2025年12月
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2025.12.3
2025.12.2
Jimmy Cliff
ジミー・クリフ 逝く
11月24日、ジャマイカのレゲエ・シンガー、
ジミー・クリフが亡くなった。
享年 81。
ジミー・クリフと言えば、
『THE HARDER THEY COME』が
有名だけど、私にとっては何といっても
『Many Rivers To Cross』だ。
もしかしたら、この曲を初めて聴いたのは
ジョー・コッカーか上田正樹だったかも知れない。
もう何十年も前のことで覚えていない。
パーシー・スレッジ、リンダ・ロンシュタット、
アニマルズなど、多くの人にカヴァーされている。
意外なところでは、ブラン・ニュー・ヘヴィーズや
久保田利伸も演ってるね。
若い頃、背伸びをして 女の子を連れて入った
大阪ミナミの渋いバーで、この曲のサックスによる
インスト・ヴァージョンが流れていた。
なぜかそのことをはっきり覚えているのだけど、
横にいた女の子が誰だったか分からない。
たぶん スタンリー・タレンタイン だったんだろうな。
いや、女の子じゃなく、サックスね。
映画『THE HARDER THEY COME』も
若い頃、ビデオで観たような気がするが、
定かではない。
とにかく私には『Many Rivers To Cross』だ。
『遥かなる河』という邦題も良い。
ジミー・クリフ、デビューは 1962年というから、
私が生まれた年だったんだね。
R.I.P.
合掌
Many Rivers To Cross / Jimmy Cliff
Many Rivers To Cross / Joe Cocker
Many Rivers To Cross / Stanley Turrentine
Many Rivers To Cross / 上田正樹
ギターはひと耳で それと分かる David.T.Walker

2025.12.3
忌野くんと仲井戸くん
忌野くんというのは、言わずと知れた
忌野清志郎。
仲井戸くんというのは、RCサクセションの
ギタリスト。
愛称は、CHABO (チャボ)。
子どもの頃、ラジオで聞いたのか
誰かに教えてもらったのか
「さなえちゃん」という歌を知っていて、
口ずさんでいた覚えがある。
「大学ノートの裏表紙に
さなえちゃんを書いたの」という歌詞で
始まるちょっとコミカルな曲だ。
長い間、誰の曲なのか、誰が歌っていたのか
知らずにいたが、それがチャボが
RCサクセションに入る前にやっていた
「古井戸」というフォークデュオの曲だった。
それはさておき、この本はRCサクセションの
活動休止後、雑誌「ロッキング・オン・ジャパン」に
1994年秋から2年と少しの間連載された
清志郎とチャボの公開文通が書籍化されたもの。
私は「ロッキング・オン・ジャパン」は読んで
いなかったので、30年の時を経て、
そんな企画があったことも初めて知った。
当時彼らは、40代半ば。
ふたりが特別な関係であったことが
よく分かる内容だった。
30年前はまだ鷹揚だったんだろう。
今ではこれはマズイんじゃないかという
表現もあるけれど、そんなこと言うと
清志郎が生きていたら怒るだろうな。
私は2回しか生の清志郎を観ていない。
1回目は、18歳ぐらいの時に観た、
大阪厚生年金会館の RCサクセションの
コンサート(たぶん1980年)。
2回目は、1995年の BAHO(Char と
石田長生のユニット)のシークレットゲスト
として登場した時。
そう言えば、これも大阪厚生年金会館だった。
BAHO のコンサートは、1995年1月17日の
予定だったけど、その日、阪神淡路大震災が
起こり、中止になった。
前日からリハーサルのため、Char も清志郎も
大阪入りしており(石やんは当時
まだ大阪在住だったと思う)、震災を、
あの揺れを体験していたのだ。
本書には、清志郎のその時の、ホテルで
寝てたら地震にあった体験が書かれており
驚いた。
水道管が破裂したのか、部屋の床は
水浸しで、ケースから出したギターは
ソファーに置いていたので助かったけど、
ギターケースは水の中だったそうだ。
BAHO のコンサートは、延期になり
確か2月になって観に行った覚えがある。
家族の話題も多く、清志郎の子どもの話も
面白かった。
息子の幼稚園の卒園式で清志郎が
唄ったとか、小学校から PTA会長に
なってくださいと頼まれたとかね。
それ以前に清志郎は、タイマーズでテレビの
生放送に出演し、「大麻が大好き」
「大麻が欲しい」って 唄ってたんですぜ。
おまけに4文字の放送禁止用語を叫んでるんですぜ。
そんな人を PTA会長にしようというのだから最高だなぁ。
その小学校も乙ですなぁ。
清志郎の息子が交通事故に遭った話しや
娘の話題を読むと、ロック・シンガーとしてではない
忌野清志郎(本名 栗原清志)の素顔が
見えてきて何とも言えない嬉しい気持ちになった。
チャボと清志郎一家との交流も良い。
ふたりの深い関係、魂の繋がりを
感じずにはいられないよ。
清志郎が死んだのは、58歳だったなんて
若すぎるなぁ。
もうとっくに追い越してしまったよ。
チャボは、75歳だけどまだまだ頑張ってもらわなきゃ。
★★★★▲
2025.12.4
Steve Cropper
スティーブ・クロッパー 逝く
12月3日、米国のギタリスト、
スティーブ・クロッパーが亡くなった。
享年 84。
スティーブ・クロッパーといえば、
オーティス・レディングがサム&デイヴなど
多くのリズム&ブルースのレコード制作に
ギタリストとして関わっている。
また『The Dock of the Bay』はオーティスとの
共作、『In The Midnight Hour』は
ウィルソン・ピケットとの共作という風に
60年代にはソングライターとしても活躍した。
70年代には、ジェフ・ベック(グループ)の
アルバムのプロデュースもしている。
昨日は、忌野清志郎について書いたけど、
清志郎のアルバム『Memphis』の
レコーディングやコンサートにも
BOOKER T. & THE MG'S として
参加しており、映像にもなっている(1992年)。
ベースは、ドナルド・ダック・ダンだ。
幸い私は、2012年と2018年の二度、
生のスティーブを観ることができた。
2012年の公演はベースがドナルド・ダック・ダン。
そのライヴの後、ホテルの部屋で
ダック・ダンは逝ってしまった。
最後の演奏になったんだ。
2018年は「Memphis Meets Muscle Shoals」
ということで、ウィリー・ハイタワー(vo)や
ハイ・リズム・セクションとの公演だった。
現時点では、死因は発表されていないようで、
この数年はどんな活動をしていたのか
(引退していたのか?)は分からない。
また、偉大なミュージシャンがひとりいなくなった。
R.I.P.
合掌
With A Little Help From My Friends
[ 関連エントリー ]
2012.5.13 STAX! featuring Steve Cropper,
Donald "Duck" Dunn & Eddie Floyd
2018.10.30 Memphis Meets Muscle Shoals
featuring Willie Hightower, Steve Cropper&Hi Rhythm
Phil Upchurch
フィル・アップチャーチ 逝く
11月23日には、フィル・アップチャーチも
亡くなっていたよ。
ダニー・ハサウェイ、ナタリー・コールiなど、
多くのアルバムに参加しただけではなく、
本人のリーダーアルバムも多い。
また彼はベースも弾き、ジョージ・ベンソンの
『Breezin'』ではベースも弾いている。
私の中では、エリック・ゲイル、コーネル・デュープリーと
並んで、「その手の」渋いギターを弾く一人でした。
R.I.P.
合掌
Phil Upchurch & Booker T & the MGs "Love And Peace"
↑
フィル・アップチャーチのバックを Booker T & the MGs
(ギターは スティーブ・クロッパー)が!
2025.12.4
風のマジム
先日、「風のマジム」という映画が上映中だと知った。
「風のマジム」?
なんか聞いたことあるタイトルやな、と思った。
あらすじを読んで思い出した。
3年前に読んだ原田マハさんの小説だ。
南大東島のサトウキビを使ったラム酒作りに
挑戦した女性の実話を基にした小説。
そのラム酒も買って飲んだことがある。
これは観なくちゃと思って観てきた。
原作を読んで3年も経っていると、
(タイトルを見てもすぐに思い出せないぐらいに)
ええ感じに内容も忘れていて、それがかえって
良かったんじゃないかと思う。
原作を読んですぐなら、自分のイメージと違うと
そのことにひっかかって素直に映画を
鑑賞できないこともあるからね。
一応、実話をもとにしたフィクションということで
どこまでが事実でどのあたりが創作かは
わからないのだけど、契約社員が企画した
「沖縄産のラムを作る」というアイディアが
実現したことには間違いなさそうだ。
主演、まじむ役に伊東沙莉。
母親に富田靖子、祖母に高畑淳子。
マジムの通うバーのマスターに 染谷将太。
伊東沙莉と染谷将太は、先日観た
『爆弾』にも出ていたな。
出演作が同時に公開されているほどの
売れっ子ということだろう。
そのほか、滝藤賢一、シシド・カフカ、
ダチョウ倶楽部の肥後克広(沖縄県出身)など。
全員沖縄弁で話すが、沖縄の人が観ても
不自然でないのかどうかまでは私には分からない。
関西出身でない役者の関西弁が
気持ち悪いようにやっぱり変なのかな。
沖縄の人に 聞いてみたい。
物語は、よくありそうなストーリと言ってしまえば
それまでだけど、私は好きだな。
主人公まじむの「沖縄産のラムを作りたい」と
いう動機がピュアで、まっすぐで心を動かされる。
やっぱり一番大切なのは、情熱(=真心)だと思ったね。
ちょっとくさいけど。
でも、諦めたら、やめたら、終わりだから。
主人公の情熱(=行動)には 学ぶことも多い。
失敗を恐れないことだね。
「まじむ」というのは沖縄の言葉で「真心」という意味。
モデルになった実在の人物は、金城祐子氏で
「まじむ」ではないので、その辺りは創作ね。
映画を観て、また沖縄・南大東島のラムを
飲みたくなったので、ウェブページを覗いてみると、
映画の公開記念の限定ボトル(映画に出て来るラベルの
ラム)は、1本 8000円にも関わらず、売り切れていたよ。
それに3年前に4,095円(税別)だった
コルコル・アグリコール(40度)は、
5,000円(税別)に値上がりしております。
沖縄、また行きたいなぁ。
今度は、南大東島にも。
★★★★▲
2025年製作/105分/G/日本
劇場公開日:2025年9月12日
[ 関連エントリー ]
2022.9.14 グレイス・ラム
2022.10.5 風のマジム 原田マハ 著
2025.12.5
Tetsu Yamauchi
山内テツ 逝く
8月に山内テツさんのライヴを観てきたと
友達から連絡があった。
「ぜひ観てきて」と。
テツさんは今年79歳で、そんなに頻繁には
ライヴをされていない。
調べてみると、次のライヴの予定が11月10日。
フルマラソンを走って、福岡から戻ってくる日だ。
その日は、難しいだろうなと諦めて
次の機会にと思っていた。
結局、11月10日のライヴは、ご本人の
体調不良で中止になったようだ。
余計に次は絶対行かなきゃと思っていたのに
訃報が届いた。
(訃報がつづくなぁ......)
山内テツさんは、日本人として世界に出た
初めてのロック・ミュージシャンだ。
何しろ、1972年に「フリー」、1973年には
ロッド・スチュワートのいた「フェイセズ」の
メンバーになった人だ。
Char さんのインタビューなどでも、
その名前はたびたび登場する伝説の人。
一度は生で観ておきたかった。
R.I.P.
合掌。
Rod Stewart & The Faces “It’s All Over Now” LIVE 1974
2025.12.5
上原ひろみ
Hiromi’s Sonicwonder
1年ぶりの Hiromi’s Sonicwonder のライヴ。
昨年は、東京公演の抽選に外れ、
大宮(埼玉県)まで観に行った。
今年は2日間の東京公演の抽選に申込んだら
2日とも当選したよ。
今日は、その1日目。
Hiromi’s Sonicwonder は、11月の始めから
オランダ、スペイン、ドイツ、イタリア、
ルクセンブルグ、フランス、イギリス、
香港を周って日本に上陸した。
11月26日の北京公演は、中止になった。
ひろみ以外にも日本人アーティストの
イベントの中止が相次いだよね。
台湾有事に関する高市総理の国会答弁で
中国が怒ってしもたせいだ。
悲しむのは、中国のファンなのにな。
文化を政治の道具に使って欲しくないよな。
さて、日本に来てからも福岡、仙台などすでに
5か所を周ってからの本日の東京公演。
きっとまたキレキレの演奏を聴かせてくれるだろうと
期待して臨んだ。
席は、端っこの方だが前から6列目。
その辺りは席が斜めになっており、
実際は2列目だった。
見え方(開演前)
演奏は、バンドとしてよりまとまったなんていうのは、
ちょっと陳腐過ぎる表現だ。
まとまったとかじゃなくて、なんというか
大きな塊(かたまり)の様に感じた。
ご本人は「9月からツアーが始まった」と言っていたので、
前述のヨーロッパの前にアメリカとか周っていたのかな。
そうすると、3カ月世界を廻って来ての
今日ということになる。
音が塊になるのは、その積み重ねの
結果なのかも知れない。
そして、4人とも美味しい。
曲は、『Sonicwonderland』
『OUT THERE』の組曲4曲、
『Yes! Ramen!!』など。
アンコールは、ピアノソロで『Blackbird』と
ばんどで『Balloon Pop』。
アンコール、20分ほどの休憩を入れて2時間30分。
明日も楽しみ。
明日は、ジュリアン・レイジ(@Blue Note)と
ダブルです。
[ MEMBERS ]
Hiromi ‐ piano & keyboards
Adam O’Farrill ‐ trumpet
Hadrien Feraud ‐ bass
Gene Coye ‐ drums
@ 東京国際フォーラム ホール A
あ、そうそう去年はチケット代が
9,000円だったのに 今年は8,800円に
値下がりしてた。
このご時世に値下がりは珍しい。
2025.12.6
上原ひろみ
Hiromi’s Sonicwonder
昨日に続き、2日連続の上原ひろみです。
今日は2階席。
見え方(開演前)
今日は2階の2列目だったけど、全体が
良く見えて、昨日とはまた違う体験だった。
上から見下ろす感じなので、照明の効果も
楽しめたし、ステージ横のモニターによる
アップも楽しめた。
曲は、アンコールのピアノ・ソロ曲『Haze』以外は、
昨日と同じセットリストだった(と思う)。
同じ曲でももちろん昨日と同じ演奏ではない。
アルバム『OUT THERE』の中では私は
『OUT THERE: Strollin'』がお気に入りなのだが
この曲には細かいキメが多い。
そのキメが、4人が一糸乱れず合っている。
「合わせている」というより「合っている」。
ひろみとアドリアンふたりのシークエンスも良い。
トリオ・ザ・プロジェクトの時にアンソニー・ジャクソンの
体調が悪く、トラ(代役)でアドリアンと
共演したことが、このバンドに繋がっている。
その時、面白い化学反応を感じたのだという。
(→ このインタビューより)
人生、何がきっかけでどんな風に展開していくのか
ホンマに分からんで面白いな。
Hiromi’s Sonicwonder のツアーは
このあとも続きます。(国内公演は全部で17回)
開演前のステージ横のモニター
[ MEMBERS ]
Hiromi‐piano & keyboards
Adam O’Farrill‐trumpet
Hadrien Feraud‐bass
Gene Coye‐drums
@ 東京国際フォーラム ホール A
JULIAN LAGE SOLO
"World's Fair 10-Year Anniversary Tour"
国際フォーラムで、Hiromi’s Sonicwonder を
観た後に Blue Note 東京 で
Julian Lage を観るという本日の贅沢。
昨年の来日公演は、富山マラソンと
重なってしまい涙を飲んだが、その分今年は
クラブとホール、両方観に行くことにした。
ジュリアンのライヴは、彼が17歳の時に
ゲイリー・バートンのバンドのギターとして
来日したのもの、チャールズ・ロイドのバンドで
来日したものも入れると、今日が7回目。
そのほとんどがバンドで、Chris Eldridge (vo&gy) と
Jorge Roeder (b) とのデュオがそれぞれ1回。
今回のツアーは、ソロ・ギター(アコースティック・
ギター)なんだ。
今までに私がリアルで体験したり、YouTube で
観たジュリアンは、現代ジャズ・ギターの
最高峰と呼ばれるのも納得の演奏である。
技術もすごいけど、技術のための演奏ではなく、
どこまでも音楽的で美しいのだ。
さて、ブルーノート公演は本日1日のみということで
当然のソールド・アウト。
確か今日は、ひろみのチケットを先に買っていたために
ジュリアンのブルーノートは、一度諦めていたところ、
時間を見るとハシゴが可能だと気付き、予約をしたので
(予約が遅かったので)ちょっと見にくい席だった。
写真は、開演前。
分かりにくいけど、椅子の上にギターが置いてある。
珍しいよ、ギタースタンドもないなんて。
ほぼ真横(上手側)から観る席で、右手指の動きは
全く見えず、左手も手の甲しか見えない。
まあしょうがない。
1曲目は、大好きな『Ryland』。
痺れたねー。
今回のツアーは、ソロ・ギター作品『World’s Fair』の
リリース10周年を記念して。
10年前にレコーディングされた『Ryland』を
聴くと とても淡白であっさりしている印象だ。
今、ジュリアンが弾く『Ryland』は、もっと
粘っこく、ソウルフルで、力強い。
こんな風に曲が育っていくのを聴くのも
ファンの楽しみだろう。
そのほか、『40’s』、『Day and Age』、
『Japan』など、アルバム『World’s Fair』からの
曲や『Emily』、『747』(新曲と言ったと思う)など。
70分ほどで、アンコールはなし。
終演後、ステージ床にあったセットリストの
写真を撮って確認してみると「SONG LIST」として
22曲の曲名が並べられていた。
この中から、その時の気分で曲を選んでいたのかな。
ギターは、たぶん Collings だったのではないかと
思うが、終演後持っていってしまったので、未確認。
とても太い、頼もしいトーン。
驚いたのは、開演前(おそらく数十分前)
からステージに置きっぱなしのギターを、
チューニングを確かめることもなく演奏を始め、
約1時間全くチューニングしなかったこと。
凄いギターだ。
最後の曲は、6弦をドロップしたように見えたが
その時だけはチューニングしたけどね。
私の持っている Collings(エレキだけど)も
ほとんどチューニングが狂わないよ。
高いだけのことはある。
たくさんのギタリストを観てきたけど、
この人は本当にスペシャルなひとり。
あんな風に弾くなんて 神業です。
エレアコを使わず、マイク1本だけ立てて
演奏する姿もなんというか粋です。
もう一度、10日にも観られるのは嬉しい。
(@ すみだトリフォニーホール)
[ MEMBERS ]
JULIAN LAGE (gt)
@ Blue Note Tokyo
2025.12.72025.12.9
渡辺貞夫
SHISEIDO presents Christmas Gift Vol.32
Sadao Watanabe Orchestra EPISODE
もうこの5~6年、12月には渡辺貞夫さんの
ホール・コンサートを楽しむのが恒例になっている。
資生堂プレゼンツのこのコンサートは、
今年でなんと32回目だというから凄いね。
今でこそ貞夫さんは、好々爺然としているけど
80年代には、ワイルドな感じで その資生堂の
BRAVAS のテレビCM に草刈正雄と出演してた。
さて今日のコンサートは、ビッグバンド。
ピアノにラッセル・フェランテ。
いつだったのかのライヴで「一番好きな
ピアニスト」と紹介していた覚えがある。
80年代からの付き合いだというから、
もう40年ということか。
そして、ベースにベン・ウィリアムス。
このふたりをアメリカから招いて、
宇都宮(栃木)、大阪、西宮(兵庫)、
横浜を周っての東京の最終公演だ。
貞夫さんは、2カ月後には93歳になる。
あいかわらずMCのとき、人の名前は出てこないけど
そんなのは60代の私もそうだからどうってことはない。
何よりも 演奏には全く衰えを感じない。
むしろ数年前より良いようにさえ感じる。
全くもって奇跡の人だ。
今日の演奏は、総勢17人。
テンポのある曲は、軽快にゴキゲンに。
バラードは、重厚に厳かに、あるいはしっとりと。
個人的に印象に残ったのは、デューク・エリントンの
『Things Ain't What They Used To Be』
これはアレンジも良かった。
(アレンジはたぶん村田陽一さん)
続けて演った同じくエリントンの『Solitude』
(バラード)も良かった。
バラードでは『I'm With You』(阪神淡路大震災の
被害者に捧げられたレクイエム)も良かった。
あと、『Blue Monk』も良かったな。
ずい分前(60年代と言ったか 70年代と言ったか)に
ゲイリー何某という人が、セロニアス・モンクの
この曲をビッグバンド用にアレンジしたところ、
もとのキーが「B♭」だったのを「F」にしたものだから
モンクが弾かなかったというエピソードがあったそうな。
なぜか貞夫さんがその楽譜を持っていたというので、
そのゲイリーなんとかさんのアレンジの『Blue Monk』。
その話し、貞夫さんは言わなかったけど、
「モンクが文句を言った」みたいに聞こえて面白かった。
ラストは、17人全員がステージ前方に並んで、合唱。
『ショショローサ゛』という南アフリカの
「みんなで力を合わせて前へ進め!」
という歌のようだ。
アンコールは、貞夫さんの無伴奏ソロ。
来年は再び「CALIFORNIA SHOWER」を
演るみたい。
楽しみです。
[ MEMBERS ]
渡辺貞夫 (alto sax)
ラッセル・フェランテ (piano)
ベン・ウィリアムス (bass)
竹村一哲 (drums)
Trumpet Section:
西村浩二、奥村 晶、佐久間 勲、岡崎好朗
Trombone Section:
村田陽一、辻 冬樹、東條あづさ、山城純子
Sax Section:
吉田 治、近藤和彦、小池 修、竹野昌邦、竹村直哉
@ Bunkamura オーチャードホール
[ SETLIST ]
1. Kitch
2. Theree In One
3. Hop Walk
4. I'm With You
5. Blue Monk
6. Butterfly
7. Tree Tops
8. Airy
9. Tembea
--- 休憩 ---
10. Tokyo Dating
11. Anacrusis
12. Eye Touch
13. Things Ain't What They Used To Be
14. Solitude
15. Where Am I
16. Warm Days Ahead
17. Episode
18. Home Meeting
19. Christmas Dream
20. Shosholoza (All Musicians sang)
--- Encore ---
21. Por Toda Minha Vida (Sax Solo)
LiveFans のサイトより
本日の見え方
激 安 60円
大阪の実家近くで見つけた自動販売機。
60円で缶コーヒーが売っていた。
東京では見かけないなぁ。
あってもせいぜい 100円かな。
この60円コーヒー、聞いたことのないような
メーカーのものではなく「サンガリア」です。
サンガリアは、大阪の会社なので
こういうことが可能なのでしょうか。
たまに業務スーパーのようなところで、
聞いたことのないメーカーのものを
50円とかで売っているのも見かけるけど
自販機は珍しいんじゃないか。
サンガリアの微糖、カフェオレ、ブラック、
ブレンド(たぶん砂糖入り)が 60円で、
その隣のキリン、サントリー(BOSS)の
商品は 100円となっております。
(そのほか 130円や150円の商品も
この自販機で売られている。)
60円コーヒー、その日は買わなかったけど、
今度買ってみよう。
私はブラックしか飲まないけど。
2025.12.11
JULIAN LAGE SOLO
"World's Fair 10-Year Anniversary Tour"
過去のジュリアン・ラージのライヴの自分が書いた
感想を読み直しても、毎回素晴らしかったことが
よく分かる。
多くのアーティストのライヴを複数回観ているが、
毎回こんなにも感動するアーティストはそうそういない。
さて、昨日は、12月6日に続き、ジュリアン・ラージの
ソロ・ギターのホール・コンサート。
ホールで聴くのは初。
見え方(開演前)
先日のBlue Note 東京では、全く手元が
見えなかったのだけど、昨日は前から6列目。
やや下手側からの鑑賞だったので、
右手も左手も見えたよ。
ジュリアンが座っての演奏なので、前の席の人の
頭が時々邪魔で見えない時もあったけど、
6列目にも関わらず、オペラグラス持参で
手元と表情を観察したよ。
手は見るからに力が抜けている。
無駄な動きが全くない。
よく、楽器と一体化しているとか、楽器が身体の
一部になっているとかいう描写があるけど、
ジュリアンを目の前で観た印象はそういうのとも違う。
敢えて言語化するならば、ジュリアンとギターの
(物理的ではない)距離が近い。
それを一般的に「一体化」などと呼ぶのかも
知れないが、一体化ではなく 限りなく一体化に近い、
非常にアフィニティのあるギターと、
楽しそうに戯れている様な感じ。
あんなに正確に音を出すのは、プロのギタリストでも
誰もができるわけではないだろうと思う
曲は『Ryland』、『40’s』、『Day and Age』、
『Emily』、『Japan』、『Auditorium』、
『Gardens』など。
半分以上は、先日のブルー・ノートと同じだったが、
もちろん演奏は同じではない。
アンコール1曲を入れて 12曲(たぶん)。
1時間35分ほど。
本編最後はブルー・ノートと同じく『Gardens』
だったのだけど完全に何かが降りてきてると思った。
ジュリアンは、時々、隣に誰かがいるかの様に声を出す。
とてもとても芸術的な演奏。
今日は大阪、明日は広島の公演があるが、
可能なら全部付いて周りたいほど。
ギターはやはり Collings。
ご本人のシグネチャー・モデル OM1-JL だと思われる。
ずっと OM と OOO(トリプルオー)の違いを
知らずに来たけど、調べてみると、
OM はスケールが約645ミリ(25 1/2インチ)、
OOO は約632・5ミリ(24・9インチ)なんだ。
この13ミリほどの差で、出音にハッキリと違いが出る。
ジュリアンのあの張りのある太い音は、
このスケールとも関係があると思われる。
昨年のイギリス、アイルランドでのライヴ
(ソロ・ギター)を収めた CD 『Solo Live』が、
会場限定発売だというので迷わず購入。
そのうち、ネットでも手に入るだろうけど。
[ MEMBERS ]
JULIAN LAGE (gt)
@ すみだトリフォニーホール 大ホール
[ 関連エントリー ]
2017.1.31 JULIAN LAGE TRIO
2017.11.11 JULIAN LAGE & CHRIS ELDRIDGE
2018.12.11 JULIAN LAGE TRIO
2019.9.3 CHARLES LLOYD "Kindred Spirits"
2023.11.9 JULIAN LAGE Duo Show with Jorge Roeder
2025.12.6 JULIAN LAGE SOLO
[ 参考動画 ]
Julian Lage - Live in Bristol (Full Performance)
2025.12.11
Larry Carlton
昨年5月に「フェアウェル公演」と銘打っての
来日公演を観た。
「ワールドツアーにしばしの別れを告げる」
ということだったが、普通に1年ほどで
戻ってきたよ。
「フェアウェル公演」なのに「しばし」と
いうのがなんだか不自然に感じたのだけど、
まあ、昨年はラリーが色々そういう状況に
あったということなのでしょう。
実際、休んでいたのかも知れないし。
というわけで、今回も観てまいりました。
ラリー・カールトン、77歳です。
本日の見え方
1曲目は聞き覚えのあるジャズ・ブルース。
スタンダードだと思うが曲名が分からない。
それから
『Put It Where You Want It』
『Minute By Minute』
『Smile And Smiles To Go』
『Only Yesterday』
『10:00 P.M.』 など。
サックスのポーリー・セラのヴォーカルを
フューチャーした曲が2曲。
(2014年、2018年のライヴでもポーリーは、
ヴォーカルを取っている。)
今日はスペシャル・ゲストと紹介していた。
それからスティーリー・ダンの『Kid Charlemagne』と
もう1曲スティーリー・ダンと思われる曲、など。
『Room 335』は、ややゆったり目で
ホーンの入ったアレンジ。
たぶん『Room 335』が、予定では
本編最後だったんじやないかな。
そんな感じがしたけど、
「もう1曲いっとこか」という感じで
『Sleepwalk』。
私は、『Sleepwalk』がアンコールだと思ったけど、
今日のお客さんはめちゃくちゃ盛り上がっていて、
BGM が流れ出しても拍手をやめなかった。
すると、再びメンバーが登場しアンコールを演った。
終わってみると 85分ぐらい経っていたので、
クラブ公演としては長い方だ。
この盛り上がりは、今回は東京公演はなく、
横浜3日間6公演の最終ショーということも
あったかも知れない。
ラリーのギターは、この数年愛用の
Sire(サイア)の 335タイプ。
開演前のスタッフによるチェック時
私は断然 Gibson の方が良いと思うのだけど、
もうツアーには持って出ないのかもな。
にしても、85分の間、一度もチューニングしなかったよ。
最後にラリーが「See You Next Time!」と
言ったので、又来るかもね。
[ MEMBERS ]
Larry Carlton(Gt)
Gorden Campbell(Dr)
Travis Carlton(Ba)
Ruslan Sirota(Key)
Barry Green(Tb)
Paulie Cerra(Sax)
@ Billboard Live Yokohama
2025.12.13
グレイス・ラム
CORCOR (コルコル )・赤ラベル
先日、映画『風のマジム』を観て
沖縄産のラムが飲みたくなった。
以前、グレイス・ラムの「コルコル・アグリコール」を
買って飲んだことがあるが、
今回は「コルコル」を買ってみた。
「コルコル」は、一般的なラム同様、
砂糖を作る際にできる糖蜜を発酵させて
作られたラムで、香り付けのエッセンスや
カラメルなど無添加で仕上げられている。
まずは何も足さず、氷だけでロックで飲んでみる。
うーむ、これは好き嫌いが分かれそう。
以前、コルコル・アグリコール(糖蜜ではなく
絞ったサトウキビのジュースから作られたラム)を
飲んだ時、「味はというと、いわゆるラムっぽさは、
あまりなくて、独特のクセがある。
ちょっと青くさいというのか、表現が難しいのだけど、
田舎っぽい、いや南国の香りとでも言うのかな」
と書いた。
正直、それよりも飲みにくい。
レモンを絞ってみたが、変わらず。
次にソーダで割ってみる。
あーこれなら飲める。
やっぱり癖はあるけど、地方で「地酒です」と言って
出されれば、こういうものかと思って飲むだろう。
一般的なラムだと思って飲むと
期待外れになるかも知れない。
コルコル・アグリコールも一般的なラムとは
違ったけど、そんなに飲みにくかった覚えがない。
コルコルとコルコル・アグリコールでは、
そんなに違うのか、それとも私の味覚が変わったのか。
いずれにしろ、あの映画や原田マハさんの小説で
国産のラムが有名になることは良いことだと思う。
[ 関連エントリー ]
2022.9.14 グレイス・ラム
2022.10.5 風のマジム 原田マハ 著
2025.12.4 風のマジム
2025.12.15
恭しき娼婦
芝居やクラシックのコンサートに行くと
宣伝のために他の公演のチラシをくれる。
多い時にはチラシの厚みが1センチを
超えるようなこともある。
それらを私は、軽く見る程度でほとんど
要らないので、いつも無駄が多いような、
勿体無いような気がしている。
先日、芝居『五十億の中で ただ一人』を
観に行った際も会場でたくさんのチラシをもらった。
パラパラと見て、もう見ないでいいかなと思ったけど、
開演まで時間があったので、1枚ずつ見ていった。
1枚のチラシで「サルトル」という文字が目に留まった。
「新宿梁山泊(しんじゅくりょうざんぱく)」という
劇団の 第80回公演。
ジャン=ポール・サルトルの『恭しき娼婦』。
12月11日から18日までの8日間10公演。
これは観てみたい。
2018年に妻が「サルトルの教え」と
いう本を出した。
2019年には妻の仕事の仲間たちとともに
パリにあるサルトルの墓参りにも行った。
家には(妻の)サルトルの本が何冊も並んでいる。
そんなわけでサルトルには親近感があるのだけど、
実は私は、サルトルの本を読んでいない。
恥ずかしながら『恭しき娼婦』の「恭しい」だって
読めなかった。(「うやうやしい」ね。)
そんなわけで、「サルトル」という文字が
目に留まらなければ見逃していただろう
この公演を見つけてしまったのだ。
そうなると、もう観るしかないわけで。
今日、その公演を観てきた。
哲学者の書いた小説が原作だから、
きっと難しいか、もしかしたら退屈かもと
思っていたが、90分の物語にすっかり
惹き付けられた。
観終えたときは、サルトルのアメリカへの
痛烈な批判を感じたのだが、
それは浅い見方だろう。
80年前に書かれたというが、
全く現代にも通じるテーマだ。
世界の分断、偏見、差別。
世間が決めた「正しさ」に流される人間の弱さ。
飲み込まれそうな権力と正義の前に
ただ真実を述べることの難しさ。
皆がそう言っているから、本当なんだろう、
という思考停止。
同調圧力。
自分で「選ぶ」ことの難しさと尊厳。
そんな「人間であること」がテーマだった。
サスペンスっぽい展開も良いが、
主演のサヘル・ローズが良かった。
彼女が、主役のリッジ―を演じるのは、
三度目だという。
彼女は、note にこう書いている。
「サルトルがこの作品に託したものは、
単なる政治劇でも、
娼婦と権力者の構図でもありません。
それは「見て見ぬふりをする者は、
加害者と同じだ」という痛烈な問い。
そして「人は選択で人間になる」という
希望でもあります。」
『恭しき娼婦』
作 / ジャン=ポール・サルトル
翻訳 / 芥川比呂志
演出 / 金守珍
出演 / 金守珍、サヘル・ローズ、ジャン・裕一、
藤田佳昭、二條正士、宮澤寿、荒澤守、
原佑宜、町本絵里、一條日和、シュアン
@ 下北沢 ザ・スズナリ
2025.12.16
みなさん方の便所
写真は、大阪は JR鶴橋駅の
男子トイレにあった貼り紙。
みなさん方の便所です
落書きなどしないよう
きれいに使用しましょう
駅長
たぶん、東京なら
「皆様のトイレです」
と書くところだろうか。
しかし「みなさん方の便所」だ。
「みなさん”方”」というのが絶妙に
いなたくて良い。
そして「トイレ」と呼ばずに敢えて
「便所」と呼ぶところに
大阪人の SOUL を感じずにはいられない。
いえいえ、ディスっていませんよ。
2025.12.17
PATTI AUSTIN
パティ・オースティン
昨年、初めてみたパティ・オースティンの
ライヴが凄く良かった。
また今年も来日するのでと、チケットを予約した。
前回を復習しようと、この「ひとりごと」の
昨年の12月を見てみたら、どうしたことか
パティのことを書いた記事が見つからない。
11月だったのかなと探すもない。
10月だったのか? やっぱりない。
1年前だと思っていたライヴは、
なんと2年前だった。
2年を1年だと思う自分の時間の
感覚に驚く。
そんなことはさておき、パティのライヴ。
今回も前回同様4日間8公演の
ラスト・ショーを観て来た。
前回はギタリストのジェイムス・ハラーの来日が
叶わず増崎孝司さんだったが、
今回はカーライル・バリトーというギタリストが
メンバーとして参加している。
キーボードのふたり(キム・ハンセン、ノリコ・
オリング)とベース(エリック・シットナー)は
同じで、ドラムスが ランド・リチャーズから
チャド・ライトに替わっている。
今回も MC が多く、所々しか分からないのが
いつもながら悔しい。
曲は、全部は言えないけど
『Give Me the Night』(George Bensoncover)、
『Baby, Come To Me』、『愛のコリーダ』。
そうクインシー・ジョーンズの『愛のコリーダ』は
パティが唄ってたんだ。
『You Gotta Be』(Des’ree cover)、
『Lean On Me』(Bill Withers cover)、
これが素晴らしかった。
好きな曲で、色んな人の『Lean On Me』を
聴いたけど アレンジも唄もとても素晴らしかった。
パティがカヴァーしていたのは知らなかった。
それから、私の聞き間違いでなかれば
グレッグ・フィリンゲインズがアレンジした
ガーシュウィンの
『They Can't Take That Away From Me』
クリスマス・ソングは
『Winter Wonderland』と
『Have Yourself a Merry Little Christmas』
あ、そうだ。
ミシェル・ルグランの話をして
『How Do You Keep The Music Playing』も
唄った。
アンコールでは、70年代風(?)
メンバー紹介と バカラックの
『What The World Needs Now』。
残念ながら『Say You Love Me』は
演らなかった。
でも、やっぱり行って良かった。
満席だったよ。
パティ・オースティン75歳。
[ MEMBERS ]
Patti Austin (vo)
Kim Hansen (key, music director)
Noriko Wright (key)
Carlyle Bariteau (g)
Eric Sittner (b)
Chad Wright (ds)
@ Blue Note Tokyo
[ 関連エントリー ]
2023.12.18 PATTI AUSTIN
[ 関連動画 ]
PATTI AUSTIN "Lean on Me" for QUINCY JONES
↑
クインシーの75歳の誕生日パーティで、
唄った "Lean on Me"。(2008年)
ピアノは、グレッグ・フィリンゲインズ。
これは泣けます。素晴らしい。
Patti Austin Lean On Me
↑
アルバム『Sound Advice』ヴァージョン
2025.12.23
ついに警察から電話が!
昨日、和歌山県警の〇〇と
名乗る男から電話がかかってきた。
名前は忘れてしまった。
相手は、はっきりと「つつりしんやさんの
携帯ですか?」と言った。
続けて何かを喋ったのだが、滑舌が悪いのか、
電波のせいか聞き取れない。
私が「聞き取れないのでもう一度言ってください」と
言うと相手は再び話すのだが、よく聞き取れない。
詐欺だと分かっているけれど、
興味本位で何を言うのか聞きたかった。
途中まで騙された振りをしてやろうかとも思ったが、
何を言っているのか聞き取れないので
面倒になってきて
「そんなことしてたら捕まるよ」と言った。
すると相手は「なぜ私が逮捕されるのですか?」と言う。
私は「捕まる」と言ったのに
相手は「逮捕」と言い換えたんだ。
「なぜって、分かってるでしょう?
こんなことやめた方がいいよ」と言うと
相手は何かを言うのだがこれまた聞き取れない。
「聞き取りにくいです」と言うと
「聞き取りにくいですか?」と言うのは はっきりと
聞き取れるのだが、続けて言うことがやはり聞き取れない。
私が再度「聞き取れない」と言うと
相手は何かを言って(これも聞き取れない)
電話を切ってしまった。
聞き取れなければ、詐欺だって成立しないよ。
もう少し、やり取りをしてみたかったな。
でも、何より私の電話番号と名前を
詐欺グループ(?)が、知っていることは気持ち悪い。
どこかで個人情報が漏れているんだろうな。
皆さんも気をつけてね。
2025.12.24
岡山レポート その1
ランチ編
3泊4日で 岡山に行ってきた。
岡山の金光町に父の弟家族が
住んでいたので、子供のころ、何度か
訪れているが、観光をした覚えはない。
40年ぐらい前、仕事で倉敷に行った覚えが
あるが、その時もとんぼ返りで観光はしていない。
やはり、そのころ、大学を出て地元に帰る
友人の引っ越ししで、岡山まで荷物を
運んだ覚えがある。
そんなわけで、岡山に行ったことがあると
言えるほどの体験がなかった。
なので岡山はほぼ初めてといえる。
今回は妻の仕事のイベントに参加することが
メインだったが、なかなか岡山に行く
機会はないので、イベントの2日前に
ひとりで先に岡山に入った。
まずは、大事な食事のレポート。
1日目のお昼は、倉敷の「カモ井」で
郷土料理の「ままかり寿司」。
一人前8貫 1,600円。
「ままかり」は、隣の家にまま(ご飯)を
借りに行くほど、美味しいというところから
付いた呼び名らしい。
「ままかり寿司」は、東京では見たことが
ないと思う。
イメージとしては、コハダに近い。
調べてみると「酢漬けにしたままかり」の
握り寿司とあったが、食べたものは、
あまりお酢を感じなかった。
そのせいもあるかも知れないけど
身がコハダより柔らかい印象。
残念だったのは、シャリが少し柔らかかったこと。
握り寿司のシャリの具合って微妙やからなぁ。
これだけでは足りないのそばも頼んだけれど
ちょっと出汁の味が東京とは違うと
思ったけど、特にどうということはなかった。
旅行中、ほかの寿司屋でも「ままかり寿司」を
食べたが、「カモ井」の方が美味しかった。
2日目のランチは、倉敷市児島駅近くにある
「清香 本店」にて。
ランチメニューで、一番興味のあったのは
「たこの焼きシャブ定食」だけど、これは
2人前からの注文だった。
千屋牛(ちやぎゅう / 岡山のブランド牛)の
ステーキ定食もあり迷ったけれど、
お刺身定食にした。3,190円(税込)。
写真の他に(たぶん)ハモの刺身、
アサリのおすましとご飯が付く。
中々良い値段だが、刺身は、サザエ、
車エビ、タコ、イカ、マグロ、サワラ、
ゲタ(瀬戸内海で獲れる舌平目)と充実。
刺身も良かったが、イイダコの煮ものが
とても美味かった。
近所なら絶対に夜も来るのになぁ。
3日目のランチは、倉敷美観地区にある
洋食の「レストラン 亀遊亭(きゆうてい)」。
明治時代に建てられたという建物で
外観も内観もなかなかの風情である。
大好きな「海老フライ」をチョイス。
サラダ、スープ、ライス(またはパン)が付いて
2,400円(税込)。
これまた なかなか良い値段である。
「地産地消をテーマに創作したランチ」と
あるので、瀬戸内で獲れたエビなのかな。
タルタルソースしか付いてなかった。
私はソース(ウスターソースかとんかつソース)も
かけて食べたいので店員(若い女性)に
「ソースください」と告げると
「何のソースですか?」と聞かれてしまった。
「海老フライの」と答えると、
「タルタルソースです」という応え。
「普通のソースはないの?」と訊くと「はい」という。
洋食屋でソースを置いていないなんて
考えられない。
私以外でもソースをかけたい客はきっと
いるだろうに、「うちの海老フライは
自家製タルタルソースでお召し上がりください」
というポリシーなのかな、と思った。
すると店員が戻ってきて
「ウスターソースならあります」と言った。
つまり、彼女は海老フライにとっての「ソース」と
言えば「タルタルソース」だと思っていたようだ。
一般的には「ソース」といえば「ウスターソース」や
「中濃ソース」「とんかつソース」のことを指すと
思っていたのは、私の個人的な思い込みなのかも知れない。
もしかしたらだけど、岡山では単に「ソース」とは言わず
「ウスターソース」、「とんかつソース」、そして
「タルタルソース」という風に明確に言うのかも知れない。
皿には海老フライとともにタルタルソースが
添えられているのに、私が「普通のソース」と
言ったのを不思議に思った彼女は、
お店の先輩か上司に「お客さんが
普通のソースと言っていますが……」
訊いたのかも知れない。
たぶんだけど そういう雰囲気だった。
ウスターソースは、上品なガラスの容器(コーヒーに
添えられるミルクが入っているようなやつ)に
入れられて出てきたよ。
どうでも良い話が長くなった。
海老フライの味は値段の割には普通だった。
ここはレストランとしては珍しく、ディナーの営業はない。
ランチ(11:00ー15:00)とカフェタイム(15:00ー
17:00)のみの営業。
4日目のランチは、瀬戸内市牛窓町の
「まなまな食堂」で。
雰囲気の良いお店で店員と
オーナーらしき女性の感じも良い。
写真手前は、「ローストポークと
牛窓あみエビカレーと牛スジカレーのあいがけ」。
2,200円(税込)。
写真奥は、あいがけカレーのみ(ポークなし)。
1,800円(税込)。
ローストポークは残念ながら好みでは
なかったけれど、カレーはオリジナルで美味しかった。
右側に写っているのは、オリジナルのスパイス。
カレー自体は そんなに辛くなかったね。
夕食編はまた。
2025.12.25
岡山レポート その2
夕食編
岡山レポートの夕食編。
3泊4日の旅行中、夕食は最終日の
空港での食事を除いて3回とも居酒屋。
1日目は、倉敷のホテルの近くの焼き鳥屋。
ここも まあまあ美味しかった。
2日目は、岡山駅の地下街にある
「炉端焼き 八閣」。
郷土料理中心の居酒屋だ。
ドリンク1杯目は「岡山生まれの合奏」。
メニューに「焼酎&ウイスキー」
「新しいスピリッツ」と書いてあったので
ソーダ割で試してみたけど、
ちょっと薄くて味があんまり分からなかった。
肴の方は、こんな感じ。
ままかり酢漬け 680円
カキフライ 980円
するめいか肝和え 680円
岡山名物 牛ホルモンうどん 1,280円
「牛ホルモンうどん」は、初体験で
きっとホルモンと煮込んだうどんが出てくると
思っていたら、まさかの焼うどん。
甘辛い味付けでクセになる感じ。
サワラのタタキにも興味があったけど、
焼き鳥も2本食べたので、やめておいた。
でも、このあと岡山駅に妻を迎えに行って、
結局駅ビルの寿司屋で寿司を何貫か
食べたんだけど。
3日目は、岡山駅から15分ほどの居酒屋
「旬彩料理 縁(えにし)」。
「鰆の塩タタキ」「黄ニラのおひたし」
「カキフライ」「千屋牛(ちやぎゅう)のタタキ」
千屋牛は岡山の黒毛ブランド和牛。
ここは美味しかったのだけど、残念なことに
喫煙できるお店だった、
他のお客さんのタバコの臭いがしてくるので、
1時間も滞在せず河岸を変えることに。
ホテルの近くの「旬菜鮮酒 咲咲(さくさく)」
ここも郷土料理中心。
「ままかりの酢漬け」、「黄ニラのおひたし」
(2軒連続)、「カキの松前焼」などを食す。
「タコの酢の物」が食べたかったが売り切れとのこと。
締めは「ホルモン焼うどん」。
前日食べたお店では「牛ホルモンうどん」だったので
店によって呼び名が違うようだ。
前日のものほど辛くないが、甘い味付けで美味い。
最終日は、空港のレストラン「シャロン」にて。
すっかりハマってしまった、ホルモンうどん 1,350円。
ホルモンうどんは、3日連ちゃん。
海老めし&デミカツプレート 1,700円。
ままかり酢漬け 680円。
ままかり酢漬けも3連ちゃん。
店によって少しずつ味が違う。
前日の居酒屋のものよりここの方が美味しかった。
まだ食べられるので「蒜山(ひるぜん)焼きそば」
を追加。
「蒜山焼きそば」は、岡山のみそだれの焼きそば。
「ホルモンうどん」も「蒜山焼きそば」も
「デミカツ」も「海老めし」も そこはかとなく
B級グルメ感があるのだけど、どれも美味かった。
2日目のランチ「清香 本店」で食べた
「イイダコ」がとても美味しかったけれど
残念ながらその後出会わず。
ふだんの生活でも感じているけれど、
旅行中、ホントに物価が上がったなと
痛切に感じたわ。
2025.12.26
岡山レポート その3
写真編
岡山旅行で撮った写真を紹介。
倉敷の観龍寺(かんりゅうじ)の
鐘楼(しゅろう)。
瀬戸内海
瀬戸大橋
牛窓のオリーブ園の木
2025.12.26
LIVE! DRIVE! GROOVE! vol.2
YouTubeで 知ったギタリスト、
チグリモジイエさん(大阪在住)が
東京でライブを演るので、観に行って来た。
ハコは、自由が丘の「ハイフン」。
キャパは20数名の小さなハコだが
中々雰囲気のあるお店だ。
「チグリモジイエ」とは変わった名前と
思うかも知れないが、私が自分のことを
「やんしみつつ」と名乗るようなもので、
所謂業界用語的な表現だ。
チグリモさんは、ギターだけではなく歌も上手い。
YouTubeでは、ギターの解説だけではなく、
その楽曲の再現までされている。
ギターの教則本も出されているが、
YouTube がなかったら、おそらく知ることは
なかっただろうと思う。
先日、SNS で彼のインスタが乗っ取られたと目にした。
私も乗っ取られた直後だったので、
思わず私の体験をメールで送ったら、
ご丁寧に返信を下さった。
それから2,3回やり取りが続いたよ。
いい人だ。
開演前
さて、ライブ。
楽しかったぁー。
どんな曲を演するのか、予想もつかずに
行ったのだけど、とても楽しかった。
まずはビートルズ・カヴァーから。
『Love Me Do』、『Come Together』、
『In My Life』、(もう1曲あったけど曲名が分からない。)
それからチグリモさんのオリジナル2曲、
もう一人のヴォーカル、杉本さんのオリジナルが、2曲。
杉本さんのオリジナルも良かった。
2部では、『Stand By Me』(オアシス)
『We Are The Champion』(クィーン)
『Feliz Navidad (I Wanna Wish You
A Merry Christmas)』(ホセ・フェリシアーノ)
などのカヴァー。
ほかの曲も、聞き覚えはあるものの曲名が分からない。
チグリモさんと杉本さんの歌のハーモニーが
強力で、とても良かった。
まさかクィーンまでやるとはね。
チグリモさんのギターは、YouTube でも
紹介していた、エピフォンのセンチュリー。
10年ぐらい前に1960年代のセンチュリーを
復刻させたモデルで、現在は販売されていない。
見た目は渋く カッコ良いのだけど、
Made in China なので、廉価版のイメージだ。
これがええ音してた。
音作りが上手いんだろうな。
杉本さんは、テイラーのエレアコ。
足で踏む度にパーカッションの音が出るもので
バスドラやカウベル、タンバリンなどの
音を出していた。
ベースのカトウさんは、オベイションの
エレアコベース。
1部と2部の間で、チグリモさんと
話す機会があった。
私は「インスタの乗っ取りの時にメールを
送った者です」と自己紹介し、数分会話した。
とても良い感じの人です。
[ MEMBERS ]
チグリモジイエ (gt, vo)
杉本民名 (gt, vo)
カトウカズウミ (b, cho)
@ hyphen(自由が丘)