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落語 2016年
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2016.1.4

赤めだか

年末28日に放送された テレビドラマ『赤めだか』
録画しておいたので、先日、鑑賞した。

『赤めだか』は落語家・立川談春の原作。
原作は未読なのだが、ドラマは、
談春が高校時代、落語家になることを決心し、
立川談志に入門する頃から、前座時代、
そして二つ目昇進までの約4年間を描いている。

出演は、談春に二宮和也、談志にビートたけし、
志の輔に香川照之、志らくに濱田岳、
そのほか、宮川大輔、新井浩文、さだまさし、
寺島進、岸本加世子、リリー・フランキー、
春風亭昇太、春風亭小朝、中村勘九郎、三遊亭円楽、
柳家喬太郎、ラサール石井、坂井真紀、正司歌江など。

二宮は、先日観た映画『母と暮せば』、
3日に放送されたテレビドラマ『坊ちゃん』など、
主演が続いているが、事務所(または本人)が
俳優として力を入れているのだろうか?

それはさておき。
談春の落語は CD で2〜3席聴いただけだで、
高座はまだナマで観たことがない。
最近は、俳優としてドラマにも出演しているが、
ドラマの入門エピソードや、前座修行時代のことが
本当なら、やはり成功する人は、
最初から心構えが違うなぁと思わずにいられない。
ドラマの中でも厳しい修行に耐えかねて
やめて行く弟子が描かれているが、
真打になって、なおかつこの世界で
生き残っていくということは、
並大抵のことではないだろうと容易に想像できる。

談志の落語はあまり好きではないと、
ここに何度か書いたことがあるが、
弟子への愛情の深さ、その愛情表現の不器用さ、
ひねくれている様だが貫かれた信念、
破天荒な生き様、それらが全てが
談志の魅力なんだろうなと
ドラマを観ていて 思った。

そして、弟子たちのその師匠への愛は、
弟子たちの話を聞いて、今までにも何度も感じたこと。
素晴らしい師匠だったんだろうなと思う。

これだけ自由な風潮の時代、
絶対的な師匠がいるという世界は、
どんどん減っているだろう。
以前、鶴瓶師匠も言っていたけど、
一生、頭の上がらない人(親兄弟ではなく他人でね)が
いるということは、素晴らしいことなんだと思う。

談志の落語は、あんまり好きではないと
書いたけど、ドラマを観て、
ちょっと談志のことが好きになり(単純です)
「久しぶりに談志の落語、聴いてみようかな」っと
寝る前に1席だけと聴き始めたが、
やっぱり、途中でやめてしもた。
選んだのが悪かったのかね。
私とは 相性が悪いのかね。

ドラマは、劇中に流れる音楽の選曲が
私にはどストライクで Very Good。
DVD、Blu-ray にして販売もされるようなので、
テレビ局としても力を入れた作品ということなのだろう。
原作も読んでみよう。





2016.1.6

プロフェッショナル 仕事の流儀
笑いの奥に、人生がある
噺家 柳家小三治の仕事


NHKテレビで10年以上続いている
ドキュメンタリー番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』。
2008年10月14日に放送された、
その100回記念が落語家の柳家小三治の出演だった。

この日の放送は、DVDになっているのだが、
レンタルショップでは、驚く程 いつも貸し出し中だった。
私が「借りたいな」と気にしだしてから、
1年以上は経っているが、
先日、ようやく借りることができた。

2014年、師匠の小さんに続き、
74歳で人間国宝になった小三治師匠だが、
番組放送当時は、68歳。

この2〜3年で、数十回 落語会に行って、
100人以上の噺家を観てきたが、なんと、
この人間国宝を、私はまだナマで聴いたことがない。
(CD では数席聴いたけど。)

パッと見、寿司屋の大将のような出で立ち。
芸に対しての厳しさは、色んな噺家の
話で伝わってくるので、そういうイメージはあった。

番組を観て驚いたのは、
お客さんを笑わそうとはしていないこと。
余計なことをしなくても、古典落語は面白いからだ。
とはいうものの、面白くない噺家もたくさんいる。
そこで、求められるのが、話芸。

小三治師匠には、お笑い芸人によくあるような
客を笑わせようとするサービスは感じられない。
お笑い芸人ではなく、本当の話芸の人。

「笑わせるもんじゃない、
つい、笑ってしまうもの
これが芸だと思うんですね。」

う〜む、深い。

これは、ナマで高座を観なければ。





2016.1.9

桂文枝 新春特撰落語会

今日は、落語会 → 映画 → ライヴ の3本立て。
充実した文化の日でした。

昨年も新年最初の落語会は、
「桂文枝 新春特撰落語会」(1月12日)だった。
この落語会、今年は今日から 3日間、
有楽町朝日ホールで、昼夜合計 6公演行われる。
その初日の昼の部公演に行ってきた。

桂文枝は、先代の文枝(五代目)に入門してから、
今年で50年を迎えるという。
『ヤングおー!おー!』『パンチDEデート』
『新婚さんいらっしゃい』など、子供の頃から、
テレビで親しんできた司会者でもある。
その『新婚さんいらっしゃい』は、今年で
46年目に入ったというから これまた凄い。
また、今年は NHK大河ドラマ『真田丸』に
千利休の役で出演されるそうだ。
現在 72歳だが、ますます元気で大活躍だ。

さて、今日の出演は、まず弟子の桂三実。
演目は、世の中にはまだ鏡が出回って
いなかった頃の噺「松山鏡」。
新人だと思うが、落ち着いてハキハキとした
口調で聞きやすかった。

続いて、昨年もこの会に出演していた、
元「世界のナベアツ」、桂三度。
演目は、師匠の三枝時代の作「宿題」。
この噺は一昨年、文枝ご本人の口演を
聴いたことがあって、三度のそれは、
やはりまだ師匠の域には達していないかな。
結構、面白かったけどね。

そして、文枝師匠の登場。
マクラでバンバン、大爆笑を取っていた。
一席目は、「別れ話は突然に・・・」。
これは、秀作やなぁ。
高齢者夫婦の離婚話なのだが、
映画にしてもええと思った。

仲入りを挟んで二席目は、
「おむかえびと」。
妻を亡くした男のところに、
お迎え人が、あの世へのお迎えにくるという噺。

笑いという意味では、
「別れ話は突然に・・・」の方が、面白かったな。
「おむかえびと」は、受け取り方によっては、
ちょっと笑えない要素もある。

それにしても、文枝師匠の創作落語は、
高齢者をネタにしたものが多い。
もちろん、ご本人も高齢になり、
この数年その傾向が強くなったんやと思うけど。
客席を見渡すと、まるで老人会のようですぜ。
まあ多くの落語会がそんな感じやけど。


【 演 目 】
「松山鏡」 桂三実
「宿題」(三枝作) 桂三度
「別れ話は突然に・・・」 桂文枝
〜 仲入り 〜
「おむかえびと」 桂文枝

@ 有楽町朝日ホール








2016.1.14

桂春団治(3代目) 死去

また 訃報だ。
桂春団治、享年85歳。

私が落語を聴くようになったのは、
この3年ほどなので、春団治の高座を観る機会はなかったが、
DVD で一席だけ聴いたことがある。
(子供の頃にテレビで観ているかも知れないけど
記憶がない。)

DVDで観た演目は、「代書屋」だった。
なんでもこれは、米朝師匠に習ったものだという。
時々、上方の噺家が、春団治のボソボソっとした
話し方のモノマネをするが、まさにその通りの
話し方で、非常に上品な落語だった。

残念ではあるが、一人もライヴを観ることなく、
「上方四天王」は、全員亡くなってしもた。
「上方四天王」というのは、
戦後の上方落語復興に尽力した
6代目笑福亭松鶴、5代目桂文枝、
3代目桂米朝、そして、3代目桂春団治。

彼らは亡くなったが、彼らの弟子が、
その芸を継承し、落語の伝統は続くのだなと思う。

合掌。


ちなみに。
「芸のためなら 女房も泣かす〜」の
都はるみ&岡千秋のデュエット曲
『浪花恋しぐれ』の「ど阿呆春団治」は、
初代のことやそうです。





2016.1.22

粋歌の新作コレクション 2016 新春

女流噺家は、男性に比べて不利だと思う。
クマさんやご隠居を女性が演じるとどうも良くない。
男性がおかみさんやお嬢さんを演じるより
難しいのだと思う。
そんな中、以前「コンビニ参観」という演目を
聴いた三遊亭粋歌(すいか)は中々良かった。
新作落語ということもあったと思うけど。

その粋歌が新作を演るというので
聴きに行ってきた。

開口一番(前座)のあと、一席目は、
「とんがりコーン、そのまま食べるか?
指にはめてから食べるか?」という長いタイトルの噺。
とんがりコーンを指にはめてから食べるかどうかで
夫婦喧嘩に発展するストーリー。
結構笑えました。
タイトルは、短くした方がええと思うけど。

続いて、三遊亭白鳥作の「座席なき戦い」。
山手線の優先席の取り合いの噺だが、
ブッ飛んだ展開です。

ゲストに桃月庵白酒。
この人、割と好きなのだが、
古典しか聴いたことがなかった。
今日は新作で、白酒が新作を演ることは
珍しいようだ。
私はまだその高座を観たことがないのだが、
川柳川柳(かわやなぎ せんりゅう)という
今年85歳になる噺家がいて、
かなり酒癖が悪いらしい。
その川柳をネタにした「寄席よりの使者」という
演目で、シリアまで戦争を止めに(?)
川柳が落語をしに行くというシュールな噺。
これ、川柳のことを知っていたら、
もっと面白かったんだろうな。
かなり、受けていたけど、
悔しいかな 私には分からなかった。

最後は、粋歌で「ヒーロー」。
かつてのヒーローが、落ちぶれて
スーパーでパートをしたり、
カレー屋で働いていたりする。
展開に意外性があって面白い。
落語って、小道具も衣装も何も要らんから、
好きな設定にできるもんね。

粋歌、入門から11年目で、現在二つ目。
また観たいと思う。
真打になるのが楽しみだ。


【 演 目 】
「手紙無事」 桃月庵はまぐり(前座)
「とんがりコーン、そのまま食べるか?
指にはめてから食べるか?」 三遊亭粋歌
「座席なき戦い」 三遊亭粋歌
「寄席よりの使者」 桃月庵白酒
〜 仲入り 〜
「ヒーロー」 三遊亭粋歌

@ 内幸町ホール







2016.1.24

志の輔らくご
in PARCO 2016


11年目だという志の輔師匠のパルコ正月公演。
昨年同様、チケットは即完売で取れず、
結局オークションでやや高い金を出しての
チケット入手となった。
とにかく、スゴイ人気なのだ。

正月公演になって11年目だが、
元々の公演は、12月から始まったらしく
その時期を入れると20年目なのだという。

そして、その20年目をもって、
「志の輔らくご in PARCO」はいったん
終わることになった。
会場のあるパルコ劇場界わいの再開発に伴い、
パルコが建て直しになるというのだ。

さて、今日の演目。
一席目は、新作「大黒柱」。
世間のどこにでもいるような、
一生懸命働いてきたのになぜか家族に
大事にされていないお父さんの悲哀を描いた噺。

二席目は「新版 猫忠(ねこただ)」。
「新版」と付くだけあって私が知っている
「猫忠」とは違う展開とサゲだった。

そして、三席目。
これが凄かった。

千葉県香取市佐原(さわら)というところに
江戸時代の風情を残す街並みが残っているらしい。
そこは、伊能忠敬が30年余りを過ごした地で、
伊能忠敬記念館なるものがあるらしい。
数年前、仕事で佐原を訪れた志の輔師匠は、
興味がなかった伊能忠敬記念館に足を踏み入れ、
そこで衝撃を受ける。
伊能忠敬の仕事である。

人生50年と言われた時代に55歳から、
17年かけて日本全土を測量し、日本史上初の
日本地図を完成させた忠敬。
中学の日本史の授業で、
「日本で初めて地図を作った人」とは習うが、
この人がとんでもない人だった。
そのことを知った志の輔師匠は、
なんとか落語を通して、忠敬の偉業を伝えられないかと
思ったという。
そして完成した噺が今日の「大河への道」。
演目にある「大河」はNHKの大河ドラマのことで
伊能忠敬を大河ドラマにしようという
プロジェクトの話を通して、忠敬の偉大さを
伝えるというもの。

「日本で初めて地図を作った人」どころの
話ではない。
何より忠敬は、完成した地図を見ていない。
鎖国の時代、西洋の測量器具を一切使わずに、
現代の地図とほとんど違わない地図を完成させた男。
黒船来訪の何十年も前である。

彼の出発点は、「地球の大きさを知りたい」だった。
ただただその純粋な動機が、歴史に残る偉業へと
つながったのだ。
忠敬の志、夢、そしてその気の遠くなるような
測量と作業、あまりに素晴らしい噺に落涙である。

落語のあと、伊能忠敬記念館で見られる
現代の地図と忠敬の地図の融合が
スクリーンに映し出される。
その BGM がまた憎い。
サディスティック・ミカ・バンドの『黒船』だ。

ラストは、お囃子入りで三本締め。
そして、エンディングは、いつものスタレビの
『シュガーはお年頃』。

ホントに素晴らしかったです。
来年、パルコはないけど是非どっかで
正月公演やって欲しい。





【演目】
「大黒柱」 立川志の輔
「新版 猫忠」 立川志の輔
〜 仲入り 〜
「大河への道」 立川志の輔

@ PARCO 劇場 (渋谷)





追 記 (2016.2.5)
「昨年同様、チケットは即完売で取れず」と
書いたけど、今年は抽選だったことを思い出した。
日を変えて第3希望まで書いて申し込んだけど、
ハズレたのでした。





2016.2.20

三田落語会(第42回)夜席

三田にある仏教伝道センタービルで、
隔月で開催されている「三田落語会」。

「三田落語会」へは、一昨年4月に初めて行ったのだが、
家から行くのに近いので、また行こうと
思っていたのに、2年近く経ってしまった。
その初めて行った時に、聴いてファンになったのが、
春風亭一之輔。
それから、もう何回聴きに行ったか数えられないほど、
この2年間で一番多く高座を観た噺家になった。

で、今日の三田落語会の出演は、
その春風亭一之輔と、露の新治。

開口一番は、初めて観る柳家小かじによる『道具屋』。
前座にしては、面白い、落ち着いた芸だったと思う。

露の新治については、知らなかったが、
上方の噺家(大阪市生野区生まれ)で、
林家染三に入門(1975年)のあと、
露の五郎門下に移った(1982年)という人。
聴くのは初めてだったが、
「はんなり」とも言える柔らかい大阪弁で、
東京と違う展開の『猿後家』と、
上方から下ってきた(昔は上方から
江戸へ行くことを「下る」と言った)
『中村仲蔵』で楽しませてくれた。

目当ての一之輔は、『子別れ』と『堀の内』。
共に一之輔の口演を聴くのは初めてではなかった。
これだけ、高座を聴いていると
中々初めての演目には出会えなくなってきた。
『堀の内』は、初めて聴いた時のようには
爆笑ではないが、やはり面白い。
周りのお客さんは、大爆笑でした。


【 演 目 】
「道具屋」 柳家小かじ
「猿後家」 露の新治
「子別れ」 春風亭一之輔
〜 仲入り 〜
「堀の内」 春風亭一之輔
「中村仲蔵」 露の新治

@ 仏教伝道センタービル 大ホール





2016.3.4

春風亭一之輔と二つ目の会 Vol.1

一之輔を 五反田 G-Call Club サロン で
観るのは3回目。
今日は、「春風亭一之輔と二つ目の会」と
いうことで、一之輔が実力を認めた二つ目二人が
二席を演じ、一之輔がトリを務めるという企画。

開口一番は、春風亭きいち。
初めて観る前座だったが、
落ち着いた芸風で好感が持てた。
噺を聞いていて、ちらっと
「この人が一之輔の弟子とちゃうか」と思った。
紹介はなかったのだけど、調べてみたら
やはりそうだった。
やっぱり、師匠に似てしまうんやな。

二つ目の一人目は、
真打昇進も近いらしい春風亭朝也。
師匠は、春風亭一朝。
一之輔の弟弟子に当たるわけだ。
「愛宕山」って表現が難しい噺だと思うが、
安定した芸に感じた。

二人目は、柳亭市弥。
柳亭市馬の弟子で、観るのは始めて。
どことなくウエンツ瑛士に似た、
さわやかな印象の若手。
演目は「禁酒番屋」。

私は落語を聞きだした初期に、
DVD で、故 笑福亭松喬の「禁酒番屋」を観たのだが
それが最高に素晴らしかったもので、数回鑑賞した。
その上、音声だけを i-Pod に入れて
何度か聴いたほどだ。
市弥の「禁酒番屋」も面白かったのだが、
いかんせん若すぎる印象(32歳)。

噺家は60歳ぐらいが一番良いと聞いたことがあるが、
子供からご隠居まで、バランス良く演じるには、
ある程度の年齢が必要なのかもしれない。

また、その年齢にあった演目というものが
あるのかもしれないが、一之輔には、
不思議とそんなことを感じたことがないなぁ。
すると、人によるということか。

お目当ての 一之輔。
今日は話し出したとたんにえらい貫禄を感じた。
朝也が36歳、市弥が32歳、一之輔は37歳で、
さほど年齢は変わらないのに。
やはり、師匠と呼ばれるようになると違うんやな。
演目は、「蒟蒻(こんにゃく)問答」。
例によって一之輔ならではのくすぐりが面白い。

これ、禅僧が身振り手振りで問答をする噺なので
目で見ないと音声だけ聞いたら何やってるか
分からん噺やねんけど、先代の円楽の口演が、
CD になってる。
聞いたことないけど、どんなんやろな。


【 演 目 】
「桃太郎」 春風亭きいち
「愛宕山」 春風亭朝也
〜 仲入り 〜
「禁酒番屋」 柳亭市弥
「蒟蒻問答」 春風亭一之輔

@ G-Call Club サロン





2016.3.6

関内寄席 桂歌丸 落語会
三遊亭圓朝 作『塩原多助一代記 〜青の別れ』


歌丸師匠の関内寄席は、今日で7回目。
初めて行ったのが、2013年の3月だったから
まる3年経った。
思えば、あの日が初めての落語会で、
私が落語にハマるきっかけとなった高座だった。
あれから落語の魅力に取り憑かれたのだ。

さて、今日はまだ聴いたことのない、三遊亭圓朝作
『塩原多助一代記 〜青の別れ』長講一席ということで
どんな噺やろかいと楽しみに出かけた。

開口一番、桂たか治の「芋俵」に続いて、
夫婦漫才、東(あずま)京太・ゆめ子のお二人。
今年で結婚40年だそうだ。
旦那がゆるい栃木弁で、初めて見たけど面白かった。

続いて、三遊亭遊雀。
白髪だったもので、すっかり私よりも年上だと
思っていたら、3歳年下だった。
まあ私も髪の毛ないねんから、同じようなもんか。
演目は「蛙茶番」というあまりお上品ではない噺。

歌丸師匠は、昨年一昨年は、入院を繰り返され、
体調が心配されたが、声を聞く限りは元気そうだ。
ただ、歩くのには不自由されているらしく、
前回同様、どん帳が開くとすでに見台を前に座って
スタンバイされていた。
客席からでは分からないが正座もできないそうだ。

楽しみにしてた「塩原多助一代記」だが、
どういうわけか、始まった途端に強烈な睡魔が・・・。
ほとんど聴けませんでした。


【 演 目 】
「芋俵」 桂たか治
漫才 東 京太・ゆめ子
「蛙茶番」 三遊亭遊雀
〜 仲入り 〜
「塩原多助一代記 〜青の別れ」 桂歌丸

@ 関内ホール 大ホール







2016.4.3

桂米朝追善・米朝一門会

昨年3月19日に、米朝師匠が他界されてから
早いもので1年が経った。
今日は、米朝一門会の「桂米朝追善」落語会。
佐ん吉が「米朝と名前をつけると客が集まる」と
言ってたけど、確かにそうかもしれないな。

ざこば、南光、米團治による想い出トークでは、
米朝師匠とざこばさんの師弟愛を超えた、
もはや親子愛に感動。
米朝師匠って、ホンマにええ人やったんやなぁ。

「蜆(しじみ)売り」は、志の輔師匠の口演を
CD で聴いたことがあるだけだったが、
それとは少し違ったサゲで、
ややあっさりした印象。
これが上方版なのかもしれない。
志の輔師匠のは、結構重いからね。


【 演 目 】
「道具屋」 桂團治郎
「手水廻し」 桂佐ん吉
「つぼ算」 桂南光
〜 仲入り 〜
「想い出トーク」 ざこば、南光、米團治
「地獄八景亡者戯 (前半)」 桂米團治
「蜆売り」 桂ざこば

@ 紀伊國屋ホール







2016.4.4

第65回 人形町らくだ亭

今日のお目当ては、一之輔とさん喬。
2人は、私のベスト5に入る噺家だ。
一之輔は、一昨年4月に初めて観て以来、
2年間でなんと20回目の高座。
今日の演目は、「お見立て」。
さん喬師匠が、「奇才」と呼んだけど、まさに。

さん喬師匠は、CD では繰り返し聴いているが、
高座を観るのは、今日が2回目だった。
「抜け雀」は、色んな人の口演を聴いているが、
さん喬師匠のは、落ち着いた中に笑いがある感じ。

トリは、五街道雲助。
弟子には、割と好きな白酒や馬石がいるのだが、
この雲助師匠は、前に聴いた演目が、
渋い、面白くない、マニアックな芝居噺だったもので
あまり良いイメージがなかった。
今日の「花見の仇討」では、明るい口調で
軽快に噺が進み面白く聴けた。
1回で先入観を持つのは行けませんな。


【 演 目 】
開口一番「手紙は笑う」 古今亭今いち
「松竹梅」 柳家やなぎ
「お見立て」 春風亭一之輔
「抜け雀」 柳家さん喬
〜 仲入り 〜
「花見の仇討」 五街道雲助

@ 日本橋公会堂(日本橋劇場)





2016.5.28

池上本門寺落語
春風亭一之輔 独演会
- 2016 夏の陣 -


落語の源流は、仏教のお説教だという説も
あるぐらいで、落語とお寺は縁が深いようだ。
そういえば、志の輔師匠と玄侑宗久
(げんゆうそうきゅう)という
お坊さんの対談も読んだな。

今日、お寺の方の話にあったのだが、
落語のステージを高座というが、
お坊さんが説法をするところも高座というそうだ。
そして、昔は説法の間に落語家(当時は、
そうは呼ばれていなかったかもしれないけど)が、
登場し、お坊さんの話したことをパロったりして、
笑いを取っていたという話もあるそうだ。

さて、今日は、700年以上の歴史を持つ
池上本門寺にての一之輔の独演会。
夏冬 年2回公演のこの独演会、
今回が6回目ということだが、初めて行ったきた。

池上本門寺は、10年ぐらい前に野外コンサートで
訪れた覚えがあり、それ以来だが、
その時は、お寺のことはほとんど見ていない。

今日は、少し早目に行ってお寺の見物もした。
大きな立派なお寺で、境内には鳥居があって、
神社(長栄堂)があった。
ウェブサイトによると
「当山の守護神『長栄大威徳天』を奉安している」とある。
お寺に守護神がいるのか。
ちょっとびっくり。

前述のように、野外コンサートができるような
広場のあるお寺だが、今日の会場は、
通常は入れないという本殿で行われた。

本殿には、釈迦像や日蓮聖人の像などが
祀ってあり、その前に設置された高座での落語だ。
そんな状況なら、厳かな雰囲気かというと、
全くそんなことはなく、普段のホールの落語会と
特に変わったことはない。
本殿の中ではないけど、
施設の中には喫煙ルームまであったよ。

全席完売ということだったが、500人以上は、
入っていたんじゃないだろうか。

お寺の方の挨拶のあと、前座の「やかん」。
そして、一之輔の登場。
長めのマクラでたっぷり笑いを取り、
「欠伸(あくび)指南」。
一之輔流にアレンジされていて面白いが、
ちょっとやり過ぎかな。

休憩のあと、「子別れ」。
通常、吉原から戻った熊五郎が、
夫婦喧嘩する部分から演じられることが
多いのだが、そのあたりは、
状況説明だけで済まし、熊五郎と番頭さんが
出かけるシーンから始めた。

通しでやると、吉原に行く前の部分もあって、
きっと60分ではきかないぐらい長い噺なのだが、
確かに後半、熊五郎が3年ぶりに息子に
ばったりと出会ってからが、面白いし、
泣かせるところなのだ。
やはり、一之輔の子供の出てくる噺は
好きだな。


【 演目 】
「やかん」 春風亭きいち
「欠伸指南」 春風亭一之輔
〜 仲入り 〜
「子別れ」 春風亭一之輔

@ 池上本門寺本殿







2016.6.1

赤めだか


昨年末に放映されたテレビドラマ『赤めだか』を観て、
原作を読みたくなり、すぐに買ったのだけど、
中々読まずにいたのを、数日前にようやく読んだ。

良かった。
ドラマも良かったけど。
原作、読み応えがあった。

『赤めだか』は、落語家、立川談春が
高校を中退して、立川談志に入門し、
二つ目の昇進するまでの物語。
テレビドラマはそこまでだったが、
原作には、以下の2つの章もあってこれがまた良い。

揺らぐ談志と弟子の罪
―― 立川流後輩達に次ぐ

誰も知らない小さんと談志
―― 小さん、米朝、ふたりの人間国宝

二つ目昇進までの話は、ドラマで観ていたので、
驚きはしなかったものの、
やはりこれが実話だと思うとなんというか、
芸人の厳しさ、真打になることの厳しさ、
師匠と弟子の関係の難しさなどを思い知らされる。

私は、談志のことがあまり好きではないが、
それは、彼の落語が嫌いなのではなく、
マクラでわざわざ人のことを悪く言ったりするのが、
嫌なだけである。
それは、いっこもおもろない。
でも、落語は素晴らしいと思う。

そんな談志師匠に惚れ、高校を中退し
弟子入りした若者が、どんな思いをして、
不条理な前座修行を乗り越えたのか、
師弟関係を持ったことのない私には、
想像を絶する世界だ。
前座修行は、辛くひどい毎日だっただろうとは思うが、
途中でやめずに二つ目、真打に昇進した噺家は、
そんな師弟関係を持てて、幸せだろうなとも思う。

そして、テレビドラマを観たときにも書いたけど、
談志のことをちょっとだけ好きになった。

実は、談春の高座はまだ生で観ていない。
そろそろ行かねば。


★★★★★





2016.6.3

桂雀々の 落語 Fighter Vol.5
雀々 × 一之輔


雀々と一之輔。
昨年の夏の雀々の独演会もゲストが
一之輔やったけど、ええ組み合わせやなぁ。

昨年は、一之輔を12回も聴きに行ったので、
今年は違う噺家を開拓しようと思って
一之輔は、少し控えているつもりでいたけど、
今日でもう(今年)5回目やった。

さて今日の落語会は、ちょっと変わった趣向だった。
開演前に配られた紙に、雀々と一之輔、
それぞれ 5つずつの演目が書かれており、
希望の演目に丸をつけて、提出する。
2席目は、その投票によって決まるという
リクエスト制だった。

まず、2人が一席ずつ。
一之輔は、泥棒噺「鈴ヶ森」。
雀々は、「鷺とり」。
「鷺とり」は、毎度バカバカしい上方の落語。
東京の人が演るのは、聞いたことがないな。
この噺、サゲで僧侶たちが頭をぶつけて死んでしまうと
いうバージョンもあるのだが、枝雀は人が死ぬのを
嫌ったと何かで読んだ覚えがある。
雀々は、師匠を継いで平和的なサゲで終わった。

仲入りの後、投票結果の発表だ。
司会に声優・講談師の一龍斎貞弥
(いちりゅうさいていや)。

一之輔は、
「ただ 5席書いて提出するようにと
言われたので出しただけで、
投票制だということを知らなかった。
今年に入って一度も演っていないので
『船徳』『千両みかん』は演りたくない」と
言っていたけど、「船徳」が選ばれた。
一之輔の「船徳」は聞いたことがなかったので、
ちょうど良かったのだが、実は私は、
「千両みかん」に丸をつけた。

「船徳」は、船宿の居候になっている若旦那が、
船頭になりたいと言い出す噺。
ろくに船を漕げもしないのに、客を乗せて
大川に出る、ちょっとしたドタバタ喜劇。
一之輔オリジナルのくすぐりが際立つ。

雀々の演目は、何に丸をつけたか覚えていないのだが、
選ばれたのは、「雨乞源兵衛」。
これは、小佐田定雄の新作落語で、
雀々の師匠、枝雀のネタ。
よく出来た噺だと思う。
枝雀のを CD で聴いたことはあったが、
ライヴでは初めて聴いた。

【 演 目 】
「鈴ヶ森」 春風亭一之輔
「鷺とり」 桂雀々
〜 仲入り 〜
「船徳」 春風亭一之輔
「雨乞源兵衛」 桂雀々

[司会]一龍齋貞弥

@ 日本橋公会堂(日本橋劇場)







2016.6.7

メルシー!おもてなし
〜志の輔らくごMIX〜


渋谷のパルコ劇場は、1973年に西部劇場として
スタートしたらしいが、パルコ建替えのため、
今年8月に一旦幕を閉じる。
建替え後も、劇場は再開するようだ。

今日はそのパルコ劇場で、6月4日から26日まで
公演中の立川志の輔 原作、G2 脚本・演出による
『メルシー!おもてなし〜志の輔らくごMIX〜』を
観てきた。
これは、志の輔の新作落語『踊るファックス』、
『ディアファミリー』、『ガラガラ』、
『メルシーひな祭り』の4 本を元にした舞台で、
出演は、中井貴一、勝村政信、YOU など12名。

別々の噺をよくここまで上手く一つにまとめたなと
思える脚本で、十分面白かったけど、
もし前述の落語 4席を聴いていなかったら、
もっと笑えただろうなと思う。

芝居は、途中で休憩が入ることが多いが、
本作は、2時間強、ノンストップなのも良かった。
出演陣も素晴らしい。
中井貴一はもちろん、勝村政信とYOUも良かった。
もし、DVD になったら、映像でも観てみたい。



メルシー!おもてなし 〜志の輔らくごMIX〜
公演日程 / 2016年6月4日 (土) 〜6月26日 (日)
会 場 / パルコ劇場
原 作 / 立川志の輔
   「踊るファックス」「ディアファミリー」
   「ガラガラ」「メルシーひな祭り」
脚本・演出 / G2
出 演 / 中井貴一 勝村政信 音尾琢真 YOU 
   阿南健治 明星真由美 サヘル・ローズ 
   陰山 泰 関 秀人 有川マコト 高橋珠美子 高橋克明



ロビーや廊下に飾られたお花の数がもの凄かった。











2016.6.12

大手町落語会

本日の落語会、お目当ては、
桃月庵白酒と柳家さん喬。
そして、高座は初めてとなる、
一之輔の師匠、春風亭一朝。

一朝の演目は、「抜け雀」。
さすがに落ち着いた優しい芸風で、
一之輔が師匠に選んだことに
なんとなく、なるほどね、なんて
思ってしまった(分かるわけないけど)。

白酒は、初めて聴く「首ったけ」。
若手(と言っても彼は47歳やけど)の真打の中では、
一之輔に次いで、笑いのセンスが好きやなぁ。
時々、やり過ぎな時あるけど。

さん喬は、「らくだ」。
元は、上方の古典落語。
10人ぐらいの噺家の音源を聴いたことがあったけど、
ナマの高座で聴くのは今日が初めてだった。
この噺、後半、気弱なくず屋が酔っ払って、
いつの間にか乱暴な男に変貌する様子が
演じどころだと思うのだが、そのいつ間にか、
乱暴になる様が絶妙で素晴らしかった。


【 演 目 】
「子ほめ」 春風亭一花(前座)
「夏どろ」 春風亭一蔵(二つ目)
「不動坊」 桂やまと
「抜け雀」 春風亭一朝
〜 仲入り 〜
「首ったけ」 桃月庵白酒
「らくだ」 柳家さん喬

@ 日経ホール(大手町)







2016.6.22

芸歴15周年記念落語会
三遊亭王楽 五番勝負


三遊亭王楽の父は、笑点でお馴染みの
三遊亭好楽だが、師匠は五代目圓楽なので
父・好楽とは兄弟弟子になる。

王楽の「芸歴15周年記念」ということで、
「五番勝負」と銘打ち、5日間にわたり
豪華なゲストを迎えての独演会。

ゲストは、19日が桂文枝、20日が立川志の輔、
昨日21日が桂歌丸、今日が笑福亭鶴瓶、
そして明日23日は春風亭小朝という
落語会のトップ5とも言える、
師匠方を招いての落語会だ。

冒頭、オープニング映像が流れる。
王楽が、5人の師匠との勝負に臨む
度胸をつけるため、
バンジージャンプに挑戦するという
ドキュメンタリーだ。

映像のあと、王楽の登場。
自作の新作落語『パパずれてるゥ!!』と
古典『宮戸川』を 二席続けて。

う〜ん、ちょっと辛口に言うと、
残念ながら、どちらもイマイチ面白くない。

『パパずれてるゥ!!』は、
中学生の父親がゲイで、女装したお父さんが
授業参観に来るという噺。
これって、実際にゲイの人が聴いたら、
笑えるんだろうかと、マジに考えてしまった。

そして、ゲストの鶴瓶登場。
この人の登場は、いつも興味深い。
毎度、開口一番から、ずっとそこにいたような
感じで話し出す。
「あ、どうも」とか出だしの挨拶的な言葉なしで、
ずーっとそこで喋ってて、今、
トイレに行って戻ってきたみたいに、
ナチュラルに話し始める。
そのナチュラルさが、逆に不自然なくらいに。
NHKの『鶴瓶の家族に乾杯』で、
全国どこへ行っても、極 普通に受け入れられ、
家に上げてもらえるのは、
この人ならではのキャラクターやと思うな。

さて、その鶴瓶師匠の演目は『山名屋浦里』。
タモリが『ブラタモリ』で吉原を訪れたときに
聞いた 花魁(おいらん)の話を
鶴瓶に「落語にならないか」と持ちかけたところから
始まり、その落語を聴いた中村勘九郎が、
「ぜひ歌舞伎にしたい」と言い出し、
ついにこの8月、歌舞伎座で
「廓噺山名屋浦里(くるわばなしやまなやうらざと)」
(くまざわあかね原作、小佐田定雄脚本)として、
上演されるのだという。

凄く期待しすぎたのか、感動というほどではなかった。
でも、帰ってから色々調べて、その背景などが
分かってくると、これはもう一度、
聴いてみたいと思った。

休憩を挟んで、王楽の『三味線栗毛(しゃみせんくりげ)』。
この噺はネタ出しだった。
『三味線栗毛』って、聞いたことあったかなぁ、
どんな噺だったかなぁと聴いていたら、
『錦木検校(にしきぎけんぎょう)』ではないか。
急遽、演目を変更したのかと思ったら、
同じ演目だった。
落語には、このようにひとつの噺に
2つのタイトルが付いていることが珍しくない。
例えば『妾馬(めかうま)』は『八五郎出世』とも言うし、
上方の『宿替え』は東京では『粗忽の釘』と言う。
『寝床』を『素人浄瑠璃』と言ったりもする。

さて、その『三味線栗毛』も何かが不完全燃焼。
これだけのゲストを呼び、タイトルに「勝負」などと
銘打つ意気込みは素晴らしいと思うが、
38歳だというから、これからだろう。
噺家は、50歳過ぎないと
脂がのってこないのかもしれないな。
そう思うと、同年代の一之輔は、
やはり奇才だな。
比べんでもええねんけど、ついね。

【 演目 】
「パパずれてるゥ!!」 三遊亭王楽
「宮戸川」 三遊亭王楽
「山名屋浦里」 笑福亭鶴瓶
〜 仲入り 〜
「三味線栗毛」 三遊亭王楽

@東京芸術劇場 シアターウエスト









2016.7.2

らくごDE全国ツアーvol.4
春風亭一之輔のドッサりまわるぜ 2016

昨年夏も観に行った一之輔の
「らくごDE全国ツアー」。
今年も全国10公演。
今日はその 7公演目で、
ゲストは、一之輔の師匠の春風亭一朝。
親子共演というわけだ。

この落語会のユニークなところは、
オープニングで、一之輔が私服で登場するところ。
私服で、マイクを持ち、立ったままの
フリートーク。
落語のマクラのようでもあるのだが、
やはり着物を着ていないし、
立って話すというのは、落語的ではない。
今日は、このツアーで回ってきた、
名古屋や浜松でのエピソードで会場を笑わせた。

開口一番は、古今亭志ん八。
12年目の二つ目だそうで、落ち着いた感じ。

一之輔の一席目は、「欠伸指南」。
これ、演る人によっては、
全く面白くないねんけど、
一之輔のは、面白い。
ちょっと、やりすぎ感もあるけど。

続いて、師匠の一朝。
一之輔の落語を聞いて、
「あれは、本当に私の弟子でしょうか」って。
入門の時の一之輔とは、全く違うそうだ。
どんなんだったんだろうな、
入門した頃って。
一朝師匠の演目は「片棒」。
凄く軽快でテンポが良かった。

休憩を挟んで、ロケット団の漫才。
以前、寄席で見たことある漫才コンビ。
まあまあ面白い。

そして最後は、一之輔の「らくだ」。
一之輔の落語は、ナマで50席近く聴いているが、
「らくだ」は初めて。
時間の関係もあるのだろう、最後まで演らなかったが、
素晴らしかったねぇ。
落語を聴きだした頃は、「らくだ」はあんまり好きじゃ
なかったのだけど、今では結構好きな演目になった。

「らくだ」というのは、長屋の嫌われ者のあだ名で、
噺が始まった時点で、死んでいる。
つまりは、最初から死んでいる人のあだ名が、
タイトルになっているという変わった噺なのだ。

今日の「らくだ」は、もちろん面白かったのだけど、
面白い以上に何かに触れてしまい、
後半、感動して泣きそうになった。
けっして、泣くようなストーリーではないねんけど。
ええ口演が聴けました。


【 演 目 】
オープニング・トーク 春風亭一之輔
「黄金の大黒」 古今亭志ん八
「欠伸指南」 春風亭一之輔
「片棒」 春風亭一朝
〜 仲入り 〜
漫才 ロケット団
「らくだ」 春風亭一之輔

@ よみうりホール(有楽町)








2016.7.17

杉並公会堂 祝10周年
特撰東西落語名人会


杉並公会堂の10周年ということで
企画されたこの落語会。
「特撰東西落語名人会」が、
11:30 からと、15:00 からの2回で、
出演者は、円楽・白鳥・ざこば・南光。
夜は、19:00 から「特撰花形落語会」と称して、
喬太郎・三三が出演という3部構成。
目当ては、東京ではあまり聴く機会のない
上方からのお二人だ。
11:30 からは早いやろ、ということで
15:00 からの回に行ってきた。

今回は、最前列のほぼ中央という、
すごく良い席が取れた。
最前列というのは コンサートやライヴでは、
何度か経験しているが、落語会では初めて。
噺家と目が合ってしまう距離なのだ。

開口一番は、一朝の弟子、
一花(いちはな)の「子ほめ」。

続いて、白鳥の新作「ナースコール」。
面白いといえば、面白いのだが、
やはりこの人の新作は、
賛否が分かれるだろうな。
私は嫌いではないが、DVD 買って観るかと
聞かれれば 微妙です。

続いて、ざこば師匠の「強情」。
この噺は、初めて聞いた。
「強情灸(ごうじょうきゅう)」という演目は
知っていたけど、別の噺だ。
まあ、上方らしい、「そんなやつ、おるかいな」
というバカバカしい噺だが、
さすがのざこば師匠、面白い。
途中、ちらっと米朝師匠の姿と重なった。
こんなに違う芸風のようなのに
やはり、弟子なのだな。

仲入りを挟んで、南光の「ちりとてちん」。
落語を聴きだした3年前、借りた DVD で、
南光の「ちりとてちん」に大爆笑した覚えがある。
それをナマで聴けたのだから、嬉しかったね。
米朝師匠のエピソードのマクラも大爆笑だったのだが、
書いて伝えるのは難しい。
ぜひ、落語会へ足を運ぼう。

トリは、6代目円楽の「お化け長屋」。
夏らしい、でも怖くない怪談。
この噺は、色んなサゲがあるようで、
今日の終わり方は、初めて聞いた。
まだまだ、知らない落語の世界なのであった。

【 演 目 】
「子ほめ」 春風亭一花(前座)
「ナースコール」 三遊亭白鳥
「強情」 桂ざこば
〜 仲入り 〜
「ちりとてちん」 桂南光
「お化け長屋」 三遊亭円楽

@ 杉並公会堂







2016.7.22

さん喬十八番集成
〜 四季彩々・夏 〜


柳家さん喬の独演会「四季彩々・夏」。
トリで演るようなネタを3席たっぷりと聴けた。

とはいえ、1席目の「寝床」では、
急に睡魔に襲われ、
後半はちゃんと聴けなかったけど。

次の「唐茄子屋政談」では、
「唐茄子を売って歩くなんてみっともない」と
言っていた若旦那が、長屋の大家んちに
乗り込んだとき、大家に「お前は誰だ?」と訊かれ、
「俺は、俺は、八百屋だぁ〜!」と叫ぶところに
すごく感動した。

そして、最後の「芝浜」も素晴らしかった。
この噺も 何度も色んな噺家で聴いて、
ストーリーは全部知っているのに、
それでも、落涙してしまった。
今日は、この演目は夫婦愛の話だったのだと
考えてみれば当たり前のことを
初めて気付いたような気さえした。

サゲのセリフが、多くは(酒を女房に勧められて)
「やめておこう。また夢になるといけねえ」なのだが、
今日のさん喬は、
「やめた。また夢になったらどうすんだ」っていうような
感じだった。
ここは、「また夢になるといけねえ」の方が好きやなぁ。


【 演 目 】
「権助魚」 柳家喬の字(二つ目)
「寝床」 柳家さん喬
「唐茄子屋政談」 柳家さん喬
〜 仲入り 〜
「芝浜」 柳家さん喬

@ 日本橋公会堂(日本橋劇場)







2016.8.6

松竹特選 - 噺家生活三十周年記念 -
笑福亭鶴二 独演会

18歳で6代目 笑福亭松鶴に入門するも、
半年で師匠が亡くなってしまったという
笑福亭鶴二(つるじ)の三十周年記念の
高座を観てきた。

厳密には、正式な入門は高校卒業後だが、
中学3年から高校卒業までの間も、
学校が休みの日には、師匠のところに通って
いたようなので、弟子であった期間は
4年半ほどになるようだ。

実は、鶴二のことは全然知らなかった。
でも、ゲストが喬太郎だし、
記念公演や襲名披露公演というのは、
普段の高座とは違う 結構おもしろい話が
聞けるので行ってみることにした。

鶴二の兄弟子である笑福亭鶴光の弟子、
笑福亭竹三(ちくざ)の「手紙無筆」に
続いて、鶴二の「ハンカチ」。
お笑いコンビ「二丁拳銃」の小堀の作で、
以前に桂三風で聴いたことがあるが、
夫婦愛を描いたええ話だ。

初めて聴く鶴二の落語は、
なんというか安心して笑える芸風とでもいおうか。
東京で演る機会は、大変少ないようなので、
今日は貴重な機会だった。

続いて喬太郎。
喬太郎以外は、ネタだし(前もって演目を
発表すること)で、喬太郎のところにだけ
「お楽しみ」と書かれていたので、
(何やるんやろ)と始まるまで、まさにお楽しみだった。

あい変わらず、マクラで爆笑をとり、
いよいよ本編に突入。
「ハンバーグができるまで」という新作。
これまた、大爆笑。
なんとなく聞いた覚えがあるような気もしたので、
もしかしたら YouTube で聞いたのかもしれない。

休憩を挟んで、喬太郎と鶴二の対談。
いや、対談というよりは、
喬太郎が鶴二にインタビューするスタイルで
進行した。

今日の主役は鶴二なので、
鶴二がインタビューを受けるのは、
良いのだけど、一応、喬太郎はゲストなので、
ちょっと違和感もあった。
でも、内容は面白かった。
志ん朝の思い出話なんかも聞けたし。

鶴二は、18歳で弟子入りして30周年なので
48歳なわけだが、髪の毛も黒々としていて、
遠めに見ていると30代半ばでも通る程、若く見える。

一方、喬太郎は52歳で年上なのだが、
頭が真っ白で、年齢以上に見えてしまう。
彼は一度社会に出たあとに噺家の世界に
入っているので、芸歴では鶴二より後輩になる。

なので、ゲストだけど(後輩なので)、
ああいう対談の形になったのかもしれないな。

トリは、鶴二の「らくだ」。
面白いことに先々月は、柳家さん喬。
先月は、春風亭一之輔。
そして今日は、笑福亭鶴二、と
毎月「らくだ」をナマで聴いている。
落語を聴くようになって、約3年半。
それまで、音源では10人くらいの噺家で
聴いていたけど、一度も高座では、
当たらなかったのに、この連続は不思議だ。

落語を聴き始めた頃は、この「らくだ」が
あまり好きではなかったのだけど、
だんだん面白さが分かってきて、
今では後半のくず屋の変貌ぶりが
楽しみでもあるほどなので、
色んな噺家で聴けるのはこれまた楽しい。

「らくだ」といえば、
松鶴師匠の十八番でもあったわけだが、
これは、5年前に兄弟子である鶴瓶に
稽古を付けてもらったと、プログラムに書かれていた。

中学1年の時に角座で松鶴師匠の
「らくだ」を聴いて、
噺家を目指したという特別な演目だ。
自分の記念公演の、しかも東京公演の
トリに持ってくるだけあって、
鶴二の「らくだ」も面白かった。
ほかのネタも聴いてみたい。





【 演 目 】
「手紙無筆」 笑福亭竹三(二つ目)
「ハンカチ」 笑福亭鶴二
「ハンバーグができるまで」 柳家喬太郎
〜 仲入り 〜
対 談 喬太郎 × 鶴二
「らくだ」 笑福亭鶴二

@ 国立演芸場





2016.8.28

本多劇場プロデュース
恒例 牡丹灯籠

志の輔らくご in 下北沢 2016


一昨年昨年に続き3度目となる
本多劇場の志の輔・牡丹灯籠。

昨年は10回公演だったが、今年は 7回公演。
チケット争奪が激しいぞと思ってはいたけど、
発売と同時に売切れてしまい、
結局、割高なオークションで
入手することになってしまった。
しかし、そのおかげで、前から 3列目の
ほぼ中央というめちゃ良い席を落札することができた。

3度目も聴けば、ストーリーをもう覚えて
しまいそうなのだが、これが 1年ぶりとなると、
ええ感じに忘れており、新鮮に楽しむことができる。

昨年、一昨年も、志の輔師匠の話術、集中力の
凄さは覚えているけれど、その物語にどんな感想を
持ったのかは覚えていない。
なので、もしかしたらなのだけど、今年初めて、
牡丹灯籠が、殿に使える忠義の物語として
聞こえたように感じた。

「ええ感じに忘れており」と書いたけど、
始まるとなんとなくは覚えているもので、
3度目ともなると、ようやく話の本質が、
聞けるようになってきたのかもしれない。
次回はどんな風に感じるのか、
興味が出てきたので、来年も行こうかな。

一昨年は2時間50分、昨年は3時間10分と
予定時間を超えての公演だった。
今年も冒頭「2時間半で30時間分を語ります」と
言っていたけど、終わったら、2時間50分ぐらいだった。
もう、2時間半では無理ね、これ。



【 演 目 】
「牡丹灯籠」 立川志の輔

8月27日 @ 本多劇場(下北沢)







2016.9.1

笑福亭仁智
深川独演会〈東京公演〉

〜文化庁芸術祭優秀賞記念公演第二弾〜


昨年3月、新作落語の会で初めて高座を観て
爆笑した、上方落語の笑福亭仁智。
顔は見覚えがあったので、
きっと子供の頃とかテレビで観たことが
あったんだろう。

今日はその仁智師匠の独演会。
昨年、文化庁芸術祭優秀賞を受賞した
その記念公演全3回の2回目だった。

ゲストは、一之輔。
なんか、スゴイ組み合わせである。

仁智師匠の1席目は「多事争論」。
皆さんは、目玉焼きに何をかけて食べる?
ちなみに私は、ウスター・ソース派、
もしくはケチャップ。
妻に訊くと、醤油、もしくは塩コショーという
答えが返ってきた。

この演目は、大阪人の夫が、
目玉焼きにソースをかけようとすると、
「ソースが切れているので、醤油で食べて」と、
東京出身の(でもなぜか大阪弁の)妻が言ったことから
夫婦喧嘩になり、家主や隣人を巻き込んで
裁判に発展するという爆笑傑作。

大阪人って、基本ソースなのですよ。
落語にも出てきたけど、
私も豚まんもソースだし、
天ぷらだって、ソースで食べられる。

で、裁判のシーンで、
「ではここで裁判員の意見を聞きましょう」と、
客席にふるのだが、し〜んとしてしまった。
大阪なら、ここで客席から、
いろんな声が飛び交うらしい。
今日は、師匠に催促されてやっと
ひとりが「ハチミツ!」って言ってた。

そして、一之輔。
登場するなり、
「私は目玉焼きにサワークリーム」。
なんでも、ヨーロッパ公演に行っていたらしく、
フィンランドでは、何にでもサワークリームが
付いていたらしい。
演目は、「欠伸指南」。
もう、ナマで聴くの3回目だが、
今日も 完全一之輔ワールド でした。

休憩を挟んで、仁智師匠の2席目は「いくじい」。
ヤクザを引退したおじいちゃんが、
孫を教育するという噺。
昨年聴いた「源太と兄貴」の兄貴が、
年老いてからの物語ということで、
同じ登場人物が出てくることで、
親しみが沸くのが不思議だ。

時々、噛んだり間違ったりするのは、
大変惜しいが、それを差し引いても面白い、
東京にはない落語の世界で、
大阪人の私としては、是非とも
もっと東京で演って欲しいと思うのであった。


【 演 目 】
「饅頭こわい」 瀧川あまぐ鯉(前座)
「多事争論」 笑福亭仁智
「欠伸指南」 春風亭一之輔
〜 仲入り 〜
「いくじい」 笑福亭仁智

@ 深川江戸資料館 小劇場







2016.9.9

志の輔の背丈


先日、発売されたばかりの
立川志の輔著『志の輔の背丈』。
新しく書き下ろされた本ではなく、
毎日新聞に18年間連載された
「ピーピングしのすけのふしあなから世間」という
コラムから抜粋されたベスト版コラム集。

古いものでは1996年から、
2013年のコラムまで。
毎日、寝る前に1つだけ読もうと読み始めると、
中々やめられなくて、結局、数日で読み終えてしまった。

印象的な話。
今年1月「志の輔らくご in PARCO」で聴いた
「大河への道」という新作落語。
伊能忠敬の偉業を落語に仕立てた、
壮大な噺だったが、2007年の11月30日の
コラムでは、伊能忠敬のことを落語にしようと
していて「頓挫しています」と書いている。
9年も前に。
この一行だけで、あの落語が出来上がるまでの
志の輔師匠の苦労と苦悩が胸に
迫り来るようであった。

また、キューバ、ロシア、北朝鮮への旅の話や、
311の被災地での落語会、
師匠談志の思い出話など、
盛りだくさんだ。





★★★★▲





2016.9.22

好楽ちゃん祭り
〜 芸暦50周年&古希記念落語会 〜
(夜の部)


テレビ番組「笑点」のメンバーとして
お馴染みの三遊亭好楽。
息子の三遊亭王楽は、
高座を聴いたことがあったが、
お父ちゃんの好楽は、今日が初めて。
「芸暦50周年&古希記念落語会」ということで
出演者は、超豪華オール・スターズ。

6人も噺家が出るのだから、
休憩を入れると3時間近くになるだろうと
思っていたけど、トップ・バッターの
息子の王楽は、5分(小噺のみ)、
志の輔、小朝は、15分と、
サクサク進み、終わってみると
終演予定時間(2時間30分)の2分前だった。

こういう記念落語会とか
特別な落語会の面白さは、
口上やマクラを含めて、
ふだん聞けないようなエピソードを
聞けること。
今日も面白い話が聞けた。

落語の方は、珍しいことに古典はなし。
全部、新作だった。


【 演 目 】
「モンキードライバー」 三遊亭王楽
「こぶ取り爺さん」 立川志の輔
「妻の手紙」 春風亭小朝
「誕生日」 桂文枝
〜 仲入り 〜
口上 (立川志の輔、春風亭小朝、三遊亭好楽、
桂文枝、春風亭昇太、三遊亭王楽)
「人生が二度あれば」 春風亭昇太
「優しい言葉」(桂文枝作) 三遊亭好楽





2016.10.6

ぺぺ祭り
ぺぺ桜井 生誕80周年祭


元クラシック・ギタリストの
ギター漫談家という変わった経歴の
持ち主、ぺぺ桜井。

ギターを弾きながら喋るというのは、
結構難しいのだが、この人は、
神経が2系統に分かれているんやないかと
思うような芸を見せる。
中でも驚いたのは、ギターで
『禁じられた遊び』を弾きながら、
演歌『浪花節だよ人生は』を
唄うという離れ業。

そのぺぺさんの「生誕80周年祭」、
「ぺぺ祭り」に行ってきた。

今日、行くまで知らなかったのだが、
昨年の暮、心筋梗塞で2ヶ月ほど
入院されていたらしい。
ご本人は、あの世の入口に行ってきた話を
されていたが、芸人なのでどこまでが
ホンマの話か分かりかねる。

まず、幕が開くとぺぺさんを
慕っている(?)豪華な出演者たちが
全員登場で「ご挨拶」。
漫才のロケット団、紙切りの林家二楽、
春風亭一之輔、柳家喬太郎、そして、
この企画の言い出しっぺだという、
三味線の恩田えり。

軽いトークのあと、ロケット団の漫才。
寄席に出ている人たちで、あんまり
テレビには出てないけど、結構好き。
ボケの人が山形出身で、
山形弁のボケが面白いのだが、
今日はそれはやらず。
放送には、あんまり乗せられないような、
笑いが良い。

続いて、一之輔。
ロケット団のネタを引き継いで、
いきなり爆笑をとるあたりは流石。
時間がないのでマクラは短めに落語に突入。
噺の中にぺぺ桜井の名前を
何度も登場させるあたりも憎い。

続いて、紙切りの林家二楽。
林家正楽という人は、以前に観たことが
あったが、この人は初めて。
よくあんなに喋りながら、
切れるもんだと思う。

一部の最後は、喬太郎。
あい変わらずのマクラで爆笑。
落語は、数人の噺家のモノマネが
出てくる、かなりマニアックなネタで、
私には分からないものもあったけど、
結構、受けていたので、寄席好きなお客さんが
それだけ多かったということだろうな。

休憩を挟んで、「帰ってきたぺぺ物語」。
ぺぺさん以外の出演者、せい揃いの寸劇。
あのギターは、スウェーデン製で
60年経っているとか。
面白かったけど、終わりが分からず、
拍手のないまま、ぺぺ先生の漫談に突入。

漫談ネタは、毎回ほとんど同じなのだけど笑える。
1935年生まれなので、私の母と同じだが、
舞台に立ち続けているのが、本当に素晴らしい。
健康第一です。

最後は、ぺぺ先生を囲んで座談会。
派手な舞台衣装の話とか、
ほかの芸人に説教した話とか。
最後は、三本締めで。


【 番 組 】
ご挨拶(柳家喬太郎、林家二楽、春風亭一之輔、ロケット団、恩田えり)
漫才 ロケット団
落語「新聞記事」 春風亭一之輔
紙切り 林家二楽
落語「鸚鵡(おうむ)の徳利」 柳家喬太郎
〜 仲入り 〜
寸劇 山崎雛子作「帰ってきたぺぺ物語」
(柳家喬太郎、林家二楽、春風亭一之輔、ロケット団、恩田えり)
ギター漫談 ぺぺ桜井
座談 全員


@ 日本橋劇場








2016.10.20

桂歌丸
高座65周年記念落語会


今年80歳になった桂歌丸師匠。
『笑点』の司会の座は降りたが、
まだまだ現役。
とはいうもののこの1〜2年は、
入退院を繰り返しており、
この8月にも入院していたらしい。

今日は、「高座65周年記念落語会」。
チケットはソールドアウトの高座だ。

幕が開くとステージには、
歌丸師匠とゲストの好楽師匠。
まずは、対談だ。

実家は横浜にあった遊郭というのは、
聞いたことがあったけど、
小学生時代には噺家になることを
決めていたとか、
中学在学中に15歳で、噺家になったというのは
初めて聞いた。
最初の師匠は、5代目古今亭今輔。
その後、4代目桂米丸門下へ移籍した。

15歳で噺家になり、今年80歳で芸歴65年。
ここ1〜2年そうであるように
今日も高座に座った状態で幕が開く。
歩くのが大変なようだ。
でも、喋りは変わらない。
厳密には、幾分口調に衰えはあるのだろうけど、
以前の歌丸師匠と比べなかったら
分からない程度だ。

演目は、好楽師匠が『肝つぶし』で
歌丸師匠が『紺屋高尾』。
2つとも恋わずらいが噺の幕開けだ。
普通は、避けそうなのだけど
どういうわけだろうか。

相変わらず美しい日本語と語り口調。
「歌丸を人間国宝に」という運動があるのも
うなずける芸だと思う。


【 演 目 】
対談 歌丸・好楽
「肝つぶし」 三遊亭好楽
〜 仲入り 〜
三味線漫談 三遊亭小円歌
「紺屋高尾」 桂歌丸

@ きゅりあん 大ホール(大井町)







2016.10.27

2016 落語一之輔・三夜
その第一夜


2014年に始まった、春風亭一之輔のこの落語会、
1年目は一夜、2年目は二夜、3年目は三夜、と
増えていき5年目には、五夜の公演を行い、
5年合計で十五夜になるという乙な企画。

そのことを知らず、たまたま1年目の
高座を聴いてしまった私は、
「よし、ならば5年かけて十五夜全部聴こう」と決意。
この高座では、毎夜ネタおろしとなる演目が
聴けるのだ。
そんな機会はそうそうないもんね。

来年は四夜連続、再来年は五夜連続となるわけで、
スケジュール的にタイトになってくるが、
ぜひとも十五夜全公演制覇を達成したいもんだ。
四夜、五夜連続と言っても観客は、
座って聴いているだけなので、
体力的には 大してしんどいわけではない。
演る方は大変だろうけど。
なんて思っていたら、今日のパンフレットには、
この企画を 2020年東京オリンピックの年まで続け、
「一之輔七夜」としてはどうかという、
主催者の言葉が載っていた。
本人は、「何、勝手なこと書いてんだよ」って
言ってたけど、どうなるんでしょね。

そんなわけで、今年の三夜も3公演とも
チケットを入手。
3日間ともソールド・アウトの人気の高座だ。

一之輔が「3日間来る人?」って訊いたら、
10人以上(後ろは見えなかったのでもっといたかも)は
手が挙がってたので、私と同じようなことを
考えている人がいるんだろうな。

一昨年、昨年と合わせて 三夜 聴いたわけだが、
これまでのネタおろしは、下記の三席。
2014年 一夜     「文七元結」
2015年 二夜 / 第一夜 「三軒長屋」
2015年 二夜 / 第二夜 「百 年 目」

今年は、チケットの前売り情報に
こんな風に記載されていた。

演 目:
第一夜 「三井の大黒」 他
第二夜 「睨み返し」 他
第三夜 「柳田格之進」 他
※各夜共に、ネタおろし有り!


今日は、「三井の大黒」以外は
聴いたことがあったので、
「三井の大黒」がネタおろしだったんだと
思うけど、本人からそういう話はなかった。

開口一番、桂三木男の「人面瘡」のあと、
一之輔の一席目は「加賀の千代」。
大晦日、支払いのお金がない甚兵衛さんが
ご隠居のところにお金を借りに行く噺。
この噺、一之輔でしか聴いたことがないのだが、
ご隠居の "甚兵衛さん愛" が最高。
これは、一之輔ならではの ご隠居だと思う。

続いて、「茶の湯」。
同じ噺家が二席続けて演る場合、
高座を下りずにそのまま続けて演る人もいるが、
一之輔は一旦、高座を下りる。
その方がけじめがあって私は好きだ。
さて、「茶の湯」。
後半、定吉の人格が変わってしまうあたりに
一之輔らしさがある。
一之輔の「茶の湯」は、
CD では聴いていたけど、高座は初めて。

休憩のあと、江戸家小猫の動物ものまね。
曽祖父 江戸家猫八 が始めた動物ものまね。
小猫は四代目となるという。
結構、面白かった。

そしてトリは、一之輔の「三井の大黒」。
このネタは、最近、入船亭扇遊の CD で
知ったところだった。
飛騨の名工、左甚五郎の噺。
オチがちょっと難しくて調べて納得。

とっても満足な「一夜」でした。
明日も楽しみ。


【 演 目 】
「人面瘡」 桂三木男(二つ目)
「加賀の千代」 春風亭一之輔
「茶の湯」 春風亭一之輔
〜 仲入り 〜
動物ものまね 江戸家小猫
「三井の大黒」 春風亭一之輔

@ よみうり大手町ホール







2016.10.29

2016 落語一之輔・三夜
その第二夜


昨日は春風亭一之輔、三夜連続の独演会、
その第二夜だった。

開口一番は、柳家ろべえ。
二つ目で、来年真打に昇進が決まっているらしい。
名前が「ろべえ」でお客さんから
「やじ」が飛んで「やじろべえ」になるという
話に聞き覚えがあった。
帰ってから調べてみると、昨年12月に
やはり 春風亭一之輔 独演会 で観ていたよ。

さて、ろべえ が話の中で「今の師匠は小三治」と
言ったのだが、その「今の」に引っかかった。
なんで「今の」なんだろうと。

一之輔が登場後、マクラで ろべえ のことを
いじっていたのだが、その中で 「ろべえ の
師匠の柳家喜多八が死んだ」という話が出てきた。
私は、驚いた。
全く知らなかったのだ。

喜多八師匠のことは、
CD を聴いて好きになったのだが、
中々高座を観る機会がなく、昨年4月に
ようやく一席だけ聴くことができた。
その時は、喜多八師匠の 「歌いたい」 という
希望で前半は歌謡ショーのような落語会だった。

それが、私が喜多八師匠を観た、
最初で最後の高座になってしまった。
あの独特の脱力系のマクラ、
なのに落語が始まるといつのまにか、
引き込まれてしまっている、
そんな高座をもう観ることができないのかと
思うと非常に残念で哀しい。

調べてみると今年 5月17日に亡くなっていた。
癌だった。
享年66歳。
ちょっと若すぎるよなぁ。

私は全く知らなかったのだが、
昨年観たときにはすでに闘病中だったらしい。
全くそんな風には感じなかったのだが。

先に癌だと知ってからだと、
いくらかでも心の準備ができるのだが、
今回のように全く知らなかった場合、
その衝撃も大きいのだと、知りました。

それで、ろべえ は「今の」師匠は小三治だと
言ったわけだ。
小三治師匠は、喜多八師匠の師匠で、
ろべえ からは、大師匠にあたる人だったのだ。

喜多八師匠は、唯一の弟子の ろべえ が
真打に昇進するのに立ち会えないのは
無念だったろうな。
その ろべえ は、真打昇進時に
柳家小八を襲名する。
「小八」は、喜多八師匠の二つ目時代の
名前らしい。
ぐすん。

一之輔の独演会のレポートなのに、
喜多八師匠の話が長くなってしまった。

ろべえの「やかんなめ」に続いて
一之輔の「かぼちゃ屋」。
かぼちゃは、唐茄子(とうなす)とも
呼ぶらしく、この噺も「唐茄子屋」とも言う。

似たようなタイトルの落語に
「唐茄子屋政談」というのがある。
「かぼちゃ(唐茄子)屋」の方は、
与太郎が登場する滑稽話だが、
「〜政談」の方は、人情話で全く違う噺。
ただ、どちらも かぼちゃをかついで
売りに歩く点は同じ。
で、一之輔の「かぼちゃ屋」。
与太郎が、かぼちゃを担いで歩いていると、
「〜政談」の方でかぼちゃを売りに歩く、
徳兵衛と会う。
そこで、与太郎が徳兵衛に適当なことを言って
徳兵衛の行き先を変えてしまい、
「歴史を変えてやった」と言う。
これは、「唐茄子屋政談」を知らないと
全く何のことか分からないのだが、
知っていると最高に笑えるのだ。
落語に詳しくなればなるほど、
落語の面白さが分かるのだな。

与太郎は、かぼちゃを売り歩きながら、
「なんで明日『柳田格之進』なんだぁ」と
一之輔の心の声も吐露する。
「柳田格之進」は翌日に演る演目。
一之輔は、人情噺は好きでないのかな。
「こういう噺(かぼちゃ屋)の方がいいよう」って。
次のマクラで「与太郎の言ってたことは
ウソですから」って自分でフォローしてたけど。

続いて、「欠伸指南」。
これは、演る人によっては退屈な噺にも
聞こえるけど、一之輔は爆笑をとります。
もうオリジナルです。

中入りを挟んで漫才はロケット団。
この人たちも面白いよ。
YouTube で検索してみて下さい。

トリは、「睨み返し」。
前半は聴いたことがあるように感じたのは、
大晦日に借金取りが来る噺が、
他にもあるからだろうか。
でも、最後まで聴くと、
初めて聴いた噺だった。

【 演 目 】
「やかんなめ」 柳家ろべえ
「かぼちゃ屋」 春風亭一之輔
「欠伸指南」 春風亭一之輔
〜 仲入り 〜
漫才  ロケット団
「睨み返し」 春風亭一之輔

@ よみうり大手町ホール






2016 落語一之輔・三夜
その第三夜


いよいよ、三夜の千秋楽だ。
今日は、私と同様に一之輔好きな妻も同行。

まずは古今亭志ん八の「粗忽の釘」。
この人も来年の真打昇進が決まっているらしい。

一之輔の一席目は「新聞記事」。
何度も聴いているが、それでも笑える。
噺の膨らませ方が上手いんだと思う。
続いて「お見立て」。
これまた何度も聴いているが、
やはり新しく聴かせるのは
素晴らしいと思う。

休憩をはさんで曲独楽。
独楽回しなんて、と思っていたら、
結構面白かった。
一之輔が、寄席の色物を紹介したいと
言っていたが、それも分かるような気がした。

いよいよトリは「柳田格之進」。
昨日、かぼちゃ屋の与太郎が
「やりたくないよ〜」と言っていたネタだ。
確かにあんまり笑えるシーンはなく、
真面目な人情噺。
今まで数人の「柳田格之進」を
聴いたことがあるのだが、
それらとはちょっと違う結末だった。
もしかしたら、いくつかのパターンが
あるのか、一之輔ヴァージョンなのかは
分からないけど。

3日間、楽しい落語会だった。
来年は、四夜。
10月18〜21日と決まっているようです。
行くぞ〜!


【 演 目 】
「粗忽の釘」 古今亭志ん八
「新聞記事」 春風亭一之輔
「お見立て」 春風亭一之輔
〜 仲入り 〜
曲独楽 三増紋之助
「柳田格之進」 春風亭一之輔

@ よみうり大手町ホール







2016.11.14

橘蓮二『夢になるといけねぇ』
出版記念の会


落語、演芸を中心に撮影をされている
写真家・橘蓮二の新作
『夢になるといけねぇ』出版記念の会。

この落語会のチケットは、
その新刊が付いて 7,000円。
ちなみに本の価格は 2,700円。
発売日は、11月16日とあるので、
世間よりも2日早く手にすることができたわけだ。

さて、開口一番は前座の春風亭一花。
まだ若い女性で、師匠は春風亭一朝。
この人の噺は、初めてではなく、
落ち着いた芸風に好感は持てる。
そして、不思議なことにご隠居を演じても
気にならないのだが、若い大工、
八五郎を演ると違和感がある。
落ち着いたご隠居のような
初老の男性よりも、
ちょっとぞんざいな若い男の方が
女性には演じるのが難しいということだろうか。

続いて、神田松之丞。
この人は初めてだったが、
落語ではなく講談だ。
マクラが結構長く、面白かったのだが、
どういうわけか、講談に入った途端に
強烈な睡魔で気絶。

三番目、柳家三三の「不孝者」。
かなりの数の落語を聴いてきたので、
新しい演目に出会うことが、
めっきり減ってしまったのだが、
この「不孝者」は初めてだった。
オチの予想がつかず楽しめたね。
三三は、何度か聴いているが
今日が一番良かった。

休憩をはさんで、遠峰あこの
アコーディオンと歌。
この人も初めて。
何歳ぐらいだろうか、
まだ若そうに見えたけど。
1曲目は、崎陽軒の歌。
ええ、あのシュウマイの崎陽軒。
1円ももらってないらしいけど。

最近、ヨーロッパに行ってきたらしく、
フランスで作ったという
『哀愁のまぐろぶつ』という曲が良かった。
ご本人も「フランスでは受けた」と
言ってたけど、確かにシャンソン風。

トリは、お目当て、志の輔師匠。
短めのマクラの後、
今日の演目「帯久」に突入。
これが、素晴らしかった。
音楽のライヴでも落語の高座でも、
たま〜にあるのね、神がかりというか、
神様が下りてきた演奏や芸にあたることが。
今日のは、久々にそれ。
終わった時の観客の拍手の温度でも
それは分かった。
スゴイ拍手。

「帯久」は数人の噺家の CD や DVD で
聴いたことがあり、志の輔師匠のも CD で
聴いたことがあった。
なので、ストーリーは完全に覚えているほどなのだが、
それでも、最後には泣いてしもたもんね。
60分強は話したと思うから、
マクラを引いても50分はかけて演ったわけだ。
これは、素晴らしかったです。

そして、最後に橘蓮二ご本人が登場し、
挨拶をされて、お開きとなった。

写真集『夢になるといけねぇ』は、
まだパラパラッとしか見ていない。
後日ゆっくり観る時のお楽しみ。

【 演 目 】
「たらちね」 春風亭一花
「雷電の初土俵」 神田松之丞
「不孝者」 柳家三三
〜 仲入り 〜
唄とアコーディオン 遠峰あこ
「帯久」 立川志の輔
ごあいさつ 橘蓮二

@ 国立劇場小劇場







2016.11.15

笑福亭仁智
深川独演会〈東京公演〉

〜文化庁芸術祭優秀賞記念公演第三弾〜


あんまり東京で観る機会のない
笑福亭仁智。
絶対おもろいと思うねんけど、
これは大阪の笑いやろか?
関東の人はどう思うのだろうか?と思い、
今日は妻を連れてその独演会に行ってきた。
妻も結構笑っていたので、
面白かったようだ。

開口一番は、立川幸之進。
昨年、立川流から落語協会へ移籍(?)したようで、
立川流では二つ目だったが、
現在は前座修行となっている。
厳しい世界だな。

ゲストは、三遊亭兼好。
この人は、結構好きな噺家の一人。
演目は「厩火事」。
髪結いのお埼のボケ具合が、面白かった。
おそらく兼好オリジナルのボケも
入っているんやないやろか。
かなり面白くて満足。

笑福亭仁智は、「アフリカ探検」と
「ハードラック」の2席。
「アフリカ探検」の方は、古典でもよくある、
ご隠居から聞いた話を真似て笑わせる噺。
「ハードラック」は、不運な男の話。
あまりに不運なので自殺しようとするが、
中々死ねないので、実は自分はついているんじゃ
ないかと思い始める。
首をつっても、電車に飛び込んでも死ねない、
なぜ死ねないか、その発想がスゴイ。

今日は、サッカー・ワールドカップの
予選のせいかどうか知らないが、
お客さんがあんまり入っていなかった。
仁智師匠、面白いと思うねんけどなぁ。
もっと売れて欲しいけど、
売れるとチケットも高くなるからなぁ。
複雑。


【 演 目 】
「寄合酒」 立川幸之進
「アフリカ探検」 笑福亭仁智
「厩火事」 三遊亭兼好
〜 仲入り 〜
「ハードラック」 笑福亭仁智

@ 深川江戸資料館 小劇場(江東区白河)




関連エントリー
2016.9.1 笑福亭仁智 深川独演会





2016.11.20

談志まつり2016
立川談志 生誕80年記念公演


昨年、一昨年に続いて今年も
「談志まつり」に行ってきた。
「談志まつり」は、11月21日の談志の命日に合わせ
毎年開催されている、立川流の談志追善落語会。
今年は、今日の昼の部と明日の昼夜、
合わせて3公演。

談志 生誕80年記念ということで、
家元が亡くなる2年前の初公開となる
音源の公開や、座談会も行われた。

昨年、一昨年は、志の輔師匠が出演する会の
チケットを取ったのだが、今年 志の輔師匠は、
明日の昼の部に出演。
そこで、まだ一度も高座を観ていない談春を
お目当てに今日のチケットを取った。
あの『赤めだか』の談春。
テレビドラマ『ルーズヴェルト・ゲーム』や
『下町ロケット』への出演で
お茶の間にも顔が知れ渡ったことだろう。
大人気の噺家なのに、中々機会がなかったが、
ようやく高座を聴くことができた。
演目は「慶安太平記 〜吉田の焼き討ち〜」という
落語にしては、やや難しい(?)噺。
マクラや座談会での発言の端々に
この人の芸に対する厳しさみたいなものを感じた。

それにしても。
弟子が語る談志のエピソードには、
毎回 驚かされるものが多い。
名古屋の公演に行って、名古屋駅のホームに
主催者が迎えに来ていなかったので、
怒ってそのまま帰ったとか。
その時、お迎えの人は改札口で待っていたらしいが、
その公演は、もちろん中止だ。
談志は急病ということで、お客さんに
チケット代は、払い戻されたらしい。
そんな非常識(?)な言動の多い家元。
迷惑をこうむった業界の人も多いに違いない。
それなのに、そんな酷いエピソードを
語りながら、弟子の師匠への愛と尊敬は
半端ではない。
ファンの談志愛も。

私は、理解に苦しんでいる。
それは、今日に始まったことではない。
落語を聴き始めて、すぐに談志も聴いてみたが、
どうも好きになれなかった。
何度かチャレンジしてみたが、ダメなのだ。
「ホームに迎えが来ていなかったからと言って、
(それだけが理由かどうか分からんけど)
何百人のチケットを買って足を運んで下さった
お客さんにキャンセルを食らわすほど、
あんたは、えらいのか?」と思ってしまうねんな。
(まあ、これは落語と関係ないけど。)

そして、そんな家元のエピソードを知れば知るほど、
それをカバーしても あり余る彼の魅力を
理解したいと思っているのです。


【 演 目 】
「振り込め詐欺に気をつけろ」〜安来節 立川平林
「鮑のし」 立川志遊
「看板のピン」 立川生志
「慶安太平記 〜吉田の焼き討ち〜」 立川談春
 〜 仲入り 〜
 立川談志生誕80年 記念座談会
 (志遊・生志・談春・談之助・談四楼)
「笑点史」 立川談之助
[歌謡漫談] 東京ボーイズ
「浜野矩随」 立川談四桜




@ よみうりホール(有楽町)


[ 関連エントリー ]
2014.11.23 談志まつり 2014
2015.11.21 談志まつり 2015





2016.12.13

春風亭一之輔 落語会

昨年は、一之輔の落語を12回(そのうち
8回は独演会)聴きに行ったんやけど、
今年もこれが12回目(独演会は6回)。
そんなつもり(どんな?)ではなかったんやけど、
結局、こんなに行ってしまった。
今年は、もう1回、来週にも機会があるので、
合計13回になる。
ナマで高座を観た噺家の中では
ダントツの回数で、来週を入れると 合計30回。
かなりのファンということになるなぁ。

さて、今日は五反田にある、
G-Call サロン という色んなイベントを
やっている会場での落語会。
ここでの一之輔落語会は12回目ということだが、
私は4回目。

開口一番は、一之輔の弟子、
春風亭きいちの「たらちね」。
ちょっと滑舌というか発音が悪く、
聞き取りにくいところがあるのは残念。
もう少し、丁寧に話すともっとよくなるのに。
これからに期待。

一之輔の一席目は「尻餅」。
大晦日に餅をつくお金がないので、
かかあの尻をぺったんぺったんと叩いて、
近所に餅をついているように
思わせるというバカバカしい噺。
何人かの 口演を聴いたことがあったが、
その中では一番面白かった。

休憩をはさんで二席目は、「柳田格之進」。
一席目とは打って変わって、
真面目な人情噺だ。
10月の「落語一之輔・三夜」の第三夜に
聴いた演目で、その日が(たぶん)
初演だったと思うのだが、
今日はその時よりも、
磨きがかかってたように感じた。
グッとくる口演で、素晴らしかった。

来月で39歳になる一之輔。
見た目にも貫禄が出てきたように思う。


【 演 目 】
「たらちね」 春風亭きいち(前座)
「尻餅」 春風亭一之輔
〜 仲入り 〜
「柳田格之進」 春風亭一之輔

@ G-Call サロン(五反田)





2016.12.19

恵比寿ルルティモ寄席 2016
supported by 渋谷道玄坂寄席


「恵比寿ルルティモ寄席」というのは、
年末にふさわしい大ネタを味わってもらおうと
いう企画らしい。
確かに出演者も豪華な上、ネタも豪華。
終わってみれば、午後10時20分。
月曜日の夜には、
ちょっとキツイんちゃうかと思う、
3時間20分の高座だった。
トリの三代目橘家文蔵の前に
帰られたお客さんもチラホラといた様子。

開口一番の後、三遊亭兼好の「ねずみ」。
この人、いいなぁ。
先月観た「厩火事」も良かったし、
観る度に好きになる。
演目の「ねずみ」は、名工 左甚五郎の噺。
兼好ならではの工夫が効いていて面白かった。

続いて、めでたく(?)通算高座30回目となる
春風亭一之輔。
「文七元結」は、一昨年の初演を観たのだが、
こういう人情噺にもどんどん深みが
出てきたんではないかと思う。

休憩をはさんで、桃月庵白酒。
この人も好きな噺家の一人だ。
「二番煎じ」は、私の中では
地味な渋い演目だったのだが、
見事に白酒風に演出されていて、
初めて聴く噺のように楽しめた。

トリは、今年、三代目を襲名した
橘家文左衛門 改め 橘屋文蔵。
この人は、CD では聴いたことがあったけど
高座は初めて。
登場に時点で、もうすでに
開演から2時間半ほど経っており、
その状況からの「芝浜」はやや重い。
丁寧な噺の分、その状況では、多少 冗長に
感じてしまったのは残念。
サゲが「また夢になる」だったのだが、
私は「また夢になるといけねえ」の方が
好きやなぁ。
この人、私と同じ年だ。


【 演 目 】
「権助魚」 橘家門朗(もんろう)(前座)
「ねずみ」 三遊亭兼好
「文七元結」 春風亭一之輔
〜 仲入り 〜
「二番煎じ」 桃月庵白酒
「芝浜」 三代目橘家文蔵

@ 恵比寿 The Garden Hall







201612.29

夢の三競演 2016
- 三枚看板・大看板・金看板 -


今年最後の落語会は、
桂文珍・桂南光・笑福亭鶴瓶という
上方の大物3人の「夢の三競演」。
東京での公演は、今回が第三回。

米朝一門(南光)、文枝一門(文珍)、
松鶴一門(鶴瓶)の3人であり、
米朝事務所、吉本興業、松竹芸能と
所属事務所も違う3人だ。

昨年は行かなかったけど、
一昨年、東京の第一回は、観に行ったので、
私は2回目だったが、発売から30分後には、
売切れていたという人気の落語会で当然、満席。

まずは、3人が登場し口上。
開口一番の桂米輝の「阿弥陀池」のあと、
南光の「ちりとてちん」。
この人の「ちりとてちん」は面白い。
江戸落語では似たような演目に「酢豆腐」が
あるが、断然「ちりとてちん」の方が
私は好きだ。

続いて文珍の「くしゃみ講釈」。
今日は不思議と枝雀のにおいを感じたね。

トリは、鶴瓶の「山名屋浦里」。
吉原一の花魁(おいらん)と、
堅物の田舎侍の人情噺で、
もとは、タモリが知った吉原のエピソードを
鶴瓶に落語にしてくれと持ちかけ、
鶴瓶と作家の小佐田氏が落語にしたもの。
今年は、それが中村勘九郎、中村七之助の
歌舞伎「廓噺山名屋浦里
(さとのうわさやまなやうらざと)」として、
歌舞伎座で上演されたというから凄い。

この噺、今年の6月にも口演を聴いており、
私は2度目だったのだが、今日の方が良かったな。
前回は期待しすぎたので、それほどでも
なかったような記憶がある。
花魁が田舎侍に惚れる、その背景に
共感ができないと、ストーリーの良さが
今一歩伝わってこないような気がする。
同じ花魁の噺なら、「紺屋高尾」や
「幾代餅」の方が、分かりやすい。

でも、歌舞伎で観たら、また違うのだろうな。


【 演 目 】
口上(桂文珍・桂南光・笑福亭鶴瓶)
「阿弥陀池」 桂米輝
「ちりとてちん」 桂南光
「くしゃみ講釈」 桂文珍
〜 仲入り 〜
「山名屋浦里」 笑福亭鶴瓶

@ TBS赤坂ACTシアター




昨年、一昨年は、それぞれ1年間に36回も
落語会に足を運んだ。
自分でも(そんなに行かんでもええやろ)と
思うほどだったので、
今年は、減らしたつもりでいたが、
終わってみると、それでも今日が30回目だった。



ひとりごと