2016年 7月
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2016.7.1
高齢化の波
先日、Char のデビュー40周年のコンサートに行った。
Char は、今年61歳なのだが、あることに気づいた。
それは、61歳が特別なことではなくなっているということ。
2008年に還暦を迎えた小田和正のコンサートに行き、
その変わらぬ歌声やパワフルさに驚いたものだ。
でも、Char の61歳が特別でなくなったのには、
理由がある。
この数年間、多くの高齢のアーティストを観るにつけ、
60代なんて若いと思うようになったのだ。
60代のアーティストは、もう特筆するほどでは
なくなってしまった。
私が若い頃から聴いているアーティストで、
現在も第一線にいる人達は、
ほとんど60歳以上になってしまった。
例えば、この数年で観た60代のアーティストは、
森山良子、上田正樹、石田長生、山岸潤史、
渡辺香津美、ゴンチチの2人、高中正義、沢田研二、
Janis Ian、Leon Russell、Larry Graham、
Larry Carlton、Lee Ritenour、Jackson Brown、
John Scofield、Mike Stern、Tom Scholtz、
Jack Bruce ・・・と 快挙にいとまがない。
石やんとジャック・ブルースは、死んでしもたけど。
世の中では、60歳定年だとか65歳定年だとか、
言ってるけど、音楽の世界には定年などないのだ。
70代のアーティストも多く観ている。
Eric Clapton、Paul McCartney、Jeff Beck、
Mick Jagger、Keith Richards、Charles Watts、
David T. Walker、Steve Gadd、Ron Carter
与世山澄子、鈴木勲、潮先郁男、舘野 泉・・・
ああ、Donald"Duck"Dunn と Johnny Winter は、
2人とも70歳だったけど、死んでしもた。
そして、驚くことに最近は、70代でさえ
まだ若いと感じることも多くなった。
それは、80代のアーティストを観ることも
珍しくなくなったからだ。
この数年で観た80代のアーティストは下記。
Toots Thielemans (har)(2005年/82歳)
Jim Hall (g)(2012年/82歳)
Omara Portuondo (vo)(2013年/83歳)
Burt Bacharach (vo,key) (2014年/85歳)
Lou Donaldson (sax)(2014年/87歳)
Ahmad Jamal (pf)(2014年/84歳)
中牟礼貞則 (gt) (2015年/81歳)
Helen Merrill (vo)(2015年/85歳)
渡辺貞夫 (sax)(2015年/82歳)
Sam Moore (vo)(2015年/80歳)
11年前に観た トゥーツ・シールマンス が、
80代のステージ、初体験だった。
最後かもしれないと思って観に行ったけど、
その後も来日していたような気がする。
トゥーツは、2014年3月に引退したようだけど。
80代になると、もう存在が特別やなぁ。
上記の80代の中で 他界したのは、
ジム・ホールだけ。
そして、先日観に行った、
Charles Aznavour(92歳)。
ついに90代に突入したのだ。
先日、 Charさんが、
「デビューした時は、61歳まで演ってるなんて、
全く想像できなかった」と言ってた。
そりゃそうだ。
当時、61歳のロック・ミュージシャンなんて
いてなかったわけだからね。
でも、61歳と92歳では親子ほど離れている。
つまり、一世代違うわけやから、
まだまだっちゅうことや。
これからは、本当に高齢化社会だけど、
音楽は歳をとっても、聴けるし演れる。
大事なのは、身体、健康。
あ、でも、健康だけじゃなく、
歳をとって大切なものは 4つあるそうな。
・健康(身体と心)
・経済(お金)
・人間関係(家族・友人)
・生きがい(仕事・趣味など)
(注)文中に書いた年齢は、ライヴを観た時の年齢です。
2016.7.2
らくごDE全国ツアーvol.4
春風亭一之輔のドッサりまわるぜ 2016
昨年夏も観に行った一之輔の
「らくごDE全国ツアー」。
今年も全国10公演。
今日はその 7公演目で、
ゲストは、一之輔の師匠の春風亭一朝。
親子共演というわけだ。
この落語会のユニークなところは、
オープニングで、一之輔が私服で登場するところ。
私服で、マイクを持ち、立ったままの
フリートーク。
落語のマクラのようでもあるのだが、
やはり着物を着ていないし、
立って話すというのは、落語的ではない。
今日は、このツアーで回ってきた、
名古屋や浜松でのエピソードで会場を笑わせた。
開口一番は、古今亭志ん八。
12年目の二つ目だそうで、落ち着いた感じ。
一之輔の一席目は、「欠伸指南」。
これ、演る人によっては、
全く面白くないねんけど、
一之輔のは、面白い。
ちょっと、やりすぎ感もあるけど。
続いて、師匠の一朝。
一之輔の落語を聞いて、
「あれは、本当に私の弟子でしょうか」って。
入門の時の一之輔とは、全く違うそうだ。
どんなんだったんだろうな、
入門した頃って。
一朝師匠の演目は「片棒」。
凄く軽快でテンポが良かった。
休憩を挟んで、ロケット団の漫才。
以前、寄席で見たことある漫才コンビ。
まあまあ面白い。
そして最後は、一之輔の「らくだ」。
一之輔の落語は、ナマで50席近く聴いているが、
「らくだ」は初めて。
時間の関係もあるのだろう、最後まで演らなかったが、
素晴らしかったねぇ。
落語を聴きだした頃は、「らくだ」はあんまり好きじゃ
なかったのだけど、今では結構好きな演目になった。
「らくだ」というのは、長屋の嫌われ者のあだ名で、
噺が始まった時点で、死んでいる。
つまりは、最初から死んでいる人のあだ名が、
タイトルになっているという変わった噺なのだ。
今日の「らくだ」は、もちろん面白かったのだけど、
面白い以上に何かに触れてしまい、
後半、感動して泣きそうになった。
けっして、泣くようなストーリーではないねんけど。
ええ口演が聴けました。
【 演 目 】
オープニング・トーク 春風亭一之輔
「黄金の大黒」 古今亭志ん八
「欠伸指南」 春風亭一之輔
「片棒」 春風亭一朝
〜 仲入り 〜
漫才 ロケット団
「らくだ」 春風亭一之輔
@ よみうりホール(有楽町)
2016.7.3
やっと見られる 1985年の旅
1985年、23歳の時に2ヶ月かけて、
アメリカ合衆国をロスからニューヨークまで、
横断した。
その時に撮った写真のフィルム25本は、
現像はしたものの、2〜3本プリントしただけだった。
(当時、お金がなかったのでね。)
ずっと気にはなっていたが、
そのままで30年が過ぎてしまった。
今年に入って、ネガをデジタル・データに変換する
サービスを見つけ、申込むことにした。
申込から 4ヶ月以上かかったが、ようやく今日
DVDディスクになってそのデータが届いた。
もっと早いサービスもあるのだろうが、
私が頼んだところは、ベトナムでスキャン作業を
行っているようで、ネガの送付や見積に
時間がかかる分、安く上がるようだ。
さて、楽しみにしていた写真だが、
30年の間にネガ自体が劣化しており、
残念ながら、シミのあるものもあった。
まだゆっくりとは、見ていないのだが、
良い写真は、編集してなんとか見られるものに
したいと思う。
1985年12月18日
NY, World Trade Center
WTC 107階 展望台からの眺め
2016.7.4
渡辺貞夫 SADAO WATANABE
with GILAD HEKSELMAN,
BEN WILLIAMS & ULYSSES OWENS Jr.
昨年 6月、82歳の貞夫さんの演奏を聴いて、
その全く年齢を感じさせない、
立ち振る舞い、演奏にビビった覚えがある。
あれから 1年、今日は 83歳の貞夫さんの
ステージを聴きに行ってきた。
メンバーは、ベースのベン・ウィリアムス、
ドラムスのユリシス・オーエンス・ジュニアは、
昨年と同じ。
ピアノのケニー・バロンに代わって、
今回はギターのギラッド・ヘクセルマン。
ギラッドのことは知らなかったが、イスラエル出身で、
ポスト・カート・ローゼンウィンケルとの声も
高いとのことで楽しみにしていた。
貞夫さんとは、初共演ということだ。
あいにく、JR山手線(外回り)が、どこかの駅で
列車のガラスが割れたとかで、30分近く止まっており、
ブルーノートに着いた時には、1曲目が始まっていた。
今回のブルーノート公演は、4日間 8ステージ。
今日は、その最終日、そして 2nd Show なので、
疲れもあったかもしれないが、
至福の時とも言える、素晴らしい演奏だった。
このメンバーは、大正解。
ベンとユリシーズの素晴らしさは、昨年体験済みだが、
ギターのギラッド・ヘクセルマンが、期待以上。
こんなに美しいギターは、初めてではないかと
思うのほどのトーン、フレイズ。
バラードなんて、バッキングなのに
聞き惚れてしまうほど。
また、軽く歪ませてハードに弾いたり、
ディレイをかけたり、エフェクトも使用。
ポスト・カート・ローゼンウィンケルというのも
頷けるプレイだった。
ギターは、メーカー不明のフルアコ。
ヘッドには「V」の文字が見えたけど詳細不明。
そして、4人が楽しそう。
貞夫さんにすれば、(ご本人も言ってたけど)
孫のような世代の 3人(80年代生まれ)。
その年齢を超えた、インプロヴィゼーションの妙が
たまらない。
曲は、貞夫さんのオリジナル
"I Miss You When I Think Of You" などの他、
Charlie Mariano の "Bye Bye Babe"、
スタンダードは、"Moose the Mooche"、
"My Foolish Heart"、"Chega De Saudage"
そして、引っ込まずに「アンコールです」と言って
"花は咲く" 〜 "Smile"。
「花は咲く」は、東日本大震災のあと復興支援ソングとして
作られ、NHK で繰り返し流れていたあの曲。
このメンバーが演ると、ビックリするほど JAZZでした。
この曲を選んだ、貞夫さんの心がなんというか
言葉に出来ないけど、グッときます。
一旦引っ込んで、再度アンコールで 1曲。
全部で 90分ぐらいかな。
素晴らしかった。
このメンバーでまた観たいな。
ギラッドは、彼のリーダー・ライヴも是非
体験したい。
[ MEMBERS ]
Sadao Watanabe / 渡辺貞夫 (sax)
Gilad Hekselman / ギラッド・ヘクセルマン (g)
Ben Williams / ベン・ウィリアムス (b)
Ulysses Owens Jr. / ユリシス・オーエンス・ジュニア (ds)
@ Blue Note Tokyo
2nd Show
2016.7.5
Pictures of in the USA in 1985
一昨日、アップしたこの写真2枚。(クリックで拡大)
今から31年前にアメリカを旅行した際のもので、
もちろん当時のことだから、デジカメ出現前で、
フィルムのカメラで撮影したものだ。
この写真は、ニューヨークだけど、ニューヨークに
たどり着く前にカメラにコーラをこぼしてしまい、
日本から持っていったカメラをおじゃんにした。
それで、ニューヨークで、安いオートフォーカスの
コンパクト・カメラを買ったんだ。
上の2枚は、ネガをデジタル化したそのままの写真で、
一切手を加えてない(トリミングもしていない)のだけど、
なんとなく雰囲気があって、悪くない。
デジタル化した際に、補正前と補正後と2種類の
ファイルが送られてきたのだが、
これらは補正前のもので、そのせいか、
色合いもちょっとレトロ感があって良い。
これはこれでありではないかと思う。
展望台からの眺めの構図は、
今撮っても こんな風に撮るだろうと思う。
その旅行の写真は、全部でフィルム25本、
809枚におよぶ。
ほとんどの写真は、見せられるような
ものではないし、残念ながらシミだらけに
なっているものもある。
ネガの保存の仕方が悪かったのかとも思うが、
全くシミのないものもある。
30年間、同じ箱の中に保存してあったのに、
どういうことだろう。
ゆっくり選別したいと思っているのだが、
とりあえず、新たに2枚選んでみた。
これらには、少しだけ補正を加えてみた。
といっても、RAWデータではないので、
大したことはしていないのだけどね。
(クリックで拡大)
サンタモニカのビーチでの夕陽。
これは、ロスだと思う。
大きなパンパースのパッケージを引きずる男の子が
可愛かった。
ぜひ、クリックして見てください。
他にも良いのがあったら、またアップします。
2016.7.6
日本で一番悪い奴ら
詳しく知らずに、
半分コメディのような映画かと思っていたら、
「実在の刑事をモデルにしたフィクション」と
冒頭にテロップが流れた。
観終えてから調べてみると、
北海道県警の元警部・稲葉圭昭という人が
書いた『恥さらし』という本が原作だった。
原作は読んでいないので、
どこまでが事実に基づいており、
どのあたりがフィクションなのか分からないが、
原作者の稲葉が覚せい剤取締法違反容疑と
銃砲刀剣類所持等取締法違反容疑で逮捕され、
有罪判決(懲役 9年)を受けた上、
映画のオフィシャルサイトには
「これは実話です」とあるので、
大体は本当なんだろうな。
刑事が、拳銃を摘発するために
覚せい剤の密輸を見逃したり、
挙句の果てに捜査費用を稼ぐために
麻薬密売をさせたりという違法捜査をする。
歪んだ正義なのか、勘違いなのか
分からないが、結局は自分が覚せい剤に
手を出してしまうという、
なんともどうしようもない話。
主役の刑事・諸星要一に綾野剛。
若い頃の水谷豊やショーケン、松田優作あたりを
思い出させる演技・キャラで、中々良いです。
そのほかの出演は、YOUNG DAIS、
ピエール瀧、中村獅童など。
お笑い芸人の植野行雄(デニス)が、
パキスタン人役で、ええ味出してます。
本当は、ブラジル人と日本人のハーフらしいが、
パキスタン人に見えてしまうねん。
違法捜査の一部は組織ぐるみだったのに、
逮捕されたのは、諸星一人だけ。
「日本で一番悪い奴ら、それは、警察だった」という
コピーは、まるで警察権力への挑戦状のようです。
★★★★☆
痛風物語 19
う〜ん、これはどういうことだろう。
6月 1日に 3度目の発症をし、
一旦は治まったものの 6月20日に 4度目の発症。
この 4〜5日は、もう回復したかのようだったが、
昨日の夕方から痛み出した。
軽くびっこをひかなければ歩けない程度。
今朝になっても治まらず、
夕方から、本痛みのようになってきたので、
痛み止めを服用した。
見たところ軽く腫れている。
これは、4度目の発症が続いているのか、
それとも慢性化し始めたとでもいうのか。
激痛ではないが、参ったなぁ。
やっぱり、尿酸値を下げる薬を飲むしか
ないのだろうかねぇ。
いやいや、まだ負けないぞ。
色々調べていると、高尿酸値になるのは、
食事だけが原因ではないようだ。
生きている限り、尿酸は体内で生み出される。
その尿酸を上手く排出できないと、
血中尿酸値が高くなってしまい、痛風を発症するわけだ。
ある記述によると、食事による尿酸は、
全体の 2〜 3割で、残りの 7〜 8割は、
食事によらないものだという。
なので、暴飲暴食はいけないが、
そんなに食事制限をする必要はないという
考えもあるようだ。
ここからは、私の素人考え。
尿酸を体外に排出する力は、
そんなに簡単に上げられないだろう。
もちろん、水分を多く摂るとか、
尿をアルカリ性に向ける食事を摂るとか、
尿酸値を下げる(と言われている)サプリを
摂るとか、出来ることはある。
でも、それだけでそう簡単に尿酸値は下がらない。
仮に食事由来の尿酸値が 25%だとしよう。
尿酸値が「8.0」の場合、25%は「2.0」だ。
プリン体に気をつけること、飲酒を控えることで、
この「2.0」を半分の「1.0」に下げることができたら、
尿酸値は「7.0」になるわけだ。
そう思って、肉や魚、アルコールを
かなり控えているのだが、甘いでしょうか。
ちなみに、ヒト以外には痛風はないようだ。
というのも、ヒト以外の哺乳類は、
体内で尿酸を別の物質に分解してしまう
酵素を持っているのだという。
なので、肉ばっかり食ってるライオンや虎が、
痛風で足を引きずっていることはないわけだ。
「ヒト以外」と書いたけど、
猿などの霊長類もその酵素を持っていないらしい。
でも、猿はお酒も飲まないし、肉もそんなに食わないから、
尿酸値あんまり高くないのかもね。
2016.7.7
TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ
宮藤官九郎監督・脚本によるコメディ映画。
なんか、面白そうやけど、もしかしたら
くだらないかも、と観るのを躊躇していたが、
Char さんが出演していると知って、
これは一応観ておこうと。
高校生男子が、修学旅行中のバス事故で死に、
地獄へ落ちるという話。
その男子・大助に神木隆之介。
地獄の鬼に長瀬智也。
出ていると知らなかったので、
登場した時に嬉しかったのは、宮沢りえ。
そのほか、桐谷健太、尾野真千子、坂井真紀、
古田新太、荒川良々など結構豪華。
で、地獄の鬼ギタリスト役で Char。
野村義男とギターを弾きまくるシーンで登場。
セリフはなかったけど、鬼ということで
角を付け、牙もつけての出演。
よく受けましたね。このオファー。
それから、木村充輝、マーティ・フリードマン、
ROLLY、みうらじゅん なども地獄のシーンで登場。
私は結構笑えたけど、かなりマニアックな作りで、
ロックやギターに詳しくない人には、
笑えないだろうギャグやパロディが満載。
例えば、楽器店が「鬼野楽器」だったり、
ジミヘンの左手を付けたら、
ギターがちゃんと弾けなくて、
ジミヘンは左利きだったからとか。
ちょっとくだらないシーンもあったけど、
思っていたより、面白く楽しめた。
テレビ番組にクドカン、長瀬、神木が、
出てて一部ネタばらしをしていたのを
観てしまっていた。
それを観ていなかったら、
あるシーンでは、大爆笑しただろうにと思う。
やっぱり、予告編や宣伝番組は、
なるべく観ん方がええな。
★★★★☆
ふきげんな過去
二階堂ふみ と 小泉今日子 が 共演しているので、
これは観ねばと期待した映画。
高校3年生の果子(二階堂ふみ)のところに、
18年前に死んだはずの伯母 未来子(小泉今日子)が
生きていて、突然帰ってくるという設定なのだが、
う〜ん、ちょっと難しいなぁ。
ファンタジーなんやろうけど、
哲学的なのか、何が言いたいのか分からない。
二人の名前が「果子(かこ)」と「未来子(みきこ)」で、
「過去」と「未来」にかけていたりと意味深。
ストーリーには起伏があるようで、
淡々と進みすぎて、その起伏が感じられない。
後半にちょっとだけ、感じたけど。
二階堂ふみと小泉今日子は、良かったんやけど、
作品としては、微妙だった。
好き嫌いが分かれる作品だろう。
二階堂ふみの高校生役は、
そろそろ限界かなぁ。
セーラー服を着るとギリギリ高校生に見えるけど、
私服だともう大人っぽくて。
舞台が北品川だったので、見覚えのある商店街や
店先が映ったのは、親近感があった。
★★★☆☆
2016.7.8
家日和
奥田英朗 著『家日和』を読んだ。
この人の本は、初めて。
6つの短編集なのだが、
サクサクと読める話で、面白かった。
ネット・オークションにハマる主婦の話。
会社が倒産したサラリーマンの話。
別居した夫婦の話。
内職先の若い担当者との淫らな夢を見る
主婦の話。
勝手に転職してしまう夫の話。
ロハスにはまった妻を持つ夫の話。
それぞれ面白いが、別居した夫婦の話
『家においでよ』が特に良かった。
その夫の行動に共感を持つからだろうか。
ラストも好きだな。
★★★★▲
2016.7.9
ふたりの桃源郷
山口放送のテレビ・ドキュメンタリーを
映画化した作品『ふたりの桃源郷』。
ある夫婦と家族の姿を
25年にわたり追いかけたドキュメンタリーで、
87分と映画としては短めの作品だが、
もうほとんど泣きっぱなしだった。
涙腺決壊です。
水道も電気もない山で過ごすことを選択した夫婦。
山を下りて一緒に暮らして欲しいと願う娘たち。
短期間の取材では、とうてい見えてこないであろう
夫婦と家族の姿が、25年に及ぶ取材で見えてくる。
夫婦は、なぜ、山を選んだのか。
生きること、食べること、老いていくこと、
死んでゆくこと、夫婦、親子、家族、
それらを淡々と映し出すだけなのに強烈。
鑑賞後、久しぶりにパンフレットを買った。
パンフレットに佐々木聡(あきら)監督が、
「ぜひ観た人がそれぞれの『桃源郷』を
見つめ直すきっかけにしていただけると
うれしいです」と書いている。
桃源郷。
聞いたことのある言葉だが、
意味が分からない。
改めて調べてみると
「ユートピア(理想郷)と同意」という記述と
「ユートピアとは似て非なる、正反対のもの」という
記述があった。
元々は中国の古い書物『桃花源記』が出処のようで、
「再訪は不可能」
「目的を持って追求したのでは到達できない場所」
という記述に惹かれる。
この夫婦がたどり着いた桃源郷は、
誰もが探して見つけられる場所ではないだろう。
田舎暮らしに憧れる程度のやわな心持ちでは、
到底たどり着ける場所ではないだろう。
それでも憧れずにはいられない。
自分には出来ないから、憧れるのかもしれない。
パンフレットには、山口放送で、
2002年から13年にかけて放送された
人気テレビ番組シリーズを新たに撮影した
映像を加え再編集し映画化したとある。
おそらくは、テレビで放送された中には、
もっと家族の葛藤や、迷いも描かれていたのだろう。
映画では、そのあたりは深く描かれていないが、
それぞれの思いの重さ・深さは、
いかほどであっただろうかと思わされる。
あれほどの親孝行を私はできていないし、
できそうにない。
でも、観終えて何かをもらったように
思えるのは、なんだろう。
若者はもちろんだが、これから老いを迎える
私たち(40〜50代)こそ、観るべき作品だと思う。
残念ながら、東京では東中野の ポレポレ東中野
一館でしか上映していない。
しかも 5月14日に公開されたこともあって、
一日一回16:50からの上映のみ。
8月5日迄の上映なので見逃さないよう、
ぜひ観に行ってください。
ナレーションは、吉岡秀隆。
★★★★★
2016.7.10
幻のフィルム
先日、31年前のアメリカ旅行の写真を初公開した。
これ と これ。
7月5日のエントリーに
「旅行の写真は、全部でフィルム25本 809枚」と
書いたが、実はもう 1本、幻のフィルムがある。
私は、1985年12月25日にニューヨークを
出発して帰国した。
その日、12月25日は、Christmas Day で、
アメリカは祝日だった。
朝 9時頃、荷物はフロントに預けたまま、
ホテルをチェックアウトした。
夜のフライトまで最後のニューヨークを
どうやって過ごそうかと思って外に出ると
祝日のニューヨークはガラガラで、
マクドナルドまでが休業していた。
車も走っていない、人気(ひとけ)のない、
ニューヨークの通りのど真ん中に立ち、
写真を撮った。
こんな写真、見たことないぞとワクワクしながら。
雪がぱらついており寒い。
映画でも観ようかと思ったが、
昼過ぎからしかやっていない。
どうしたものかとブロードウェイを
歩いていると、ポルノ映画館が開いていた。
それまでは、ポルノを見ることなど
思いもしなかった。
どんな客がいるか分からないし、
なんとなく危険な感じがしていたからだ。
でも、もう最後だし、話のネタに入ってみようと
そのポルノ映画館に入った。
館内は、混んでおらずガラガラだった。
なるべく出口に近い席でと思ったが、
通路側の椅子が破れていて、
クッションがはみ出していたので、
その席一つを開けて、座った。
しばらくすると、ヨットパーカーの
フードをかぶった大柄の黒人が、
隣の席に座ったり立ったりしながら、
私の様子を伺っているようだった。
やがて、隣に座り「今何時だ?」と
訊いてきた。(もちろん英語で。)
時計を見せてやると、ごちゃごちゃ言い始めた。
「I have a gun」と言って、
自分の股間を指差している。
なんやこいつ、ホモか?
自分の「ガン」をどなえぞしてくれと
言うてんのんか?と思った私は、
英語の分からないふりをした。
今考えると「No understand」
「I can't speak English」って、
英語で「英語わかりません」って言うてんねんから、
これもおかしな話だ。
「I have a gun」の「gun」は、
本当にピストルのことだったと分かったのは、
その黒人が、ナイフを取り出した時だ。
ピストルなんて高いもの、
そのへんのチンピラは持ってないのね。
なので「I have a gun」はハッタリ。
男は、ナイフを私の太ももに当て、
「動くな、大声出すな、金を出せ」と
言っている。
「いやいや、今日、日本に帰るとこで、
お金持ってませんねん」という私に、
(英語通じてるやん)
今度は、ナイフを首に付けてきた。
不思議と刺されるという恐怖はなかったが、
ちょろっと切られたら痛いやろな、と思った。
大声出すぞ、と言いたいが、
英語でなんと言うのか分からず、
「Big voice!」と言ってみたが、
どうも通じていないようだ。
(間違っています。)
ポケットに 1ドル札紙幣 4枚があった。
「これで全部や」と差し出すと、
今度は、そいつの仲間が反対側に座った。
黒人 2人に挟まれたわけだ。
(ひとつ席を空けて座ったことが失敗でした。)
「まだ持ってるやろ」
「カバンを開けろ」と言う。
ご丁寧にショルダーバッグを
膝の上に置いていたのだ。
(これは観光客がやってはいけない行動。)
「いやいや、なんにも入ってませんて」と
抵抗したが、ナイフがあるのでどうしようもない。
仕方なくカバンを開けると、彼らは中にあった
カメラと(ラジオ付きカセット)ウォークマンを
持って立ち去った。
続いて、私も追いかけた。
窓口のおばちゃんが、
「なんとかかんとか Police!」と
叫んだところを見ると、
出て行った犯人たちが悪いことをしたことは、
分かっていたようだ。
盗られたカメラには、数時間前に数枚、
人気のないニューヨークを撮っただけの
36枚撮りのフィルムが、入っていた。
ウォークマンは、友人からの借り物で、
ニューヨークで FM を録音したご機嫌な音楽の
カセットテープ(帰路の機内で聴こうと
思っていた)が入っていた。
通路側の席をわざわざ一つ空けて座ったり、
膝の上にカバンを置いて座ったりと
旅行中、そんな無用心なことをしたことは
なかったはずなのだが、帰る日ということで、
完全に油断していたとしか言いようがない。
60日に及ぶアメリカ横断旅行は、
最後の最後にイタイ目にあった。
当時は、ああすれば何も取られずに済んだんちゃうか、
こうすれば良かったんちゃうかと、
ずい分と悔しかった覚えがあるのだが、
今となっては、命があっただけ良かったのだと思う。
観光に行った地で、しょうもない理由で
殺された日本人は、何人もいるのだから。
そんなわけで、アメリカ旅行のフィルムは、
もう 1本存在したのだった。
あの人気(ひとけ)のないマンハッタンの写真、
見たかったなぁ。
きっと、カメラとウォークマンは、
ハーレムかどっかのその手の店で金に替えられ、
フィルムは、捨てられてしもたんやろなぁ。
グスン。
(あとがき)
31年も前のことをよくこんなに詳細に
覚えているな、と思われたかもしれない。
この度、このエントリーを書くにあたって、
当時の旅日記を読み返してみた。
すると、私の記憶とは違っていることも、
全く覚えていないこともあった。
そら、31年も経ってたら、
頭の中で勝手に記憶が
作り変えられていることもあるだろう。
そんなわけで、当時の手記を基にしたので
ドキュメンタリーです。
写真を2枚。(クリックで拡大)
NY、地下鉄構内で写したキース・へリングのアート。
もうこの頃には、キースは有名になっていたと思うのだが、
まだ、地下鉄構内に書いていたということだろうか。
キースは、1990年エイズで没。
享年31歳。
セントラル・パークの近くのジョン・レノンの自宅だった
Dakota Apartments。
1980年12月8日、この建物の玄関先で、ジョンは撃たれた
1985年当時で既に100年以上の歴史を持つ古いビル。
2016.7.11
ときどき写真展 57
Dog and Woman
New York (Dec.1985)
2016.7.12
参拾萬円
昨年のポール・マッカートニー武道館公演のSS席は、
100,000円だった。
10万円のSS席以外に8万円(S席)、
6万円(A席)、4万円(B席)の席があったが、
確かすぐに売りきれたんじゃなかったかな。
B席ってたぶん結構観にくい席だろうけど、
それでも 4万円というのはスゴイ。
ちなみに私が行った東京ドーム公演は、
S席 18,000円だった。
ステージまで100m以上あったけど。
チケットの高額化の背景には、
コンサートに足を運ぶ年齢層が、
それなりになり、18,000円のチケットでも
売れるようになったということもあるのだろう。
そんな中、二度見するような金額のチケットが
売りだされた。
11月11日に両国国技館で開催される、
「クラシック ロック アワード2016 +ライヴ パフォーマンス」。
(THE CLASSIC ROCK AWARDS 2016 + LIVE PERFORMANCE)
クラシック ロック アワードは、
クラシック・ロック・ロール・オブ・オナーとして、
2005年から続いているイベント。
ロンドンで開催されていたようだが、
10周年の2014年には、カリフォルニアで開催された。
今年「クラシック ロック アワード」として
初めて日本で開催される。
そのチケット代が、ちょっとえげつない。
「パーソナル・スポンサーシップ・パッケージ」という
クラシック・ロックを応援している人向けの席は、
アリーナ前列 5列目以内保証で、サウンドチェックから
観られるとか色々な特典が付いて、
なんと 300,000円(税込)!
もちろん、1名分の値段やで。
次が、「プラチナ・VIPパッケージ」という
アリーナ良席保証、サウンドチェック鑑賞と
ちょっと特典が付いたチケットが、150,000円(税込)。
それから、アリーナ席保証の「ゴールド・VIPパッケージ」が
60,000円(税込)。
一般席は、18,000円(税込)。
それにしても、
30万円のイベントって、一体、誰が出るの?って思うよね。
現在発表されている出演者は、下記の面々。
(まだ増えるのかもしれない。)
ジェフ・ベック
ジョー・ウォルシュ
チープ・トリック
リッチー・サンボラ
オリアンティ
スロット・マシーン
私としては、ジェフとジョーとチープ・トリックが
観られるのなら、18,000円はまあしゃーないな、
という感じ。
それにオリアンティも観てみたいし。
オリアンティは、マイケル・ジャクソンの
『This Is It』で有名になったあの女性ギタリストね。
まあ、18,000円の席は、東京ドーム同様に
きっと満足のいく席ではないでしょけど。
アワードなので、授賞式とかスピーチとか
やるのかもしれないな。
そうすると、パフォーマンスの時間は短いのかもね。
それにしても、
30万円の席は、何席売り出され、
どんな人が買うんやろな〜。
2016.7.13
ときどき写真展 58
どういうことやねん
Macon, Georgia (13th, Dec. 1985)
2016.7.14
貴重なご意見
先日、アマゾンで衣類の防虫剤「ムシューダ」を購入した。
普段は、近所のドラッグストアで購入するようなものだが、
夜中にクローゼットの中のものがずい分古く、
効果がないことに気づき、買うのを忘れそうなので、
その場でネットで注文したのだった。
クローゼットのポールに引っかけるタイプ2箱と、
タンスに入れるタイプも1箱、ついでに注文した。
(そうすれば送料無料になるので。)
最近のアマゾンの配送は、大変届くのが早い。
平日は、会社で受け取るようにしているのだが、
その時も深夜に注文したら、翌日の昼間に届いた。
これなら、お急ぎ便で受けとる有料会員に
なる必要がない。
ただし、受取り日時の指定はできないけど。
さて、届いた商品を開けて見ると、
クローゼット用は問題がなかったが、
タンス用が「32個入」とパッケージに書いてあるにも
関わらず、半分の16個しか入っていない。
(これは不良品だ)と思った私は、
その日の夜、ネットで交換の手続きをした。
驚いたのは、やはり深夜に交換の手続きをしたにも
関わらず、翌日、その交換品が届いたことだ。
で、開けてみると、なんとまた16個しか入っていない。
最初の反応(えっ〜、うっそ〜、またぁ〜?)。
しかし、落ち着いて(そんなことがあるもんか)と
よくよく見てみると・・・
1個ずつ個装されていると思っていたら、
2個ずつ入っているやないか!
ゲッ!
失敗した。
パッケージを見てみると、
「内容量 32個(2個入×16包)とちゃんと記載してある。
そう、私の不注意で16個しか入っていないと
勘違いしたのだった。
まぬけである。
商品は、着払いで返送済みだ。
もちろん、アマゾンに罪はない。
せめて、送料は私が払うべきだ。
通信販売なので、そういうこともあるとはいえ、
手間だってかかっているわけだ。
申し訳ない。
どうしたものかと考え、アマゾンに謝罪のメールを送った。
「送料は支払います」と書いて。
24時を過ぎて、そのメールを送信したのだが、
朝起きてみると、4時に返信があった。
すごいスピードだ。
なんでも24時間体制で問い合わせに対応しているのだという。
担当者の回答は、「私が連絡したことへの礼」に続き、
以下の旨のことが書かれていた。
「商品詳細ページ内の情報が不足していたために
私に迷惑をかけた。」
「より分かりやすい商品詳細ページに改善するため
貴重なご意見として該当部署に連絡する。」
そして、返送料は不要、
「お心遣いだけ頂戴させていただければと存じます」とあった。
う〜む。
素晴らしい対応だ。
私のまぬけな勘違いクレームにこの対応である。
そして、そのメールの末尾には、こうあった。
Amazon.co.jp は、お客様からのご意見により、
地球上で最もお客様を大切にする会社を目指しています。
2〜3年前、アマゾンから注文していない商品
(CD3枚)が届いたことがあった。
それは、アマゾン自体からではなく、
マーケットプレイスでの販売によるもので、
海外の店舗からの発送だった。
返品するにもどうしてよいか分からず、
電話で問い合わせした。
問合せをした後も、
同じ商品が2度送られてくるという
スゴイ事態になった。(合計3回届いた。)
想像するに、本物の発注者が、
「まだ届いてないで」と発信するものだから、
発送元は、2度3度と発送したのではないかと思う。
どういうわけか、送り先が私の住所氏名に
なってしまっていたのだろう。
アマゾン側は、その間違いを先方に
簡単には連絡できなかったようで、
担当者と数回にわたるやり取りになったのだが、
その時の電話の対応も、けして悪いものでは
なかった覚えがある。
稀に、商品のレビュー欄に
アマゾンの対応の悪さが書かれていることを目にするが、
それは本当にレアなケースなのだろうと思う。
別にアマゾンの回し者ではないが、
今回の私への対応は、こちらの恥ずかしいミスを
「貴重なご意見」と扱う企業態度に、
私はなんとなく良いことをしたような
錯覚さえ覚えてしまったのだった。
大丈夫。
勘違いしないから。
ただのまぬけだと、心得ております。
広告ではありません。
2016.7.15
西藤ヒロノブ &
Double Rainbow = 小沼ようすけ×宮本貴奈
スペシャルユニット
Motion Blue のウェブサイトには、
「一夜限りのスペシャル・ユニット」と書いてあったが、
来週末、宮崎で行われるジャズ・フェス
「UMK SEAGAIA Jam Night 2016」に
このメンツで出演するようで、
その時だけではもったいないので、
横浜でも演ろうということになったと、
小沼ようすけが、MC で言うてました。
西藤(さいとう)ヒロノブ のことは、
名前程度しか知らなかったけど、
基本的に ギター・デュオ 好きなので、
観に行くことにした。
それに、入替え制でないライヴだったしね。
まず、西藤がギタレレのような
小さい6弦エレアコで、トリオで演奏。
そして、Double Rainbow の2人
(小沼ようすけ、宮本貴奈)を招き入れ、
5人の演奏となった。
休憩を挟んで、正味130〜140分ほど
演っただろうか。
今日は、私の調子がイマイチで、
眠いやら、だるいやらで、
あまり楽しめなかった。
小沼は、赤い Gibson ES-275。
最近はこれを持っている写真をよく目にするから、
メインに使っているのだろうか。
あと、メーカー不詳のエレガット。
以前使っていた Taylor ではなかった。
指弾きのスピードが
かなりアップしているように感じた。
西藤は、前述のミニギター(?)の他に、
たいへん渋い色の Gibson ES-335 と、
ヤマハのエレガット。
それぞれのオリジナル曲が多かったのだが、
アンコールで演った "Moose the Mooche" が
良かったな。
[ MEMBERS ]
西藤ヒロノブ (g)
小沼ようすけ (g)
宮本貴奈 (p)
グレッグ・リー (b)
高橋信之介 (ds)
@ Motion Blue (横浜)
2016.7.16
土門拳の写真撮影入門
― 入魂のシャッター二十二条
『土門拳の写真撮影入門』という本を
一ヶ月以上かけてゆっくり読んだ。
今年に入って、写真に対する欲や好奇心が高まり、
初めて写真家に興味を持った、その一人が土門拳だった。
彼のことを知れば知るほど、冗談でも自分のことを
「フォトグラファーです」なんて言っておきながら、
土門のことを知らんなんて、
ちょっと恥ずかしいなぁと思うようになった。
(きっと他にもまだ知らないそういう写真家が
いることと思う。)
『土門拳の写真撮影入門』は、ご本人の著書ではなく、
都築政昭 という方が、2004年に出された本。
黒澤明や山田洋次など映画監督の著書がある方だ。
「写真撮影入門」とタイトルに付いてはいるが、
撮影のテクニックというより、
土門拳の写真に対する思い、考えと、
土門拳の人となりを知る内容であった。
写真なんてものは、好き好きなので、
土門の写真だけが写真ではないというのは、
当たり前のことだが、私は土門に憧れる。
彼の生き様に憧れる。
その鬼のような執念と姿勢は、自分からは
かけ離れているがゆえに憧れるのだ。
土門は、新婚旅行に取材を兼ねて
高千穂へ行ったのだが、
その旅行で千枚の写真を撮りながら、
妻との新婚旅行の記念写真は、
1枚も撮らなかったという。
観光地に行きながら、美しい風景をバックにした
新妻の写真も皆無だったという。
この偏執狂加減が、土門らしさなのだと思う。
奥さんは、どう思っているのか分からんけど。
土門は、50歳で脳卒中に倒れ、
右半身にマヒが残る。
59歳の二度目の脳卒中では、半年間意識不明。
それからは、車椅子の生活になるが、
それでも弟子を引き連れ、写真を撮り続けた。
セッティングは、全て弟子にやらせるが、
シャッターは必ず自分で切るのだという。
体の自由を奪われ、言葉もままならない状態にあっても
隠退などという思いはカケラもなく、
写真を撮ることへの熱情は衰えなかったようだ。
80歳で亡くなったのだが、70歳から
亡くなるまでの11年間は、昏睡状態だったらしい。
その意識不明になる直前まで、
意欲を見せていたという。
「創作」とか「表現」といったものへの
自分の考えの甘さを突きつけられるけど、
何度も読み返したくなるような本だった。
★★★★★
2016.7.17
杉並公会堂 祝10周年
特撰東西落語名人会
杉並公会堂の10周年ということで
企画されたこの落語会。
「特撰東西落語名人会」が、
11:30 からと、15:00 からの2回で、
出演者は、円楽・白鳥・ざこば・南光。
夜は、19:00 から「特撰花形落語会」と称して、
喬太郎・三三が出演という3部構成。
目当ては、東京ではあまり聴く機会のない
上方からのお二人だ。
11:30 からは早いやろ、ということで
15:00 からの回に行ってきた。
今回は、最前列のほぼ中央という、
すごく良い席が取れた。
最前列というのは コンサートやライヴでは、
何度か経験しているが、落語会では初めて。
噺家と目が合ってしまう距離なのだ。
開口一番は、一朝の弟子、
一花(いちはな)の「子ほめ」。
続いて、白鳥の新作「ナースコール」。
面白いといえば、面白いのだが、
やはりこの人の新作は、
賛否が分かれるだろうな。
私は嫌いではないが、DVD 買って観るかと
聞かれれば 微妙です。
続いて、ざこば師匠の「強情」。
この噺は、初めて聞いた。
「強情灸(ごうじょうきゅう)」という演目は
知っていたけど、別の噺だ。
まあ、上方らしい、「そんなやつ、おるかいな」
というバカバカしい噺だが、
さすがのざこば師匠、面白い。
途中、ちらっと米朝師匠の姿と重なった。
こんなに違う芸風のようなのに
やはり、弟子なのだな。
仲入りを挟んで、南光の「ちりとてちん」。
落語を聴きだした3年前、借りた DVD で、
南光の「ちりとてちん」に大爆笑した覚えがある。
それをナマで聴けたのだから、嬉しかったね。
米朝師匠のエピソードのマクラも大爆笑だったのだが、
書いて伝えるのは難しい。
ぜひ、落語会へ足を運ぼう。
トリは、6代目円楽の「お化け長屋」。
夏らしい、でも怖くない怪談。
この噺は、色んなサゲがあるようで、
今日の終わり方は、初めて聞いた。
まだまだ、知らない落語の世界なのであった。
【 演 目 】
「子ほめ」 春風亭一花(前座)
「ナースコール」 三遊亭白鳥
「強情」 桂ざこば
〜 仲入り 〜
「ちりとてちん」 桂南光
「お化け長屋」 三遊亭円楽
@ 杉並公会堂
2016.7.18
Maria Dream Live Vol.13
毎年 7月と 12月に恒例となった、
まりあさんのライヴのサポートも、
今日が13回目、7年目となった。
続いてるね〜。
当初は、まりあさん(Vo)と 私(Gt)の
デュオだったのが、パーカションが加わり、
3人になり、2013年からはバンド形態になった。
そのバンドとしても 7回目になるのだな、
早いもんや。
20代の頃は、週に 3回 バンドでスタジオに
入っていた時期もあったが、
東京に来てからは、バンドで演る機会が
すっかり減ってしまったので、
年に2回のこのライヴ、数回のリハーサルは、
バンドで音を出す楽しい機会でもある。
年に 2回しか機会がなくても、4年目ともなると
バンドとしてもまとまりが出てくるのが面白い。
次回は、12月23日だ。
[ MEMBERS ]
佐久間まりあ (Vo)
つつみしんや (Gt)
古賀圭侑 (B)
斉藤りょう (Drs)
佐藤百子 (Vo)
@ SOUND CREEK Doppo (四谷)
2016.7.19
「知らない」ということは
「なかった」ということ
夜の10時過ぎ、池袋から JR 山手線に乗った。
そんなに混んではいなかった。
スーツを着たサラリーマン風の40歳ぐらいの
男性が、前かがみに座っていた。
変な姿勢だなと思って見ると、
足元に嘔吐物があった。
どうやら寝ているようだ。
飲み過ぎて嘔吐し、
そのまま寝てしまったのか、
それとも、寝ながら吐いたのかも。
嘔吐物の量は、それほど多くはないが、
ひと目でそれと分かるぐらいはあった。
その長イスには、彼しか座っておらず、
向かいのイスにも誰も座っていなかった。
私は、少し離れた所に腰掛けた。
駅に止まるたびに乗り込んでくる人達が
彼の周りの空いている席を目指してくるが、
ゲロ(とうとう書いちゃった)に
気付くとその周辺を避けて遠ざかってゆく。
原宿駅に近づいた頃、
一人のおじさん(60歳前後か)が、彼に近づいた。
ちゃんと見ていなかったけど、
声をかけて起こしたようにも見えた。
原宿駅に着くと、
そのゲロ男(そんな言い方せんでもええねんけど)は、
降りていった。
その男が降りたあと、
おじさんは、ティッシュを2〜3枚取り出すと
そのブツの上に置き、足で拭き始めた。
近くにいた男性が、ティッシュを2〜3枚追加で置く。
車内をクリーンにしようとする、
知らない者同士のコンビネーション。
なんか、良い。
ひと通り足で吹き終えると、
おじさんは、今まで誰も座らなかったそのイスの
端に腰掛けた。
床には、汚物にまみれたティッシュがそのままだ。
一応、気持ちだけ端っこに寄せた感じで。
さすがに、おじさんもそのティッシュを
片付けはしなかったのだ。
そんなもん片付けようないけど。
電車が渋谷に着くと、人が乗り込んできた。
さっきまで、誰も座らなかったイスに
何人もの人が腰掛けた。
ゲロ男が座っていたあたりにも
何も知らない乗客が座った。
もちろん、シートは汚れていないので、
何も問題はないし、臭いもしていなかったので、
誰も気がついていないようだ。
近くの床になんか汚そうな、ティッシュが
数枚あるだけで、それ以外はなんの異常もない。
おそらくだけど、
おじさんが拭く前からその車両にいた乗客は、
おじさんが拭いてくれたからといって、
そのイスに座る気にはならなかっただろう。
ブツをナマで見ているからね。
それに、テッシュで軽く拭いた程度では、
床はまだ汚れているわけだし。
でも、渋谷で乗ってきた人達は、
見てないから、知らないのだ。
そうすると、座るんだな。
知らんから当たり前やけど。
おじさんの行動にも感心したが、
こういうのも「知らぬが仏」っていうのかなぁと
思ったのでした。
2016.7.20
脱ピック!
先日のライヴでは、ピックを使わなかった。
ピックというのは、ギターを弾くときに
右手に持つ三角のこれね。
ギターの弾き方には、いくつか種類がある。
三角のピックは、フラットピックというのだが、
それで弦を弾き音を出す方法。
指弾きの場合、指の腹で弦を弾く方法と
爪を伸ばしておいて爪で弦を弾く方法と
指先にサムピックとフィンガーピックと
呼ばれるピックを装着し弦を弾く方法がある。
サムピック(親指用)
フィンガーピック
また、サムピックだけ装着し、他の指は
指弾きの人もいる。
ずい分前から、ピックなしの指弾きに
憧れがあったのだが、
指弾きにすると得られるものもあるが、
失うものもある。
早いフレーズが難しくなったり、
シャープなカッティングが難しくなったり。
音色もピックと指では全然違う。
私の場合、指の腹とダウン・ピッキング時の
人差し指の爪、アップ・ピッキング時の
親指の爪との複合だ。
爪は伸ばしていない。
というか、私の爪は柔らかすぎて、
すぐに割れてしまうので伸ばされへんねん。
(たんぱく質不足か?)
今までも、ガットギターで 歌やフルートとの
デュオの時は、ほぼ指弾きだけだったのだが、
ドラムの入ったバンドでエレキ・ギターを弾くと、
どうしてもギターにパワー不足を感じ、
物足りなくなり、ピックを持ってしまっていた。
でも、今回は準備の段階から、
自分に「脱ピック」を宣言し、
全曲ピックなしで弾くことに
チャレンジしたのだった。
そして、エレキ・ギター歴約40年にして、
初めてピックなしで、ステージに立ったのだった。
確かにまだ未熟な面は否めないし、
改善の余地は大いにあるが、
数年前に比べるとずい分と
弾けるようになっていることも確かで、
このまま続ければ、
ジェフ・ベックのようには無理でも
それなりに弾けるようになりそうなのだった。
まあ、全くピックを持たないという必要もないわけで、
使い分けられれば、一番ええのだけど、
ピックは使わないで なんでも弾けるように
なりたいのだな。
精進の道は続く。
2016.7.21
ときどき写真展 59
ニューオリンズの少女(猛犬注意)
New Orleans, Louisiana (Dec. 1985)
2016.7.22
さん喬十八番集成
〜 四季彩々・夏 〜
柳家さん喬の独演会「四季彩々・夏」。
トリで演るようなネタを3席たっぷりと聴けた。
とはいえ、1席目の「寝床」では、
急に睡魔に襲われ、
後半はちゃんと聴けなかったけど。
次の「唐茄子屋政談」では、
「唐茄子を売って歩くなんてみっともない」と
言っていた若旦那が、長屋の大家んちに
乗り込んだとき、大家に「お前は誰だ?」と訊かれ、
「俺は、俺は、八百屋だぁ〜!」と叫ぶところに
すごく感動した。
そして、最後の「芝浜」も素晴らしかった。
この噺も 何度も色んな噺家で聴いて、
ストーリーは全部知っているのに、
それでも、落涙してしまった。
今日は、この演目は夫婦愛の話だったのだと
考えてみれば当たり前のことを
初めて気付いたような気さえした。
サゲのセリフが、多くは(酒を女房に勧められて)
「やめておこう。また夢になるといけねえ」なのだが、
今日のさん喬は、
「やめた。また夢になったらどうすんだ」っていうような
感じだった。
ここは、「また夢になるといけねえ」の方が好きやなぁ。
【 演 目 】
「権助魚」 柳家喬の字(二つ目)
「寝床」 柳家さん喬
「唐茄子屋政談」 柳家さん喬
〜 仲入り 〜
「芝浜」 柳家さん喬
@ 日本橋公会堂(日本橋劇場)
2016.7.23
ひとさじのはちみつ
半年ほど前だったか、贈り物に桐の箱に入った、
ハチミツの詰合せ(3本入り)を頂いた。
桐の箱はもちろん、オシャレな瓶と
その透き通ったハチミツの色が
高級品であることを表していた。
普段からハチミツを食べる習慣がなかったので、
とりあえずは、そのままになっていた。
先日、たまたま、
『ひとさじのはちみつ』という
ハチミツについて書かれた本のことを知った。
ハチミツが身体に良いという内容のようだった。
ハチミツが身体に良いというのは、
以前から なんとなく知っていたが、
家に箱入りのハチミツがあることを思い出し、
その本を買ってみた。
著者は、前田京子。
石鹸やはっか油についての著書のある人だ。
ハチミツが素晴らしい食品であることは、
十分に分かったが、
ハチミツのお風呂や化粧水、パックのことなど
完全に女性向けに書かれた本のようだった。
驚いたのは、ハチミツで歯を磨くことや、
目薬としても使えるというあたり。
ハチミツでは虫歯にならないらしい。
どちらも、試そうとは思わないけど、
毎日、ハチミツを摂取することは、
ずい分身体に良さそうな感じだ。
その効用ゆえにハチミツは大昔から、
薬として使われてきたのだという。
ただし、精製、加糖、加熱など加工された
ハチミツではダメで、天然の純粋ハチミツで
ある必要がある。
それらは、当然、お値段もそれなりになってくる。
この本で初めて知ったニュージーランドの
マヌカのハチミツ。
先日、近所のスーパーで見つけたが、
小さな瓶で 3000円以上していた。
ハチミツには、素晴らしい栄養があるらしいが、
ビタミンCは足りないらしい。
で、ハチミツとレモンという組合せは
最強になる。
なるほどねって感じ。
★★★▲☆
旅、ときどきライカ
10年ほど前、知り合いになったフィリピン人女性が
ライカという名で、彼女が「カメラと同じ名前」と
言うまで、私はライカというカメラを知らなかった。
(彼女の名とカメラのライカはスペルが違うけど。)
ライカ(Leica )は、ドイツのブランドで、
高級なカメラだ。
そのライカをタイトルに付けた
『旅、ときどきライカ』という本を読んだ。
著者は、稲垣徳文という海外の撮影が多い写真家。
海外でのカメラに関するエピソードと、
モノクロ写真を掲載した文庫本で、
あっという間に読み終えた。
タイトルから、ライカで撮影した写真が
載っているものと思っていたが、
ライカ以外にもキャノンやオリンパスで
撮影した写真も掲載されていた。
文庫本サイズの上に、写真が小さく配置されており、
もう少し大きかったらというのが感想。
でも、コラムも写真も(小さいながら)良かった。
いつか ライカを買って、フィルムで
モノクロ写真を撮ってみたくなったね。
表紙の男の子の写真は、
顔にピントが合っていないのだけど、
そんなこと関係ないぐらいに素晴らしい。
というか、これ、意図的なのかな。
★★★★☆
2016.7.25
“ 石田長生展 ハッピネス!! ”
今日 7月25日は、昨年 7月 8日に
逝ってしもた 石やんの誕生日。
生きてたら、64歳やった。
その石やんの64回目の誕生日に
縁の深いアーティスト達が集うという
ライヴに行ってきた。
いやいや スゴイ ライヴでした。
@ GARDEN(下北沢)
4年前の 石やんの還暦記念ライヴ で、
Char と キー坊(上田正樹)の共演は、
あんまりないだろうと書いたけど、
再び実現してしもた。
その還暦ライヴは立ち見だったけど、
今回も私は立ち見で、開演前から入れると
約 4時間、同じところに立ちっぱなしで、
ずい分疲れたけど、演奏中は
そんなこと気にならない濃いい内容だった。
何度もウルウルしてしもたし。
当初、発表されていた出演者は下記。
Char(Gt,Vo)
上田正樹(Vo)
金子マリ(Vo)
三宅伸治(Gt,Vo)
よもぎ(本夛マキ&はせがわかおり)(Gt,Vo)
松永希 (Vo)
Mac 清水(Perc)
古田たかし(Drs)
澤田浩史(B)
上記メンバーに加えて、冒頭の挨拶とアンコールに
SOOO BAAD REVUE のヴォーカル、
北京一の登場。
そして、サプライズ・ゲストとして、
山崎まさよし と 佐藤タイジ。
石やんは、皆に愛されてたんやなぁって
思えるええライヴだった。
今日の Char のソロはキレキレだったし、
あい変わらず、キー坊の歌は凄かったし。
石やんが死んでから、Char が コンサートで、
石やんの「ハッピネス」を歌うようになった。
今日は、色んな石やんのエピソードも聞けたけど、
Char にとっては、BAHO の相方以上の
存在やったんやなと思った。
マリちゃんが、「親友」って言うたら、
Char は、「ただのコンビの相方です」って
言うてたけど。
石やんもきっと喜んでると思うな。
途中、休憩を挟んで、3時間25分ぐらいかな。
ビデオ撮ってたようなので、もしかしたら、
DVD 出るかもね。
曲は、『Crazy Love』『Brothers and Sisters』
『真夜中の歌姫』『Hallelujah I Love Her So』
『Help』『ラジカセ』『ニッポンChar,Char,Char』
『最後の本音』『The Weight』『ハピネス』などなど。
会場に掲げられた石やんの写真
展示されていた石やんのギター
Ovation Adamas と Navigator の石田長生モデル
------------------------------
昨年、石やんが亡くなった日と
その 8日後に書いたエントリー。
2015.7.8 と 2015.7.16 。
7月16日のエントリーに
「アマゾン検索してみると、
『Ohh!!!』の中古CDが、
21,000円(!)で1枚だけ出品されている」
と書いている。
2、3日前にチェックしてみると、
15,461円で 1枚だけ出品されていた。
う〜ん、欲しいのは山々だが
買う気にならない値段だ。
楽天で「ボイス・アンド・リズム」で
検索するも何も引っかからない。
ヤフオクに出品されていないかと
見てみると、1枚5,000円で出品されていて、
すでに一人が入札している。
その時点で、残り時間は19時間だった。
その人がいくらまで出す気で入札しているか
分からないが、勝負する気にはなれなかった。
なんだかんだと検索しているうちに
YouTubeで全曲聴けることを発見。
↓
ボイス&リズム〜Ohh!!!
うわぁ〜めっちゃ、懐かしい〜!
でも、CD 欲しいなと、
試しに楽天で今度は、「Ohh!!!」と
入れてみると、なんと、ヒット!
しかも 1,610円!!!
アマゾンで、同じく中古が 15,461円で
出品されているものがですぜ。
迷わず即 購入。
ラッキ〜!
2016.7.26
常識の崩壊
今まで自分が何の疑問なく、
そういうものだと思い込んでいたことが、
崩れていくことは、ショックであると同時に
新しい自分になったかのような気がして、
不思議な心地良さもある。
思い込みの外側に出て、初めて、
「自分が思い込んでいた」だけで、
「真実ではなかった」ことに気が付くのである。
その心地良さは、
「枠の外」に出られたことで発見する洞察への喜びと、
一種の解放感なのかもしれない。
私は、不動産の仕事をしているが、
度々、家賃の滞納者に連絡をする機会がある。
「家賃入ってません。払ってください。」
「いつ、振込みますか?」
「いくら、振り込めますか?」
連絡の内容は、大体そういう趣旨だ。
私はいつも、こう思って電話をしていた。
「払う約束をしたのだから、支払いが遅れるのなら、
払う側が連絡してくるもんだろ」と。
それは、常識であり、人の道であり、
信頼関係を維持するために必要なことだと。
そう「すべき」ことだと思い込んでいると
知らないぐらいに 思い込んでいた。
その「すべき」ことをしない、
相手への非難が心の中にあったのだ。
ところが、最近 考えが変わってきた。
色々言いたいことはあるが、
結論を書くと、
「どちらが連絡しても良い」
ということだ。
片方に「すべき」があるわけではないということだ。
不動産賃貸借に限らず、契約というものは、
お互いがその条件に同意して、契約を結ぶわけである。
言ってみれば、フィフティ・フィフティの関係なのだ。
契約書に「賃料の支払いが遅れる場合、
借主は事前にそのことを貸主に通知すること」
なんて条項はない。
そんなこと書くと、
延滞することが前提のようになってしまう。
つまり、少々乱暴な言い方になるけど
支払いが遅れるときに
借主が連絡しなければならない道理はないわけだ。
賃料が支払われなかったら、
「支払われてませんよ。
いつ支払いますか?」と
貸主から連絡すれば良いだけのことなのだ。
「借主が連絡をしなければならない道理はない」と
書いたけど、あるとしたら、誠意とか、
前もって「遅れる」と言っておく方が
貸主に対して親切だとか、そういうことは
あるだろう。
また、不履行をしているのは借主だから、
借主が連絡するのが礼儀だろうという考えもある。
連絡のあるなしで、貸主側の印象も違う。
でも、礼儀とか、筋とか、心理的なこととか
そういうことは一旦手放してみることにする。
私の考えが変わったのには、
もう一つの背景がある。
「行動を起こすのは、困った側」という論理だ。
賃料が支払われなかった場合、
実は、困るのは借主ではなく、貸主だ。
ならば、「支払え」と催促するのは、
貸主の仕事であるのは、当然のことだ。
(借主は、追い出されたら困るかもしれないけど、
その前段階の話ね。)
世の中で、行われている民事裁判は、
困っている側が、訴えを起こしているのが、
ほとんどだろう。
実際、過去に私の会社でも賃料を支払わない、
テナント(法人)を訴えたことがあるが、
先方は(お金には困っていただろうけど)
賃料を支払っていないこと自体には、
困っていなかったと思う。
そして、数ヶ月かかって追い出したけど、
結局、滞納賃料は回収できなかった。
つまり、借主からすれば、
数ヶ月、ただで借りたという結果なのだ。
困るどころか えらい得をして、
出て行ったとも言えるわけだ。
そんなこんなで、以前、私が常識のように
思っていた「賃料が遅れるなら借主が連絡すべき」
という考えは、崩壊してしまったのだ。
これは、何も不動産賃貸契約に限ったことではない。
金銭の消費賃貸借契約でも同じことだ。
多くの人がそうであると思うのだが、私も
「借りた方が分が悪い」という思い込みが
かなり深層心理にまで強くあった。
(今でも無意識についついその基礎の上に
考えてしまうほど。)
ところが、自己破産して債務を免除されると
「借りた」のではなく「もらった」ことに
なってしまう。
その時、困るのは、当然、貸した側だ。
つまり、「借りた方が分が悪い」と書いたが、
考えようによっては、「借りた方が強い」と
言えるわけだ。
これまた、乱暴に聞こえるかもしれないけど。
貸した金が返ってこなかった場合、
返せなかった(借りた)側に責任があるのは
当然だが、同じだけの責任が
貸した側にもあるのだ。
その(返せない)人に貸した責任がね。
借金は、借りた方の分が悪い。
借りたお金を返せないのは、
100%借りた側が悪いこと。
そんな思い込みが、「借金を苦に自殺」という
事態を招いてきたのではないだろうか。
思い込み、常識の崩壊は、
自由、リリースへの道なのだと思う。
その思い込みから完全に自由になるのは、
中々、難しそうなのだけど。
あ、責任を放棄すれば良いとか、
いいかげんになれば良いと
言っているのではないので、
誤解なきよう。
と、ここまで書いて、
私自身が人に借金をしていた時、
「今月は支払えません」とか「遅れます」と
ちゃんと連絡をしていたかというと、
全くそんなことはなかったことを思い出した。
それは、「借りた方の分が悪い」から
解放されていたわけではなく、
ただ相手に甘えていたのと、
ええかげんなだけだったと思う。
自分にそういうところがあるから、
そういう人に引っかかるんやろな。
・・・なんか、うまくまとめられなかった。
2016.7.27
写真展を開く! 「写真の学校」
6年前に、ただ、写真を撮ってみたくて始めたカメラ。
撮った後の写真をフォトブックにしてみたり、
プリントして小さな額に入れてみたり、
気が付くと写真は、「撮りたい」から
「見せたい」「見てほしい」へと変わってきている。
もちろん、その根底には「撮りたい」が
あるのだけど。
人に見せるためには、
ウェブサイトで、という手もあるのだけど、
やはり、モ二ターだけではつまらない。
そうなると、写真をプリントすることになる。
そのプリントも入口に立ったところで、
奥が深そうで怖いのだが、プリントした写真は、
次に額に入れなければならない。
いや、入れなければならないわけではないが、
やはり、カッコよく額に入れて見たいし、見せたい。
この額装というのが、また難しい。
入れる額の大きさ、フレームの幅・材質・色、
マットの色、楯か横かなど、選択肢も多く、
それらによって写真の印象は大きく変わる。
で、良いのになると、結構 高い。
先日、世界堂で小さな額を買ってきて、
2Lサイズにプリントした写真を
入れてみたのだが、どうも良くない。
写真がいけないのか、
写真と額と合っていないのか、
何が悪いかも分からない。
う〜ん、これは、額装のことも勉強せなあかんぞ、
と思って、何か適当な書籍がないか Amazon で
検索してみた。
で、ヒットした1冊が
" 写真展を開く! 「写真の学校」"
著者は、四谷の "Roonee 247 photography"
というギャラリーのオーナー、篠原俊之 氏。
本書は、写真展を開いたことがない人のための
手引きのような本で、かなり分かりやすい。
私が知りたかった、額装のセオリーのようなことは
少ししか書かれていなかったが、
写真を見せる、公に発表するということについては、
大変参考になった。
今まで考えたこともなかったことが書かれてあり、
いつかは個展を開けるようになりたいなと、
ちょっと夢が増えた。
そのためには、ええ写真を撮り、
もっと自分自身がしっかりせなあかんと思った。
なぜなら、個展を開くというのは、
いわばプロモーションなのだな。
ギャラリーのディレクターに売り込み、集客し、
そして、写真を買ってもらうところまで、
自分が何を表現したいか、
自分の何を見せたいのか、そういうことが
明確でないと、なんやよう分からん
ゆるい写真展になってしまいそうなのだ。
そういう意味で、自分自身がしっかりせなあかんと
思ったのでした。
その辺、私、あんまりしっかりしてないので。
「写真を買ってもらうところまで」と書いたけど、
売るか売らないかは、自分が決めれば
良いことなのだが、売るということは、
例えそれが 数千円であったとしても、
それなりの覚悟がいるわけだ。
それは、音楽で経験済み。
お金を払ってでも、欲しいと思ってもらえるものを
作ることは、表現者の目標の一つだと思う。
--- 額に入れてみた写真 ---
2016.7.28
ときどき写真展 60
摩天楼の記憶
New York (Dec.1985)
2016.7.29
Marlena Shaw
LAST TOUR IN JAPAN
featuring
Chuck Rainey, David T. Walker,
Larry Nash, Harvey Mason
“Who Is This Bitch Anyway?”
いよいよ、最後と宣言された
マリーナ・ショウの日本ツアー。
1975年の名盤、“Who Is This Bitch Anyway?” の
リユニオンとして、2009年にこのメンバーによる
来日が実現した。
その時は、見逃してしまったが、
翌年、再び来日してくれたので
観に行ったときのエントリーがこれ。
↓
2010.7.26
予想以上に「ファンキーで、ゴージャスで、
リッチで、メロー」だったと書いている。
もう 6年も前になるのか、と ちょっとびっくり。
その後も、毎年のように来日していたが、
今回でマリーナ・ショウの来日は、
ラストとなるようで、
当然このリユニオンも見納めとなる。
これは行っとかなアカンで、ということで、
行ってきました。
6年前に見たときも、マリーナは杖をついて
登場した記憶があるのだが、
今回も杖をついての登場。
いや、杖は持ってはいたけど、
つかずに歩いてステージに上がり、
腰掛けると、スタッフに杖を渡した。
思っていたより、元気そう。
6年前同様、演奏がスタートしたとたんに
やられた感じ。
もう、泣きそう。
なんでしよう、これ。
予想外、そして、再び 期待以上。
2曲演奏後、マリーナとハーヴィーのトークに突入。
そう、" Street Walking' Woman" です。
ああ、英語が分からないのが悔しい。
そして、"Rose Marie (Mon Cherie)"、
ラリーとデヴィッドのソロをたっぷりフィーチャーした
”Feel Like Makin' Love" 。
続いて、
"What a Wonderful World"
"Mercy, Mercy, Mercy"
"Everyday I Have The Blues" など。
ラストは、"Loving You Was Like A Party"。
アンコールはなし。
というか、アンコールがどうのこうのと
言った後に始めたので、
「これがアンコールです」と言ったのかも。
途中、マリーナの長めの MC で、
殆んど意味分からんのやけど、どうも、
「私は無理やいうたのに、いけるいける
言われて、宮崎(シーガイアで行われた
"UMK SEAGAIA JamNight2016" )と
大阪と回ってきて、もう Too much やわぁ」
っていうようなこと(多分)言うてて、
それ聴いてても、泣けてきた。
演奏終了後、メンバーがステージから降りるのに
こんなに時間がかかるのも珍しいと思った。
お客さんが皆、彼らとの別れを
惜しんでいるのだ。
友人だって家族だって、
これが最後で二度と会えないと分かっていれば、
それは特別な時間となるだろう
このメンバーが揃うのは、最後なのだから
名残惜しいのは当然だ。
事故や病気で亡くなり、
二度と会えなくなるのも辛いものだが、
まだ生きているうちに
今生の別れを告げられるのは、
それはそれで、かなり辛く悲しいものだ。
マリーナは、今年の 9月で 74歳。
デイヴィッド・T・ウォーカーは75歳、
チャック・レイニーは76歳、
ハーヴィー・メイソンは69歳。
ラリー・ナッシュは、何歳か分からないのだけど、
大体似たような年齢だ。
超ベテランを通り越して、
まさにレジェンド達の演奏。
ステージが終了した時に聞こえた、
近くの席に座っていた客の
「さ、帰ろ。思い残すことはない」
という言葉が、とても印象的だった。
[ MEMBERS ]
マリーナ・ショウ / Marlena Shaw(Vo)
チャック・レイニー / Chuck Rainey(B)
デヴィッド・T.ウォーカー / David T. Walker(Gt)
ラリー・ナッシュ / Larry Nash(Key)
ハーヴィー・メイソン / Harvey Mason(Dr)
@ Billboard LIVE Tokyo
1st Show
2016.7.30
ブルックリン
BROOKLYN
さほど期待なく観た映画『ブルックリン』。
予告編は、何度か観ていたので、1950年代、
アイルランドからアメリカに移った女性の
物語だとは知っていたが、ここまでツボに
入るとは予想もしなかった。
ラストシーンでは、私は嗚咽を堪えなければ
ならないほどだったが、観る人によっては
賛否が分かれているようだ。
自分でも、何がそこまでツボだったのか
分からないが、自分の中の何かに
ヒットしたんだろうな。
主人公エイリシュ役のシアーシャ・ローナンが良い。
あんまりパッとしない田舎娘が、
NY に出て、恋人も出来て変わっていく。
途中、エイリシュの優柔不断さに反感を覚えるが、
人の心は無常だということと、
変わらぬものものあるという両方を
描いているように感じた。
また、欲しい時には手に入らないけど、
欲しいと思っていないと(手放すと)、
向こうからやってくるという人生の皮肉も
描いているのかもな。
また、エイリッシュが正気に戻るきっかけが、
村の嫌われ者だというのも皮肉な感じ。
1950年代の風景やファッションも良く、
映像的にも美しい。
★★★★★
あなた、その川を渡らないで
My Love, Don't Cross That River
「98歳の夫と89歳の妻、
誰もがこうありたいと願う
夫婦の純愛物語」という触込みの韓国の
ドキュメンタリー映画。
本国では480万人を動員
(国民の10人に1人が観た)という
ドキュメンタリーとしては異例のヒット作らしい。
先日観て、いたく感動した日本のドキュメンタリー映画
『ふたりの桃源郷』と同様に老夫婦に
密着した作品なので、韓国版『ふたりの桃源郷』かと思い、
公開初日の今日、観てきた。
感想は、泣けるシーンはあるものの、
期待していたほどではなかった。
(これって、演出ちゃうの?)と、
疑いたくなるようなシーンもあって、
ちょっと残念だったのだが、
もしかしたら、国民性の違いとか、
習慣の違いとか、そういうことが
本作を十分に理解させない要因かも
知れないとも思う。
老夫婦の歩んできた人生が、
いまいち描かれていないことも
物足りなさの一因かな。
そんなことを思うと
比べるべきではないだろうが、
『ふたりの桃源郷』の秀逸さが際立つのだった。
★★★▲☆
2016.7.31
トランボ ハリウッドに最も嫌われた男
TRUMBO
以前、『ジョニーは戦場へ行った』について
書いたことがある。→ 2010.9.21。
中学生だったか高校生だったかの
ティーンエイジャーの頃、
『ジョニーは戦場へ行った』を読み、映画も観て、
その原作者ドルトン・トランボの名前を覚えた。
今では、「ダルトン・トランボ」と表記されているが、
私が読んだ原作では、「ドルトン」だった。
ティーンエイジャーの頃は、トランボの名前を
知っただけで、赤狩りのことも、彼が
映画の脚本家であったことも知らなかった。
『ジョニーは戦場へ行った』以外の作品を
知らなかったのに、その名前を記憶に留めたのは、
『ジョニー〜』が、それだけインパクトのある
作品だったということだ。
そのトランボ自身を描いた映画、
『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』。
トランボは、第二次大戦後、赤狩りの標的になったが、
自分の信念を曲げず、投獄までされた。
今から考えると、全く不当な扱いだ。
釈放後も、ブラックリストに名前が載っているため、
映画界で仕事ができない。
そこで、友人の名前で世に出した『ローマの休日』が
アカデミー賞を受賞。
その後も偽名で仕事を続け、ロバート・リッチという
実在しない人物の名前で書いた『黒い牡牛』が、
これまたアカデミー賞を受賞した。
50年代のアメリカは、共産主義への脅威に怯え、
共産党員だというだけで、ソ連のスパイ扱いを受けた。
友人知人の名前を売らなければ、
自分を守れない、ひどい時代だった。
そんな中、権力に屈することなく、
オリジナルな方法で、自分の名前を
取り戻したトランボは、
誰にも抑えることのできない才能と
不屈の精神の持ち主だったのだ。
実話なので、実在した人物が登場するのだが、
これが良い奴だったり、嫌な奴だったり。
『スパルタカス』で脚本にトランボを起用する
カーク・ダグラスは、めっちゃカッコ良く
描かれているが、ジョン・ウエインや、
ヘッダ・ホッパーは、とても嫌な人として
描かれている。
まあ、実話なのでしょうがないのだが、
ご本人はあの世で、どう思って観るのだろうか。
映画の最後のシーンでは、トランボの感動的な演説
(1970年だったと思う)が聞ける。
そして、エンドロールで流れる本人の
(偽名で仕事していたことを名乗り出た時の)
インタビュー(実際の映像)で語られる
娘への思いが、また感動的。
ダルトン・トランボ役に ブライアン・クランストン。
今まで出演作を数本観てはいるけれど、
記憶になかった。
でも、本作では主役。
ええ味出してます。
妻役にダイアン・レイン。
大きくなった長女に エル・ファニング。
(だいぶん、大人っぽくなってきた。)
B級映画会社の社長役のジョン・グッドマン。
「トランボを切れ」と映画界から圧力を
かけられた時のキレ方が良い。
過去の自国の過ちを、こんな風に
赤裸々に描けるのがアメリカという国なのだろう。
トランボは、1976年に死去。
1993年になって、『ローマの休日』のオスカー像が
トランボの妻クレオに 正式に渡された。
★★★★★
ポートレート写真展
『トランボ』を観る前にもう1本観たい映画が
あったのだが、上映10分ほど前に劇場に着くと、
すでに売り切れだった。(『帰ってきたヒトラー』)
夕方の妻との待合せまで、2時間半も時間を
潰さなければならない。
他に観られる映画はないかと探してみたが、
時間がちょうど良いものがない。
クソ暑かったが、仕方なく、
銀座をブラブラしてみることにした。
そうだ、山野楽器でギターを見ようと
歩いていると、和光のショー・ウィンドウに
北野武や夏木マリのおおきなポートレートが。
立ち止まって見てみると、
「白鳥真太郎 写真展」とあり、和光の6Fの
ホールで、ちょうど開催中だった。
これは、面白そうだと6Fへ、上がってみる。
白鳥真太郎という人のことは、
知らなかったけど、芸能人、俳優、ミュージシャン、
写真家、映画監督、落語家、大学教授、会社の社長など、
各分野の第一線の60歳代(撮影時)の方々、
100名を撮影した写真が展示されていた。
ほとんどが、スタジオで撮られたと分かるものだったが、
カラーとモノクロが混在していた。
何を基準にカラーとモノクロ決めるのかなぁと
思って観ていると、白鳥さんご本人なのか、
関係者なのか分からないが、お客さんに
説明している声が聞こえてきた。
(私の聞き違いでなければ、)
撮影時に鮮やかな色のネクタイや衣装を
着けてこられた方は、カラーにしたという。
なるほど、堺正章の写真など、
これ、白黒にしたらもったいないよね、と
いうような衣装を着ていた。
そういう基準もあるのだな。
中には、このまま遺影に使えるなと
思えるものから、なぜ、この陰影にしたんだろうと
本人に質問してみたいものまで、
100枚もあると色々で興味深かった。
その展示されていた写真の写真集(先月発売になった)
『貌・KAO2 白鳥写真館 これから・・・』も売っていた。
ポンタ(ドラマー)や奥田瑛二(俳優)など
気に入った写真もあったのだが、
4,860円は、ちょっと思いとどまってしまった。
帰ってきてから、白鳥氏のウェブサイトとか
見てると、ちょっと欲しくなってきたけど。
写真展に展示されているものとは違うけど、
ここ で、白鳥氏撮影のポートレートが観られる。
意外と首切り写真がOKなのに驚いた。