2011年 MUSIC
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2011.1.29
Janis Ian
Janis Ian のライヴに行って来た。
Billboard Live Tokyo での 3日間の公演の今日は最終日。
友人が、予約購入していたのだが、行けなくなったので
無償で譲ってくれたのだ。
カウンター席だったが、両隣、おっちゃんだった。
Janis Ian といえば、『Will You Dance ?』 が大好きな曲だが、
ほかに知ってるのは、『Love Is Blind』 ぐらいで、あんまり知らない。
『Will You Dance ?』 は、1977年に放映されたテレビドラマ、
『岸辺のアルバム』 のオープニング曲だった。
この曲を聴くと、あのドラマを思い出す。
八千草薫 (母)、杉浦直樹 (父)、中田喜子 (娘)、
国広富之 (息子)、この4人家族がバラバラになっていき、
最後に水害で家を流されてしまうという、
衝撃的なドラマで、私は、当時 中学生だったが、
毎週 真剣に観ていた覚えがある。
さて、Janis のライヴ。
ステージには、本人とサポートの女性が一人。
このサポートが、素晴らしい。
アコースティック・ギターに、ラップ・スティール (ひざの上に
置いて弾くスライド・ギター)、そしてコーラスを担当。
ギターうまい。
ハーモニー (コーラス) めっちゃきれい。
ラップ・スティール、欲しくなってしもた。
Janis 本人は、小柄で、髪の毛は真っ白。
私は彼女の若い頃のレコード・ジャケットの写真の
イメージしかなかったので、今の彼女と道ですれ違っても
気がつかないだろうと思った。
1曲目が始まったとたん、
その澄んだ、美しい声、ハーモニー、ギターの音色に感動してしまった。
どういうことだか、自分でも分からないのだが、
ウルウルしてきて、なぜか神様に 「ごめんなさい」 と謝りたくなった。
何を、というのではなく、ただ、ごめんなさいと。
もう1曲、Janis は、ナッシュビルに住んでいるらしく、
そんな話をした後、テネシーの曲を歌います、と歌った曲のときも
そんな謝りたい気持ちに見舞われた。
一種の癒しなのだろうが、不思議な感覚だった。
前半途中、客席にいた 湯川れい子さん を友人と、紹介。
中盤、何やらアンジェラ・アキの話をしていたと思ったら、
本人が登場。
これは、観客には うれしいサプライズ・ゲスト。
1曲だけ、一緒に、『Every Woman's Song』 という曲を歌ったが、
これは、アンジェラの曲のようだ。
アンコールでは、マイクを使わず、ギターもプラグをささず、
『Jesse』 を歌った。
これがまた素晴らしかった。
『Will You Dance ?』 と 『Love Is Blind』 ぐらいしか知らないと
思っていたら、この曲も知っていた。
全体通して、凄く良いライヴだった。
もしかしたら、20代のときにこのライヴを観たら、
退屈に感じたかもしれない。
そう思うと、自分の変化を思わずにいられない。
そうそう、Janis Ian といえば、『岸辺のアルバム』 と
もうひとつ、思い出すことがある。
むかし好きだった女の子に
「(音楽) 誰が好き?」 と訊いた時、
彼女は、「ジャニス・イアン」 と答えた。
ロックを聴いていた少年 (私ね) には、
彼女がちょっぴり大人に見えたっけ。
Janis は、「ドウシヨカナ〜」 という日本語を最近覚えたらしく、
連発していた。
今年60歳のようだが、お茶目なおばちゃんって感じの人だった。
あと、ギターもピアノも上手い。
『Will You Dance ?』 をナマで聴けたのはホントに幸せ。
Janis Ian/Will You Dance?
2011.2.6
Kurt Rosenwinkel
Jazz Guitar 界のニュー・ヒロー、
(と言っても もう40歳だし、全然 ニュー じゃないねんけど)
カート・ローゼンウィンケル のライヴに言ってきた。
会場は、新宿 PIT INN。
超満員で、立ち見いっぱい、ギュウギュウ詰め。
私は整理番号が ちょうど100番だったので、
ギリギリ座れるだろうと思っていたら、
今日は、かなりの数の椅子を片付けられていたので、
すでに数十人が立ち見。
なんとか 立ち見の2列目だったので見えたけど、
後ろの方の立ち見客は見えなかっただろうな。
メンバーは、
カート・ローゼンウィンケル (G)、エリック・レヴィス (B)、
コリン・ストラナハン (Ds) のトリオ。
休憩をはさんで、たっぷり150分ぐらい演奏。
入れ替え制でないライヴは良いね。
ギターは、サンバーストの D’Angelico のThinline。
アンプは、Fender (たぶんツイン・リヴァーヴ)。
ええ音してたなぁ。
D’Angelico って、あのヘッドのデザインが嫌いやけど、
今日は好きになってしもたもんな。
カートが凄いのは知ってたけど、やっぱり、ライヴは良い。
なんか、ギターという概念を塗り替えられるような
体験やった。
なんで、あんなこと弾けるんやろ。
丸くソフトなのに強くて芯のある音で、
ブワァー!と とんでもないフレーズを弾く。
でも、見た目ほとんど 熱くなってるように見えないので
弾きまくっているというより、流れてくる感じ。
そして、長いソロを聴いていても、一向に飽きない。
人気があるのも良く分かる。
また観たい。
2011.2.7
LEE RITENOUR & MIKE STERN
今日は BLUE NOTE TOKYO へ 行って来た。
こんな顔合わせが実現するとは思っていなかったライヴだ。
LEE RITENOUR & MIKE STERN
with THE FREEWAY JAM BAND
featuring SIMON PHILLIPS, JOHN BEASLEY & MELVIN DAVIS
リーとマイクの組合せは、リーの最新アルバム
『シックス・ストリング・セオリー』 での共演がきっかけで、
今回実現したんだろうと思うが、
ドラムが、サイモン・フィリップスときたもんだ。
(彼もそのアルバムのレコーディング・メンバー)
開演前、隣のテーブルに座っていた家族 (高校生ぐらいの息子、
大学生ぐらいの娘、その両親と思われる4人組) の
息子が、「今日はロックだよ」 というと、
お姉ちゃんらしき娘が、「ロック?やったぁ!」 と話している。
どうも サイモンを観にきたようだ。
もちろん、サイモンといえば、TOTO、ジェフ・ベック等ロックな
イメージもあるが、(今日の主役は、リーとマイクやのに、
そんなん知らんと来てるんや) と思てたら、
1曲目、ドラムから入ったとたんロック。
そう、アルバムで、リー & マイク (+布袋寅泰) が共演していた
『FREE WAY JAM』 だ。
(ジェフ・ベックの曲ね。作曲は Max Middleton)
いきなりゾクゾクした。
しかも、今日のバンドは、布袋をのぞいたレコーディング・メンバーだし、
サイモンはジェフ・ベックのバンドにいたこともある。
(私は80年代にサイモン、ヤン・ハマーと来日したベックを
大阪で観ている。)
こ、これは、全くロックではないか!
そして、2曲目はアルバムでは、リーがジョン・スコと共演していた
『LAY IT DOWN』。
もう1曲、同アルバムでリーがパット・マルティーノと
演っていた 『L.P.』 と続き、後は、マイク、リーの曲を
数曲ずつ演奏。
2人とも楽しそう。
そして、私の印象では、マイクと演って刺激を受けているのか、
リーがいつもよりアグレッシヴな感じ。
この2人の組合せ、結構いける。
サイモンのドラムも強烈。
クラブでの演奏にそんなセット持ってくるか?というぐらいの
派手なセット。
いやいや、面白かった。
贅沢なライブ。
是非、DVD にして欲しいな。
来日のたびにほとんど観に行っているリーとマイクの共演。
別々に来ても観に行くんだから、と今回は、もう 1ステージ、
2月10日の2nd Show も観に行くことにした。
楽しみ。
2011.2.11
LEE RITENOUR & MIKE STERN - 2
昨夜が、今回の Japan Tour の最終日。
その最後の最後、2nd Show を観てきた。(@ Blue Note)
メンバーは、
LEE RITENOUR (gt)
MIKE STERN (gt)
JOHN BEASLEY (key)
MELVIN DAVIS (b)
SIMON PHILLIPS (dr)
2月7日 (月) の 1st Show を観に行ったことは書いたが、
あの日は、空席が目立ち、ちょっと (えっ、なんで?) って感じだったが、
月曜日だったからなのだろう。
昨日は、超〜満員。
休日前という開放感からか、お客もノリノリ。
Lee が、「今日は、ええ客やなあ (もちろん英語で)」 と何度も
言っていた。
客席には なんと、渡辺香津美の姿も!
演奏の方もノリノリ。
月曜日ももちろん良かったけど、昨日の方が良かった。
今回のツアーは、
2/2 名古屋 Blue Note、2/3 大阪 Club Quattro、
2/4 横浜 Motion Blue、2/5 東京 Cotton Club ときて、
2/7〜10 Blue Note Tokyo だったわけだが、
昨日は 7日に聴いたときより、進化しているというのか、
最後だからか、より楽しんで リラックスして、
自由に演奏していた印象。
ベースの Melvin は、Lee のバックで何度も観ているが、
あんなソロ (スキャットやヴォイス・パーカッション) は
観たことなかったし、Simon にいたっては、
電動ドリルをパーカッション代わりに使って、大ウケ。
演奏も素晴らしく盛り上がり、
(音楽ってホンマにええなぁ) と感動する場面も数回あった。
1曲は、7日と同じく 『FREE WAY JAM』 。
Jazzy な曲もやっているけど、全体的に ROCK な印象が残るのは、
やはり サイモンの存在だろう。
彼は、もちろん JAZZ も叩けるのだが、
JAZZ 専門のドラマーとは、音色も雰囲気も違う。
Lee とMike のギター・プレイやトーンの違いも面白かったが、
演奏曲にもそのメロディやムードに彼らの個性の違いが
出ていて面白かった。
曲名は全曲分からないが、
Lee の曲は、『Smoke N’ Mirrors』 など
Mike の曲は、『Wing and a Prayer』 『All You Need』。
ギターは、Lee が、チェリーサンバーストのレスポール、L−5、
ヤマハのサイレント・ガットギター、Mike はヤマハの彼のモデル。
Mike のギターは、指板が、ほとんど真っ黒。
見る度に汚くなっており、彼があのギター1本を引き倒していることを
物語っている。
そうそう、以前 Mike は、いっつも黒のパンツに
黒の長袖 Tシャツだと書いたが、今回もしかり。
7日も昨日も全く同じ服装。
着替えてないのか、同じものを何枚も持ってるのか不明。
まさか着替えてないってことはないか。
2011.2.20
ハルトラ @ JZ Brat
昨日は、ハルトラ の 渋谷 JZ Brat 初出演を
観に行ってきた。
ハルトラは、陽香ちゃん (Vo) と Ya’mangelo (Gt) の
2人からなるユニットで、私も時々一緒に演奏もする音楽仲間だ。
(Ya’mangelo は ギター・デュオ Mellow Flavor の
私の相方でもある。)
今回は、サポートメンバー [中西道彦 (B)、松下まさなお (Dr)、
別所和洋 (Pf)、遠藤徳光 (Per)]、ゲスト [穂苅冴子 (Vo)]を
迎えての演奏だった。
1部は、ちょっと固いかなと思った演奏も、
2部では 適度にほぐれ、ええ感じに。
ハルトラは、2009年に カーペンターズの カバーで
配信限定のメジャーデビュー。
その後、自主制作で 初ミニアルバム 「Alice 」 を発売。
彼らとは出会って、3年半ほど経つが、
知ってる若い人たちが、大きく成長していくのを見るのは
特別な想いがある。
そんな風に思うと自分のこと、(年とったな) と思うけど、
まっ、来年 50 やからね。
ハルトラを聴いたことない人は、こちら をどうぞ。
ハルトラと関係ないけど、
ライヴの後、JZ Brat と同じセルリアンタワー東急ホテル内にある
陳建一の店、四川料理 「スーツァンレストラン陳」 で
坦々麺を食した。
さほど辛くなく 上品な味で、おいしかったけど、
値段は その辺のラーメン屋さんの 倍。
2011.2.22
Rock'n Roll Party
「ロックン・ロール」 と読んではいけない。
「ロケン・ロール」 と読もう。
さて、昨夜、DVD、
「ジェフ・ベック ライヴ・アット・イリディウム
〜レス・ポール・トリビュート」 を観た。
これは、今月発売となったもので、昨年6月、ニューヨークの
イリディウム・ジャズ・クラブ で行われたスペシャル・ライヴを
収録したものだ。
イリディウム・ジャズ・クラブ は、2009年に94歳で
亡くなったレス・ポールが、晩年 毎週出演していた店だ。
その映像を2008年に、ドキュメンタリー映画
「レス・ポールの伝説」 で観て、(いつか観に行きたいな) と
思った覚えがある。
そのときのエントリーはこれ。
その店で、2010年のレスの誕生日とその前日の2日間、
ジェフ・ベック が、レス への トリビュート・ライヴ を行ったわけだ。
会場は、200人で満杯。
そんなところで ジェフ が観れるなんて、正に奇跡だ。
特典映像に
「このためだけに日本から ニューヨーク に来ました」 っていう
日本人が映っていたけど、DVD にまで登場して
彼は最高だろうな。
それにしても、どうやって チケット手に入れたんやろな。
内容の方はというと、ほとんど Rock'n Roll & Rockabilly で、
私は普段、そういうの聴かないけど、これがまた良い。
何より ジェフ が楽しそう!
ジェフ のギターは、珍しく (というか私は初めて見た) ES-175 に始まり、
レスポール、テレキャスター、ストラトキャスター を
曲によって持ち替えての演奏。
手元が映るが、どうやって弾いてるのか良く分からん。
正に マジック。
Vocal のイメルダが またよろしい。
ゲスト に ブライアン・セッツァー も登場。
客席にはなにやら見たことのある有名人が チラホラ。
本編は もちろん素晴らしかったのだが、
特典映像がまた良い。
まず、ジェフ の インタビュー。
どうも ライヴ の翌日の インタビュー のようだが、
「ブロー・バイ・ブロー」 の録音時の話や、
エリック (クラプトン) に嫌われてた話、
ロック を始めたら、親戚のおじさんに嫌われた話など、
面白くて貴重な話ばかり。
それから、自宅の ギター倉庫 (?) で、ギターを手に取り、
そのギターの思い出や エピソードを語るのは、
ギター好きには、これまたたまらない映像。
あの テレギブ を手にとって
「これは、セイモア・ダンカン が 『ブロー・バイ・ブロー』 の
録音中に持ってきて・・・」
ねっ?
続き聞きたいでしょ?
(って、一部の マニアだけやろけど。)
そのほか、特典映像には、貴重な レス との ブルース・セッション
(レス が、ジェフ の ギター の プラグ を引き抜く シーンも!) や
撮影の準備、リハーサル の シーン など、盛りだくさん!
私は、特別 ジェフ のファンというわけではないが、
それでも メチャクチャ楽しめた。
そして、どこかで ジェフ のことを気難しい人だと
思っていたが、(全然そんなことないやん!) と思ったのであった。
そういえば、以前 Char が ジェフ の家に遊びに行って、
一緒に セッション して帰ろうとしたら、ジェフ が
「もう帰んの? もっとやろうや (もちろん英語で)」 とか
言ったと 雑誌の記事で読んだことがある。
彼は永遠の ギター少年なのだ。
もひとつ付け加えると、出てくる人たち皆が音楽を愛しているのが、
伝わってくるのも素晴らしい。
最高の映像を撮ろうと、
「ニューヨーク市のためになる」 と言って
店の前の道路を通行止めにしたあたりが、アメリカ やなぁ。
2011.3.5
カリフォルニアからの蒼い風
EAGLES のコンサートに行ってきたぞ。
そう、ライヴというよりはコンサートと言った方がふさわしい。
今まで、大阪城ホールや武道館、横浜アリーナには
行っているのだが、48歳にして、なんと初めての
スタジアム・コンサート。
メンバーは、グレン・フライ、ドン・ヘンリー、ジョー・ウォルシュ、
ティモシー・B・シュミット。
残念ながら、ドン・フェルダー抜きだ。
(ドン・フェルダーは、2000年に抜けている。)
イーグルスの来日は、意外と少なくてこれが5回目。
(そういえば、1979年、2回目の来日時、大阪公演会場は、
大阪万博記念公園お祭り広場 だった。
当時私は高校生で 同級生がその公演を観に行ったのだが、
電車が遅れたせいで、1曲目に演った 『Hotel California』 を
聴けなかった、と嘆いていたっけ。)
前回、2004年の来日時には、友達が観に行くと聞いても、
興味が沸かなかったのに、今日は行く前から自分でも驚くほど
テンションが上がり、楽しみだった。
考えてみれば、イーグルスって、結構 聴いてたんや。
1曲目 『Seven Bridges Road』 のアカペラでスタート。
おお〜、美しいハーモニー。
聴きながら、(今度生まれ変わったら、是非 歌えるように
生まれたい) などと思う。
17時開演なので、(19時ぐらいには終わるんやろ) と
思っていたら、 なんとアンコールまで入れて終わったのは、
20:15。
10分以上遅れて始まったのと、途中休憩20分ぐらいと
アンコール前の間を差し引いても 2時間30分は演ったと思う。
すごいなぁ、4人とも 62〜63歳やで。
グレン、ティモシーの歌がちょっとしんどそうなところがあったけど、
ドン、ジョーの声は変わってなかったな。
メンバー 4人の他に、サポートメンバーが、全部で 11人。
(ギター、ピアノ、キーボード 2人、ドラム、パーカッション、
トランペット、サックス 3人、ヴァイオリン)
多いときは、ステージに 14人もいたよ。
このサポート・ギタリストが良かった。
『Hotel California』 のドン・フェルダーのパートを素晴らしく
弾いていた。
ツインギターでハモるエンディングが決まって、
ジョーがサポート・ギタリストに手を差し出し、握手。
なぜか、感動的。
ほかにも途中、何回も ウルウルしてしまった。
そうそう、『Hotel California』 のイントロの前には、
トランペットのソロで イーグルスらしからぬ曲を演奏。
ふと見ると、サポート・ギター君が ダブルネックを持っている。
(もしかして) と思ったら、
ズバリ 『Hotel California』 に突入したのだった。
(4曲目ぐらいだった。)
本編ラストは、『Life In The Fast Lane』。
アンコールは、『Take It Easy』 のあと、
1曲 知らない曲 (たぶん ジョーのソロ曲) があり、
ラストはお決まり、『Desperado』。
ネットで 3月1日の京セラドーム大阪のセットリストを見つけたが、
その日は 27曲演奏している。
今日は もしかしたら、それより多かったかも知れない。
(3月1日のアンコールは2曲だが、今日は3曲演った。)
2007年のアルバム 『Long Road Out of Eden』 は聴いていないので
そのアルバムから演った数曲は知らなかったけど、
ほとんど知っている曲だったので、聴きたかった曲は、
ほとんど聴けた。
『Hotel California』 はもちろんのこと、高校2年の文化祭で
私が歌った (あぁ恐ろしい) 『One Of These Nights』、
(奇しくも邦題が 『呪われた夜』 だ!)
『Take It To The Limit』、 『Best Of My Love』、
『Life In The Fast Lane』、 『Desperado』、
『I Can't Tell You Why』 ・・・
そして何より嬉しかったのは、『Life's Been Good』 が
聴けたこと!
この曲、イーグルスの曲ではなくて、
ジョーの1978年のソロ・アルバム 『But Seriously, Folks...』
(邦題 『ロスからの蒼い風』) の収録曲だが、1980年の
イーグルスのライヴ・アルバム 『Eagles Live』 に入っているのだ。
実は、このジョーの 『ロスからの蒼い風』 が私は大好きで、
いまだに時々、聴いている。(i-Pod には常時入っている)
ドン の声も好きだが、ジョーのちょっとだらしなさそうな
歌声も好きなのだ。
あ、あと、『New Kid In Town』 は 聴きたかったな。
さてさて、今日のコンサートの見所のもう一つは、ギター。
まるでショーケースかと思うほど、皆さん 取っ換え引っ換え
ギターを持ち替える。
特に ジョーとサポート・ギタリスト。
ドンは あんまりドラムを叩かず (『Hotel California』 は、
叩きながら歌った) ギターを弾きながら歌った曲が
多かったので、ドン、グレイが弾いたギターも含めると、
フェンダー (ストラト2本、テレキャス、テレキャスデラックス)、
ギブソン (SG、レスポール2本、335)、ミュージックマン (数本)、
デューゼンバーグ、ダブルネックはメーカー不明、
ジョーがスライドに使っていたギターもメーカー不明、
アコギが タカミネ (12弦も含めて数本)、ギブソン、タコマ、と、
ざっと思いつくだけで、こんな感じ。
いやいや、すごかった。
きっと、来月号の ギターマガジンは、イーグルス特集やで。
初のスタジアム・コンサート。
やはり、おせじにも良い音とは言えなし、
オペラグラスでステージを覗いていると、スネアを叩いてから
1拍遅れて聞こえてくるほど 客席 (私の席) からステージまで遠いなど、
会場への不満はあるものの、コンサートには、大満足だった。
彼らは、明日も東京ドームで演り、そのあと、
中国、韓国、香港、ヨーロッパを周るようだ。
イーグルス 万歳!
EAGLESには、「THE」 が付かないのだ。
2011.3.6
EAGLES
今さらやけど、インターネットってスゴイな。
昨日の EAGLES のコンサートのセットリストを
アップしている人が、もういてる。
そこから、拝借して、自分の忘備録としても記載しておこう。
【3月5日東京ドームセットリスト】
01. Seven Bridges Road
02. How Long
03. I Don't Wanna Hear Anymore
04. Hotel California
05. Peaceful Easy Feeling
06. I Can't Tell You Why
07. Witchy Woman
08. Lyin' Eyes
09. The Boys Of Summer
10. In The City
11. The Long Run
(20分休憩)
12. No More Walks In The Woods
13. Waiting In The Weeds
14. No More Cloudy Days
15. Love Will Keep Us Alive
16. Best Of My Love
17. Take It To The Limit
18. Long Road Out Of Eden
19. Walk Away
20. One Of These Nights
21. Life's Been Good
22. Dirty Laundry
23. Funky #49
24. Heartache Tonight
25. Life In The Fast Lane
(アンコール)
26. Take It Easy
27. Rocky Mountain Way
28. Desperado
こういうのアップする人って、1曲1曲、メモってるんやろか。
そんなことしてたら、100% 楽しめないような気がするが。
2011.3.22
Baby Love
GAP × AVEX、初のコラボーレション・アルバム、
『Baby Love』 という CD を紹介。
約4万人の中から選び抜かれたという14名の
ネイティブ・イングリッシュ・スピーカーの子供達が POPS の
スタンダード・ナンバーをカバー。
彼らは、“babyGap & GapKids モデルコンテスト” 受賞者で、
レコーディングとジャケットに参加している。
この音程、この歌唱力で、大人が歌っていたら、
絶対聴けたもんじゃない。
いや、私は怒り出すかも知れない。
でも、どういうわけか、この子たちが歌うと聴けてしまう。
かわいいし、微笑ましくて、ほのぼのしてしまう。
バックの演奏やアレンジは、しっかりしており、GOODだ。
Baby Love / babyGap & GapKids loves Baby Jazz Records
↑
試聴できます。
収録曲:
1. Lovin’ you
2. Can’t take my eyes off of you
3. Fly me to the moon
4. Just the way you are
5. Amazing grace
6. I just called to say I love you
7. It ain’t over till It’s over
8. You are everything
9. L-O-V-E
10. You’d be so nice to come home to
2011.3.31
吉野弘志トリオ
震災以来初めて、ちょっと久しぶりな感じでライヴに行ってきた。
西荻窪にある 初めて行く 「音や金時」 というライヴハウス。
西荻窪という駅に降りるのも初めてのこと。
メンバーは、蜂谷真紀 (Vo) 吉野弘志 (Ba) 、
そして 馬場孝喜 (Gt)。
馬場さんの出演するライヴは、昨年の11月以来と、
ちょっと間があいてしまったが、数えてみると今回で14回目。
1部の1〜3曲目は、Vo の蜂谷さんの曲。
非常に幻想的。
おそらく何語でもない言葉、言ってみればスキャットの
延長のような感じだが、スキャットと呼ぶには何かが違う。
ジャンルも何と言って良いか分からない、無国籍音楽。
無国籍なのに時々、中近東あたりをイメージさせるのは、
彼女の発音のせいか、メロディに使われる音階のせいか。
時には、聞いたこともない奥深いヨーロッパの国を
連想させる。
(どういう意味か分からんやろけど、聴きながらそう思ったのだ。)
4、5曲目は、Bass の吉野さんの曲だったようだが、
テーマはあるもののほとんどフリージャズの様相。
2部の1,2曲はギターとベースのデュオによるインスト。
3曲目から蜂谷さん参加。
彼女が入ると、とたんにノンジャンル、無国籍になる。
リズムは、ブラジルなのに Vo は無国籍。
4曲目も蜂谷さんのオリジナルのよう。
タイトルは聞き取れなかったが、
解説に 「ノルウェーの古い船の歌」 と聞こえた。
この曲、今日の私には、今回の震災犠牲者の鎮魂歌に
聴こえた。
5曲目、詩の朗読と演奏。
かなりシュール。
そして、6曲目とアンコール1曲のライヴだった。
JAZZ だろうと思って行ったのだが、JAZZ ではなく、
スゴイオリジナリティの蜂谷さんの感性を
いっぱい浴びた感じ。
結構、楽しかった。
今夜のライブ、友人の K彦に誘われて行った。
彼は、震災後、結構ライヴに足を運んでいるという。
音楽業界の人なので、ミュージシャンに付き合いの
ある人が多い。
そのミュージシャン達が、震災後ライヴをやるか中止にするかで
本当に悩んでいたという。
たくさんのライヴが、色んな事情で中止や延期になっている中
「やろう!」 と決心したライブに、そのミュージシャン達を
応援する気持ちで出かけたのだという。
そして、改めて音楽の力を感じているという。
その彼が、やはり仕事のお付き合いもある蜂谷さんのライヴに
私の大好きなギターの馬場さんが出るというので
誘ってくれたのだった。
震災直後は、エンタテイメントなんて、優先順位で言えば
最後の最後。
なくても良いもの。
でも、少しずつ復旧に向かい始めると、被災地でも
音楽や笑いは、心の栄養のようだ。
何が書きたいのか うまくまとまらなかったけど、
このままアップすることにしよう。
2011.4.5
Martin Taylor & Ulf Wakenius
昨日は、Martin Taylor & Ulf Wakenius の
ライヴに行ってきた。 (@Cotton Club)
このデュオ公演は、4月1、2日は、香港、
4、5日が東京、そして、6日は韓国ソウルで、
Jack Lee を迎えて、3人で 行われるようだ。
ライヴは、ウルフのソロ演奏、マーティンのソロ演奏、
そして、デュオと3部構成。
冒頭、ウルフが、(英語なのでたぶん)
「マーティンと私は、日本をサポートするために演奏します」
というようなことを言った。
もう、それだけで涙腺が切れてしまった。
この時期、多くの外タレが来日をキャンセルしている。
自国民に日本 (特に東京) からの避難勧告を出している国もある。
そんな時期に、日本に来て日本人のために演奏しようという
彼らのミュージシャン・シップに打たれたのだ。
映画 『タイタニック』 で、船が沈み始めているのに
避難しようともせず、甲板で演奏を続ける音楽家たちの
姿を思い出した。
いや、別に日本が、東京が、沈みかけているわけではない。
それでも、来日をキャンセルする外国人が多い中、
もしかしたら被爆するかも知れないこの地に
音楽を届けにきてくれた彼らに感動したのだ。
マーティンも何やら話していたのだが、残念ながら、
聞き取れなかった。
間違っているのだろうが、私には、
彼の21歳の息子が5日前に亡くなった、という風に
かなりトンチンカンに 聞こえてしまった。
昨日ほど、英語が聞き取れないことが悔しいことは
なかった。
たぶん、赤十字がどうのこうのと言っていたので、
新曲の話だったのだろう。
マーティンの新曲 『One Day』 は、その収益を赤十字を通して、
東日本大震災の義捐金に寄付されるらしい。
↓
『One Day』
(なんと購入しなくても最後まで聴けてしまうが、ダウンロードしよう!)
演奏は、素晴らしく、美しかった。
マーティンは、何度もライヴに行っているほど、好きだが、
ウルフは、CD を聴いて その早弾きがどうも好きに
なれなかった。
でも、ナマで聴くとその早弾きも嫌味ではなく、
自然に聴こえるから不思議だ。
それぞれのソロはもちろん、
おそらく滅多に聴けないだろうデュオも素晴らしかった。
貴重なライヴを観れて良かった。
2人に来日してくれて ありがとうと言いたい。
そして、彼らの演奏を聴きながら、
これから日本がどうなっていくのか分からないが、
いつもタイタニック号の音楽家たちのような自分でいたい、と
思ったのだった。
帰りに通りがかった居酒屋の店先に出ていたホワイトボード。
↓
2011.4.6
Leon Russel
23才の時、サンフランシスコに行った。
滞在中に、たまたま 近くのクラブで
レオン・ラッセルのライヴがあることを知った。
当日、楽しみにして出かけると、
店のドアに 「ライブ中止」 の貼紙がされていて、
非常に残念だった覚えがある。
どうやら、ドタキャンだったようだ。
私は、特にレオン・ラッセル本人のファンと言うわけではないが、
彼が書いた曲には 今やスタンダードとも呼べる名曲があり、
それらは、たびたび演奏していて、それなりの思い入れがある。
誰もが聴いたことがあるであろう (カーペンターズで有名な)
『ソング・フォー・ユー』、『マスカレード』、『スーパースター』 は、
レオン・ラッセルの曲なのだ。
他にも 『デルタ・レディ』 なんかもバンドでカバーしていたこともある。
今月17日、彼のライヴが東京である予定で、
予約もしてあったのだが、数日前に中止になった。
発表には、「地震の影響によりアーティストが来日を
取りやめたため」 とある。
残念。
ライヴを観られないことも残念だが、来日を取りやめられたことも
残念。
アメリカでは、3月17日付けの CNNテレビで
「原発の冷却に失敗。放射能が (翌日) 金曜日に
米国に到達する可能性あり」 と 報道されたり、
英国では、東京がゴーストタウンになってしまったという
報道もあったそうだ。
来日キャンセルにはそういう背景もあるんやろう。
報道ってコワイよな。
↓
世界で吹き荒れるパニック報道 [2011年3月27日(日)]
(ちょっと古いけど参考まで)
レオン・ラッセルは、今回が初来日というわけではなく、
過去にも何度か来日しているのに
26年ぶりに 行こうと思った時にキャンセルになるとは、
よほど縁がないということか。
2011.4.13
上原ひろみ - ソロ・ピアノ -
今年は4人もの日本人がグラミー賞を受賞したと、
ニュースになったこと、覚えておられる方も多いだろう。
その中の一人、上原ひろみは、
「スタンリー・クラーク・バンド・フィーチャリング 上原ひろみ」 として
『最優秀コンテンポラリー・ジャズ・アルバム』 を受賞した。
今日は、その上原の ソロ・ピアノ のライヴに行って来た。
会場は、COTTON CLUB。
もともと、4月13日(水)〜17日(日) 、COTTON CLUB では、
クリスチャン・マクブライド・ビッグ・バンドの公演が予定されていたが、
地震の影響により公演延期となった。
「緊急決定!」 と題されたメールで COTTON CLUB から、
上原の公演 (4月13日〜17日) の案内が届いたのが、
4月2日だ。
数年前、上原のコンサートのチケットを取ろうとして
全然取れなかったことがあり、また、ソロ・ピアノというのも
いつもやるわけではないので、これはチャンスと、迷わず予約した。
ちなみに、全公演、満席でソールドアウトだ。
上原のピアノは、CD ではもちろん、テレビでも聴いたことがあるが、
ナマ は初めて。
今日は、2nd ステージを観に行ったのだが、
1st の終わりが押したようで、予定時間になっても 中々開場しない。
(きっと 1st は盛り上がったんやろな) と期待が膨らむ。
予定の 9:30 を10分以上過ぎて、会場が暗くなり、
満席の会場の拍手に迎えられ、上原の登場。
おお、あかん、登場しただけで感動してしもた。
ピアノの前に座り、まるで、何かが降りてくるのを待つように
数秒の沈黙のあと、彼女は弾き始めた。
はっきり言って、思ってた以上だった。
聴きながら、私は、(ピアノのことを知らなかった) とさえ思った。
弾いている彼女の周りを音楽の妖精が取り囲んでいるかのように見えた。
完全に何かが降りてきてる。
彼女は、完全に解放されている。
ああ、またしても、神業を観てしまった。
これは、凄い。
アンコールは、『上を向いて歩こう』。
あんなに ソウルフルでブルージィな 『上を向いて歩こう』 は
もちろん、初めて聴いた。
一緒に行った妻の感想、
「その人がその人であることに触れると魂の栄養になる」
2011.4.14
レベル7 の影響か
レオン・ラッセルの公演に続いて、予約していた
「カーラ・ボノフ & J.D.サウザー」 のライヴが中止になった。
5月10〜11日 大阪、13〜14日 東京で予定されていた公演で、
私は、13日を予約していたのだ。
【公演中止のお知らせ】には、
原発事故の影響により、アーティストが来日を
取りやめとしたため中止とさせて頂きます。
公演を心待ちにされていた方にはお詫び申し上げます。
とある。
残念やなぁ。
楽しみにしてたのに。
カーラ・ボノフの CD は 数枚持っているが、
特に1979年の 『Restless Nights』 というアルバムが好きだ。
(というか、他のアルバムは ほとんど聴いてないな。)
このアルバムのレコーディングには J.D. サウザー (cho)、
ドン・ヘンリー (cho)、アンドリュー・ゴールド (cho)、
デヴィッド・リンドレー (gt) なども参加している。
ヒット曲 『Trouble Again』 は もちろん、
『When You Walk In The Room』 や、
バラード 『Restless Nights』 など 良い曲が多い。
私はこのアルバム、70年代のウエスト・コースト・ロックの
名盤の1枚だと思っている。
そして、ラストを飾る 『The Water Is Wide』 には、
ジェイムス・テイラー がギターと歌で参加している。
これが、また ええのだ。
そして、J.D. サウザーといえば、
1979年の 『You’re Only Lonely』。
この曲だけでも充分なのだが、私は 1984年のアルバム、
『Home by Dawn』 のラスト曲 『All I Want』 も好きだった。
確か、「僕のしたい全ては、僕の夢を実現させることなんだ」
そんな歌詞だった。
なんとなく、今度いつ観れるか分からなくなった感が強い分、
残念度も高いが、ぜひまた2人の公演を実現して欲しい。
レオン・ラッセル同様、彼らも初来日ではないが、
今回初めて観に行こうと思ったのだった。
The Water Is Wide - Karla Bonoff
2011.4.16
THE BAWDIES
先日、FM ラジオから 「THE BAWDIES」 というバンドの曲が
流れてきた。
あまりにカッコよいので調べてみたら、
なんと日本の若手バンドで びっくり!
ジンガイ (外人) だとばかり思っていた。
英語で歌っているのだが、
あの、日本人が歌っている 「カタカナ感」 がないのだ。
発音は良いのかどうか分からないけど。
YouTube で数曲聴いたけど、どれもカッコええ。
古い R&B なんかの匂いがプンプン。
おじさんに言わせると、元ネタが分かる曲もあって
それはそれで楽しい。
ギターの使い方とか、好きやなぁ。
ヴォーカルがベーシストというのもええなぁ。
ポンニチ臭さなし。
めちゃくちゃよろしい。
ラジオから流れていたのは、ゲストで AI が 参加している、
THE BAWDIES / LOVE YOU NEED YOU feat. AI 。
20年前にも日本人のこういうバンドは、あったと思うけど、
どうも、あの頃は まだ物真似の域を出てなかったような気がする。
けど、この子らは ちがう。
R&R、R&B が もう、血肉になってるということか?
体がついて行かないだろうから (トホホ)、たぶんライヴには行かないけど、
ドライヴしながらガンガンかけたい感じ。
2011.4.16
Le Velvets
仕事でお世話になっている方から、チケットを頂いたコンサートに
行ってきた。(@国際フォーラム Cホール)
「Le Velvets (ル ヴェルヴェッツ)」 という日本人男性 5人組の
コーラスグループのコンサートだ。
今年1月、通販チャンネル番組で アルバムを発売し
デビューしたらしい。
5人全員が音大、芸大 の声楽科卒という本格派。
当然、ハーモニーは美しい。
2人でハモッただけでも そのハーモニーは リッチだ。
演奏曲は、歌謡曲からジャズ、ポップス、ロック、
そしてクラシック と何でもあり。
でも 私の感想としては、
クラシック・コーナーが一番良かった。
アカペラでやった前奏曲と 「誰も寝てはならぬ」 あたりが
一番印象的。
さすがは 声楽科卒だ。
アンコールでやった 「QUEEN メドレー」 も面白かったが、
アレンジが 色々詰め込みすぎな感じがしたのが残念。
きっとメチャクチャ練習したんだろうと思うけど。
ぜひ、「ボヘミアン・ラプソディ」 だけ、単独でとり上げて欲しい。
どちらかというと歌謡曲より、クラシックや
「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」 のようなクラシックよりの曲が
合っていると思った。
そういう意味では、「ボヘミアン・ラプソディ」 もありだ。
今までにないタイプのグループなので、
ぜひ新しい世界を創り上げて欲しい。
Le Velvets Official Website
2011.4.17
RELEASE
数日前、ジャズ・ピアニストの上原ひろみのライヴを観て、
「彼女は、完全に解放されている。」
と書いた。
この 「解放されている」 とはどういうことなのか。
別の表現でいうと 、
「解き放たれている」 (解放の漢字のままやん) 、
「自由であること」 ということだ。
何から自由なのか。
「あらゆる制限から」 である。
また、「迷いがない」、「恐れがない」 と言ってもいい。
何も恐れない、自分の失敗も、人の評価も、
どんな結果も恐れていない。
全てを受け入れている。
生きている限り、色んなことがある。
それに対し、自動的に 色んな反応が起こり、
色んな思い・考えが浮かぶ。
でも、ピアノの前に座ったとき、
(あるいは、ピアノに限らずステージに上がったとき)
自らをその域へ持っていける人たちが
一流と呼ばれるんやないやろか。
上原が、演奏を終え、立ち上がり、観客に頭を下げる。
拍手が鳴り止み、再びピアノに向かい腰かける。
そして、ほんの数秒の沈黙の時が流れる。
そのわずかの間のことを
「何かが降りてくるのを待つように」
と書いたが、一瞬の祈りにも、精神統一のようにも 見える。
あの瞬間に 彼女は自らを解き放しているのではないだろうか。
2011.4.21
またまたキャンセル
5月7日に観に行く予定だったライヴが、これまたキャンセル。
楽しみにしてたのに・・・。
ちょっとマニアックやけど、
メンフィス・ソウル 「STAX RECORDS」 黄金期を
支えた伝説の3人が、ここに終結!
というライヴだ。
伝説の3人とは、
Steve Cropper (g) 、Donald "Duck" Dunn (b) 、
Eddie Floyd (vo) のこと。
それに、Steve Ferrone (ds)、Lester Snell (key) が 加わっての
来日予定だった。
伝説の3人について書くと、あまりにマニアックなので詳しくは
触れないが、非常に残念だ。
Steve Cropper をナマで観たことがなかったので、
特に楽しみにしていたのに。
案内には、「震災の影響により延期とさせていただきます」 とあるが、
次回はいつのことか分からないだろうから、実質、一たんキャンセルだな。
でも、こんなことで悲しんでいるなんて、考えてみればホント贅沢で
幸せな話だ。
2〜3月に予約したライヴが6本あった。
(経済的に) ちょっと行きすぎかな、と思う部分もあったのだが、
6本中3本が キャンセルされた。
結局、自分のサイズに納まるということか。
2011.4.29
TOTO
5月に予定されていた TOTO 日本公演が、
震災の影響で 9月に延期された。
今回は、キャンセルではなく 日程も決定している延期。
私は、5月24日の日本武道館公演のチケットを
入手していた。
チケットは そのまま9月の公演に使えるし、
払い戻しも出来る。
もちろん、払い戻しをする気はない。
TOTO は、すでに解散したバンドだが、今回、
ALS (筋萎縮性側索硬化症) と闘病している
マイク・ポーカロ (b) を支援するための再結成で、
来日予定メンバーは、
スティーヴ・ルカサー (g, vo)、デヴィッド・ペイチ (key, vo)、
サイモン・フィリップス (ds)、スティーヴ・ポーカロ (key, vo)、
ジョセフ・ウィリアムズ (vo)、ネイザン・イースト (b)、
となっている。
ドラムの サイモン・フィリップス は、
ジェフ・ポーカロ の後釜としてバンドに加入していたが、
ベースがネイザン というのは、意外。
でも彼は、 FOURPLAY から エリック・クラプトン まで
何でも演るので、そう考えると 意外ということもないか。
TOTO は、LA の スタジオ・ミュージシャンが集まったバンドで、
1978年に アルバム 『TOTO』 でデビュー。
私は、この 1st アルバムが一番好きで いまだに時々聴く。
バンド名 「TOTO」 の由来は、彼らが ボズ・スキャッグスの
バックバンドで来日した時、日本のどこのトイレに行っても
便器に 「TOTO」 と書かれてあったので、
「そんなに有名なら、バンド名を 『TOTO』 にしよう」 と
決めた、という話を本気でずっと (30年以上) 信じていたのだが、
今回 改めて調べてみると、それはメンバーの誰かが、
ジョークで言ったようだ。
バンド名の由来は、諸説あるようだが、
「toto」 はラテン語で "total" 、あるいは
"all-encompassing (網羅的な)" を意味するというところから
来ている、というのが公式な発表のようだ。
さて、そんな TOTO。
私は、1980年、彼らの初来日を大阪厚生年金会館大ホールで
1982年の2度目の来日を大阪府立体育館で 観た。
1980年は、第1期のメンバーで、ジェフ・ポーカロの
ドラミングだけ観ていても飽きないという衝撃的な体験を
覚えている。(当時、私は高校3年生)
2度目の来日時は、ベースが デヴィッド・ハンゲイト から、
マイク・ポーカロ に替わっていて、マイクのベースを弾く姿が
がに股で (カッコ悪) と思ったことを覚えている。
その1982年の公演は、当時の彼女と行く約束になっていたのだが、
その1ヶ月ぐらい前に、私が振られてしまった。
でも、2人とも TOTO が好きだったので、コンサートには一緒に
行くことになった。
当日、約1ヶ月ぶりに彼女に会い、コンサートのあと、
復縁を迫ったのだが、あえなく撃沈したという思い出がある。
ああ、青春。
そんな 思い出のTOTO。
9月の来日公演は、実現されることを心から願っている。
2011.5.1
ギター・マガジン・フェスティバル
リットー・ミュージック が刊行している 「ギター・マガジン」 という
雑誌がある。
ロックから フュージョン、ジャズまで、ギターに関する
専門誌だ。
1980年11月に創刊号が発売されたので、
昨年で 30周年だった。
創刊当時、私は高校3年生だったのだが、
なんと、創刊号から現在に至るまで、
毎月、一度も欠かさずこの雑誌を講読している。
そのギター・マガジンがライブ・イベントを開催した。
その名も 「ギター・マガジン・フェスティバル」。
今日は、そのイベントに行ってきた。
会場は、東京ドーム・シティ・ホール。
15時開演で 終わったのが、21時半ごろだったので、
6時間半の長いイベントだった。
長かったけど、そんな長さを感じないぐらい、
楽しいライブだった。
何よりも今日は、音楽を楽しめる幸せをヒシヒシと感じた。
出演は、下記の6組。
1..高中正義
2.渡辺香津美 & 小沼ようすけ ジャズ・ギター・デュオ
3.ダージリン (Dr.kyOn & 佐橋佳幸)
4.松原正樹 × 野呂一生
5.渡辺香津美 JAZZ 回帰トリオ
6.Char
私は、6組ともに興味があったが、中でも久しぶりに
ナマで観る Char と、香津美&小沼デュオあたりが、
目当てだった。
Char は、もちろん良かったのだが、トップバッターの
高中が非常に良かった。
私は、18〜19歳の頃、高中が好きで、
青いSG (ヤマハのギター) も買ったほどで、
彼のコンサートにも何度か行った。
でも、この数年は、ほとんど聴かなくなっていて、
今日もそんなに期待していたわけではなかった。
ところが、1曲目 「Alone」 で完全に引き込まれてしまった。
演奏曲を1曲除いて全部知っていたという、
私には超ナツメロライブとなった。
「Early Bird」 「Jumping Take Off」
「Ready To Fly」 「Blue Lagoon」 等々。
ラストは、「黒船」。
いや、高中、いいよ〜。
何度もウルウルしてしまった。
今年デビュー40周年だという。
40年周年ライブも行こうかな。
(9月に日比谷野音でやるらしい)
香津美&小沼 デュオ は、もっと狭いライブハウスで
観てみたいな。
ダージリンは、これまた久しぶりの佐橋さん。
(松たか子のダンナね)
今年は、4年ぶりに 山弦でも活動するとのこと。
松原正樹×野呂一生 のラスト曲、「Sniper」。
これまた、きっと20年ぶりぐらいに聴いたんちゃうかな。
ちょっと感激。
そして、2度目の登場の渡辺香津美。
渡辺香津美 JAZZ 回帰トリオ。
香津美さんはもちろん凄いが、
井上陽介(b)、則竹裕之(d)、この2人がまた凄い。
特に則竹の反応の速さ。
ラストは、Char。
今回は、彼がこの1年ほど進めてきたプロジェクト、
「TRADROCK」 (70年代ロックのカバー) からの曲が続き、
オリジナルは演れへんのか、と思ってたら、
ラスト曲 「迷信」 から、「からまわり」 に!
おお、これまた何年ぶりに聴くだろう。
ビートルズやクラプトンをあんな風に解釈して
カバーするあたりは、さすがやな。
あい変らず、カッコええし。
そんなわけで、大変楽しく、元気になれるライブ・イベントだったのだ。
会場には、ギターや機材も展示されており、
休憩時間は、見て楽しむことも出来た。
客層は、男性率、95%ぐらいで、おっさんがほとんど。
かなり平均年齢高かったと思う。
会場内がおっさん臭かった。
ギター・マガジン・ブログ (写真・Set List が見れます)
2011.5.7
渡辺香津美 meets 大西順子 −DUO−
元々今日は、Blue Note へ、
STAX!
featuring STEVE CLOPPER,
DONALD "DUCK" DUNN & EDDIE FLOYD
というライヴを観に行く予定だったが、
震災の影響で そのライヴは中止になった。
中止決定後、1日限定で 渡辺香津美 (gt) & 大西順子 (pf) の
デュオ出演が決まった。
キャンセルのおかげでこういうレアな企画が
持ち上がったというわけだ。
これは、珍しい組合せなので観に行くことにした。
ピアノとギターのデュオはとても少ない。
なぜ少ないかというと、この組合せは、難しいからだと思う。
どんなことやるのか、全く予想がつかないので
楽しみに出かけた。
渡辺香津美といえば、つい数日前、
ギター・マガジン・フェスティバルで観たばかり。
1週間に2度目も聴くことになったが、今日は、ハコが
Blue Note ということもあり、間近に観ることができて、
良かった。
曲はというと、それぞれのオリジナルとスタンダードを
混ぜながらの演奏。
印象に残ったのは、香津美オリジナルの 「遠州つばめ返し」、
スタンダードで、「Stella By Starlight」、「Once I Loved」
本編ラストの、「UNICORN」。
これがまた、ピアノとギターだけでも十分面白い。
アンコールに、よく聴くスタンダードのブルース(曲名不明)、
そして オーラス は、「Round About Midnight」。
たぶん、そんなに細かいリハーサルはしていないと思うけど、
あれだけ息を合わせられるのは、
さすがとしか言いようがない。
時々、4バースなんかでかぶったりしてたけど、
それもライヴならでは。
面白いライヴだった。
これなら、時々やって欲しい。
大西順子というと、昔、彼女の高校時代の
同級生だった人に 話を聞いたことがあるが、
高校時代、(ピアノの練習のし過ぎで)
彼女には爪がなかったという。
爪がなくなるほどピアノ弾くってどんなんやねん。
一方、渡辺香津美についても 彼の高校時代の同級生から
話を聞いたことがある。
香津美は、授業中もギターのイメージ・トレーニングを
していたそうだ。
つまり、楽器を持たずに 指だけ動かして
弾いているかのように練習をするのだが、
時々、「あっ」 という風に顔をしかめたそうだ。
どうしたのか訊くと、「間違った」 と答えたそうだ。
なんかすご過ぎるよな。
どっちの話も。
2011.5.14
Cornell Dupree
5月8日、ギターリストの コーネル・デュプリー が亡くなった。
この数年、肺を患っていたそうだ。
享年68歳。
私には好きなギタリストがたくさんいるが、彼もその一人。
派手さはないけど、渋いギタリストだった。
最後にナマで観たのは、
2005年8月 Blue Note Tokyo における
”Cornell Dupree & The Soul Survivors” の公演だった。
1985年、ニューヨークのクラブでも観たし、
1988年の Gadd Gang の来日でも (大阪で) 観た。
その時の ピアノは リチャード・ティー。
リチャードも 1993年に他界。
コーネルは、70〜80年代、リチャードとともに
「Stuff」 というバンドに在籍していたが、
その Stuff のもう一人のギター、エリック・ゲイルも
1994年に他界。
今頃あっちで、3人でセッションしていることでしょう。
合掌。
1976年のStuff
2011.5.19
JOE SAMPLE & THE CREOLE JOE BAND
featuring RAY PARKER Jr., JUNE YAMAGISHI
& C.J.CHENIER
アメリカに渡って活躍しているギターリストの一人に、
山岸潤史という人がいる。
私は、この人のギターが好きで、彼が日本で活動していた頃は、
何度か、ライヴに足を運んでいる。
ざっと覚えているだけでも、7〜8回は観た。
とっても、歌心のあるギターを弾く人なのだ。
今回、なんとジョー・サンプルのバンド・メンバーとして、
来日 (帰国?) した。
何年ぶりかな。
彼のギターをナマで聴くのは。
江戸屋のブルース・ギターのイベントを 日比谷の野音で観たのが、
最後のような気がする。
調べてみると、1996年6月16日だ。
ちなみに、この日の模様は、CD と DVD にもなっている。
そういうわけで、楽しみにしていた、
「JOE SAMPLE & THE CREOLE JOE BAND」 の
ライヴ (@ Blue Note) に行ってきた!
メンバーは、
Joe Sample (accordion, key)
Ray Parker Jr. (g,vo)
C.J. Chenier (vo,accordion)
Nick Sample (b,vo)
Doug Belote (ds)
山岸 潤史 [June Yamagishi] (g)
Sharon Martin (vo)
Gerard Chemier (washboard)
もう一人のギターは、レイ・パーカー・Jr。
あの 「ゴースト・バスターズ」 の人だ。
上記メンバーの一番下の 「washboard」 はその名のとおり、
洗濯板。
金属製の洗濯板をこすって音を出す、パーカッションだ。
今日の演奏は、勝手にニューオリンズものだと思い込んでいたら、
ちょっと違って、「ザディコ」 というルイジアナの古くからの
音楽だった。
バンド名にある 「クレオール」 とは、ルイジアナに住む、
黒人とヨーロッパ人 (特にスペイン、フランス) のハーフを
指し、「ザディコ」 とは、そのクレオールの音楽らしい。
これは、ジョー・サンプルが ずっとやりたかったプロジェクトらしい。
ブルーノートのサイトには、「ルイジアナ・ファンク」 という
説明もあったが、私の印象は、ファンクというより 「古いR&B」 という感じ。
音楽はそれなりに楽しめつつも、大好きなタイプではなかったが、
山岸さんが、元気にギターを弾く姿を観られただけで良かった。
しかも、アメリカ人に混ざって。
これは 私的には、メジャーリーグで活躍する野茂 (古い?) とか
イチローを観るようなもんなのだ。
隣に座っていたおっちゃんが、やたらと大笑いしていたので、
ジョーやレイの MC や、ブルースの歌詞とか
かなり面白かった模様。
やっぱり、英語が分からんと100% 楽しめんっちゅうこっちゃな。
何べんも このこと書いてるような気ィ するけど。
そうそう、ジョー・サンプルが、蝶ネクタイをしていて、
メガネをかけてると、カーネル・サンダースに見えたよ。
2011.6.9
Amanda Brecker
父親が ランディ・ブレッカー (トランペット)、
母親が イリアーヌ・イリアス (ピアノ、ヴォーカル) という
音楽界のサラブレット、アマンダ・ブレッカー。
父親が ランディ ということは、マイケル・ブレッカーが
おじさんっちゅうこと。
彼女の CDデビュー (2008年) は、
雑誌に取り上げられていたので 知っていたけど、
なぜか 触手が伸びなかった。
でも、先月発売された ニューアルバム 『Blossom』 は、
全曲 キャロル・キングとジェイムス・テイラーの曲で、
キャロルの曲は、全曲 (5曲) 『つづれおり』 からということで、
(これは聴いてみたい) と 購入した。
ジェイムスの曲も大好きな 『Don't Let Me Be Lonely Tonight』 が
収録されている。
アマンダの歌は、初めて聴いたのだが、
ジャズではなく、ポップスど真ん中。
アルバムは、もちろん名曲ぞろいで、上質のポップス。
アレンジもあんまりひねらずに真っ向勝負という感じ。
声質が、明るくライトなので、『A Natural Woman』 も
アレサなんかに比べると極めてライトに仕上がっている。
この曲、私はもうちょっとブルージィな方が好きなのだが。
バックには、『Don't Know Why』 の作者、ジェシー・ハリスの他、
『つづれおり』 のレコーディングに参加したミュージシャンも
入っている。
ライナーノーツによると、
本人は、音楽に囲まれて育ったものの、
プロ・ミュージシャンになる気はなかったらしい。
なる気がなくてもなってしまう人もおるんやな。
2011.6.11
MIKE STERN BAND
この数年、ほとんど来日のたびに観に行っている
マイク・スターンを観てきた。(@Blue Note Tokyo)
2月のリー・リトナーとのライヴを2度観たので、
今年は これで3度目となる。
メンバーは、
マイク・スターン(ギター)
ランディ・ブレッカー(トランペット)
トム・ケネディ(ベース)
デニス・チェンバース(ドラムス)
この5年ぐらい、来日時のマイク・バンドは、ベースが、
クリス・ミン・ドーキー、ドラムが、デイヴ・ウェックルだった。
今回の来日、ベースはリチャード・ボナの予定だったのだが、
数週間前に 「アーティスト都合により 出演キャンセル」 と
発表され、トム・ケネディ に変更された。
マイクは、2005年に ボナと来日しており (その時のドラムもデニス)、
それ以来だったので楽しみにしていたのだが、変更になったのだった。
さて、この トム・ケネディ というベーシスト、
(名前は聞いたことあるような気もするが) という程度だったので、
(どんなんかな?) と 思ってたら、
さすがに このメンバー達とやる人、めちゃくちゃ 上手かった。
スラップは しないけど、2フィンガーで、ブリブリ 弾いてた。
ホントに 「ブリブリ」 という表現が合ってた。
そして、デニ・チェン。
相変らずのド迫力ドラミング。
8バースのたびに 拍手の起こるドラマーて そんなにおれへんで。
ドラム・ソロも圧巻。
ランディは、高速ソロで会場を沸かした。
いつもは、エフェクト (シンセ?) 音があんまり好きでは
なかったけど、今日はエフェクト音が少なくて、良かった。
マイクは、いつも通り、黒の長袖Tシャツで、
ホントに楽しそうに笑いながら、とんでもないスピードで、
弾いてた。
このメンバーのライヴ・アルバム出ないかな。
Tom Kennedy bass solo (Mike Stern Band)
2011.7.2
ギラ・ジルカ
数ヶ月前、偶然、ギラ・ジルカ (Geila Zilkha) という
シンガーを知った。
変わった名前だが、日本 (神戸) で生まれで、
イスラエル人の父と日本人の母を持つハーフ。
日本で生まれ育ったと言っても、英語の発音が
日本人のそれと違うのは、環境のせいだろうか。
昔は、大阪のテレビ番組に司会者などで出ていたようなので、
もしかしたら、見たことがあったのかも知れない。
彼女に興味を持ったのは、昨年10月に発売された
アルバムのフライヤーを見たのがきっかけ。
←そのアルバム
そこには、「竹中俊二さん (gt) とのデュエット曲を中心に〜」 と
書かれていた。
竹中さんは、数年前に一度、ライヴを観たことがあり、
その時、ギターについて直接 お話もした。
アルバムの曲は、オリジナルから Jazz のスタンダード、
今井美樹の 『Piece Of My Wish』 の英詞カバー、
民謡 『竹田の子守唄』 英詞カバーと ユニーク。
(これは、面白そう) とアルバムを購入し聴いたのだが、
良かったので、ぜひ ライヴを観たいと思っていた。
前置きが長くなったが、そういうわけで 今日、
彼女のライヴに行ってきた。
@ BODY & SOUL (青山のジャズ・クラブ)
メンバーは、
ギラ・ジルカ (vo)
矢幅 歩 (vo)
竹中俊二 (gt)
北村嘉一郎 (voice percussion)
ギラさんのソロ・ライヴではなく、矢幅さんとの
ツイン・ヴォーカルのライヴだ。
この2人は、SOLO-DUO というツイン・ヴォーカル・ユニットでも
活動している。
さて、ライヴの方はどうだったかというと、
これが期待を 思いっきり上回る最高のライヴだった。
「明日の仕事の準備があるので、1部で帰るかも」 と
言っていた妻が、結局 2部の終演 (23時過ぎ) まで、
いたほど。
素晴らしくて 泣けてきて、面白くて 涙が出る、
こんなライヴは、そうそうないと言えるぐらい良かった。
まず、4人の技量・センスが素晴らしい。
息もピッタリ。
伴奏は、ギター1本なのだが、ヴォイス・パーカッションの
北村さんが加わることにより、まるでバンドの演奏のようだ。
ヴォイス・パーカッションというのは、
声でドラムやパーカッションの音を出すことで、
最近のアカペラ・グループには、たいてい、一人いる。
しかし、この北村さんの ヴォイパ は、
今まで聴いたことのないものだった。
ドラムの音をやっていたと思ったら、
ベースラインを歌いだしたり、
時には、ベースラインを歌いながら、
同時にハイハットの音も入れたり、
曲によっては、ヴォーカルにハーモニーをつけたりと、
めちゃくちゃ多芸。
歌も上手い。(以前 コーラスグループに在籍)
おまけに、飛行機や車の音、掃除機の音なんかも。
大韓航空機の機内アナウンスは大うけ。
そしてヴォーカルの2人も素晴らしかった。
ギラさんの歌は、CD で聴いていたが、矢幅さんは初めて。
今日の MC で話されていたのだが、
2人がデュオを始めたきっかけが 神がかり的だ。
5年前、あるライヴハウスで 矢幅さんのライヴの日、
リハーサルをしていたら、ギラさんが自分のライヴの日だと
間違ってやってきた。
せっかくなので、その日一緒に演った というのが始まりだという。
矢幅さんがその数ヶ月前に、たまたま そのライブハウスを
訪れたら、ギラさんのライヴをやっていたらしく、
それが、矢幅さんが初めてギラさんを知った日で、
その初共演の日まで、2人には面識はなかったらしい。
そんな出会いで、あんな音楽が出来るのは、神秘だ。
縁ってあるんやな。
初共演から、相性が良かったのだろう。
今日の演奏でもホントに良いデュエットだと思った。
それから、ギターの竹中さん。
あんまり見たことのないギター (シンラインのフルアコ) を
弾いていたが、遠めには、ヘッドのインレイが YAMAHA に見えた。
ちょっと興味あったので、検索してみたがそれらしいモデルは
見つからず。
オリジナル・モデルかな。
それはさておき、やっぱり上手いな〜。
ほとんど指板を見ないで弾く。
譜面も見ていないようだった。
ああいうの聴くと、自分が人前で演奏するのイヤになるよ。
演奏は、全部良かったけど、特に印象に残ったのは、
『3年目の浮気』。
本人たちはいたってマジメに歌っているのだが、
爆笑もんだった。
この曲をあんな風に演るというセンスに脱帽。
それから、『Route 66』 『My Favorite Things』
アンコールでやった 『上を向いて歩こう』 『Spain』 あたり。
ぜひぜひ、同じメンバーでまた観たい。
いやぁ〜、今さらだが音楽って本当に素晴らしい。
興味のある方は、下記の動画をどうぞ。
ギターではなく、ピアノと ギラ、矢幅、北村による演奏。
ヴォイパも聴けます。
↓
"OVERJOYED"
こちらは、ギラさんと竹中さんのデュオ
↓
"SUMMERTIME"
ギター、カッコええなぁ。
前述したのは、このギターだ。
もひとつ、『ラブ・ストーリーは突然に』 の英詞カバー。
これは、SOLO-DUO (ギラ & 矢幅)で CDになっている。
小田さんの世界とは、別世界。
↓
"Suddenly A Love Story"
これ、最後、日本語になって欲しくなかったな〜。
2011.7.15
Rod Stewart
確か中学生の時だったと思うが、
ラジオから 『Sailing』 が流れてきた。
歌詞の意味は分からなかったが、
何やら、壮大で感動的なものを感じたのを覚えている。
それが、私の ロッド・スチュワート との出会い。
高校に入って、私より洋楽に詳しかった友人 I 君に
『Sailing』 の収録されているアルバム (LP)
『アトランティック・クロッシング』 を借りて聴いて、
ロッドのファンになった。
そして、1978年、高校1年生の秋、アルバム、
『スーパースターはブロンドがお好き』 が発売され、
『Da Ya Think I'm Sexy ?』 が 大ヒット。
その直後の来日ツアーはチケットが取れないほどの 大人気。
高校3年生の時 (1981年) の来日ツアーのチケットは取れたが、
そのチケット代が、6500円。
1985年の エリック・クラプトンが、4500円だったことを
考えると異常に高い。
それだけ、人気が高かったということだ。
私は、70年代後半 のロッドが大好きで、その頃のものを
今でもたまに聴くが、80年代以降の彼をほとんど知らない。
アンプラグド のアルバムを買ったぐらいだ。
2000年代に入ってからは、
『ザ・グレイト・アメリカン・ソングブック』 という、
カバー曲集を 数枚出していて、
1枚ダウンロード購入したことがあるが、
あんまり好きになれなかった。
話は、ロッド から ちょっと離れるが、
私は、ジェフ・ゴラブ という ギタリストが好きで、
CD を ほとんど持っている。
彼が、ロッドのバンドにいたことは、知っていたが、
ちょっと前に、ジェフ のサイトを見ていたら、
ロッドの ライヴ DVD に出演していることが書いてあった。
ジェフ は、日本ではそんなに有名ではなく、
今のところ、来日公演もない。
YouTube を観れば、演奏している彼の姿も観られるのだが、
できれば、ちゃんとした動画で観たいな と思い、
そのDVD を Amazon で調べてみると、なんと 1187円!
スゴイ 時代になったもんや。
中古品 ちゃうで。
新品 (輸入版) が、1187円 やで。
早速、オーダー。
で、その DVD を一昨日、真夜中に観たのだ。
これが、良かった。
めちゃくちゃ、良かった。
その DVD のタイトルは、
『One Night Only : Rod Stewart Live at Royal Albert 』。
2004年10月にイギリス、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで
行われた ライヴを収録したものだ。
前半は 70年代のロック、後半は オーケストラをバックに
『Great American Songbook』 からの曲 を中心にした選曲。
まず、観客が素晴らしい。
若いお姉ちゃんから、おばちゃん、おっちゃんまで、
みんな、ホンマにロッドのことが好きなのが伝わってくる。
もの凄い 一体感。
そして、ロッド。
全く カッコ良すぎ。
すごくリラックスして、ロッド自身が 楽しんでて、そして 観客を
思いっきり楽しませる、“これぞ スーパースター ” って感じ。
2004年ってことは、59歳。
『Rhythm of my heart』 で、バグパイプを持って登場した
ブロンドのお姉ちゃんを追いかける姿は、
まるで やんちゃでひょうきんな若者。
ゲストの ロン・ウッド とは、本当に仲良しなんだろうな、と
伝わってくる やりとり。
そして、元々 この DVD の目当てだったバンドのギタリスト、
ジェフ・ゴラブ も、 『Hot Legs』 や 『Sailing』 のソロで
たっぷり観れた。
ロッドの曲の中でも特に好きな、『You're in My Heart』、
『I Don't Want to Talk About It』 が、聴けたのも最高。
とにかく、こんなに ライヴDVD で楽しめたのは、珍しい。
17曲、約83分 、一気に観られます。(誰でもじゃないやろけど)
DVD のタイトルにあるように このライヴが一晩しかなかったのなら、
チケット入手は、競争率 高かったやろな。
YouTube に、ほとんどの曲がアップされているようなので、
興味のある方は、どうぞ。(とりあえず1曲だけリンクしときます)
↓
You're in my heart
ところで、驚いたのは、日本との コンサート会場でのマナーの違い。
お客さん、写真は撮るわ、携帯電話かけて、
誰かに聴かせてるわ、やりたい放題。
そら、ネットにあれだけ色々ライヴ映像が出てくるわけだ。
2011.8.25
3G
今日は、ビルボードライヴ東京へ、
「3G」 というバンドのライヴを観に行ってきた。
「3G」 のメンバーは、
仲井戸麗市 (Vocal&Guitar)
吉田建 (Bass)
村上 秀一 (Drums)
日本の音楽シーンに欠かせないベテラン3人が
今年結成したバンドだ。
私はこのバンドについて詳しくないのだが、数日前、
ビルボードライヴのスケジュールを見ていて、
ふと思い立って観に行くことにした。
ご存知のない方のために、簡単にこの3人の紹介をすると、
ギターの仲井戸麗市 (チャボ) は、「古井戸」、「RCサクセション」 を
経てソロ活動。
また、ストリート・スライダーズの土屋公平と、「麗蘭」 としても
活動している。
昨年10月で還暦、現在 60歳だ。
吉田建 は、ベーシスト、アレンジャー、プロデューサー。
その仕事は、沢田研二、泉谷しげる、吉川晃司、ウルフルズ、
氷室京介など。
現在、61歳。
そして、村上 秀一 (ポンタ)。
フォーク・グループ 「赤い鳥」 のメンバーとして、デビュー。
その後は、スタジオ・ミュージシャンとして、
バック・バンドとして、この人のドラムを聴いたことのない日本人は、
いないだろうというぐらいのセッションをこなしている。
仕事の一例は、井上陽水、大貫妙子、大村憲司、角松敏生、
沢田研二、長渕剛、ハイ・ファイ・セット、浜田省吾、福山雅治、
松岡直也、氷室京介、山下達郎、吉田美奈子、渡辺香津美、
などなど、歌謡曲から、ロック、ジャズまで何でもこい。
「宇宙戦艦ヤマトのテーマ」 なんかもポンタさんだ。
この人も今年、60歳。
「3G」 は、そんな おっさん達の新しいバンドというわけだ。
彼らには、オリジナル曲もあるようだが、今晩一夜限りの
ビルボードライヴでの演奏は、全曲カヴァーという企画で
楽しみにしていた。
当然、チャボが歌うのだろうから、
70年代の ROCK や R&B だろうと期待していたら、
正にその通りだったが、あまりにもマニアックな選曲で、
知っていたのは、数曲だった。
カバーしたアーティストは、ボブ・ディラン、エリック・クラプトン、
ヴァン・モリスン、リンゴ・スター、ローリング・ストーンズ、ザ・バンド、
CCR、オーティス・レディング、ジミ・ヘンドリックス など。
それらのアーティストの曲に日本語詞をつけてのカヴァー。
チャボが歌うだけでも、独特の世界なのに
日本語詞になるとますますワン・アンド・オンリーな
チャボ・ワールドだ。
それにしても、この人、ギターが上手い。
いや 「ギターが上手い」 というより、「ギターの扱いが上手い」。
今日は、ほとんどの曲でテレキャスターを弾いていたが、
手元だけで、あれだけ音色をコントロールできる人は、
あんまりいないんじゃないかな。
ええ音してた。
思わず、テレキャスターが欲しくなってしもた。(危険)
本編最後は、聞いたことある曲だけど、曲名も誰の曲かも
知らない曲。
曲名アナウンスしてたけど、ちゃんと聞き取れなかった。
これが、思わずウルウルしてしまうほど 良かった。
バンドが還暦越えなので、観客もおっさん、おばはんが
ほとんど。
ええ感じで、盛り上がってたよ。
2011.8.31
ミカリンバ
一昨日は、COTTON CLUB へ “ミカリンバ” のライヴに
行ってきた。
メンバーは、
Mika Yoshida (marimba)
Steve Gadd (ds)
Eddie Gomez (b)
Stefan Karlsson (p)
マリンバの 吉田ミカ は、ニューヨーク在住で、
クラシックだけではなく、ジャズ・フィールドでも活躍している。
上記 メンバーを見ての通り、ドラムは、スティーヴ・ガッド。
最近、スティーヴのドラムの気持ち良さを改めて感じており、
Stuff 時代の音源なんかをよく聴いている。
一昨日は、鹿児島から始まった今回のジャパン・ツアーの
最終日で、満席だった。
ライヴ前、入口で偶然、知り合いの M子ちゃんと会った。
聞くと、何と、吉田ミカの同級生で、中学のとき 吹奏楽部で
一緒に打楽器を担当していたという。
吉田ミカが 知り合いの友達とは、なんとまあ、世界は狭い。
マリンバ演奏を聴く機会は、滅多にないが、
「そんなこと出来るんや!」 という、超絶テクニックもあり
ビックリ。
JAZZ といっても、結構アレンジされていて、それはそれで面白い。
素晴らしかった。
興味のある方は、ぜひ 1曲ご覧ください。
↓
MIKA Marimba Madness (Jubilation)
アンコールで Michel Petrucciani の 『Cantabile』 を演った。
Michel Petrucciani は そんなに詳しくないのだけど、
『Cantabile』 は、美しく、そして どことなく哀しくて、
大好きな曲なので、感激。
Mikarimba Version は、見つからないので、
Michel、Gadd、Anthony Jackson の Version をどうぞ。
↓
Cantabile
2011.9.3
東京JAZZ その1
昨年に引き続き、今年も 東京JAZZ へ行ってきた。
@ 国際フォーラム・ホールA。
東京JAZZ は 2002年から続いており、今年が記念すべき
10回目の JAZZ コンサートのイベント。
私は、東京JAZZ はこれで、4度目。
過去には、チケットを買ったのが遅くて、2階席の一番後ろで
観たこともあったが、今年は割と早めに買ったので、
今日 (夜の部) は、1階席の14列目だった。
明日の夜の部も行くのだが、それは、12列目。
今日 (夜の部) の出演は、
1. quasimode
2. インコグニート
3. 上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト
feat.アンソニー・ジャクソン & サイモン・フィリップス
お目当ては、もちろん 上原 + A.ジャクソン + S.フィリップス。
1組目の 「quasimode」 は、日本人のクラブ・ジャズのバンドで、
名前も知らなかった。
会場は、盛り上がっていたけど、私としては悪いけど何かがイマイチ。
2組目の 「インコグニート」 は、ゴキゲンなバンドなので
一度は、ナマで観たいなと思っていた。
UK の アシッド・ジャズ、ファンク・バンドで、ええグルーヴやった。
リーダーの ブルーイが、最後の曲の前に長いことしゃべった。
英語なのであんまり分からんが、地震と津波の話。
日本人は、略奪とかしなくて、素晴らしい、
自分たちは、喜んで日本に演奏しに来た、音楽は 力だ。
そんな風に聞こえた。
意味は、良く分からなくても感動的な スピーチだった。
そして、
「TOKYO JAZZ FESTTIVAL の 『Festival』 とは何か?
『Festival』 とは、『Celebration of Life だ』 」
と言ったのが印象的だった。
3組目、本日のお目当ての上原トリオ。
今年4月、彼女のピアノ・ソロを聴きに行き、
強烈な体験をしたことは、ここに書いた。
今日は ソロでなく、ピアノ・トリオ。
だが、ただのトリオではない。
ベースが、アンソニー・ジャクソン、
ドラムが、サイモン・フィリップスだ。
やっぱり、凄かった。
「スゴイ」 以外の言葉が見つからない。
上原のソロも凄かったが、このトリオも凄い。
ひと言で言うと、ス・ゴ・イ。
1曲目から、Something が 降りてきてるのが分かる。
たまに表現したいことに技術がついていかないプレイヤーが
いるが、上原の場合、どこまで行っても技術が追いつかないことは
ないだろう。
上原はこのトリオで、今年、ニューアルバム 『VOICE』 を出した。
実はそのCDは、まだ未聴だったので、1曲目がそのCDの
タイトル曲 『VOICE』 だと知らなかったのだが、
演奏が始まったとき、その荘厳というか、おどろおどろしい曲調に、
あの地震と津波を感じ、311以降に作られた曲かと思った。
しかし、CDは、3月16日に発売されているので、
もちろん311以前に作られた曲だ。
それから、今日演奏された ベートーヴェンの
ピアノソナタ 第8番 「悲愴」。
上原流にめちゃくちゃアレンジされているので、
クラシックのそれとは、別ものだが、非常に印象的だった。
この曲も ニューアルバムに収録されている。
(早速、帰り道、携帯で 注文したよ。)
最後は、会場中、スタンディング・オベーション。
それにしても、この人、一体、どこへ向かってるんやろ、
どこまで行くんやろ・・・。
YouTube で探したら、このトリオで演ってるの見つけた。
今年7月22日のルーマニアでの演奏だ。
↓
Hiromi Trio Project Garana Jazz Festival 2011
アンソニー・ジャクソンの不思議。
ベースのアンソニー・ジャクソンは、指弾きもピック弾きもする。
で、ピックを使わないとき、よくギタリストがやるように
ピックを口ではさんでいる。
今日、ステージ横の大画面にアンソニーの顔が何度も
アップになったので気付いたのだが、
ピックが、唇に引っ付いているのだ。
口が開いているのに、ピックが落ちないので、
最初は、歯で挟んで止めているのかと思ったが、
そうではない。
何度も映ったが、唇も歯も完全に開いているのに、
ピックは、下唇に乗っかっている。
いや、普通、乗っているだけなら 落ちるだろうから、
引っ付いているとしか思えないのだ。
下唇に両面テープでも貼っているのか?
特別、ネバネバした唇なのか?
どういうことやろ?
2011.9.4
東京JAZZ その2
今夜も昨夜に続き、東京JAZZ へ行ってきた。
会場で 神保彰 を発見。
本日 (夜の部) の出演は、
1. 日野皓正 SPECIAL PROJECT
feat. 佐藤允彦、dj honda with 石井彰、日野JINO賢二、
須川崇志、田中徳崇、矢野沙織、荻原亮
2. TOKYO JAZZ SUPER GUITAR SESSION
directed by リー・リトナー
with special guests : マイク・スターン、布袋寅泰、
ジョン・ビーズリー、メルヴィン・デイヴィス、デイヴ・ウェックル
3. DMS (ジョージ・デューク、マーカス・ミラー、デヴィッド・サンボーン)
すごい面子でしょ。
昨夜のテーマは、「GROOVE」 だったけど、
今夜のテーマは、「THE JAZZ SPECIAL」。
まさにスペシャルなラインナップ。
まず、「日野皓正 SPECIAL PROJECT」。
正直、(何やってるのか分からん) って感じで、
あんまり楽しめなかった。
普通に演奏することに飽きると (?)、あんな風に
やりたくなるのだろうか。
ずっ〜と不協和音が鳴ってるような感じ。
79年の 『シティ・コネクション』 をニュー・アレンジで演ったけど、
昔のアレンジのまま、今の音で聴きたかったな。
そして、音のミックスも悪く聴きづらかった。
残念。
2組目、「TOKYO JAZZ SUPER GUITAR SESSION」。
今年2月、「LEE RITENOUR & MIKE STERN
with THE FREEWAY JAM BAND」 を2回観に行った。
このセッションは、その再演とも言えるが、
ドラムがサイモン・フィリップスから、デイヴ・ウェックルに
変わっている。
どっちかというと、サイモンの方が、ロックなイメージがあるが、
2人とも世界のトップレベルなので、私としてはどちらでも
大歓迎。(ちなみにサイモンは、昨日、上原トリオで出演。)
そして、そのメンバーに 日本から 布袋寅泰 が加わった。
布袋は、後半の3曲に参加。
マイクのバラード 『Wing and a Prayer』 のあと、リーが、
「さあ、ギアを変えましょう。ここからは、ロックです」 とMC。
確かに布袋が登場すると、世界が変わった感じ。
リーもマイクもラフな格好 (マイクは、黒のTシャツ!) なのに、
布袋は、黒のダブルのスーツにネクタイ、革靴、という
いでたちで、白のストラト (Fender) と Zodiac の
布袋モデルを弾いた。
フロントの3人が、凄く楽しんで演奏しているのが伝わってきて、
とても良かった。
2月に観たとき、「是非、DVD にして欲しいな」 と書いたが、
このたび、あの時の公演が DVD+CD で発売された。
昨日、買って ちょっと観たのだが、面白そうだ。
私が観た日では ないが、ゆっくり楽しむとしよう。
そして、東京JAZZ、今年の最後、「DMS」 だ。
DMS は、ジョージ・デューク、マーカス・ミラー、
デヴィッド・サンボーンの 頭文字を取ったスペシャル・ユニット。
3人のほか、ここ数年のマーカス・バンドのメンバー、
Federico Gonzalez Pena (Key) と Louis Cato (Drs)。
どんな曲するんやろと思ったら、3人のそれぞれの曲を
演奏していたようだが、私は、サンボーンをあまり聴いてないので、
知らない曲もあった。
となりの兄ちゃんは、曲が始まるたびに反応していたので、
デュークやサンボーンの曲も知っていたら、もっと楽しめたのだろう。
マーカスの曲は、全部知ってたけどね。
でも、『SWEET BABY』 を聴けたのは、うれしかった。
この曲、Stanley Clarke と George Duke の
「クラーク・デューク・プロジェクト」 の 1981年のヒット曲。
なんか、懐かしかったな〜。
東京JAZZ、良かったし、来年も行くだろうけど、
やっぱり、ジャズ・クラブで観る方がええなぁ。
2011.9.6
VOICE
先週 土曜日に 東京 JAZZ Festival で、観てきた、
「上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト」 の CD 『VOICE』 が、
昨日 届いたので、早速 昨夜、夜中に聴いた。
ネット・レビュー (Amazon) でも、非常に評価が高い作品だ。
曰く、
「期待を大きく超えました」
「全方位に向けた 『音楽』」
「(上原の) 代表作になると確信します」
「一瞬一瞬、一音一音魂がこもっている一枚です」
「これを超える作品は、今後10年でないのではないかと
思わせるくらいの傑作」
「五つ星では足りない」
というような賛辞が並ぶ。
褒めすぎちゃうかと思うが、聴けば分かる。
確かにこれは、凄くて、素晴らしい。
先日、ライヴで観たばかりということもあるのだろうが、
あの興奮がよみがえる演奏だ。
普通は、CD (スタジオ録音) を聴くと、ライヴに比べて、
どうしても、ちょっと面白みに欠けてしまうことが多い。
が、こいつは、違う。
CD でも十分、興奮するぞ!
アンソニー・ジャクソン & サイモン・フィリップスという、
チョイスは、大正解だ。
聴けば分かるが、いわゆるジャズっぽくない。
「上原はジャズではない」 などと言う、頭の固いジャズ・ファンに対し
「これをジャズと呼ばねば、ジャズに未来はない!」 という人もいれば、
「上原はジャズではなく、 ピアノそのもの。彼女こそがピアノである」
と書いている人もいる。
その人は、「あえてジャンルに分けるなら、このアルバムはロック」 と
書いている。
同感。
私も、プログレ・ロックだと思う。
だが、もう、ジャンルなど どうでも良い。
とにかく 聴け!
上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト
フィーチャリング・ アンソニー・ジャクソン&サイモン・フィリップス
VOICE
↑
初回限定版は、DVD 付。 急げ!
それにしても、変拍子って、こんなに気持ち良かったっけ?
ちょっと早いけど、今年のCD、NO.1 決定。
2011.9.10
Booker T. Jones
主に1960年代、ブッカー・T & ザ・MG's として、
オーティス・レディング、サム&デイヴ、ウィルソン・ピケット
など、R&B の音を作ってきたとも言える、
Booker T. Jones (org、gt、vo) のライヴを見てきた。
@ Blue Note Tokyo。
ザ・MG's のメンバーは、Steve Cropper (g) 、
Donald "Duck" Dunn (b) 、Al Jackson Jr. (dr) だったが、
今年5月に予定されていた、スティーヴ・クロッパー と
ドナルド・ダック・ダン のライヴは、残念ながら震災の
影響で中止になり、観られなかった。
ブッカー・Tジョーンズは、まさに ソウル・レジェンド なのだが、
外見は、親戚のおっちゃんを ファンキーにしたようで、
なんとなく親しみがある。
今回のメンバーは、
Booker T. Jones (organ,g,vo)
Vernon Ice Black (g)
Jeremy Curtis (b)
Darian Gray (ds)
ギターのヴァーノンが、ソロの時、ちょっとロックっぽさが
過ぎたのが残念だったな。
もっとイナタイ方が良いのに。
ジェレミーとダリアンのコンビは、適度にいなたくて、
ファンキーで良かった。
ブッカー・T.ジョーンズは、オルガンは素晴らしいのだが、
今日はギターも弾いて、数回、明らかにミストーンを出していた。
ギターもとても味のあるプレイだっただけに、惜しかった。
本人も苦笑いしてたけど。
演奏曲目は、『グリーン・オニオン』 や 『ジャマイカ・ソング』 など
往年のヒット曲のほか、最新作 『ザ・ロード・フロム・メンフィス』
からも数曲。
他に 『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』 (ボブ・ディラン) や、
『ボーン・アンダー・ア・バッド・サイン』 (アルバート・キング) の
カバー、そして、『ドッグ・オブ・ザ・ベイ』 は聴けなかったけど、
『I've Been Loving You Too Long』 を演ったよ。
やっぱり、私は こういうの好きなんだなと再確認。
一度でいいから あのバンドでギター弾きたい。
2011.9.12
DMS
featuring
GEORGE DUKE- MARCUS MILLER- DAVID SANBORN
ビルボードライブ東京にて、" DMS " のライヴを観てきた。
DMS は、ジョージ・デューク、マーカス・ミラー、
デヴィッド・サンボーンのユニット。
9月4日に、「東京JAZZ」 で観たのだが、
その時は、東京国際フォーラムという大きな会場だった。
今夜は、クラブでのライヴ。
当然、クラブの方がステージが近いし、お酒も飲みながら
楽しめるので、断然良い。
さて、ライヴの方は、やはり会場のせいだろか、
先日の 東京JAZZ での演奏より、
皆、リラックスしているように感じた。
5月の全米ツアーから始まった DMS のツアーも
明後日の札幌公演が最後のようだ。
今日は、東京公演の最終日ということもあってか、
観客も大いに盛り上がっており、後半は、半ばディスコ状態だった。
この3人がそろって盛り上がらないはずがないよな。
前半、ちょっとベースの音が 聴きづらく 気になったが、
演奏は、ファンキーで良かった。
東京JAZZ の時より、ドラムの Louis Cato が、
featuer されており、昨年9月の来日公演に比べて、
彼の成長を感じた。
といっても、プロフィールを見ると、
彼は結構ベテランのようなので、成長というほど
若くはないのかも知れないな。(若く見えるけど)
2歳からドラムを叩いているとあるから、キャリアは長いね。
毎年、マーカスのライヴには 行っている妻は、
アンコールに出てきた マーカス と握手し、大喜び。
「マーカスとアイコンタクトをとった」 と、のたもうておられた。
スマップのコンサートに行って、
「キムタクと目が合った」 というのと同じね。
2011.9.23
山根麻衣
山根麻衣という歌手をご存知か?
1979年にデビューした、ロック・シンガーだ。
私は、1982年に発売された彼女の 『WILL』 という
アルバムが好きで、当時 よく聴いた。
80年代、彼女のほかのアルバムも数枚聴いたが、
『WILL』 が一番好き。
あと、『THE DAY BEFORE YESTERDAY』 も良い。
『THE DAY 〜』 が1984年のリリース。
余談だが、このあと、テクノロジーの進歩とともに、
日本の (世界の?) 音楽は面白くなくなるのだ。
実際、『THE DAY 〜』 の次のアルバム 『月光浴』 では、
エレクトリック・ドラムになり、とたんに面白くない。
まだ 「打ち込み」 で ないだけ ましだが、
どうもいただけない。
あの当時は、それが新しいことだったのだから、
エレクトリック・ドラムが悪いわけではないのだが、
音楽に面白みが無くなったのは確か。
歌謡曲も然り。
その辺のことは、機会があったらまた書こう。
さて、今日、部屋を整理していて ずっと聴いていない
カセット・テープを いよいよ処分しようと思って、
大事にとってあった、山根麻衣のカセット (3本) を
久しぶり (たぶん20年以上ぶり) に聴いてみた。
あ〜やっぱり、ええなぁ。
ということで、思わず、MP3 で録音。
ちょっと音は悪いけど、充分聴ける。
もう、ほとんど30年前に録音したカセット、
レコードの ブチブチノイズが、逆にええ雰囲気や。
そういえば、たぶん86年だったと思うけど、大阪に来たとき、
ライヴ観にいったなぁ。(@バナナ・ホール)
確か、チケット買ったのが遅かったので、立ち見やった。
ロッド・スチュワートの曲、カバーしてたの覚えてる。
80年代前半の彼女のアルバムは、
今のところ CD化 されていないようだ。
テイチクさん、是非、CD化してください。
『WILL』 と 『THE DAY BEFORE YESTERDAY』 は、
必ず買いまっせ。
彼女、今は自主レーベルで、
「山根麻以」 に改名し 活動しているようだ。
2011.9.24
高中正義 “デビュー40周年” ツアー
今年5月、「ギター・マガジン・フェスティバル」 で、
久しぶりに観た 高中正義 に感動したことは、ここ に書いた。
「40年周年ライブも行こうかな」 と、書いていたが、
結局、行ってきた。 (^ ε^)
@日比谷野外大音楽堂。
チケットを買った時期が遅かったので、後ろから2列目だったが、
思っていたより 良く見えた。
5月の 「ギター・マガジン・フェスティバル」 は、
ギター・マガジンという雑誌の30周年を記念したイベントでも
あったのだが、あの時、高中は、
「30年前のギタリスト人気投票では、1位だったけど、
最近のギター・マガジンの 『100人のギタリスト』 という
企画では、何番目かな、と思って見たら、100人の中に
入ってなかった。
これは、ギター・マガジンからの 『がんばれ』 とい
うメッセージだと受け取っています」
というようなことを、話していたけど、
今日は、立ち見も一杯で、高中の人気の高さを感じた。
ステージには、パームツリーが配置されて、南国ムード満点。
メンバーは、
重実 徹 (Keyboard)
河野啓三 (Keyboard)
稲葉ナルヒ (Guitar)
岡沢 章 (Bass)
斉藤 ノブ (Percussion)
宮崎 まさひろ (Drums)
という、ベテラン勢で、当然だが、皆 上手い。
毎度、高中のコンサートは、客層は おっさんが多い。
40周年ということだが、私は 彼の音楽を聴いていた頃から、
30年で、あの頃の曲を演奏されると、特別 感慨深く、
何度か、ウルウルしてしまった。(年、とったなぁ。俺。)
ギター1本で、あれだけ観客を惹きつけられるのは、
彼の楽曲の良さだと思う。
もちろん、ギター・プレイも良いのだが、そのプレイが生きる、
彼のメロディと、アレンジ。
そして、歌心。
ギターは、1〜2曲ごとに持ち替えていたが、
ストラトより YAMAHA SG の音の方が、私は好きだな。
(彼の音楽では。)
そういえば、19歳の時、高中にあこがれて、
青色の YAMAHA SG モデルを買ったな〜。
ずい分前に 売ってしもたけど、やっぱり、ええよな。(危険)
2011.9.28
TOTO
昨日、5月に予定されていたが、震災の影響で延期になった
TOTO のコンサートに行ってきた。
@ 武道館。
メンバーは、
スティーヴ・ルカサー (g, vo)
デヴィッド・ペイチ (key, vo)
スティーヴ・ポーカロ (key, vo)
サイモン・フィリップス (ds)
ジョセフ・ウィリアムズ (vo)
ネイザン・イースト (b)
と、コーラス2名
おぉぉ! またもや、サイモン・フィリップス!
リー・リトナー&マイクスターン (2回)、上原ひろみ に続いて、
今年、4回目のサイモンだ。
私は、TOTO については、1978年のデビューアルバム、
『TOTO (邦題:宇宙の騎士)』 が一番好きで、
1982年の4枚目のアルバム 『TOTO IV (邦題:TOTO IV 聖なる剣)』
で、終わっている。
90年代のアルバムも2枚買ったが、あんまり好きになれず、
ほとんど聴いていない。
そんな私のなので、初期の曲をたくさん演って欲しかったのだが、
1曲目が、1st アルバムの "Child's Anthem" で、ゾクゾクしてしまった。
その他、"Georgy Porgy" 、"Hold the Line"、"Rosanna" 、
"Africa" 、 "Afraid of Love" が、初期4枚からの演奏曲。
って、1枚目と4枚目からやけど。
私としては、もっと初期の曲をやって欲しかったけど、仕方ないな。
意外なところで、マイケル・ジャクソンの "Human Nature"。
MC で言ったのかもしれないけど、
(なんで、"Human Nature" なんやろう?) と思っていたら、
知らんかったけど、この曲、スティーヴ・ポーカロの作曲だったのだ。
音響バランスが悪く、多少不満もあったが、
何よりも、オリジナルメンバーの、スティーヴ・ルカサー、
デヴィッド・ペイチ、スティーヴ・ポーカロの3人が元気で、
来日してくれたことに感謝。
やっぱり、サイモン・フィリップスは良かったし、
ネイザン・イーストも溶け込んでいたのは、さすが。
譜面も見てなかったし、やっぱり一流はちゃうな。
2011.9.29
KURT ROSENWINKEL STANDARDS TRIO
今年2月、初めて観に行って 感動した
カート・ローゼンウィンケル が、早くも、またまた来日したので、
観に行ってきた。
前回 (@ 新宿 PIT INN) は、入れ替えなしだったので、
5000円で たっぷり 2時間半ほど 観れたが、
今回は会場も コットンクラブに替わり、入れ替え制となった。
しかも、6500円に値上がり。
前回の休憩挟んで 3時間立ちっぱなしは つらかったし、
まあ、仕方ないか。
今回のメンバーは、
Kurt Rosenwinkel (g)
Eric Revis (b)
Justin Faulkner (ds)
前回とは、ドラマーが替わっている。
今回の来日は、東京公演の 3日だけだったようで、
今日は最終日だった。
(このあと、10月1日は Seoul、2日は Hong Kong で公演予定。)
一昨日 27日は、急遽 フライトがエンジントラブルのため
キャンセルとなり、エリックとジャスティンが間に合わず、
カート のソロ公演となったようだ。
それは、それで、貴重な公演だ。
観てみたかったな。
さて、今日の公演、演奏は素晴らしかったが、
音響があまり良くなくて、ちょっと残念だった。
前回の公演では、ギターの音を
「丸くソフトなのに強くて芯のある音」 と書いているが、
今日は、後半の 「強くて芯のある」 に やや欠けた感じ。
同じギター (D'Angelico のThinline) に 同じアンプ
(ツイン・リヴァーブ) なのに、なんでかな。
ベースは、ソロのとき、音程を聞き取れないような 音色だった。
おまけに、演奏が盛り上がるとドラムの音に比べ、
ギターが小さくて、聴きづらかった。
コットン・クラブで 音が悪いと感じたことは、
なかったような気がするので、益々残念。
3日間で 6公演に増えたためか、続けての来日のためか、
お客さんも思ったより、少なかった。
演奏は、一緒に行った 友人 K彦が
ドラマーを絶賛していたが、確かに一瞬、
カートを食ってしまうようなプレイもあったほど、
ええ感じだった。
カートは、前回ほどの衝撃はなかったが、
それでも、凄いことに変わりはない。
この1週間で、高中、TOTO、カート と、
3度のコンサート、ライヴ。
フュージョン、ロック、ジャズ とジャンルも色々。
ん? 高中って、フュージョンかな?
来週も、再来週もライヴの予定あり。
幸せなことや。
2011.10.9
Nothing But The Funk
昨夜は、Billboard Live Tokyo へ、
「Nothing But The Funk」 のライヴへ行ってきた。
「Nothing But The Funk」 は、“13キャッツ” の流れから生まれた
日米混合のバンド。
今から20年以上前、当時の彼女が、
「これ、かっこええよ」 と聴かせてくれたのが、
“13キャッツ” 。
Cat Gray (Key), Karl Perazzo (Per), 沼澤尚 (Drs) に
よって結成された ユニットだ。
その流れで 佐藤竹善 のサポート等があり、
Cat Gray は 抜けたものの、2001年ごろ
「Nothing But The Funk」 へ発展したようだ。
今回のメンバーは下記の通り。
沼澤 尚 / Takashi Numazawa (Drs)
森 俊之 / Toshiyuki Mori (Key)
レイモンド・マッキンリー / Raymond McKinley (Ba)
エディ・M / Eddie M (Sax/Vo)
マーヴィン・トンプソン / Marvin Thompson (Trb)
カール・ペラッゾ / Karl Perazzo (Per)
ティム・ステュワート / Tim Stewart (Gt)
沼沢 尚 は、彼がまだ日本では無名だったころ、
チャカ・カーンのコンサートで初めて見た。(たぶん1986年)
(えぇ? ドラマー日本人? 急にメンバーが来られなくなったので
トラ 〈代役〉 を入れたんかな) と思ったが、
沼沢は、アメリカでは認められていたのだ。
その次に チキンシャック のライヴで見たとき、
(こんな気持ち良さそうにドラム叩く人、初めて見た) と
思った。(1988年ごろ)
Key の森のことは、もちろん知っていたが、
あんな風にオルガンのソロを聴いたのは初めて。
これが良かった。
そして、ギターの ティム・ステュワート。
テレキャスターで ごっつ エエ音 出してたし、ツボを得たプレイだった。
ファンクといっても色々あるが、彼らの演奏は、
ちょっと泥臭い感じで私は好きだ。
ゴキゲンなライヴでした。
Nothing But The Funk SOUL POWER
(今回のメンバーと違うけど、森のソロから)
2011.10.14
CHAR
今年5月、ギター・マガジン・フェスティバルで、
久しぶりに観た チャー のコンサートに行ってきた。
会場は、武蔵小金井にある小金井市民交流センター 大ホール。
初めて行ったが、まだ新しいホールのようでとてもきれいだった。
チャーは、以前はホントによく観に行ったのだが、
この10年近くは、聴く音楽が JAZZ によっていたので、
観に行かなくなっていた。
2008年に Char&Jim Copley のライヴを観たのが、
ずい分久しぶりで、今年はそれ以来。
でも、CD は出るたびにチェックしているのだ。
今年リリースされた 『Char by Char』 という CDを聴いて
久しぶりにコンサートに行きたくなったのだった。
メンバーは、古田たかし (Dr)、澤田浩史 (Ba)。
帰り道、耳がジ〜ンとしていて、久しぶりにロックのコンサートに
行ったという感じ。
古い曲を新しいアレンジでやったり、
今年56歳のチャー、まだまだ若々しく、進化している。
印象的だったのは、ベンチャーズの曲を演ったあと、
ベンチャーズ作曲の『京都慕情』 (渚ゆう子) を
アコギで演奏 (インスト)。
これがよかった。
あと、『RESTAURANT』 もアコギで良かったな。
『気絶するほど悩ましい』 『逆光線』 『かげろう』 など
初期の曲から、ソロ、ピンククラウド時代の曲、
ジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトン、
ジェフ・ベック、ビートルズ、ベンチャーズのカバーと
たっぷり楽しめました。
ギターは、ダフネ・ブルーのストラト、ムスタング、
バーガンディミストのストラトと持ち替えていった。
新しいギター (Fender Custom Shop の Char モデル) は、
使わないのかな、と思っていたら、アンコールの
『アップル・ジュース』 でやっと使用。
どえらい太い音しとった。
実は、このモデル限定200本で売り出されるのだが、
8月に予約してしまいました。(来年、3月ごろ入荷予定)
柳ジョージ 逝く
柳ジョージが死去した。
63歳だったというから、まだまだ若い。
『雨に泣いてる』 は日本のロックの名曲のひとつだろう。
CM にも使われた 『微笑の法則 (スマイル・オン・ミー)』 は、
高校生のとき、文化祭で演奏した。
『青い瞳のステラ 1962年夏‥』 も好きな曲だった。
“和製クラプトン” と呼ばれることを本人は
どう思っていたんだろう。
一時期、黒いストラト (昔のクラプトンのトレードマークの
ギター) を持っていたのを見たことがあるので、
本人も意識していたのだろうか。
私はクラプトンも好きだが、“和製クラプトン” は、
単に見た目だけでそう呼ばれたんじゃないかと思っている。
音楽は似ているようでも違う。(当たり前やけど)
今日、チャーが 「友達が天国に行ったので・・・」 と
言っていたのは、柳ジョージのことだろうか。
ご冥福を祈る。
合掌。
2011.10.20
JOHNNY A.
ジョニーA のライヴに行ってきた。
@ Blue Note Tokyo
ジョニーA の名前は知っていたが、つい先日まで
彼の音楽は聴いたことがなかった。
アメリカに Gibson という大きなギター・メーカーがある。
そのGibson が、ジョニーA のシグネチャー・モデルを
出している。
大体、有名なギタリストのシグネチャー・モデルが多いのだが、
数年前にそのギターをカタログで見るまで、
私は彼の名前さえ知らなかった。
今回、彼がブルーノートに出演することを知り、
ギブソンがシグネチャー・モデルを出すほどのギタリストが、
どんな演奏をするのか、急に興味が出てきて、
ブルーノートのサイトで紹介されていた、その音を聴いてみた。
すると、なんと、ど真ん中。
ブルーズ、ジャズ、ロック、カントリー、それらを独自のスタイルで、
聴かせるギター・インストだ。
しかも、ギター・トリオ。
早速、アルバムをダウンロード購入し、聴いたら、
ええやないか。
こりゃナマで観たいな、ということで 2,3日前に予約し、
本日に至ったわけだ。
メンバーは、
JOHNNY A .(g)
Neil Taylor (b)
Ron Stewart (ds)
演奏は、1曲目のブルースから、思わず、「イェ〜!」 の連発。
しかし、お客さんが40人ほどと、えらい少ない。
今まで何十回もブルーノートに行っているが、
こんなに少なかったのは初めて。
(おかげで、すごくええ席で観れたけど)
今日からの3日間公演。
初日の2ndステージだったのだが、日が悪かったのかな。
少ないお客さんでも盛り上がったけど、お客さんが多かったら、
確実にもっと盛り上がったであろう演奏だった。
ま、私も名前ぐらいしか知らなかったぐらいだから、
知らん人多いのやろうけど、こういうの好きな人、結構おると思う。
ダイナミクス、スピード、トーン、フレーズ、申し分ないプレイでした。
ステージへの通り道の席だったので、演奏後、握手してもらった。
すごく力強く、しっかり握ってきて、彼の音楽と同じ握手だった。
興味のある方は、これ観てね。
↓
Oh Yeah
ビートルスの The Night Before のカバー
2011.10.21
Johnny A.のセット・リスト
ブルーノートのサイトに昨日の Johnny A.のライヴの
セット・リストが発表されていたので、
ここにも記しておく。
2011 10.20 THU. 1ST & 2ND
1.RED HOUSE
2.OH YEAH
3.THE WIND CRIES MARY
4.TEX CRITTER
5.KREA GATA
6.TWO WHEEL HOUSE
7.GET INSIDE
8.THE NIGHT BEFORE
9.YOU DON'T LOVE ME
10.WICHITA LINEMAN
11.JIMI JAM
12.ROCK ME BABY
「12」 はアンコールで、B.B.King のカバー。
2011.10.22
井上 銘 FIRST TRAIN
2007年の春から 2009年の秋まで 2年数ヶ月、
私は、某ジャズ・ギター教室に通っていた。
比較的 おっさんの生徒が多いその教室で、
一人、高校生の男の子がいた。
井上 銘君だ。
彼とはクラスが違ったので、直接 話したことはないのだが、
彼のお父さんも生徒で、お父さんとは発表会でお話したのを
きっかけに、今も たまにメールのやりとりをしている。
その銘君 (当時高校3年生) の演奏 を発表会で聴いたことを
2009年5月4日に ここに書いている。
ギターを始めて2年ほどで、めちゃくちゃ上手くなった
彼の演奏を聴き、エントリーでは最後に
これから先、どうなるんやろ。
と締めくくっている。
その銘君が、今月、CD デビューした。(しかもメジャー)
11月号の 「JAZZ LIFE」 (雑誌) では、カラー3頁の
インタビュー記事が掲載された。
ディスク・レビューには、「驚愕のデビュー・アルバム」 と
書かれている。
ジャズ・ギター界では、ちょっと異例な扱いようだ。
発売日である19日に そのCD が届いた。
感想は、「めちゃくちゃ良い!」。
もう、3〜4回は聴いたが、その異例な扱いも納得の作品だ。
とてもじゃないが、20歳の男の子 (失礼) が弾いているとは、
思えない。
彼のオリジナル曲も収録されているが、
演奏だけではなく、作曲も素晴らしい。
そして、他のメンバーも全員20代なのだが、これまた 素晴らしい。
買ったあと、一度聴いたら、CD 棚に埋もれてしまうCD が
多い中、これは確実に今後も聴き続ける作品だ。
今月、31日には、ブルース・アレイ・ジャパン (目黒) で、
CD 発売記念ライヴがある。
もちろん、予約済み。
今から、楽しみだ。
彼は今年、アメリカ、ボストンのバークリー音楽大学の、
授業料全額免除 (!) のスカラー・シップを獲得した。
来年は、留学するらしい。
これから先、どうなるんやろ。
井上銘 『ファースト・トレイン』 紹介映像
Mei Inoue 『FIRST TRAIN』 (Amazon)
井上銘のブログ
2011.10.31
井上銘 デビュー・アルバム発売記念ライヴ
先日、デビューアルバム 『First Train』 について書いた (これ)、
井上銘君 の 「デビュー・アルバム発売記念ライヴ」 に
行ってきた。
@Blues Alley Japan (目黒)
メンバーは、
(G) 井上銘、(Pf) 泉川貴広、(Ds) 柵木雄斗、(B) 若井俊也。
銘君は、今年20歳。
他のメンバーも 21歳、23歳、25歳 と若いバンドだ。
アルバム発売記念ということもあってか、満席。
開演前、お父さん、お母さんは、色んな人に ご挨拶で忙しそう。
それでも私を見つけて、挨拶に来てくださった。
私には、子供がいないのでご両親が どんな心境か
想像がつかないが、やっぱり、うれしいんだろうな。
演奏の方は、1曲目、銘君のオリジナル 「Hawk’s Eyes」。
私のお気に入りの曲だ。
一度聴いたら忘れられないような、印象的な メロディの出だし。
それだけで、成功だと思えるこの曲、
ギター・ソロの組み立てというか盛り上げ方が、また素晴らしい。
それから 印象に残っているのは、
銘君オリジナルの 「Village」、
レッド・ツェッペリンの 「Kashimir」、
ハービー・ハンコックの美しい曲 「Tell Me A Bedtime Story」
これは、全員の歌心あふれるソロに泣いちゃった。
そして、本編最後のアルバムタイトル曲 「First Train」。
これも銘君オリジナル。
ほかには、アルバムには入らなかった曲や、新曲も披露。
いやぁ、素晴らしかったね。
銘君はもちろん、メンバー全員。
銘君は、来年、バークリーに留学。
CD のフライヤーには、
今後の海外留学を機に
世界に向けて飛び立つ準備も万端
まさに可能性は無限大。
とある。
いやはや、本当に今後が楽しみだ。
昔、聞いたことがある。
マドンナが言ったらしい。
「そんなにがんばっているあなたを神様が放っておくわけがない」 と。
やっぱりね、高校時代、椅子に腰掛けたまま、
ギターを持って寝てることがあったという、
それぐらいギターを愛したら、音楽の神様が
ほっとかないってことなんだろうな。
20歳のギタリストの演奏を聴きながら、
来年50のこのおっさん、めちゃくちゃ、ギター弾きたくなったのでした。
2011.11.2
GENTLE THOUGHT Take 2
つ、ついに発売された!
1977年発売のダイレクト・カッティング、フュージョンの大名盤、
Lee Ritenour & Gentle Thoughts 『GENTLE THOUGHTS』 の
"Take 2" がCDで発売されたのだ。
『GENTLE THOUGHTS』 については、昨年、ここでも触れたが、
要するに アナログ・レコード時代、2種類のテイクが、
商品化されていたのだが、その後、CD 化されたのは、
"Take 1" の方で、私が高校時代に買った "Take 2" Version では
なかったのだった。
それで、("Take 2" の方も CD になれへんやろか) と
ずっ〜と思っていたのだった。
その "Take 2" が、先月、ついに発売されたのだ。
たった今、それを聴きながら、これを書いているのだが、
やっぱり、こっちの方がええな〜!
しかも、最新リマスタリング!
いや〜、正直、まさか発売されるとは、思ってなかったので、
めちゃくちゃうれしい。
きっと、私のように願っていた人がたくさんいたんだろうな。
雑誌の記事で発売を知って、アマゾンで すぐに注文し、
今日届いたところなんだけど、今、アマゾン見たら、
「一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です」 って。
3,903円の輸入版まで 在庫切れになっとる。
(国内盤は 2,100円)
やっぱり、皆、待ってたんやで。
『GENTLE THOUGHT (Take2)』
(Lee Ritenour and His Gentle Thoughts)
2011.11.3
Baked Potato Super Live!
昨日の 『GENTLE THOUGHTS "Take 2"』 に続き、
今日は、『Baked Potato Super Live !』 だ。
1982年にアナログ・レコードで発売された本作は、
1981年12月13、14、15日、L.A.の有名なクラブ、
「The Baked Potato」 でのライヴを収めたもの。
名義は、「グレッグ・マティソン・プロジェクト」 で、
メンバーは、グレッグ・マティソン (key)、スティーヴ・ルカサー (g)、
ジェフ・ポーカロ (ds)、ロバート・ポップス・ポップウェル (b) 。
これ、レコード発売と同時に買った覚えがある。
80年代にもCD化されたようだが、すぐに廃盤になったようだ。
その後、CD は 1999年に COOL SOUND から再発されたが、
大人の事情で オリジナル (Sony) のジャケットは使われなかった。
そのジャケ違いは、CDショップで見かけた覚えがあるが、
ジャケットが違うのもイヤだったし、その時は、あんまり欲しいと
思わず買わなかった。
そんな本作が今年、オリジナル・ジャケットに
最新リマスタリングで再発売されていた。
これは、買わなきゃ! と購入。
聴いてみると、(あ〜これ、これ!) って感じ。
結構、覚えてる。
やっぱり、名盤ですな。
4人とも素晴らしい。
このとき、ポーカロは、27歳。
ルカサーは、24歳。
ナマで観たかったな。
「Baked Potato」 には、1985年にアメリカを旅行した際、
LA滞在中に、確か3回行ったような気がする。
ラリー・カールトンとマイク・ミラー、もう1日は知らない
レゲエバンドだったと思う。
この 『Baked Potato Super Live !』 の音からは、
想像もつかないような、小さなライヴ・ハウスだった。
また行きたいけど、
もう、ルカサーやカールトンは出演してないよな。
・・・と書いて、何気なく Baked Potato のサイトを 検索してみたら、
ゲッ!
LARRY CARLTON
Two nights
November 16th and 17th
LARRY CARLTON on GUITAR
ABRAHAM LABORIEL on BASS
GREG MATHIESON on KEY
JOHN FERRARO on DRUMS
THE ALLSTARS OF ALLSTARS
$25.00
で、出てる・・・。
しかも、25ドルって、1950円やで (78円換算)。
安!
なんと、キーボードは、グレッグ・マティソン!
(客) 並ぶんやろな〜。
The Official Baked Potato Website
『Baked Potato Super Live !』
2011.11.8
MICHEL CAMILO & TOMATITO
一度は、生 (ナマ) で観たいと思っていた、
「ミシェル・カミロ & トマティート」 のライヴに行ってきた。
ブルーノート東京での、5日間の公演。
今日は、その初日だ。
観に行ったのは、2nd ステージだったのだが、入場前、
1st ステージを終えて出てきたお客さんの様子から、
何やら凄かった模様がうかがえる。
ミシェル・カミロは、ドミニカ共和国が生んだピアノ・ヒーロー、
トマティートは、現代スパニッシュ・フラメンコ・ギターの最高峰。
この世界レベルの2人による、ピアノとギターのデュオだ。
このデュオ・プロジェクトは、1997年にスタートし、
2000年に 『スペイン』、そして2006年に 『スペイン・アゲイン』 と
2枚のアルバムを発表している。
私は、2枚とも持っているが、やっぱりライヴで聴く方が、
数倍強烈!
まあ、なにしろ凄い。
アイ・コンタクトという域を越えて、演奏中、
まるで、見つめ合っているかのような、このおっさん2人。
緊張と緩和、コール&レスポンス、嵐と静寂、動と静、
フォルテシモとピアニシモ、ラテンとスパニッシュ、赤と黒、
色んなものが、ピアノとギターで ひとつに奏でられる。
なんとなく、シャイでクールな印象のトマティート、
やっぱり、このおっさんはラテンやなぁ、という笑顔の
ミシェル。
マフィア映画に出てきたら、間違いなく悪役のような見かけの
この2人。(失礼)
演奏は、繊細で豪快。
こういう世界最高峰の演奏を間近で観ることができることに感謝。
とにかく、これを一度観ておくれ。
↓
SPAIN (Michel Camilo & Tomatito)
2011.11.18
JACO PASTORIUS BIG BAND
−Celebrating 60th Birthday−
with special guest
RICHARD BONA & PETER ERSKINE
and introducing DAMIAN ERSKINE
今年は、ジャコ・パストリアス生誕 60周年。
1987年に暴行事件で 35歳で亡くなった彼も
生きていたら、60歳なのだな。
私は、1985年に New York のクラブで一度だけ、
Jaco のライヴを観た。
(その時のギターは、ハイラム・ブロック だった。)
そのクラブでは、開演前から入場できて、
お客さんは開演まで飲み食いをしていた。
カウンターに、Jaco に似ている人が座って、
お酒を飲んでいた。
私がジロジロ見るもんだから、
その人は私に 「Hi」 と声をかけた。
私も、「Hi」 と答えた。
しばらくすると、その人が Jaco 本人だと分かった。
私は、このことを 「Jacoと直接話した」 ことに
している。
さて、今日は、Blue Note Tokyo へ、表題のライヴに
行って来た。
Blue Note Tokyo のサイトには、以下のように紹介されている。
彼の生誕60年を記念して、ジャコ存命中の頃から指揮者を務め、
ジャコが築いたサウンドを継承しているピーター・グレイヴスの
ビッグ・バンドが登場。
スペシャル・ゲストとして、大のジャコ・フリークとして知られる
リチャード・ボナ、ウェザー・リポートでジャコと鉄壁の
リズム・セクションを組んだピーター・アースキンが参加。
メンバーは、
Peter Graves (conductor) の他に、
キーボード、ギター、ベース、ドラムスとホーンが9人!
とっても、リッチなサウンドだ。
そして、ゲストに Richard Bona (b) 、
Peter Erskine (ds)、Damian Erskine (b)。
Damian Erskine は、Peter Erskine の息子かと思ったら、
どうも甥っ子のようだ。
1曲目、『Soul Intro〜The Chikin』 。
これが一番聴きたかったので、うれしい選曲だが、
今まで、Jaco のベースでCDを聴いてきたので、
ベースがちょっと物足りなかったな。
3曲目で ベーシストが、Damian Erskine に交替。
Damian も上手かったけど、
その後に登場した Bona は、やはり別格だった。
Bona の演奏を生で聴くのは、4回目か5回目だが、
いつもぶっ飛びのプレイだ。
正直、(この人地球人ちゃうな) と思った。
不思議なことに Bona が、早いフレーズを弾くと
ゆっくり弾いているように見えるし、ゆっくりに聴こえる。
そう早いのにゆっくり聴こえるのだ。
不思議でしょ。
他の人だと、早く弾いているように見えるし、早くに聴こえるのに。
ソロ・コーナーでは、日本語による歌も披露。
これがまた感動的。
Peter Erskine のドラムも良かったな。
一番強く感じたのは、Jaco は、いなくなっても、
彼の音楽は、継承され、生き続けているということ。
それが、素晴らしいと思った。
Blue Note Tokyo の公演は、昨日から20日までの4日間で、
今日は、2日目。
2nd ステージを観に行ったのだが、超満員。
金曜の夜という開放感も手伝ってか、非常に盛り上がりました。
メンバー:
Peter Graves (conductor) 、 Richard Bona (b) 、
Peter Erskine (ds)、Damian Erskine (b)、
Jason Carder (tp,flh)、Walter White (tp,flh)
Ken Faulk (tp,flh)、Dana Taboe (tb)
John Kricker (tb)、Mike Brignola (sax,cl)
Ed Calle (sax)、Billy Ross (sax,fl,piccolo)
Gary Keller (sax,fl)、Jim Gasior (key)
Randy Bernsen (g)、Jeff Carswel (b)
Mark Griffith (ds)
Jaco Pastorius - Soul Intro- The Chicken (Live 1982)
2011.12.2
OZ NOY TRIO と SWEET JAZZ TRIO
今日は、Cotton Club へ、Oz Noy Trio を
観に行ってきた。
Oz Noy は、イスラエル生まれで、
現在は N.Y.を中心に活動中のギタリスト。
ぶっ飛び系で、結構、好き。
メンバーは、この3人。
Oz Noy (g)
Will Lee (b)
Keith Carlock (ds)
Will Lee は、あい変らず見た目もプレイもゴキゲン。
ドラムの Keith Carlock は、初めて観たが、
これまた、ゴキゲンなドラマーだった。
特にドラム・ソロが良かった。
そして、Oz Noy。
見た目は、あまりゴキゲンではないのだが (失礼)、
プレイは、かなり個性的。
これくらいやないと、外国から来て、N.Y.で頭角を現すことは
できんのやろな。
使用ギターは、テレキャスターとストラトキャスター、
ともに Fender で、結構、オールドに見えた。
鋭角的な出音の印象とは裏腹に、とてもなめらかなフレイズ。
そして、3人の息が めちゃくちゃ 合ってる。
テンポが変わっても、rit.していっても、恐ろしいぐらい合ってる。
これには、参ったな〜。
イェ〜イ連発の ええライヴでした。
さて、今日のおまけの話。
私は、今日、一人だった。
開演の30分ぐらい前に着いたのだが、
ちょうど真ん中あたりの空いている席を希望した。
そこには、すでに3人の外人が座っていた。
席について、(この人たち、英語しゃべってるけど、
何人 〔なにじん〕 かな〜) なんて思っていると、
彼らにもそして、私にもドリンクが運ばれてきた。
そして、その外人達は、私と反対隣に座っていた日本人と、
「Cheers!」 と乾杯した。
彼らは、私にも 「Cheers!」 とグラスを近づけてきたので、
私もそれに答えた。
すると、その日本人が、その外人 3人組のことを
紹介してくれた。
なんと、その3人のうちの2人は、"SWEET JAZZ TRIO" という
スウェーデンのジャズメンだった。
なんでも、今日、コットンクラブに来る前に
銀座山野楽器のイベントスペースで、ニューアルバム発売記念の
ミニ・ライヴ&サイン会があったらしい。
その日本人の彼は、たまたまそのイベントに行っていて、
その後、コットンクラブに来たら、彼らがいたので、
隣に座ったらしい。
私は、"SWEET JAZZ TRIO" のことを知らなかったのだが、
その日本人の彼が、サイン入りのCDを見せてくれた。
で、そこから、彼らと私の英会話が始まるのだが、
隣に座っていた ギタリストの マッツ・ラーション とは、こんな会話。
マッツ 「あんたもギター弾くんか?」
眞 「そやねん。ギター弾くねん」
マ 「へぇー、どんなギター持ってるの?」
眞 「ヤマハとギブソン」
マ 「ギブソンは何?」
眞 「バードランド」
マ 「えっ?俺も持ってるで。69年製や。あんたのは?」
眞 「2年前に新品で買うてん」
マ 「新品?高かったんちゃうの?」
眞 「高い、高い、めちゃくちゃ高かったで」
マ 「そや、昨日、ウォーキン (渋谷にあるギター店) 行ったで。知ってる?」
眞 「知ってる、知ってる。有名な店やんか。なんか買うた?」
マ 「買えへん、買えへん。見るだけやがな」
多少、演出を加えたが大体こんな感じで話していたら、
名刺までくれた。
もう、私はマッツとは、友達だ。
って、彼は私のこと、何も知らないけど。
(実際には、「バードランド」 は通じるまで5〜6回言わな
あかんかったし、かなり、トホホな会話だった。
彼らのサイトを見ると確かにマッツは、バードランドを弾いている!)
それから、私の向かいに座っていたのが、
ベーシストのハンス・バッケンロスと、たぶん、その奥さんか彼女。
ハンスとは、ほとんど話さなかったけど、その彼女とは、色々話した。
彼女の言ってることが分からなくて、何度も謝った。
そのたびに、「Anyway・・・」 と話を続けてくれた。
スウェーデンには、ほとんど地震がないようで、
「今、ここで地震が起こったら、逃げなきゃいけないか、
大したことないか分かるの?」 とか、気にしてた。
って、もしかしたら、全然違う話やったかも知れんけど。
こういうとき、ホンマに英語しゃべられへん自分に困る。
言いたいこと言われへん、相手が言うてること、分かれへん。
悔しいなぁ。
でも、格闘しながら、地震の話をしてたら、
なんでか泣きそうになってしもて、自分でビックリした。
やっぱり、なんか、無意識にショックを溜め込んでいるのやろかと
思った。
日本人と日本語で話しているとき、そんなことないのになぁ。
それはさておき、せっかくのご縁なので、
"SWEET JAZZ TRIO" のCDを買って、聴いてみようと思う。
ほんで、ギターのマッツにメールでもしてみようかな。
名刺にメールアドレス書いてあるし。
メール書くのがまた難しいねんけど。
"SWEET JAZZ TRIO" というのは、コルネット、ギター、
ベースのトリオで、(コルネットの人は、コットンクラブには
来ていなかった) 今回の来日は、7回目だそうだ。
Youtube で探したら、あったよ。
↓
When I fall in Love - Sweet Jazz Trio
My Romance - Sweet Jazz Trio
わぉ! 美しいやないか!
ちなみに、私の後ろの席には、小田 (和正) さんの
バック・バンドのギタリスト、稲葉政裕さん が座っていた。
2011.12.4
上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト
昨日は、東京国際フォーラム A ホールにて、
上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト
feat.アンソニー・ジャクソン & サイモン・フィリップス
の東京公演を鑑賞。
ずい分、楽しみにしていたコンサートで、
昨日の昼間、あまりに期待している自分に気づき、
(どうしよう、こんなに期待してたら、あかんのちゃうか) と
「期待すると、期待はずれになる」 とジンクス (?) が
気になったほど。
席は、前から12列目のほぼ中央という良席。
実は、私がこのコンサートのチケットを購入しようとした時には、
すでに、ほとんど売り切れていて、2階の後ろの方しか
残っていなかった。
(どうせ観るなら もっとええ席で) と思い、
ちょっと高くついたけど、ネット・オークションで
落札したのだ。
しかし、少々高く払っても充分に満足のあるコンサートだった。
特にあの席ならね。
メンバーは、
ピアノ 上原ひろみ
ベース アンソニー・ジャクソン
ドラムス サイモン・フィリップス
1曲目、『VOICE』 が始まったとたん、
ゾクゾクって きてしまった。
CD で何回も聴いているのに、やっぱり、
ナマは違うのだ。
9月の東京JAZZ で観たときも凄かった (だから、
このツアーを観たいと思った) のだが、全体的に
進化というかパワーアップしているように感じた。
それもそのはず、彼らは、7月1日に このツアーを
フランス、パリでスタートさせ、イギリス、ルーマニア、
スペイン、アメリカ、など世界各国と日本各地を周ってきたのだ。
昨日、上原本人が言っていたけど、10月には、
5日間で、ドイツ、スロバキア、オーストリア、スイス、
イタリアの 5ヶ国を周ったらしい。
本人曰く、
「そういうことって、可能なんですね」
このツアーの詳しいスケジュールは これ。
この情報は上原のサイトにもあるが、
ツアー終了後なくなってしまうかもしれないので、
本サイト内にも記しておくことにした。
ご覧の通りのハードなスケジュールだが、
彼女のソロや、他の人とのライヴは、削除したので
実際の彼女の公演は、もっと多い。
ナマで観れば分かるが、その1回の公演で彼女の使う
パワーは もの凄いものだ。
上原のブログを読むと、11月25日大阪の公演では、
「弦が2本も切れた」 とある。
あの太いピアノの弦がですぜ。
しかし、彼女のプレイを目の当たりに観れば、
「そういうこともあるでしょう」 と思えるほどのパワーなのだ。
そして・・・、
スケジュールにあるように
今日、12月4日がこのツアーのファイナル。
で、今からそれに行ってきま〜す!
2011.12.4
上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト
ツアー・ファイナル
行ってきたよ。
2日連続、上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト。
@ 東京国際フォーラム A ホール。
演奏は、昨日と同様 すさまじく、
完全に何かが降りてきてる感じ。
「降りてきてる」 というより、
上原には 「何かが乗移っている」 とさえ思う。
神がかりだ。
あんな弾き方をしていて、どうして音をはずさないのか不思議。
拳で叩いたり、フリー的なことをしても、どこかメロディアス。
早弾きは、観てる方の手がつりそうになるほど早い。
山場への向かい方が半端じゃない。
毎回毎回そんなに命がけで演奏したら、命を縮めるんちゃうか、
と余計な心配までしてしまう。
そして、昨日も今日も彼女は言った。
「私は、幸せです!」
昨日は、15分ほどの休憩を挟み、アンコール1回を含んで
2時間45分くらいだったので、正味2時間半ぐらいは、やった。
今日も、同様だったが、お客さんが (昨日も熱かったけど)
昨日より熱かった。
いや、もしかしたら、最終日ということで彼らも何かが
違っていたのかも知れない。
アンコール終了後、客電が点き、
「本日の公演は、終了しました」 という場内アナウンスが流れ、
帰り始めるお客さんがいても、半分以上のお客さんが、
拍手をやめなかった。
数十人は、ステージ前まで行き、大声で 上原らを
呼び続けた。
私も、いったんは帰りかけたもののその多くの観客のパワーに
(これは、もしかしたら出てくるかもしれん) と
扉付近に立ち止まって様子を見ていたら、
出てきました〜!
2度目のアンコール!
おそらく、(5000人中) 1000人ぐらいは、聞き逃したでしょう。
映画もコンサートも最後を見届けないとね。
もう、席を離れていたので、前から5列目ぐらいまで行って
聴いたよ。
素晴らしかったな〜。
色んな、色んな、意味で素晴らしいコンサートだった。
生きてること、平和であること、そして上原・アンソニー・
サイモンの3人に感謝だ。
昨日も今日も アルバム 『VOICE』 から全曲演奏した。
その中に、『ベートーヴェン ピアノソナタ第8番「悲愴」』 がある。
これが素晴らしい。(全曲 素晴らしいけど)
ベートーヴェンが、昨日今日のあの演奏を聴いたら、
何て言うのだろう。
上原は MC で、「音楽は毎日違う」 と言っていた。
「それは、生きることに似ている」 とも。
昨日と同じ会場ではなく、昨日と同じ演奏者ではなく、
昨日と同じ観客ではなく、昨日と同じ演奏ではなく、
昨日と同じ私ではない。
そんな風に思ったのだった。
ステージ・サイドのモニター(休憩中)
超激しいプレイなので、休憩中にもピアノの調律!
会場前には、矢野顕子・笑福亭鶴瓶・清水ミチコ・
東京スカパラダイスオーケストラ等からの花束。
なお、このツアーのDVD (フランス、マルシアックでの公演) が、
来年発売されるようなので、興味のある方はチャック、いや、チェック!
2011.12.7
エリック・クラプトン
22歳ぐらいから長い間、エリック・クラプトンが大好きだった。
(過去形なのは、今も好きだが以前ほどじゃないので。)
1985年の来日時、大阪で2日あった公演を両日観に行き、
それ以降も 何度も来日ツアーを観ている。
引退が噂され、最後の来日ツアーとも噂された2001年にも
2回観に行った。
数えてみると、(たぶん) 全部で10回。
そして、今日11回目のコンサートに、2006年以来、
5年ぶりに行ってきた。(もしかしたら、12回目かも)
会場は、もちろん、クラプトンといえば武道館。
以前は、彼がステージに出てきただけで、
ウルウルしていたが、今はそうでもない。
残念ながら、私は昔のクラプトンの方が、好きなのだ。
ごめんね。(誰に?)
それでも、CD が出ると買ってしまうけど。
85年、初めて観たときのことは、今でも忘れられない。
会場は、大阪厚生年金会館大ホールだった。
私は、23歳。
『White Room』 のギター・ソロで涙が止まらなくなり、
(お願いやから、もうそれ以上、弾かんといて!) と
心の中で叫んだほど、嗚咽がもれそうで、大変だった。
その後も、クラプトンには何度も泣かされたが、
あそこまで泣いたことは、他にない。
衝撃的だった。
あれは、一体、なんやったんやろ。
さて、今回の来日は、クラプトンにとっては 2年半ぶり 19回目。
ツアーは、札幌 (11/17)、横浜 (11/19)、大阪 (11/21, 22)
福岡 (11/24)、広島 (11/26)、金沢 (11/28)、名古屋 (11/30)、
そして、東京 (12/2, 3, 6, 7 & 追加公演 12/10) と、
8都市 13公演、15万人を動員する大規模なもの。
今日は、立ち見も いっぱいだった。
今回は、「エリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッド」 という
名義なのだ。
スティーヴ・ウィンウッド とクラプトンは、1969年に結成された
「ブラインド・フェイス」 という伝説のバンドで一緒にやっていたのだが、
そのバンドは、レコードを1枚出しただけで、終わってしまった。
そのスティーヴと数年前に共演し、今年の来日が実現したわけで、
おじさんには、涙モノなわけだ。
「ブラインド・フェイス」 に そんなに思いいれのない (一応、
レコードは持っていた) 私でも、今日、『Presence of the Lord』 を
クラプトンとスティーヴのデュエットで聴けたことは、感激だった。
他にも、「ブラインド・フェイス」 のナンバーや、
『Gimme Some Lovin’』、『Georgia on My Mind』 など、
スティーヴは、渋い声を聴かせてくれた。
クラプトンは、今日 『Lyla』 をやらなかった。
私が行ったクラプトンのコンサートでは、初めてだったと思うが、
そういうこともあるんだな。
メンバーは、下記の通り、超渋いメンツ。
エリック・クラプトン(Vo, G)
スティーヴ・ウィンウッド(Vo, G, Key)
ウィリー・ウィークス(B)
クリス・ステイントン(Key)
スティーヴ・ガッド(Drs)
と、コーラスのおねえちゃんが2人
スティーヴ・ウィンウッドは、ギターも上手いのにビックリ。
キーボードのクリスは、以前からあんまり良いと
思ったことないねんけど、今回も、ピアノ・ソロがあんまり
好きじゃなかった。残念。
コンサートは、「黒澤楽器店 MARTIN GUITAR Presents」 と
冠がついていることもあってか、途中、2人ともマーチンを持って、
演奏するコーナーもあり、今日の 『Wonderful Tonight』 は、
アコースティック・ヴァージョンでした。
しかも、イントロのギターは、スティーヴが弾いてた。
2番と3番の間のソロは、エリックが弾いたけどね。
このアコギ・ヴァージョンが中々良かった。
今年66歳のクラプトン。
これからも、元気でね。
2011.12.9
与世山澄子
今から6年ぐらい前、偶然、あるお店で、
聴いたことのない個性的な歌声のジャズが流れてきた。
訊くと 与世山澄子 というジャズ・シンガーだという。
ちょうど彼女が 20年ぶりの ニューアルバムを出した
直後だった。
早速、そのアルバムを購入し、翌2006年の沖縄旅行の際に
那覇にある彼女の経営する ジャズスポット 「インタリュード」 を
訪れた。
今日は、ちょっと長くなるのだけれど、
まずは、その時のレポート (友人数人にメールで送ったもの) を
読んでちょうだい。
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今回の旅の目的のひとつ、
「与世山澄子 (沖縄在住JazzSinger) をナマで聴く」 について。
那覇に与世山さんのお店 「インターリュード」 がある。
事前調査では、お店のホームページもなく、
お店の住所と電話番号ぐらいしか分からなかった。
沖縄へ行く数日前に 電話をしてみたところ、
与世山さん本人と思われる女性が電話に出た。
「いつ行けば与世山さんが歌っておられますか?」 と聞くと、
「金曜土曜、10時ごろから・・・ 」 とのこと、予約も不要だと言う。
なんとなく不安も残しつつ、
果たして、4月29日の金曜日午後10時前に
目的地 「インターリュード」 に到着した。
「与世山澄子の店」 なんて看板はないし、
「ミュージックラウンジ・インタリュード」 って 看板が出てるが、
「ミュージックラウンジ」 という言葉自体、
何やってる店か全然分からない。
(カラオケスナックでもありそうな名前だし。)
知らずに来たら怖くてけっして開けることはないだろうな、
というドアを開けると、25人も入れば満員かというお店に
お客はカウンターにおっさんが一人、
ソファー席にわりと若い兄ちゃんがひとり、
与世山さんらしきおばさんはそのおっさんの
相手をしている。
「えっ?大丈夫かな」 と思いつつ店内を見渡すと
壁には昔からの与世山さんの写真がいっぱい飾られている。
「やっぱり、この店や」 とピアノの前の席に座る。
レンタカーを運転してホテルまで帰らねばならないので、
ソフトドリンク 「バーモント」 (りんごと蜂蜜) を注文。
ちょっど店内のTVで映画 「タイタニック」 を放映していたので
それを観ながら開演を待つ。
「沖縄時間」 というものがあって、沖縄人は本土の人間には
考えられないくらい時間にゆるい、ということは、予習の上であった。
たとえば 「10時に集合」 と言われれば、
それは 「10時台」 のことと思え、
沖縄人は、遅れて来た人を誰も責めない、
時には主催者が来ないこともある、とか。
そんなことを本で読んでいたので10時には
始まらないとは思っていた。
東京でだってライブは10分ぐらいは遅れて始まるものだ。
ところが、30分経っても 40分経っても 50分経っても、
始まる気配がない。
徐々にお客さんは増え続けているが、
妻は眠くなり始めてる。
11時をすぎて、ほぼ満席状態。
ようやく、与世山さんがお客に、
「あの、TV消していいですか?」 と始める気配。
「沖縄の夜は遅い」 というのも予習済みであったが、
1stステージが 23時とは・・・。
ピアニストが ひとりで2曲演奏。
3曲目で与世山さん登場。
彼女が歌いだしたとたん、世界が変わった。
なんと表現すれば良いのだろう。
力強く、魂からの歌声というのだろうか、
誰かが彼女のことを 「天使の歌声」 と書いていたが、
僕にはもっと地に足の付いた、
それでいて現実離れした、という感じだった。
「現実離れ」 という言葉を使ったのは、彼女が歌っている時、
その視線の先には、僕には見えない何かが見えていて、
それ (そこ) へ向かって歌っているんじゃないかと、
何度も思ったからだ。
それに、
61年前、島民の4人に1人が犠牲になったこの激戦の地で、
アメリカ生まれの音楽を愛し、こんな風に歌い続けている人がいる、
ということにも、何か特別不思議なものを感じずにはいられなかった。
そんなことにも想いを馳せながら聴いた歌は本当に素晴らしく、
感動した。
そしてなんと!
ミュージックチャージ1000円だ!
那覇に行かれる際は、是非、インターリュードへ寄るように。
これはええ意味でショックだ。
ちなみに昨年 (2005年) リリースされた与世山さんの
4枚目20年ぶりのアルバム「インターリュード」は
このお店で録音されたそうだ。
【与世山澄子プロフィール】
↑
毎年、東京にもLIVEに来られるそうなので要チェック。
余談。
沖縄には 「コーヒーシャープ」 という看板があるのを
本で見ていたが、与世山さんのお店の中の手書きの張り紙に
「沖縄のミュズィシャン」 と書かれていた。
ここはかつてはアメリカで、英語を聞こえるままに
カタカナにしたんだな、としみじみ感た。
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以上が、2006年沖縄のライヴ・レポート。
その後、同じ年の10月に東京、青山の Body&Soul に
出演されたときにも観に行った。
そして、今日はその与世山さんのライヴに5年ぶりに行って来た。
会場は、同じく青山 Body&Soul。
本日のメンバーは、
与世山澄子 (vo)
後藤浩二 (pf)
岡田勉 (b)
横山和明 (ds)
彼女は、1940年、八重山小浜島生まれというから
今年で71歳だ。
16歳でデビューというから、この道、55年の大ベテラン。
71歳とは思えぬパワフルな声だった。
彼女の歌は、「ソウルフル」 という形容詞しか見つからないが、
黒人のそれとは、明らかに違う。
独特だ。
2ステージたっぷり聴いたが、私は彼女の歌うバラードが
好きだ。
例えば今日演った曲なら 『Over the Rainbow』、
『Body and Soul』、『What a Wonderful World』、『If』 など。
特に 『If』 は 彼女にあっていると思う。
初めて沖縄で聴いたときにも強く印象に残った。
この曲は、ジャズのナンバーではなく、「Bread」という
ポップスのグループのヒット曲だ。
イントロ部分で歌詞を日本語で語ってから、英語の歌に入るので、
英詞が聞き取れなくても どんな歌かよく分かる。
隣のテーブルの女性は、何度も涙をぬぐっていた。
ご興味のある方はこれを。
↓
What a Wonderful World / Sumiko Yoseyama
今月は、24日から 5年ぶりに沖縄へ行く予定。
スケジュールがあえば、向こうでも聴きに行こうと思う。
写真は Body and Soul の店内