2022年10月
感想・ご意見は→ shinya◇shin223.com
メールをくださる方は、上記アドレスの◇を@に変えて送ってください。(スパムメール対策)
2022.10.1
今井美樹 with 倉田信雄
Billboard Live 2022
Billboard Live 15th Anniversary Premium Live
今井美樹のライヴは、2009年、2010年、
そして昨年(2021年)に続き4度目。
昨年のライヴのエントリーを読んだ友人が
「今度、今井美樹のライヴに行くなら誘って」と
言っていたので、今回は珍しく友人夫婦と
私たち夫婦、4人でのライヴ鑑賞となった。
ちなみにこの2日間4公演のチケットは、
即、売切れだった。
今日は、2009年に観たライヴと同じく、
六本木ビルボードライヴでピアノの倉田さんとのデュオ。
ビルボードライヴでのこのデュオは、
7回目6年ぶりということだったが、
私の観た2009年が第1回めだったようだ。
今年59歳になった今井美樹。
宮崎県児湯郡(こゆぐん)高鍋町出身で、
高鍋町は、私の母の故郷、川南町の
隣なので勝手に親近感がわく。
2009年のエントリーには
「ピアノと歌だけで、こんなに幸せなのか!」と
書いている。
そして、昨年はその感想をひと言で
表すなら「希望」と書いた。
今回も期待を裏切らず、素晴らしかった。
声が年とらないんだな、この人。
「幸せ」「希望」と来て、今回感じたのは
「安堵」「平安」「豊潤」そんなワードだった。
途中の MC で、コロナの中ずい分色々な
思いをされたことが伝わってきて、
そんな中、彼女自身が吹っ切れたのか、
希望を見出したのか
「去年より元気です」という言葉が
印象的だった。
というのも、昨年コンサートの MC で
引退するんじゃないかと思うような
発言があったからだ。
「私の思い違いであればよいが」と
書いたけど、彼女の中で何か色んな
思いがあったんだろうなと思う。
『瞳がほほえむから』や『PIECE OF MY WISH』を
作曲し、今井美樹に提供した
シンガーソングライターの上田知華が、
昨年9月に亡くなっていたのだが、
今年の4月になってニュースになった。
どうもその死は伏せられていたようで、
今井美樹も4月にその訃報を知ったという。
今回のライヴは、上田知華への追悼だったんだろう。
ほとんどが、上田知華(曲)と
岩里祐穂(詞)のコンビによる曲だった。
このコンビの楽曲が、今井美樹をシンガーとして
成功させた功績は大きい。
たぶんだけど、後に旦那になる布袋寅泰が
プロデューサーになった(1996年)のを機に
上田知華とのコラボは、一旦終わったんだろう。
次に今井が上田の作品を唄うのは、
20年も間が空いてしまうんだ。
アンコールは、『PRIDE』、そして、
『Goodbye Yesterday』。
ともに布袋寅泰 作詞作曲。
アンコールを入れて、約80分強。
今井の歌に寄り添う、倉田さんのピアノも素晴らしかった。
[ MEMBERS ]
今井美樹(vo)
倉田信雄(pf)
@ Billboard Live Tokyo
2nd show
[ 関連エントリー ]
2009.10.14 今井美樹
2010.2.7 今井美樹@オーチャードホール
2021.7.30 billboard classics 今井美樹
2022.10.2
高中正義
TAKANAKA SUPER LIVE 2022 SAUDADE
昨年11月の興奮の「デビュー50周年
虹伝説ファイナル at 日本武道館」から
早一年が経とうとしている。
今日は、5年ぶりの高中の日比谷野外音楽堂。
雲一つない気持ち良い晴天に恵まれた。
17時の開演。
野音のコンサートの良さは、明るいうちに始まって
気が付いたら暗くなっていて、いつもまにか
ステージに照明が当たっている。
周囲を見渡すと高いビルが目に付くけど、
この季節なら、曲が終わると
都心なのに 虫の鳴き声が聞こえてくる。
そんな、独特な空間だろう。
高中の話では、なんでも野音は
来年で100年だそうだ。
今年 69歳の高中は、18歳の頃から
なんやかんやと野音のステージに立っているという。
デビュー51年目の高中。
色んなミュージシャンが亡くなり、
引退していく中、もう、生きていて
音楽活動をしてくれているだけでありがたい。
まあ、69歳は引退するには早すぎるけど。
観客は、相変らず平均年齢高めの
おじさんが大半。
今日は、女性の声もあったけど、
おっさんの野次、いや声援が多い。
今日のギターは、ブラウン・サンバーストの
ストラトと模様入りの HSH のヤマハ SG。
どちらも高中らしいトーンだ。
アルバム『SAUDADE』発売、40年のツアー。
曲は、『SAUDADE』はもちろん、『Alone』、
『エピダウロスの風』、『渚 モデラート』、
『TAJ MAHAL』、『WOODCHOPPER'S BALL』、
『Thunder Storm』、『Early Bird』など。
ここ(2021.12.21)に書いたけど、
『New York Strut』は嬉しかったな。
もしかしたら、生で聴くの初めてかも。
本編最後は、『Blue Lagoon』。
そして、アンコールは『Ready To Fly』と『黒船』。
今日は、『黒船』が沁みた。
[ MEMBERS ]
高中正義 (g)
宮崎裕介 (key)
井上薫 (key)
岡沢章 (b)
宮崎まさひろ (ds)
斉藤ノヴ (perc)
AMAZONS 大滝裕子 (cho)
AMAZONS 吉川智子 (cho)
AMAZONS 斉藤久美 (cho)
@ 日比谷野外音楽堂
開演前
(2022.10.4 追記)
一昨日のコンサートは、S席。
Cブロックの2列目35番。
前後で言うと真ん中あたりで
ステージに向かって少し左のブロック。
そんなに良い席ではないけど、
悪いというほどでもなく、まあまあ
見やすかった。
S席の人には入場時におみやげが
配られた。
クリアポーチ、バンダナ、来年のカレンダーのセット。
カレンダーの写真の色が悪く、がっかり。
こんなカラーなら、いっそのことモノクロにした方が
良いと思うな。
2022.10.4
渡辺貞夫グループ2022
今年、3度目の貞夫さんのライヴ。
3月は、カルテット(4重奏)、
6月は、クインテット(5重奏)ときて
今日は、セクステット(6重奏)だ。
6人編成だと「sixtet(シックステット)」かと
思いきや「sextet(セクステット)」なんだな。
急に色っぽいやんか。
さて、89歳の貞夫さん。
毎回、その存在と演奏に感動しているのだが、
今日もその暖かい音色にと、
なんだろう、とっても平和な空間に包まれたよ。
メンバーも楽しそうだし、結構ステージの上では、
ハプニングのようだった。(良い意味ね)
アンコールの1曲目『I Felt Your Presence』
なんて、明らかに予定になかったようで、
ピアノの小野塚さんに慌てて譜面をまわしてたよ。
それ以外にも貞夫さんが吹き始めて、
メンバーが何の曲か把握している風な
場面が何度かあったしね。
とにかく、包み込まれるような音楽で
平和で幸せなひと時でした。
あと数ケ月で、90歳を迎えられる貞夫さん。
この記事を読むと、第一線で活動し続ける
原動力を「自分に納得していないから」と
語っている。
自分に納得し、自分のプレイに満足してしまったら、
止まってしまうんだな。
どこまで行っても、あくなき探求なんだ。
[ MEMBERS ]
渡辺貞夫(as)
小野塚晃(p, key)
養父貴(el-g)
コモブチキイチロウ(el-b)
竹村一哲(ds)
ンジャセ・ニャン(perc)
@ Billboard LIVE Yokohama
2nd show
[ SETLIST ]
1. Peace
2. Quilombo
3. Road Song
4. Butterfly
5. Plum Island
6. Only In My Mind
7. Paciencia
8. Passo De Doria
9. A Felicidade
10. Regra Tres
11. Regra Tres
12. Manhattan Paulista
EC1. I Felt Your Presence
EC2. Life Is All Like That
EC3. Imagine 〜 Give Peace A Chance
EC4. Carinhoso
貞夫さんが、「最後に聴いて下さい」と言って、
『Manhattan Paulista』を演ったので
それ以降は、アンコールとした。
開演前のステージ
年内にもう一度観に行きます(12月)。
今度は、渡辺貞夫オーケストラ だ。
2022.10.5
風のマジム
原田マハ 著
先日、沖縄産のラム(酒)があることを知って、
購入して飲んでみたことを ここに書いた。
その沖縄産のラムを造っている
ベンチャー企業の話が、原田マハさんの
小説になっているので、読んでみた。
実在する「沖縄産ラムを造った女性」の
話を基にしたフィクションで、
登場人物も会社名も変えてある。
フィクションとはいえ、金城さんという
実在する女性を取材して書き上げた
小説だから、実際にラムが出来上がるまでの
苦労は本当に大変だっただろうと想像に難くない。
私は、沖縄産のラム「コルコル・アグリコール」を
飲んだ感想を「ちょっと青くさいというのか、
表現が難しいのだけど、田舎っぽい、
いや南国の香りとでも言うのかな」と書いた。
この小説では、ラムのことを「風の酒」と表している。
一口飲むと辺りに風が吹く酒だと。
ラムには、製造過程が2種類ある。
一般的なラムは、砂糖の精製の途中でできる、
廃糖蜜から造る「インダストリアル・ラム」。
そして、もう一つは搾ったサトウキビの
搾り汁から造る「アグリコール・ラム」。
当然、「アグリコール」の方がコストがかかる。
そのため、アグリコール・ラムは少ない。
私が過去に飲んだラムは(たぶん全部)
インダストリアル・ラムだったんだろう。
この沖縄産「コルコル・アグリコール」で
初めて、「アグリコール・ラム」を飲んだ。
サトウキビの搾り汁から造られるため、
私の感想は「青くさい」「田舎っぽい」
と書いたのだけど、「風が吹く酒」とは
言い得て妙だ。
原田マハさんの文章が上手い。
何度もウルウルしてしまうシーンがあり、
苦労の末、ついに南大東島で出来上がった
ラムを主人公が飲むシーンでは、
泣いてしまったよ。
この小説は、フィクションだと知っていても、
なんだかすっかり、沖縄南大東島産の
ラムのファンになってしまった。
いつか、南大東島に行きたい。
★★★★▲
2022.10.5
続・写真展「僥倖」を振り返って
9月23〜24日に開催した写真展「僥倖」に
ついて、もう少し書いておきたい。
観に来てくださった方の中に、過去に
写真の仕事に関わっておられたKさんがいた。
今は違う仕事をされていて、私はKさんが、
写真の仕事に携わっていたことを知らずに、
以前、写真の話をしたことがあった。
分かった風なことを言っていたので、
ちょっと恥ずかしい。
Kさんは、なんと浅井慎平さんのもとで
働いていたという。
Kさんは、私の写真を観て、
とてもユニークな講評をくださった。
1985年のアメリカ旅行の写真と、
2010年代の海外旅行の写真は、
カメラも撮り方も目的も何もかも違う。
何より、私自身が違うのだけど、
Kさんは、85年の写真を「ロックだ」と
言ってくださった。
嬉しかった。
なんだか、ハービー山口さんが、
1981年、ロンドンの地下鉄で、
ジョー・ストラマーに言われた言葉
「撮りたいものは全て撮るんだ!
それがパンクなんだ!」を思い出した。
全然違うねんけど。
1985年の写真が「ロックだ」という一方で、
Kさんの言葉は正確には覚えていないのだけど、
私には、2010年代以降の写真は、
写真撮影の知識が入り、こざかしい写真に
なっているという風に聞こえた。
そんな風には、言ってなかったのかも知れないけど、
自分でも そうかも知れないと思う。
85年の写真は、構図の知識なんてなく、
ただ撮りたいものを撮っている。
この「ただ撮りたいものを撮っている」というのが
彼に「ロックだ」と言わせたのではないかと思う。
しかも、フィルムなのでデジタルほど数は撮れなかった。
その分、今は失ってしまった何かを
あれらの写真は、秘めているのかも知れない。
写真展を観てくれた違う人は、私のことを
「カメラマンではなくて、写真家だね」と
言ってくれた。
写真家・・・
ええ響きやなぁ。
エゴがくすぐられるなぁ。
「写真家」というのは、写真を撮ることを生業にしている、
つまりプロのことをいうのだけど、
「フォトグラファー」が商業写真的なイメージがある
一方で、「写真家」というと芸術性を求めて、
写真を撮る人のことのようだ。
「家」が付く人って「音楽家」「芸術家」
「画家」「建築家」「書道家」「舞踏家」
「武道家」などなど、みんなプロフェッショナルな
その道を追及している感じだもんね。
「政治家」以外は。(あ、失礼)
それから、「写真を撮って欲しい」という人が
現れないかなと、密かに "地味に" 期待していたのだけど、
ひとりだけ、「子供の写真を撮ってください」と
言ってくれた。
彼女の子供は、まだ2〜3歳だと思うけど、
「無垢な可愛さのあるうちに」とのこと。
私が撮った子供たちの写真を観ての申し出、
これほど嬉しいことはないよね。
でも、依頼をされて写真を撮るとなると、
なんだかハードルが高くて、
ちょっと緊張感があるなぁ。
まだ具体的には、決めてないけど、
近いうちに実現しよう。
六代目 三遊亭円楽
先週、落語家の円楽さんが亡くなった。
病気だったことは、知っていたけど、
72歳は、早すぎるなぁ。
肺がん、脳腫瘍、脳梗塞、肺炎と、
この数年病気が続いて、
ご本人もつらかったことと思う。
円楽師匠の高座は、過去に4〜5回
観たけれど、最後に観たのは、2016年なので
もう6年も前だった。
初めて観た高座は、2013年9月25日、
円楽師匠の独演会で、ゲストが歌丸師匠という
今となっては、スペシャルな落語会だった。
合掌。
2022.10.6
カレーはスポーツだ! #44
パリパリ伊達鷄カレー/BRICK(恵比寿)
★★★▲☆
何度かここに書いたことのある、恵比寿の
「BRICK」に久しぶりに行って来た。
今回は、パリパリ伊達鷄カレー(1,320円)に
黒毛和牛の三角バラを1ケ(440円)を
トッピング(計1,760円)。
ルーはそれほど辛くないが、適度にスパイシーで
適度にパンチがありつつ、上品な印象。
辛さは、私にはこれぐらいがちょうど良い。
パリパリ伊達鷄カレー(1,320円)は、オープン
当初の1,760円より安くなったというものの、
やはりやや高めな印象は、拭えないな。
まあ、ここのカレーはルーにずいぶんと
手間がかかってそうだから、仕方ないのかもしれないけど。
440円で追加した三角バラは、残念ながら、
ちょっと物足りない大きさだった。
トロトロになるまで煮込まれた肉は旨いんだけどね。
2022.10.7
ちょっと怖かった話
Kさんの小学6年生の息子、T君との会話。
T君 「ねえねえ、かほちゃんって誰?」
私 「えっ?かほちゃん?」
T君 「そう、かほちゃん。こないだ隣にいた人」
10日ほど前、近所の行きつけの居酒屋で
偶然隣に座った20代の女性が「かほちゃん」だった。
かほちゃんに会ったのは、その日が最初で最後。
たまたま、マスターの娘さんと同じ名前だというので
話が盛り上がり、記憶に残ったが、そうでなければ
名前を覚えている程ではなかったかもしれない。
私 「なんでお前がかほちゃんを知ってるんだ?」
T君 「知ってるよ。見てたもん」
そんなわけがない。
私は、もう一度 T君に訊いた。
私 「なんで知ってるねん?言えよ」
T君 「知ってるよ。いつもしんちゃんのこと見てるから」
そんなわけないのは分かっているが、
彼が、居酒屋で偶然、私の隣に座った
かほちゃんのことを知っているのは、どうも気持ちが悪い。
私は、T君をつかまえて、
体のあちこちをくすぐりながら
「なんで かほちゃんを知ってるのか、言え!」と迫った。
大声で笑いながら「言う言う」とT君。
でも、手を止めると「言わないよ〜」とおどける。
そんなやりとりがしばらく続いた後、
T君が「かこちゃん」と言った。
そう、「かほちゃん」のことではなく
「かこちゃん」のことだった。
2〜3週間前、T君は、私も知っている
「かこちゃん」に会った。
「かこちゃん」は女子大生で、小6の男子にすれば、
普段あまり接触のない若いおねえちゃん。
彼は、すっかり「かこちゃん」のことを気に入ってしまったようだった。
その「かこちゃん」の話をしようとしたらしいのだが、
出だしが「かほちゃんて誰?こないだ隣にいた人」だった。
彼が「かほちゃん」と言い間違えたのか、
私が訊き間違えたのか分からないけど、
なぜか「こないだ隣にいた人」と言ったもんだから、
私は完全にあの居酒屋で会った「かほちゃん」の
ことになってしまったのだった。
あ〜謎が解けて良かった。
そろそろ当選したい(続)の続き
今年の山下達郎のツアーのチケット抽選には、
先行発売、一般発売、キャンセル待ち
(いずれも抽選)合わせて、18回外れている。
高崎の公演にも申込んで外れたのだけど、
かくなる上は、もっと地方公演を
攻めるしかないと思っていた。
11月12、13日に山形の県民ホールでの
公演があり、妻の実家からは遠いけど、
ついでに寄ることもできるな、と考えて
申込むつもりでいた。
今日、妻に「あれ、どうなったの?」と訊かれ、
あわてて見てみたら、すでに受付が終わっていた。
ショック!!!
受付期間は、9月23〜27日で、ちょうど
写真展と重なっており、写真展終了後も
すぐには、そんなことにまで頭が回らずだった。
大失敗だ。
現在、10月13日の神奈川県民ホールの
キャンセル待ちを申込んであるけど、
当選する確率は、極めて低い。
大体、キャンセルが出るのかどうかも分からない。
あとは、10月26、27日のNHKホールの
キャンセル待ちに申し込むつもりだけど、
もうほぼ諦めムードです・・・。
公演中止になった8月の中野サンプラザホールの
振替公演が、来年あるけど、
それに行けない人のチケットが、
少しは売り出されるかなぁ。
2022.10.8
カレーはスポーツだ! #45
ビーフカレー/ルーキー(不動前)
★★★★☆
不動前に引越してから、早8ヶ月。
ずっと気になっていたカレー屋さんに
ようやく行ってきた。
その名も「カレースタンド ルーキー」。
ネットで調べた情報によると
元カメラマンだった店主が、
64歳にして始めたカレー屋さん。
2012年のオープンなので、今年で10年。
とういことは、店主は、現在74歳(75歳かも)。
60代半ばにして、新人(ルーキー)。
いいなぁ。
土曜日、午後1時を過ぎていたのだけど、
店内は、食事中のお客さんがふたり。
(6席のみの小さなお店です)
テイクアウトのお客さんが待っていたので、
「時間かかりますけど、いいですか?」と
訊かれた。
全然急いでないので「かまいません」と、
入ると、すぐ後に若いカップルが入店。
やはり「時間かかりますけど、いいですか?」と。
「どれくらい待ちますか?」と聞かれ
「20分ぐらい」と店主。
カップルは「待ちます!」と入店。
でも、20分も待たないうちに
オーダーを訊かれたよ。
何を食べるか迷ったけど、
初回なのでビーフ・カレーをチョイス。
1,000円。
写真では分かりにくいが、
左奥に少しポテトサラダが乗っている。
福神漬けは、テーブルに容器に入れて
置かれているので、自分で容器から出して乗せた。
ビーフ以外にジャガイモ、エリンギ、
ブロッコリーなどの野菜も入っている。
何より、ビーフが結構な量で嬉しい。
ルーは、さほど辛くなく私には程よい量の汗でした。
(汗で辛さを測るのだ。)
カップルが、「季節の野菜」(250円)を
トッピングしていたので、出来上がりを見てみると、
美味しそうだったので、今度は「エビ・カレー」か
「チキン・カレー」に「季節の野菜」を
トッピングしよう!
[参考記事]
期待の新人は70歳! 第二の人生で開業したカレー屋さん、その名も「ルーキー」
2022.10.8
今日は、面白い一日だった。
午前中、65歳で絵を描き始めた
稲田泰樹さんの個展に行き、
ランチを、店主が64歳でカレー屋さんを
始めたルーキーで取り、
午後は、77 歳で初めて絵を描き始めた
ミッキー・カーチスさんの個展に行ってきた。
別に狙ってプランしたわけではないけど、
なんとなくこうなってしまった。
今年60歳になった私にすれば、
未来がワクワクする一日だったよ。
Tokyo Crisis 〜幻想か現実か〜
稲田泰樹展
稲田泰樹さんの個展に行って来た。
稲田さんは、妻の仕事の関係で
お世話になっているカヨちゃんのお父さん。
定年退職後65歳で絵を描き始めたという人で、
最近、テレビでも取り上げられたことがある。
もともと、大手電機メーカーで、
工場の設計をお仕事にされていた方で、
細かいものを描くのは得意だったようだが、
退職したら絵を描きたいと
思っていた訳ではないらしい。
ある日、昔、稲田さんが、描いたデッサンを
褒められたのを聞いていた奥さんが
勝手に絵の同好会(?)に申込み、
稲田さんに「行って来なさい」と勧めたのだという。
それから描き始め、2016年以降、
数々の賞を受賞している。
話題になっているのは「Tokyo Crisis」という
シリーズで、巨大なカニやロブスターが、
東京を襲っているちょっと怖い絵。
それらはアクリル絵の具で描かれていたが、
水彩、色鉛筆、カラーペン、パステルなど
まるでべつのアーティストの作品かと思うほど
様々な手法とタッチで描かれている。
私が会場で、鑑賞していると、
ちょうど他のお客さんが途切れたので、
稲田さんに直接、作品の解説を
伺うことが出来てラッキーだった。
どうやって描いたのかの数々の種明かしは、
アイディアの宝庫で、稲田さんの
発想の豊かさと個性に大いに刺激を受けたよ。
一筆書きで書いた、マリリン・モンローが
気に入ったので、購入した。
Yasuki Inada ART SITE
[参考動画]
65歳から芸術家デビュー 稲田泰樹さんのイキテクチカラ
【巨大生物が街を襲う】稲田泰樹さんの絵画
ミッキー・カーチス アート展
1938年生まれ、今年84歳になられた
ミッキー・カーチスさん。
77歳で、描き始めた絵は、インスタグラムで
人気が出始めたらしく、今回
初めての個展の開催となったようだ。
ミッキーさんは、ミュージシャンであり、
俳優でもあるが、画家の肩書も
追加されたわけだ。
偶然、個展が開催中であることを知ったので、
観に行ってきた。
ミッキーさんは、動物が好きと見えて、
ほとんどが動物の絵だった。
それも正面から見た顔が多かった。
300点ほど展示されていたが、
売れたものは、その場で持ち帰ることが
できるらしい。
一枚、トラの絵が気に入ったけど、
15万円(税別)だったので、諦めた。
@ DAIKANYAMA GARAGE(代官山)
2022.10.10
小島 一郎 写真展
「ROMA」
昨日、小島一郎さんの「ROMA(ロマ)」という
写真展に行ってきた。
@ OM SYSTEM GALLERY(新宿)
Facebook に友人が投稿していて
たまたま、この写真展を知ったのだが、
私は、この小島一郎さんのことを存じ上げなかった。
「小島一郎」というのは、私の母方の祖父の名である。
同姓同名なのだ。
それだけでも十分、フックがあったのだが、
写真のテーマが「ROMA」だった。
当初、イタリア首都ローマのことだと思い、
私も訪れ写真を撮ったことがあったので、
一層、興味を持ったのだが、
「ROMA」は「ローマ」ではなく「ロマ」のことだった。
「ロマ」は、「ジプシー」とも呼ばれてきた人たちのこと。
正確には、「ジプシー」には色んな部族がいるようで、
全員が「ロマ」ではない。
「ロマ」は北インド・パキスタンにその起源を持つらしい。
ジプシーと言えば、フランスを旅行した際に
ガイドの人にずいぶんと「スリ」に注意するよう言われた。
その「スリ」をする人たちが、ジプシーなのだ。
実際、私はパリの地下鉄で若い女性のグループに
スリに遭い、その場にいた現地の警備員のおかげで
幸い財布を取り戻し、犯人は警察に逮捕された。
見た目だけでは、フランス人なのかジプシー(国籍は
フランス?)なのかなんて、日本人には
そうそう見分けがつかないのだけど、とにかく、
ジプシーは、そういう人たちだという認識を
あのパリ旅行では、植え付けられた。
しかし、あの犯人の女の子たちが、ジプシーだという
確信は私にはない。
一般的には、そういう悪いイメージが
付いてしまっているかもしれないジプシーだが、
音楽、特に JAZZ の中では、悪いイメージはない。
1930年代にギタリストのジャンゴ・ラインハルトが
始めた「ジプシー・スウィング」「ジプシー・ジャズ」と
いうジャンルがあり、ジャンゴの影響力はいまだに生きている。
一方で日本では「ジプシー」という呼称が
差別用語だという記述も読んだ。
彼らは、長らく迫害されてきた歴史を持つんだ。
昨日は、14時から作品解説があるというので、
それに合わせて行ってみたら、
全然椅子の数が足りず、立ち見だった。
作品解説は、小島さんご本人と小島さんが
尊敬されている写真家の橋口譲二さん。
この方も主に人物を撮ってこられた。
1989年、ロンドン滞在中にベルリンの壁が
崩壊した際は、ベルリンまで写真を撮りに行ったという人。
とても貴重な面白い話が聴けた。
展示されているのは、バルカン半島の小国、
アルバニアで小島さんが撮影してきたロマの人々。
道端で羊を売っていて、買うとその場でさばいてくれる。
鎖につないだ熊を連れていて、観光客と熊を
一緒にポラロイドカメラで撮ってその写真を金にする。
住んでいるのは、今にも壊れそうなバラック。
およそ、ヨーロッパというイメージとは遠い、
人々がそこには住んでいるのだという。
写真は、ちょっと暗いというか重いトーン。
写る人々に笑顔はなく、
どちらかというとちょっと哀愁を感じた。
デジタルではなく、フィルムで撮られたもので、
もしかしたらデジタルには写らない何かが
そこには写っているのかも知れない。
橋口さんのいくつかの言葉が心に残った。
「出会ってしまったのだから、責任がある」というのは、
世界で起きている現実を観てしまったのなら
写真家として、それを世界に発信する責任がある、
という意味だと思う。
例えば小島さんの場合、ロマの現実を知った以上、
良い写真が撮れたからこれでおしまい、
というわけにはいかない、という風に聞こえた。
「写真には自分(カメラマン)の態度が写っている」
これは、ちょっと怖い言葉だった。
人物を撮った場合、その被写体となった
人物のことばかりに気がいくが、
カメラを向けている自分の態度
(この場合、撮影時のことだけではないように思う)が、
写真には写っているよ、と言うのだ。
確かにそうだろうと思う。
撮影時のことだけをとっても、相手の表情は、
自分に向けられているわけだから、
どんな表情を引き出すかは、こちらの態度なんだ。
小島さんの写真集「正方形の故郷」が
売られていたので、買った。
ほとんどが人物で、鬼海弘雄の「東京ポートレート」に
共通するものを感じたけど、それよりもっと
生活の臭いがする写真だ。
写真展の写真も 写真集の写真も
自分の写真と比べると、なんというか
「覚悟」みたいなものが全然違うと思った。
2022.10.10
増え続けるギターにとどめを刺すか!?
Collings I-35 LC Vintage
というわけで、またギターを買ってしまいました。
コリングスのセミアコ「I-35 LC Vintage」。
色は、フェイデッド・チェリー。
「ちぇりちゃん」と名づけました。
「チェリーちゃん」ではなく、「ちぇりちゃん」です。
よろしく。
中古品ですが、2022年製。
状態は、ニアミント、新品同様レベルです。
結構 高額です。
中古にも関わらず、今まで買った中で一番です。
名分(言い訳)は、(自分への)還暦祝い と 投資。
そう、投資!
(たぶん)けっして値下がりすることでは
ないであろう逸品なのだ。
きっと10年後には、今より20〜30万円、
いやもしかしたら もっと値上がりをしているだろう。
(とても楽観的な予想による)
なので、財テクでもあるわけだな。(ほんまか)
アメリカは、 テキサス州オースティンで
非常に良質なギターを通り続けるメーカー、
コリングス・ギター(Collings Guitars)。
1970年代半ばからアコースティック・ギターを
製作していた創始者のビル・コリングス氏は、
惜しくも2017年に他界した。
エレクトリック・ギターは、2006年から
製作しているが、とても評判の良いギター。
アコースティックにしろエレクトリックにしろ
いつかは、欲しいなと思っていたブランドだ。
「I-35 LC Vintage」は、2021年に登場したシリーズ。
いわゆるセミアコで、ギブソンの ES-335 を
少し小ぶりにした大きさ。
もうかなり、長い間、ES-335 が欲しくて
買おうかどうしようかと迷い続けてきた。
コリングスの I-35 LC もいいなぁと思っていたけど、
年に数本、市場に出回る程度で、
人気のモデルなので、高額にも関わらず、
あっという間に売れてしまうのだった。
10日ほど前、デジマートで、本機を発見。
販売店は、2020年に aNueNue、Maton を
購入した馴染みのあるお店。
先週の月曜日に数十分、店頭で試奏。
翌火曜日は、お店が定休日なので、
購入するかどうか、ゆっくり考えるのにちょうど良かった。
水曜日、ほぼほぼ買う気で もう一度試奏。
これは買う流れやなと、自覚。
もう引き返せない。
ということで、買ってしまったのだった。
(なぜ、「買いました」ではなく、
「買ってしまった」になるんだろうね?)
まず、弾きやすい。
そして、色が良い。
「Faded Cherry」というカラーなのだが、
「Faded」は、「衰えた」という意味で、
経年変化で色褪せた感じにしてある。
モデル名に「Vintage(ヴィンテージ)」と
謳われているように見た目もトーンも
ヴィンテージ・ギターを再現しようとして
作られたモデルなのだ。
古いギターの雰囲気を出すために
エイジド加工(レリックともいう)されている。
エイジド加工というのは、意図的に塗装や
金属パーツにダメージを与え、経年変化を
再現したもの。
エレキギターの世界では、新品に傷をつけて
売るという、誠に不思議なことが行なわれているのだ。
このエイジド加工が始まったころは、
「いかにも」という加工のものも多かったけど、
最近は技術が進歩し、パッと見ただけでは、
本物のヴィンテージと区別のつかないものまである。
本機にも軽くエイジド加工が施されているが、
さすがはコリングス。
塗装表面のウェザーチェックは、
見事な仕上がりだ。
このウェザーチェックを写真に撮るのが難しい!
全然写れへんのだな。
たぶん、それ用のフィルターが必要だろう。
↑ウェザーチェックは全然写っていません。
ピックアップは、スローバック(Throbak)ESG-102B。
ギブソンのカラマズー工場にあった1930年代に作られた
何十年も使用されていないワインディング・マシンを購入、
整備し、コイルを巻いてオリジナルPAF を再現しようと
作られたピックアップなのだ。
というわけで、新しい相棒「ちぇりちゃん」の紹介でした。
近いうちに YouTube デビューさせるのでお楽しみに。
2022.10.14
NORAH JONES
JAPAN TOUR 2022
ノラ・ジョーンズ、2017年以来
5年ぶりの来日公演を観てきた。
ノラの来日は、今回で5回目だが、ライヴを観るのは、
2005年、2017年に続いて3回目。
今年は デビュー20年。
春には、デビューアルバム『Come Away with Me』の
リマスターに加え、未発表のデモやセッションを
収録したスペシャル・エディションが発売された。
これを聴くと、First Sessions Demo の段階で、
完成度がスゴイことに気付く。
しかし、リリースされたテイクと聴き比べると
断然、そちらの方が洗練され、
進化しているのが分かり大変興味深い。
今日は、オープニング・アクト(前座)に
Rodrigo Amarante(ロドリゴ・アマランテ)。
ロドリゴは、ブラジルのロック・バンド
「ロス・エルマーノス」に在籍後、ソロ活動。
2019年に、ノラとの共作曲を2曲発表した。
(“I Forgot”と“Falling”)
当初、19時の開演予定だったが、
オープニング・アクトの出演が決まったため、
18:30に繰り上げられ、ノラの出演は、
19:30からに変更となったメールが、
10日ほど前に届いた。
会場は、先日、安倍元総理の国葬が行われた武道館。
まさかと思うけど、少し線香の香りが残っているような
気がしたのは、気のせいだろうか。
近くの席の人の服に染み付いた樟脳(しょうのう)の
匂いかな。
席は、アリーナの中央ブロックの前後も中央あたり。
まあまあの席だった。
オープニングアクトのロドリゴ・アマランテは、
遠目には、ジャックニコルソンに似た顔つき。
ピックアップ付のアコギでの弾き語りなのだが、
時々、スティングを思い出すような感じだった。
(たぶん)ポルトガル語だろう、
ちょっと洗練されたボサノヴァのようで良かった。
演奏は、40〜45分ぐらいかな。
18:30に始まった時には、まだまだお客さんが
入場の途中で、やりにくかったんじゃないだろうか。
15〜20分ほどの休憩の後、ノラ様の登場。
バンドは、ギター、ベース、ドラムの3人。
シンプルだが、このバンドが素晴らしかった。
ツボを押さえたベースの Chris Morrissey、
繊細で上品なドラムの Brian Blade、
とっても味のある、職人的なギター Dan Iead。
このギターがバンドのキャラクターやら大きく決めていたように思う。
Dan Iead は、ペダルスティールも弾いたのだけど、
これが良い。とても良い!
『Sunrise』『Come Away with Me』『Don't Know Why』
などの聴き慣れた曲も 大胆にアレンジされていて、
このメンバーならではの楽曲の進化・発展を感じた。
時々、ライブでオリジナルから大きくアレンジした演奏を
聴き、余計なことをしてくれたなぁと思うことがあるが、
今日の演奏は、全くそういうことはなく、
楽曲が育って行ってると感じたね。
全くもって素晴らしい。
演奏は、カルテット、ピアノトリオ、ピアノでの弾き語り、
そして、ゲストのロドリゴと一緒に5人で『Falling』。
歌は、デュエットで、これも凄く良かった。
ノラは、2曲(だったと思う)でギターを演奏。
(たぶん)フェンダーのジャズマスター。
バンドの音は、最低限と言っても良いような
隙間だらけの音なのだが、とにかくノラの歌が凄いので、
もの足りないどころか、その方が良く聴こえる感じ。
最近の J-POP は、音が多すぎる曲が多いもんね。
そんなに音は、要らんのだよ。
曲と歌が良ければ。
アンコール、これまた新たなアレンジの
『Nightingale』を入れて約85分は、
ちょっと短かったな。
素晴らしかった分、もう少し聴きたかった。
[ MEMBERS ]
Norah Jones (Vo, Pf, Key, Gt)
Dan Iead (Gt, Pedal steel)
Chris Morrissey (B)
Brian Blade (Dr)
Special Guest:Rodrigo Amarante (Vo, Gt)
@ 日本武道館(東京)
ノラ・ジョーンズ ジャパン・ツアー2022
10月11日(火) 札幌 札幌文化芸術劇場hitaru
10月13日(木) 仙台 ゼビオアリーナ仙台
10月14日(金) 東京 日本武道館
10月16日(日) 東京 日本武道館
10月17日(月) 大阪 大阪城ホール
10月18日(火) 東京 日本武道館
開演前
[ 関連エントリー ]
2016.10.5 Norah Jones Day Breaks
2017.4.14 12年ぶりの NORAH JONES
2018.7.28 NORAH JONES Live at Ronnie Scott's
2022.10.15
SENNHEISER HD25 16年目
自宅で音楽を聴いたり、エレキギターを弾く際に
使っているのが、SENNHEISER(ゼンハイザー)
というドイツのメーカーのヘッドフォン HD25。
ヘッドホンとしては、ロングセラーの商品だ。
私の持っているものは、Made in IRELAND。
アイルランドに工場があるのかな。
サウンドハウス(楽器店)の購入履歴を見ると、
そのヘッドホンを買ったのが、2007年2月26日。
もう15年以上使っている。
人生で最長使用のヘッドホンだ。
4年前位にイヤ―パッドが
ボロボロになったので交換した。
その時のエントリーに
「次はケーブルがダメになるだろうけど、
ケーブルだけでも交換出来るみたい」と
書いていたけどその時が来た。
以前から、音が途切れたり、片方しか聞こえないという
ことが時々あったのだけど、ジャック部分を触ると
正常になるので騙い騙し使い続けてきた。
が、いよいよ最近、ジャック部分を触っても
ダメになってきたのだ。
長年使ったので、もう寿命かなと新しいヘッドホンを
物色し始めたところ、この HD25 は、
ケーブルだけでも交換できることを思い出した。
HD25 は、2007年の購入時、
\24,799 もしたのだけど、現在は、15,000円。
それでも新しいヘッドホンを買うよりは、
ケーブルを交換して使い続ける方が良い。
サウンドハウスで探すと、「SENNHEISER HD25
専用ヘッドホンケーブル」が、売られていた。
日本製でオヤイデ電気というメーカーの
「HPC-HD25 V2 Red 交換用ヘッドホンケーブル」。
\4,460。
というわけで、購入・交換。
実際に交換してみると簡単で、
大変うまく作られているのが分かる。
今の日本ではダメになったら買い替える、という
文化のような気がするが、ドイツは、
修理して使い続けるという文化なのだな。
知合いにドイツ人と日本人のハーフの人がいるけど、
彼女がそういうことを言っていたような気がする。
というわけで、こちらがケーブル交換後。
もともとのケーブルは、黒だったのだけど、
4年前パッド交換時に赤にしたので
この度は、ケーブルも赤にしてみた。
なんかカッコイイ。
なんだか、こうやって、一つのものを大切に
長年使うのっていいよね。
こちらは、お役目終了のケーブル。
15年、ありがとう、ご苦労様でした。
[ 関連エントリー ]
2018.6.29 SENNHEISER HD25
2022.10.18
いっつもお腹 空いてるもん
来月で 87歳になる母が入院中だ。
いまだにコロナの影響で、普段は面会が出来ないが、
昨日は、入院中の母に特別に会えるというので
一昨日、昨日と大阪の実家に帰省していた。
母は、今月4日、家の中で転んだ。
念のため、病院に行き、検査を受けたらしいが、
異常はなかった。
その日の夜、再び家の中で転んだらしい。
今度は、自力で立ち上がることが出来なかったので、
一緒に暮らす姉が救急車を呼んだ。
面白いもので、救急隊員の姿を見た母は、
立ち上がったという。
火事場の馬鹿力みたいなものだろうか。
救急隊員を見た途端、何かのスイッチが
入ったのかも知れない。
しかし、結局 救急病院に搬送され、入院となった。
昨日、車いすに乗って病院の待合室に現れた
母は、私が思っていた以上に元気そうだった。
痩せてはいるが、顔色も悪くなかった。
本人は、入院が嫌らしく、もう退院できると言うが、
また転ぶんじゃないか、階段から落ちて
骨折でもしたら大変だと思うと、中々難しい。
糖尿病を持つ母は、インシュリンを打っていたのだが、
この入院で、血糖値が安定し、インシュリンを
打たなくて良くなった。
ほんまかいな、と思ったが本当だ。
病院の規則正しい生活、
栄養を考えられた食事のおかげだろう。
間食も一切ないのが良かったに違いない。
しかし、86歳になっても結構よく食べる母には、
おやつもないし、病院の食事は、量が少ないようだ。
「インシュリン打ってないの?」と訊いたら
「うん、いっつもお腹空いてるもん」と答えた。
質問の答えとしては、愉快だったが、
自宅での暮らしの食生活が、糖尿病を
悪くしていたことが、露呈してしまった。
家にいると それだけ食べてしまうということだ。
そう言えば、昨年他界した父も、
晩年、あまり食べなくなって、糖尿病が治った。
「食べない方が、健康なのだ」と、
年中食べ過ぎの私は、自分を省みるのでした。
2022.10.19
知ることより考えること
池田晶子(著)
池田晶子著の『知ることより考えること』。
彼女の本は、『41歳からの哲学』、
『魂とは何か』に続いて3冊目。
『知ることより考えること』は、2005〜06年に
週刊新潮に連載されたコラムをまとめたもの。
その時代のトピックを題材にしているため、
タイムリーではないのだが、扱っていることは、
この人間であることに変わりない。
相変わらず、バッサバッサと
色んなこと(人)を切って行く。
例えば、小中学生の間で株がブームになっていることや、
アンチエイジングや、ホリエモンや、テレビでよく見た
某霊能者のことなどを、言葉というのは、
刃物だなと感心するほどに切り捨てる。
心地よいと同時に、こんな批判的なことを書いて、
大丈夫かと不安になる場面もあった。
実際、結構な反論が届いていたんだろうことは、
その文章の端々から感じ取られる。
彼女は、1960年生まれで、2007年に46歳で
腎臓癌で亡くなったのだが、この連載時(2005〜
2006年)に相当、当時の世の中を憂いているのが分かる。
子供向けの投資教育セミナーに参加した子供の
「お金持ちになりたい。
貯金が50万になったらデイトレードを始め、
1億円稼ぎたい」という言葉に、
「端的に私は、死にたいと感じた。
こんな世の中にこれ以上生きていたくない」
と書いている。
また、ホリエモンの逮捕後、子供向け株教室の
教師の「金の儲け方だけではなくて、法を守る
ことの大切さも教えなければ」という言葉を受けて
「こういう馬鹿に育てられた子供が、出てくる時代である。
生きていたくない」と書いている。
哲学というのは、「考える」ということなのだけど、
思うに池田は、「考える」ことに長けていたあまり
ずい分と生きづらかったのではないだろうか。
そのことが、彼女の命を縮めたような気がしてならない。
当の本人は、生への執着も死への恐怖も
なかったようなので、こんなこと言うと
笑うかもしれないけどね。
他人の人生ではなく、自分の人生を生きること。
神秘は、外にあるのではなく、
自分の存在が神秘なのだということ。
当たり前すぎて、ふだん意識できないこと、
疑問さえ持たなくなっている世間のおかしさを
気付かせてくれます。
★★★★☆
2022.10.20
YouTube
そろそろ ソロ・ギター No.30
『片想い』
写真展のことがあって、YouTube のアップを
していなかったけど、4カ月ぶりに
「そろそろ ソロ・ギター」をアップしました。
今回のお題は、浜田省吾さんの『片想い』。
全くの片想いで、切なく哀しく、そして美しい曲です。
そんなに浜田さんのことを知らない私でも
知っている曲なので、シングルヒット曲かと思ったら、
『愛を眠らせて』というシングルの B 面だった。
1979年のリリースなので、もう43年も前の曲。
大好きなピアニスト、小島良喜さんが 2008年の
ソロ・アルバム『KOJIMA』の1曲目で、
『KATAOMOI』として、この曲をカヴァーされているのだが、
購入してすぐの頃、夜、ドライヴしながら聴いていて、
不覚にも落涙してしまったよ。
あのピアノ・トリオの感じを出したかったけど、難しいわな。
小島さんは、浜省のバックもやっていたので
この曲を取上げたんだろうな。
小島さんのライヴでは、一度も聴いたことがないので、
生で聴きたいなぁ。
ギターは、先日入手した Collings の I-35 LC Vintage。
そして、今回は初めてギターアンプから音を出さずに
strymon(ストライモン)の Iridium( イリジウム)を
使って、ラインで録音した。
技術の進歩は凄いね。
私程度の耳だと、ほとんど違いが分からない。
iPhone と Iridium の間にローランドの
「GO:MIXER PRO-X」をかまして、録音したのだが、
まだ使い方を熟知していないこともあり、
音量の調整が難しかった。
なんだか、音が割れてしまうので、
音量をやや低めに録音するしかなかった。
編集でかなり持ち上げたのだけど、
これ以上、上げられなかったんだ。
今後の課題です。
strymon Iridium は、アンプとキャビネットの
エミュレーター。
以前は、こういう機器を「シュミレーター」と
呼んでいたと思うのだが、いつの頃からか、
「エミュレーター」になった。
「シュミレーター」と「エミュレーター」の違いを
ネットで読んだけど、あんまりよく分かんない。
もう、時代に付いていけなくなってきた。
やばい。
そろそろ ソロ・ギター 『片想い』
2022.10.21
諧 謔(かいぎゃく)
先月、開催した写真展のタイトルを
「僥倖(ぎょうこう)」とした。
今年になって知った言葉で、
意味は「偶然の幸運」のことだ。
「僥倖」を知ったは、池田晶子の本であったが、
彼女の別の本『知ることより考えること』で、
また新しい言葉を知った。
「諧謔」。
「かいぎゃく」と読む。
聞いたことのない言葉だった。
振りがなもなかったので、
読み方を調べるのも一工夫いった。
その言葉の響きとは裏腹に意味は軽い。
「おどけた滑稽な言葉」
「おどけた滑稽なこと」
「面白い気のきいた冗談」
「しゃれ」「冗談」「ユーモア」
「諧」の字にも「謔」の字にも、
いずれも「たわむれ」「冗談」の
意味があるらしい。
「僥倖」と並んで、濁音「ぎ」が
含まれているのがなぜか良い。
聞いた感じ、ちょっと堅苦しくて、
ちょっと古風で、ちょっとインテリっぽいのも良い。
どこかで使ってみたくなる。
話し言葉で使うと、通じないだろうけど、
文章なら良いかな。
60歳になっても 知らない日本語があり、
それを学べることに喜びがある。
さすがに「僥倖」は覚えたけど、
「諧謔」は、使わなければ、
覚えている自信がないけどね。
2022.10.22
カレーはスポーツだ! #46
本日の2種あいがけカレー
/NAIZO CURRY(恵比寿)
凡そ一年ぶりの NAIZO CURRY。
前回とちょっとメニューが変わっていた。
前回は、4種類のカレーの中から、
2種を選んであいがけカレーに出来たのだが、
今回行ってみると、あいがけの2種は決められていた。
「本日の2種あいがけカレー」とあったので
カレーは、日替わりなのかもしれない。
その日の「本日の2種」は、
「ココナッツキーマカレー」と
「味噌ホルモンスパイスカレー」。
1,000円なり。
ルーがたっぷりで嬉しい。
カレーを食べていて、ルーが足りなくなるの、
イヤやからな。
「ココナッツキーマカレー」は、以前食べて
美味しかったのを覚えているが、
今回も爽やかな辛さが良いと思った。
★★★★▲
もうひとつの「味噌ホルモンスパイスカレー」は、
味噌が入っているのか、味噌で煮込んだ
ホルモンなのか分からんけど、カレーなのに
違う料理のような感じもした。
ホルモンがいっぱい入っているのは良かったけど、
ルーの味は、カレーとしては微妙なところだな。
★★★▲☆
前回もメニューにあった「シビ辛!レバニラカレー」の
「シビ辛」に興味があるが、
レバーが苦手なので、頼めないわな。
カレーはスポーツだ! #47
ビフテキカレー / ツナミ(恵比寿)
★★★▲☆
もうひとつ、続けてレポート。
同じ日に食べたんとちゃうよ。
お店は、「Hawaiian Dining Cafe
Tsunami. Ebisu Tokyo」。
店内の装飾もハワイアンな感じで、
ロコモコなどハワイ料理が食べられるお店。
先日、ランチで初めて入った。
ビフテキカレー(税込1,790円)を注文。
ステーキは、値段からして、
まぁこんなもんでしょうという感じ。
もうちょっと塩コショウが欲しかったな。
カレーは、あんまり辛くなくて、もう少しパンチが
ある方が良いのにと思った。
汗の量は控えめで済んだけど。
カレーとは、関係ない話。
ランチタイムにひとりで入店したのだけど
席の案内をしてくれたのは、若い男性店員だった。
店内がまだガラガラにも関わらず、
彼は私をどの席に案内するか決めるのに
時間がかかった。
ほんの数秒なんだけど、長く感じたね。
そして、注文時のこと。
私が、メニューを指差して
「ビフテキカレー下さい」と言うと
件の店員が人差し指を立てて
「ビフテキカレー、ひとつでよろしいですか?」と訊いてきた。
「はい」とだけ答えれば良かったのかも知れないけど、
思わず「ひとつでしょ〜」と言ってしまった。
だって、おいら、ひとりですぜ。
なんだか、ああいう確認の仕方は不思議で仕方ない。
お店のマニュアルに書いてあるんだろうかね。
2022.10.23
YouTube
そろそろ ソロ・ギター No.31
"I Can't Tell You Why"(Eagles)
今回のお題は、イーグルの名曲、
"I Can't Tell You Why"。
1979年のアルバム『The Long Run』に
収録された R&B テイストのバラードだ。
唄っているのは、ベースのティモシー・B・シュミット。
1977年のツアー後にランディ・マイズナーが、
脱退したあと加入したティモシーが、
初めてフューチャーされた曲だ。
初めて聴いたとき、あまりにメローで、
それまでのイーグルスっぽくないと思った覚えがある。
グレン・フライ、ドン・ヘンリー、ジョー・ウォルシュとは
違うティモシーの甘い歌声と、控えめでメローな
ギターソロがこの曲の切ない世界観を創り出している。
(このギターソロは、グレン・フライが弾いている。)
邦題は、『言い出せなくて』。
深く考えずにずっと良い邦題だと思っていたけど、
改めて歌詞をチェックしてみると、
ちょっとニュアンスが違うように思う。
「言い出せない」というのは、言いたいこと、
言うべきことがあるけど、なんらかの躊躇があって
言い出すことができない、という意味だと思うけど、
「I Can't Tell You Why」は、直訳すると
「理由は、言えない」「なぜだかは、言えない」
ということになる。
理由は分かっているけど言えない場合と
理由が分からず言えない場合があると思うが、
歌詞を読むと、どうも後者のように思えるんだ。
ふたりの愛が、ちょっと難しい時で、
「君から離れようとするたびに、何かが僕を思い留まらせる。
(Every time I try to walk away
Something makes me turn around and stay)」
「何も悪いことはないのに、自分たちで難しくしているんだ。
(Nothing's wrong as far as I can see
We make it harder than it has to be)」
「なんでか分からへんねんけど。(I can't tell you why)」と
唄っているるように思う。
いや、もしかしたら、理由は分かっているのかもな。
口に出して言えないだけで。
この曲は、たくさんの人がカヴァーしている。
「R&B テイスト」と書いたけど、実際黒人のカヴァーも多い。
ジェラルド・アルストン(マンハッタンズのリード・シンガー)や
ハワード・ヒューエット(シャラマーのリード・シンガー)、
ブラウンストーンという女性グループとかね。
ちょっと意外なところでは、ラリー・カールトン。
Shai という人が歌っていて、ラリーの甘いオブリと
ソロがとてもよろしい。
ダイアナ・クラールのカヴァー・ヴァージョンも
適度にけだるくて良い。
さて、ソロ・ギターだ。
この曲は、アレンジが決まるまで、そして、
弾けるようになるまでずいぶん時間がかかった。
手を付けたのは、もう1年ぐらい前ではなかったかと思う。
でも、途中で投げ出さずにやり続けて、
こうやって形になると、嬉しいもんですぜ。
前回の『片想い』同様の録音方法をとったのだが、
まだ、満足のいく音に撮れていない。
もっと試行錯誤するしかないのかな。
機材の問題かな。
そろそろ ソロ・ギター "I Can't Tell You Why"(言い出せなくて)
[ おすすめ ]
Diana Krall - I Can't Tell You Why
2022.10.24
MONTY ALEXANDER
モンティ・アレキサンダー
ジャマイカ出身のジャズ・ピアニスト、
モンティ・アレキサンダーのライヴに行ってきた。
モンティは、今年、78歳にしてキャリア初のヴォーカル・
アルバム『LOVE NOTES』を発表した。
この歌が、味があって とてもよろしい。
彼は、若い頃にジャマイカからアメリカに移住した。
若い頃のものも含めて、4〜5枚アルバムを
聴いたのだけど、ジャマイカ出身と知っているので、
その先入観か、ピアノを聴いていても
アメリカ人とは違うように感じてしまう。
他の中南米のラテンの人たちともちょっと違う。
なんというか、鷹揚な感じがするのだ。
そう言えば、レゲエもラテンと違って、
ゆったりしたノリだもんな。
CD を聴いて、すぐにああこの人のピアノ好きだ、
と思ったのには、音色もある。
なんだか、コロコロしてる感じで、平和なんだ。
さて、ライブ。
1曲目、ピアノ・トリオで、アランフェス協奏曲の
第2楽章のあのメロディから始まったので、
(えっ?まさか Spain?)と思ったけど、
『Spain』には行かずに、アランフェスのままだった。
モンティは、1977年に『アランフェス協奏曲』を
録音していたのだった。
2曲目、3曲目とピアノ・トリオが続く。
3曲目は、レゲエだ。
レゲエのリズムでジャズって、ほかで演ってるの、
あんまり聴いたことがなかったけど、とても良いです。
4曲目で、ジョシュア・トーマスをステージに呼んで
ピアノ、ドラム、ウッドベース、エレキベースという、
変則カルテットに。
ジョシュアは、フロム・ジャマイカ。
ジョシュアのエレキ・ベース・ソロをフューチャーした曲。
曲名を確か『Hope』と言ったと思う。
その編成で、もう1曲。
(もしかしたら、4曲目、5曲目は、
一つの曲だったかも知れない。)
そして、トランペットのドミニク・ファリナッチ、
シンガーのカテリーナ・ザッポーニをステージに
呼んで、6人でニューアルバムに収録されている
『The Nearness of You』。
ヴォーカルはカテリーナで、モンティは唄わないんだけど。
カテリーナは、モンティの奥様だ。
この曲からは、ジョシュアは、
ギター(テイラーのエレアコ)を担当。
続いて、カテリーナが、ローマ出身だと紹介して、
イタリア語で『Estate』。
この曲、今日までブラジルの曲だと思っていたけど、
元々は、イタリアの ブルーノ・マルティーノ
(pf, vo)という人が、書いた曲だった。
そして、カテリーナが、いったんステージを降りて、
5人で『To the Ends of the Earth』。
ここでやっとモンティが唄ったよ。
本編最後は、『These Love Notes』。
夫婦でデュエット。
もう めちゃくちゃ平和〜。
アンコールは、観客も巻き込んで
『Banana Boat Song』!
ここでモンティは、鍵盤ハーモニカを演奏。
アンコールを入れて、80分強、
とてもピースフルで、豊かなひと時でした。
モンティの歌も、ピアノももちろん良かったけど、
トランペットのドミニク・ファリナッチの音が
とても柔らかくてきれいだったなぁ。
あと、ドラムのジェイソン・ブラウンも良かった。
3日間公演の中日、月曜日の 2nd show と
いうこともあってか、お客さんの入りは、
ちょっと少なかったけど、とても盛り上がりました。
また観に行きたい。
78歳だから、元気でいてね。
[ MEMBERS ]
Monty Alexander (p,vo)
Caterina Zapponi (vo)
Dominick Farinacci (tp)
Paul Berner (b)
Jason Brown (ds)
Joshua Thomas (gt,b)
@ Blue Note TOKYO
2nd show
[ おすすめ ]
・These Love Notes
・MONTY SINGS "AS TIME GOES BY"
2022.10.26
「絶望」は「舌望」である
昨夜は会食があり、ワインをグラスで
確か5杯飲み、ええ感じになって、
22:30頃には床についた。
珍しく、夜中に何度も目が覚めた。
この頃、不思議な夢をよく観るようになったのだが、
今朝もとても不思議な夢を見た。
記憶があるのは、夢の途中からで、
それまでも結構長いストーリーがあったような
気がするのだけど、覚えていない。
覚えているのは、こんなシーンからだ。
飛行場らしき所でどこかからの帰りの
飛行機の切符を買った。
搭乗口に行くと、なぜか潜水艦の乗り口で、
若い兵士数人がが泣きながら、
潜水艦に入っていく。
彼らは、潜水艦の特攻隊のようだ。
「潜水艦に入っていく」と書いたけど、
ハッチから入っていくのではなく、
砂漠の砂に吸い込まれるような感じで
顔が沈んでいく。
夢の中では疑問を持たなかったが、
それはそれで怖い。
そして、兵士に向かって 上官らしき人が言う。
「戦争は、終わった。もう、死ななくていい」と。
兵士たちは、戦争が終わったこと、
死にきれなったことを嘆いて 泣いているようだった。
その時、突然、どこからか
「『絶望(ぜつぼう)』は、
『舌望(ぜつぼう)』である」
という言葉が出てきて目が覚めた。
音声とともに「絶望」「舌望」の漢字も見えた。
夢の中で、声の主からその言葉の説明があったのか、
夢の中で、自分でその言葉を解釈したのかは、
曖昧なのだけど、つまりは こういうことだ。
「絶望」とは「舌望」のことである。
人は、「望みを絶たれた」とき、「舌を望む」。
「舌を望む」、すなわち誰かと「話がしたい」という意味である。
「人は、絶望したときに、話がしたいんだ」という
分かったような分からないような、メッセージだ。
妻が、「絶望」に関する本の執筆中なので
そんな夢を見たのかも知れない。
念のため、広辞苑を開いてみたけど、
「舌望」なんて日本語はないので、
完全にどこかからやってきた新語である。
なんだろうね。
2022.10.28
郷 ひろみ
Hiromi Go
50th Anniversary Celebration Tour 2022
〜Keep Singing〜
1972年に『男の子女の子』でデビューした郷ひろみ。
そのデビュー50周年ツアーを観てきた。
妻が、子供の頃 好きだったと聞いたこともあり、
チケットの販売を知った時に、一度ぐらいは
観ておこうと思い立ったのだ。
ツアーは、4月に「50th Anniversary Celebration
Tour 2022」として始まり、12月に入ると
「50th Anniversary Tour "The Final Countdown"
in 2022」となり、12月26日の武道館での
「50th Anniversary "Special Version"
〜50 times 50〜 in 2022」まで、
合計73公演に及ぶ。
今日、ご本人のMCを聴いて知ったことだが、
この3つのツアーは、ショーの内容が違うということだ。
最後の武道館では、50周年にちなんで
50曲(もちろんフルコーラスではないだろうけど)
唄う予定だと言っていた。
今日の会場は、東京国際フォーラムホールAホール。
お客さんは、9割女性だ。
平均年齢やや高め。
中には、スパンコールの衣装に身を包んだ
派手目のグループもいた。
席は、2階の4列目でまあ悪くはないけど、
良くもない席。
さて、コンサート。
オープニングのビデオが流れる。
この50年の歴史をざっとなぞるような内容だ。
そして、1曲目『2億4千万の瞳』、
続いて『セクシー・ユー(モンロー・ウォーク)』
『お嫁サンバ』『Gold Finger 99』と、
まるでコンサートの終盤のようにのっけから
飛ばしてくる。
1曲からどうやら1階は総立ち。
2階も多くの人が立っていた。
この時点で、驚いたのは、
知ってる曲ばっかりやん、ということ。
このあと、ちょっと長めのMC。
ファンへの感謝の言葉を何度も繰り返す。
そう、ファンあってのこの仕事だもんな。
ありがたいことやもんな。
最初の4曲は、有名曲だったけど、
そのあとはもちろん、知らない曲も多かった中、
一番良かったのは、ちょっとテンポを
落としてアレンジも変えて演った『よろしく哀愁』。
ええメロディです。
日替わり曲のコーナーがあって、
今日は『ありのままでそばにいて』という曲。
その他、知っている曲は、
『言えないよ』とアンコールで演った
デビュー曲の『男の子女の子』。
出来れば『ハリウッド・スキャンダル』や
『あなたがいたから僕がいた』
『哀愁のカサブランカ』あたりも聴きたかったな。
コンサートは、全般通して、まあエンタテイメントです。
声も良く出ているし、67歳とは思えぬ動き。
おそらく、かなり健康には気遣い、
ストイックに身体を鍛えていると思われる。
そして、楽曲のアレンジから、映像とのコラボ、
照明などもの凄い準備がされているのが分かる。
全ては、観客の満足、ファンの笑顔のために。
アンコールの最後、108枚目だという最新シングル
『ジャンケンポンGO!!』まで、約2時間15分。
あっという間でした。
子供の頃、山形で郷ひろみのコンサートに
行ったことがあるという妻。
40年以上ぶりだったみたいだけど、
とても満足そうでした。
途中で気付いたんだけど。
「お〜くせんまん、お〜くせんまん」とか
「イチ、ニイ、サンバ、ニイ、ニイ、サンバ、
お嫁、お嫁、おー嫁サンバ〜」とか
「ア〜チチ、ア〜チ」とか、
「ジャンケンポンゴ〜」とか
よく分かんない言葉で押してくるよね〜。
でも、その意味のなさ(?)が、
エンタなんだろうな。
[ MEMBERS ] たぶん
郷ひろみ (vo)
小南一麿 (gt)
沼井雅之 (key)
田中直樹 (mani,key,gt)
山本 一 (sax,perc)
中野周一 (dr)
渡辺陽一 (b)
@ 東京国際フォーラム Aホール
開演前
本日の撮影OKタイム『ありのままでそばにいて』の時
2022.10.29
諸行無常 生生流転
先日、会社の近くを歩いている時に
錆びたトタン板を見つけて、
iPhone で撮影した。
錆びたトタン板
その時、ふとこういう「移ろいゆくものを
シリーズで撮影する」というアイディアが浮かんだ。
その素材への着眼や発想は新しくないけど、
ひとつのテーマで、何枚も撮るというのは、
自分の写真の練習のためになると思った。
それに、街中にひっそりと存在する、
わびさびのようなものを撮れないかとも思ったのだ。
それで、毎日1枚インスタグラムに
そのテーマで写真をアップすることにした。
写真の練習といっても、撮影も編集も
iPhone で完了するので、撮影の練習というより、
被写体を観る、発見する練習という感じだけど。
その観点で見始めると、色んなものが
目に入ってきたので、撮りためている。
しかし、撮ってはみたけれど、
絵にならないというか、気に入らないというか、
今でいう「映え」ないものも多い。
そういうものは、迷わずボツにすることにしている。
それでもしばらくは、ネタに困らないだろうけど、
すぐに底をつくだろうと思う。
それからが、本当の意味で練習に
なるんじゃないかと考えている。
インスタグラムにアップする写真には、
「街中で見つけた諸行無常・生生流転」と
タイトルを付けた。
「Everything must change」である。
ぜひ、インスタのフォローもお願いしたい。
→ こちら。
自動販売機横の空き缶入
剥げたブロック塀の塗装
道端の煙草の吸殻
2022.10.30
2022 落語・一之輔
〜三昼夜ファイナル〜 第三夜
春風亭一之輔の独演会、昼夜3日間6公演の第三夜。
この時期の一之輔の「よみうり大手町ホール」公演は、
2014年に「一夜」に始まって「二夜」「三夜」と毎年、
増えていき、2018年に「五夜」まで行き、
2019年は「七夜」になった。
そして、2020年からは「三昼夜」になった。
昨年もこの「三昼夜」公演は観たのだが、
「ファイナル」と付いているところを見ると、
今年でいったん終わりにするということだろうと
思っていたら、今日の話では、来年は
「三夜」でやるそうだ。
一之輔の落語会は、大体満席で、
この3日間もチケットを取るのは大変だったようだ。
今日、開口一番で上がった 与いち も、
両親がチケットを取れなかったと言っていた。
私の今日の席は、後から2列目の一番右端。
まあ、大きな会場ではないので、それでも
十分楽しめるけどね。
さて、一之輔の二番弟子の与いち。
昨年、二つ目に昇進したが、まだ24歳
マクラもかなり自由で、面白くなってきた。
これからが楽しみだね。
一之輔は、「加賀の千代」「掛取万歳」ときて、
最後はこの会恒例のネタ下ろしかと
期待していたら、今日は違った。
「子別れ」の中と下をたっぷり。
あれ?そういえば一之輔の「掛取万歳」は
初めてだった。
もしかしたらあれがネタ下ろしだったのかな。
三席とも夫婦の会話から始まる噺だった。
今日は演目のせいもあると思うけど、
一時期のような、やり過ぎ感はなく、
以前より、弟子の話をする時の師匠感(?)も
増し、一層 貫禄が出てきたように思う。
上からでごめん。
「加賀の千代」のご隠居と甚兵衛さんの
やり取りは、何度聴いても大好き。
[ 演 目 ]
春風亭与いち 「権助魚」
春風亭一之輔 「加賀の千代」
春風亭一之輔 「掛取万歳」
〜仲入り〜
春風亭一之輔 「子別れ」中・下
@ よみうり大手町ホール
2022.10.31
山弦 三十祭
The Tres Amigos 「グラシャス、アミーゴス!」
今年7月にビルボードライヴ東京で観た、
「山弦三十祭」。
そのツアーファイナルとなる ブルースアレイ・
ジャパンでの公演を観てきた。
タイトルにある「The Tres Amigos」は、
スペイン語で「3人の仲間」という意味で
山弦と音響の飯尾さんを合わせた3人のこと。
「グラシャス、アミーゴス!」は、
「ありがとう、みんな!」って感じ。
いやぁ〜やっぱり素晴らしい。
7月に観たときも良かったけど、今日は入替なしなので
たっぷり120分強、休憩なしで演ってくれた。
席は、前から4列目のセンターという良い席。
ビルボードライヴ東京は、入替制だったし、
1ステージ70分と決められていたようだけど、
今日は、その縛りがないので、小倉さんが喋る喋る〜。
佐橋さんが、何か言いたいことがあって
話しているのに、すぐに脱線させる。
スゴイ天然ぶりを発揮してました。
佐橋さん、大変やなぁ。
演奏も知的・理性的な佐橋さんと対照的に
小倉さんは、天然というか野性的だからね。
MCが長い分、ファンとしては色んな話が
聴けて楽しいんだけどね。
やはり7月同様、今日も小倉さんのギターの方が、
生っぽいナチュラルな音だったなぁ。
わざと、音に差をつけているのかも知れないけど。
曲によっては、佐橋さんの音が、
ちょっと作られ過ぎてる感があったのは残念。
(個人の感想です)
演奏は文句なし。
このツアーのライヴ盤出ないかなぁ。
[ MEMBERS ]
山弦:
小倉博和 (gt)
佐橋佳幸 (gt)
(音響) 飯尾芳史
@ Blues Alley JAPAN (目黒)
[ SETLIST ]
1. 春 (SPRING)
2. 夏なんです
3. Istanbul (Not Constantinople)
4. Mrs. Robinson
5. Where Have All The Flowers Gone
6. Country
7. SONG FOR JAMES
8. 祇園の恋 (GION)
9. JOY RIDE
10. RODEO KING
11. HARVEST
EC1. Tell Me Something
EC2. 月星
EC3. Crazy For You
(関連エントリー)
2022.7.5 山弦 「山弦三十祭」