2017年 5月
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2017.5.2
地毛証明書
ニュースの見出しが何の意味か分からなかった。
「地毛証明書」、都立高の6割で
幼児期の写真を要求も
これは、一昨日の朝日新聞(DIGITAL)の
一つのニュースの見出し。
「地毛証明書」?
なんじゃそれは。
記事にはこうある。
東京の都立高校の約6割が、生徒が毛の毛を染めたり
パーマをかけたりしていないか、生まれつきの
髪かを見分けるために、一部の生徒から入学時に
「地毛証明書」を提出させていることがわかった。
生まれつきなのに
「パーマをかけているだろう」
「髪の毛を染めているだろう」という
勘違いの指導を防ぐ狙いがあるらしい。
見出しの「都立高の6割」というのは、
6割の生徒が地毛証明書を提出したという
意味ではなく、都立高のやく6割(57%)が
地毛証明書がその学校にあると答えたという意味だ。
そのうち、少なくとも19校は、幼児や
中学生の時の髪の毛が分かる写真も求めていたらしい。
ちょっと不思議な感じがした。
私は大阪府立の高校に通っていた。
約40年前の話だ。
私の通う高校には男子で毛を染めている者は
いなかったけど、女子生徒の中には少数いた。
もしかしたら、本人は注意を受けたのかも
しれないが、そのことが問題に
なっていたような記憶はない。
私は、人生で一度だけパーマをかけたことがある。
それは高校3年生のときで、
仲の良い友人たち5人で一斉にパーマをかけた。
その時も、指導を受けた覚えはない。
ちなみのその頃、大阪市内の高校では私服を
採用していたところも少なくなかったが、
私の母校は制服着用だった。
時代は変わり、今のティーンエイジャーの方が、
気軽に毛を染めたり、パーマをあてたり
するように思うのだが、
学校側が、「地毛証明書」なるものを
提出させていることが、
なんとなく時代にそぐわないような気がするのは、
私が教育現場を知らないからだろうか。
染髪したりパーマをあてたりするのは、
「非行の入り口」というような
観点からの対策なのだろうかと
推測したが、それだけではないようだ。
件の記事には、
背景には、生徒とのトラブルを防ぐほか、
私立高との競争が激しく、生活指導を
きちんとしていることを保護者や生徒に
アピールするねらいもある
とある。
「地毛証明書」が生活指導をきちんとしている
証明になるのか・・・。
試しに「地毛証明書」でググってみると、
髪の毛がもともと茶色い生徒が、
先生に「黒く染めてこい」と言われて
困っているという話があった。
これは、先生は信じてくれたけど、
周囲に染めていると思われることが
本人とって不利だから、
「黒く染めろ」と言われたようだ。
先生にすれば、生徒を思っての
アドバイスのつもりかもしれないが、
なんかおかしくないか。
また中には(もともと茶色いという)地毛証明書を
提出しているにも関わらず、
先生に信じてもらえず、
「染めているだろ」と言われ続け、
傷ついている生徒の書き込みもあった。
なんじゃ、それは。
それを生活指導というのか。
そういえば、小学生のころ、
同級生に髪の色が茶色い女の子がいた。
一人だけだったので、目立った。
母に「なんであの子は、毛が茶色いの?」と
訊くと母は
「ワカメや昆布を食べないから」と答えた。
うそやろ。
体質やろ。
今となっては、もしかしたら彼女は、
西洋人とのハーフかクォーターだったのでは
ないかと思う。
目がクリっとしていて、
そういう顔つきだったような気もするもん。
イタリア映画祭 2017
どうってことないさ
Che vuoi che sia / What's the Big Deal
昨年のイタリア映画祭で観た、
『俺たちとジュリア』の監督、
エドアルド・レオ主演の映画。
イタリア語の原題の意味は分からないけど、
英語のタイトル『What's the Big Deal』は、
「大したことちゃうやん」
「どうでもええやん」てな感じのようだが、
映画鑑賞後もあんまりピンとこなかった。
クラウディオは、新しいビジネスを始めるために
クラウドファンディングで資金を集めようとするが
一向に集まらない。
で、酔っぱらた勢いで、資金が集まったら、
恋人のアンナとのセックスをネット上で
公開すると約束してしまう。
冗談のつもりが、お金が集まりだし、焦る2人。
削除しようとしても削除できない仕組みに
なっていて、どんどん拡散してゆく。
当初2万ユーロ集めるつもりだったのが、
20万ユーロを超えてしまう。
2人は、お金のためにセックスを公開する
決意をするが・・・。
SNS への皮肉(?)も感じたし、
途中までは面白かった。
でも後半、なんかあんまり意味が分からなくなって残念。
特にラストは、携帯電話の修理業者が
そんなことしたらアウトでしょ、
という品のない行動に出て、ますます理解不能。
付いていけなかったって感じ。
それにしても、動画のアップだの、
クラウドファンディングだの、
イマドキのお話です。
★★★☆☆
はじまりへの旅
CAPTAIN FANTASTIC
予告編を何度か観て、気になっていた作品
『はじまりへの旅』。
ベンは、6人の子供たちと森の中で、
サバイバルな生活を送っていたが、
子供たちの母親が死んでしまったので、
バスで旅をして、葬式に向かう。
子供たちは、学校には通っていないが
ベンの熱心な教育と訓練を受け、
体力も知識も身についていたが、
世の中のことは知らない。
強い信念のもと、子供たちを育ててきた
ベンだが、自分の教育が間違っていたのではと
思わざるを得ない事件が起きる。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」という言葉の通り、
ベンの考えは素晴らしい面もあるが、
極端に偏っていて、とても社会的とは思えないし、
実際子供らは社会に馴染めない。
ちょっと現実離れした物語だが、
自信満々のベンが、
世間に敗北するシーンが印象的だ。
自分が、正しいと信じてきたことが
崩壊するのは、耐え難いことだ。
しかし、邦題にもなっているように、
それは、新しいスタートでもあるのだな。
原題は、「CAPTAIN FANTASTIC」。
キャプテンは父親ベンのことだとは思うが、
この場合の「FANTASTIC」は、
どういうニュアンスなんだろう。
「FANTASTIC」は辞書を引くと
「すばらしい」だけではなく
「途方もない」「風変わりな」「ばかげた」
などの意味もある。
ラスト・シーンのあと、エンドロールで
ボブ・ディランの "I Shall Be Released" が
流れてきて、ゾクゾクっときた。
歌の意味は難しいが、大好きな曲。
色んな人がカバーしてるけど、
歌っているのは、Kirk Ross という人だった。
★★★★☆
2017.5.5
北関東レポート その1
伊香保
この数年、毎年 GW には、1〜2泊の
国内小旅行に出かけている。
いつか 47都道府県制覇 を目論んでいて、
まだ私は北海道に行ったことがないので、
今年は北海道はどうだろうと調べてみると
GW は、めちゃくちゃ高い。
まあ、GWはどこに行っても高いのだけど、
遠くに行くと、交通費が高い分、
その割高感が強くなる。
それで、今年は 大阪出身の私には、
いまだに区別がつかない北関東、
群馬県と栃木県に行くことにした。
区別がつかないと書いたが、
草津温泉が何県か、答えられない、
そんなレベルなのだ。
東京から車で行くとひどい目に遭うのは
分かっているので、高崎まで新幹線。
そこからはレンタカーだ。
まずは、伊香保グリーン牧場へ向かった。
桜が満開。
↑
モデルは妻。
羊と遊べたり、馬車に乗れたり、
結構な広さの牧場で、
子供連れで来れば一日遊べそうな感じ。
有料で羊にエサをあげることができるのだが、
エサ欲しさに金網から顔を出して、
抜けなくなった羊。
牧場を後にして、伊香保温泉へ。
ここは、365段の石段の両側に
温泉旅館やお店、温泉ならではの射的の
遊技場などが軒を連ねている珍しい温泉街。
365段の石段の先には、伊香保神社。
なんといっても石段の街である。
石段の湯
スナック石段
石段うどん
キャラクターは、当然・・・
いしだんくん(伊香保温泉観光宣伝隊長)
2017.5.6
TBS赤坂ACTシアタープロデュース
恒例 志の輔落語
赤坂ACTの志の輔落語「大忠臣蔵・中村仲蔵」。
4日間公演の3日目。
一昨年9月にも観に行ったので、
2度目だったのだが、
1年半も経っていると詳細は覚えておらず、
初めて聴いたような話も多かった。
内容については、前回も書いたので
ここでは触れないが、休憩15分を挟んで
2時間50分、一時も集中を切らさず、
観客を飽きさせず、時間を忘れさせる、
その話術のレベルの高さは、
毎度のことながら、感動です。
久しぶりに、「忠臣蔵」の映画も
観たくなったね。
一昨年のエントリーに
「忠臣蔵の話を聴きながら、 一度、
泉岳寺へ赤穂浪士のお墓参りをしようと
思いついた」と書いているのだが、
いまだに実現していない。
これは、行かんと。
[ 演 目 ]
第一部 大忠臣蔵〜仮名手本忠臣蔵のすべて〜
〜 休憩 〜
第二部 落語 中村仲蔵
@ TBS赤坂ACTシアター
人生フルーツ
90歳と87歳の老夫婦の日常を撮った
ドキュメンタリー映画『人生フルーツ』。
1月2日に公開されていまだに上映が
続いているのだから、ロングラン上映だ。
ネットにあるレビューに
「年寄り夫婦の生活をみるだけなのに
謎の深い感動をいただく」と書いている人がいた。
確かにそうだ。
年寄り夫婦の日常を切り取っただけの映画だ。
それなのに、観終わったあと、
自分の生き方を振り返り、
自分の老後に思いを馳せずには
いられなくなる。
主人公は、建築家の津端修一氏と妻の英子さん。
修一氏は、高度成長の時代、
日本の団地をいくつも設計した建築家。
名古屋近郊の高蔵寺ニュータウンを開発する際、
自然と共存する集合住宅を作ろうとするが、
実際に出来上がったのは、かまぼこを
並べたような無機質な団地だった。
津端夫婦は、そのニュータウン内に
300坪の土地を買い、雑木林を作り、
畑を耕し、自給自足に近い生活を営み始めた。
40年経った今、その庭で採れる作物は、
70種類の野菜と50種類の果実。
少し前に流行った「スローライフ」という言葉を
薄っぺらい響きではなく、
40年以上前から実践してきたお二人。
当初は、数回にわたり取材を断られたらしいが、
出来上がった映像には、修一氏の
遺体までが映し出されている。
この取材の期間中、スタッフとご夫婦に
特別な関係が築かれていったことは、
ご家族がご主人の遺体を撮影させたことで、
十分に推測される。
修一氏、90歳の最期は、
昼寝をしたまま 起きてこないという、
まさに理想の死に方。
病気で寝たきりになるでもなく、
全く普段の生活の中で、
プツンと人生が途切れる。
驚いたことに、修一氏は、
自転車には乗るわ、梯子は登るわ、
屋根の上に上がって作業をするわで、
とてもじゃないが、90歳に思えない。
そして、耳も遠そうじゃなかった。
87歳の英子さんも然り。
全く健康そう。
夫婦の日々の暮らしと食生活を
見ていると、良い死に方は、
良い生き方だという思いに至る。
修一氏は東大出身の建築家、大学教授。
もちろん、誰もが雑木林付の自宅を
手に入れられるわけではない。
それは承知の上だが、
90歳になっても、毎日身体を動かして、
やることがいっぱいあって、
健康で 何かを生み出し続ける。
そして、ある日、お迎えが来る。
そんな風に自分もありたいと思った。
本作に好感が持てるのは、
前述したように ただその日常を
淡々と映しているだけで、
何か問題を提起している風でもなく、
何かを批判している風でもなく、
こういう風に生きようという
押し付けがましさもないところ。
それなのに、いや、それだからこそ
考えさせられるのかもしれない。
ナレーションは、樹木希林。
制作は東海テレビ。
元々は、テレビのドキュメンタリー
番組だったようだ。
風が吹けば、枯葉が落ちる。
枯葉が落ちれば、土が肥える。
土が肥えれば、果実が実る。
こつこつ、ゆっくり、
人生フルーツ。
★★★★▲
人生フルーツ オフィシャルサイト
うんこ漢字ドリル
テレビで「うんこ漢字ドリル」なるものを
紹介していた。
小学生の漢字のためのドリルなのだが、
全ての問題文に「うんこ」が含まれている。
例えば。
<小学1年生>
(田) んぼの どまんなかで うんこを ひろった。(読み)
(た) うえを しながら うんこを もらすおじいさん。(書き)
<小学2年生>
(刀) の先っぽに うんこを つけて たたかう男。(読み)
名 (とう) で うんこをまっ二つに 切りさいた。(書き)
こんな風なのが、1〜6年生まで発売されていて、
発売2週間で63万部突破の人気だという。
なんでも、子供が面白がって、
自分からこのドリルをやるというのだ。
中には朝起きて一番にこのドリルに
向かう子までいるという。
そんなに面白いのかと
本屋でちょっと見てみた。
もう、大爆笑。
これは、子供は大喜びだろう。
バカバカしいのだが、
大人だって笑わずにはいられない。
本屋さんに立ち寄ったら、
一度チェックしてみてください。
うんこ漢字ドリル
2017.5.7
北関東レポート その2
草津〜赤城山
一泊目は、草津温泉に泊まった。
家庭薬膳料理が売りの宿だ。
夕食は、薬膳料理ということで、
味は優しいのだが、ボリュームは満点。
8〜9品はあったかな。
朝食もたっぷり。
草津温泉といえば「湯畑」が有名だが、
今回泊まった宿は、温泉街の中心から
ちょっと外れていたので、
結局、湯畑は見学せず。
二日目は、赤城山を目指した。
さすがに GW。
所々で渋滞が発生している。
「赤城山」と聞くと、どういうわけだか
「赤城の山も今宵限り」というフレーズが
浮かんでくるが、一体何のセリフなのか
知らなかった。
妻と「金色夜叉」ではないかなどと
話していたのだが、「金色夜叉」は
熱海のイメージだ。
妻がやっと「国定忠治」だと思い出したが、
歴史に疎い私は、「国定忠治」の
名前は聞いたことがあっても
何者か全く知らない。
それなのに「赤城の山も今宵限り」という
セリフを覚えているのはどういうわけだろう。
間違いなく、幼少の頃に覚えたセリフだ。
きっと父が、言っていたので覚えたのだろう。
私は、「赤城の山も今宵限り」の続きが、
「来年の今月今夜のこの月を、
再来年の今月今夜のこの月を〜」と
続くように思っていたが、
それは「金色夜叉」の貫一のセリフでした。
めちゃくちゃや。
さて、赤城山の山頂エリアにある大沼という湖。
「おおぬま」と読んでも良いようだが、
正確には「おの」と読むらしい。
周辺は、1,600m超の峰なので、
ご覧の通りまだ春は来ていない。
赤い橋を渡ると
赤城神社がある。
ここには、まだどっさりと残雪が。
赤城山を後に、2日目の宿のある日光を
目指すも、今度は本格的な渋滞にはまり、
思った以上に時間がかかり、
あまり観て周れず。
2017.5.7
北関東レポート その3
日光〜那須塩原
日光に取った宿は、
シェフ夫妻が経営するペンション。
料理も売りだが、中庭にある貸切風呂は、
半分が屋根までガラス張りという
開放感のあるガーデン風呂。
私は夕食前に入ったので、
まだ外は明るかったのだけど、
夜暗くなってからだと、
星空を眺めながらの入浴ができるんだろう。
夕食時、普段はビールを飲まないけど
地ビールがあったので飲んでみた。
これが旨い!
日光(栃木県)にも地ビールはあるらしいが、
宿の主人によると「これが美味しい」とのことで、
ビールはお隣、群馬県の清酒メーカーが
つくる「オゼノユキドケ」。
確かに旨かった。
食事は、デザートまで入れて
7品のフレンチっぽい創作料理のコース。
メインの牛フィレ肉ステーキ
旅行3日目、最終日。
日光に泊まったとなると、
日光東照宮や中禅寺湖も観光したいところだが、
それは以前に行ったことがあるのと、
何よりもその周辺に近づくには、
渋滞が激しいので、そういう場所は
今回は避け、那須塩原の「もみじ谷大吊橋」へ。
全長320メートル。
しっかり作られているようだが、
やはり吊橋だ。
結構 揺れる。
おまけに橋の床は中央部が
網目になっていって、数十メートル下の
湖面が見える。
怖がりの妻は、片道渡り切ったあと、
「車で迎えに来て」と、
無理な注文をしていた。
このもみじ谷大吊橋、
「恋人の聖地」ということなのだが、
おじさんには何のことか分からん。
なんでも
「プロポーズにふさわしい
ロマンティックなスポット」
ということらしい。
観光客を集めようと色々工夫するんだな。
橋を渡るのは(往復で)大人300円、子供200円。
景色が良い。
この湖は塩原ダムの建設によってできたんだろうと
思うが(未確認)、前日の赤城山の大沼周辺には、
まだ新緑が観られなかったけど、
このあたりは、すっかり春です。
那須塩原を後に、レンタカーの返却場所
宇都宮を目指した。
最後は、宇都宮で餃子を食べて
帰ろうというプランだ。
宇都宮には初めて行ったが、
駅前は思っていたよりも大きなビルが
立ち並ぶ都会。
夕方5時だというのに
すでに行列のできている餃子店がちらほら
見受けられる。
GW だからか、普段からこんな風なのか
分からないけど。
あんまり、長時間並ぶ気はないので、
2組だけ待っている店に並んだ。
テレビ番組の収録で訪れたのだろうか、
店内は芸能人のサイン色紙がいっぱい。
餃子の味は、まあ美味しかったけど、
期待したほどではなかった。
もっと大勢並んでいた店は
もっと美味しいのかな。
2017.5.8
北関東レポート その4
番外編
伊香保神社 境内にあった松。
1本の松が二股に分かれたのか、
2本の隣接して生えていた松が、
引っ付いて根元が1本になったのか
分からないが、非常にきれいに分かれている。
これも伊香保温泉で発見。
東京では見たことのない
ドトール・コーヒーの自動販売機。
これまた、東京では見かけない
放射線量を記した看板。
「4月20日現在の屋外における放射線量は、
毎時 0.11 マイクロシーベルトです」とある。
もみじ谷大吊橋の駐車場にあったのだが、
これは福島原発が近いからなのだろうか。
近いといっても100キロ以上あると思うけど。
那須塩原 千本松牧場付近の道路。
気持ちいい〜。
宇都宮にて。
スタミナ健太。
顔が餃子です。
ちなみに、宇都宮駅前のビル内にあった
山野楽器には、餃子型のギターも
展示されていた。
ところで、
雨男の私は、旅行先で雨に降られることが
多いのだが、今回の旅では全く、
一滴も降られなった。
いよいよ、雨男卒業だといいな。
2017.5.9
ブッタとシッタカブッタ 1
悩めるブタ、シッタカブッタを主人公に
人生を説く4コマ漫画。
もし、私が20歳の頃に読んでいたなら、
何が書いてあるのか、
全く理解できなかったのではないかと思う。
4コマ漫画と侮るなかれ。
結構、深い。
聞いたことのあるような話といえば
それまでだが、人間の苦悩の
本質ともいえる諸々が、
見事にシンプルに表されている。
タイトルから分かる通り、根っこは仏教だ。
そんな漫画がシリーズ累計200万部突破という。
それだけ、求めている人がいるということだが、
一方で、檀家が減り、
困っているお寺が多いというような
報道も目にする。
ブッダの教えとお寺とは、
切り離されてしまったということだろうか。
★★★★☆
そういえば、数日前、寺の住職(男性)が
83歳の母親に灯油をかけ火をつけた事件があった。
言語道断過ぎて コメントできない。
2017.5.10
Laguna Moon 12年目
梅林さんと始めたギターとフルートのデュオ
"Laguna Moon" は、今年で12年目に突入した。
この数年は、梅林さんが今頃から秋までしか
日本にいないので、活動期間が
数ヶ月間なのだが、毎年、来年の春までには
もっと練習準備をしておこうと思い、
何もしないまま、音合わせの日を迎える。
ホントに毎年、そのパターン。
今年も、昨日 一回目の音合わせをした。
約半年ぶりの セッション。
一発目、どうもしっくりこないが、
数曲 演るうちに勘が戻ってくる。
ああ、この感じ。
調子が戻ってくると、
ちょっとアグレッシヴにも弾いてみる。
そして、12年 続いているのは、
演奏中の心地よさだと気が付く。
「何もしないまま、音合わせの日を迎える」と
書いたけど、12年の練習の積み重ねは、
やはり少しは身になっていて、
12年前と比べると、ずい分弾けるように
なったような気がする。
そう思って、昔の練習の録音を
聴いてみると、思っている以上に、
昔も弾けてたりするんやけど、
体験的には、こんな風には
弾けなかったと思うのは、
どういうわけだろう。
でも、継続は力だと実感している。
"Laguna Moon" が、長続きしている
理由の一つは、練習のプロジェクトでも
あるからだ。
ライヴのためのプロジェクトは、
ライヴが決まり、それに向けての
リハーサルを行い本番に臨む。
しかし、"Laguna Moon" は、
ライヴがなくても、ずっと練習を続けている。
実際、この5年間で2回しかライヴを
やっていない。
でも、毎年10回以上、音合わせをする。
普通、自然消滅するでしょ。
ライヴしなかったら。
でも、練習(演奏)を楽しんでいるから、
長続きしているんだと思う。
今は、"Laguna Moon" を入れると
4つのプロジェクトが同時進行中で、
ちょっと気持ちに余裕がない。
面白いことに、「余裕がない」とか
「時間がない」とかいうのは、
演奏していない時に思うことで、
演奏中には、そんなこと考えない。
それらのフレーズは、
練習不足の言い訳には役立つけど、
それ以外は何も産み出しそうにない。
2017.5.11
20000日
昨日は、私が生まれてから、
2万日目だった。
今日は、20,001日目。
生まれてから、何日目かなんて
考えたこともなかった27歳のある日、
当時の彼女に1万日目のお祝いをもらった。
そんなに遠い昔のことのように思えなくて、
生まれてからあの日までと、
倍の年月を生きたということが
ピンとこない。
で、頭の片隅に2万日目は、
54歳と残っていたんだな。
数か月前、ふと思い立って
ググってみると
こんなサイトがあった。
↓
今日は何日目かな
54歳って言うより、
2万日の方が長く感じるなぁ。
っていうか、分からんねんけどな。
2万日の感覚が。
そして、私の3万日目は、2044年 9月 25日。
生きていれば、82歳だ。
どうやろなぁ。
生きてるかなぁ。
父は、今年87歳で健在なので、
私だって生きてる可能性は十分あるよな。
前述のサイトは、日付を入れるだけなので、
生まれた日からだけではなく、
結婚して何日目かも調べることもできる。
ちなみにわが夫婦は、
今日で 結婚 6,553日目です。
ええこと思いついた!
来年の 8月 1日が 7000日目にあたるので、
それを口実に旨いもん食いに行こ。
2017.5.13
パリが愛した写真家
ロベール・ドアノー<永遠の3秒>
ROBERT DOISNEAU,
LE REBOLTE DU MERVEILLEUX
写真家 ロベール・ドアノーの
ドキュメンタリー映画を観てきた。
ロベール・ドアノーは、20世紀を代表する
フランスの写真家。
写真は何枚も観たことがあるけど、
彼自身については、何も知らなかった。
映画の監督は、ドアノーの孫娘
クレモンティーヌ・ドルディル。
孫娘ならではの視線で、
ドアノーの人がらと仕事を描いている。
ドアノーは、仕事とプライベートを
区別していなかったらしく、
休暇に撮った家族の写真が
そのまま広告に使われることも
あったという。
そういうことを許す時代だったのだな。
映画では、古い映像も多く使われている。
昨年5月に 写真展で見た
「流しのピエレット・ドリオン」の
アコーディオンを弾く女性が、
写真ではなく映像で登場し、
動いているのには、感激した。
たまに写真でしか見たことのなかった
アーティストの映像を見て、
「動いてる〜〜〜を見た!」と
感動したというような話を聞くが、
まさにそれ。
アコーディオンを弾く女性は、
写真ではちょっと冷たい印象があるのだが、
映像では、(当たり前やけど)血の通った
人間に見えてなんか嬉しかった。
その映像は、ドアノーが撮ったのでは
ないと思うけど。
有名な「パリ市庁舎前のキス」
この写真の2人は、ドアノーが雇ったと
いうのは何かで読んだことがあるけど、
本当の恋人同士だったとは知らなかった。
1950年代にアメリカの LIFE 誌の依頼で
撮影され、実際に掲載もされたが、
その時は特に話題にもならず、
忘れ去られた写真であったらしい。
1980年代にポスターとして発売されると
世界中に広まったというのも興味深い。
欧州では、昔から人前でキスをするのかと
思っていたが、撮影された1950年代は、
男女が往来でキスをすることは
まだ珍しい時代だっという。
そして撮影から30年を経た 1枚の写真が
パリを代表する写真となり
ドアノーの名を一般の人々にまで
知らしめたというのも興味深いストーリーだ。
パリ解放の日、兵士に頼まれて撮った
集合写真がある。
当時、ドアノーはフィルムが十分に
なかったこともあり、
集合写真(記念写真?)を撮ることに
抵抗があり、いわば嫌々撮ったらしい。
ところが、何年も経ってから、
その写真の素晴らしさを気付いたと
本人が語るシーンも興味深い。
ドアノーが割と年老いてからだが、
カフェで老婆を撮影するシーンがある。
メイキングのような映像だ。
そのあとに、ドアノーが撮った
モノクロのスチールが映し出されるのだが、
これが直前の映像の老婆と
まるで違う人のように写っていて、
ハッとさせられる。
明らかに映像では見えないその老婆の
何かが写っているのだ。
瞬間を切り取るとはこういうことなのだ。
とにかく、映し出される写真や映像、
語られる言葉が、インスパイアリングで、
色んなことが思い浮かび、映画に
集中できなくて困ったほど、面白かった。
ドアノーが語る。
写真家に必要なのは、
好奇心、不服従、そして、釣り人のような忍耐だと。
なんか、私には3つとも備わっていないような
気がするなぁ。
反抗的な態度は、たまに取るけど、
反抗は不服従という意味ではないしなぁ。
上記の3つもだけど、もうひとつ、
私が自分に欠けていると感じたのは、
なんというか被写体との向き合い方のようなもの。
(以前から感じていることではあるけど。)
ドアノーは、被写体と向き合うのだが、
向かい合ってないように感じた。
変な文章になった。
向かい合うという概念がそもそもないように感じた。
だからといって、一体になるとか、
そういうのでもない。
もっと自然なもの。
ドアノーは「背景になる」と言ったように
思うのだが、忍者のように気配を消す
わけではなかろう。
「カメラが腕の一部」ということと
関係あるのかもしれない。
上手く書けないけど。
ひと言でまとめると、
ドアノーの写真が、今までより好きになる。
そんな映画だった。
たくさんのメッセージがあったのに
いっぱい聞き漏らしたような気がするので、
DVD が出たら買って観たい。
映画のタイトルにある「永遠の3秒」は、
ドアノーの次の言葉から来ているんだろう。
今まで成功した写真はせいぜい300枚。
1枚が1/100秒だとすると
50年でたったの 3秒だなんて すごいだろ!
パリが愛した写真家 ロベール・ドアノー<永遠の3秒>
★★★★★
[ 関連エントリー ]
2016.5.15 ロベール・ドアノー 写真展
2016.9.13 パリ・ドアノー ロベール・ドアノー写真集
2017.5.14
TOMMY EMMANUEL
CENTER STAGE
トミー・エマニュエルのライヴ DVD。
"CENTER STAGE"。
California の Chico でのライヴだ。
リリースは、2008年 1月なので、
2007年のライヴだろうか。
私は、ギター弾きのくせに
5年前まで トミーのことを知らなかった。
YouTube で、偶然その動画を観たのが
知ったきっかけだが、2013年の来日公演を
ナマで観てぶっ飛んだ。
音楽好きなら、普段、ギターに興味が
ない人が観てもきっと楽しめる。
そんなライヴだったが、
この ライヴ DVD も然り。
もう、何をすんねんという技の連続なのだが、
けっして、テクニックをひけらかす
演奏ではなく、とても音楽的。
そして、エンターテイメント。
また、トミーの演奏中の表情が良く、
この人、人間的にも素晴らしい人やろなぁ、
と思わずにはいられない。
そして、とんでもない技を
全然難しそうにではなく 軽く弾いている。
アコギの神様と言われているのも
全く頷ける。
普通、あれだけ弾くと、たまに
きれいに音が鳴らなかったりするもんだが、
ミスタッチがない。
自分と比べるのは、僭越すぎるが、
100年練習してもたどり着けそうにない境地。
途中数曲ハープ(ハーモニカ)との
デュオがあるが、これも良い。
ハープは、Bob Littell というおっさん。
全部で 24曲 107分収録されている。
輸入盤なので、Amazon で 1500円ほど。
これは、お値打ち。
同じライヴの CD も出ているが、
手元やトミーの表情が見える、
DVD の方が絶対おすすめ。
CD で聴いたら、何やってるか分からんで。
8月には来日するのだが、東京2日間のみ。
TSUTAYA O-EAST と Cotton Club 。
2015年の来日は、どういうわけか
見損ねたので、今回は発売されてすぐに
Cotton Club の1st show、2nd show、
両方を予約!
今日現在、O-EAST のチケットは
まだあるようだが、Cotton Club は
2ステージとも ソールド・アウトだ。
まだ3カ月以上先なのに。
O-EAST の方は、入替制ではないようなのだが
スタンディングなのだ。
たっぷり2ステージ、堪能するぞ。
もう今から楽しみ〜。
2017.5.15
アニサキス
「アニサキス」。
新しいスポーツ用品のブランド名だ。
うそ。
アニサキスは、魚に寄生する寄生虫。
生のサバ・イワシ・・サンマ・アジなどに
寄生する。
胃袋に入ると胃の内壁に噛みつき、
激しい痛みを引き起こす。
今から8年前、スーパーで買った
サンマの刺身を昼食で食べたところ、
その夜に激しい痛みに襲われた。
翌日、病院で内視鏡検査をしたところ、
一匹のアニサキスの幼虫が、
私の胃壁に噛みついていた。
その痛みは、今までに体験したことの
ない種類で、腹の中にエイリアンがいるのでは
ないかと思ったほどだった。
(その日のエントリー)
お笑いコンビ「品川庄司」の庄司が、
地方ロケで鮭イクラ丼を食べて、
腹痛を発症し、病院で調べたところ
胃の中になんと8匹もの
アニサキスがいたという。(元記事)
一匹でもあんなに激痛だったのに、8匹も?
考えたくもない。
10時間かけて合計8匹のアニサキスを除去。
庄司はトラウマになり、
生の魚介類がNGに なったという。
そらそうやろ。
私も、しばらく生魚を食べる気が
しなかったもん。
それにしても、8匹とは酷い。
アニサキスに当たるのは、一生に一回あるか
ないかだろうと思っていたけど、
そうとも言っていられないようなのだ。
というのも、この10年でアニサキスが
約25倍に増えたという。(元記事)
原因は「流通が発達し、魚が生の状態で届くため、
冷凍しなくてよくなった」ということらしい。
生魚はめったに食べないというのなら
リスクは低いが、刺身好き寿司好きは要注意だ。
予防策は「加熱、冷凍、内臓を生で食べない、
目視で確認すること」とあるが、
ものよっては、冷凍しても(あまり温度が
低くないと)死なないと聞いたこともある。
生で食べないのが一番だが、
そういうわけにもいかない。
あとは、目視で発見し取除くか、よく噛むこと。
よ〜く噛めば、口の中でヤツを切り刻んで
殺すことが出来る。
あんまり、イメージしたくないが。
生魚好きの方は、ご注意ください。
シメサバにもいるらしい。
まあ、胃液で死なないぐらいだから、
酢でも死なないんでしょう。
「目視で発見」と書いたけど、刺身の中で
にゅるにゅる動いているのを見たら
もうその日は食欲なくすよね。
ところで。
流通が発達したおかげで、
以前は食べられなかった生魚を、
食べられるようになり、その結果、
アニサキス中毒が増えた。
問題が解決すると新しい問題が生まれると
聞いたことがあるが、全く。
そして、物事には本当に明暗があるのだな。
2017.5.17
スモーク
SMOKE
1995年公開の映画『スモーク』。
公開当時、恵比寿ガーデンシネマで
25週に渡るロングラン上映となった作品が、
数か月前に、デジタルリマスターで
リバイバル上映された。
気になっていたけど、ロードショーは、
観損ねてしまった。
今週、目黒シネマで上映しているので、
観に行ってきた。
これは、デジタルリマスターではなく、
35mmフィルムの上映でしたが。
凄く期待していたのだけど、
ちょっと私には難しかったというか、
それほど良さが分からなかった。
嫌いじゃないのだけど、
絶賛するほどではなかったな。
とはいうものの、
主演のハーヴェイ・カイテルが、
めちゃくちゃ良い。
この人の出演作、
そんなにたくさん観ていないのだけど、
好きやなぁ。
『ピアノ・レッスン』はもちろん、
昨年の『グランドフィナーレ』も良かった。
その他の出演は、ウィリアム・ハート、
フォレスト・ウィテカーなど。
劇的な事件が起こるわけでもないし、
大感動するような話でもない。
なんてことのないストーリーなのだが、
退屈はしない。
監督は、ウェイン・ワン。
昨年、80本以上観た映画の中で、
最低評価を付けた『女が眠る時』の監督だ。
この人の作品は、ほかに観ていないので、
何とも言えないけどね。
ハーヴェイ・カイテル演じる
オーギーが、最後に語るクリスマスの
エピソードは、ええ話なのかどうなのか
私には微妙だった。
オーギーが、14年間毎日休むこともなく
交差点の写真を撮り続けている理由が
聞けるのかと思ったら、そうでもなかったし。
まあ、これはオーギーの作り話である
かもしれないという臭いもさせてたし、
その辺はやっぱり英語で理解しないと
ホントのニュアンスは分からないのだろうな。
舞台は1990年頃だったけど、
私がアメリカに行った1985年の
雰囲気が結構そのままあって、
ちょっとノスタルジック。
冒頭、WTC が映るしね。
★★★★☆
2017.5.18
Jimmy Copley 逝く
ショック。
5月13日、ジム・コウプリーが死んでしもた。
知らなかったけど、白血病だったらしい。
享年63歳。
若すぎるよな。
ジム・コウプリーは、イギリス出身のドラマー。
ジェフ・べックや ティアーズ・フォー・フィアーズ
なんかと演っていた人。
私が知ったのは、Char さんのバンド、
PSYCHEDELIX で。
初めてライブを観たのは、1992〜93年頃、
大阪の W'OHOL だったと思う。
その後も、PSYCHEDELIX や、
Char さんのソロのバックで何度か観た。
確かプリテンダーズ(だったと思うけど
違うかも)のワールドツアーの話を断って、
日本で Char さんと仕事していたという話も
あったように思う。
最後に観たのは、2008年。
ジムがソロ・アルバムを出したあとのライヴだ。
↓
Slap My Hand Special Session
Jimmy Copley & Char with Paul Jackson,
Yoshinobu Kojima, Micky Moody
結局、PSYCHEDELIX は、
ジムとCharさん二人になり、
自然消滅という印象だったのだけど、
何かの機会にきっとまた演ってくれると
思っていたので、ジムの訃報は
大変にショック。
あの軽快なスネア・ドラムの音が
聴けないのは、本当に残念。
合掌。
Situation - Jeff Beck by Char Jimmy Copley
志の輔一門「弟子だけ!!」
〜 56年の歴史に幕。ありがとう新宿明治安田生命ホール 〜
新宿明治安田生命ホールが、この5月で閉館する。
今から、15年ぐらい前、私は某映画配給会社の
試写会のメンバーになっていた。
その試写会が行われていたのが、このホールで、
ここで10本ぐらいは試写を観たように思う。
新宿明治安田生命ホールは、1961年の開館と
いうから、私よりひとつお兄さん(お姉さん?)。
新宿駅から近く、アクセスが良かったが、
ビル自体を建て直すことになったらしい。
建て直し後、ビルにホールが出来るかどうかは、
まだ未定のようだ。
出来るとしても、多目的ホールに
なってしまい、今のホールのようでは
なくなってしまうだろうということだ。
割とゆったり観られる、
良いホールなんだけど、残念だ。
志の輔師匠が、2000年から2009年までの
10年間、毎月このホールで独演会を
開催していたらしく、
志の輔一門の弟子にとっては、
修行の場のひとつであったわけで、
思い出の多い、特別なホールのようだ。
そして、一門の真打から二つ目までが
勢揃いする会は、今回が初めてなのだという。
チケットは、完売。
私は、志の輔師匠は大好きで
もう15回以上も高座に足を運んだが、
弟子の方々については、
あまり興味を持ったことがなかった。
誰が真打で誰が二つ目かも
分かっていないほどだ。
今日面白かったのは、志の輔師匠についての
話をいろいろ聞けたこと。
家元(談志)の話は、いろいろ聞くけど、
考えてみたらそれは、家元の弟子が
話しているわけで、志の輔師匠の話は
その弟子たちが語ることになるわけだ。
今日は、師匠がいないということもあってか
弟子たちは自由に喋っていたけど、
志の輔師匠という人は、かなり厳しいようだ。
あれほどの芸の人だから、厳しくて
当たり前だけど。
一番弟子の晴の輔が言うには、
自分の前に9人弟子がいたのだという。
そして、2番弟子 志の春との間には
5人の弟子がいたのだという。
つまり、16人の弟子のうち、
残っているのは2人。
これだけで、どんなに厳しい世界か、
分かろうというものだ。
その厳しい修行を乗り越えたからといって
落語が上手くなるわけでもないし、
人気が保証されるわけでもない。
まあ、凄い世界です。
今日は6人出演したけど、
真打は 晴の輔 だけで、あとは二つ目。
二番弟子の志の八は、
真打昇進も近いようだった。
落語は、志の輔一門らしく
古典あり、新作ありで楽しめた。
ちょっと 普段行く落語会と比べて、
誰かの熱烈なファンが多かったのか、
お客さんの雰囲気が違うように感じたのは
気のせいだろうか。
[ 演 目 ]
「人間っていいな」 立川志の太郎
「元犬」 立川志の彦
「風呂敷」 立川志のぽん
「宗論」 立川志の八
〜 仲入り 〜
「男の相談」 立川志の春
「火焔太鼓」 立川晴の輔
@ 新宿明治安田生命ホール
2017.5.19
キング トリオ
和田明(Vo) 井上銘(G) 山本連(B)
昨年11月に初めてその歌を聴き、
ファンになった シンガーの 和田明。
その後、なんともラッキーなことに
彼との共演の機会を得た。
明は、井上銘君(Gt)とも
たびたび共演していることを知った。
ちょっと銘君のことを書いておくと、
今から8〜9年ほど前、
私が通っていたジャズギター道場に
高校生だった銘君も習いに来ていた。
クラスが違ったので、
銘君とは話したことはなかったけど、
約100人いた生徒の中で一番上手かったのは、
誰が聴いても、高校生の銘君だった。
やはりギターを習いに来ていた、
銘君のお父さんと話す機会があり、
何度かメールのやり取りをさせていただいている。
その後、銘君は一時アメリカに留学し、
CD デビューをし、昨年は Blue Note Tokyo で
Kurt Rosenwinkel と共演するほどになった。
ジャズ・ギター界のことを知らない方のために
書いておくが、Kurt と Blue Note の
ステージに立つなど、尋常なことではない。
私は 銘君の CDも買い、ライヴにも何度か
足を運んだが、その銘君と明が、
一緒に演っているとは、なんとも世間は狭い。
さて、今日はその共演を観に行ってきた。
明の歌に 銘君のギター、
そしてベースに山本連。
この人は、初めてだったけど 銘君の
バンド(MAY INOUE STEREO CHAMP)の
メンバーで、やはりバークレーにも
行っていたようだ。
曲は、"Don't Let Me Be Lonely Tonight"、
"Close To You"、"This Masquerade"
などのほか、オリジナル曲も。
明は、数曲でカホーンを叩きながら、
歌ったのだが、カホーンを叩いたのは、
今日が初めてだという。
やはり才能がある人は違うな。
楽しいええライヴだった。
銘君の歌伴は初めて聴いたかな。
この3人は月一で演っているようなので
また聴きたい。
明のオリジナル『スニーカーが似合わない』が
最高でした。
[ MEMBERS ]
vo, gt, cajon:和田明
gt:井上銘
ba:山本連
@ Bar dAZE(原宿)
ところで、明のサイトのスケジュールを見ると・・・
布川俊樹、井上銘、鈴木直人といった
方々の名前に交じって、
わ、私の名前が・・・!
そう、6月25日に、
明とのデュオ・ライヴがあるのだ。
今日の演奏を聴くと、
私が演ってよいのかとも思うのだが、
そんなことは言ってられない。
やるぞ〜!
山下達郎 20回ハズレ
3月に念願の山下達郎のコンサートに行った。
あまりに良かったので、もう一度観たいと思い、
5月の NHKホール、
6月の 中野サンプラザホール、
7月の 中野サンプラザホールの
公演にも申し込み続けてきたが、
今のところ、一次発売、二次発売、
キャンセル待ち、合わせて
(4月以降だけで)7回の抽選に外れている。
まあ、3月の当選までに今までで
合計15回ぐらい外れていたのだから、
不思議ではないけど、もしかしたら、
一度当選した人は、
当選しにくくなってたりするのかな、
なんて考えてしまった。
あとは、6月7月の中野サンプラザホールの
キャンセル待ちしか東京で観られる公演がないが、
キャンセル待ちなんて、ごくわずかしか
出ないだろうから、申し込んでも当たれへんやろな。
と、すでに諦めモードの私。
なにしろ、すでにこの数年で20回以上申し込んで
1回の当選と言うことは、当選確率5%以下やもん。
ところで、3月のコンサートのことは、
3日に渡りここに書いたけど、3日目のエントリーに
「コンサート当日の達郎の MC で知ったのだけど、
昨年10月に新宿 LOFT でライヴを演ったらしい」
と書いたが、
私はこの LOFT ライヴの情報をキャッチしており、
チケット抽選にもちゃんと申し込んでいたことを
プレイガイドの自分の申込履歴を見て発見した。
物覚えが悪くなっている証拠だが、
ちゃんと申し込んでいたことを知り、
なんでか ちょっと 安心した。
2017.5.20
ダヤニータ・シン
DAYANITA SINGH
インドの大きな家の美術館
Museum Bhavan
ダヤニータ・シンの写真展に行ってきた。
@東京都写真美術館(恵比寿)。
ダヤニータ・シンは、インド出身の女性写真家。
1961年生まれとあるから、私と同世代。
元々は、欧米の雑誌のカメラマンとして
キャリアをスタートしたらしいが、
徐々に外国人が望むインドを撮ることに
疑問を感じ始め 1990年代後半に
フォトジャーナリストとしての仕事を
完全に辞めた。
それからは、アーティストとして活動している。
普通の写真展のように壁に展示するだけではなく、
移動式の「美術館」という
非常にユニークな写真の展示方法で見せる。
ここに展示される写真は、展示会開催中に
ダヤニータによって、不定期に
入れ替えられる。
つまり、観るたびに違う写真や
その並びが楽しめるというわけだ。
上の写真は、ミュージアム・オブ・チャンスと
名づけられているが、移動式の美術館には、
いくつか種類があって、それら全体を
「インドの大きな家の美術館
(Museum Bhavan)」と呼ぶようだ。
その移動式美術館を京都のある旅館に
泊まった時に、思いついたというのも面白い。
今日は、写真展の初日ということで
ダヤニータご本人の講演会があった。
滅多にない機会だ。
どうせならと、写真展を観たあと、
講演会も聴くことにした。
講演会はイヤフォンを付けた同時通訳。
ダヤニータの両親、特に母親の話が
興味深かった。
母親は、たくさん写真を撮る人であったらしい。
そして、なんでもアルバムにする人で、
父親と結婚した際に、父親の以前の
多くのガールフレンドの写真を
まとめてアルバムにし、
1枚1枚にコメントを付けるような
人であったという。
その辺が、ダヤニータが写真家になった
ルーツであることは間違いないだろう。
実際、写真展の中には、
母親が撮影したダヤニータの写真も
数枚含まれていた。
私が印象的に感じた写真の数枚は、
母親がダヤニータの子供の頃から
若い頃を撮ったものだった。
私は、ダヤニータのことを、
今回の写真展で初めて知ったのだが、
講演の中には、キュレーターの方が、
知らないような映像や話もあったらしく、
大変に貴重な話を聞けた。
驚くことにこの講演会は無料だった。
(講演会は、約90分)
ミュージアム・オブ・チャンスは、
一生売る気はないけど、
NY の MoMA になら売ってもいいかなと
思っていたら、MoMA に展示されることが
決まったと嬉しそうだった。
展示されていた写真の中に、
10代と思われる少女がまっすぐ
カメラを見つめている写真があった。
それは「私としての私(I am as I am)」と
題された 12点の写真の1枚目で、
ヒンドゥー教の僧院に暮らす少女を
撮ったものだ。
その写真に写る少女の眼差しが、
強烈に何かを物語っており、
しばらく目が離せなくなった。
展示されている写真の中で、
もっとも印象に残った1枚だった。
講演会の中で、紹介された動画に、
その写真から20年ほど経った、
その少女(もう大人やけど)が登場し、
はにかみながらダヤニータのことを
話すシーンがあった。
少女時代の写真と、その20年後と、
合わせて何か凄いものを
観たような気がした。
講演の中に「写真のトーンを聴く」と
いうような表現があった。
質疑応答の時間に
「もう少し詳しく説明してほしい」と、
手が上がったが、ダヤニータは、
説明が難しいと言っていたけれど、
私には、「写真がどんな風に
観てもらいたがっているか」、
「写真が何を語りたがっているか」に
耳を傾けるという話に聞こえた。
その写真を「自分が」どう感じるかではなく、
主体は「写真」にある。
そんな感じに聞こえたのだが、
興味深い話だった。
講演会後、サイン会があったので
図録を買ってサインをもらうことにした。
図録 2300円
並んでいる時に係の人に「サインの宛名を
書いてください」と紙を渡された。
順番が回ってきて、
ダヤニータに「Shinya」と書いた紙と
図録を差し出した。
ダヤニータは、サインをしながら
(英語で)「Shinyaは、どういう意味?」と
訊いてきた。
とっさのことに何と答えて良いか
困ったが、私は「Truth」と答えた。
漢字では「眞也」なので、まんざら外れてはいまい。
するとダヤニータは、
「ヒンディー語で、"shunya" (シュンヤみたいな
発音だった)は、"zero"、"nothing"、
"universe" のことよ」と言いながら、
そのことを書き足してくれた。
なんか、わからんけど感動した。
2017.5.21
思ったこと
昨日は、ダヤニータ・シンの写真展に
行った来たことを書いた。
ダヤニータのことでもなく、
写真のことでもないのだけど、
そこで感じたことを3つ。
ひとつめ。
英語の必要性。
ダヤニータは、英語で講演したのだが、
通訳を介せず聞くことが出来たなら
どんなに良いかと思った。
質疑応答の時間に質問した人(日本人)が、
最初日本語だったけど、途中から
英語で話し出した。
英語が話せるなら、
きっと通訳を挟みたくないだろう。
その方が、確実に言いたいことが伝わる。
講演後、図録を買い、
サインをもらうために並んでいる時、
サインをもらう際に、英語でダニヤータに
話しかけている人が数人いた。
みんな日本人だ。
昨日も書いた通り、ダニヤータに英語で
「Shinya」の意味を訊かれ、
似た発音の「 "shunya" (ヒンディー語)は、
"zero"、"nothing"、"universe" のことよ」と
話しかけられたけど、私は気の利いた返答が
出来なかった。
悔しいね。
ちょっと前から、再び英会話の勉強に
取り組み始めたところだが、この件で
モチベーションが上がったね。
目標は、あの講演が通訳なしで
理解できること。
そして、あんな場面で何か気の利いたことが
言えること。
ライヴに行っても、アーティストの
MC が理解できないことがホントに
毎回悔しいので、それも理解できることだ。
ふたつめ。
いつもやらないことをやる。
以前、何かの本で「毎日何かひとつ、
いつもやらないことをやってみる」と
いうのを読んだ。
読んだ直後は、意識していたけど、
すっかり忘れていたが、昨日思い出した。
というのは、ダニヤータにサインをもらう際、
数人の人が、ダニヤータと写真を撮っていた。
頼めば係の方が、シャッターを押してくれるのだ。
私は、ちょっとだけ迷ったが、
躊躇があり、撮ってもらわなかった。
普段、こういう場面では、
滅多に撮ってもらうことはない。
撮ってもらわない、というのが
いつも通りの行動だ。
でも、昨日は会場を出た後で、後悔した。
それは、黙ってサインをもらって、
「Thank you」とだけ言うつもりでいた私に、
ダニヤータが、名前のことで話しかけてきた
からかも知れない。
彼女にすれば、「Shinya」と聞いて、
ヒンディー語の「Shunya」を連想しただけで、
特別な意味はなかっただろう。
でも、あの瞬間に何かが変わったんだと思う。
で、会場を出て歩きながら、前述の
「いつもやらないことをやってみる」と
いう言葉を思い出した。
一緒に写真を撮ってもらうことは、
ほんの数秒で済むことだし、
大したことではない。
なのに躊躇した。
この機会は、二度と来ない。
こういう後悔のないよう、
「いつもやらないことをやってみる」と
いう言葉を日頃から意識しよう。
みっつめ。
撮影者として。
私も写真を撮ることが多い。
以前は、気が付かなかったけど、
最近、人物を撮るとき、
その人を見ていないような気がしている。
上手く書けないけど、
自分が被写体に対して 裸になっていないというか、
身構えているというか、自分と被写体の間に
カメラという物体が存在していて、
直接、接していないというか。
そんな感じ。
カメラという物体を自分と被写体の間に、
置いてしまうのは、被写体と直接 関係することが
私は怖いんじゃないかと。
撮る側より、撮られる側の方が、緊張するのだ。
撮る側が、身構えていたのでは、
その人の「素」を引き出すのは難しいだろう。
で、ダニヤータ。
サインをもらう時に、ひと言ふた言
話しただけだが、非常に人間的に魅力的な
人だと感じた。
おそらく、彼女はオープンな人だろう。
もちろん、自分の講演を聴いて
サインをもらおうという人たちに
身構えることはないかもしれない。
でも、そのオープンさが、
瞬時にこちらの緊張をほぐすのではないか。
カメラを向けられた人も、
ダニヤータになら、すぐに心を許すのではないか。
そんな風に感じた。
街に出て、知らない人に
「写真を撮らせてください」と
声をかけて撮る勇気は私にはない。
でも、自分から行かない限り、
向こうから「撮ってください」と
近づいてくることはないんだ。
2017.5.22
2CELLOS
The 2017 Score World Tour in Japan
クロアチア出身のチェロのデュオ、
2CELLOS(トゥー・チェロズ)の
存在は知っていたけど、どういうわけか
あまり良い印象を持っていなかった。
イケメンのお兄ちゃん 2人の演奏を
おばちゃんのファンが応援している、
というような偏った印象。
アイドルみたいな感じ。
で、ちゃんと聞いたことがなかった。
ちょっと前に来日公演の情報を知り、
なんとなく YouTube で
その演奏を聴いてみた。
どこか外国でのライヴを 数曲聴いてみて、
これは生で聴いてみたいと思い、
チケットを取った。
今回の来日は、大阪2デイズ、広島、
名古屋、仙台、函館、札幌、
東京2デイズの合計9公演。
明日の東京国際フォーラム ホール A が、
千秋楽だが、今日は追加公演だったようだ。
チケットは、ソールドアウトだったようだが、
やはりお客さんはご婦人が多い。
メンバーは、2CELLOS の 2人以外に
ヴァイオリンとヴィオラ合わせて10人、
チェロ 2人、コントラバス、キーボード、
ドラム という編成。
ドラムは、一緒に来日したメンバーの
ようだったが、それ以外は日本人プレイヤー。
1曲目、『炎のランナー』に始まり、
『ゴッド・ファーザー 愛のテーマ』、
『ある愛の詩』、『Moon River』、
『My Heart Will Go On』など
映画音楽を中心に聴かせる。
思っていた以上に良い。
欲を言えば、バランスが 2CELLOS の
2人の音を出し過ぎていたので、もう少し
ドラムや他のパートが聞こえても良かったな。
前半は、ゆっくり聞かせる曲が中心だったが、
マイケル・ジャクソンの『Smooth Criminal』
からアリーナは総立ち。
もうロック・コンサート。
実際、チェロにディストーションはかけるわ、
ループ・マシーンは使うは、
ステファン・ハウザーは、
寝転がって弾くわ、肩からチェロを
担げる器具を付けて、歩き回って弾くわで、
かなりの激しいステージ。
曲は、ロックのカヴァーなんだろうけど、
ストーンズの『Satisfaction』以外は、
曲名まで分からず。
2CELLOS の 2人は、エレクトリックの
チェロ(YAMAHA)を使用。
チェロの音域って、やや低めやねんけど、
聞いてるとちょうど良い音域やねんな。
アンコール『Cinema Paradiso』まで
約90分。
観に行って正解。
やっぱり、誰もやっていなかったことを
やるって、強いなぁ。
[ MEMBERS ]
Stjepan Hauser(ステファン・ハウザー)
Luka Sulic(ルカ・スーリッチ)
ほか
@ 東京ドームシティホール
2017.5.25
良い写真とは?
撮る人が心に刻む108のことば
ハービー・山口 (著)
ハービーさんの本は、これで3冊目だ。
この本は、ハービーさんがツィートした、
「上手い写真や深い写真を撮るための、
単純で解りやすく、汎 用性があり、
ヒントになるようなシンプルで短い表現」を
集めたものだ。
ハービーさんは、人物を撮る写真家だが、
どうしたら、こんな表情の写真が
撮れるんだろうというような写真がある。
その秘密は、ハービーさんの本を一冊でも
読めば分かる。
分かったところで、自分には撮れないのだが。
それにしても良い。
わけもなく泣けてくるような写真さえある。
ハービーさんは、
写真を撮らせてくれた人に
大きな感謝の気持ちを持ち、
その人たちの幸せを祈って
シャッターを切るという。
写真を撮ることで救われたハービーさんは、
50年間撮り続けて、写真で人を救うことを
実感する出来事に出会う。
写真が人を救うのだ。
良い写真の定義は人それぞれだろう。
人のためになる写真、
世の中のためになる写真、
幸せになる写真、
元気になる写真、
優しくなれる写真、
人を救う写真・・・。
私にとっての良い写真とは、
なんだろう。
好きな写真はあっても、
それを言葉にするのは難しい。
でも、その作業は
とても大事なことなんだと思う。
ハービーさんは、学生のころ、
人の顔が世の中で一番美しく、
そしてドラマティックだと
思っていたという。
そんな感性の人だから
あんな写真が撮れるんだと思う。
★★★★▲
HARBIE YAMAGUCHI
[関連エントリー]
2016.11.2 雲の上はいつも青空 Scene2
2016.11.29 僕の虹、君の星―ときめきと切なさの21の物語
2017.5.26
春風亭一之輔 落語会
月1回のペースで 一之輔の高座を
聴くようになってもう2年半。
そんなつもりはないのだけど、
結局、月一ペースで行っている。
どんだけ好きやねん。
というわけで、今年5回目の一之輔。
五反田にある G-Call サロンでの落語会。
ここでの落語会は、私は 5回目。
近所だし、ホールではない良さもあるのだが、
近々オフィスを移転されるとのことで、
残念ながら閉鎖される。
開口一番は、一之輔の一番弟子、きいち。
一番弟子と書いたが、二番弟子が
出来たそうな。
きいちは、1年ぐらい前に初めて聴いて、
今日が4回目だったが、確実に上達してるね。
弟弟子が出来て、何かが変わったこともあるんだろうか。
前座の落語では中々笑えないものだが、
今日は面白かった。
一之輔は、「代書屋」「化け物使い」
「粗忽の釘」の3本立て。
「代書屋」「化け物使い」は、
一之輔ヴァージョンは、初めてだったので嬉しい。
弟子が増えたことと関係あるのかないのか、
以前に感じた「やり過ぎ感」は影をひそめつつ
やはり爆笑を誘う芸風には磨きがかかっている感じ。
39歳ということだが、ちょっと貫禄みたいな
モノも感じ始めたな。
[ 演 目 ]
「熊の皮」 春風亭きいち
「代書屋」 春風亭一之輔
「化け物使い」 春風亭一之輔
〜 仲入り 〜
「粗忽の釘」 春風亭一之輔
@ G-CallClub サロン(五反田)
2017.5.27
特選落語名人会
桂歌丸・三遊亭小遊三 二人会 改め
三遊亭小遊三・春風亭小朝 二人会
今年3月の落語会での歌丸師匠は、
酸素吸入器を付けての登場だった。
声だけを聞いていれば、
そんな状況とは思えない口演だったけど。
この数年、入退院を繰り返している上に
そんな状況だったので、
正直、あと何度その高座に触れられるか
分からないと思い、今日のチケットも取った。
しかし、今月11日の時点で、
主催者から【出演者変更のお知らせ】なる
メールが届いた。
桂歌丸師匠、肺炎による入院のため
春風亭小朝師匠が代演となり、希望者には
払い戻ししますとの内容だった。
私にとってみても
歌丸師匠の入院によるキャンセルは、
これが初めてではないが、
一番つらいのはご本人だろう。
払い戻すか、ちょっと考えたけど、
小遊三師匠、小朝師匠、
ふたりとも久しぶりだし、
せっかくなので、行ってきた。
開口一番、はまぐりの「たらちね」のあと、
小朝師匠の「柳田格之進」。
好きな演目のひとつ。
盗人の疑いをかけられた柳田が、
その疑いが晴れたのち、
源兵衛と番頭の徳兵衛を
切らずに許すというのがポイントで、
「ならぬ堪忍、するが堪忍」という言葉で
締めくくられることが多い。
ところが、今日は柳田が2人を切ってしまった。
えっ、そんな終わり方もあるの?と
思っていると、
「これはあまりにひどいでしょう。
ちょっと巻き戻しましょう」と言って、
途中からやり直すという演出。
小朝ヴァージョンの面白さでした。
徳兵衛と柳田の娘、おきぬが最後に
夫婦になるというエピソードは、
噺に入れる人と入れない人がいるが、
私は嘘くさくてあんまり好きではない。
ない方が良いと思っている。
小朝師匠は入れていましたが。
仲入りのあとは、美人三味線漫談家の
林家あずみ。
林家たい平の弟子。
初めてだったけど、面白かった。
トリは、小遊三師匠の「千早ふる」。
意外と高座を観る機会がなくて、
今日が2年ぶり2回目だった。
長めのマクラでは、
談志師匠の思い出話が聴けた。
小遊三師匠が前座時代、
談志師匠に稽古をつけてもらったという話。
談志というのは、不思議な人だ。
歌丸師匠は既に退院済みで、
自宅療養中とのこと。
[ 演 目 ]
「たらちね」 桃月庵はまぐり
「柳田格之進」 春風亭小朝
〜 仲入り 〜
三味線漫談 林家あずみ
「千早ふる」 三遊亭小遊三
@ 有楽町よみうりホール
元々のチラシ
光
河瀬直美監督、永瀬正敏、水崎綾女主演の
映画『光』。
先日のカンヌ国際映画祭で上映され、
上映後スタンディングオベーションが
10分に渡ったとのニュースを読み、
期待をしながら観に行ってきた。
河瀬監督の作品は、2年前の『あん』が
初めてだった。
あの作品では、劇場では泣いている人も
いたにもかかわらず、私にはピンとこなかった。
映画鑑賞後、原作を読みズルズル泣きましたが。
そんなこともあったので、本作では、
ぜひ「ええ映画だった」と思えることを
期待していた。
感想。
まず、映画の内容を語る前に。
カメラワークが嫌い。
なんで、そんなにアップにするの?
スクリーンの大きな劇場(丸の内TOEI)で
観たから余計かも知れないけど、
人の顔がアップ過ぎて、観ててしんどい。
おまけにハンドカメラで揺れる、ブレる。
観てて疲れる。
アップにする意味が分からない。
映画としては、う〜ん、相性が悪いのかな。
難しいテーマの作品だというのは
分かるけど、結局何が言いたいのか分からない。
奇しくも、劇中で
「想像力がないんでしょ!」というセリフが
あるのだけど、私の想像力の欠如かもね。
視覚障害者のための映画の音声ガイドの
仕事をする女性と、視力を失っていく
写真家のラブストーリーとあるのだけど、
恋に落ちていく様も共感しにくい。
★★★☆☆
2017.5.28
人生はチャ、チャ、チャ
先日読んだハービー・山口さんの本、
『良い写真とは?』に
「人生はチャ、チャ、チャ」という話があった。
「薬師寺の説法でお聞きしました」とあるので、
お坊さんが言った言葉なのだろう。
本では「チャッ、チャッ、チャッ」という
表記だったのだが、私としては「ッ」は
不要に感じたので、「チャ」と
表記させてもらうことにする。
ふと妻に訊いてみた。
「人生はチャ、チャ、チャって知ってる?」
「知らない。何それ」
「人生は、chance を得て、challenge して・・・
なんやと思う?」
一瞬考えた妻は、すぐにひらめいたようで
こう答えた。
「チャンピオン になる!」
なんでやねん。
正解は、
「chance を得て、challenge して、
自分が change していくのが人生」
スペルでは「cha」やけど、発音すると
「チャ、チャ、チェ」なんですが。
その後も妻は、
「チャレンジしたら、あとはチャンピオンでしょ」
と言うので、
「チャンピオンって、誰に勝って
チャンピオンになるねん」と訊いたら、
「自分に」だと。
まあ確かに、チャレンジした時点で、
もうチェンジしてると言えるかもね。
写真家ソール・ライター
急がない人生で見つけた13のこと
In No Great Hurry: 13 Lessons in Life with Saul Leiter
渋谷の Bunkamura で、ソール・ライターと
いう写真家の展覧会を開催している。
ソール・ライターは、写真だけではなく
絵も書くので、絵も同時に展示しているようだ。
その展覧会に合わせて、2012年製作の
ドキュメンタリー映画(日本では2015年に公開)
『写真家ソール・ライター
急がない人生で見つけた13のこと』が
やはり Bunkamura のル・シネマで
上映されている。
ソール・ライターは、
1940年代から活躍している写真家で、
かつては雑誌「ヴォーグ」などの表紙も
撮っていた人なのだが、
名声を望まない性格だったらしく、
あまり注目されていなかったようだ。
2006年にドイツの出版社から、初の作品集が
出版され、80歳を過ぎて、世界中で注目を浴び、
ドキュメンタリー映画を撮られるほどになった。
(2013年、89歳で死去。)
私は、まだまだ写真について知らないことが
多くて、このソール・ライターのことも
先日まで名前も知らなかった。
展覧会の開催を知り、ネットで数枚の写真を
見たのが 全く良いと思えず、
展覧会にも行かないな、と思っていた。
ところが、なぜか気になり、
何度か展覧会のサイトを見ているうちに
だんだんとそれらの写真が好きになってきた。
全く不思議だが、見れば見るほど
じわ〜っと良さが分かってきたのだ。
PC のディスプレイでこんな風に思うのだから、
ぜひ、生で写真を観たいと思うようになった。
それで、映画もやっていることだし、
展覧会を観てから、映画も観ようと
思っていたのだが、中々時間が取れないうちに
上映の終わりが近づいてきた。
これは、見逃してはまずいと思い、
まだ展覧会は観れていないのだけど、
映画だけ先に観てきた。
最近、私はカラー写真に魅力を感じなくなって、
モノクロで撮ることが多い。
もう、全部モノクロにしようかと思うほどだ。
そんな私が、ソール・ライターの映画に
登場するカラー写真に魅せられた。
こんな写真なら、カラーで撮ってみたいと思った。
ええ、ええ、影響受けやすい質(たち)です。
そんな簡単に彼みたいな写真は撮れませんよ。
でも、撮ってみたい。
ソールは、写真にならないものなんてないと言う。
なんでも写真になる、と。
私は、街に出ても撮りたいものがないと
思うことが多く、魅力的な被写体がないのだと
思っていたが、そうではないのだ。
魅力的に見る目が、
自分に備わっていないだけなのだと
この映画を観て痛感した。
展覧会にも行くけど、
写真集を注文してしまった。
★★★★▲
グレッグ・オールマン 死去
昨日(5月27日)グレッグ・オールマンが亡くなった。
享年69歳。
昨年、夏以降の公演を健康上の理由で
キャンセルしていたらしい。
合掌。
訃報記事
2017.5.29
うんこ漢字ドリル 2
先日、「うんこ漢字ドリル」のことを
ここ に書いた。
小学生がいる家庭では、周知のことなのかと
思っていたら、そうでもないようで、
小学4年生の息子がいる友人に聞いたら
知らなかった。
友人は、早速購入し息子に与えたらしいが、
当の息子は、読んで笑っているばかりで、
ドリルには一向に取り組んでいないらしい。
とほほ。
そんなうんこドリル。
2〜3日前にJR山手線の電車内の広告で発見!
「私」
1.うんこ中の(私)語は禁止とする。(読み)
2.(私)事ですが、本日うんこをしたことを
ご報告いたします。(読み)
3.うんこをぶつけて桜の木を折ったのは(わたし)だ。
(書き)
「極」
1.かれは、積(極)的にうんこに近づいていく。(読み)
2.究(きょく)のうんこをお見せしましょう。(書き)
3.ぼう険家が、北(きょく)ぐまのうんこを取ろうとして
おそわれている。(書き)
2017.5.31
OLE BORUD
オーレ・ブールード
オーレ・ブールード。
先日まで、知らなかったアーティストだが、
ライヴに行ってきた。
ゴキゲンなライヴやったぁ。
ノルウェール出身。
元ヘヴィ・メタ・バンドにいたというが、
現在は、めちゃくちゃカッコ良い、
ファンキーな AOR をやっております。
コットンクラブで3日間6公演。
先日まで、名前も知らなかったので、
6公演もやってお客さん入るんだろうかと
思っていたけど、今日の 2nd ショーは、
ラスト・ショーということもあってか、
グループ用のボックス席の一部を
除いては、満席で大盛況。
2015年にも来日していたようで、
知る人ぞ知るといったところかと
思ってたけど、結構、ファンがいるのだ。
演奏を聴けば、その人気もよく分かる。
めちゃくちゃゴキゲン!
ちょうど1980年代前半のディスコで
バンバンかかっていたような感じ。
実際、最後はミラー・ボールが回り
客席はディスコ状態。
バンドのコーラス・ハーモニーも美しく、
適度に ファンキーで、ポップで、
熱くて、爽やかで、そしてダンサブル。
オーレは、ギター・プレイも良い。
オーレのギターは、メーカー未確認の
24フレットのストラト・タイプ。
モダンな音でした。
もう一人のギタリスト、マークスは、
黒いノーマルなストラトタイプ。
1曲目トラブルで音が出ず。
全体にギター・ソロも多く、
ギター好きにもうれしい演奏でした。
[ MEMBER ]
Ole Borud (vo,g)
Frode Mangen (key)
Markus Lillehaug Johnsen (g)
Lars-Erik Dahle (b)
Ruben Dalen (ds)
@ Cotton Club
2nd show
Keep Movin (2011年のアルバム。全曲聴けます)