ひとりごと LAGUNA MOON MELLOW FLAVOR  LIVE GUITAR  LINK LYRICS


 カメラと写真
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2017.4.5

SINGER AKIRA WADA

先日の "Go Fes." で、4月8日にデビューアルバムが
発売される、ジャズ・シンガーの和田明を撮った。

ちょっとカッコ良く撮れたんちゃうかな。












(ご本人に掲載の許可を得ています)

そのデビュー CD "ESSENCE" をご本人から買ったので
発売前に聴くことが出来たが、良いです。
私が聴くのは、ロックは男性シンガーの方が多いが、
ジャズは圧倒的に女性シンガーが多い。
ジャズでは中々気に入った男性シンガーが
少ないのだが、明はお気に入りです。



"ESSENCE" 収録曲
1 Skylark
2 Come Fly With Me
3 Do You Know What It Means To Miss New Orleans
4 The Shadow Of Your Smile
5 Close To You
6 But Not For Me
7 Day By Day
8 Shiny Stockings
9 My Ever Changing Moods - Style Council
10 Just The Way You Are
11 All The Way





2017.5.13

パリが愛した写真家
ロベール・ドアノー<永遠の3秒>

ROBERT DOISNEAU,
LE REBOLTE DU MERVEILLEUX


写真家 ロベール・ドアノーの
ドキュメンタリー映画を観てきた。
ロベール・ドアノーは、20世紀を代表する
フランスの写真家。

写真は何枚も観たことがあるけど、
彼自身については、何も知らなかった。
映画の監督は、ドアノーの孫娘
クレモンティーヌ・ドルディル。
孫娘ならではの視線で、
ドアノーの人がらと仕事を描いている。

ドアノーは、仕事とプライベートを
区別していなかったらしく、
休暇に撮った家族の写真が
そのまま広告に使われることも
あったという。
そういうことを許す時代だったのだな。

映画では、古い映像も多く使われている。
昨年5月に 写真展で見た
「流しのピエレット・ドリオン」の
アコーディオンを弾く女性が、
写真ではなく映像で登場し、
動いているのには、感激した。



たまに写真でしか見たことのなかった
アーティストの映像を見て、
「動いてる〜〜〜を見た!」と
感動したというような話を聞くが、
まさにそれ。
アコーディオンを弾く女性は、
写真ではちょっと冷たい印象があるのだが、
映像では、(当たり前やけど)血の通った
人間に見えてなんか嬉しかった。
その映像は、ドアノーが撮ったのでは
ないと思うけど。

有名な「パリ市庁舎前のキス」



この写真の2人は、ドアノーが雇ったと
いうのは何かで読んだことがあるけど、
本当の恋人同士だったとは知らなかった。
1950年代にアメリカの LIFE 誌の依頼で
撮影され、実際に掲載もされたが、
その時は特に話題にもならず、
忘れ去られた写真であったらしい。

1980年代にポスターとして発売されると
世界中に広まったというのも興味深い。
欧州では、昔から人前でキスをするのかと
思っていたが、撮影された1950年代は、
男女が往来でキスをすることは
まだ珍しい時代だっという。
そして撮影から30年を経た 1枚の写真が
パリを代表する写真となり
ドアノーの名を一般の人々にまで
知らしめたというのも興味深いストーリーだ。

パリ解放の日、兵士に頼まれて撮った
集合写真がある。
当時、ドアノーはフィルムが十分に
なかったこともあり、
集合写真(記念写真?)を撮ることに
抵抗があり、いわば嫌々撮ったらしい。
ところが、何年も経ってから、
その写真の素晴らしさを気付いたと
本人が語るシーンも興味深い。

ドアノーが割と年老いてからだが、
カフェで老婆を撮影するシーンがある。
メイキングのような映像だ。
そのあとに、ドアノーが撮った
モノクロのスチールが映し出されるのだが、
これが直前の映像の老婆と
まるで違う人のように写っていて、
ハッとさせられる。
明らかに映像では見えないその老婆の
何かが写っているのだ。
瞬間を切り取るとはこういうことなのだ。

とにかく、映し出される写真や映像、
語られる言葉が、インスパイアリングで、
色んなことが思い浮かび、映画に
集中できなくて困ったほど、面白かった。

ドアノーが語る。
写真家に必要なのは、
好奇心、不服従、そして、釣り人のような忍耐だと。

なんか、私には3つとも備わっていないような
気がするなぁ。
反抗的な態度は、たまに取るけど、
反抗は不服従という意味ではないしなぁ。

上記の3つもだけど、もうひとつ、
私が自分に欠けていると感じたのは、
なんというか被写体との向き合い方のようなもの。
(以前から感じていることではあるけど。)

ドアノーは、被写体と向き合うのだが、
向かい合ってないように感じた。
変な文章になった。
向かい合うという概念がそもそもないように感じた。
だからといって、一体になるとか、
そういうのでもない。
もっと自然なもの。
ドアノーは「背景になる」と言ったように
思うのだが、忍者のように気配を消す
わけではなかろう。
「カメラが腕の一部」ということと
関係あるのかもしれない。
上手く書けないけど。

ひと言でまとめると、
ドアノーの写真が、今までより好きになる。
そんな映画だった。
たくさんのメッセージがあったのに
いっぱい聞き漏らしたような気がするので、
DVD が出たら買って観たい。

映画のタイトルにある「永遠の3秒」は、
ドアノーの次の言葉から来ているんだろう。

今まで成功した写真はせいぜい300枚。
1枚が1/100秒だとすると
50年でたったの 3秒だなんて すごいだろ!



パリが愛した写真家 ロベール・ドアノー<永遠の3秒>


★★★★★


[ 関連エントリー ]
2016.5.15 ロベール・ドアノー 写真展
2016.9.13 パリ・ドアノー ロベール・ドアノー写真集






2017.5.20

ダヤニータ・シン
DAYANITA SINGH

インドの大きな家の美術館
Museum Bhavan


ダヤニータ・シンの写真展に行ってきた。
@東京都写真美術館(恵比寿)。



ダヤニータ・シンは、インド出身の女性写真家。
1961年生まれとあるから、私と同世代。
元々は、欧米の雑誌のカメラマンとして
キャリアをスタートしたらしいが、
徐々に外国人が望むインドを撮ることに
疑問を感じ始め 1990年代後半に
フォトジャーナリストとしての仕事を
完全に辞めた。
それからは、アーティストとして活動している。

普通の写真展のように壁に展示するだけではなく、
移動式の「美術館」という
非常にユニークな写真の展示方法で見せる。



ここに展示される写真は、展示会開催中に
ダヤニータによって、不定期に
入れ替えられる。
つまり、観るたびに違う写真や
その並びが楽しめるというわけだ。
上の写真は、ミュージアム・オブ・チャンスと
名づけられているが、移動式の美術館には、
いくつか種類があって、それら全体を
「インドの大きな家の美術館
(Museum Bhavan)」と呼ぶようだ。
その移動式美術館を京都のある旅館に
泊まった時に、思いついたというのも面白い。

今日は、写真展の初日ということで
ダヤニータご本人の講演会があった。
滅多にない機会だ。
どうせならと、写真展を観たあと、
講演会も聴くことにした。

講演会はイヤフォンを付けた同時通訳。
ダヤニータの両親、特に母親の話が
興味深かった。
母親は、たくさん写真を撮る人であったらしい。
そして、なんでもアルバムにする人で、
父親と結婚した際に、父親の以前の
多くのガールフレンドの写真を
まとめてアルバムにし、
1枚1枚にコメントを付けるような
人であったという。
その辺が、ダヤニータが写真家になった
ルーツであることは間違いないだろう。
実際、写真展の中には、
母親が撮影したダヤニータの写真も
数枚含まれていた。
私が印象的に感じた写真の数枚は、
母親がダヤニータの子供の頃から
若い頃を撮ったものだった。

私は、ダヤニータのことを、
今回の写真展で初めて知ったのだが、
講演の中には、キュレーターの方が、
知らないような映像や話もあったらしく、
大変に貴重な話を聞けた。
驚くことにこの講演会は無料だった。
(講演会は、約90分)

ミュージアム・オブ・チャンスは、
一生売る気はないけど、
NY の MoMA になら売ってもいいかなと
思っていたら、MoMA に展示されることが
決まったと嬉しそうだった。

展示されていた写真の中に、
10代と思われる少女がまっすぐ
カメラを見つめている写真があった。
それは「私としての私(I am as I am)」と
題された 12点の写真の1枚目で、
ヒンドゥー教の僧院に暮らす少女を
撮ったものだ。
その写真に写る少女の眼差しが、
強烈に何かを物語っており、
しばらく目が離せなくなった。
展示されている写真の中で、
もっとも印象に残った1枚だった。

講演会の中で、紹介された動画に、
その写真から20年ほど経った、
その少女(もう大人やけど)が登場し、
はにかみながらダヤニータのことを
話すシーンがあった。
少女時代の写真と、その20年後と、
合わせて何か凄いものを
観たような気がした。

講演の中に「写真のトーンを聴く」と
いうような表現があった。
質疑応答の時間に
「もう少し詳しく説明してほしい」と、
手が上がったが、ダヤニータは、
説明が難しいと言っていたけれど、
私には、「写真がどんな風に
観てもらいたがっているか」、
「写真が何を語りたがっているか」に
耳を傾けるという話に聞こえた。
その写真を「自分が」どう感じるかではなく、
主体は「写真」にある。
そんな感じに聞こえたのだが、
興味深い話だった。

講演会後、サイン会があったので
図録を買ってサインをもらうことにした。


図録 2300円

並んでいる時に係の人に「サインの宛名を
書いてください」と紙を渡された。
順番が回ってきて、
ダヤニータに「Shinya」と書いた紙と
図録を差し出した。
ダヤニータは、サインをしながら
(英語で)「Shinyaは、どういう意味?」と
訊いてきた。
とっさのことに何と答えて良いか
困ったが、私は「Truth」と答えた。
漢字では「眞也」なので、まんざら外れてはいまい。
するとダヤニータは、
「ヒンディー語で、"shunya" (シュンヤみたいな
発音だった)は、"zero"、"nothing"、
"universe" のことよ」と言いながら、
そのことを書き足してくれた。



なんか、わからんけど感動した。





2017.5.25

良い写真とは?
撮る人が心に刻む108のことば
ハービー・山口 (著)


ハービーさんの本は、これで3冊目だ。
この本は、ハービーさんがツィートした、
「上手い写真や深い写真を撮るための、
単純で解りやすく、汎 用性があり、
ヒントになるようなシンプルで短い表現」を
集めたものだ。

ハービーさんは、人物を撮る写真家だが、
どうしたら、こんな表情の写真が
撮れるんだろうというような写真がある。

その秘密は、ハービーさんの本を一冊でも
読めば分かる。
分かったところで、自分には撮れないのだが。
それにしても良い。
わけもなく泣けてくるような写真さえある。

ハービーさんは、
写真を撮らせてくれた人に
大きな感謝の気持ちを持ち、
その人たちの幸せを祈って
シャッターを切るという。

写真を撮ることで救われたハービーさんは、
50年間撮り続けて、写真で人を救うことを
実感する出来事に出会う。
写真が人を救うのだ。

良い写真の定義は人それぞれだろう。
人のためになる写真、
世の中のためになる写真、
幸せになる写真、
元気になる写真、
優しくなれる写真、
人を救う写真・・・。

私にとっての良い写真とは、
なんだろう。
好きな写真はあっても、
それを言葉にするのは難しい。
でも、その作業は
とても大事なことなんだと思う。

ハービーさんは、学生のころ、
人の顔が世の中で一番美しく、
そしてドラマティックだと
思っていたという。

そんな感性の人だから
あんな写真が撮れるんだと思う。


★★★★▲


HARBIE YAMAGUCHI




[関連エントリー]
2016.11.2 雲の上はいつも青空 Scene2
2016.11.29 僕の虹、君の星―ときめきと切なさの21の物語





2017.5.28

写真家ソール・ライター
急がない人生で見つけた13のこと

In No Great Hurry: 13 Lessons in Life with Saul Leiter


渋谷の Bunkamura で、ソール・ライターと
いう写真家の展覧会
を開催している。
ソール・ライターは、写真だけではなく
絵も書くので、絵も同時に展示しているようだ。

その展覧会に合わせて、2012年製作の
ドキュメンタリー映画(日本では2015年に公開)
『写真家ソール・ライター
急がない人生で見つけた13のこと』が
やはり Bunkamura のル・シネマで
上映されている。

ソール・ライターは、
1940年代から活躍している写真家で、
かつては雑誌「ヴォーグ」などの表紙も
撮っていた人なのだが、
名声を望まない性格だったらしく、
あまり注目されていなかったようだ。
2006年にドイツの出版社から、初の作品集が
出版され、80歳を過ぎて、世界中で注目を浴び、
ドキュメンタリー映画を撮られるほどになった。
(2013年、89歳で死去。)

私は、まだまだ写真について知らないことが
多くて、このソール・ライターのことも
先日まで名前も知らなかった。
展覧会の開催を知り、ネットで数枚の写真を
見たのが 全く良いと思えず、
展覧会にも行かないな、と思っていた。

ところが、なぜか気になり、
何度か展覧会のサイトを見ているうちに
だんだんとそれらの写真が好きになってきた。
全く不思議だが、見れば見るほど
じわ〜っと良さが分かってきたのだ。
PC のディスプレイでこんな風に思うのだから、
ぜひ、生で写真を観たいと思うようになった。

それで、映画もやっていることだし、
展覧会を観てから、映画も観ようと
思っていたのだが、中々時間が取れないうちに
上映の終わりが近づいてきた。
これは、見逃してはまずいと思い、
まだ展覧会は観れていないのだけど、
映画だけ先に観てきた。

最近、私はカラー写真に魅力を感じなくなって、
モノクロで撮ることが多い。
もう、全部モノクロにしようかと思うほどだ。

そんな私が、ソール・ライターの映画に
登場するカラー写真に魅せられた。
こんな写真なら、カラーで撮ってみたいと思った。
ええ、ええ、影響受けやすい質(たち)です。
そんな簡単に彼みたいな写真は撮れませんよ。
でも、撮ってみたい。

ソールは、写真にならないものなんてないと言う。
なんでも写真になる、と。

私は、街に出ても撮りたいものがないと
思うことが多く、魅力的な被写体がないのだと
思っていたが、そうではないのだ。
魅力的に見る目が、
自分に備わっていないだけなのだと
この映画を観て痛感した。

展覧会にも行くけど、
写真集を注文してしまった。


★★★★▲





2017.6.3

運動会 撮影

日差しがじりじりと 肌に痛いような
お天気に恵まれた快晴の土曜日。
友人の息子G君(小学4年生)の
運動会の撮影に行ってきた。



ここの小学校は年間行事の都合で、
運動会が春と秋に 毎年入れ替わる。
昨年は10月だったのだが、
その日のエントリーを読むと、
やはり「天晴な晴天」だった書いている。

昨年までは、G君のお姉ちゃんも同じ
小学校の児童だったので、
撮影のチャンスが多かったが、
お姉ちゃんが中学に進み、
小学生は G君だけになってしまったので、
待ち時間が長く持て余してしまうのだが、
そんな時間は、何か被写体がないか、
周囲を探しながら、うろうろしていた。
あんまりいいの撮れなかったけど、
そんな写真たち。



我が子よ 映れ!



モップス



堂々



大応援団





2017.6.4

ニューヨークが生んだ伝説
写真家 ソール・ライター展

Photographer Saul Leiter A Rerospective


先週、そのドキュメンタリー映画を観た、
写真家 ソール・ライター展
ようやく観てきた。
@ Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷)

日曜日ということもあってか、
思っていた以上に混雑しており、
人気の高さが伺えた。

やはり大きなプリントで観る写真は、
PC のモニターで眺めるより
はるかに素晴らしく、
やたらと うなされる写真が多かった。
何がって、色も素晴らしいが、その構図。
なんで、こんなこと思いつくんやろという視点。

実際、彼は、
「重要なのは、どこである、何である、ではなく、
どのようにそれを見るかということだ」
(It is not where it is or what it is that matters
but how you se it.)という言葉を残している。

写っているものは、傘であったり、
雨にぬれた窓からの景色であったり、
特別なものではない。
なのに、特別な写真になりうるねんな。
「どのように見るか」で。

自分だったら、失敗に分類しそうな
写り方の写真もあった。
でも、そういうのが これまた
味があったりするねんな。
これも視点ということやろな。

ソールは、画家を目指してニューヨークに
出てきた人で、生前「写真をやらなかったら
もっと良い絵が描けたかも」と
言っていたような人。
「画家の視点を通して捉えられた写真」とも
言われているが、画家であることが物の見方に
大きく表れているということなんでしょね。

今回の回顧展では、ソールの描いた
絵画も展示されていたけど、
私の興味は、専ら写真の方でした。

また、ファッション誌時代の写真がオシャレ。
50〜60年前の写真なのに。
映画で観たソールさんは、
お世辞にもオシャレな人には見えなったのに
撮る写真は、とてもスタイリッシュ。

そして、カラー写真の独特の色合い。
ちょっとノスタルジックな色合いとでも
言おうか、独特なのだ。
1950年代当時は、写真といえば白黒が
主流であった時代で、カラーフィルムは、
値段も高かった。
そのため、ソールは消費期限の切れたフィルムを
使っていたために出た色なんだとさ。
何が功を奏するか分かったもんちゃうな。

あと、ヌード写真(なぜか、ほとんど白黒)。
「これ、盗撮ちゃうの?」と
思うような写真も数枚あった。
まあ、モデルは承知してんのかも知れんけど、
先週観たドキュメンタリー映画の中でも、
ベンチに座る若い女性の太ももを
こっそり撮って、「彼女たちは
ジジイに破廉恥なことをさせていることを
知ってるのかね」というような
ことを言うシーンがあったからなぁ。
きわどいなぁ。

それにしても、良い写真を観ました。
とても刺激的。
今日は混んでいたので、
すいているときに、もう一度行きたいけど、
難しいかな。

写真と言葉集『ソール・ライターのすべて』と
ポストカードを数枚 購入。


All about Saul Leiter

残念ながら、大きさと印刷の色のせいで
写真展で観たほどのインパクトはないので、
写真集に期待。
写真集『Early Color』は、注文済みだけど、
外国から取り寄せ中で、1ヶ月以上かかりそうなのだ。


Early Color

今見たら、Amazonで
Color Photography の 売れ筋ランキング
第1位になってます。
大人気やん。




Don't Blink
ロバート・フランクの写した時代


ロバート・フランクは、スイス出身で
アメリカに移住した写真家。
1924年生まれとあるから、今年 93歳!

3ヶ月ほど前、色々調べていて、
気になる写真集があった。
それが、ロバート・フランクの
『The Americans』(1959年出版)だった。
私は、ロバート・フランクの名前さえ
知らなかったけど、どうも、
有名な写真集らしいので、買ってみたのだ。


The Americans

それから、しばらくして、
ロバート・フランクのドキュメンタリー
映画『Don't Blink ロバート・フランクの
写した時代』
が公開されることを知った。
なんと、タイムリーな。

4月29日公開だったのだけど、
中々行けず、今日やっと観てきた。
ソール・ライター展のあと、
ロバート・フランクの映画。
今日は、写真家の日ですな。

ところが、睡眠不足だったためか、
始まると同時に強烈な睡魔で 気絶。
気が付いたら、半分以上 終わってた。
まいったな。

映画のタイトル「Don't Blink」は、
「瞬きするな」の意。
瞬きどころか、目、瞑ってしもてたやん。





2017.6.8

スマホのカメラ

カメラ映像機器工業会 (Camera & Imaging
Products Association 略称:CIPA) が、
発表しているデータによると、
コンパクト・デジタル・カメラの出荷数は、
2008〜2011年は、年間1億台前後
(輸出も含まれている)なのだが、
2016年には1200万台と
約10分の 1まで落ち込んでいる。

これは、スマホのカメラ機能の進化が
原因のようだ。
10年前(スマホの出始め)には
100万台程度だったスマホの出荷数は、
2016年には、1400万台に達している。

参考資料:
CIPA & GfK Global Market Seminar PDF資料

コンパクト・デジカメほどではないが、
一眼レフや、ミラーレスも
それぞれ、この数年 出荷台数が減少している。
カメラメーカーは、かなり 大変やろな。

まあ、毎年カメラを買い替えるような人は、
ほとんどいないだろうから、
ある程度行き渡ると、数字が落ちてくるのは
仕方がないと思うが、
アマチュア写真家としては、
たとえ1社でもカメラ・メーカーが
なくなってしまうような事態は うれしくない。
メーカーさんには、頑張っていただきたい。
誠に無責任な発言で、申し訳ないが。

さて、コンパクト・デジカメの出荷数を
そこまで落としたスマホのカメラの性能が
どんな風に進化しているのか。
普段、記録程度にしかスマホで撮影をしないが、
試しにちょっと編集機能をいじってみた。
(スマホは、iPhone 6S)

オリジナル


この写真を ちょっと編集すると






まるで、RAW 現像もどきのようなことが
スマホ上で簡単に出来てしまう。
こんなに凄いことになっていたのかと、
今さらだがビックリ。

こちらで拡大画像もご覧いただきたい。
白黒写真では、グレイン(フィルムの感じを
出すための粒状のノイズ)まで、付加できる。

編集すると、上書きされたかのように
見えるのだが、いつでも
オリジナルデータに戻れるという優れもの。
別名保存ができれば、言うことないねんけど、
まあそこまでは望むまい。
っていうか、そのうち出来るように
なりそうやけど。

これでは、カメラが売れなくなるわけだ。





2017.6.10

運動会 撮影

先週土曜日の小学校の運動会に続き、
今日はそのお姉ちゃん(中学1年生)の
運動会に行ってきた。

天候に恵まれたは良いが、
予想最高気温 32度というのは、
キツイなぁと思っていたが、
実際には、湿度が低いせいか、
風があったせいかそれほどには
感じられなかった。
でも、腕は真っ赤に焼けたけど。

中学校の運動会は、小学校のそれとは違い、
「見せる」という要素が少ない。
今日は、ダンスなど見せる演目はなく、
最初から最後まで「競技」だった。

運動場が広いせいもあるかもしれないけど、
小学校に比べて、保護者の観覧の熱意が
やや低いように感じたのは、
気のせいだろうか。

先週に続き 待ち時間の撮影写真。














2017.6.17

2周年と 写真撮影

今日は、妻たちが2年前に立ち上げた
社団法人の2周年記念の会があった。
私は、こういう機会にしか、
妻の仕事場に顔を出さないが、
年々の発展は、驚くばかりだ。

妻が描いたヴィジョンに多くの方々が共感され、
それは共感を超えて、その人たちのヴィジョンとなり、
コミットメントとなり、全国各地に広がり始めた。
社団法人の発展は、その方々の活動の賜物で、
今年のイベントでは、妻が前に出て話すのも
短い挨拶だけとなった。
これからは、知らない人達が、もっと多く参加され、
そのヴィジョンへ向かっていくのだろう。

以前、アメリカで成功された、ヨシダソースの
社長の講演で印象に残っている話がある。
たった一人でバスを押していても動かないけど、
ずっと本気で押していると、
必ず一緒に押してくれる人が現れる。
そして、やがてバスは動き出すのだと。

しまいには最初にバスを押していた人は
いなくなっても、バスは動き続けるのだろう。

私は、イベントの写真記録係で、
ずっとカメラを60人以上の出席者に向けていた。
それで、あることに気づいた。

イベントに来ている人は、
カメラを向けると、笑顔なのだ。
私がカメラを向けると、隣の人に
声をかけ、一緒にカメラに向かって
笑顔で答えてくれる。
もちろん、知っている方が多いのだが、
今日、初対面の人でも同じ反応であることに驚いた。

比べるのは、変かもしれないが、
街中でスナップを撮ろうと思い、
知らない人にカメラを向けたところで、
あんな無防備な笑顔は絶対にもらえない。

私は、何人かにカメラを向け、
笑顔の撮影をしている間に、
カメラを向ける自分も
笑顔でいられることに気付いた。
被写体の方から、笑顔でいられることを
頂いたと言ってよい。
すると面白いことに、次の人に
カメラを向ける時には、
私は、初めから笑顔でいられる。
そうすると、撮られる側は、
ますますリラックスした笑顔を
返してくれる。

今回、楽しんで出席されている方々の
おかげで、私は笑顔で撮影をすることが出来た。

もし、街中で見知らぬ人に
「写真撮らせてもらえませんか」と
声をかける時、今日の笑顔の自分で
いられたなら、おそらく相手は嫌な顔をせず、
撮影に応じてくれるのではないか。
そんな気がした。
実際には、笑顔で声をかけるのは、
まだまだ私には難しそうだけど。


夜は、妻たちの会社の12周年の感謝の会。
こちらは、少人数で行われた。
フルートのあずっちとのデュオの、
初ライヴの時間をもらい、数曲演奏した。





2017.6.19

笑顔の力

一昨日、妻の仕事関係のイベントに
60数名の方が参加された。
私は写真係として、その撮影に臨んだ。

整理のために写真を見ていると、
あることに気づいた。
それは「笑顔の力」だ。
今さら何をと言われるかも知れないが。

ある方(女性)は笑っていると、
本当に素敵なのだが、
笑っていない時の表情は、
とてもじゃないが、
人生が上手くいっているようには
見えないほどの表情で、
同一人物とは思えなかった。

そして、笑顔の写真は、
見ているこちらも嬉しくなるし、
しかめっ面の写真は、
あまり見たいと思わない。
渋い顔や憂いのある顔の写真も良いけど、
笑顔の写真の方が、
見る人を幸せにするだろう。

一昨日のエントリーにも書いたように、
撮影しながら、被写体の方々に
笑顔をもらい、私も笑顔になった。
ホントは、逆じゃなきゃいけない。

昨夜、ハービー・山口さんのフォトエッセイ、
『雲の上はいつも青空』を読んでいると、
スナップで人を撮るときのことが
書いてあった。
通常、「写真を撮らせてください」と
見知らぬ人から言われれば、
たとえそれがプロのカメラマンであっても、
撮られる側は緊張するだろう。

でも、ハービーさんの撮る人物写真は、
とても自然な良い表情をしているものが多い。
自然な表情をすくい撮ることについて、
ハービーさんはこう書いている。

「赤の他人に出会った直後、まるで
旧知の仲のような空間を作り出すことが
勝負の分かれ目になる。」


ああ、もう私は勝負に勝てそうにない。
そして、ハービーさんはこう続ける。

「写真を撮らせていただくという謙虚な気持ち、
相手への尊敬や感謝の念が必要だ。」


う〜む、私には、全く欠けている。

「こうした相手にアプローチするにはまず、
自分の心がオープンでないといけない。」


結局、そういうことなんやろな。
そして、心がオープンでないと、
相手に笑顔で話しかけることなど
できひんもんな。

精進あるのみやな。





2017.6.21

ソールがくれたもの

先日、アメリカ人写真家、ソール・ライターの
ドキュメンタリー映画と写真&絵画展を
観たことはここにも書いたが、
彼の「写真にならないものなんてない」と
いう言葉は、私にはある種のショックだった。
実際、彼はなんでもない風景を
素晴らしい芸術作品として捉えている。
要は、どのように見るかなのだ。

おかげで、雨の日に窓ガラスの中から
外を写すなんて、考えてもみなかったことを
試すようになった。
そんなことをしたって、
ソールの真似でしかないし、
私の感性では大したものは撮れないのは
分かっているが、自分の芸風(?)を
広げるための大きなヒントにはなった。
模倣をすることでしか、その向こう側に
行けないのも事実だろうし。
向こう側に行けるかどうかは別として。

そんな、ソールの影響で撮ってみた写真たち。
まだまだ、実験的ですが。

雨の日 1


雨の日 2


雨の日 3


水割り 1


水割り 2


水割り 3



拡大写真





2017.6.23

LONDON - chasing the dream
ハービー・山口


ハービーさんのフォトエッセイは、
数冊読んだけど
写真集はまだ持っていなかったので
ロンドンの写真を集めた、
『LONDON - chasing the dream』を買った。
表紙は、在りし日のジョー・ストラマー。



1973年、ハービーさんは23歳で
ロンドンに渡ったのだが、
写真集には、20代(70年代)、
30代(80年代)に撮影した写真を
中心に40代(90年代)に撮られた写真も
数枚含まれている。

フォトエッセイで見たことのある写真も
含まれていたが、見たことのないものが
多く、写真集となると写真も大きいし、
印刷の違いもあるのだろう、
見た印象も違ってくる。

どうして、ハービーさんの写真は
こんなに優しく感じるのかは、
彼の本を 数冊読んで、
理解したつもりだが、
それにしても、少女たちの
微塵も警戒を感じない笑顔には、
感動を覚える。
時代もあるのだろうけど。

有名人(イギリスのミュージシャン)の
写真が何枚もあり それらも良いのだけれど、
私はそれらより子供や市井の人々を
捉えた写真に惹かれる。

出来ることなら、1枚1枚ご本人の
解説を聞きたい。
そして、撮影現場に立ち会いたいとさえ思う。
そんなことしたって、
ハービーさんになれるわけではなく、
私は私の写真を撮るしかないのだけれどね。

この本は、2003年に出版されたものの新装版。
その特典として、ハービーさんロンドン在住時の
フォトプリントが1枚付いていた。
これは、10種類の中の1枚(ハガキサイズ)が
付いているようで、私が買ったものには、
雲を突き抜けた 飛行機雲のカラー写真が
付いていた。
額に入れて飾ろう。







2017.7.22

雲の上はいつも青空
〜ハービー・山口 フォトエッセイ〜


昨年、『雲の上はいつも青空 Scene2』を
先に読んだ。
読み始めたら、やめられなくなって
一気に読んだのだが、今回は、
少しずつ時間をかけて読みきった。

ハービーさんの撮る写真も
書く文章も好きだなぁ。
ドラマチックにする気なんて、
きっとないだろうに、
結果的に色んなエピソードが、
とてもドラマチック。

それは、ハービーさんがピュアであることも
重要な要素だけど、それより、
いつも自ら行動を起こしているからだと思った。
待っていない。
自分から動く。
1981年、ロンドンの地下鉄で、
ジョー・ストラマーに言われた言葉
「撮りたいものは全て撮るんだ!
それがパンクなんだ!」を
そのまま生き続けるハービーさん。
いや、ジョーに言われる前からハービーさんは、
すでにパンクだったんだと思う。



★★★★★


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2017.7.28

HOPE 311 陽、また昇る
ハービー・山口


気になっていたけど、震災の後の東北の人々を
撮影したというだけで、観る側にも覚悟が
必要な気がして、なかなか買えなかった
写真集『HOPE 311 陽、また昇る』を
ようやく購入した。
現在、新品では手に入らず、
中古本での入手となったが、
比較的きれいなものが届いた。

写真は、先日もフォトエッセイを読み終えた
ばかりの ハービー・山口さん。

彼の撮る写真には、何度も泣かされたけど、
本作もほんの2〜3ページ見ただけで、
意味不明の涙があふれ出た。
そこには、見知らぬ東北の人々の姿が
写っているだけで、あふれ出るのは
何の涙か分からない。
写真の中には、真面目そうな表情のものや
涙を流しているものもあるが、
断然 笑顔が多い。

これらの写真に何かが宿っている。
被写体の方々の哀しみだろうか。
ハービーさんの覚悟だろうか。

しかし、タイトルは「HOPE」だ。
どんな時でも私たちが失ってはならないもの。
それが「HOPE」だと思う。

写真にこれほどのパワーがあることに
改めて驚きと感動を覚える。




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2017.8.7

山梨一泊旅行

一泊二日で山梨へ行ってきた。
今日が私の55歳の誕生日ということで、
妻がプレゼントしてくれたのだ。
といっても、行き先を決めたり、
予約や計画を立てるのは、私の役目。

どこに行こうかなと調べていて、
料理の評判が高いペンションを発見。
宿を決める際に、食事は大変重要な要素。
なのでここに決まり。

昨年、GWに山形県酒田に行くと決めたあとに、
土門拳記念館に行きたいなと思ったら、
彼は、酒田市の出身で、酒田に
土門拳記念館があることが分かった。
今回も不思議なことに行き先が決まったあと、
その近くに行きたいところが現れた。

山梨県立美術館
ちょうど今、「日本の写真史を飾った101人」
という特別展を開催中なのだ。
このフォトコレクションでは、
日本写真史を代表する101人の写真家の
それぞれ 1枚ずつを展示しているというのだ。
これは、面白そうだ。

そういうわけで、
甲府の山梨県立美術館を目指して出発。

甲府でのランチは、甲府食べログ1位の
「専心庵(せんしんあん)」という蕎麦屋へ。
着いたのは午後1時頃だったろうか、
ちょうど駐車場が1台分だけ空いてた。

私は「十割粗びき蕎麦と十割細打ち蕎麦と
そば豆腐のそばセット」という
早口言葉のようなセット(1,290円)を、
妻は「ダッタン蕎麦コース(蕎麦2種と
ダッタンそばプリン)」(1,190円)を注文。



写真は、十割粗びき蕎麦。
同じ十割でも粗びきと細打ちでは、
ずい分 食感が違う。
細打ちの方が、食べやすいというか
一般受けするような感じだが、
粗びきは粗びきで旨い。
妻の注文したダッタン蕎麦も
味見したけど、それも旨かった。

昼食後、山梨県立美術館へ。



「日本の写真史を飾った101人」という展覧会。
101人のうち、私が名前を知っている人は、
たったの10人だった。
日本の写真史に重要な101人ということだが、
笹本恒子さんが入っていないのは不思議。
「フジフイルム・フォトコレクション」と
あったので、フジフイルムが笹本さんの
写真をコレクションしていないということ
なのだろうか。

101枚の写真は、1865年頃に撮られたものから
2001年に撮られたものまで。
19世紀に撮られた写真は、芸術作品というよりは
歴史的、記録的意味合いが強いように感じた。

私が名前を知っている数少ない写真家は、
ほとんどが見たことのある写真だったが、
どの写真家も1枚を選ぶのは難しい作業で
あったろうな。
選択肢が限られていたのかもしれないけど。

101枚の写真を観ていると、
自分の好きな写真と、あまり好きでない写真の
傾向が分かってきて面白い。

私が好きだなと思った写真は、
人物が写っていて、
演出がされていなくて、
そして、写っている「人」を感じられるもの。

なので、巨匠と言われている人の作品でも
演出が過ぎて、奇をてらっているように
見えるものは好きではない。
まあ、これは好みの問題。

で、101枚の中から、もっとも気に入った1枚は、
影山光洋という人が、1946年に写した
「手作りの小麦の収穫祝いの食卓」
という写真。



解説文には、
「(影山光洋は)『歴史を写すということは、
市民の生活が写っていなければ、本当の
意味での歴史の証人とはならない』という
信念のもとに、ひたすら撮影を続けた。
報道の仕事と同時進行で、
家族は常に被写体となった」とある。
この「手作りの小麦の収穫祝いの食卓」に
写る家族も影山の家族なのだろうか。
戦争が終わり、小麦が収穫された喜びと
未来への希望のようなものが、
写真に写る人々、特に小さな子供たちから
あふれ出ているように感じられる。

帰宅後、ググってみると、
写真集の表紙にもなった有名な写真のようだ。

せっかくなので美術館のコレクション、
ミレーの『落ち穂拾い、夏』や
『種をまく人』なども鑑賞。
正直あんまり良さは分からず。
数年前にゴッホの『アイリス』を
観たときのような感動
はなかった。

美術館を出て、
ペンション「ファニーポケット」へ。



料理は評判通り美味しかったが、
特筆すべきはその清潔感。
今まで何軒かのペンションに宿泊したが、
清掃が行き届いているという点では、
間違いなくトップだろう。

大体が、山の中にあるようなペンションだ。
トイレの片隅に小さな蜘蛛の巣があったり、
建物の中はそこそこきれいでも
庭の手入れが行き届いていなかったりするもんだ。
使う方も、山の中のペンションだから、
庭の雑草や、蜘蛛の巣ぐらい仕方ないと思ってしまう。
だが、「ファニーポケット」違った。
室内(洗面所、トイレ、風呂)も 庭も テラスも
全てに手入れがされていた。
これには、感動したね。

ぶっちゃけ、美味しい料理は、
レストランでお金を出せば食べられるのだが、
ペンションや旅館でここまで細やかに
手入れがされているというのは、初めて。

そんなペンションだから、
料理も当然、手が込んでます。
唯一苦言を呈するなら、
その料理の説明が長いことかな。
(どれくらい手が込んでいるかを
説明してくれるので。)

関係ないけど、もう15〜16年前のこと、
京都の有名な老舗旅館に泊まったことがある。
一泊食事付で ひとり4万円以上した。
残念だったのは、用意されていた半纏(はんてん)の
ポケットに前の客が使ったであろう
ティッシュペーパーが丸めて入っていたこと。
そんなんで、4万円も取ったらあかんやろ。





2017.8.11

影山光洋

先日、山梨県立美術館で開催中の
「日本の写真史を飾った101人」という
写真展を観てきた。
日本写真史を代表する101人の写真家の
それぞれ 1枚ずつの写真、
合計101枚が展示されていた。
その中で、私がもっとも気に入った1枚は、
影山光洋という写真家の
「手作りの小麦の収穫祝いの食卓」
(1946年撮影)という写真だった。



この人の他の写真も観てみたいと思ったが、
現在、新品で購入できるものは
見当たらず、1997年発行の
『日本の写真家』という全40巻のシリーズの一冊
『日本の写真家〈14〉影山光洋』
中古で購入した。

発行当時の価格は2,300円。
Amazon では 2,000円〜4,827円で数冊
出品されていたが、2,720円のものを注文。
多少スレやヤケがあるものの中古本にしては
比較的美品の部類だと思う。

その写真集の表紙が、まさに
「手作りの小麦の収穫祝いの食卓」だった。
やはり、この家族は影山の家族で、
影山自身とその母、妻、子供4人を
撮ったものであった。

収められている写真は、1920年代から
50年代、つまり戦前、戦中、戦後の
街の風景や家族を写したものだ。

家族の写真が、素晴らしい。
件の写真から 10年後、1956年に
同じ部屋で同じメンバーで撮られた
写真も収録されている。、
赤の他人の家族なのに
子供たちの成長ぶりが、
まるで親戚を見ているかのような
錯覚に陥るのは、これらの写真に
日本人共通の普遍的な何かが
写っているからではないだろうか。

その10年後の写真には、
影山の妻が抱いていた(10歳に
なっているはずの)赤ん坊はいない。
その赤ん坊、ヨッチャンは5歳で
その一生を終えた。
死因は、栄養失調による心臓虚弱症。

ヨッチャンのことは
『芋っ子ヨッチャンの一生』という
本になり出版されているが、
これも現在、絶版になっているようで、
中古本で入手するしかなさそうだ。

買った写真集には、数枚、
『芋っ子ヨッチャンの一生』からの
ヨッチャンの写真も収められている。

当時多くの子供が食糧難で命を落としたことだろう。
プライベートな記録でありながら、
ただの思い出の写真ではないあたりが、
影山が「記録写真の鬼」と言われた訳の一つであろう。
激動の昭和の現実が、ここにある。





2017.9.13

ソニーの快挙

私は、デジタル一眼レフカメラはニコン、
コンパクトデジタルカメラは、
ソニーとリコーを愛用している。


GR(左)と RX100(右)

コンデジのリコーは、GR。
とても良いカメラだが、使い手のセンスと
腕が求められる機種で、たとえばカメラの
知識がないママさんの、
子供の成長記録用には向いていないと思う。
ある程度、カメラを使いこなせないと
ろくな写真は撮れないような気がする。
イメージセンサーがコンデジにしては最大の
APS-Cサイズで、私のニコン(D7000)と
同じであることから、
位私は一眼レフのサブ的に置付けている。
望遠がないので、単焦点としてだけど。

ソニーは、RX-100
後継機種が、RX-100M2、M3、M4、M5と
4機種も発売されているにも関わらず、
いまだに現行品としてカタログに
載っているということは、
それだけ優れた機種であることの
証なのだろうと想像している。

RX-100 の前に使っていた
ニコンの P300 は買ったときは感動したけど、
2年ほど使って不満が出てきた。
ところが、RX-100は すでに4年ほど
使っているが、買い替えたいと思ったことはない。
RX-100の新しい機種が出るたびに、
気にはなるけど、決定的な買い換え動機には
至っていないのだな。
まあ、GR と2つ使っているということも
買い替えに至らない理由のひとつにも思うけどね。

私の子供時代〜20代の頃(1970〜80年代)は、
ソニーといえばオーディオメーカーの
印象が強かった。
大ヒット商品カセット・ウォークマンの
音を初めて聴いた時の衝撃は、
今でもハッキリと覚えている。
(初代ウォークマンの発売は1979年)

CD、DAT、MDウォークマンまでは、
私も愛用したが、デジタル・プレイヤーが
主流になってからは、i-Pod に
完全に負けた感がぬぐえない。

そんなソニーが、今、カメラで凄い。
デジタル一眼レフといえば、
キャノンかニコンが強かったのだが、
アメリカとヨーロッパの市場では、
ソニーがニコンを逆転したのだという
記事を読んだ。
ドイツ、スペイン、オーストリアでは
キヤノンをも逆転し、トップなのだという。
ドイツのシェアは、キャノン30.5%に対し
ソニー42.1%だという。

確かにソニーのカメラは魅力的だ。
でも、ヨーロッパで売れているからと言って、
それだけではソニーに変える理由にはならないし、
すでにニコンでレンズも数本そろえた私が、
ソニーにチェンジするのはちょっと高く付きすぎる。

一眼レフでなくても、来月発売される
新商品の DSC-RX10M4 にも興味が惹かれるが、
価格は19万円前後するようで、
おいそれとは手が出ない。

まあ、道具に頼らず、腕を磨こう。
(ギターもそうやねんけど、
こっちの欲は、死ぬまでなくなりそうにない。)
それにしても、ソニー凄いなぁ。





2017.10.7

秋の空

一昨日の東京の夕方の空。



調べてみると、巻積雲(けんせきうん)と
いうようで、いわし雲とか、
うろこ雲とも言われるようだ。

実際には、こんな色ではなかったのだけど、
RAW現像で、ちょっとドラマチックに
色付けしてみた。

水面が波打っているようにも見える。

こちらは、モノクロで仕上げてみた。



これはこれで ちょっと幻想的。
少し見えている建物は、
恵比寿プライムスクウェア。

写真をクリックすると拡大されるので
見てみてください。





2017.11.17

我が師、おやじ・土門拳

写真家・土門拳の一番弟子・牛尾喜道氏と
二番弟子・藤森武氏が、
師匠とのエピソードを 2014年から
2年間アサヒカメラに連載したコラムを
まとめた『我が師、おやじ・土門拳』。

読み終えて、タイトルが
「わが師・土門拳」ではなく、間に
「おやじ」という言葉が入っている意味が
よく分かった。

牛尾氏は、土門が50歳(1959年)の時、
藤森氏は、土門が53歳(1962年)の時に
とった内弟子だ。
(牛尾氏は18歳、藤森氏は20歳だった。)
一番弟子、二番弟子と書かれてはいるが、
それ以前の土門拳の弟子の数は、
分かっていない。
たぶん、土門本人にも分からないだろうと
いうことだ。

土門拳については、数冊本を読んでいたので、
その写真への情熱と厳しさは、
ある程度知っていた。
この本を読んで 新たに土門拳の
人としての魅力も知ることができたが、
強烈だったのは、師弟関係の絆と
弟子たちの写真と師匠へのコミットである。

弟子たちには、撮影中にたびたび
土門から拳骨が飛んできたという。
あるいは、ステッキが向こうずねに
入ろうとも、弟子たちは痛みをこらえ、
土門の撮影の助手を続けた。

2〜3ヶ月前、ジャズ・ミュージシャンの
日野皓正氏が指導した中学生が本番中に
アンサンブルを乱したので体罰を与えたと
マスコミが騒いだ。

中学生と 大人になって弟子入りした
牛尾氏や藤森氏とを
一緒にしてはならないと思うし、
時代に50年以上の開きがあるので、
世の中の同意も常識も変わってしまっている。
土門の言動は、現代なら「パワハラ」と
言われるかもしれない。
そして、暴力は良くないと思う。
それでも、弟子たちにとっての
この修行時代が、彼らを一人前に
育てたように思えてならない。

何よりも、師匠を語る二人の言葉からは
師匠への感謝しか読みとれず、
怒鳴られたことや殴られたことへの
恨みは微塵もないのである。

そして、土門がそういう言動に出たことに
対しても全ては、自分が助手として未熟で、
先生の足を引っ張っていたからだと
100% の責任を取っているのだ。
一切の責任転嫁がない。

二人の言葉からは、師匠への尊敬と
愛しか感じられないのである。
それはひとえに 土門の器の大きさであり、
人柄であることも疑いようがない。

とはいうものの、それは本書の感想として
感じることであり、私であれば、
3日も持たなかったであろうと思う。
牛尾氏の弟子入りのエピソードを読むと、
こんな人の弟子になんかなるもんかと
思ったかもしれない。

そういう低い次元では語られない、
もの凄い世界があったのだと思う。

以前、笑福亭鶴瓶が語る、松鶴師匠の
話を聴いて、そんな風に 信頼できる、
全てを預けられる師匠を持てた人は、
幸せだなと思ったことがあるが、
土門拳もそういう師匠であった。

牛尾氏は、土門との関係を
「師匠と弟子を超えて、親以上に、
親と子の間柄で結ばれている」と書いている。

土門の拳骨で頭が少し陥没しているという
藤森氏は「昔に戻ったら、もう一度
土門の弟子をやりますか?」という問いに
「今度はもっとうまくやる」と答えている。


★★★★★





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2017.12.11

Early Color / Saul Leiter と
Amazon.com での買い物


今年の5月にソール・ライターの
ドキュメンタリー映画 『写真家ソール・ライター
急がない人生で見つけた13のこと』
を観、
6月に『写真家 ソール・ライター展』
(写真と絵画展)を観て、すっかり
ソールのファンになってしまった。
会社のデスクの上には、今もソールの作品を
3枚、ポストカードで飾ってあるほど。

映画を観たその日(5月28日)にAmazon で、
ソールの写真集 "Early Color" を注文した。



6月4日の「ソール・ライター展」の
エントリーには「(洋書なので)
外国から取り寄せ中で、1ヶ月以上かかりそう」
と書いているのだが、注文から6ヶ月以上
経った今日現在、まだ届いていない。
その間、Amazon から数回、
入荷が遅れている旨のメールが届いている。
入荷の遅れにより商品が不要となった場合は、
キャンセルするようにとの説明付きで。

キャンセルする理由もないし、
入荷しないことがハッキリしたら、
Amazon 側からキャンセルしてくるので、
気長に待っていたのだが、
半年以上経って いまだに来ないのだ。

今日また、Amazon から同様のメールが届いた。
今までと同様の文面で、
入荷の可能性はまだあるようだ。

私が注文した時(5月28日)は、
4,743円だったのだが、
今日、商品のページを見てみると、
新品が、24,730円〜42,362円で売られている。
これは、Amazon が売っているのではなく
マーケット・プレイスと呼ばれる、
誰かが Amazon に出品して売っているものだ。
海外発送のものと国内発送のものが混在しており、
中古品でも一番安くて 24,420円。
中には「中古品(ほぼ新品)」と
書かれたものが、37,257円とある。
品薄になっているので、
プレミアが付いているのだな。

もしAmazon が「入荷の見込みなし」と
判断してキャンセルになっても、
24,000円は高くてちょっと見送るなぁと
思っていると、商品のレビューに
「日本ではプレミア価格が付いているので、
アメリカの Amazon で購入した」という
書き込みがあった。

試しに amazon.com を見てみると、
32.51ドルで売ってるやん。

う〜む、(今さらだが)そういう手があったのか。
今まで、アメリカの Amazon では
買い物をしたことがなかったけど、
思い切って注文してみた。
まあ、「思い切って」というほどでは
ないねんけど、全部英語なので、
少し不安あるわけなのだ。
既にアメリカの楽譜サイトで何度も
楽譜をダウンロード購入しているし、
基本的に画面が日本の Amazon と
同じようなので、難しくはなかった。

ちゃんと、受注確認のメールも
届いたので一安心。
日本の Amazon への注文はキャンセル。

送料は、
「averages 9-12 business days
AmazonGlobal Standard Shipping」
という一番安い 7.98ドルのを選んだ。
これで、年内には届くだろう。
トータルで 40.49ドル。
今日のレートなら日本円で4,600円ほど。
おう、日本で注文していたのより安いやんか!
でも、たぶん、もう少し高いレートで
計算されるだろうな。
それでも、5,000円ぐらいかな。

こんなに簡単にアメリカ(Amazon.com)で
買い物が出来てしまうと、やばいよね。
余計なもの買ってしまいそうや。





2017.12.22

Early Color / Saul Leiter と
Amazon.com での買い物
その2


先日、初めてアメリカのアマゾンで注文をした。
日本では品薄になり、プレミアムの付いている
ソール・ライターの写真集を買ったのだ。

注文から、10日以上経ったので、
ちょっとどうなっているか配送状況を
覗いてみた。

We'll email you when we have a delivery date
We’ll ship your order as soon as possible
This usually happens when an item doesn’t have
a release date, it’s pre-ordered, or it’s out of stock.


翻訳ソフトに入れ、その訳を自分なりに修正してみると
こんな感じか。

納期が決まりましたらはメールでお知らせします
できるだけ早くご注文を発送させていただきます
このメッセージは通常、アイテムにリリース日がないか、
予約注文されているか、在庫切れの場合に表示されます。


つまり、まだ発送されていないという意味だ。
しかも、「在庫切れの場合」とある。
いやいや、注文時、在庫あるって書いとったやん。
今も、あることになっているけど、
私が注文した時より、少し高くなっている。

というわけで、年内には届きそうにないな。





2018.1.10

Early Color / Saul Leiter と
Amazon.com での買い物
その3


昨年5月28日にアマゾンで、
Saul Leiter 写真集 "Early Color" を
注文したが、半年以上経っても
入荷がないので、12月11日に
アメリカの Amazon.com で注文してみた。

あれから、1ヶ月。
Amazon.com から入荷の見通しが
立っていない旨のメールが届いた。
キャンセルするか、まだ待つ気があるかの
確認も合わせて。

う〜む、私が注文した時は、
「在庫あり」となっていたように
思っていたが、もう一度商品ページを
よく見ると「Temporarily out of stock. 」と
書かれている。
在庫があると思ったのは、Amazon.com
以外の出品者の商品と勘違いしたのかも知れない。

もう、すでに8ヶ月近く待っていることに
なるが、プレミアのついた金額を払う気は
ないので、このまま気長に待つことにしよう。

ちなみに私が注文した金額は、$32.51。
Amazon.com の(品切れ中だけど)今日の
価格は $31.49。
Amazon 以外の出品者が出している
新品の価格は、$224.00。
Amazon.co.jp(日本のアマゾン)
マーケットプレイス(Amazon以外の売主)
での本日の新品価格は、\21,194 となっている。

小さな出版社でたくさん作れないのでしょうか。
印刷が間に合わないほど、
世界的に売れているのでしょうか。


[ 関連エントリー ]
2017.12.11 Early Color / Saul Leiter と Amazon.com での買い物
2017.12.22 Early Color / Saul Leiter と Amazon.com での買い物 その2





2018.4.3

Early Color / Saul Leiter と
Amazon.com での買い物
その4


ソール・ライターの写真集『Early Color』。
昨年5月28日にアマゾンで注文したが、
半年以上経っても入荷がないので、
12月にキャンセルし、アメリカの
Amazon.com で注文した。

あれから、もうすぐ4ヶ月になる。
一体、どうなっているんだろうと、
Amazon.com の注文履歴を覗いてみると、
いつの間にかその注文は、
「Cancelled Orders」になっていた。
もしかしたら、商品の入荷がない場合、
3ヶ月とかで自動的にキャンセル扱いに
なるのかもしれない。
たぶん、その場合、メールで通知があるはずだが、
見落としたのかな。

Amazon.com では、いまだに
「Temporarily out of stock.(在庫なし)」
となっているが、こんなに入荷がないのに
入手不可にならないということは、
入荷予定があるということなのか。

日本のアマゾンでも在庫はなく、
マーケットプレイスで中古品が3万円以上、
新品は 38,000円 となっているが、
これも「お取り寄せ」とあるので、
在庫があるわけでなさそうだ。

う〜む。
こうなるとどうしても欲しくなるのが
人情というもの。

アマゾンのレビューには、
入手困難なので都内の洋書店を探し周って
青山ブックセンターで手に入れたという
最近の書き込みがあった。
それでも、7,200円だったと書いてあった。
(もともとは5,000円弱。)

でも、青山ブックセンターにも、
もう、ないやろうな。

ダメ元で、Amazon.com で、
「Buy it again」をクリックした。($31.65)
気長に待とう。




2017.12.11 Early Color / Saul Leiter と Amazon.com での買い物
2017.12.22 Early Color / Saul Leiter と Amazon.com での買い物 その2
2018. 1.10 Early Color / Saul Leiter と Amazon.com での買い物 その3





2018.6.9

運動会撮影

友人の娘(中学2年生)の
運動会に行ってきた。
昨夜の時点では、一時天候が
心配されたが、雨も降らず、
東京の日中は、30度を超える暑さだった。



全国すべての中学がそうなのかは
分からないけど、その中学校の運動会は、
小学校の運動会であるような、
ダンスなどの演技はなく、全てが競技。
シートを敷いて見学している保護者も
少なく、なんとなく寂しい感じ。

秋ではなく、この時期に運動会を
開催するのは、秋頃は受験勉強に
集中するためと聞いた。
なんとなく、世知辛いと感じるのは、
私が受験に関係ないからか。

たぶん、他の子供たちも含めて
今までに20回以上運動会の撮影を
してきたと思うが、いまだに
満足のいく撮影はできない。
それだけ、条件が難しいのだ。




クラス対抗大縄跳び





2018.7.17

Lurid Sunset
燃えるように真っ赤な夕焼け




今日の夕焼け。
19:09、i-Phone で撮影。
撮って出し(編集していない)です。
凄い色やね。





2018.7.23

Early Color / Saul Leiter と
Amazon.com での買い物
その5


やっと届いた。
入手するまで一年以上かかったよ。
ソール・ライターの写真集『Early Color』。

昨年5月28日にアマゾンで注文したけど、
半年以上経っても入荷がないので、
12月にキャンセルをし、アメリカの
Amazon.com で注文するも、
これまた入荷がなく、4月に気が付くと
自動的にキャンセル扱いになっていた。
再度 注文をして、ようやく10日ほど前に
「your package will arrive:
Monday, July 30」というメールが
届いていたのだけど、予定より1週間早く
今日、届いたというわけ。

アメリカの Amazon.com での買い物は、
初めてだったけど無事に届いて一安心。
考えてみれば、日本のアマゾン(マーケット
プレイス)にも外国の業者が出品していて、
アメリカだのドイツだのから、何度も
CD を買っているので、大したことでは
ないのだけど、購入時の手続きが
全部英語というのは、慣れていないと
やはりちょっと 緊張感があるねんな。

さて、写真集『Early Color』。
イメージしていたよりやや小さめ
(21cm四方ぐらい)。
昨年6月、Bunkamura ザ・ミュージアムで
観た日
のエントリーには、その色合いにも
感動したと書いているのだが、写真集の方は、
ノスタルジックな色合いというよりも
やや色あせた、という印象で、残念ながら
展覧会で観たほどの感動はなかった。
印刷のせいなのかなぁ。
まぁ、それでも一杯やりながら、
じっくり観るにはいいけどね。

例えば、表紙のこの写真。



推測するに、屋内からカーテンかブラインドと
窓枠(?)の隙間から見える街の様子を
写したものだと思われるが、非常に大胆な構図で、
私なら、まず、この状況で写真を撮ろうと
思わないだろう。
(今なら、ソールの影響でアイディアが
浮かびそうだけど。)
しかし、この写真が大変想像力を駆り立てる。
色んなストーリーが思い浮かぶのだ。
ソール・ライターには、こういう
写真がたくさんあり、それが彼の魅力の
ひとつでもある。

ところで4月に見た時に『Early Color』は、
アマゾンでは新品が 38,000円だったけど、
今日見てみると、9,500円でした。
ちょっと落ち着いてきたね。
私が買ったのは、Amazon.com で
31.65 ドル+送料 7.98 ドル=39.63 ドルで、
カード会社からの請求額は、
4,530円(1ドル=114.3円)でした。


[ 関連エントリー ]
2017.5.28 写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと
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2017.12.22 Early Color / Saul Leiter と Amazon.com での買い物 その2
2018. 1.10 Early Color / Saul Leiter と Amazon.com での買い物 その3
2018. 4. 3  Early Color / Saul Leiter と Amazon.com での買い物 その4





2018.7.25

Early Color / Saul Leiter

1年以上かかって、ようやく手に入れた
ソール・ライターの写真集『Early Color』。
一昨日は、写真の色にちょっと不満を
書いたけど、ゆっくり見直してみて、
「やっぱりええなぁ〜。好きやなぁ」と
思ったのでした。
ほとんどの写真は、1950年代に撮られたもの。

なんで、こんなもんが写真(作品)に
なるんやという、なんでもない光景の数々。
それは、撮影者の視点に他ならないのだと思う。

「重要なのは、どこである、何である、ではなく、
どのようにそれを見るかということだ」
(It is not where it is or what it is that matters
but how you see it.)
ソールの残した言葉だ。
コンテクスト(context)というやつですな。
「どこである、何である」は、コンテンツ。
「どのように見る(撮る)」かが、コンテクスト。
とすると、カメラを構えた時の、
撮影者のコンテクストが、作品の質を
決定するということでもある。
何気なく、または、やみくもにシャッターを
切れば良いというわけではない。
そこには、撮影者として「確立した自分」が
必要なのだな。

私は、街中でカメラを構えた時、
邪魔だと思うものが良くある。
電信柱だったり、電線だったり、
道行く車だったりり歩行者だったり。
でも、ソールには余計なもんは
なかったんちゃうかと、思う。
何もかもが写真のテーマになりうるし、
小道具にもなりうる、そんな感じなのだ。

説明臭くないのもいい。
雨傘を撮りたかったら、傘全部を
構図の中に入れたくなるのだけど、
端っこにちょっと写っているだけで良いのだ。


Red Umbrella(1957年)

う〜む、である。
赤い傘を持つのが、若いべっぴんさんだと
瞬時に想像してしまう。
この人の顔を見たい、と思ってしまう。

もう1枚好きな写真。


Canopy(1958年)

タイトルの意味は「テント」みたいなもんだと思う。
この構図、大胆で素晴らしいよね。


Saul Leiter Foundation





2018.8.10

Ernst Haas

Ernst Haas(エルンスト・ハース)という
写真家の写真集(PHOTOFILE)を買ってみた。
洋書だけど、日本の新書より一回り大きいぐらいで
ペーパーバック(ソフトカバー)なので
アマゾンで 1,328円だった。

最初の写真がこれ。



なんか強烈やなぁ。
「Vienna, 1946-49.」と書かれているから、
戦後間もない頃の写真やな。
この「Vienna」の写真は他にもあり、
他の写真には「Paris」や「New York」などと
書かれていることから、「Vienna」は、
地名だと推測した。
(ヴィエンナ・・・、聞いたことないなぁ、
どこの国やろ)と思って、ググってびっくり!
オーストリアの首都「ウィーン」でした。

どうやら、ドイツ語の「Wien(ヴィーン)」が、
日本での「ウィーン」になったようで、
「Vienna(ヴィエナ)」は、英語。
オーストリア語では、
「Wean(ヴェアン)」のようだ。

エルンスト・ハースは、オーストリアの
ウィーン生まれ(1921年)なので、
ウィーンの写真があるのも納得。
でも、1950年にアメリカに渡った。
ロバート・キャパに誘われて、
マグナム・フォトの創立者以外の
最初のメンバーになったということだ。
1986年没。

1950〜60年代のニューヨークのカラー写真の中には、
時代のせいか、少し ソール・ライターのような
感じのものもあった。


NY 1952


NY 1952


NY 1952



Ernst Haas

ここでいっぱい彼の写真が見られます。
上の NY の3枚も写真集ではなく
このサイトにあったもの。





2018.8.17

熱海一泊旅行

会社関係の三家族合計8人で
熱海へ一泊旅行。
高級な温泉旅館で、
贅沢な休暇を過ごしてきた。
熱海で宿泊は、初めて。

小学3年生のH君が、
私の一眼レフカメラで写真を撮りたがるので、
持たせてみると、何も教えていないのにこの構図。



しかも驚くことに、中央付近の縦線を
見ればわかる通り、水平垂直もばっちりだ。
(ちなみにモデルは私です。)
ピントの合わせ方は知らないので、
厳密にはピントは甘いのだけど、
他の数枚も中々のセンスの写真だった。
天才かもね。





2018.10.28

アイスホッケー

K さんの息子(小学3年生)が、
アイスホッケーをやっていると聞いて
写真を撮りに行ってきた。
小学生低学年のチームの練習、90分。
小学生といっても、激しい競技なので、
プロテクターなど装備は本格的だ。

アイスホッケーなんて、ナマで観たこと
なかったけど、小学生でも結構な
スピード感と迫力で、
シャッターを押しているうちに
ちょっとスポーツ・カメラマンの
面白さが分かった(ような気がする)。
これは、小中学校の運動会の撮影とは、
ちょっと違う。

あいにく、スケート場内はそれほど
明るくないので、カメラの感度を
上げての撮影となるが、
それほど悪くない。
90分で350枚ぐらい撮った。

ただ、スケート場内、寒いです・・・。







2018.11.16

ハーレムの熱い日々
吉田ルイ子


ちょっと前に写真家の吉田ルイ子さんの
本のことを思い出した。
私が21〜22歳の頃だから、
今から34〜35年前に友人に勧められて知ったのが、
吉田ルイ子さんだった。
彼女の著作を2〜3冊読んだ覚えがあるが、
その中の一冊が「ハーレムの熱い日々」だった。
急に読みたくなり、新たに買い直し、
30数年ぶりに読み返してみた。

吉田さんがカメラを始めた当時から、
1960年代のハーレムの黒人達を
生き生きとした文章と写真でとらえている。
近代アメリカの歴史を知るにも
教科書よりよほどリアルに迫ってくる。
その時代、その場にいた日本人が
書いたという点でも興味深い。

黒人解放闘争を展開したブラックパンサーは、
映画『フォレストガンプ』にも登場するのだが、
本作と合わせると良く分かる。

白人より劣ると自ら思い込んでいた黒人が、
「ブラック・パワー」に目覚めていく様子が
よく分かる。
"Black is Beautiful" だ。

もしかしたら、黒人アーティストの中に
1950年代、白人のような髪型を
していた人がいたのに、
60年代後半あたりから、
いなくなっていくように見えるのも
60年代後半に高まりを見せた黒人の
公民権運動の影響なのかもしれない。


1967年、米国の公共広告賞を取った写真
「貧困のポケットの中に何が入っている?」



強烈な写真だ。
写っているのは、実際にハーレムに住む少年。
受賞後、当時の日本の写真雑誌にも紹介されたが、
撮影者が日本人とは紹介されなかったという。


★★★★☆





2018.11.25

ついに写真家デビュー?

一眼レフカメラを手に入れて、
本格的(?)に写真を撮り始めて、
8年が経った。

いまだにカメラの使い方を
完全に把握していないのだけど(汗)、
おそらくは数万枚シャッターを切って来た。
それだけやれば、少しは上達したのではないかと
自負しているが、出来上がった写真を見ると
もう一度、その時の現場に戻って、
撮り直したいと思うことも多い。

このたび、某ホテル運営会社がオープンした、
とある地方のビジネスホテルの
客室に私の写真が飾られることになった。
全室飾ることになると、100枚以上になる。
うむ、これは写真家デビューと
言ってよいのではないか。
もちろん、飾られた写真に私の名前が
記されるわけではないが、
世界中から、泊まりに来た見知らぬ人が、
たとえ一瞬でも、その写真に目をやると
いうのは、なんとも言えぬ胸の高まりを覚える。

今まで撮りためてきた写真の中から、
その飾るための写真を選んでいるのだが、
目的があると面倒な編集作業でも楽しいもんだ。
違う客室に同じ写真があってもよいのだけど、
この際、できるだけ色んな写真を
見てももらいたいもんね。

あわよくば、写真を見た宿泊客から、
「この写真は、誰の写真ですか?」と
ホテルに問い合わせが入り、
「ぜひ、欲しいのですが」なんて ことに
なれば良いな〜と夢見る56歳のおっさんなのだ。

1985年23歳の時の写真(U.S.A)。
(ホテルに飾るかどうかは未定)













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