LAGUNA MOON MELLOW FLAVOR  LIVE GUITAR  LINK LYRICS


 つつみしんやのひとりごと  2019年 8月
    感想・ご意見は→ shinya◇shin223.com
    メールをくださる方は、上記アドレスの◇を@に変えて送ってください。(スパムメール対策)   


2019.8.1

世界報道写真展2019
@ 東京都写真美術館


「世界報道写真展」は、
ドキュメンタリー、報道写真の展覧会。
1955年に始まり、今では世界中
約100会場で開催されている、
今年で62回目の歴史ある写真展。

今回は、129の国と地域から
4,738人のフォトグラファーが参加し、
78,801点の応募があったそうで、
その中から今年は、「現代社会の問題」、
「一般ニュース」、「長期取材」、「自然」、
「環境」、「スポーツ」、「スポットニュース」、
「ポートレート」の8部門で、
25カ国43人が受賞した。

報道写真と、鑑賞用の芸術写真は
基本的に成り立ちが違うと思うが、
ドキュメンタリーであるだけに、
力強く観る者の心に迫りくる写真も
多いのではないかと思う。

印象に残った写真の多くは、
テロ、紛争、飢餓、移民問題、環境問題など
人類の負の側面を写し出したもの。
ドキュメンタリー、報道写真の性格上、
そういうものが、メインになるのは
当然なのだろうが、結構ヘヴィだ。
深刻な現実を目の前に突き付けられ、
言葉を失う。

あの写真に写されていた問題は、
ほとんどが昨年、もしくはこの数年のことばかりで、
今も何一つ解決していないだろう。
今この瞬間にもあの光景が、
世界のどこかで起こっていると思うと
気が滅入ってくるような感じで、
自分の無力さに直面する。

しかし、それでこそ、
報道写真の意味があるのだろう。
現実を世界に知らしめるのが
それらの役目なのだから。

チラシに使われているのは、今年の
「スポットニュースの部 単写真1位」の
写真。



2018年6月12日、メキシコとの国境沿いにある
アメリカ・テキサス州マッカレンで、
ホンジュラスからともに来た母親の
サンドラ・サンチェスが国境監視員の
取り調べを受けている間、泣き叫ぶヤネラ



世界報道写真展2019公式サイト




TOPコレクション
イメージを読む 場所をめぐる4つの物語
@ 東京都写真美術館


違うフロアで開催されていた
「イメージを読む
場所をめぐる4つの物語」という
写真展も観てきた。

広告に使われていたのが、
ユージン・スミスの撮った医師の
写真だったので、興味を持った。
ユージン・スミスは、硫黄島や沖縄の
戦争写真、水俣病の取材などで有名な
ドキュメンタリー写真家。

広告に使われている写真の医師は、
右手にコーヒーを持ち、左手にタバコを
持ち、考え事をしているのか、
少し虚ろとも言える表情を浮かべている。



これは1948年に写されたもの。
写真展では、この写真に
「夜通しで手術を行った後、
台所で休むセリアーニ医師」という
説明書きが付いていた。
私は、ユージンの写真集を1冊持っているが、
そこにはこの写真について、
「分娩中に母子を死なせたアーネスト・
セリアーニ医師」というキツイ説明書きが
記載されている。

さて、この写真展、ユージンのほかに
軍艦島を撮った奈良原一高、
出羽三山の宗教世界を撮った内山正敏、
長時間露光で調布の空と太陽を撮った
山崎博、この4名の写真で構成されていた。

ユージンの写真は、写真集で見たものが
多かったが、やはり大きくプリントされたものと
写真集では迫力が違う。

奈良原一高の写真は、たぶん初めて見たと
思うが、軍艦島と1950年代の人々いう
素材は、昭和生まれの私には、
独特のノスタルジーを感じさせるね。





2019.8.2

防湿庫と湿度計

数カ月前にカメラを買い換えた。
今までは、あんまり気にしていなかったけど、
急にカビのことが心配になった。
カメラやレンズには、どういうわけか
カビが生えることがあり、
カビが生えると、修理に費用がかかる上
一度レンズにカビが生えると
完全に取り除くことは困難だという。

一眼レフを買って9年、一度もカビに
やられたことはなかったのだけど、
この度、買い換えたカメラとレンズ(3本)の
合計額は、ギター以外でこんなにお金を
使ったことないというような、私にとっては
高価な物で急に心配になったのだった。
日本の夏の湿気はひどいしね。

で、これは防湿庫を買うしかないなと思い、
いくつか検討した結果、
東洋リビングという会社の
防湿庫を購入した。
オートクリーンドライ全自動防湿庫
「ED-55CAT」という機種で、
34,990円の出費だが、
下手をすると1回のレンズのカビで
それぐらいの修理費がかかることもあるので、
転ばぬ先の杖だと思えば高くない。

先日、防湿庫が届き、カメラとレンズを
収納し、一安心したのだが、
湿度計について調べていると、
工業用でもない限り、一般家庭用の
湿度計には、かなりの誤差があることが
分かってきた。
私が購入した防湿庫には、アナログの
湿度計が装備されているのだが、
これがどれくらい正確か分からない。
で、気になりだしたので、
別の湿度計も2つ購入し、
計測値にどれくらいバラつきが
あるものか試してみた。



右のアナログタイプが、防湿庫に
装備されているもの。
2つのデジタルの温湿度計は、
買い足したものだ。
あえて違うメーカーの温湿度計を買った。

数値を見ると、アナログが32%を
指しており、デジタルは一つが36%、
もう一つが37%と、最大5%の開き
なので、まあまあというところか。
10%以上違っていたら、
どっちが正しいんだろうと気になるけど、
結局、3つのうち、2つが同じ数値を
示したとしてもそれが正しいという
証拠はない。
大体、30〜50%なら、保管には
適しているようなので、そのあたりなら、
良しとしておこう。

ちなみに人間が快適とされる湿度は、
50〜60%。
ギターも湿気を嫌うのだが、
ギターの理想は40〜50%というから、
共通の値を取ると、カメラもギターも
人間も50%ぐらいが快適ということだな。
本当は、ギターも安定した温度湿度に
置きたいけど、それは無理というもの。
前述のように、人間が快適な部屋に
ギターも置いておいてあげるのが、
最善の保管方法だ。
東京の夏は、湿度が90%を超える日も
あるので、気をつけねばね。





2019.8.4

ロック・スターの住む街 3
正夢かシンクロニシティか?


昼寝をしたら、夢に Char さんが出てきた。
私は、Char さんのファンで、
彼は今まで何度も夢に出てきており、
夢の中ではいつも、私と Char さんは、
友人とまでは言えないけど、
結構 仲の良い古くからの
知り合いという感じだ。

今日は、Char さんとふたりで
食事に行こうということになり、
私が知っている焼き肉屋へ
Char さんを連れて行くのだが、
あいにくその店が休みだった。
私は、別の店へ行こうと
Char さんに言うのだが、
彼はあまり乗り気ではない。
突然、謎の女性が現れて、
Char さんはその人と話し出す。
私は、横でふたりの話を聞きながら、
話が終わるのを待っている。
後半は、記憶があいまいだが、
そんな風な夢だった。

夜になって、妻と食事に出た。
戸越銀座商店街をぶらぶら歩きながら、
ふと Char さんの夢を見たことを
思い出し、妻にその話をし始めた。
ちょうど一通り話し終えた時だった。
目の前に Char さんがいた。
一瞬、何が起こったか分からないような、
不思議な感覚に陥った。
前から Char さんが歩いてきていて、
すれ違ったのだ。
彼は、奥さんとお孫さんと一緒だった。

あまりのタイミングに鳥肌が立って、
嬉しいとか驚きとかより、
ちょっと気持ち悪かった。

前述のように、Char さんの夢を
見るのは、珍しいことではないのだが、
今日は、目覚めたときに
ちょっと変な感じがして、
チラッとだけど「会うんやないか」と
思ったことを思い出した。

なんか、不思議なことがあるもんやなぁ。
今日は(も)、突然のことで、
声はかけられず。


Char さんは、品川区戸越の出身で、
今も戸越に住んでいて、
普通に戸越銀座商店街を
歩いていることで有名だ。
私は、戸越界隈に住んで、
10年が経ったのだが、
今までに一度しか、商店街で
遭遇したことがない。
その時のエントリー





2019.8.5

MIKE STERN BAND
featuring AKIRA JIMBO,
DANNY WALSH & EDMOND GILMORE


4月にウィル・リーが ミュージックディレクターを
務めたイベント「EAST MEETS WEST 2019」で
来日したマイク・スターンが、
自身のバンドを連れて再び来日した。

今年のマイク・スターン・バンドは、
ドラムに神保彰!
ベースにエドモンド・ギルモア、
サックスにダニー・ウォルシュ
と、メンバーを一新。
ブルーノート東京で、4日間8公演。
その最終日、2ndショーを観てきた。

いやいや、またまた今年も素晴らしかった。
特に "All You Need" は、感動でした。
終始 和やかなムードで、
みんな演奏を楽しんでいる感じ。
神保さん、完全に曲を把握してる。
当たり前か。
エドモンドと神保さんのリズムが気持ちよい。
エドモンドは、指弾きもスラップもOK。

マイクは、3年前に両腕骨折という
大事故に遭った。
一昨年の公演では、演奏中に何度も
右手のピックを持ち直すのを
左手で手伝わなければいけない状態だったが、
今日は、昨年と比べても、
ほとんどピックを持ち直す場面がなかった。
やはり、事故前と比べると、ピッキングの
タッチは、変わったように思うが、
それでも一聴してマイクだと分かる
トーンは変わらない。

曲は、"Half Crazy"、"KT"、
"All You Need" など。
ジミ・ヘンのブルース "Red House" は、
ステージを下りなかったけど、
アンコールだろう。
拍手が鳴りやまないので、再び登場し、
もう1曲ジミ・ヘンの "Purple Haze"。
アンコールを入れて、90分。
かなりロックな夜です。
盛り上がったけど、月曜日だからか、
ちょっとお客さんが少な目だったのが残念。


[ MEMBERS ]
Mike Stern (g)
神保彰 (ds)
Danny Walsh (sax)
Edmond Gilmore (b)

@ Blue Note Tokyo
2nd show







2019.8.6

SADAO WATANABE with
RUSSELL FERRANTE, JOHN PATITUCCI
& STEVE GADD


昨日に続いて、今日もブルーノート!
今年86歳になった渡辺貞夫さんのライヴ。
何度かウルウルするほど感動のある、
素晴らしいライヴだった。

今回のメンバーは
スティーヴ・ガッド(ドラムス)、
ラッセル・フェランテ(ピアノ)、
ジョン・パティトゥッチ(ベース)と、
オールスターによるカルテットだ。

3人とも貞夫さんとは古くからの
付き合いのようだったが、
ピアノのラッセル以外は、
ライヴは久しぶりのようだった。

なんというか、極上のジャズを聴かせて
もらったという体験で、音楽を超えて、
その場に居合わせただけで
幸せと思えるようなライヴだった。

貞夫さんは、以前に比べたら
多少は休符が増えたかもしれないけど、
86歳とは思えぬいで立ちと演奏。
正に生きる伝説だ。

貞夫さんが、大好きなピアニストだという
ラッセル・フェランテは、
ホントに嬉しそうに楽しそうに演奏する。

ジョン・パティトゥッチは、
今日はコントラバス。
必殺仕事人。
アルコのソロが美しかった。

そして、スティーヴ・ガッド。
渾身のドラム・ソロ。
やっぱりこの人は凄い。
素晴らしい!

"One For You"、"Warm Days Ahead"、
"I Miss You When I Think Of You"、
"Chega De Saudage"、"花は咲く" など。
アンコールを入れて、80分。
いつまでも聴いていられるような、至福の時でした。

4日間8公演の初日の 2ndショー。
当然、全公演ソールドアウトなのだ。


[ MEMBERS ]
渡辺貞夫 (sax)
Russell Ferrante(p)
John Patitucci (b)
Steve Gadd (ds)

@ Blue Note Tokyo
2nd show




[ 関連エントリー ]
2015.6.29 SADAO WATANABE
2016.7.4 渡辺貞夫 SADAO WATANABE
2017.9.3 TOKYO JAZZ
2017.9.4 渡辺貞夫とリー・リトナー
2017.12.18 渡辺貞夫 Christmas Gift vol.25
2018.5.28 渡辺貞夫


(2019.8.15 追記)
ブルーノートの LIVE REPORT より。

2019.8.6 2nd show [ SETLIST ]
1. One For You
2. I Miss You When I Think Of You
3. Tree Tops
4. Memorias
5. Warm Days Ahead
6. Simpatico
7. Chega De Saudade
8. Life Is All Like That
9. Episode
10. 花は咲く
EC. Blue n' Boogie





2019.8.7

8月7日 57歳の誕生日
今朝の体重
77.7kg

57歳になりました。
夕食は、久しぶりの「きみずし」(旗の台)。
匠の職人技を堪能。
あんなに旨いアジ、イワシは初めて。
毎回毎回、常識が覆される。
何から何まで、店主のこだわりに
うならされる。



手のひらに乗せてくれるウニ!
(妻の手です。)





2019.8.8

"LONDON RHAPSODY"
トシ 矢嶋


先月、トシ矢嶋の『LONDON RHAPSODY』
という写真集が発売になった。
トシ矢嶋のことは、ギターマガジンに
写真とエッセイが載っていて、
70〜80年代、ロンドンで
ミュージシャンをたくさん撮影した人、
ぐらいの認識だった。

写真集の発売に合わせて、
青山のレストラン「CAY」で
写真展が開催されていた。
8月9日までだったので、
一昨日、ようやく見に行ってきた。

写真展といっても、レストランの
営業中なので、壁に展示された
写真を眺めるには、壁際のテーブルの
お客さん越しに見ることになり、
全ての写真をゆっくり見るという
わけにはいかなかった。
残念ながら、写真が主役には
なり切れない写真展だった。

それでも、何枚かの写真を見て、
写真集が欲しくなり、
その場で Amazon に注文した。

1975年に渡英し、00年代初頭まで
ロンドンに滞在したということで、
やはり70〜80年代に ロンドンにいた、
ハービー山口さんとも重なる。
日本人の写真家が、当時のロンドンに
2人も受け入れられたというのも
何か偶然とは思えず、興味深い。

写真集に登場するミュージシャンは、
ポール・マッカートニー、ミック・ジャガー、
キース・リチャーズ、ロン・ウッド、クイーン、
ボブ・マーリィ、エリック・クラプトン、
ジェフ・ベック、ブライアン・フェリー、
エルヴィス・コステロ、デヴィッド・ボウイ、
ポール・ウェラー、リッチー・ブラックモア、
シャーデー、ジャコ・パストリアスなどなど、
そうそうたるメンバーだ。

写真集の帯には、
「こんなに素晴らしい写真集が
なぜ今まで出なかった?」という
細野晴臣氏の文章が
書かれてあるが、確かに
貴重な写真のオンパレードだ。

ミュージシャンのステージを収めたものは
もちろんのこと、やはり貴重なのは、
オフ、プライベートな写真だ。

写真だけではなく、エッセイも興味深い。
大麻所持で逮捕された、
ポール・マッカートニーの80年の来日。
その舞台裏ともいうべきエピソードや、
エリック・クラプトンのインタビュー時の話など。

外国人アーティストだけではない。
トシ矢嶋が渡英するのを
後押ししたのは、今は亡き 加藤和彦氏。
加藤とミカ(サディスティック・ミカ・バンド)の
ロンドンでのツーショット、
YMO のロンドン公演時やレコーディング時の
ショットなども収録されており、
希少度はかなり高い。

個人的に一番印象に残ったのは、
ジェフ・ベックが猫に顔をなめられている写真だな。


レストラン「CAY」の階段の壁に
展示されていた過激なQUEEN、
フレディ・マーキュリーとブライアン・メイ。



オフィシャル・フォトグラファーを務めた
シャーデーの1枚。



写真集の表紙にもなった、
Style Council のポール・ウェラー。







2019.8.9

和田明 × 布川俊樹
Blue Journey 発売記念 LIVE


先月発売された、和田明 & 布川俊樹 の
1st アルバム『Blue Jurney』。
6月16日に、発売に先駆けて行われた
レコ初ライヴを ラミノア(下丸子)にて
観たのだけど、今日は、渋谷 JZ Brat にて。

曲は、アルバム全曲とスタンダード、
"Just Squeeze Me" など。
楽しそうだったなぁ。
もちろん、聴いていても楽しいのだけど、
絶対演ってる方が楽しいからね。

布川さんのギターは、
フルアコが、ヤマオカギター、
セミアコ(335タイプ)はどこのだろう。
ロゴは、Artex のように見えたけど自信なし。
あと H-S-H のストラトタイプ、
これもどこのだろう(フェンダーでない)。
アコギは、テイラーのエレアコ。
アンプは、フェンダーの最近のモノに
見えたけど、フルアコ、セミアコが
とっても甘いええトーンでした。

明は、今日は2曲、
ドラムを叩きながら歌ったよ。
ホンマ 多才です。


[ MEMBERS ]
和田 明(vo, g, drs)
布川俊樹(g)
Guest:西川直人(org)

@ JZ Brat(渋谷)







2019.8.11

ブロードウェイ・ミュージカル
"CHICAGO"


4カ月ほど前、偶然、深夜にテレビで
米倉涼子のドキュメンタリーを観た。
ブロードウェイ・ミュージカル『シカゴ』で、
米倉が主演を務めるのだという。
米倉が、ミュージカルに出演していることさえ
知らなかったが、ブロードウェイ主演抜擢は、
今回が3度目(日本人女優史上初)。
その米倉に密着したドキュメンタリーだった。
米倉は、今年女優生活20周年。

ミュージカルは、過去にいくつか観たものの
あまり好きにはなれず、
今まででホントに良かったと思えるのは、
一昨年に観た『BEAUTIFUL
The Carole King Musical』ぐらい。
映画のミュージカルも、そんなに好きではないけど、
舞台よりは、良かったと思えることが多い。
ちなみに映画版『シカゴ』(2002年)観ていない。

そんなミュージカルをさほど好きではない私が、
米倉のドキュメンタリーを観ていて、
断然『シカゴ』を観たくなり、その番組を
観ながら、その場でネットでチケットを申し込んだ。
なぜ、そんなに観たくなったのかは、
残念ながら覚えていないのだが、
米倉の『シカゴ』に懸ける姿に心を打たれたんだろう。

今日、その『シカゴ』を観てきた。
東京公演は、8月7日から18日まで、
渋谷のシアターオーブにて。

(たぶん)アメリカ人の中に混じって、
まったく引けを取らない米倉は、
素晴らしいと思った。
背も高いし、スタイルも良い。
(元々がモデルでデビューだからね。)
おまけにダンスも歌もOK。
今年44歳とは思えない。
その分、きっと物凄い努力をされて
いるのだろうな。

ストーリーは、1920年代のイリノイ州シカゴが舞台。
実話に基づいているらしいが、
2人の悪女が登場する。
2人とも殺人犯でかなりの悪党。
米倉演じるロキシーの夫、エイモスは、
どうしようもないお人好し。
どうして、この2人が結婚したのか、
そこが知りたいね。

もう1人の悪女、ヴェルマ・ケリー役には、
ヴェルマ役では、史上最多出演数だという
アムラ=フェイ・ライト。
確かに物凄く、堂にいった演技だった。

冒頭、ヴェルマが登場し、少し話したのだが、
マイクを着けていないように見えた。
しかし、音声はスピーカーから出ている。
オペラグラスでよくよく見てみると、
頭から、おでこに何やら垂れ下がって
いるように見えた。
どうやら、あれが今どきのマイクのようだ。
あんなところにあって、あれだけクリアに
声を拾うということは、かなり高性能な
マイクなんだろうな。

バンドは、オケピットではなく、ステージで演奏。
コンダクター+14人。
編成は、ピアノ×2、ヴァイオリン、トランペット×2、
トロンボーン×2、サックス(クラリネット)×3、
チューバ、バンジョー、ベース、ドラム。
コンダクターとピアノのひとりは、
外国人に見えたが、ほかのメンバーは、
日本人ように見えた。
コンダクターには、少しセリフもあった。

日本公演(東京・大阪)のチケット
4万5千枚は、発売早々に完売したらしい。
私が予約したのは、4カ月前だけど、
2階席(3列目)だったぐらいだからね。





--- CAST ---
米倉涼子 [ロキシー・ハート]
アムラ=フェイ・ライト [ヴェルマ・ケリー]
ピーター・ロッキアー [ビリー・フリン]
トッド・ブオノパーネ [エイモス・ハート]
ジェニファー・フーシェ [女看守ママ・モートン]
C・ニューカマー [メアリー・サンシャイン]
アンドリュー・エッカート [フレッド・ケイスリー]
テイラー・コリンズ [ドクター、判事]
テイラー・P・コナント [ジューン]
セス・ダナー [ハリー、マーティン・ハリソン]
ローレン・ジェメリ [リズ]
アリアン・ケデル [アニー]
アレクサ・ジェーン・ルイス [ハニャック]
ディオン・リドリー [廷吏、書記官]
エヴリン・クリスティーナ・ドン [ゴー・トゥ・ヘル・キティー]
コルト・アダム・ワイス [フォガティ巡査長]
マシュー・ウィネッジ [陪審員]
モニカ・ウッズ [リズ]
コーリー・ライト [アーロン]
クリストフ・キャバレロ [スイング、ダンスキャプテン]
グラント・ペイラー [スウィング]
チャリティ・ヴァン・タッセル [スウィング]

--- CREATIVE ---
ジョン・カンダー&フレッド・エッブ [音楽/脚本・作詞]
ボブ・フォッシー  [脚本/初演版演出・振付]
ウォルター・ボビー  [演出]
アン・ラインキング [振付]
ジョン・リー・ビーティ [舞台美術]
ウィリアム・アイヴィ・ロング [衣裳デザイン]
ケン・ビリングトン [照明デザイン]
スコット・レーラー [音響デザイン]
ラルフ・バーンズ [編曲]
ロブ・フィッシャー [ボーカル・アレンジメント]
デイヴィッド・トンプソン [脚色]
バリー&フラン・ワイズラー [製作]

@ 東急シアターオーブ(渋谷)

--- SCHEDULE ---
2019.7.1(月)- 7.14(日) アンバサダー劇場(ニューヨーク、ブロードウェイ)
2019.8.1 (木)〜8.4 (日) オリックス劇場(大阪)
2019.8.7 (水)〜8.18 (日) 東急シアターオーブ(東京)



THE MUSICAL CHICAGO





2019.8.12

春風亭一之輔のドッサりまわるぜ2019

2014年4月19日に
初めて一之輔の高座を観た。
その時、初めて聴いた「雛鍔(ひなつば)」に
ノックアウトされ、一之輔のファンになった。
それから、5年あまり。
一時は、月一ペースで高座を観ていたが、
最近はペースが落ちた。
それでも、今年3度目。
今日は、私にとっては記念すべき(?)
一之輔、50回目の高座だった。
我ながらよく通ったもんだと思う。
高座で聴いた演目数は、今日の2席を入れて
ちょうど100席となった。

今年7年目だという、
「ドッサりまわるぜ」全国ツアー。
今年は26公演あるのだが、
今日はその22公演目。
横浜の関内ホール大ホールでの公演。
関内ホールでは、何度も横浜出身の
歌丸師匠を観たが、昨年秋に
リニューアルオープンしてからは初めてだった。
座席がちょっとゆったりし、
椅子がふっくらしたのは嬉しい。

「ドッサりまわるぜ」では、毎回冒頭に、
一之輔が私服で登場し、立ったまま
ハンドマイクでトークする。
内容は落語のマクラのようなものだが、
話すスタイルが違うと、印象も変わるもので
これはこれで、面白い。

そして、開口一番。
一之輔の弟弟子で、来年3月に
真打昇進が決まっているという
春風亭一左(いっさ)。
初めて聴いた人だった。
一之輔曰く大正時代のような語り口。
なるほど、そんな感じもする。

一之輔は、長めのマクラで、
相変わらずの大爆笑。
1席目は「青菜」、休憩をはさんで
2席目は「唐茄子屋政談」。
どちらも聴いたことのある噺だが、
一之輔流の新しいくすぐりが
追加されており、進化を感じた。
素晴らしいね。
一之輔は、独演会では3席演じることが
多いが、今日は2席。
それでも、終わったら、
2時間半が過ぎていた。


[ 演 目 ]
春風亭一之輔 トーク
春風亭一左 「手紙無筆」
春風亭一之輔 「青菜」
〜 仲入り 〜
春風亭一之輔 「唐茄子屋政談」

@ 関内ホール 大ホール(横浜)







2019.8.15

山形レポート

初めて妻の実家を訪れたのは、
1998年の正月だった。
翌年、私たちは結婚をして、
今年で20年が経った。
あの頃、60代だった両親も80代。
時の流れは、早いものだ。

今まで 20数回、山形県を
訪れたが、大阪生まれ大阪育ちの
私にはいまだにその文化の違いに
驚かされることがある。

今回は、「くるみ寒天」なるものを
食したが、とても美味しかった。
大阪では見たことがない。
軽く調べてみると「秋田」や「山形」と
いう地名とともにヒットしたので、
東北の食べ物なのだろう。

それから、赤飯饅頭。
饅頭の皮に赤飯が包まれているもの。
軽く調べたところ、
こちらは長野や宮城、京都、滋賀など
全国各地で作られているようだ。

さて山形というと、ラーメンの消費量が
全国一ということで有名だが、
山形に行っても今まで数えるほどしか
ラーメンを食べた覚えがない。
今年は、ぜひとも食べようと思っていた。

西村山郡朝日町にあるワイナリー
「朝日町ワイン城」を訪れた後、
同じく朝日町にある「そば処 太郎亭」へ。



鳥中華(冷)700円



肉そば(冷)700円



お肉は、どちらも「鶏肉」なのに
なぜかそばの方は、「肉そば」。
意外にも「肉そば」より「鳥中華」の
方が、あっさりしていて食べやすかった。

こちらは、朝日町ワイン城。



ワイン城に実っていたぶどう。







2019.8.16

GONZALO RUBALCABA
& AYMEE NUVIOLA
"Viento y Tiempo"


昨年11月にキューバへ行って以来初めて、
日本で聴くキューバン・ミュージック。
ゴンサロ・ルバルカバ(pf)と
アイメー・ヌビオラ(vo)名義のライヴだ。

タイトルにある "Viento y Tiempo" は、
ふたりの新プロジェクトの名前。
「風と時間」の意味で、東京公演が
ワールド・プレミアとなる。
今日は、その初日、2ndショーを観てきた。
ハバナが東京へやってきたようなショーだった。

バンドは、ベース、ドラムス、パーカッション、
バック・コーラスが2人、そこに唯一日本人の
近藤和彦がソプラノ、アルト・サックスで加わる。
近藤は、1回だけのリハで、本番に
臨んだようだったが、バンドに溶け込み、
楽しんで演奏しているのが伝わってきた。
企画当初からサックスだけ、
日本人の予定だったのか、
キューバのメンバーが来られなくなったので、
日本人で行くことにしたのか、
その辺は分からないのだけど、
日本人プレイヤーにこういうチャンスが
巡ってくるのは、素晴らしい光栄な機会だと思う。

アイメーは、適度に聴衆を巻き込みながら、
パワフルな歌声を聴かせてくれた。
バンドも、素晴らしい。
立体的なリズムがとても躍動的。
そして、ゴンサロのピアノ!
CD では聴いたことがあったけど、
生で聴くのは初めてだった。
今日の公演では、歌が主役だったので
ソロが少なめだったけど、
ほんの少し聴いただけで、
彼の素晴らしさが分かるプレイだった。

ダンス音楽であるキューバの音楽を
おとなしく椅子に座って聴く日本の
オーディエンスは、彼らには少し奇異に
映るのかもしれない。
でも後半、アイメーが「Stand up!」というと
待ちかねたように大勢の人たちが
立ち上がった。(私もね)

曲は、1曲目が "Chan Chan"。
ザ・ピーナッツのカバー『南京豆売り』で
有名な "El Manisero"など。
アンコールを入れて、90分近く。

今日は聴いていて、その躍動感あふれる
リズムとハーモニーの裏側に
初めて哀しみを感じた。
少しだけ、キューバに触れ、その歴史も
知ったからかもしれないな。


[ MEMBERS ]
Gonzalo Rubalcaba / ゴンサロ・ルバルカバ (p)
Aymee Nuviola / アイメー・ヌビオラ (vo)
Cristobal Verdecia / クリストバル・ベルデシア (b)
Reinier Guerra / レイニエル・ゲーラ (ds)
Jose "Majito" Aguilera / ホセ “マヒート” アギレラ (per)
Lourdes Nuviola / ルルデス・ヌビオラ (back vo)
Alfredo Lugo / アルフレド・ルーゴ (back vo)
Kazuhiko Kondo / 近藤和彦 (sax)

@ Blue Note Tokyo
2nd show





[ 公演の紹介ビデオ ]
GONZALO RUBALCABA & AYMEE NUVIOLA "Viento y Tiempo"


(2019.8.18 追記)
ブルーノートの LIVE REPORT より。

2019 8.16 FRI. 1st & 2nd [ SETLIST ]
1. Chan Chan
2. Bemba Colora
3. Guararey De Pastora
4. El Ciego
5. Rompiendo La Rutina
6. El Manisero
7. Viento Y Tiempo
EC. Lagrimas Negras





2019.8.17

いただきます
みそをつくるこどもたち


妻の仕事関係のイベントで
ドキュメンタリー映画
『いただきます みそをつくるこどもたち』を観てきた。
この映画は、2017年の公開だが、
いまだに全国各地で自主上映会が
開かれている作品で、
今日のイベントもそのひとつだった。

福岡県の高取保育園では、
1968年の開園以来「食は命なり」をモットーに
食育に取り組んできた。
その結果、行きついたのは、
玄米、手づくり味噌を中心とした「和食」。
保育園で消費される味噌は、月に100kg。
そのすべてを5歳児が自分たちで作る。
もちろん、大人のサポートがあってのことだが、
驚いたのは、5歳児に包丁まで使わせる。
自分で食べるものは、自分で作る。
自分の体は、自分で守る。
その理念の徹底がなされている。
そして、自分で作ったものは、美味しいのだ。
もちろん、玄米も野菜も無農薬。
おかげで、アトピーのひどかった子供は、
数カ月から半年で症状の改善をみるという。

味噌は、世界で一番がんを防ぐ食品だという。
二番は、インドネシアのなんとかという食品で、
三位は、納豆。
おそるべし、日本の発酵食品である。

しかし、戦後の食生活の欧米化で
私たちは大切なものを見失ってしまったようだ。
欧米化と豊かになることを勘違いした日本人は、
本当の豊かさを失い、大きな誤りを犯したようだ。

民族は、それぞれ長い年月の食生活が
DNA に組み込まれている。
日本人には日本人の食生活が一番合っている。
そこに急激な食の欧米化が進めば、
しわ寄せが現れても不思議ではない。
欧米化だけはなく、この100年の間に
過去になかったほどの食品添加物を
摂取したことも日本人の不健康の一端だろう。

何より、こんな保育園があることが素晴らしい。
子供たちは、みな健康で穏やかで、
地域でインフルエンザが流行って
学級閉鎖があっても、高取保育園では
ほとんど休む子供がいないという。

私たちは食べたもので出来ている。
何を食べるかは、どんな人間になるかに
直結しているのだと思う。

未来のために、こういう保育園が
増えることを願って止まないが、
自分の食生活も見直す必要があると思った。
肉を減らし、野菜を増やすことぐらいなら、
日々の意識で何とかなると思うのだが、
誘惑も多いので、悩ましい。

映画は、寄付金のみで作られたというのも
素晴らしい。
企業がスポンサーにつくと、
何かとやりにくいことも多いだろうからね。

ナレーションは、石田ゆり子。
全編に流れ、エンディングテーマにもなっている、
宮澤賢治の『星めぐりのうた』が印象的。
エンディングテーマでは、坂本美雨が
その優しい歌声を聴かせてくれる。


高取保育園では、園児全員が竹馬に乗る。
全員かどうかわからないけど、
逆上がりをし、自分の背より高い障害物を
乗り越え、登り棒を2メートルぐらい(?)登る。
余談だが。
運動が苦手な私が、この保育園に
通っていたら、違った人生があったのかな。
5歳の時点で、挫折を感じたのかな。


いただきます みそをつくるこどもたち  オフィシャルサイト


★★★★★








2019.8.18

43年ぶり

私の通った中学校は、2校ある。
1年生の時の中学校は、
4つの小学校から生徒が集まってきており、
私の学年では 12クラスある マンモス校だった。
全校生徒数は、おそらく1200〜1300人
ぐらいいたんではないかと思う。

私が中学2年生になる時に中学校が新設された。
私の住んでいた地域は、
新設校の学区に含まれていたので、
2年生からは、新しい学校に通った。
新しい中学校は、5クラスだった。

中学1年になった時には、
他の小学校からの生徒もいたわけで、
今から思えば、急に人間関係が広がる
特別な機会だったわけだが、
学校が新設されたおかげで、
1年生の時のクラスメイトの半数以上と
別れることになったのだった。
その中には、違う小学校に通っていた、
中学で同じクラスになり仲良くなったO君もいた。

O君とは、互いの家を行ったり来たり、
試験中一緒に勉強したりする仲だった。
が、学校が分かれてからは、
それっきりになってしまい、一度も会っていない。

今となっては、学校が分かれても、
同じ市内に住んでいるのだから、
会おうと思えば会えただろうに、
と思うが、中学生というのは、
やはり子供ということだろうな。

そのO君から今日、メールが届いた。
私のことを思い出し、検索して
この「ひとりごと」にたどり着いたのだという。
驚きと同時に感動してしまった。
実に43年と数カ月ぶりである。

O君は、経済や社会に疎い私でも知っている
大きな会社の社長になっていた。

中学1年の時、たった1年間だけ、
仲の良かった友人の43年ぶりの便り。
生きていると、思いもしないことが
起こるんやな。
しみじみ。





2019.8.20

43年ぶり−2

一昨日、中学1年生の時の
仲の良かったクラスメートの
O君からメールが来た。
実に43年と数カ月ぶりだった。
彼が、このウェブサイトを発見して、
連絡してきてくれたのだった。

一昨日昨日と、何度かのメールのやりとりで、
お互いの近況などを報告しあった。

今更だが、こういう時にインターネットって
凄いと思わされるね。

当時、私は彼のことを名前ではなく、
あだ名で呼んでいたように思うのだが、
どうしても、そのあだ名が思い出せなかった。
苗字に「岡」が付くので、
「オカッチ」とか「オカッペ」とか、
何かそんな感じだったような気がするのだが、
いくら考えても「それや!」というものが
思いつかず、2日間、悶々としていた。

昨夜、布団に入ってからも、
「なんやったかなぁ」とあれこれ思いを
巡らせていたが、全くピンとくるものが
思いつかなかった。

何分ぐらい経っただろうか、ふと、
「脳の中には絶対その記憶が
あるはずやから、
思い出せないわけがない」と思った。

妻は、どうしても答えが見つけられない
難問にぶち当たった時、
夢で答えをもらえるよう、
お願いして眠るらしい。
それで、何度も普段思いつかないような
答えを得ているという。

そのことを思い出し、
「そうか、脳の中に絶対記憶があるわけやから、
脳にお願いしてみよう」などと思いながら、
うつらうつらとしてきた時だった。

なんの前触れもなく、突然その言葉が
ストンと降ってきた。
何の背景もなく、その言葉だけが
突然、頭の中にポツンと現れたのだ。

お・か・き

そうや!
私は彼を「おかき」と呼んでいた。
ちょっとビックリして、興奮してしまった。

そして、それまでぼんやりとしていた
彼の(中一の時の)顔まで、
鮮明に思い出したよ。

こんなことってあるねんな。
とても不思議な体験だった。





2019.8.21

EDMAR CASTANEDA
meets YAMANDU COSTA


一昨年12月、上原ひろみとの
スーパーデュオを聴かせてくれた
コロンビア生まれのハープ奏者、
エドマール・カスタネーダ。
そして、昨年11月あまりの凄さに、
手の平がしびれるほど拍手を
してしまった、ブラジルのギタリスト、
ヤマンドゥ・コスタ。
このふたりのデュオがあると聞いて、
聴きに行かないわけがない。

「エドマール・カスタネーダ meets
ヤマンドゥ・コスタ」。
ブルーノート東京3日間公演の
2日目、その2nd show を観てきた。

期待通り素晴らしいライヴだった。
エドマールも素晴らしかったけど、
私はやはり、ヤマンドゥのギターにしびれたね。

昨年同様、今夜も宇宙的なプレイで、
演奏中のヤマンドゥは、
完全にあっちの世界(どっち?)に
行っているように見えた。
恍惚というのか、
忘我というのか、
没我というのか、
そんな表情で、ギターの指板など、
全くと言ってよいほどほとんど見ない。
そして、ゆるゆるに構えたギター。
素人が真似をしたら、
ギターを落としそうな持ち方だ。

演奏中もマメにレバーを動かして、
キーの調整をするエドマール。
しっかり、この世にステイしていなければ、
あんなややこしいことはできないのではないか。
エドマールを「地に足の着いた」と見るならば、
ヤマンドゥは、まさに「宇宙に浮かんで」
ギターを弾いている。
不安定に抱えたギターは、
無重力状態で浮いているかのようにも見えた。
特にソロの曲が凄まじかった。

ギターは、マイクで拾っているだけに
見えたのだが、あんな風に動きながら
弾くと、マイクとの距離が変化するので、
音が安定しないはずなのに、
どうして安定した出音なのだろうと
思っていた。
終演後、ステージ前にギターを見に行ったら、
ショルダー部のサウンドホールから、
ケーブルが出ていた。





ボディの中にマイクを仕込んで、
このモニター用のサウンドホールから、
ケーブルを出していたのだな。


美しい7弦ギター

ヤマンドゥの足元に貼られていたセットリスト。



読みにくいのだけど、たぶん、
Porro
Santa Morena
Our Spanish Love Song
Edmar - For Jaco
? (読めない) - Yamandu & Edmar
Yamandu - El Negro Del Blanco
Drume Negrita
Samba Pro Rafa
Sonrisas
と書いてあるように見える。
実際は、エドマールのソロ(4曲目)に続いて、
ヤマンドゥがソロを演ったし、
エドマールのソロ曲は、"For Jaco" とは
違う曲だったような気がするし
この通りだったのかどうか分からない。
3曲目は、確かに
"Our Spanish Love Song"だった。
(チャーリー・ヘイデンの曲)
これは、演ったことのある曲だし、
エドマールが曲紹介をしたので間違いない。

アンコール入れて70分あまり。
あっという間だった。
最後は、スタンディング・オベイション。

ヤマンドゥ、また来日してや!


[ MEMBERS ]
Edmar Castaneda (harp)
Yamandu Costa (g)

@ Blue Note Tokyo
2nd show




[ 関連エントリー ]
2017.9.28 当選!上原ひろみ×エドマール・カスタネーダ スペシャル・イベント
2017.12.8 上原ひろみ & エドマール・カスタネダ LIVE IN JAPAN TOUR 2017
2017.12.13 続・上原ひろみ & エドマール・カスタネダ LIVE IN JAPAN TOUR 2017
2018.11.3 YAMANDU COSTA ヤマンドゥ・コスタの神業



(2019.8.29 追記)
ブルーノートの LIVE REPORTS より、
下記は、私が観た前日(8月20日) 2ndショーのセトリ。

[ SETLIST ]
1. PORRO
2. SANTA MORENA
3. OUR SPANISH LOVE SONG
4. FOR JACO
5. PULADINHO
6. EL NEGRO DEL BLANCO
7. DRUME NEGRITA
8. SAMBA PRO RAFA
EC. SONRISAS

読めなかった曲は、同じ曲だとしたら、
"PULADINHO" だけど、どう見ても
そうは見えないので別の曲かな。





2019.8.22

カーマイン・ストリート・ギター
CARMINE STREET GUITARS


日本語には「精魂を込める」という言葉があるが、
日本人の物作りが世界に評価されてきたのは、
まさに「魂」を込めて作ってきたからだろう。
いや、正確に言うと魂を込めて仕事をし、
そのモノ自体にに魂を吹き込んできたのだ。
しかし、魂を吹き込めるのは、日本人だけじゃない。

今日観た映画は、アメリカのギター職人、
リック・ケリーのドキュメンタリー。
リックは、NYのグリニッジ・ヴィレッジにある、
「カーマイン・ストリート・ギター」という
ギターショップで携帯電話もパソコンも
持たずにギターを作り続けている。
リックのギターの材料は、
ニューヨークの建物の廃材。
この20年、廃材をギターにして、
新たな "魂" を吹き込んできたのだ。

普通ならギターに使わないだろう、
節の付いた木やハンマーで傷の付いた木なども
そのまま使う。
人の顔のしわがその人を表わすように、
ギターの傷は、ニューヨークの歴史を表わしているのだ。

映画では、リックのギターに魅了された
ギタリストが大勢登場する。
私が知っているのは、ビル・フリゼール、
マーク・リーボウ、チャーリー・セクストンぐらいだったけど。
ビル・フリゼールが弾く(ビーチボーイズの)
"Surfer Girl" がとても美しく音色も素晴らしい。
ビルが弾き終えたあと、リックが言う。
「そのギター、もっと高く売ろ。
ビル・フリーゼルが弾いたギターやからな」と。

NY に現存する最古のバー、マクソリーズ・オールド・
エール・ハウスからもらってきた廃材で作った
テレキャスターをチャーリー・セクストンが弾いた。
新品とは思えないようなまろやかなトーン。
それもそのはず、1854年に建てられた建物の
木材だ。
(チャーリー・セクストンは、80年代、
アイドル的だったような印象があるが、現在は
ボブ・ディランのバンドのギタリストだって。)
映画は、リックの一週間を追うように
構成されているけど、実際の撮影は何カ月も
かかっているんだろう。
廃材をもらってきてから、
ギターが数日で完成するはずないもんな。

リック・ケリーのこともカーマイン・ストリート・ギター
という店の名もこの映画を知るまで、
私は知らなかったのだけど、これは、
ギター好きばっかり登場する、
ギター好きのための映画だ。
リックの朴とつな人柄も良い。
ギター作りが好きで好きでしょうがないのが
伝わってくるよ。

弾いてみたいけど、弾いたら
欲しくなってしまいそうやな。
ネットで探したら、オークションで1本だけ
48万円で売りに出てた。(即決価格 58万円)
これはたぶん、廃材ではなさそうやけど。

シンディ・ヒュレッジというパンキッシュな
若いオネエチャンが、リックの弟子なのだが、
この人がまたええ味出してる。
リックの後を継いで、良いギターを作って
くれそうです。

テレキャスター万歳!





★★★★☆





2019.8.25

未来への世界地図
ハービー・山口 写真展


やっとハービー・山口さんの写真展に行ってきた。
ハービーさんのことはここに何度も書いてきた。
写真集やフォトエッセイを何冊も持っているほど、
大好きな写真家だ。
この度の写真展は、
長野県の小海町高原美術館にて
6月15日から開催されていたのだが、
今日になってしまった。
今日が、開催最終日だったので
なんとしても行こうと思ったのだ。

私には珍しく、休みの日なのに早起きして、
長野県南佐久郡小海町へ向かった。
休憩を取りながら、約3時間半で到着。
美術館に入ると、一人のおじさんが
「こんにちは」と迎えてくれた。
「こんにちは」と返したものの、どうも現地の
スタッフの方ではないような雰囲気。
そこで、はたと気が付いた。
ハービーさんご自身じゃないか。
プロフィール写真でしか、見たことが
なかったので、すぐには分からなかったのだ。
そうか、今日は写真展最終日なので
ご本人もいらっしゃってるわけだ。
こんな時、私は全くの引っ込み思案で
積極的にご挨拶したり、話しかけて行ったり
することが出来ない。
遠くから見ているだけで、満足してしまうタイプだ。

写真は、ハービーさんが20歳の頃写したものから、
ロンドンでの写真、90年代の代官山アパート、
最近小海町で撮ったものまで、50年の
キャリから、選ばれたもの。
多くの写真は、ハービーファンなら、
なじみのあるものだが、やはり大きく、
プリントされたものを見るのは写真集とは違う。



写真を見ていると、ハービーさんが
やはり写真展を見に来ているお客さんと
歩いてきた。
ハービーさんは、そのお客さんと
記念撮影をしたあと、私たち夫婦に
近づいてきて、「写真撮りましょうか」と
声をかけてくださった。
「ぜひ」と言うと、
「どの写真の前が良いですか?」と
聞いて下さったので、
「ロンドンの写真の前で」とお願いした。



右側の写真は、フォトエッセイ集
『僕の虹、君の星』の表紙にもなっている写真。
私は、ちょっと緊張して、顔がこわばってる。
ハービーさんは、なんと名刺までくださった。
名刺には自宅住所はなかったが、
どこに住んでいるかも教えてくださった。

一通り写真を見終えたとき、
ハービーさんが、
「一緒にレストランへ行きませんか?」と
再び、声をかけてくださった。
私は、ホントに初対面の人が苦手なのだが、
そうそうある機会ではないので、
ご一緒することにした。
ハービーさん、私たちの他に8人の方が、
同席となった。

以前、ハービーさんの本で、
ハービーさんは写真展に来た
見知らぬお客さん同士を紹介し、
結び付けるのが好き、というようなことを
読んだことがあった。
前述のように私は見知らぬ人が
苦手なので、そういうのあんまり
望まないな、と本を読んだ時には、
思った覚えがあるのだが、
気が付いたら、そういうハービーさんの
ペースに巻き込まれていた。

ハービーさんは、食事中も色んな
エピソードを話してくださった。
本で読んで知っていたこともあったけど、
直接ご本人の口から聴けるのは、
貴重な機会だ。

そして、13:30からギャラリートークを
催すので、時間があれば、
参加していってください、と言われた。

その場で分かったことなのだが、
もともと今日は、ハービーさんが来る
予定ではなかったのだという。
美術館のウェブサイトをチェックしていたが、
数日、ハービーさんが来場し、
ギャラリートークを催す日は書いてあったけど、
確かに今日のギャラリートークのことは書いていなかった。
なんでも数日前に急遽決まったことだという。

実は、7月21日の日曜日にこの写真展を
観に行く予定にしていたのだが、
薬の副作用で、前日から体中に発疹が出て、
痒みがひどかったため、取りやめにしたことがあった。
あの日に行っていたら、ハービーさんに
お会いすることも叶わなかったわけだ。

13:30からのギャラりートークは
(レストランの料理が遅かったために)、
5分ほど押して始まった。
適度にオヤジギャグを交えながらの
ハービーさんのトーク。

ハービーさんの代表作の一枚でもある、
1980年、ロンドンの地下鉄で偶然会った
ジョー・ストラマー(The Clash)を
撮った写真の前で、その時の様子や、
ブレイクする前、ルームメイトだった
ボーイ・ジョージ(Culture Club)との思い出、
福山雅治、布袋寅泰らとのエピソードなど、
たっぷり、90分も話してくださった。


ジョー・ストラマーの地下鉄内の写真の前でトークするハービーさん

そのあと、その場にいた者全員で
屋外に出て、ハービーさんに写真を
撮ってもらうというおまけまで付いてきた。
どこかで私の写っている写真が見られるかもしれない。

ハービーさんは、本を読んで私が抱いていた
イメージそのままの人。
とても、優しい表情なのに、
なぜ写真を撮るのかへの想いは
とても純粋で熱い。
そして、過去の経験を大切にしながらも、
未来に向かって今を生きる人だった。

私の写真に足りないものがよく分かった。


[ 関連エントリー ]
2016.11.2 雲の上はいつも青空 Scene2
2016.11.29 僕の虹、君の星― ときめきと切なさの21の物語
2017.5.25 良い写真とは? 撮る人が心に刻む108のことば
2017.6.23 LONDON - chasing the dream
2017.7.22 雲の上はいつも青空
2017.7.28 HOPE 311 陽、また昇る
2019.5.29 新編 代官山17番地 ハービー・山口





2019.8.26

ソウルマニア

高校の一つ上の先輩に誘われ、
6月に塩崎容正さん(ギタリスト)の
カルテットのライブを聴きに行った。
その日のエントリーにも書いたけど、
塩崎さんは、私の高校の先輩。
9歳も上なので、その日が初対面だったのだけど。

今日は、再び塩崎さんのライヴへ。
「ソウルマニア」という名のバンドで、
70〜90年代の Black Music を演るという。
そうなると、きっと私の好きな曲も
演奏されるだろうと思い、楽しみにしていた。

女性ツイン・ヴォーカルに
4リズム+サックスという編成。
サックスには、サザンオールスターズや
クリエイション、柳ジョージ、上田正樹、
石田長生、福山雅治、角松敏生
吉田拓郎、中森明菜、浜田省吾、
小泉今日子、沢田研二などなどのサポート、
レコーディングに参加してきた
包国充(かねくに みつる)さん。
ホントにこの人の名前はよく見るもんね。

曲は、"Englishman in New York" (Sting)、
"Getaway" (Earth Wind & Fire)、
"Where is the Love" (R. Flack & D. Hathaway)、
"Birdland" (Manhattan Transfer)、
"Heal The World" (Michael Jackson)、
"Ob-La-Di, Ob-La-Da" (The Beatles)、
"Strasbourg Saint Denis" (Roy Hargrove)
などのほか、聴いたことあるけど
タイトル失念の Joe Sample や Ivan Lins、
Stevie Wonder の曲など ほぼほぼドンピシャ。
アンコールは、チャップリンの "Smile"。

やっぱり、バンドはええなぁ。




[ MEMBERS ]
山下由紀子 (vocal)
内田ゆう (vocal)
包国充 (sax & flute)
塩崎容正 (guitar)
小畑智史 (piano)
木村和夫 (bass)
笹井新介 (drums)

@ GINZA Lounge ZERO(銀座)





2019.8.27

1970年、二十歳の憧憬
ハービー・山口写真集


一昨日、ハービー・山口さんの写真展に行き、
ご本人にお会いすることができた。
ギャラリートークでは、数枚の写真について、
その思いや撮影時のエピソードなど、
直接お話を聞くことが出来た。



その中の1枚にハービーさんが、
20歳の時に撮った近所の中学生の
少女の写真があった。
公園で、バレーボールをする少女を写したものだが、
写真展に展示されていた写真には、
ボールは写っていなかった。
(その写真だけでは、バレーボールを
していたことは分からない。)
カメラを構えるハービーさんに
ボールが当たりそうになった時、
彼女は、ハービーさんを心配するとても優しい
眼差しをしたのだという。
ハービーさんは、その目に釘付けになったが、
ボールをよけるためにシャッターを切ることが出来なかった。

子供の頃、病気のためにいじめられたり、
仲間にいれてもらえない、つらい思いをした彼は、
他人からそんな目で見られたことがなかった。
人間って、こんなに優しい眼差しで
人を見ることがあるんだということに
衝撃を受けた彼は、
人々の中のそんな瞳の輝きを
撮り続けようと決意したという。

彼女の写真は、写真集で何枚か見たことが
あったのだけど、その話を聞いて、写真集
『1970年、二十歳の憧憬』を買わなきゃと思った。



「1969〜73年に撮影した」とあるので、
ハービーさんが学生時代、19歳から
23歳の頃に撮った写真を集めたものだ。

写真集の1枚目は、彼女がバレーボールを
サーブ(レシーブ?)し、まさにボールが、
カメラに向かってくる写真だった。

ページをめくると、すでに49年前から、
ハービーさんだと分かる写真があることに驚いた。

1970年ごろの学生デモの写真を撮りながら、
自分が何者かを模索していたハービーさんは、
当時を振り返り、こう書いている。

「僕はいつか世界に向けて旅立ち、
自己の確立と世界との連携を
目指すことが必要だと思い始めるのだった。」

「自己の確立」と「世界との連携」。

彼は、カメラを持って単身ロンドンにわたり、
ハービー山口として確立し、
そして、世界と繋がった。

自己を確立するだけでは足りないんだ。
世界と連携してこそ、人は人として、
世界における「何者か」になりうるんだ。


アマゾンのレビューには、なんと
バレーボールの少女からのメッセージがあった。
ギャラリートークでハービーさんは、言った。
「それを見つけて、彼女に連絡とりますか?
(あなたなら)どうしますか?
さて、どうしたでしょう。
この続きは、次回のギャラリートークで」。

え〜〜!!


この写真集は、現在、中古本でしか手に入らない。
2010年の発行時、3000円(税抜)だったものが、
先日、ハービーさんご本人から聞いた話では、
一時、新品が8万円という値が付いていたらしい。
今は落ち着いているようで、新品でも 7980円。
私は 2665円(税込)の中古本を注文したのだが、
送られてきたものは、非常に状態の良いもので
ラッキーだった。





2019.8.28

43年ぶり−3
不思議な偶然編


10日前のこと。
中学1年生の時の
仲の良かったクラスメートのO君が、
このウェブサイトを発見して、
メールを送ってきてくれた。(その日のエントリー)
なんと43年と数カ月ぶりだった。

それから、何度かメールのやり取りをして
お互いの情報を交換しているのだが、
いくつかの不思議な偶然が
あらわになり驚いている。

まず。
私の父は、大学の事務で働いていたのだが、
彼の5歳上のお姉さんはその大学の卒業生だった。
彼女は、高校もその大学の付属校に
行っていたので、私はO君から、
中学時代にその話は聞いただろうけど、
覚えていなかったし、その後、お姉さんが
大学もその大学に進学されたかどうかは、
知る由もない。
いや、それだけならそれほど驚きはしない。
彼女は、大学の同窓会の会長をしていて、
昨年12月の同窓会のイベントで、
私の父に会い、「息子さん(私ね)と弟が
中学校でクラスメートだったんです」と
挨拶をされたのだという。
父は、「息子は東京で元気にしています」と
答えたらしいのだが、その話を
O君がお姉さんから聞いたのは、
10日前、私にメールを送った数日あとだった。
(ちなみに、私は父から何も聞いていない。)

そのタイミングも凄いし、
お姉さんと父が、数カ月前に接触していた
というだけでも驚きだが、
偶然はそれだけではない。

彼の娘さん(29歳)が、私の家から
歩いて10分ほどのところに住んでいる。
これまたびっくりだ。

まだある。
私は、1986年から93年まで、大阪の
「八戸(やえ)ノ里」というところに住んでいたが、
彼の奥さんの実家がその街にあり、
私が住んでいた当時、彼は結婚前で
しょっちゅう「八戸ノ里」に行っていたという。
もしかしたら、すれ違っていてもおかしくない。

事実は、小説より奇なり。
It's a small world である。

そして来月、彼の東京出張の際、
いよいよ再会することになった。
なぜか、ちょっと緊張している。





2019.8.29

LARRY CARLTON
with special guest RICHARD BONA

ラリー・カールトンとリチャード・ボナの共演。
ちょっと意外な組み合わせにも感じたが、
世界初の共演だという。
ツアーは、8月22日にスタートしており、
すでに福岡、大阪、札幌、名古屋、
静岡の公演を終え、今日から5日間の
東京公演だ。
その初日、2ndショーを観てきた。



いやぁ〜素晴らしかったなぁ。
カールトンはもちろん、バンド全員良かった。
そして、やはりリチャード・ボナ。
ボナは、ずい分久しぶりなのだけど、
ちょっと丸くなったかな。
たくさん一流のベーシストを観ているけど、
この人のベースは、その中でも特にスゴイ。
音が立ってる。
なんであんなに音が「立って」聞こえるんやろ。
「立ってる」って表現が正しいのかどうか分らんけど。
奏法、楽器、音作りもあるやろけど、
それだけではないような気がする。
彼ならどんなベースを弾いても
ボナの音がするんちゃうやろか。
今日のベースは、5弦だったが、
フォデラではないように見えた。

途中、ボナのソロコーナーがあった。
ベースで弾き語り。
フランス語っぽかった。
これが、またスゴイ。
あんなこと出来る人、世界で一人だけだろう。
意外にも中音域の歌声は、
スティングに似ていると思った。
顔は、もうほとんどコロッケの芸のようだ。

カールトンは、"あの" Gibson ES-335。



席が前から4列目の中央あたりで、
ギターアンプの音もダイレクトに聞こえていたけど、
なんというか、ちょっと固いというのかな。
今日はあんまりええ音やなぁとは
思えへんかった。
昨年2月の公演では、335のことを
「尋常じゃない貫禄で、
もう神々しいとさえ感じた」まで
書いているんやけどなぁ。
前半、何度か右手が思うようにならなかったのか
顔をしかめて、右手を振るしぐさをしたのは
ちょっと気になった。

"(It Was) Only Yesterday" が聴けたのは
嬉しかったな。
ほかに "Smiles and Smiles To Go" など。

アンコールでは、短めに松本孝弘の
"#1090"(たぶん)のあと、"Room 335"。
後半のボナとカールトンの掛け合いが、
素晴らしくて感動してしまった。
平和です。


[ MEMBERS ]
Larry Carlton (g)
Richard Bona (b,vo)
Paul Weimar (sax)
Ruslan Sirota (key)
Gene Coye (ds)

@ Blue Note Tokyo
2nd show




カールトンの足元



[ Larry Carlton 関連エントリー ]
2009.4.18 FOURPLAY
2010.9.4 東京JAZZ
2011.11.3 Baked Potato Super Live!
2012.7.28 LARRY CARLTON QUARTET
2013.9.8 TOKYO JAZZ 〜 JAZZ HERITAGE 〜
2014.2.28 Larry Carlton & David T. Walker
2015.2.1 LARRY CARLTON& STEVE LUKATHER
2018.2.6 LARRY CARLTON "The Greatest Hits"
2018.2.15 引越しに想う 4― シングル・レコード ―

[ Richard Bona 関連エントリー ]
2011.11.18 JACO PASTORIUS BIG BAND
2013.12.1 RAUL MIDON & RICHARD BONA


(2019.8.30 追記)
ブルーノートの LIVE REPORTS より。
[ SETLIST ] 2019.8.29 - 2nd show

1. Sham Time
2. Oui Oui Si
3. High Steppin’
4. Smiles and Smiles To Go
5. Please Don’T Stop
6. Eyand (Richard Bona Solo)
7. (It Was) Only Yesterday
8. Burnable
9. Fannie Mae
EC1. #1090 Thousand Dreams
EC2. Room 335





2019.8.31

TOKYO JAZZ 2019

東京JAZZは、何年もの間、
有楽町の国際フォーラムが会場だったけど、
2017年からNHKホールに変わった。
国際フォーラムの方が好きだったんだけどな。
駅から近いし。

3月にブルーノートで観た、
アヴィシャイ・コーエン・トリオ
が、出演するので、
もう一度観たくて、今日の夜の部に行ってきた。
ピアノは、3月と同じエルチン・シリノフで、
ドラムは、ノーム・ダヴィドではなく、マーク・ジュリアナ。
もう一組は、チック・コリア・アコースティック・バンド。
メンバーは、ジョン・パティトゥッチとデイヴ・ウェックルだ。

ふた組ともピアノ・トリオ。
同じジャズでも全く違うタイプの音楽、
違うタイプのピアノ、ベース、ドラム。
とても充実していた2組のステージだったと思う。

トップは、アヴィシャイ・コーエン・トリオ。
3月にも思ったけれど、この人は色っぽい。
そして、なんだろう、新しい感じがする、
美しい音楽だ。

続いて、チック・コリアのトリオ。
チックは登場するや否や、会場の観客をスマホで撮影。
そして、1曲目イントロから観客に歌わせ、
巻き込んで行く。
「マイルスに捧げる」と言って、
"On Green Dolphin Street"だ。

ふた組ともとても素晴らしい演奏だったのだが、
今日は私の調子が悪く、どうにもこうにも
眠たくて仕方がなかった。
それぞれ、まともに起きて聴けたのは、
半分もなかったんじゃないかな。
あとはずっと、うつらうつらしながらという
もったいないことになってしまった。

アヴィシャイ・コーエン・トリオは60分強、
チック・コリア・アコースティック・バンドは、
アンコール("Spain"!)を入れて、
90分ぐらい。
"Spain"でも、観客参加。
YouTube で観たことがあったけど、
実際にその場で参加するのは楽しい。

以前の東京JAZZは、3組出演だったが、
今日は、2組だけの出演なので
それぞれたっぷり聴くことが出来た。
(半分寝ながらだったけど。)

東京JAZZ は、毎年8月の終わりから
9月の頭に開催されているのだが、
来年は、オリンピックの影響だろうか、
5月開催だそうだ。


[ MEMBERS ]
Avishai Cohen Trio:
 Avishai Cohen (b)
 Mark Guiliana (ds)
 Elchin Shirinov (p)

The Chick Corea Akoustic Band:
 Chick Corea (p)
 John Patitucci (b)
 Dave Weckl (ds)

@ NHKホール





ひとりごと