


★★★☆☆





2013.4.23

連続更新ストップ

秘かに (?) 今月は、1ヶ月連続更新を

目指していた。

4月21日まで、毎日更新していたのに、

とうとう、昨日、やっちまった。

昨夜、3軒ハシゴして、最後は覚えていない。

3軒目は恵比寿だったが、

タクシーで帰ったか、電車で帰ったかさえ、

覚えていない。

お、恐ろしいことだ。

そんな状態で帰宅して、ひとりごとの更新など

出来るはずがない。


今までの最長連続更新記録が、

何日だったか不明なのだが、

今回、3月30日からの23日連続更新は、

たぶん新記録だと思う。

それにしても、悔しい。





2013.4.24

正しい日本語

言葉は、生き物だと以前もここに書いた。

言葉は、どんどん変化していく。

そんなことは、百も承知だが、

やはり、その変化についていけていないこともある。

先日、ニュース番組にも出ている (いた?)、

某アイドルグループの S が、自分たちのグループの

番組 (バラエティ番組) で、

「俺だけ、テンション 違く ない?」 と言った。

ちょっとビックリ。

一応 (?) 報道番組に出てんねんで。

正しい日本語を使おうや。

「俺だけ、テンション違わない (ですか)?」 あるいは、

「俺だけ、テンション違ってない (ですか)?」 でしょう。

どうしても 「く」 を使いたかったら、

「テンション高くない (低くない) (ですか)?」 でしょう。

「違う」 という動詞は、「違く」 とは、

活用しない。

試しに、PC で 「ちがく」 と打ってみると、

「地学」 には、変換されるが、けして 「違く」 などとは

変換されない。

今の若者は、違和感なく、そんな風に

使っているのかもしれない。

だとすれば、おじさんが時代についていっていないだけだ。

でも、どうだろう。

そんな活用、まだまだ教科書に載らへんぞ。

(たぶん。)


影響力が大きいねん。

やっぱり、テレビに出ている人には

言葉に気をつけて欲しいもんやなぁ。





2013.4.25

へぇ〜

ユニクロより、(今のところ)

H&M や GAP の方が、

売上高は、上なんや。

ユニクロ、中国にも進出して、

世界一を目指すって。

すごいなぁ〜。





2013.4.26

4月28日

4月28日は、何の日かご存知か?

私も知らなかったが、1952年4月28日、

サンフランシスコ平和条約が発効し、

日本が国権を回復した日だ。

「日本の独立記念日」 という人もいるようだ。

しかし、沖縄では同じ 4月28日を 「屈辱の日」

と呼ぶという。

4月28日は、奄美諸島・琉球列島が、

日本から切り捨てられた日でもあるのだ。

1953年12月に奄美諸島は本土復帰が

実現したが、沖縄が日本に復帰するのは、

1972年5月15日のことだ。

沖縄にとっては、その後のアメリカの軍事支配下が

決定的になった日が4月28日なのだ。

その4月28日を阿部政権が、

「主権回復の日」 として 「主権回復・国際社会復帰を

記念する式典」 を行うという。

4月25日の 「沖縄タイムス」 には、こう書かれている。

 サンフランシスコ講和条約が発効した
 4月28日を「主権回復の日」として政府が
 開催する「主権回復・国際社会復帰を
 記念する式典」 で、政府は23日までに、
 天皇陛下の「お言葉」 を式次第に
 盛り込まないことを決めた。
 内閣府の式典準備室は 「天皇陛下が
 出席する式典の全てで、お言葉を述べる訳ではない。
 政府が、式典の趣旨や目的など総合的に
 判断した結果、お言葉はないことになった」 と
 説明している。
 式典は国会近くの憲政記念会館で開かれ、
 天皇、皇后両陛下も出席。
 お言葉がないことについて式典準備室は
 「両陛下のご臨席で式典の趣旨は
 理解されると考えている」と説明した。
 政府主催の式典に対しては、
 4月28日を日本と 切り離された「屈辱の日」として
 沖縄から反発の声が上がり、両陛下が
 出席することにも「天皇の政治利用だ」と
 懸念する指摘もある。



さて、皆さんはどう思うか?

全くの素人考えだが、陛下は沖縄への

配慮で コメントを控えられたのではないか、

と感じた。


なぜ、やらなくてもよいことを わざわざやって、

沖縄の人たちを刺激するんだろうな。





2013.4.27

イタリア映画祭

連休中 (4月27日〜29日、5月3日〜6日)、

有楽町朝日ホールで、「イタリア映画祭」 が開催される。

この映画祭は、2001年に始まり、

今年で13年目だという。(全然知らんかった)

今年は、2011年以降に製作された、

新作13本を上映する。

2〜3週間前だったと思うが、

偶然、この映画祭のことを知り、

面白そうなものを2本選び、

チケットを購入した 。(今日と明日)

今日は、その映画祭 初日。

12時、15時と上映があり、

私が観に行ったのは、18時からの回だったが、

上映の前に 映画祭の開会式があった。

イタリア駐日大使やイタリア文化会館館長らの

挨拶があり、その後、今回の13本の映画のうち、

7人の監督が登場。



私は、開会式があるのを知らず、

たまたま、この回のチケットを買って行っただけなので

少々ビックリ。

7人の監督の挨拶の後、いよいよ映画が始まった。




素晴らしき存在

監督は、開会式にも登場した、トルコ出身、

イタリア在住のフェルザン・オズペテク。

一昨年に観た 『あしたのパスタはアルデンテ』 の

監督だ。

イタリア映画祭で上映されたのがきっかけで、

その後日本で封切されることになる作品も

少なくないらしく、『あしたのパスタ〜』 も

2011年の映画祭上映作品。

さて、『素晴らしき存在』。

エリオ・ジェルマーノという役者 (すごく良い) が、

主役。

エリオ演じる、主人公のピエトロは、

役者を目指すパン職人。

ローマに上京してきて、住みだしたアパートは、

古くて手入れも必要だが、ピエトロは気に入った。

ところが、住み始めると・・・、

(ここからは、ちょっとネタバレ。)

その部屋には、亡霊が数人住んでいるのだ。

そして、その亡霊は、ピエトロにしか見えない。

最初は、亡霊に向かって 「出て行け」 と言う

ピエトロだが、だんだん彼らと打ち解けていく。

そして、彼らが (成仏せずに?) その部屋に

いるのには、あるわけがあったのだった。

亡霊が出てきても、ホラーではなく、

どちらかといえば、コメディ。


外国映画は、1回では理解できないもんだけど、

途中、ちょっと分かりにくいところがいくつか

あったのが、残念。

でも、泣けるシーンもあったし、笑えるシーンも

多い。

ゲイかどうか分からない登場人物まで、

ゲイに見えてしまうのはなぜだろうと思っていたら、

(関係あるかないか分からないが) この監督が

ゲイのようだ。

そういえば、前作 『あしたのパスタ〜』 もゲイの

話だった。


映画終了後、再び オズペテク監督が登場し、

質疑応答のコーナー。

質問する人は、皆、コアなイタリア映画ファンのようで、

マニアックな言葉が連発だった。

会場には、イタリア人らしき外国人もチラホラ。

映画祭での映画鑑賞は、初めてだったけど、

監督の話を直接聞けるというのは いいね。

明日は、『それは息子だった』 という作品を観ます。


★★★▲☆





2013.4.28

それは息子だった

昨日に引き続き、イタリア映画祭での映画鑑賞。

今日の作品は、『それは息子だった』。

監督は、昨日の開会式にも登場した、

ダニエーレ・チプリで、今日も上映前に挨拶に登場し、

上映後には 質疑応答の時間があった。


質疑応答中  左から進行役、通訳、ダニエーレ・チプリ監督

映画祭上映作 13本中、2本しか観ないのに、

その2本の監督が2人とも 映画祭に来日しており、

直接、話を聞くことができたって、

(別にそれを求めていたわけではないけど)

スゴイよな。


さて、『それは息子だった』。

どうも原題の直訳のようだ。

タイトルだけ聞くと、色んな内容を想像しそうだな。

上映前の監督ご自身の話では、本作は、

実際にあった話を基にしているとのこと。

シチリア島に住む、けして裕福とはいえない

6人家族の物語。

その家族の子供が、マフィアの抗争の流れ弾で

死んでしまう。

マフィアによる死亡は、国から金銭的に

賠償されることを知り、家族はその申請をする。

中々、お金は出ないのだが、色々あって、

ようやく手にしたお金を何に使うか。

彼らが選択したのは、高級車を買うことだった。

そこから、悲劇が始まる。

いや、娘を殺された時点で悲劇は、始まっているのだが。


観終わっての感想は、「ふぅ〜ん」 って感じだったが、

上映後の質疑応答の監督の回答を聞いているうちに

だんだん深い映画に思えてきた。

貧困と、家族を護るための少々の犠牲はいとわない、

そんな、イタリアの陰の部分を描いているのだ。

ヴェネチア国際映画祭で新人俳優賞と撮影賞を受賞とのこと。

シチリアの景色、町並みは、好きやな。


★★★▲☆




ビーフ・ジャーキーズ

(前回、いつ観たっけ?) と調べてみたら、

なんと 昨年の4月28日。

ちょうど1年ぶりの 「beef jerkies」 の

ライヴに行ってきた。@bar dAZE

メンバーは、

石川早苗 (ヴォーカル)
小林鈴勘 (尺八、ギター、コーラス、他)
馬場孝喜 (ギター)

芸達者な、小林&馬場をバックに

石川が、ジャズ、ポップス、オリジナルを

のびのびと歌うというユニット。

観るたびに進化していて面白い。

相変らず、馬場さんのギターは良い!





2013.4.29

ヒッチコック

数々の名作を生み出した映画監督、

アルフレッド・ヒッチコックを 名優アンソニー・

ホプキンスが演じる映画 『ヒッチコック』 を観てきた。

ヒッチコックといえば、子供の頃、

テレビで観た 『鳥』 を思い出す。

家族で観たのだが、まだ小学生だった私には、

強烈なインパクトだった。

しかし、それ以外の作品は観た覚えがない。

『めまい』 は、なんとなく観たような気がするが、

確かではない。

本作、『サイコ』 製作時のことを描いているのだが、

私は 『サイコ』 を 観ていない。

映画が始まって、すぐ、

(ああ、これは、『サイコ』 を観てから観るべきだった) と

後悔したがすでに遅い。

『サイコ』 以外のヒッチコック作品も観ていたら、

きっともっと楽しめたに違いない。

でも、ヒッチコック作品を観ていなくても、

彼の作品への妥協なき態度、

観客を驚かせよう、喜ばせようという執念は、

十分に伝わってくる。

そして、ヒッチコックの妻、

アルマ・レヴィル (ヘレン・ミレン) の存在の

大きさと 夫婦関係の素晴らしさも。

ヒッチコック作品の陰には、アルマの素晴らしい

サポートがあったのだ。


これを機に、『サイコ』 や

ほかのヒッチコック作品も観てみたい。


★★★★☆





2013.4.30

沖 仁 & 上妻宏光

昨年9月、渡辺香津美のライヴに

ゲストで登場した時、 初めて観て、

その凄さにぶっ飛んだ、

フラメンコ・ギタリストの沖 仁。

今年3月1日のブルーノートの公演に

続き、昨日、またまた観に行ってきた、

@ Motion Blue。

今回のゲストは、

三味線の上妻宏光 (あがつまひろみつ)。

もう大分前になるが、津軽三味線の若手が、

一気に出てきた時があった。

その時に、テレビで数人の三味線奏者を観たが、

弾いている時の姿・姿勢が、

この人が一番美しかったのを覚えている。

中には、背中を丸めて弾いている人もいて、

演奏云々の前に 見るからにカッコ悪かったのだが、

上妻は、背筋がピンと伸びていて、美しかった。


昨日のライヴ、1部を観に行ったのだが、

15時から整理券を配るというので、

15時に行ったら、もうめちゃくちゃ並んでる!

100人以上は並んでた。

しかも、80%女性!

14時には、Motion Blue のある赤レンガ倉庫に

着いていたのだが、そんなに並んでいるとは、

想像もしなかったので、近くの芝生の上で

寝っころがっていたのだ。

昨日は、すごく天気も良かったのでね。

ええ席で観ようと、整理券配布開始時間に

行ったのだが、甘かったなぁ。

14時に並べばもっとええ席で観られたのにと、

ちょっと悔しい。


ライブの方は、まず1曲、沖が、ソロ演奏。

その後、3月のブルーノートでもやっていた

恒例 (?) の プチ・フラメンコギター講座。

そして、上妻の登場。

上妻も、プチ津軽三味線講座を披露。

で、いよいよデュオ。

津軽三味線とフラメンコギターのデュオって、

想像できなかったけど、これが素晴らしかった。

いや、実を言うと、演奏が始まった瞬間は、

なんとなく、サウンドが溶け合わないような

気がしたのだが、ほんの3〜4小節もいくと、

その違和感は、全く消え、この2つの楽器は、

もう何百年も前から、デュオをしていたのではないかと

錯覚するほどになっていた。

思えば、最初の違和感は、そのサウンドを

初めて聴いたからこそのことだったのだ。

「段々息が合ってきた」 と、本人たちも言っていたが、

セッションという域を越えてたね。

沖は、何度観ても信じられないプレイ。

上妻は、あんまり聴いたことなかったけど、

三味線の音が良かった。

特に強く弾いたときの、力強さには、

なんでしょう、音の魂を感じたね。

このデュオで、また演って欲しいなぁ。


3月1日、ブルーノートで観たのが、この

「SPRING TOUR 2013 〜Dialogo〜」 の初日だったが、

昨日は、その最終日だった。(と、昨日のMC で知った)

先日の名古屋の公演では、ゲストが雅楽の東儀秀樹

だったようだが、上妻と玉置浩二が飛入りで、

参加したと、ブログに書いてあった。

それも、観たかったなぁ。

そういえば、1ヶ月ほど前、ミュージック・フェアに

安全地帯が出たとき、沖が出てきて 『ワインレッドの心』 を

一緒に演ってたのを観た。


また、行きたい、と思うライヴだった。

何も知らされず、連れて行かれた妻も、

満足のご様子。

ライヴの後は、中華街までブラブラ歩き、食事。

というわけで、今年のゴールデンウィーク前半は、

映画、ライヴとたっぷり楽しんだのだった。






ひとりごと  ひとりごと