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 2017年 MUSIC
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2017.1.4

Emily Elbert

YouTube で、偶然発見したシンガー、
Emily Elbert。

Emily Elbert - What's Going On

ええなぁ。
好きやなぁ〜、こういう感じ。

ギターは、Magneto Guitars の
T-WAVE というモデルで、一時、
私の欲しいものリストに入っていたギター。
フランス人のルシアー(弦楽器製作家)による設計で、
Made in Japan だ。

それはさておき、
Emily Elbert のことを調べてみると、
アメリカのシンガー・ソングライターで、現在28歳。
"What's Going On" の動画では
見ようによっては幼くも見えるが、
昨年2月にアップされているので、
26〜27歳の時のものと思われる。
本国では、CD を数枚リリースしている。
日本では輸入盤か配信で購入できるので、
オリジナル曲も聴いてみようと思う。

ほかにもいくつか動画を観たけど、
歌も声もギターもよろしい。
来日しないかなぁ。





2017.1.9

MARCUS MILLER
マーカス・ミラー


昨年 9月に続いて、早くも来日のマーカス。
9月は、"Blue Note JAZZ FESTIVAL" への
出演がメインだったようで、
クラブ公演は、1日(2公演)のみだったが、
今回は 1月 7日から 11日まで、
5日間(10公演)だ。

今日は、その 3日目、ちょうど中日(なかび)の
2nd show を観てきた。
昨年の公演時に、「このメンバーで
ライヴ・アルバムを出して欲しい」と書いたが、
嬉しいことに同じメンバーでの来日だ。

1曲目は "Run For Cover"、
2曲目は 久しぶりにライヴで聴く"Panther"。
2曲とも、新しいアレンジが施されている。

続いて、ここでスペシャル・ゲストのベーシストと
紹介して、日野賢治(日野皓正の息子ね)を
ステージに招き入れた。

開演前、ステージに ATELIER Z (日本のベース・
メーカー)らしきベースが置いてあったので、
不思議に思っていたのだが、
日野賢治のベースだったのだ。

そして、1981年のマイルスとの来日時、
この子供向けのようなシンプルなメロディが、
毎晩マジックのようだった(と言っていたと思う)
という思い出話をしての "Jean Pierre"。

続いて、"Slippin' Into Darkness"。

本編ラストは、またまた、マイルスとの曲、
"Tutu"。

そして、アンコールは、"Blast!"。

日野賢治は、3曲目以降、出ずっぱり。
マーカスのサポート的に弾いたり、
ソロを取ったり、マーカスとベース・バトルを
したりと楽しませてくれた。

アンコールの "Blast!" で(あれ?"Tutu" だったかな)
マーカスが、もう一人ベースのゲストがいると
ステージに招いたのが、村田隆行。
この人のこと知らなかったのだけど、
一時、日野賢治に師事していたようで、
ご本人がインスタグラムに
「大切な2人の先生と一緒に今夜は
演奏させてもらえました」とアップしているので、
言ってみればマーカス・チルドレン的な
人なんでしょうね。

残念ながら、登場して間もなく、
2弦(5弦ベースの)が切れるという
アクシデントに見舞われ、
本人も悔しかったのではないやろか。
ベースは、Warwick。

それにしても、マーカス、日野賢治、村田隆行と
3人のベーシストがステージにいたわけだが、
楽器・機材の違いか、弾き方の違いか、
マーカスの音は、別格だったね。
太いというか、音圧があるというかね。

マーカスは、今日は Fender のジャズベ(4弦)
1本のみ。
ステージには、バスクラ、ゲンブリ("B's River" で
使われる民族楽器)も用意されていたが、使わず。

アンコールを入れて 80分。
楽しい、ええライヴでした。

そうそう、マーカスが「Pineapple Pen」と
ピコ太郎のネタで笑いを取っていたよ。


[ MEMBERS ]
Marcus Miller / マーカス・ミラー (b)
Alex Han / アレックス・ハン (sax)
Marquis Hill / マーキス・ヒル (tp)
Alex Bailey / アレックス・ベイリー (ds)
Caleb McCampbell / カレブ・マッキャンベル (key)
Guest : 日野賢治 (b), 村田隆行 (b)

@ Blue Note Tokyo
2nd Show







2017.1.12

CHARLES LLOYD & THE MARVELS
featuring BILL FRISELL
with REUBEN ROGERS & ERIC HARLAND


「CHARLES LLOYD & THE MARVELS」という
名義のライヴだったが、実はチャールス・ロイドの
ことは知らなかった。
チャールス・ロイドは、1950年代から活動する
ジャズ界のレジェンドの一人なのに。
まだまだ不勉強です。

このライヴに行こうと思ったのは、
ギターのビル・フリゼール。
死ぬまでに一度は観ておきたいアーティスト・
リストの一人だった。

ビルのこともそんなに詳しいわけではないけど、
私のビルの印象は、ギターはテレキャスターで、
あんまり ジャズ・ギタリストっぽくなく、
カントリーやアメリカン・ルーツ・ミュージックの
の匂いがするギタリストだ。

今夜のギターも、Bigsby を搭載した
黒いテレキャスター。
ヘッドのロゴが読めず、確認は出来なかったけど、
J.W.Black のギターのようだ
( J.W.Black は、元フェンダー・カスタム・ショップの
マスタービルダーが自身の名前で始めたブランド。)


終演後のステージ

アンプの前に UFO キャッチャーで取るような小さな
ぬいぐるみ(トナカイに見えた)が、
いくつか置いてあったが、あれは何やろな。
写真の手前は、結構な数のエフェクター。

さて、ライヴの方は、1曲目は、
やや静かな感じで始まったのだが、
ブルースあり、R&Bっぽいものあり、
カリプソ風ありで、終わってみると
アンコールを入れて 100分以上!
特に本編最後の曲が圧巻でした。

チャールス・ロイド は、もうすぐ(3月で)
79歳らしいが、元気そうで、
ライヴを本当に楽しんでいるように見えた。
60年のキャリアというから、もう生きる伝説やな。

ビル・フリゼールは、キーボードがいない分、
エフェクターも多用し、パッド的な音を出したり、
バグパイプかと思うような音を出したり、
リバースのサンプリングを使ったりと、
職人やなぁ〜というプレイがいっぱいだった。

ビルのソロを聴いているチャールスの
嬉しそうな顔が非常に印象的。

ビル(65歳)よりやや若手となる、ベースの
ルーベン・ロジャース(42歳)は、
ウッド・ベースではなくエレベ(Fender
Precision Bass)で、ちょっとロックな音に感じた。

ドラムのエリック・ハーランドは、38歳。
この人のドラム、良かった〜。
素晴らしい。
3月には、自身のカルテットでも来日の予定あり。
う〜む、悩ましい。


[ MEMBERS ]
Charles Lloyd / チャールス・ロイド (sax, fl)
Bill Frisell / ビル・フリゼール (g)
Reuben Rogers / ルーベン・ロジャース (b)
Eric Harland / エリック・ハーランド (ds)

@ Blue Note Tokyo
2nd Show







2017.1.17

レイク・ストリート・ダイヴ
LAKE STREET DIVE


アメリカン・ミュージックのオイシイとこどりの
ようなバンド、レイク・ストリート・ダイヴの
ライヴに行ってきた。

あんまり良く知らなくて、YouTube で
数曲聴いて観たくなって行ったのだけど、
ああ、まさにこういうのを
「キュートでポップ」というのやろな。
おまけに適度にファンキー、適度にロック。
大好きです。こういうの。

ヴォーカル、ギター&トランペット、ベース、
ドラムの4人編成で、ギタリストがトランペットを
吹く曲では、コード楽器がない状態なのに、
サウンドに物足りなさを感じさせない。
ヴォーカル以外の3人もバック・コーラスをし、
そのハーモニーが美しいということもあるが、
コーラスがない部分(歌とベースとドラムだけ)でも
不思議とコード感の不足を感じなかった。

彼らなら、サポートのキーボード・プレイヤーを
入れることは簡単だろう。
だが、あえて4人のみの音で勝負することを
選択しているように感じた。
潔いな。

2004年の結成なので、それなりのキャリアだが、
ブレイクのきっかけは、YouTube にアップした
"I Want You Back"(ジャクソン5のカヴァー)らしい。
ボストンの街角で撮られたこの動画が、
400万回の再生を記録した。
前述のコード楽器なしの演奏をぜひ聴いていただきたい。

Lake Street Dive Plays
"I Want You Back" On a Boston Sidewalk
"Rich Girl"

"Rich Girl は、ホール&オーツの曲だが、
今日のライヴの中でも、ホール&オーツを
思い起こさせる場面があった。

レイチェル・プライスのヴォーカルは、
パンチもあるし、声にヴォリュームもあるし、
ちょっとクロっぽいところもあり良い。

ギターとトランペットのマイケル “マックダック”
オルソンは、蝶ネクタイに黒メガネといういでたちで、
ステージの3分の1ぐらいの曲でギターを
持たずにトランペットを吹いたが、
ギターの片手間にトランペットも吹きますという
域を軽く超えていたね。
このトランペットが、このバンドに
良い彩りを添えている。

ベースのブリジット・カラブリースは、
名前からも分かる通り女性。
この音楽でエレキ・ベースではなく、
ウッド・ベースというのも、このバンドの
ユニークさの一つだと思う。
そして、ウッド・ベースで結構、
ブイブイ演るのですよ、このオネエチャン。

ドラムのマイケル・カラブリースは、
1部でリードヴォーカルもとった。
数曲でハイハットを叩かずに右手でタンバリンを
振りながら、左手でドラム。
最近、こういうスタイル他の誰かも演ってたけど、
タンバリンの音が、このバンドには合う。

アンコールは、"I Want You Back" と思いきや
"Rich Girl" で来ました。

初来日で東京2日間4回公演のラスト・ショー。
彼らも日本をとっても楽しんだようで
またすぐに戻ってきたいと言ってた。
お客さんも思っていたより入っていて、
大変に盛り上がり、楽しいライヴでした。

昨日の2部のアンコールは、
"Bohemian Rhapsody" だったようで、
これもナマで聴きたかったな。

Lake Street Dive Plays "Bohemian Rhapsody"
ギターソロ部分傑作。


[ MEMBERS ]
Rachael Price (vo)
Mike "McDuck" Olson (g,tp,back vo)
Bridget Kearney (b,back vo)
Mike Calabrese (ds,cajon,back vo)

@ Blue Note Tokyo
2nd Show








2017.1.18

今年も大物来日ラッシュ!

私の「死ぬまでに一度は観ておきたい
アーティスト・リスト」は、
減っては増え、減っては増えを繰り返し、
つまりは、一向に減らない。
そりゃそうやわな。
(あ、この人も観たい!)と、観たい
アーティストは、常に増え続けるのだから。

今年も大物の来日が続く。
まず、今月30日は、Jeff Beck。
昨年11月の "THE CLASSIC ROCK AWARDS
2016" では、3曲だけその演奏を聴いたけど、
今度は、Jeff のコンサートなので
たっぷり聴ける。

そして、4月がラッシュ!
Norah Jones、Doobie Brothers、
Santana、Paul McCartney !
この Doobie、Santana、Paul を
4日間で体験するのだ。
強烈〜。


渋谷駅のポスター 2017.1.12

6月には、Sting !


表参道駅のポスター 2017.1.17

Doobie、Santana、Sting は、
それぞれ好きな曲が数曲ずつあるけど、
コンサートは初体験。
「死ぬまでに一度は観ておきたい
アーティスト」なのだ。
楽しみ。





2017.1.21

本田雅人
スペシャル ・フィーチャリング
和泉宏隆

今日は、友人 A ちゃんの招待で
本田雅人のライヴに行ってきた。
一昨年に「本田雅人 B.B.STATION」のライヴを
観て以来、1年半ぶりの本田雅人。

バックの3人(Key, B, Dr)は、
3人とも20代という若手を起用。
(本田は、私と同じ1962年生まれ。54歳。)
残念ながら、ギターレス。

スペシャル・フィーチャーとして、
和泉宏隆 をゲストに迎えてのライヴ。
本田と和泉は、1990年代に「T-SQUARE」に
在籍していた。
いわば同窓会的なライヴでもあったわけだが、
なんでも、昨年11月に神戸のチキン・ジョージで
演ったのが楽しくて、1回で終わらせるのは
もったいない、東京でも演ろうということで
実現したらしい。

1部は、和泉抜きの4人による
ハイパーなフュージョン。

白井アキト (Key)、小栢(おがや)伸五 (B)、
山本真央樹 (Ds) の若手3人は、
初めて観る面子だったが、
フレッシュで良い。

ドラムの山本と本田は、
どうも角松敏生のバックをやっているようで、
山本のつながりで今回初めて
ベースの小栢が参加したらしい。
(山本と小栢は、「DEZOLVE」という
フュージョン・バンドをやっている。)

2部の1曲目は、本田がルーパーを
使って一人で演奏。
リズム・マシーンのパターンに乗せて、
"The Chicken" のようなコード進行で、
数回リフをハモって重ね、オケを作る。
その上で、ソロをするのだ。
このパフォーマンスは、ギターやベースでは
何人も観ているが、管楽器では初めて。
ループの音のバランスが悪く、
やや聞きづらかったのは残念。
そのあと、和泉が登場し、
ルーパーのバランスが悪かったことを
本田に伝えると、本田は、もちろん
そのことには気付いていたようなのだが、
あまり大したことではないようだったのが、
非常に印象的だった。

そのあとは、T-SQUARE 時代の
和泉の曲を中心に進んだ。
これは、当時の T-SQUARE ファンには
とても嬉しい、貴重なライヴだろうな。

と、ここまで来て、立ち見の出ている
状況の意味が分かった。

本田は、数曲で AKAI の EWI を吹いた。
和泉が言うには、リハーサルの時、
EWI の音源の設定が、全音ずれていたらしい。
それを察知した本田は、その全音のずれを
修正して吹き切ったという。

アマチュアのレベルなら、いったん、
演奏を止めて、設定を変えるだろう。
プロでも、やれる人とやれない人が
いるんとちゃうやろか。

やはり、一流の人はレベルがちゃうな。

本田、和泉の MC も面白かった。


[ MEMBERS ]
本田雅人 (Sax)
和泉宏隆 (Pf/Key)
白井アキト (Key)
小栢伸五 (B)
山本真央樹 (Ds)

@ Blues Alley Japan(目黒)







2017.1.29

Real Soul
上田正樹
デビュー45周年記念コンサート


今日は、キー坊のコンサート。
会場は、めっちゃ久しぶりの中野サンプラザ。
なんと前から2列目のセンターブロック。

とても良い席だったのだが、
やっぱり、ホールよりライヴハウスの方がいいな、
というのが率直な感想。
どうしても、ステージと客席の間に
物理的ではない距離のようなものを感じた。
なんか幾分、かしこまった感じとでもいうか。

おまけに2部で参加したギタリストの
アンプの音がデカくて、私の席が
アンプの真正面だったこともあってか、
もう耐えられないほどのバランスの悪さで、
非常に残念だった。
ギタリストの演奏自体は、悪くないんだけどね。
こういうの、今に始まったことではないので、
なんとかならんのかな。

曲目は、『River Side Blues』、
ベートーベンの『第9』、同じくベートーベンの
『月光』、ドヴォルザークの『家路』、
『Asian Side』、『悲しい色やね』、
『I've Been Working on the Railroad(線路は続くよ
どこまでも)』、『In the Midnight Hour』、
『When Something Wong With My Baby』、
『My Old Kentucky Home』、『Taxi』、
『今ある気持ち』、『We Shall Overcome』など。
2部では、ゲストとして鈴木聖美が登場。
『TAXI』、『I Wanna Be Loved By You』、
『東京Bay』の3曲だったかな。
(上記の『Taxi』と『TAXI』は、別の曲です。)

アンコールは、アイク&ティナ・ターナーの曲。
聞いたことあるけどタイトル失念。

休憩15分を入れて、2時間20分ぐらいかな。
観客の年齢層が高いためか、
最後までスタンディングはなし。
ちょっと意外。
やや淡白な印象。

前述のギタリスト 伊賀武氏は、
鈴木聖美のご主人らしい。

キー坊の言葉が印象に残った。
「ラッキーなことに45年間歌ってこれた。
ラッキーなことに歌以外の仕事をしたことがない。
ラッキーなことに日本だけじゃなく
外国でも仕事ができてる。
ラッキーなことにインドネシアでは、
レコード大賞をもらった。
日本ではもらったことないけど。」


[ MEMBERS ]
上田正樹(Vo, Gt)
堺敦生(Key)
樋沢達彦(B)
正木五朗(Dr)
Yoshie.N(Cho, Vo)
伊賀武氏(Gt)(2部のみ)
スペシャルゲスト:鈴木聖美(Vo)

@ 中野サンプラザホール







2017.1.30

ジェフ・ベック
JEFF BECK


昨日のキー坊は、デビュー45周年だったが、
今日のジェフ・ベックは、デビュー50周年!

7都市 9公演の3年振りジャパン・ツアー。
東京は、今日と明日の2日間、
東京国際フォーラムの A ホールだ。

ところが、どういうわけか私は、
武道館へ向かってしまった。(まぬけ)
九段下駅のホームに降りて、
「あっ!」と気が付いた。
大急ぎで、有楽町への最短経路を検索。
こういう時、スマホはありがたいね。

で、国際フォーラムに着いたのが、
開演時間の 19時ちょうど。
5〜6分押して始まったおかげで助かった。
焦ったわぁ。
これ、逆やったら、絶対間に合ってないよ。

席は1階の43列目。
ちょっとステージ遠い。
オペラグラス、忘れずに持って行ったよ。

席に着くと、通路をメガホンを持った
若いジンガイの雰囲気のあるオネエチャンが、
ウロウロしている。
なんやろ、撮影している人をあのメガホンで
注意するんかな?
それとも、ベックの最新アルバムのタイトルが
『Loud Hailer』(メガホンのこと)で、
ジャケットにもメガホンの絵が載っているので、
そのデモンストレーションかな?
なんて思っていた。
(ちなみにスマホの撮影はOKでした。)

客電が落ち、ギターのイントロが聞こえてきて
ジェフが登場。
ショーが始まった。

まずは、ニューアルバムの1曲目
"The Revolution Will Be Televised"。
するとメガホンを持って客席をウロウロしていた
オネエチャンがそのメガホンを使って歌いだした。
そう、彼女がニューアルバムのヴォーカル、
ロージー・ボーンズだったのだ。

歌い出してしばらく、前の方の席の人は、
客席で歌っているロージーに気が付いていないようだった。

今回は、ロージーとジミー・ホール、
2人のボーカルを従えてのツアーで、
セットリストは、ヴォーカルなしのインスト、
ロージーの歌、ジミーの歌と3つのパターンが
混在していた。

ロージーは、ジェフと演るまで
ほとんど無名だったようだが、この人中々良い。
CD で聴くよりも もっと甘い声。
甘いのにロックで、ちょっとファンキー。

そして、そのロージーと一緒にバンドを
演っているギターのカーメン・ヴァンデンバーグも
今回のツアー・メンバー。

彼女も同様にちょっと前まで無名だったわけだが、
ジェフのバンドでギターを弾くというのは、
一体どういう気分なのだろう。

可愛いルックスからは、イメージできない
結構シブいギターを弾いてた。

彼女たち2人とジェフは、なんでも
クイーンのロジャー・テイラーのバースデイ・
パーティーで知り合ったようで、
ジェフが気に入って、声をかけたらしい。

曲は、ニューアルバムから "The Revolution Will Be
Televised", "Live In The Dark", "Right Now",
"O.I.L.", "Scared For The Children" など。
古い曲は、"Freeway Jam",
"Cause We've Ended As Lovers",
"Beck's Bolero", "Goodbye Pork Pie Hat"
"A Day In The Life", "Superstition"
"Brush With The Blues" など。
アンコール2回いれて、1時間45分。
2回目のアンコールは、全員で "Goin' Down"。

印象に残ったのは、ニューアルバムのバラード、
美しい "Scared For The Children"。

ちょっと気になったこと。
ベースのロンダ・スミスが、
ステージの中央あたりに立っていて、
ドラムセットは、ステージ向かって右側に
セットされていた。
ジェフもヴォーカルの2人も演奏中、
ほとんど、ベースとドラムスの前あたりに
いるので、ステージが右半分しか
使われていないような感じ。
ジェフのペダルは、ステージ左側にあるのだが、
ペダルを踏むとまたすぐに右側に戻っていく。
私は、後部の席の右寄りだったので、
良かったが、前の方の左の人は、
ちょっと不満だったのではないやろか。
メンバー全員が、ほとんど右側にいるのだもの。

ジェフは、今年73歳。
孫みたいな年の女の子たちとバンドを組んで、
実に元気です。
この人は、進化し続けてるなぁ。

ジェフのコンサートは、1986年、2014年に
続いて3度目。
昨年の「THE CLASSIC ROCK AWARDS 2016
+ LIVE PERFORMANCE」での3曲の演奏も
含めると4度目。

ギターは、ストラトキャスターと、
1曲かな、テレキャスターを弾いた。
それと、スライドの時、四角い赤いギターを弾いた。

欲しかったマグカップは「本日分売切れ」と
なっていたので、キーホルダーとキャップを購入。




[ MEMBERS ]
ジェフ・ベック (G)
ロンダ・スミス (B)
ジョナサン・ジョセフ (Ds)
カーメン・ヴァンデンバーグ (G)
ロージー・ボーンズ (Vo)
ジミー・ホール (Vo)

@ 東京国際フォーラム ホールA




(2017.2.2 追記)
ネットでセットリストを見つけた。

[ 2017年1月30日 SETLIST ]
1.The Revolution Will Be Televised
2.Freeway Jam
3.Lonnie On The Move
4.Live In The Dark
5.The Ballad Of The Jersey Wives
6.You Know You Know
7.Morning Dew
8.A Change is Goona Come
9.Big Block
10.Cause We’ve Ended As Lovers
11.O.I.L.
12.Thugs Club
13.Scared For The Chirdren
14.Beck’s Bolero
15.Blue Wind
16.Little Brown Bird
17.Supersistetion
18.Right Now
Encore1:
19.Goodbye Pork Pie Hat
20.Brush Wish The Blues
21.A Day In The Life [The Beatles]
Encore2:
22.Going Down





2017.1.31

ジュリアン・ラージ・トリオ
JULIAN LAGE TRIO


年に何十本もライヴに行くけど、
こういう豊かで幸せな気持ちになるライヴは、
ずい分久しぶりな気がする。

新世代のジャズ・ギタリスト、
ジュリアン・ラージ。
29歳。

さっきまで、ジュリアン・ラージを観るのは
初めてだと思っていたけど、プロフィールにあった
「15歳の時にヴィブラフォン奏者ゲイリー・
バートンのバンドでレコーディング・デビュー」
という文章を読んで、(待てよ)と思った。

調べてみると2005年の「東京JAZZ」で観た、
ゲイリー・バートンのバンドのギターが
ジュリアンだった。
あの時、ジュリアンは、なんと17歳だった。
若いギタリストだったという印象はあるけど、
プレイのことは何も覚えていない。

約12年ぶりのジュリアン。
先ほども書いたように、ホントに幸福な
時を過ごせた、素晴らしいライヴだった。

ハービー・ハンコックは、
「ジュリアンは心と意思と魂でプレイする。
こんなに若いのに、いつそれを学んだのか」と
驚嘆したというが、私も50歳を過ぎて、
まさか、20代の若造(失礼)のギターで
泣くとは思わなかった。
1時間ちょっとのショーで、3曲も泣いたよ。

実は、ジュリアンの CD は、聴いたことがない。
1枚ぐらい持ってるんちゃうかと思っていたけど、
1枚も持っていなかった。
それで、このライヴにも行こうかどうしようか
ずい分迷っていた。
で、なんか行くことにしたんやけど、大正解。

ギターは、テレキャスター。
先日観たビル・フリゼールも、
テレキャスだったけど、続けて見ると
欲しくなるねぇ。
以前は、テレキャスター、テレキャスター・タイプ
合わせて、5本も持ってたけど、
今は1本も手元にないもの。

ジャズというと、フロント・ピックアップで
弾く印象があったけど、ジュリアンは、
リア・ピックアップで弾いているようだった。
(YouTube でいくつかの動画を確認したが、
センターで弾いているので、
もしかしたらセンターだったのかも。)
このトーンがまた素晴らしい。
テレキャス万歳。

ビル・フリーゼルにも通じる、
アメリカの良心というか、カントリーの
匂いぷんぷんなのだが、
ジュリアンのプレイには、
言葉に出来ない何かがあった。

ハービー・ハンコックに、
「心と意思と魂でプレイする」と
言わせたそれかも知れない。

こんなに良いと思っていなかったので、
ちょっと良い意味で期待を裏切られたよ。
バンドの一体感も素晴らしかったなぁ。

すぐ近くの席に、井上銘君(ギタリスト)が
やってきた。
銘君のお父さんとは、何度も話しているので、
思わず「銘君」と声をかけてしまった。
彼のライヴは、何度も観に行っているけど、
個人的に話したことなどないのに、
「堤さんですよね」と
私の名前を憶えていてくれた。
感激。


[ MEMBER ]
Julian Lage (g)
Jorge Roeder (b)
Eric Doob (ds)

@ Cotton Club




大好きなマーティン・テイラーとのデュオ
Martin Taylor and Julian Lage - "Some Day My Prince Will Come"






2017.2.8

鳥山雄司 feat. PYRAMID
LIVE 3×5
Special Guest: 安藤正容


「PYRAMID」は、鳥山雄司(G)、
神保彰(Dr)、和泉宏隆(Key)のベテラン3人
(慶応大学時代のバンド仲間らしい)が、
組んだバンドで、今までに3枚の CD を
リリースしている。

「PYRAMID」のライヴは、以前に一度 観たことが
あったので、いつだったかなと記録を見てみると、
なんと 2006年7月25日(@SHIBUYA-AX)。
えぇ〜10年以上も前?
信じられへん。

そらぁ、年取るなぁ・・・しみじみ。

3枚目の CD が出たのが2011年で、しばらく
活動している風ではなかったと思うのだが、
今日のライヴは、「鳥山 feat. PYRAMID」と
なっていた。
表題にある「3×5」は昨年発売された
鳥山さんのソロ・アルバムのタイトル。
CD リリース記念ライヴということで、
ニュー・アルバムの曲を PYRAMID の面子で
演奏するという趣向だった。

そのアルバムは聴かずにライヴに臨んだのだが、
ちょっと上品というか、お行儀の良い演奏で、
スリルには欠けた印象。
鳥山さんのギターは、Sadowsky の
(たぶん)Jimmy Bruno モデル。
ガット・ギターを弾いた、
ラテンな "Louisa" という曲と
弾きながら泣きそうになると本人が言っていた
"Solitaire" が良かった。
その他、ニュー・アルバムから
"Thank you 36"、"Etude for over 50's" など。

後半、スペシャル・ゲストとして、
T-SQUARE の安藤正容 登場。

安藤さんを観るのは初めてとちゃうかな。
SQUARE も T-SQUARE になってからも
ライヴを観たことがない。
ちょっとポップすぎる曲調が、
あまり好みに合わず、聴いてこなかった。
そんなわけで たくさん知らないのだけど、
安藤さんの書いたギターの曲には、
好きな曲もある。

高校3年生の頃(1980年)、放映された
三浦友和主演のテレビドラマ『突然の明日』の
テーマ曲、"Tomorrow's Affair"
ドラマは、毎週観ていたわけではないが、
偶然耳にしたそのメロディが気に入り、
シングル盤を買ったような気がする。

閑話休題。
安藤さんが入ると、演奏がスリリングに
なったような気がした。
安藤さんは、クリーム色のストラト。
1曲、安藤さんの曲を と演った
"Blues For Monk" が良かったな。
安藤さんは、2曲で引っ込んだ。

本編最後は、PYRAMID の "Tornado"。
ここでやっと神保さんの技が炸裂。
ちょっとだけやけど。

アンコールは、ガットギターのソロを1曲
演ったあと、全員で PYRAMID の "Sun Goddess"。

鳥山さんは、後半数曲でジェームス・タイラーの
(たぶん)シグネチャーモデルを使用。

鳥山さん 57歳、神保さん 57歳、
安藤さん 62歳。
3人ともスリム。
お腹出てない。
和泉さん(58歳)は、ややぽっちゃりな感じ。

安藤さんのソロ・ライヴがあれば行きたいな。


[ MEMBERS ]
鳥山雄司(Gt)
神保彰(Drs)
和泉宏隆(Pf, Key)
大島俊一(Key, S.Sax)
鳥越啓介(B)
Special Guest: 安藤正容(Gt)

@ Billboard Live 東京







2017.2.16

ハズレ

またハズレた。
山下達郎のコンサートのチケット抽選。
東京公演だけでは、当たりそうにないので、
地方の公演にも申し込んでみたりして、
この2〜3年で、ハズレたの15回目ぐらいかな。
今回ハズレたのは、3/18 (土) の市川市文化会館(千葉県)。

達郎のコンサートチケットは、
転売を防ごうと どんどん厳しくなってきていて、
2枚購入する場合、とうとう同行者の氏名まで
入力することになった。
チケットに印字されるのである。
当日は、顔写真付の身分証明書が必要で、
確認できない場合は、入場できないという
徹底ぶりだ。
2枚買っておいて、あとで誰かを誘おうなんて
適当な買い方はできないのである。
もし、一緒に行く予定だった人が、
行けなくなった場合は、どうするんだろうか。
何かとトラブルに発展しそうな
システムだが、転売する人が増えたため、
仕方がない選択なのだろう。

とりあえず、3/18 (土) 市川市文化会館の
2次発売(抽選)が始まったので、
もう一度申し込んでみよう。





2017.2.17

ERIC BENET
エリック・ベネイ


私は、ブルーノートの Jam Session会員 に
なっている。
Jam Session会員 は、一般発売の前に
先行予約が出来たり、曜日によって
割引があったり、7回行くと1回、
ミュージック・チャージが無料になったりと
特典が付いている。

先日、ポイントがたまったので
招待券を頂いたのだが、期間が決められており、
その期間中に使わないと無効になる。

その期間内なら、クリス・ボッティ(tp) やな、
と思い、予約の電話をかけたところ、
クリス・ボッティの公演は、招待の対象外だという。
招待の対象は、ミュージック・チャージが
¥10,800 以下と決められており、
件の公演は、ミュージック・チャージが
¥12,800 だったのだ。
「差額を払うので」と食い下がったが、
認めてもらえず、それならと、
エリック・ベネイの公演に行くことにした。

エリック・ベネイは、何年も前に1枚だけ、
TOTO の "Georgy Porgy" のカヴァーが
収録されている CD を買ったことがあるが
それ以外は知らなかった。
予習のために数枚 CD をレンタルして聴いてみたが、
ええ感じのソウル・ミュージックだ。

エリック・ベネイは、Blue Note 東京 で
3日間、Cotton Club で1日、合計4日間8公演も
演るのだから、結構人気があるようだ。
今日が予約した公演日だったのだが、
満席やったんちゃうかな。

会場が暗くなると、バンド・メンバーの3人が
登場し、そのあとちょっと長めの SE というか
紹介アナウンス。
ご本人が登場し、曲が始まったが、
ステージ上には、4人しかいないのに、
それ以上の人数の音がする。
コーラスや、いてないギターの音までする。

つまりは、トラック(カラオケ)に合わせて
演奏し、歌っているようなもんである。
これは、私はあまり好きではないので、
ちょっとガッカリ。
音が薄くなろうと、ステージにいる、
ナマの人間による、ナマの演奏を聴かせて欲しい。

3〜4曲そんな感じで進み、
メンバー紹介から、トラックなしの
リアル・メンバーのみによる
"Feel Like Makin' Love" 。
これが良かった。
ほら、やっぱり生身の人間だけで
演る方がええやんか、と
エリックに言ってやりたいぐらい。

もう1曲、トラックなしでやったかな。
そこからは、流れが変わったのか、
トラックが流れてもさほど気にならなくなった。
"Sunshine" なんて、いきなり
いてないギターのアルペジオから
始まるんやけど。

エリックは、この "Sunshine" のような
ファルセットのバラードが良い。
クラシックなスタイルのソウル・バラード
"Sometimes I Cry" も良かった。
あと、Prince の "How Come U Don'T Call Me Anymore?"も。

アンコールは、"Georgy Porgy"
半ばディスコと化したブルーノートでした。

バンドは、キーボード・トリオだったが、
3人ともかなりのツワモノと観た。
次に観る時は、コーラスに2人ぐらいと、
ギターも連れてきてほしいな。


[ MEMBERS ]
Eric Benet (vo)
Afton Johnson (b, cho)
John "Stixx" McVicker (ds)
Jonathan Richmond (key, cho)

@ Blue Note Tokyo
2nd Show







2017.2.23

ネイザン・イースト
Nathan East


今年、ニューアルバム "Reverence" を
発表したネイザン・イーストの
ライヴに行ってきた。
ネイザンはエリック・クラプトンのバックや
Fourplay、TOTO など色んなアーティストと
来日しているが、自身の名義では、
2014年に続いて2度目の来日(だと思う)。
その2014年の公演も素晴らしかった
記憶があるが、今日のライヴも素晴らしかった。

前半、良く言えば上品、悪く言えばワイルドさに
欠ける演奏に感じたが、ショーが進むにつれて、
気にならなくなった。
終始、調和のある演奏で、
ネイザンの人柄を感じた。

私の印象だが、ネイザン・イーストという人は、
元来 上品でスピリチュアルな人だと思う。
ニューアルバムのタイトル "Reverence" の
意味は「畏敬の念・敬意・敬い」。
ライブの冒頭、動画でネイザンの
「今の世の中、もっと "Reverence" を
持っても良いんじゃないか」
というようなメッセージが流れた。

アルバムのジャケットは、ネイザンが目を閉じて
合掌している東洋的(仏教的?)な写真。
名前は「NATHAN 東 EAST」と記されている。



メンバーは、前回の来日時と同じ。
ギターが、Michael Thompson と
Jack Lee の2人なのだが、
私の好みは、断然 Michael Thompson だった。

Jack Lee のギターは、最近、プロで使う人が
増えている渋谷ウォーキンの Westville。
ハコものということもあるのか、
クリーンで弾き続けるのに対し、
Michael Thompson は歪みも使う。
やはり曲調によっては、歪ませた方が
良い時もあるわけで、私には Michael の方に
職人らしい仕事を感じた。
Michael のギターは、ハムバッキン2つの
ストラトタイプ(メーカー不明)。

ネイザンのベースは、前回同様、
日の丸の付いた YAMAHA の6弦。

前回は、TOKU がゲストとして登場したけど、
今日はスペシャル・ゲストとして
アンコールで佐藤竹善が登場。
(ちなみに明日も公演があって、明日の
ゲストは平原綾香。)
曲は、小田和正が書いた "Finally Home"。
小田さんは『mata-ne』というタイトルで
レコーディングしている。
1番をネイザンが英語で歌い、
2番を竹善が日本語で歌った。
アンコールは、もう1曲 "101 Eastbound" を
演った後、East Brothers による
ベース・デュオのバラードで幕を閉じた。


[ MEMBERS ]
Nathan East(Vo, B)
Kaleb James(Key)
Michael Thompson(Gt)
James East(B)
Jack Lee(Gt)
Steve Ferrone(Drs)
Norihito Sumitomo(EWI, Sax, Key)
Special Guest:佐藤竹善(Vo)

@ Billboard LIVE Tokyo
2nd Show







2017.2.24

ついに当選!

ついに山下達郎のコンサートチケットが当選した。
数年にわたり15回以上、抽選に申し込むも
落選し続けていたのだが、ようやくの当選だ。

先日、3/18 (土) の市川市文化会館(千葉県)の
公演に落選し、2次抽選に申し込んだのだが、
その時、ベイシア文化ホール(群馬県民会館)の
公演にも申し込んだ。
両方ハズレることはあっても、
両方当選することはないだろうと思ってのことだ。
万が一、両方当たれば両方とも行ったっていい。

さて、当選したのは両方ではなく、遠い方。
つまり群馬県。
会場へのアクセスを調べてみると、
前橋駅から徒歩20分。
前橋駅までは、電車なら2時間ほどで行けるので、
まあ軽い旅気分で行ってこよう。
3月26日だ。





2017.3.2

ムッシュ かまやつ

昨日(3月1日)、ムッシュかまやつが亡くなった。
作年5月に肝臓がん見つかったというので、
がんの発見からは1年持たなかったということか。

ムッシュの代表曲といえば、
ザ・スパイダース時代の『あの時君は若かった』
『バン・バン・バン』や吉田拓郎作詞作曲の
『我が良き友よ』などが挙げられるが、
私は何と言っても テレビアニメ
「はじめ人間ギャートルズ」のエンディング・テーマ
『やつらの足音のバラード』を挙げたい。
歌っているのは、ちのはじめという人で、
作詞は園山俊二、ムッシュは作曲で関わっている。
ギャグ漫画なのにエンディングで
独特の郷愁を呼び起こすメロディと歌詞が
子供心にも強烈に印象的だった。

それから、『シンシア』(1974年)。
吉田拓郎とのデュエットだ。(作詞・作曲も拓郎)
これはシングル・レコードを買った。
私は小学6年生だった。
B面の『竜飛崎』もええ曲だったな。
(作詞は岡本おさみ、作曲は拓郎)

あと、『どうにかなるさ 』もいいな。

調べていると『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』の
エピソード
があった。
この曲、バックの演奏が タワー・オブ・パワー
だったとは知らなかった。

一昨年の6月、Char の還暦記念コンサート
登場したのが、演奏するムッシュを観た最初で最後。
ステージではないが、ブルーノートの客席で
2度見かけ、(この人、JAZZ 好きなんやなぁ)と
思った覚えがある。
また、1990年代に私が働いていた BAR で何度か
テレビの音楽番組の収録が行われたのだが、
ムッシュも出演されるので、来店された。
撮影中、私は店の片隅で撮影が終わるまで、
毎回見学していた。

ここ数年は、「LIFE IS GROOVE」というバンドを
組んでいた。
結成当時(2013年)のメンバーの年齢が、
10代、20代、70代というバンドだ。
ギターの山岸竜之介は、当時 中学生。
ベースは、kenken(ジョニー吉長、金子マリの息子)。
一度、観ておくべきだったな。

「かまやつひろし」って
漢字を考えたことなかったけど、
本名で「釜萢弘」と書くそうな。

享年78歳。
合掌。





2017.3.6

謎が解けた!

2015年7月7日にジャズ・ピアニストの
菊地雅章が他界した。
そのことを書いたエントリー
私は、こう書いた。

「30年ぐらい前にレンタルしたレコードがあって、
中にハンバーグの作り方のナレーションが入った
曲があった。
確か、この人のやったと思うねんけど、
アルバム名も曲名も思い出せない。
探してみたけど、それらしいものがない。
もう1回聴きたいねんけど、違う人かなぁ。」

私は、その曲がてっきり菊地雅章の曲だと
思っていたのが、探しても見つからなかった
わけが分かった。

昨日、ネットであれこれ見ているとき、偶然、
何かの拍子に「菊池ひみこ」という名前が
目に入ったのだ。
「あっ!」と思った。
そう、瞬時に謎が解けたのだ。
私が菊池雅章の曲だと思っていたのは、
菊池ひみこの曲だったのだ。

それにしてもえらい勘違い。
なにしろ、菊池ひみこさんは女性なのだ。
なんで男性だと思い込んでいたんやろ。

私は、菊池ひみこのアルバムをその1枚しか
聴いていなくて、詳しく知らないし、
菊地雅章に関しては、名前ぐらいしか
知らないというレベルなので
混乱してしまったのだと思う。
そのアルバムを聴いていたのは、30年以上前だし。

「菊池ひみこ」でググってみて分かったことは、
その時代のアルバムは、全て廃盤になっていること、
一部、タワーレコード限定で再発されたものが
あること、ご本人は現在 鳥取在住で、
東京ではあまり音楽活動をされている様子が
うかがえないことなど。

でも、その曲が何というアルバムに
収録されていたのか覚えていない。
何枚か画像で出てきた彼女のアルバムジャケットを
見たが、思い出せない。
「菊池ひみこ ハンバーグ」とググってみたが
何も出てこない。
YouTube で検索してみると、
何枚かアルバムがアップされているので、
順番にチェックしていき、ついに発見!

"WOMAN" というアルバムの5曲目、
"Fat ma Cooking" という曲だ!

あ〜 良かった。
スッとした。

で、この菊池ひみこの80年代のアルバムだが、
なぜ再発されていないの?と思うような
アーニー・ワッツ (Sax) が参加していたりする、
ええ感じのフュージョン。

この "WOMAN" も、2013年にタワーレコード限定で
再発されるも、すでに取扱い終了となっている。
残念。

レンタルにもないし、ヤフオクで検索したら、
1枚だけ、6,880円で出品されてた。
高!
まあ、YouTubeで聴けたので良かったけど、
配信でもいいから、欲しいなぁ。
関係者の方、よろしくお願いします。


Himiko Kikuchi - Woman
23分00秒〜 "Fat ma Cooking" です。





2017.3.21

THE TEMPTATIONS REVIEW
featuring Dennis Edwards


テンプテーションズ(The Temptations)は、
1961年にモータウンからデビューした
アメリカの黒人コーラス・グル―プ。
現在では、デビュー当時のオリジナル・メンバーは
残っていないようだが、
ポール・ウィリアムス・ジュニアは、
オリジナル・メンバー、ポール・ウィリアムスの
息子のようだ。

「featuring Dennis Edwards」となっている、
デニス・エドワーズは、リード・ヴォーカルとして
1968年に加入し全盛期を支えた一人だと言うが、
実は私はテンプテーションズのことは
メンバーの名前を一人も知らないぐらい、
ほとんど知らない。

知っているのは、60年代の大ヒット曲 "My Girl"
単純なのに非常に印象的なベースラインから
始まるこの曲を 50歳以上なら、
聴いたことがない人はいないだろう。
それから "Get Ready"
"Papa Was a Rollin' Stone" ぐらい。

今から30年ほど前、ホール&オーツの
ライヴ・ビデオを買ったことがある。
VHSだ。
それは、アポロ・シアターでのライヴで、
その中でテンプテーションズのメンバーが
ステップを踏みながら、"My Girl" を
歌っていたのが非常に印象に残っている。

前置きが長くなった。
今日は、そのテンプテーションズのライヴ。
ぴあポイントが貯まったので
それで観ることにした。

ホーン4人を含む9人のバンドと
ヴォーカル5人、総勢 14人で
古き良きソウル・ミュージックを
たっぷり堪能できた。
ちょっと残念だったのは、
デニス・エドワーズ の声が
出ていないというか、
聴いていてちょっとしんどかったこと。
ステージ中、何度も水を飲む様子から、
体調が優れないのかなとも推測したが、
隣のテーブルからは、
「デニス、前回よりも良いよ」という
声が聞こえてきた。

一番、声が出ていたと思うのは、
デヴィッド・シー。
ソロ・パートも多く、マイクから離れての
シャウトでも会場を沸かせていた。

曲は、前述の3曲("My Girl" はアンコール)の他、
"Rainy Night In Georgia"(ブルック・ベントン)や
"A Song For You"(レオン・ラッセル)など。
他にも聴いたことのある曲があったけど、
題名までは分からない。

テンプテーションズは、
デビューから56年も経っているわけで、
オリジナルメンバーはいないと言っても
現在のメンバーもそこそこ高齢になっている。
もしかしたら、オーケストラが
メンバーが変わってもずっと存続するように、
こういうグループは、メンバー・チェンジを
繰り返しながらも、ヒット曲を歌い継いで
ずっと存続していくのかもしれないなと思った。


[ MEMBERS ]
デニス・エドワーズ / Dennis Edwards (Vo)
デヴィッド・シー / David Sea (Vo)
マイク・ぺティーロ / Mike Pattillo (Vo)
クリス・アーノルド / Chris Arnold (Vo)
ポール・ウィリアムス・ジュニア / Paul Williams Jr. (Vo)
トラヴィス・ミルナー / Travis Milner (Key)
ティモシー・チャンドラー / Timothy Chandler (Key)
リック・アーチャー / Ric Archer (Gt)
ジェームズ・マッケイ / James McKay (B)
ルウェリン・ダン / Llewellyn Dunn (Drs)
レイモンド・ハリス / Raymond Harris (Tb)
ルイス・バジェ / Louis Valle (Tp)
竹内 悠馬 / Yuma Takeuchi (Tp)
アンディ―・ウルフ / Andy Wulf (T. Sax)

@ Billboard LIVE Tokyo
2nd Show







2017.3.22

GUILLERMO RIZZOTTO
& HIKARU IWAKAWA
JAPAN TOUR 2017

ギジェルモ・リソット& 岩川光 ジャパン・ツア―


新しいプロジェクトとして、
フルート奏者とのデュオを
やってみることにした。
長年続けている梅林さんとは
別の女性フルート奏者と。
彼女は、クラシック畑のようで、
JAZZなどは演奏しない。

で、3日前のこと、
何か参考になる音源はないかと考えていて、
ふとギジェルモ・リソットのことを思い出した。

ギジェルモは、アルゼンチン出身
スペイン在住のギタリスト。
2013年と2015年の来日時に合計3度も
最前列でその演奏を聴いた。

そのギジェルモが、フルートとのデュオも
やっているのだ。
久しぶりにその CD を聴きながら、
ギジェルモのサイトをこれまた
久しぶりに「また来日しないかなぁ」と
思いながら 覗いてみて驚いた。

なんと、3月から4月にかけて
JAPAN TOUR の予定が書かれており、
まさに来日中なのだった!

東京の予定を見てみると、22日と30日。
おう〜!両方とも空いている。
あと1週間ずれていたら、
見逃していたところだ。
奇跡。

連絡をしてみると、22日と30日、
両方とも予約ができた。
22日なんて、2日前に電話をして
予約が取れたよ。
私のようなファンで、ギジェルモの
来日を知らない人は、
きっと沢山いるだろうと思う。
ホントに奇跡。

ということで、今日は雑司ケ谷の
エル・チョクロというお店
(タンゴ・バー)に行ってきた。
一軒家を改装したようなお店で、
店内にはたくさんの LPレコード。
BGM はもちろんタンゴ。
30人も入れば満席のそんなに大きな
ハコではないが、グランドピアノも
置いてある。
ライヴもタンゴを中心にしょっちゅう
やっているようだ。

今回は、岩川光さんというケーナ奏者とのデュオ。
ケーナというのは、南米のたて笛で、
ちょっと日本の尺八に似ている。

1曲目から濃密なデュオ。
即興なのか、決まっているのか、
分からなかったが、
どうも即興的要素も多いように感じた。

今日は、ギジェルモの曲と岩川さんの曲から、
アルゼンチンにルーツを持つ
リズムやハーモニーの曲を選んだらしい。

ギジェルモのフルートとのアルバム
『EL PASO DEL TIEMPO”』に収録されていた
"Milonga De La Libertad" や
ギジェルモのソロで "Carnavalito" など。

どう言葉で表現して良いのか分からないけど、
ギジェルモのギターはいつまでも聴いていたいと
思わせる何かがある。
ヒーリングとか、そんな風には言いたくない何か。

ギジェルモは、期待通り素晴らしかったが、
岩川さんのケーナ演奏も素晴らしかった。
ケーナだけではなく、オカリナとサンポーニャという
笛も吹いたのだが、あんなにシンプルな笛が、
あんなにエモーショナルだとは思わなかった。
私は知らなかったが、岩川さんはその世界では、
アルゼンチンの巨匠らにも認められているような
プレイヤーだった。

2人はスカイプで、リハーサルをしたらしいが、
実際に会ったのは、このツアーが始まる
前日だという。
それで、この息の合いようか。
きっと深いところでつながっている2人なんだろう。
このデュオが、今回だけで終わるとは
とても思えないような演奏だった。

ギジェルモは、今回ギターを持たずに
来日したという。
そして、日本に来てから手に入れた、
「Echizen Guitar」で演奏した。
製作者の越前さんご本人も来られていた。
いいなぁ、あのギター。
いくらぐらいするんやろなぁ。

今日の入場料は、4,000円。
お客さんの数を数えながら、
ツアーでこれぐらいのキャパのところ
6ヶ所ぐらい周っただけでは、
ギジェルモの交通費やホテル代は
出ないんじゃないかと余計な心配をしていたら、
ギジェルモは岩川さんちに泊まっているのだという。

岩川さんいわく、ギジェルモは自分より
日本人のようで、お茶をたててくれるのだという。
そして、自分はマテ茶を飲んでいると
笑っていた。

ギジェルモの英語は、聞きやすいのだが、
やはり全部理解することは出来なかった。
今日は、英語が分かるお客さんが多かったようで、
だんだん日本も変わってきたなぁ。
やっぱり、英語必要やなぁ。
しみじみ。

ギジェルモのサイトには、
ソロ・ツアーのスケジュールも書いてあるのだが、
会場名までは書いていない。
ライヴ終演後、ニューアルバム(なんとギジェルモが
エレキギターを弾いている、しかもトリオ)を
本人から購入し、
「ソロ・ライヴはどこでやんの?」と
訊いてみた。
たぶん・・・facebook を見てねと
言っていたんだと思うが、
見ても発見できない。
まあ、その日程はすでに予定が入っているので、
難しいのだけどね。
30日に もう一度このデュオを聴きに行くので、
それから考えるか。


[ MEMBERS ]
Guillermo Rizzotto(Guitar)
Hikaru Iwakawa(Quena,Zamponia,Ocarina)

@Tango Bar エル・チョクロ(雑司ケ谷)




<ギジェルモ・リソット& 岩川光 ジャパン・ツア―>
3.18 [Sat] 岐阜 護国之寺 阿字観道場
3.19 [Sun] 大阪 旧H&H japan ショールーム
3.20 [Mon] 名古屋 BAR MOONGLOW
3.22 [Wed] 東京 雑司ヶ谷Tango Bar エル・チョクロ
3.25 [Sat] 水戸 にのまえ
3.30 [Thu] 東京 小さな喫茶店homeri


GUILLERMO RIZZOTTO

Echizen Guitar

私のギジェルモ・リソットのライヴ・レポート
2013.5.31 GUILLERMO RIZZOTTO
2013.6.14 GUILLERMO RIZZOTTO その2
2015.7.3 GUILLERMO RIZZOTTO 再び





2017.3.26

山下達郎
PERFORMANCE 2017


念願の山下達郎コンサートに行ってきた。
期待をはるかに上回る素晴らしさだった。

十数回、抽選に外れるも申し込み続けた甲斐あって、
今日は なんと前から4列目!
ほんの7〜8メートル前で達郎が歌っている。

会場は、群馬県前橋にあるベイシア文化ホール
(群馬県民会館)で、往復に5時間以上
かかったけれど、そんなこと全くどうでもよい。
あのショーが観られるなら、
もっと遠い所にだって行っていいと思った。

達郎は、今年64歳。
ご本人も調子が良いとは言っていたけど、
信じられないほど張りのある歌声。
聴き比べれば、若い頃より少しは声質が
変わっているのだろうけど、
ほとんど変わっていないんちゃうか。

1曲目『SPARKLE』!
そして、『SOMEDAY』『ドーナツ・ソング』と続く。
まさか、『クリスマス・イブ』や
『LET'S DANCE BABY』で
ウルウルくるとは想像もしなかった。
『蒼氓』では落涙です。

そのほか、『風の回廊』『FUTARI』『潮騒』
『Get Back In Love』『メリー・ゴー・ラウンド』
『高気圧ガール』『CIRCUS TOWN』
『Ride On Time』(アンコール)など。

カヴァーは、カラオケでいつも歌うという、
Tom Jones の 『It's Not Unusual』
アカペラコーナーでは、アカペラのオケを流して
『So Much in Love』『Stand By Me』

それから、人に提供した曲を歌うのは、
今回が初めてだと言って歌った『guilty』。
聞いたことがあると思ったら、
鈴木雅之が歌っていた曲だ。

そして一番のビックリは、アンコールの1曲目、
なんと『ハイティーン・ブギ』。
そうマッチの、あの曲。
知らなかったけど、
松本隆&山下達郎の作だったのだ。

最後は、『YOUR EYES』でしっとりと閉めた。

2,000人程度のホールを周り、
武道館やアリーナではやらないという主義。
でも、それは彼が音楽とお客さんを
大切にしているからなのだと感じた。
武道館でやるアーティストが、音楽や
お客さんを大切にしていないわけじゃないけどね。

そして、CDで聴く以上に、
とってもメッセージがある歌が多かった。
トークも楽しいし、色んな面で
想像していたのと違った。
良い意味でね。

今年のツアーは、全国25都市49公演。
約10万人がコンサートを体験することになる。
今日は、3月18日にツアーが始まっての3公演目。
今から46公演あるのだ。
東京は、中野サンプラザやNHKホールでの
公演が控えている。
う〜む。
もう一度観たい。

もうちょっと書きたいことがあるけど、
続きは明日。





(2019.7.18追記)
[ SETLIST ]
2017/03/26 (日)@ベイシア文化ホール 大ホール (群馬県)

1. SPARKLE
2. いつか (SOMEDAY)
3. ドーナツ・ソング
4. 僕らの夏の夢
5. 風の回廊
6. Guilty
7. FUTARI
8. 潮騒
9. ターナーの汽罐車 -Turner's Steamroller-
10. It's Not Unusual [Tom Jones]
11. THE WAR SONG
12. SO MUCH IN LOVE
13. Stand by Me
14. Joy To The World (Interlude)
15. クリスマス・イブ
16. 蒼氓
17. Get Back In Love
18. メリー・ゴー・ラウンド
19. LET'S DANCE BABY
20. 高気圧ガール
21. CIRCUS TOWN
EC:
22. ハイティーン・ブギ [近藤真彦]
23. Ride On Time
24. THE THEME FROM BIG WAVE
25. YOUR EYES






2017.3.27

山下達郎
PERFORMANCE 2017
その2


昨日の続きで、達郎のコンサートについて
もう少し書いておきたい。

バンドは、達郎を含む10人編成。
完璧主義というか 妥協を許さない達郎が
選んだメンバーだ。
悪かろうはずがない。

[ MEMBERS ]
山下達郎 (Vo, Gt, Key)
佐橋佳幸 (Gt)
難波弘之 (Key)
柴田俊文 (Key)
伊藤広規 (B)
小笠原拓海 (Drs)
宮里陽太 (Sax)
三谷泰弘 (Cho)
ハルナ (Cho)
ENA (Cho)

ギター、キーボード、ベースは大ベテラン。
コーラスの三谷泰弘は、名前に見覚えがあると
思ったら、元スターダスト・レビューでした。
(昔、山弦のライヴにゲストで登場したような
記憶もあるが定かではない。)

達郎のギターはトレードマークともいえる
ブラウンのテレキャスター(70年代のものらしい)。
それから、エレアコを3本弾いた。
ボディの薄いソリッドっぽいものが2本。
1本は、Gibson Chet Atkins Model のようにも
見えたけど未確認。
それから、ベースとピアノとのトリオ・コーナーで
弾いたのは、(たぶんだけど)ギルド。
『FUTARI』『潮騒』では、キーボードを演奏。

バンドのギターは何年も前から佐橋さんが
やっていたのは知っていたので、
今回も佐橋さんだといいなと思っていた。
佐橋さんは、赤いストラトと1曲スライドで
グリーンのストラトを使用。
全体にギター・ソロも多く、
佐橋さんのギターも楽しめたね。

達郎ご本人の話では、CD が売れなくなって、
ライヴ中心の活動に舵を切ったのが2008年。
それから毎年のように
大規模なツアーを周っており、
今回が7シーズン目だという。

2008年当時は55歳で、その頃は
ライブは還暦ぐらいまでかなと
思っていたらしいが、来年でもう65歳なので、
これは70歳まではやろうかなと。

大瀧詠一や村田和人など、
鬼籍に入っちゃった人の分もやらなきゃと
言っていたけど、健康あってのことなので、
十分に気を付けて長く続けていただきたい。

30代の頃は、アルバムを発表しては、
そのプロモーションも兼ねたライヴを
行っていたので、ニューアルバムの曲が
中心になり、毎年セットリストが
変わっていたそうで、そのため長年
ライヴでやっていない曲もたくさんあるとのこと。

そんな長年やっていなかった曲も含め、
今年は、自分が好きな曲を中心に
初めて演る気になった、
他アーティストへの提供楽曲などで
セットリストを組んだそうだが、
私的には大満足だった。
まあ欲を言えば、『ボンバー』や
『FUNKY FLUSHIN'』『DOWN TOWN』
『恋のブギ・ウギ・トレイン』
『夏への扉』『愛を描いて -LET'S KISS THE SUN-』
『あまく危険な香り』などなど、
聴きたい曲はいっぱいあるけどね。

達郎は、自分のことをオタッキーというほど、
マニアックで知られている人だが、
例えば『ドーナツ・ソング』で
『Willie and the Hand Jive』のフレーズが
出てきたり、『蒼茫』だったかな、
『People Get Ready』が出てきたりするのが、
いちいちカッコ良い。
他にも何曲も出てきた上に、
自身の曲もちょこちょこ出てきたり、
ホントに聴いていて飽きない。
終わってみると、185分!
3時間以上、休憩なしですぜ。
しまいには、マイクなしで2000人に向かって
アカペラまで披露。
どんな喉やねん。

そうそう、開演前に隣に座った男性(奥さんらしき女性と
2人連れ)が、クラッカー(お菓子ではなく、
パーティなんかで鳴らすあれね)を私に差し出し、
「使いますか?」と聞いてきた。
私は何のことか分からず
「いいえ」と断ったのだが、興味があったので
「達郎のコンサート、今日が初めてなんですけど、
そういうコーナーがあるのですか?」
と訊いてみた。
「"Let's Dance Baby" の 『心臓に指鉄砲』の
ところで鳴らすんです」という。
そう言えば、レコードではそこに、
「パン!」という音が入っていた。
実際その箇所に来ると、多くの人がクラッカーを
鳴らしたので、一瞬あたりが火薬臭くなったほど。
達郎は、歌いながら「(クラッカーの数が)
思ってたより多い」とコメントしていた。

『クリスマス・イブ』が、2015年に
30年連続オリコンチャートに入り、
ギネス世界記録に公式認定された件の話の時、
その記録のことよりも、長年レコードを
手にとってくれるリスナーがいることへの感謝が
メインのように聞こえたのが印象的だった。

最後にバンドメンバーがはけた後、
ステージに残っての達郎の挨拶も、
とても、お客さんへの愛と感謝にあふれていて、
それが伝わってきて、
その場にいられたことの幸せを
しみじみと感じたのだった。

Tシャツ、タオル、パンフレットを買っちゃった。

テレキャスターが描かれたタオル


ああ、また行きたいなぁ。

今回のコンサートのチケット販売と入場に関しても
少し書きたいことがあるので、続きはまた明日。





2017.3.28

山下達郎
PERFORMANCE 2017
その3


コンサート当日の達郎の MC で知ったのだけど、
昨年10月に新宿 LOFT でライヴを演ったらしい。
LOFT の40周年記念だったらしいが、
2日間で450人しか入れないのに
なんと6万人(3万組)の応募があったという。
6万人と聞いて、スタッフが「ドームでできますね」と
言ったらしいが、絶対やらないのだな、これが。
まあやって欲しくないしね。
それにしても、ライヴハウスで達郎なんて、
最高やろな〜。
当選した人、幸せやなぁ。

若い頃は、コンサートに行きたくても
お金がなかったので、そんなに度々は
行けなかったけど、お陰さまで ちょっとは
小遣いが増えたので、数年前から
「死ぬまでに観たいアーティスト・リスト」と
いうのを考えだした。
死ぬのは、アーティストでもあるし、
自分でもある。
どちらも限りある命なのだ。
生きている間に、素晴らしい音楽を
少しでも多く聴きたい。
それで、大ファンというわけでもなくても
興味のあるアーティストのライヴに
足を運ぶようになった。

山下達郎もそんなアーティストの一人だったが、
一昨日のコンサートを体験して、
なんで若い頃、達郎のコンサートに
行こうとしなかったのかが
不思議なほど、自分の中に過去に聴いた
達郎の音楽が一杯あることに気付いた。

もし、若いころ、達郎の音楽をカセットに
ダビングして車の中でよく聴いたなぁなんて
人がいたら、ぜひともコンサートに
足を運ばれることを大推薦する。
満足いただけることは、間違いない。

さて、今日は今回のチケット販売と入場についても
書いておきたい。

コンサートのチケットを転売目的で入手し、
インターネット・オークションで、
高額に売りさばく人がいて、
数年前から問題になっていた。

私も落語やコンサートのチケットを
何度かオークションで入手したことがあるが、
抽選に外れた場合、少しぐらい高くなっても
手に入るのなら仕方がないと思っていた。

しかし、どういう手段で入手するのか
分からないが、同じアカウントで複数枚
出品されているのを見ると、
明らかに転売目的で入手しており、
不当に利益を得ていることが分かるので、
なんとなく釈然としなかったことも否めない。

転売されると正規の値段で買える人の手に
チケットが行かず、また、不当な金額で
売られたその上乗せ分は、アーティストや
興行主とは関係のない人の
懐に入ってくということになる。

法外な金額でチケットが取引されているのに、
儲けているのは、音楽業界とは関係のない、
言ってみればダフ屋なのだ。

これでは、音楽を創っている側も、
真っ当に音楽を買おうとしている側も、
堪ったものではない。

私が知る限りでも、山下達郎のチケットは、
2015年でネット・オークションで
2〜3万円ぐらいしていた。
ペアで9万円で売り出されているのも見た。
元々の値段は、1枚 8,800円でっせ。

それで、だんだんと規制が厳しくなり、
とうとう、本人確認制になった。

チケットには名前が印刷されており、
写真付の身分証明書で本人確認が
出来ない限り、入場を断るという、
強気な手段に出たのだ。

例えば、私がチケットを2枚買うとすると、
買う時点で、同行者の名前も入力する必要がある。
買ってから、誰か友達を誘おうとか、
余ったら、オークションで売ろうという
選択肢はない。

では、仮に購入者本人や一緒に行く予定で
名前を入れた同行者が何かの都合で
行けなくなったときはどうするのか。
誰かに譲ることは出来ない。
キャンセルするのである。
キャンセル料がかかるし、
キャンセルには期限がある。
徹底的なのだ。

確か一昨年あたりは、
チケット購入段階では、
同行者の名前は入れなくても良かった。
名前の記載されたチケットの持ち主と
同行すれば入場できたのだ。
そのため、2枚購入し、1枚はオークションで
捌くという連中が現れた。

また、名前記載のチケットの本人確認も
写真付でない証明書でも良かった。
そのため、身分証明書を貸し出すという
輩まで現れた。
きっと、様々なトラブルがあったことだろう。

それで、とうとう完全本人確認制となったのだ。

今回のツアーの場合、開場時間の1時間前から、
本人確認の受付が始まる。
写真付の身分証明書を提示し、
本人と確認されると、
右手首にリストバンドを巻かれる。
これがチケットの代わりとなる。



身分証明書は、顔写真付で、有効期限内であること、
原本を持参することなど、条件が厳しい。
本当かウソか知らないが、
運転免許証の期限が切れていたため、
入場を断られたという話も聞いた。
妥協なしの姿勢だ。

では、顔写真付の学生証が発行されない学生は
どうするか。

1.本人の健康保険証
2.親の顔写真付き身分証明書(有効なものに限る)
3.家族全員(来場者・親を含む)が記載された住民票

この3点を全て持参する必要がある。
コンサートに行くのに住民票が要るのだ。

また、本人確認後、リストバンドを
外した場合は、無効になる。

一昨日の場合、開場時間は17時だったのだが、
16時半を過ぎた頃には、
本人確認を終えたお客さんが、
会場ロビーにあふれていた。
天気が良ければ、外で開場まで時間をつぶしたり、
並んでいたりすればよかったのだろうが、
結構寒かった上にあいにく雨天だった。

2階の小ホールで何かの発表会をやっていたが、
2階にまでお客さんが行っていて、
係の方は、困っていたようだった。

本人確認のためのスペースも必要だし、
観客は余裕を持って早めに会場に
行かなければならない。

それでも、このシステムのおかげもあって、
もしかしたら、抽選に通ったのかなと思うと、
めんどくさくても仕方がないなと思った。

嵐のコンサートでは、チケットが
オークションで数十万円で取引されたり、
偽物チケットが出回ったりしたこともあって、
とうとう顔認証システムが導入されたという
記事も読んだ。

転売チケットを誰も買わなければよいのだが、
ファンの高いお金を払ってでも観たいという、
その心理に付け込むあくどい連中が
後を絶たないので、こんなことになってしまった。

そのうち、転売チケットで、
変装して入場する者が現れ、
DNA 鑑定入場なんて時代が来るのかもな。





2017.3.29

ESPERANZA SPALDING
エスペランサ・スポルディング


2012年の 東京JAZZ 以来となる、
Esperanza Spalding のライヴ。
2012年のライヴも悪くはなかったのだが、
どうも彼女の音楽は、ハイソな印象で、
普段聴く音楽としては、
中々チョイスしにくいものがあった。
メロディのテンション感が強く、
例えば、鼻歌で歌えるような歌ではない。

それでも、あんな美人がベースを弾きながら
歌うのは とっても気になるので、昨年リリースの
アルバム『Emily's D+Evolution』もチェックした。
で、何がハイソだと思わせるのか、
普段聴くのに敷居が高いのは何故か。

彼女の音楽は、新しいのである。
聴いたことがないのだ。
そう、最先端と言って良いと思う。
ちょっと分かりにくいとも言える。
なので、賛否が分かれるし、
耳に馴染むまで ちょっと
難しい音楽に聞こえてしまう。

でも、アルバム『Emily's D+Evolution』の
"Unconditional Love" は、
中毒性のある曲だった。
"Judas" も ベースラインに中毒性あり。

そんなわけで、今日のライヴは、
とっても楽しみにしていた。
ギター・トリオだし。

最新のライヴ映像などを見ると、
アフロ・ヘアーではなくなっていて、
アフロの方が かわいいのになぁと思っていたら、
肩幅よりでかいアフロで登場。

ファッション・モデルだと言われても
疑いようのないルックス。
かわいカッコ良すぎ。
ナマで見ると、めっちゃ美人。
(前回はホールだったので遠くて
そこまではよく見えなかった。)
ギターとドラムの2人の見た目が
めっちゃおっさんなので、余計に華がある。
そして、ベースも歌も素晴らしい。
よくもあんなベースラインを弾きながら、
あんなメロディが歌えるもんだ。
天は二物を与えずというのはウソやな。
二物も三物も与えとるで。

『Emily's D+Evolution』の曲中心というライヴを
期待していたら、ちょっと違ったけど、
全くもって素晴らしかった。
ギターとドラムの2人も良かった。
特にドラムの ジャスティン・タイソン。

3人が楽器を置いたので、
(えっ?もう終わり?)と時計を見たら、
60分以上経っていた。
あっという間だった。
6年ぶりのブルーノートだそうで満席でした。


[ MEMBERS ]
Esperanza Spalding (vo,b)
Matthew Stevens (g)
Justin Tyson(ds)

@ Blue Note Tokyo
2nd Show
(3日間6公演の最終公演)




残念ながら、今日は "Unconditional" も "Judas" も
演らなかったけど、ライヴ映像 紹介です。
カッコ良いです。

"Unconditional"
"Judas"
 ↑
このライヴで、バック・ヴォーカル&ギターを
務めているのは、今年1月偶然見つけて、
ここでも紹介した Emily Elbert
見つけたときは、エスペランサと
やっているなんて知らなかった。
アルバムにも参加している。
面白いなぁ。

アルバムタイトル『Emily's D+Evolution』の
「Emily」は、Emily Elbert のことではなく
エスペランサのミドル・ネームらしい。
ややこしいが。

「Emily's D+Evolution」については、
レコード会社のサイトに
「自身のミドルネームである“エミリー”を冠し、
誕生日の前の晩に見た夢の中に出てきたという
キャラクター(=もうひとりの自分)を
主人公として、人間の「進化(Evolution)」と
「退化(Devolution)」を表現する
ミュージカルのようなコンセプト」とある。





2017.3.30

GUILLERMO RIZZOTTO
& HIKARU IWAKAWA
JAPAN TOUR 2017

ギジェルモ・リソット& 岩川光 ジャパン・ツア―
その2

ギジェルモ・リソット& 岩川光 ジャパン・ツア―、
6回公演の千秋楽に行ってきた。
先日(3月22日)も観てきたので本ツアー2回目。
4月のソロ・ライヴはあいにく都合が合わず
見送ることにした。
まあ、2回も観られたから良いことにする。

今日の会場は、四谷3丁目にある
小さな喫茶店 homeri。
その名の通り、20名も入るか入らないかの
小さなお店。
今日は、ギシェルモまでの距離、150cmほど。
手を伸ばせば触れるぐらいだ。
そんな小さなお店なので、
PA(音響)は なし。
完全アコースティック。

目の前なので、ギターの音が良く聞こえた。
まだ新しいのに凄く鳴る楽器だと思った。
そういえば、2013年の初来日時は、
タカミネ(日本製)のギター、
2015年は、アルゼンチンの
Esteban Gonzalez だったけど、
今回は、また日本製のエチゼン・ギター。

今日のギシェルモの MC では、
南米とアジアの特別な関係に触れていたけど、
彼が日本製のギターを使うのも
何か特別な縁があるように感じた。
日本人へのサービスとかそういうレベルではなくね。

演奏の方は前回同様、濃密なデュオだったが、
ツアー最後ということもあるのか、
前回より、より自由度が増していたような
印象を受けた。
そして、魂の演奏という言葉が
ピッタリくるようなディープな演奏だった。

前回は、ギシェルモが英語で MC をするもんだから、
通じている風のお客さんが多く、
あんまり訳してくれなかったけど、
今日は ほとんどスペイン語で喋ったので、
岩川さんが訳してくれてよく分かった。
曲名も言ってくれるけど、
スペイン語(?)なので、覚えられなかった。

目の前に感じの良いおじさんが座っていたのだが、
この人が作曲家の笠松泰洋さんという人で
蜷川幸雄の舞台音楽を手掛けてきた人だった。
アンコール時には、その笠松さんがオーボエを吹き、
もう一人、三味線の北川綾乃さんという人が
参加して、カルテット。

ギターとケーナと三味線とオーボエなんて
カルテット、おそらく世界でも今日だけじゃないか。
笠松さんは今日のために1曲書いてきたらしいのだが、
ギシェルモたちの演奏を聴いた後で、
「これだったら、即興の方がいい」と言い出した。
先日、笠松さんちで食事をした時に
4人で即興演奏をしたらしいのだが、
それがとても良かったらしいのだ。
それで、即興にしようと。

ギシェルモが、三味線の北川さんに
演奏を始めるように促す。
北川さんは、ちょっと困った風だったけど、
弾き始めるとギシェルモがそれに合わせ、
やがて、岩川さんのケーナ、
笠松さんのオーボエが重なり始めた。

日本の三味線、南米アンデスのケーナ、
西洋のギターとオーボエ。
まさにボーダーレス。
三味線は結構 異質な感じがしてたけど、
これが意外にも違和感なく調和していた。

即興だけど、フリージャズのような
訳のわからないものではなく、
調性もある音楽的な演奏だった。
ああいうの、演ってみたいなぁ。

最後に、ギジェルモ・リソット& 岩川光で
もう1曲演った。
ライヴ CD 出してほしいなぁ。

先週、ギシェルモに直接話しかけたもんだから、
私の顔を覚えていてくれたようだった。
次の来日は、また2年後でしょうか。
それまで、覚えていてくれるかなぁ。


[ MEMBERS ]
Guillermo Rizzotto(Guitar)
Hikaru Iwakawa(Quena,Zamponia,Ocarina)
アンコール即興のみ
笠松泰洋(Oboe)、北川綾乃(三味線)

@小さな喫茶店 homeri(四谷三丁目)







2017.4.4

RAUL MIDON TRIO
ラウル・ミドン・トリオ


久しぶりにラウル・ミドンの
ライヴに行ってきた。
彼のライヴは4度目なのだが、
2007年11月に初めて観たとき
衝撃があまりにも強烈で、
その後の2回(2009年2013年)も
もちろん素晴らしかったのだけど、
あの初回のインパクトは、超えていない。

2007年、2009年はラウルのソロ、
2013年は、リチャード・ボナとの
コラボだったが、今回はトリオということで、
楽しみにしていた。

最近、ニューアルバムが出たことは
知っていたので聞かなきゃと思っていたら、
昨日になってしまった。
昨夜、YouTube をチェックしてみると
ご本人のチャンネルに
アルバムの曲がアップされている。
こんなことしたら、
アルバム売れへんのちゃうの。
ええんかいな。

ブルーノート東京 3日間公演の初日の 2nd Show。
思っていたよりお客さんの入りが少ない。
一緒に行った妻曰く、
「新年度に入ったところで忙しいから」らしい。

1曲目、Bill Withers と書いた、
ラテンフレーバーの "Mi Amigo Cubano" でスタート。
その他、ニューアルバムのタイトル・チューン
"Bad Ass And Blind" や アルバム『State Of Mind』
から、"Suddenly"、"Sunshine" など。

以前より、JAZZ色を増しているように感じたのだが、
ウッドベースが入った曲でより一層その印象は強まった。

以前にも観たが、"Sunshine" では、
右手でボンゴを叩き、左手でギターを
タッピングで鳴らし、
口ではマウストランペット。
いったいこの人の脳内はどうなっているんだろう。

そしてギタープレイ。
今日は、すごく良く見える席だったけど
どうやって弾いているのか、
よく分からないシーンが何度もあった。

アンコールは、"State Of Mind"。
途中、ベースとドラムが入ってくるところが、
めちゃくちゃカッコ良かった。

ギターは、Jeff Traugott Guitars
美しいギターだ。


[ MEMBERS ]
Raul Midon / ラウル・ミドン (vo,g,p,per)
Romeir Mendez / ロミエール・メンデス (b)
Billy Williams / ビリー・ウィリアムズ (ds)

@ Blue Note Tokyo
2nd Show




ニューアルバムのタイトルは、"Bad Ass And Blind"。
「悪いお尻と盲目」?
調べてみると「bad」(悪い)と「ass」(お尻)を
合わせてできたスラング「Bad Ass(Badass)」は、
「かっこいい」「すごく良い」という
スラングのようだ。


Giant Steps
恐ろしい "Giant Steps" の弾き語り。
何をすんねん!

RAUL MIDON (ラウル・ミドン)


--------------------------------------
(2017.4.15 追記)
ブルーノートのサイトにセットリストが
発表されていたので、転記しておく。

2017 4.4 TUE. 2nd Show
[ Set List ]
1. Mi Amigo Cubano
2. Waited All My Life
3. Bad Ass And Blind
4. Suddenly
5. Sunshine (I Can Fly)
6. Ride On A Rainbow
7. Wings Of Mind
8. If Only
9. There Is No Greater Love
Ec. State Of Mind





2017.4.9

和田明
"ESSENCE" レコ発ライヴ


昨日、アナログLP と CD が発売になった、
和田明の レコ発ライヴに行ってきた。
昨年、ちぐさ賞を受賞しこのデビューの
チャンスを手に入れたらしいが、
今日の会場はそのちぐさ賞の審査が行われた、
横浜の Jazz Spot DOLPHY。
40人ほどで満席の会場は、
意外にもオジサンオバサンが多かった。

ジャズ・シンガーと、
ジャズの曲を歌うシンガーとは、
似ているようで全然違う。
ジャズ・シンガーは、
楽器のジャズ・プレイヤーと同じように
自分の声でアドリブをとるが、
ジャズの曲を歌うシンガーは、
アドリブが出来ない。
この違いは、大きいのだ。
明は間違いなくジャズ・シンガーだ。
そのアドリブもダイナミック。

デビューというと新人と思ってしまうが、
すでに何年も歌ってきた明には、
新人という印象はない。
完全に自分のスタイルを持っていて、
安心して聴いていられる。
迫力あるロング・トーン、
バラードでの甘い声、
おまけにコミカルな MC で、
これからどんどん人気が出るだろう。

今日のライヴは、ジャズの醍醐味でもある
ライヴならではのメンバーとの熱いやり取りから
シルキー・ヴォイスのバラードまで、
ホントに楽しめました。
バンドも良かった。
最前列で観ました。


[ MEMBERS ]
和田明(vo)
掘秀彰(pf)
小牧良平(b)
山田玲(drs)
小西遼(a.sax)

@ Jazz Spot DOLPHY(横浜)

[ SET LIST ]
1st show
1. My Ever Changing Moods
2. Skylark
3. Do You Know What It Means To Miss New Orleans
4. But Not For Me
5. Love For Sale

2nd show
1. Love Is Here To Stay
2. Close To You
3. Day By Day
4. Just The Way You Are
5. Shiny Stockings
EC
1. This Masquerade
2. All The Way







2017.4.13

サ ビ

音楽で、曲の盛り上がりの部分を「サビ」というが、
語源について考えたことはなかった。
サビは、英語では「Chorus」と呼ばれることが
多いので 英語でないことは知っていたけど、
日本語なのか外来語なのかも知らなかった。

先日、ネットで偶然「お寿司のワサビからきている」と
書かれているのを見て、興味がわき調べてみると、
「ワサビ説」と「侘び寂び」の「寂び」から
来ている説とあるようで、
ハッキリとはしていないようだ。

2つの説について、日本語俗語辞書には
以下のように書かれている。

[ ワサビ説 ]
寿司のワサビは鼻にツンときて表情に変化を
与えることから、曲の表情が変わり、
盛り上がる部分をサビと呼んだというもの

[ 侘び寂び説 ]
松尾芭蕉が俳句の一番美しい部分を
「寂(サビ:ワビ・サビからきている)」と
呼んだことからきたというもの

私には、ワサビ説はピンとこないな。
サビを聴いたり、演奏したりして、
ワサビを連想するのには、無理がある。

「侘び寂び」の「寂び」の本来の意味は、
「閑寂さのなかに、奥深いものや豊かなものが
おのずと感じられる美しさ」らしいので、
ポピュラーソングの「盛り上がり」とは
ちょっと離れるような気もするけど、
そのものの味わい深い点、趣のある点
という意味では、ワサビ説より有力な気がする。





2017.4.14

12年ぶりの NORAH JONES

ノラ・ジョーンズは、大好きなシンガーではあるけど、
大きな会場で聴く音楽ではないと思っていた。
2012年の武道館公演は観ていないのだが、
その前の2005年の来日公演は、
東京国際フォーラムのホールAで観て、
そんな印象を持ってしまっていた。

今回も武道館と発表され、
ずい分考えた末、チケットを取った。
やっぱり、ナマで聴きたいもんね。

今日は、2階南西の後方というあまり良い席で
ないにも関わらず、物凄く聴きやすい音で、
「大きな会場で聴く音楽ではない」という
認識を改めざるを得なかった。
なんで、そんな風に思ってしまってたんやろって感じ。

18:30ちょうどに開演。
まずサポートアクト、まあ前座ですが、
Aloysius 3 という3ピースバンド。
40分ぐらい演った。
始まってすぐ眠くなってしまい、
ちゃんと聴けなかったけど、
割と好きなサウンドだった。

ノラのバンドは、ギター、キーボード、ベース、
ドラムの4人に数曲でペダル・スティールが参加。
ノラは、ピアノ、エレピ、アコギ、
エレキ(ギター)を演奏。
ヴォーカルだけという曲はなし。

とにかく、やはり声が良い。
ライヴならではのアレンジも所々に
施されているのだが、基本的に余計なことしない、
シンプルな演奏で歌をたっぷり聴かす感じ。
やっぱり、小さなクラブで観てみたいなぁ。

オペラグラスを忘れて行ったもんで、
使用したギターなど、詳しいことは分からないのだが、
遠目に見た感じは、アコギは2本使ったけど
1本はギブソンの J-45 のように見えた。
もう1本はサンバーストに見えた。
エレキは、赤かったけど何か分からず。
何かの映像でムスタングを弾いているのを
見た覚えがあるが、そんな感じにも見えた。

昨年リリースされた4年ぶりの
アルバム『デイ・ブレイクス』は、
世界38か国の iTunes アルバムチャートで
1位を獲得した大ヒット作だが、
そのアルバムから、印象的な "Tragedy"、
"Carry On"、"Don't Be Denied" など。
もちろん、"Don't Know Why" も聴けた。
心もちゆったり目で、ソウルフルな歌だった。

アンコールは、ステージの端に5人集まって、
"Sunrise"、"Creepin' In"、
"Come Away With Me"。
全部で100分弱ぐらいだった。

メンバー紹介はあったのだけど、
ネットで探しても見当たらず、名前は書けない。
コンサートが終わって、3時間しか経ってないけど、
ネットにはもうセットリストが上がってたので、
転記しておく。

[ SET LIST ]
1. Peace
2. I've Got To See You Again
3. Tragedy
4. Out On The Road
5. Sinkin' Soon
6. Don't Be Denied
7. Chasing Pirates
8. Rosie's Lullaby
9. Tell Yer Mama
10. Stuck
11. Don't Know Why
12. Little Broken Hearts
13. Travelin' On
14. Painter Song
15. Carry On
16. Flipside
17. And Then There Was You
Encore
18. Sunrise
19. Creepin' In
20. Come Away With Me

@ 日本武道館




【ノラ・ジョーンズ ジャパン・ツアー 2017】
4/ 9(日) 仙台 ゼビオアリーナ仙台
4/11(火) 札幌 ニトリ文化ホール
4/13(木) 東京 日本武道館
4/14(金) 東京 日本武道館
4/15(土) 東京 日本武道館(追加公演)
4/17(月) 大阪 大阪城ホール
4/18(火) 福岡 サンパレス
4/19(水) 広島 広島文化学園HBGホール
4/21(金) 名古屋 センチュリーホール





2017.4.17

ギタリストの訃報

先日まで知らなかったのだが、
ラリー・コリエルが2月19日に亡くなっていた。
享年73歳。
死因は、自然死とか老衰と書かれているが、
73歳ではちと早すぎないか。

また、昨日4月16日には、
アラン・ホールズワースが亡くなった。
享年70歳。

この2人に関して、私は詳しくないが、
ラリーは渡辺香津美との共演で
聴いたことがあるし、
アランはワイド・ストレッチなコードの押さえ方が
たびたびギター誌に取り上げられたので、
その名には馴染みがあった。

合掌。





2017.4.18

矢野顕子×上原ひろみ
TOUR 2017 「ラーメンな女たち」


矢野顕子×上原ひろみ。
やはり、一度は観ておきたいデュオだ。

で、過去にもチケットを取ろうと
申し込んだことがあるが、抽選に外れた。
今回は、友人と2人で申し込んだら、
なんと2人とも当選してしまった。
そんなもんやな。
たまたま、行きたいという知人が現れたので、
ダブったチケットは譲ることが出来た。
まあ、このデュオなら、
チケットが無駄になることはないけど。

今回のツアーは、4月15日から30日まで、
「ARABAKI ROCK FEST.17」を含み、
7都市9公演。
東京は追加公演を合わせて3公演で、
今日は3公演目、東京の初日だ。

会場は、東京文化会館 大ホール。
小ホールは何度か行ったことがあるけど、
大ホールは初めてだった。
一緒に行ったレコーディング・エンジニアの
K彦によると、音が良いことで有名な
ホールだそうだ。

さて、ライヴはというと、
音楽ファンなら
やはり一度は観ておくべき演奏だったね。

1曲目、So What な『ラーメンたべたい』で
始まった。
そのほか『東京は夜の7時』『真っ赤なサンシャイン』
『Children In The Summer』『Dreamer』
『ホームタウン・ブギウギ』『飛ばしていくよ』など。

矢野顕子がこのデュオのために
めちゃくちゃピアノの練習をしたというような
話をしていたけど、そうだろうなと思う。
素晴らしい演奏でした。



[ MEMBSERS ]
矢野顕子 (pf, vo)
上原ひろみ (pf)

@ 東京文化会館 大ホール



終演予定 21時とあるが、
終わったの、21:55でした。
休憩(30分ぐらい)を挟んで 2時間50分ほど
やりました。





2017.4.19

HELEN MERRILL
- Farewell SAYONARA Concerts -


“ニューヨークのため息” ヘレン・メリル
(86歳)が、引退を宣言した。
「フェアウェル さよなら コンサート」は
今日から3日間ブルーノートで行われる。
その初日の 2nd show を観てきた。

2015年に初めてそのライヴを観たが、
その日のエントリーには、
(今後もたびたび来日するのは難しいかも) と
書いている。
実際、2012年から、13、14、15年と
毎年来日していたが、昨年は来ていない。
そして、いよいよの引退宣言だった。

前回は、「激渋カワイイ」と書いたが、
今回もその印象は変わらず。
86歳とは思えない、ロングトーンも
聴かせてくれた。

曲は、
"It Don't Mean A Thing(If It Ain't Got That Swing)"
"Bye Bye Blackbird"、"All Of Me"、
"Autumn Leaves"、"Summertime" など。
"You'd Be So Nice To Come Home To" では、
CD に合わせて口パクし、
バンド演奏に突入するという趣向もあった。
あのレコードは、1955年の発売だから、
62年も前のものなのだな。
アンコールは、"S'Wonderful"。

バンドは、一昨年と同じメンバー。

引退というのは 寂しいけれど、
フェアウェル・コンサートを
観られて良かった。
良い時間でした。
ありがとう、ヘレン。

客席には、八神純子さんの
姿もありました。

[ MEMBERS ]
Helen Merrill (vo)
Ted Rosenthal (p)
Sean Smith (b)
Terry Clarke (ds)

@ Blue Note Tokyo
2nd show




(2017.5.5)
Blue Note のLive Reports より転記

2017 4.19 WED. 2nd show
[ SETLIST ]
1. IF I SHOULD LOSE YOU
2. THEME FROM TCHAIKOVSKY SYMPHONY NO,5
3. IT DON'T MEAN A THING(IF IT AIN'T GOT THAT SWING)
4. AM I BLUE
5. SUMMERTIME
6. AUTUMN LEAVES
7. I GOT IT BAD
8. MARGIN OF ERROR
9. PEOPLE WILL SAY WE'RE IN LOVE
10. LOVER MAN
11. BYE BYE BLACKBIRD
13. ALL OF ME
14. YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO
EC. S' WONDERFUL





2017.4.23

DOMINIC MILLER TRIO
ドミニク・ミラー・トリオ


STING のバンドのギタリストとして
名が売れた ドミニク・ミラー。
映画『レオン』(1994年)の主題歌、
"Shape of My Heart" の
印象的なギターがドミニク・ミラーだ。

ドミニクの最新アルバム『Silent Light』は、
アコースティック・ギターだけ(数曲で
パーカッションが参加)で作られており、
マイナー調の落ち着いた
インストゥルメンタルに仕上がっている。
(STING の "Fields of Gold" も
インストでカバー。)
ちょっと絵画的というのか、抽象的というのか
同じガットギター(数曲でスチール弦ギターも
使用)のインストでも、先月聴きに行った
ギジェルモ・リソットとは違い、
この人の奏でる音楽は、何かが哀しい。

さて、今日はそのドミニクのライヴに行ってきた。
ライヴでもそんな風に哀しい演奏なのだろうかと
思っていたら、哀しいというより静かな曲では、
厳かな感じさえ覚えた。
ヨーロッパの中世の、ちょっと暗めの教会を
思い起こした。
そんなん行ったことないねんけど、
何か宗教的とでもいう感じかな。
上手く書けないけど。

今日は日曜日だったので、ドミニクが観客に
「教会行ったかい?」って訊いてた。
彼が熱心な信仰を持っているのかどうかまで
知らないけど、そんなこと訊くぐらいだから、
やっぱりそういう感じがしたのかな。

1曲目、"La Belle Dame Sans Regrets" で始まり、
ニューアルバム『Silent Light』から、
"What You Didn't Say"、"Water"、"Baden"、
"Fields Of Gold"、"Valium" 、
そして、"Shape of My Heart"、
ビートルズの "A Day In The Life" など。

ドミニクのギターは、やや小ぶりなエレガット
メーカーは、分からなかったが、
帰ってきてからググってみると、
どうやら、ヤイリ(日本のギターメカー)製のようだ。
1曲だけ、スチール弦を使ったのだが、
Alvarez(ヤイリの海外向けブランド)だったので、
エレガットもヤイリである可能性は高い。
フランスのヤイリのサイトには、
ドミニクのページまであったので、
今日のギターもヤイリとみて
ほぼ間違いないだろう。

ベースは、ヤマハの5弦でした。

アンコールでは、ドミニクが
「ムーディなのがいい?
ファンキーなのがいい?」と
観客に問いかけ、手を挙げさせた。
(私は両方に手を挙げた。)
どちらも同じくらい手が上がると、
迷ってるドミニクに「両方!」という声が。
で、2曲やるのかなと思っていたら、
ムーディなパートとファンキーな
パートのある曲を演奏。
曲の後半、ドミニクは最前列の
女性客の前に座り、彼女の目を見つめながら、
そのムーディなパートを弾いた。

全体に演奏の緩急が素晴らしく、
ライヴは期待以上に良かった。
ライブに行く前より、ドミニクの音楽を好きになった。
明日も行きたいぐらい凄く良かったよ。

STING の公演以外では、ほとんど日本では
ライヴをやったことがないようだが、
今回の来日では、コットンクラブで
4日間8公演が組まれており、
明日と明後日もあるのです。


[ MEMBERS ]
Dominic Miller (g)
Nicolas Fiszman (b)
Miles Bould (ds)

@ COTTON CLUB
2nd show




参考
Acoustic Guitar World Dominic Miller Interview





2017.4.24

Paul McCartney コンサート間近


2013年、2014年、2015年、そして2017年。
昨年を除いて、毎年のように来日してくれる
ポール・マッカートニー。

2013年にポールのコンサートに行った人の
話を聞き、行かなかったことを悔やんだ私は、
2014年の公演は、絶対に行こうと思った。
先行抽選に申し込むも落選した私は、
一般発売を待ちきれず、
ネット・オークションで
ちょっと高めのチケットを入手した。
にもかかわらず、
公演はポールの体調不良で、
当日、中止になった。
観客は会場まで出向き、中止を知った。

そして 2015年、思ったよりも早く
ポールは戻ってきてくれた。
それで、やっと初めてポール(73歳)の
コンサートを体験することが出来た。

中止があったものの3年続けて来日したから、
次があるとしても、数年先かと思っていたら、
今年、またまた来日。

迷ったけれども、
やっぱり最後かもしれないと思うと
観ておかなくてはと思い、
チケットを取った。
今週の土曜日(29日)東京ドームの公演だ。

2015年は、大阪(京セラドーム)1公演の後、
東京ドーム3公演、そして追加公演として
日本武道館での公演が1回あった。
武道館の SS席は、10万円だった。

1966年にビートルズが武道館で
公演したということもあり、
ポールのファンにとっては、
武道館で観られるというのは
特別な意味を持つ。
2014年の武道館公演も中止になったし、
大人のファンが多いだろうから、
10万円出して観てみたいという人も
いるのだろう。

今回も武道館公演があるのだが、どうも
チケットの売れ行きが良くないようだ。
というのも、武道館公演は明日(4月25日)
なのだが、3日前の22日の時点で、
ぴあから当日引換券販売のお知らせメールが届いたし、
今日(前日ですぜ)は e+ から同様の
お知らせメールが届いた。

22日のぴあでは、SS席(10万円)、S席(8万円)、
A席(6万円)について空席があった。
「残りわずか」ではなく「空席あり」と
なっており、B席(4万円)のみ
「空席なし」(つまり売切れ)になっていた。
今日の e+ の状況は、チェックしていないけど。

普通は、ええ席から売切れていくもんだと思うが、
ええ席が売れ残っているというのは
チケットが高いから起こった現象に違いない。

今朝の FM 放送でも、まだ座席がありますと、
アナウンスしていたし、
かなり売れ残ってしもたんかなと思った。

一昨年、10万円出してポールを観た
多くの人が、今回は(今回も行くなら)
東京ドームにしようと思ったんじゃないだろうか。
そんなに続けて10万円のコンサートに
行く人がたくさんいるとは思えない。
推測だけど。

ドームで観るために
地方から東京に出て来る人の中には、
交通費と宿泊費で、
5万円以上かかる人だっているだろう。
チケット代と グッズも買ったとすると
合わせて10万円近くになるかもしれない。

私だって、ドームより武道館で観たい。
でも、10万円はちょっと高すぎやしませんかねぇ。

でも、一度10万円で売り出したものを、
次回値下げするのも難しいだろうな。
次回があるとしてだけど。

チケット代が高いという不満話になってしまった。
ポールのせいではない。

もうすぐ75歳になるポール。
明日から始まるジャパン・ツアー、
今回も無事に楽しく観られることを祈ります。





2017.4.26

THE DOOBIE BROTHERS
ドゥービー・ブラザーズ


死ぬまでに一度は観ておきたいアーティスト、
今夜はドゥービー・ブラザーズ 。
時々 来日はしていたけど、
日本武道館での公演は、21年振りらしい。
私は観るの初めて。




開演直前

1曲目、"Jesus Is Just Alright"。
ギター3人とベースの4人が、
フロントに並ぶ姿は、とてもかっこいい。
ザ・ロックバンドって感じ。



2011年に観たイーグルスは、
なんとなく日曜大工のパパ達感があったけど、
ドゥービーの面々は、見た感じもロックバンド。
何が違うのか考えてみたけど、
パトリック・シモンズの存在が大きいように感じた。
イーグルスは皆、髪の毛が短くなっていたけど、
パトリック・シモンズは、長髪のままで
カウボーイハットだからね。
体型も、スリムなままだし。

曲は "Jesus Is Just Alright" の他、
"Rockin' Down The Highway"、
"Black Water"、"Long Train Runnin'"、
"China Grove" など。

マイケル・マクドナルドがいないので、
"What A Fool Believes" や
"Minute By Minute" は、演らなかったけど、
"Takin' It to the Streets" は、演ったよ。
パトリックの歌い方が、心なしか
マイケルに似せているように感じたのは
思い過ごしかな。

アンコールは、"Without You" と
"Listen To The Music"。

会場が大合唱になってた。
みんな 歌詞覚えてるんやな。
私なんかよりずっと本物のファンが
大勢いたんだろう。

アンコールを入れて、
約90分とやや短めのコンサートだった。

ところで、ドゥービー・ブラザーズ の
オフィシャルサイトを見ても
チラシやポスターを見ても、写真はご覧のように



トム・ジョンストン、パトリック・シモンズ、
ジョン・マクフィーの3名のみ。
一応、この3人がドゥービー・ブラザーズ で
あとメンバーは、サポートということなんだろうか。

ギターは、トム・ジョンストンのエレキが
PRS を2本(だったと思う)と
アコギ(メーカー未確認)。
パトリックのエレキは、Fender ではなさそうな、
ロッキントレモロ付のストラトと
ノーマルなストラト 他 を使用。
アコギはテイラーと他のも使ってた。
ジョン・マクフィーのエレキギターは、
Line6 の Variax に見えたけど未確認。
数曲でアコギ、フィドル(ヴァイオリン)も弾いたし、
ハープも吹いた。

トム・ジョンストンのアクションが、
なんかプロレスラーを思わせて微笑ましかったな。

金沢、東京、名古屋、大阪の4公演で、
ツアーは、明日、明後日と続きます。


[ MEMBERS ]
Patrick Simmons - Gt/Vo
Tom Johnston - Gt/Vo
John McFee - Gt, Fiddle, Vo
Bill Payne - Key
Marc Russo - Sax
Ed Toth - Drs
John Cowan - B/Vo

@ 日本武道館


ちなみに明日は、サンタナのコンサートで、
また武道館なんだけど、今月の前半には、
オーストラリアで、
"Santana With Special Guests
The Doobie Brothers"

というツアーを周っていたようだ。
その流れで、ジャパン・ツアーなのかも。


(2017.4.27 追記)
ネットで SETLIST を発見したので転記しておく。

1. Jesus Is Just Alright
2. Rockin' Down the Highway
3. Take Me in Your Arms (Rock Me a Little While)
4. Another Park, Another Sunday
5. Clear as the Driven Snow
6. Spirit
7. World Gone Crazy
8. Eyes of Silver
9. Dark Eyed Cajun Woman
10. Sweet Maxine
11. Takin' It to the Streets
12. The Doctor
13. Black Water
14. Long Train Runnin'
15. China Grove
Encore:
16. Without You
17. Listen to the Music





2017.4.27

SANTANA
サンタナ


今日も武道館。



昨日のドゥービーに続いて、
死ぬまでに一度は観ておきたい
アーティスト、今夜は SANTANA。

SANTANA は、ギタリスト、
カルロス・サンタナを中心にしたグループで、
1969年にデビューしているので、再来年には
デビュー50年を迎える 老舗バンド。
デビュー当時のメンバーは、
カルロス以外残ってないけど。

SANTANA といえば、私たちの年代で、
『哀愁のヨーロッパ』を
聞いたことがない人はいないだろう。
この『哀愁のヨーロッパ』、
泣きのギターの代表曲としても有名だが
原題は『Europa』。
「哀愁の」と付けたのは正解やろな。
日本人、「哀愁」好きやからなぁ。

私は高校生の頃、LP レコードを
たくさん買うお金がなくて、
シングル盤も買っているのだが、
サンタナの『君に捧げるサンバ』の
シングル盤も買った。
これの原題は、『Samba Pa Ti』。
正しくは「Sanba para ti」と書くようだが
意味は「君のためのサンバ」なので、
結構直訳だったのでね。
出だしのタメたメロディが、
私には、とてもノスタルジックで、
今も好きな1曲だ。

さて、サンタナの初コンサート。
ラテンの血が騒いだねぇ。
そんなもん流れてんのんかと思うけど、
流れてんねんなぁ、これが。
日本人誰でも数パーセントは流れてんちゃうか。

ほんで、サンタナがなんで 50年近くも
第一線で演ってこられたか、
ライヴを観て分かったような気がする。

なんというか、セクシーで官能的なんですわ。
カルロスが、と違うで、音楽がやで。

そのセクシーな音楽は、人間の本能に
直接届くんとちゃうかと思った。
まあ、音楽ってそういうもんやろうけど、
特に「ラテン」は、官能的やと思った。

ステージ上のバックスクリーンには、
ライヴの映像だけではなく、
暗示的な映像が映し出されたり、
カルロスの若い頃の映像が映し出されたり、
ダンスするどこかの原住民が、
演奏する音楽に合わせて
踊っているように見えたりと、
演出もよく考えられていた。



オープニングには、仏陀(?)かと思う
像が映し出された。
実際、カルロスが以前使っていた
ヤマハの SG というギターには、
仏陀のインレイが施されていたしな。

彼は、瞑想するし、信仰深くて
スピリチュアルな人という
印象を持ってたけど、
今日のコンサートでも
世界平和へのメッセージを発信してた。

また、途中ステージの上から、
カルロスが前の方のお客さんに向かって
合掌するので、何かなと思ったら、
僧侶らしき人がお客さんの中に
いたようだった。

何かの曲の途中で
バックスクリーンに映し出された
メッセージ。



MAY THE HEAVENS OPEN UP
AND THE ANGELS BLESS
EACH AND EVERYONE
WITH THE DEEP AWARENESS
OF THEIR OWN LIGHT

天国が開かれるかもしれない、
そして、天使たちは
光の深い認識によって、
誰もを祝福する

私の適当な訳なので、
全然違うかもしれない。
(たぶん、違ってる。)

曲は、そんなにたくさん知らないのだけど、
"Europa"、"Black Magic Woman"、
"Oye Como Va"、"Smooth" など。
"Samba Pa Ti" が聴けなかったのは残念。

バンドは、リズム隊が超強力!
女性ドラマーに男性パーカッションが2人。
3人とも、ソロが凄かった。
ドラムは、Lenny Kravitz のバンドにもいた、
シンディー・ブラックマン・サンタナ。
名前に「サンタナ」が付くから、娘かなと
思って調べたら、なんと、奥さんでした。
なんでも、2010年にステージで
プロポーズされたとか。

ティンバレスは、昨年10月、
日米混合ファンク・バンド
Nothing But The Funk でも観た、
カール・ペラーソ。
たぶん、サンタナ以外のメンバーでは、
一番古い人だと思う。
カウントを出したり、リーダー的な
印象も受けた。

もう一人のパーカッション、
コンガ担当は、パオリ・ メヒアス。

カルロスのギターは、鮮やかな赤の
PRS のシングルカッタウェイ。
アンコールでは、同じく PRS の
ゴールドトップを使用。

途中1曲で、テレキャスの形の
ニットノ・ギターのエレアコを使用。
           ↓


ニットノ・ギターは、日本人である
ニットノトオルさんの作るギター。

今回のツアーは、盛岡、大阪、名古屋、
そして東京の4公演だった。
(今日が最終日)
カルロスは、今年70歳になる。
これからも元気でええギターを聴かせて欲しい。


[ MEMBERS ]
カルロス・サンタナ (G)
シンディ・ブラックマン・サンタナ (Ds)
ベニー・リートヴェルド (B)
カール・ペラーソ (Timbales)
アンディー・バーガス (Vo)
トミー・アンソニー (G)
デイヴ・マシューズ (Key)
パオリ・ メヒアス (Congas)
レイ・グリーン (Vo)

@ 日本武道館

今日は、1階席の正面、3列目
(南の C列)で、見やすかった。





(2017.5.5)
setlist.fm より転記。

[ SETLIST ]
1. O Paradiso
2. Are You Ready People
3. Toussaint L'Ouverture
4. Maria Maria
5. Foo Foo
6. Corazon espinado
7. Incident At Neshabur/ Europa
8. Jingo
9. Evil Ways/ A Love Supreme
10. Orinoco / Rain / Kate / La Jean
11. She'S Not There / Marbles
12. Black Magic Woman / Gypsy Queen
13. Oye Como Va
Encore:
14. Soul Sacrifice-(Cindy Solo)
15. Smooth
16. Love, Peace and Happiness





2017.4.29

Paul McCartney
ONE ON ONE JAPAN TOUR 2017




行ってきました、東京ドーム。
ドームのコンサートは、イーグルス、
ストーンズ、前回のポール・マッカートニーに
続いて4回目なのだが、
初めてアリーナ席に座ることが出来た。
アリーナ席と言っても真ん中より後ろなのだけど、
それでもスタンド席に比べたら、
大分ステージに近い。
ステージとの距離は、武道館の1階席の
一番後ろぐらいの感じかな。

ステージの正面(向かってやや左寄り)だったので
サイドのモニターもステージ上のモニターも
良く見えた。
前回は、ステージ上のモニターが
見えにくい席で不満が残ったもんね。

メンバーがステージに登場するや否や、
アリーナ席は総立ち。
内心、座って観たいなぁと思いながら
(年寄りか)も立たないと見えないので私も立った。
ポールのファンの凄さは、
スローな曲の時でも座らないこと。
結局、コンサート終了まで立ちっぱなしでした。

今年75歳になるポール。
元気そうで、お茶目な印象は前回と同様。
でも、さすがにツアーはキツイのか
年のせいもあるのか、
何回か声がしんどいところがあったけど、
全体としては、年齢を感じさせない
ステージだった。
日本語でたくさん喋ってくれたし、
英語の時は、即座に訳がモニターに
映し出され、ファンへのサービスも満点。
今回も一度も水分を摂らなかったよ。

ステージ演出も、セット、ライティング、
レーザー光線、モニターに映しだれる映像など
どれをとっても豪華。
前回もあったけど "Live and Let Die" での
花火や炎も 恒例なのかな。

1曲目 "A Hard Day's Night" で始まり、
ビートルズ、ウイングス、ソロの曲まで
たっぷり 39曲! 2時間35分ほど。
"I Wanna Be Your Man" は、
「初めて演ります」と言っていたので、
ライヴでは演ってこなかった曲ということかな。
"Let It Be" を聴きながら、初めてこの曲を聴いた、
44年前の小学5年生の日のことを思い出し、
なんとも不思議な感覚になった。

ポールのベースは、ヘフナーの
バイオリン・ベースのみでリッケンバッカ―はなし。
ギターは、派手なペイントのレスポールと、
アンコールでサンバーストのレスポール。
アコギは、マーティンと思われるもの。
"Something" では、前半、ウクレレを弾いた。
アンコールで登場したときに、
エピフォンのテキサンを持つと、
会場で歓声が上がった。
私でも知っているくらいだから、
さすがにファンの間では、このギターを持つと
"Yesterday" を演るというのは常識なんだろう。

ギターのラスティ・アンダーソンと
ブライアン・レイは、かなり多くのギターを使った。
ブライアンは、ポールがギターやピアノを
弾くときにベースを担当するので、
それほどでもないけど、ラスティは、
少なくても7〜8本は使ったな。

2015年は大阪公演もあったけど、
今回の来日は、東京の4公演のみ。
だんだん公演回数も減っていくのかもしれない。

ポールは、「See you next time!」と言っていた。
次があることを祈ろう。



[ MEMBERS ]
Paul McCartney (Vo, B, Gt, Pf)
Rusty Anderson (Gt)
Brian Ray (Gt, B)
Paul Wix Wickens (Key, Gt)
Abe Laboriel Jr. (Drs)

[ SETLIST ]
1. A Hard Day's Night
2. Save Us
3. Can't Buy Me Love
4. Jet
5. Temporary Secretary
6. Let Me Roll It
7. I've Got a Feeling
8. My Valentine
9. Nineteen Hundred and Eighty-Five
10. Maybe I'm Amazed
11. I've Just Seen a Face
12. In Spite of All the Danger
13. You Won't See Me
14. Love Me Do
15. And I Love Her
16. Blackbird
17. Here Today
18. Queenie Eye
19. New
20. The Fool on the Hill
21. Lady Madonna
22. FourFiveSeconds
23. Eleanor Rigby
24. I Wanna Be Your Man
25. Being for the Benefit of Mr. Kite!
26. Something
27. Ob-La-Di, Ob-La-Da
28. Band on the Run
29. Back in the U.S.S.R.
30. Let It Be
31. Live and Let Die
32. Hey Jude
Encore:
33. Yesterday
34. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)
35. Hi, Hi, Hi
36. I Saw Her Standing There
37. Golden Slumbers
38. Carry That Weight
39. The End

@ 東京ドーム

終わってすぐスマホで見てみたら、
セットリストがアップされているのには驚いた。


[ ポール関連エントリー ]
2014.4.21 ポール・マッカートニー 行くでぇ!
2014.5.13 PAUL McCARTNEY at BUDOKAN
2014.5.18 残念 ポール・マッカートニー
2014.5.20 全公演中止
2015.1.29 ポール・マッカートニー 4月来日決定!
2015.4.23 ついに! ポール・マッカートニー
2015.4.25 ポール・マッカートニー
2017.4.24 Paul McCartney コンサート間近





2017.5.14

TOMMY EMMANUEL
CENTER STAGE


トミー・エマニュエルのライヴ DVD。
"CENTER STAGE"。



California の Chico でのライヴだ。
リリースは、2008年 1月なので、
2007年のライヴだろうか。

私は、ギター弾きのくせに
5年前まで トミーのことを知らなかった。
YouTube で、偶然その動画を観たのが
知ったきっかけだが、2013年の来日公演
ナマで観てぶっ飛んだ。

音楽好きなら、普段、ギターに興味が
ない人が観てもきっと楽しめる。
そんなライヴだったが、
この ライヴ DVD も然り。

もう、何をすんねんという技の連続なのだが、
けっして、テクニックをひけらかす
演奏ではなく、とても音楽的。
そして、エンターテイメント。

また、トミーの演奏中の表情が良く、
この人、人間的にも素晴らしい人やろなぁ、
と思わずにはいられない。

そして、とんでもない技を
全然難しそうにではなく 軽く弾いている。
アコギの神様と言われているのも
全く頷ける。

普通、あれだけ弾くと、たまに
きれいに音が鳴らなかったりするもんだが、
ミスタッチがない。
自分と比べるのは、僭越すぎるが、
100年練習してもたどり着けそうにない境地。

途中数曲ハープ(ハーモニカ)との
デュオがあるが、これも良い。
ハープは、Bob Littell というおっさん。
全部で 24曲 107分収録されている。

輸入盤なので、Amazon で 1500円ほど。
これは、お値打ち。
同じライヴの CD も出ているが、
手元やトミーの表情が見える、
DVD の方が絶対おすすめ。
CD で聴いたら、何やってるか分からんで。

8月には来日するのだが、東京2日間のみ。
TSUTAYA O-EAST と Cotton Club 。
2015年の来日は、どういうわけか
見損ねたので、今回は発売されてすぐに
Cotton Club の1st show、2nd show、
両方を予約!
今日現在、O-EAST のチケットは
まだあるようだが、Cotton Club は
2ステージとも ソールド・アウトだ。
まだ3カ月以上先なのに。
O-EAST の方は、入替制ではないようなのだが
スタンディングなのだ。

たっぷり2ステージ、堪能するぞ。
もう今から楽しみ〜。





2017.5.18

Jimmy Copley 逝く

ショック。
5月13日、ジム・コウプリーが死んでしもた。
知らなかったけど、白血病だったらしい。
享年63歳。
若すぎるよな。

ジム・コウプリーは、イギリス出身のドラマー。
ジェフ・べックや ティアーズ・フォー・フィアーズ
なんかと演っていた人。

私が知ったのは、Char さんのバンド、
PSYCHEDELIX で。
初めてライブを観たのは、1992〜93年頃、
大阪の W'OHOL だったと思う。
その後も、PSYCHEDELIX や、
Char さんのソロのバックで何度か観た。

確かプリテンダーズ(だったと思うけど
違うかも)のワールドツアーの話を断って、
日本で Char さんと仕事していたという話も
あったように思う。

最後に観たのは、2008年。
ジムがソロ・アルバムを出したあとのライヴだ。
 ↓
Slap My Hand Special Session
Jimmy Copley & Char with Paul Jackson,
Yoshinobu Kojima, Micky Moody


結局、PSYCHEDELIX は、
ジムとCharさん二人になり、
自然消滅という印象だったのだけど、
何かの機会にきっとまた演ってくれると
思っていたので、ジムの訃報は
大変にショック。
あの軽快なスネア・ドラムの音が
聴けないのは、本当に残念。

合掌。




Situation - Jeff Beck by Char Jimmy Copley





2017.5.19

キング トリオ
和田明(Vo) 井上銘(G) 山本連(B)


昨年11月に初めてその歌を聴き、
ファンになった シンガーの 和田明。
その後、なんともラッキーなことに
彼との共演の機会を得た。

明は、井上銘君(Gt)とも
たびたび共演していることを知った。

ちょっと銘君のことを書いておくと、
今から8〜9年ほど前、
私が通っていたジャズギター道場に
高校生だった銘君も習いに来ていた。
クラスが違ったので、
銘君とは話したことはなかったけど、
約100人いた生徒の中で一番上手かったのは、
誰が聴いても、高校生の銘君だった。

やはりギターを習いに来ていた、
銘君のお父さんと話す機会があり、
何度かメールのやり取りをさせていただいている。

その後、銘君は一時アメリカに留学し、
CD デビューをし、昨年は Blue Note Tokyo で
Kurt Rosenwinkel と共演するほどになった。

ジャズ・ギター界のことを知らない方のために
書いておくが、Kurt と Blue Note の
ステージに立つなど、尋常なことではない。

私は 銘君の CDも買い、ライヴにも何度か
足を運んだが、その銘君と明が、
一緒に演っているとは、なんとも世間は狭い。

さて、今日はその共演を観に行ってきた。
明の歌に 銘君のギター、
そしてベースに山本連。
この人は、初めてだったけど 銘君の
バンド(MAY INOUE STEREO CHAMP)の
メンバーで、やはりバークレーにも
行っていたようだ。

曲は、"Don't Let Me Be Lonely Tonight"、
"Close To You"、"This Masquerade"
などのほか、オリジナル曲も。

明は、数曲でカホーンを叩きながら、
歌ったのだが、カホーンを叩いたのは、
今日が初めてだという。
やはり才能がある人は違うな。

楽しいええライヴだった。
銘君の歌伴は初めて聴いたかな。
この3人は月一で演っているようなので
また聴きたい。

明のオリジナル『スニーカーが似合わない』が
最高でした。


[ MEMBERS ]
vo, gt, cajon:和田明
gt:井上銘
ba:山本連

@ Bar dAZE(原宿)




ところで、明のサイトのスケジュールを見ると・・・
布川俊樹、井上銘、鈴木直人といった
方々の名前に交じって、
わ、私の名前が・・・!

そう、6月25日に、
明とのデュオ・ライヴがあるのだ。
今日の演奏を聴くと、
私が演ってよいのかとも思うのだが、
そんなことは言ってられない。
やるぞ〜!




山下達郎 20回ハズレ


3月に念願の山下達郎のコンサートに行った。
あまりに良かったので、もう一度観たいと思い、
5月の NHKホール、
6月の 中野サンプラザホール、
7月の 中野サンプラザホールの
公演にも申し込み続けてきたが、
今のところ、一次発売、二次発売、
キャンセル待ち、合わせて
(4月以降だけで)7回の抽選に外れている。

まあ、3月の当選までに今までで
合計15回ぐらい外れていたのだから、
不思議ではないけど、もしかしたら、
一度当選した人は、
当選しにくくなってたりするのかな、
なんて考えてしまった。

あとは、6月7月の中野サンプラザホールの
キャンセル待ちしか東京で観られる公演がないが、
キャンセル待ちなんて、ごくわずかしか
出ないだろうから、申し込んでも当たれへんやろな。
と、すでに諦めモードの私。
なにしろ、すでにこの数年で20回以上申し込んで
1回の当選と言うことは、当選確率5%以下やもん。

ところで、3月のコンサートのことは、
3日に渡りここに書いたけど、3日目のエントリーに
「コンサート当日の達郎の MC で知ったのだけど、
昨年10月に新宿 LOFT でライヴを演ったらしい」
と書いたが、
私はこの LOFT ライヴの情報をキャッチしており、
チケット抽選にもちゃんと申し込んでいたことを
プレイガイドの自分の申込履歴を見て発見した。
物覚えが悪くなっている証拠だが、
ちゃんと申し込んでいたことを知り、
なんでか ちょっと 安心した。





2017.5.22

2CELLOS
The 2017 Score World Tour in Japan


クロアチア出身のチェロのデュオ、
2CELLOS(トゥー・チェロズ)の
存在は知っていたけど、どういうわけか
あまり良い印象を持っていなかった。
イケメンのお兄ちゃん 2人の演奏を
おばちゃんのファンが応援している、
というような偏った印象。
アイドルみたいな感じ。
で、ちゃんと聞いたことがなかった。

ちょっと前に来日公演の情報を知り、
なんとなく YouTube で
その演奏を聴いてみた。
どこか外国でのライヴを 数曲聴いてみて、
これは生で聴いてみたいと思い、
チケットを取った。

今回の来日は、大阪2デイズ、広島、
名古屋、仙台、函館、札幌、
東京2デイズの合計9公演。
明日の東京国際フォーラム ホール A が、
千秋楽だが、今日は追加公演だったようだ。

チケットは、ソールドアウトだったようだが、
やはりお客さんはご婦人が多い。

メンバーは、2CELLOS の 2人以外に
ヴァイオリンとヴィオラ合わせて10人、
チェロ 2人、コントラバス、キーボード、
ドラム という編成。
ドラムは、一緒に来日したメンバーの
ようだったが、それ以外は日本人プレイヤー。

1曲目、『炎のランナー』に始まり、
『ゴッド・ファーザー 愛のテーマ』、
『ある愛の詩』、『Moon River』、
『My Heart Will Go On』など
映画音楽を中心に聴かせる。
思っていた以上に良い。

欲を言えば、バランスが 2CELLOS の
2人の音を出し過ぎていたので、もう少し
ドラムや他のパートが聞こえても良かったな。

前半は、ゆっくり聞かせる曲が中心だったが、
マイケル・ジャクソンの『Smooth Criminal』
からアリーナは総立ち。
もうロック・コンサート。
実際、チェロにディストーションはかけるわ、
ループ・マシーンは使うは、
ステファン・ハウザーは、
寝転がって弾くわ、肩からチェロを
担げる器具を付けて、歩き回って弾くわで、
かなりの激しいステージ。
曲は、ロックのカヴァーなんだろうけど、
ストーンズの『Satisfaction』以外は、
曲名まで分からず。

2CELLOS の 2人は、エレクトリックの
チェロ(YAMAHA)を使用。
チェロの音域って、やや低めやねんけど、
聞いてるとちょうど良い音域やねんな。

アンコール『Cinema Paradiso』まで
約90分。
観に行って正解。
やっぱり、誰もやっていなかったことを
やるって、強いなぁ。



[ MEMBERS ]
Stjepan Hauser(ステファン・ハウザー)
Luka Sulic(ルカ・スーリッチ)
ほか

@ 東京ドームシティホール







2017.5.28

グレッグ・オールマン 死去


昨日(5月27日)グレッグ・オールマンが亡くなった。
享年69歳。

昨年、夏以降の公演を健康上の理由で
キャンセルしていたらしい。

合掌。

訃報記事





2017.5.31

OLE BORUD
オーレ・ブールード


オーレ・ブールード。
先日まで、知らなかったアーティストだが、
ライヴに行ってきた。

ゴキゲンなライヴやったぁ。

ノルウェール出身。
元ヘヴィ・メタ・バンドにいたというが、
現在は、めちゃくちゃカッコ良い、
ファンキーな AOR をやっております。

コットンクラブで3日間6公演。
先日まで、名前も知らなかったので、
6公演もやってお客さん入るんだろうかと
思っていたけど、今日の 2nd ショーは、
ラスト・ショーということもあってか、
グループ用のボックス席の一部を
除いては、満席で大盛況。
2015年にも来日していたようで、
知る人ぞ知るといったところかと
思ってたけど、結構、ファンがいるのだ。

演奏を聴けば、その人気もよく分かる。
めちゃくちゃゴキゲン!
ちょうど1980年代前半のディスコで
バンバンかかっていたような感じ。
実際、最後はミラー・ボールが回り
客席はディスコ状態。

バンドのコーラス・ハーモニーも美しく、
適度に ファンキーで、ポップで、
熱くて、爽やかで、そしてダンサブル。
オーレは、ギター・プレイも良い。

オーレのギターは、メーカー未確認の
24フレットのストラト・タイプ。
モダンな音でした。

もう一人のギタリスト、マークスは、
黒いノーマルなストラトタイプ。
1曲目トラブルで音が出ず。

全体にギター・ソロも多く、
ギター好きにもうれしい演奏でした。





[ MEMBER ]
Ole Borud (vo,g)
Frode Mangen (key)
Markus Lillehaug Johnsen (g)
Lars-Erik Dahle (b)
Ruben Dalen (ds)

@ Cotton Club
2nd show


Keep Movin (2011年のアルバム。全曲聴けます)





2017.6.6

スティング/STING

「死ぬまでに観たいアーティスト・シリーズ」
スティング。
いよいよ、明日はスティングのコンサート。
初体験です。

昨年 発売されたアルバム "57th & 9th" は、
13年ぶりのロック・アルバムということだが、
新しいのに どこか懐かしいサウンドで、
結構、気に入って繰り返し聴いた。
ポリス時代を含めて、こんなに
スティングを聴いたのは、初。
先日、観に行った ドミニク・ミラー
こともあって、人生初のスティング・ブームだ。

2月 1日にカナダのバンクーバーで
スタートした「57th & 9th Tour」は、
北米・ヨーロッパ・南米を周り、
先月にはいよいよアジアに入った。
オフィシャルサイトの予定を見ると
Singapore、Seoul、Hong Kong を周り
そして 日本へやってきた。
このあと、再びヨーロッパ、北米を周り、
ツアーは、10月15日まで続く。
数えてみたら。9ヵ月半で 111回!
もしかしたら、追加公演とかで、
まだ増えるのかもしれん。

ポリス時代に、40歳を過ぎて
ステージを走り回るようなロックは、
やりたくないと言っていた(と思う)
スティングだが、現在65歳でっせ。
まあ、ミック・ジャガーみたいに
ステージを走っては いないやろうけど。

日本公演は、東京(武道館)3日間と
大阪(大阪市中央体育館)の計4回。
今日から、武道館公演がスタートしているのだ。

今回は、スペシャル・ゲストとして
息子の ジョー・サムナー が参加。
この人は「Fiction Plane」というバンドの
ヴォーカル&ベースということだが、
知らなかった。
親子して、ヴォーカル&ベースなんや。

どんなん演ってんのやろと
ググってみると・・・

FICTION PLANE - Two Sisters (live)

おう、中々 ええやん。
お父ちゃん(ポリス)と同じく、3ピース・バンド。
おまけにギタリストは、フロントPUに
ハンバッキング装着のテレキャスタ―を
弾いております。
(ポリスのギターリスト、アンディ・サマーズも
ポリス時代のメイン・ギターは
同様のテレキャスターだったのだ。)
面白いなぁ。
っていうか、狙ってるのかな。

日本でも、息子の人気をもっと上げようという
親心でしょうか。
それとも、私が知らんかっただけで、
すでに日本でも人気があるんやろかね。
いずれにしろ、楽しみだ。

ところで、UDO の公演サイトを見ると、
大阪市中央体育館での公演には、
こんな注意書きが。

※ 近隣の方へのご迷惑となりますので、
公演中の縦ノリ・ジャンピングは禁止致します。


ジャンピングは、禁止してもいいけど、
縦ノリは禁止でけへんやろ。
まあ、言わんとしてることは分かるけど。
縦ノリ禁止なら、
ロック・コンサートしたらあかんで。


STING WITH SPECIAL GUESTS
JOE SUMNER AND THE LAST BANDOLEROS
[ 2017年 日本公演 日程 ]
6月6日(火) @日本武道館
6月7日(水) @日本武道館
6月8日(木) @日本武道館 (追加公演)
6月10日(土) @大阪市中央体育館





2017.6.7

STING 57TH & 9TH TOUR
WITH SPECIAL GUESTS
JOE SUMNER AND THE LAST BANDOLEROS


昨年、プロモーションのために来日は
したけれど、ツアーでの来日は、
2011年 1月以来、約 6年半ぶりだという
スティング @ 武道館に、行ってきました。



18:30をちょっと過ぎて、
まず、スティングが小ぶりなアコギを持って登場。
新譜から "Heading South on the Great
North Road" を弾き語り、息子のジョーを
紹介すると、ジョーのコーナーに入った。
「ありがとう、父」と日本語の MC も達者。

スペシャル・ゲストとあったけど、
オープニング・アクトだったのだ。
ジョーが歌いだすと、
会場から「おぉ〜」という声が上がる。
スティングに歌い方、声が似ているのだ。
親子だから似ていても不思議じゃないけど。

20分ぐらいかな、4〜5曲歌った。
THE LAST BANDOLEROS の面々と1曲
一緒に演ったあと、続いて、
THE LAST BANDOLEROS のコーナー。
そう、2組のオープニング・アクトだったのだ。
ちょっとビートルズを思わせるような
サウンドのバンド。
合わせて45分ぐらい演って、休憩。

19:30 頃、本編のスタート。
とても 65歳とは思えない
スティングの声と身体。
身体は、めっちゃ引き締まっているし、
声も高いところまで凄く出ている。
3日連続でコンサートを演るぐらいだから、
喉も強いし、健康なんだろう。
まあ、最近では 65歳はもう若い方だけど。

"Shape of My Heart"、"Fields of Gold" や
ポリス時代の曲 "Message in a Bottle" や
"Roxanne" など ナマで聴けて良かった。
"Shape of My Heart" で、親子で1本の
マイクでハモる様は、最高やったな。
"Englishman in New York" は、
ジャズ要素を排したニューアレンジで。
ニューアルバム "57th & 9th" からは、
6曲も演奏した。
アンコールでは、"Every Breath You Take"。
会場がスマホのライトで、星空状態に。



とても ピースフルなひと時だった。
2回目のアンコールは、"Fragile"。

バンドは、ギター2人とドラムに
スティング(Vo & ベース)で、
キーボードがいないのだけど、
オープニング・アクトの連中が、
コーラスに参加しており、
ハーモニーが力強く、美しかった。

ギターのドミニク・ミラーは、
ストラトをメインに赤いテレキャス、
エレガットなどを使用。
エレキを持って立ってると、
先日のライヴとは、全く印象が違ってくる。
もう一人のギター、ルーファス・ミラーは、
レスポールをメインに。
スティングは、テレベース。
ジョーは、Bigsby 付のフルアコ
(ディアンジェリコか?)。

スティングの本編は、100分強かな。
とても、満足なコンサートだった。
「オレも 身体 鍛えよ」と思ったよ。
(今日だけ)





[ MEMBERS ]
スティング(Vo,B)
ドミニク・ミラー(Gt)
ルーファス・ミラー(Gt)
ジョシュ・フリース(Dr)
スペシャル・ゲスト:
ジョー・サムナー(Vo,Gt)
ザ・ラスト・バンドレーロス
アコーディオン(バンドネオン?)の人(名前不明)パーシー・カルドナ

@ 武道館

[ Setlist ]
1. Heading South on the Great North Road
 (Sting acoustic before the opening acts)
2. Synchronicity II (The Police song)
3. Spirits in the Material World (The Police song)
4. Englishman in New York
5. I Can't Stop Thinking About You
6. Every Little Thing She Does Is Magic (The Police song)
7. One Fine Day
8. She's Too Good for Me
9. Mad About You
10. Fields of Gold
11. Petrol Head
12. Down, Down, Down
13. Shape of My Heart
14. Message in a Bottle (The Police song)
15. Ashes to Ashes (David Bowie cover)
16. 50,000
17. Walking on the Moon (The Police song)
18. So Lonely (The Police song)
19. Desert Rose
20. Roxanne / Ain't No Sunshine
Encore:
21. Next to You (The Police song)
22. Every Breath You Take (The Police song)
Encore 2:
23. Fragile

セットリストは、昨日と同じのようだ。





ニューアルバムに関するインタビューを見つけた。
THE LAST BANDOLEROS が、もともと
ポリスのコピーバンドをやっていたこと、
アメリカのバンドであること、
レコーディングにも参加していたことなど、
興味深いことが書いてあった。
 ↓
【インタビュー】スティング「僕はみんなを驚かせたかった」





2017.6.10

MARIA SCHNEIDER ORCHESTRA
マリア・シュナイダー・オーケストラ


「現代ジャズ・アンサンブルの英知」とも
言われている マリア・シュナイダー・オーケストラ。
普段、ビッグ・バンドはほとんど聴かない私だけど、
友人の K彦が、マリア・シュナイダーを
大好きで、私も興味を持った。
YouTube で数曲聴くと、
これは一度はライヴで体験したい音楽。
ということで、今日はK彦と
ライヴに行ってきた。

会場は、ブルーノート東京で、
今週水曜日から日曜日までの 5日間 10ステージ。
週末(今日と明日)は、チケットは
ソールドアウトの大人気。

メンバーは、管13人、アコーディオン、ピアノ、
ギター、ベース、ドラムス、そして マリアと
合わせて 19人のオーケストラ。
マリアは、20人目のメンバーとして、
サウンド・エンジニアも紹介していた。

今年 2月に自身のグループで来日した
ダニー・マッキャスリン (ts) や、
8月に THE COREA / GADD BAND で
再来日予定のスティーヴ・ウィルソン (as)。
9月に 小曽根真のトリオで再来日予定の
クラレンス・ペン (ds) など、
一流の名手ばかりということで、
どんなアンサンブルが聴けるのか、
期待も高まりつつ、会場へ出向いた。

まず、目を引いたのが、マリアのかわいさ。
YouTube や CDジャケットの写真で
見るよりも、断然 かわいい。
メグ・ライアンみたいな感じ。
で、56歳には見えない。
特に笑顔が CUTE。
誰かがソロを取っている時に
耳を傾けている表情がまた良い。
これだけのメンバーをまとめていける人だから、
人間的にも素敵な人なんだろう。
それは、音楽にも表れていて、
終わった時、まだ1時間も経っていないだろうと、
思って時計を見ると 80分以上が過ぎていた。

1曲1曲がまるで映画のように
ストーリーを感じる作品で、
それぞれのソロ、全体のアンサンブルも
素晴らしく、古典的な部分と新しい部分が、
見事に融合されている美しい音楽だった。
これは、人気の高さも納得です。

特に "Thompson Fields" という曲が印象的だった。

残念ながら、アンコールはなし。
マリアが挨拶だけしに再登場し、
唇が云々、と言っていた。
メンバーの誰かが、唇の状態で
吹けないという意味だったのか?
やはり、英語を理解できるようにならねば!




[ MEMBERS ]
Maria Schneider (comp,cond)
Steve Wilson (a.sax)
Dave Pietro (a.sax)
Rich Perry (t.sax)
Donny McCaslin (t.sax)
Scott Robinson (b.sax)
Greg Gisbert (tp)
Jonathan Heim (tp)
Nadje Noordhuis (tp)
Mike Rodrigues (tp)
Keith O'Quinn (tb)
Ryan Keberle (tb)
Tim Albright (tb)
George Flynn (tb)
Gary Versace (acc)
Frank Kimbrough (p)
Ben Monder (g)
Jay Anderson (b)
Clarence Penn (ds)

@ Blue Note Tokyo
2nd show

バリトン・サックスの人はテナー・サックス、
アルト・サックスの人は、フルート、
クラリネット(一人はソプラノ・サックスも)、
トランペットの人は、フリューゲル・ホルンも担当。





2017.6.11

acoustics LIVE と 16年

2001年から2002年にかけて、
PICO ちゃんという女性シンガーと、
"Peace Of Mind" という名の
デュオをやっていた。
当時私は39歳で、PICO ちゃんは、
大学を出たての23歳だった。

Peace Of Mind は、約1年間の活動で
解散したが、その間、イベントを含め
30回以上のライヴを演った。
よく活動していたと思う。
その後、2007年と2009年に
デュオ・ライヴを演ったが、ここ数年は
会うこともなくなっていた。

ちょっと前に、PICO ちゃんから
久しぶりに連絡があった。
それで、今日は彼女のライヴを
観に行ってきた。
今日でライヴは2回目だという
「acoustics」というグループだった。

聞くと、彼女は今年39歳だという。
あれから、16年。

23歳だった彼女が、
当時の私の年齢になっていることに
言葉に表せぬ感慨を覚えながら、
あの頃より力強くなった彼女の
歌声を聴いた。


[ MEMBERS ]
Pico (vo)
井島稚子 (Tp)
Mon“Design-NeT” (Pf)
上野高史 (Gt)
齋藤隆一 (B)
西川忠幸 (Dr)

@ 四ッ谷 メビウス





2017.6.15

BILL FRISELL :
WHEN YOU WISH UPON A STAR

featuring PETRA HADEN, THOMAS MORGAN
& RUDY ROYSTON


今年1月に「CHARLES LLOYD & THE MARVELS」の
一員として来日し、その時、初めてライヴを観た
ギターのビル・フリーゼル。
その職人技と美しいテレキャスターのトーンに
魅せられた記憶も新しいが、
今日は彼自身のグループでの公演を観てきた。
今日から 4日間、ブルーノートで。
その初日の 2ndショーだ。

昨年リリースされたアルバム
『When You Wish Upon a Star(星に願いを)』の
タイトルが、公演のタイトルにもなっているように
バンドは、そのレコーディングのコア・メンバー。
(ヴィオラの Eyvind Kang は、来日していない。)

アルバム『When You Wish Upon a Star』で、
ビルは、1950〜60年代の映画や TV音楽を取り上げ、
独特の世界観を広げている。
『The Shadow of Your Smile 』『Moon River』などで、
ヴォーカルを取るのはチャーリー・ヘイデン (b) の娘、
ぺトラ・ヘイデン。
アルバムは、昨年のグラミー賞
"Best Contemporary Instrumental Album" に
ノミネイトされた。



さて、ライヴの方はというと。
まず、メンバーがステージに登場しただけで、
なんというかあたりは平和な空気に包まれた。
1曲目は、"Moon River"。
CD 同様、かなり自由な感じ。
ペトラの歌声は、無垢といったら良いのだろうか、
オーガニックな感じといえばよいのだろうか。
無添加な感じ。
衣装も見た感じも。
たぶん、人柄も。

そのほか曲は、"The Shadow Of Your Smile"、
"Once Upon A Time In The West"、
CDではチェロが担当していた "The God father" の
『愛のテーマ』部分のメロディは、
ぺトラの声が入ることで、また違って聞こえてきた。
CD には収録されていなかった "007 Goldfinger" など。
あ、そういえば "When You Wish Upon A Star" は
演らなかった。

ビルのギターは、おそらく1月と同じ、
Bigsby 付の J.W.Black のテレキャスター・タイプ。
1月の来日時にも書いたけど、
今日もアンプ(Fender Deluxe Reverb)の前には
いくつかのぬいぐるみが置いてあった。
まさかサウンドに影響しているとは思えないが、
なんでしょうか。



そういえば、一時期、マーカス・ミラーは、
アンプの上に ブルース・リーのフィギュアを
置いてたなぁ。
でも、ビルのは かわいらしいトナカイの
ぬいぐるみです。

サウンドは、空間系のエフェクトを駆使し、
今回もトリオであることの音の薄さを
感じさせない職人技を連発。
しょっちゅうしゃがんで 足元を
調整していたので、しゃがまなくても
良いようになんとかできないものかなぁ。

足元のエフェクト群


ビルのインタビューで読んだけど、
J.W.Black のギターは、まるで
アコースティック・ギターを弾いているようだと。
確かにクリーンの時のトーンは、太くて美しい。
「This is sound of the American Guitar」
という感じでした。
う〜ん、テレキャスター欲しい。


[ MEMBERS ]
Bill Frisell (g)
Petra Haden (vo)
Thomas Morgan (b)
Rudy Royston (ds)

@Blue Note Tokyo
2nd show




(2017. 7.1 追記)
ブルーノートのサイトにセットリストが
記載されたので、転記しておく。

[ 2017 6.15 thu. 2nd show setlist ]
1. MOON RIVER
2. THE GODFATHER
3. THE SHADOW OF YOUR SMILE
4. ONCE UPON A TIME IN THE WEST
5. BAMA DRAMA
6. THE WINDMILLS OF YOUR MIND
7. GOLDFINGER
EC. WHAT THE WORLD NEEDS NOW





2017.6.24

AI KUWABARA
with STEVE GADD & WILL LEE

桑原あい with スティーヴ・ガッド & ウィル・リー
Somehow, Someday, Somewhere Tour

桑原あいの演奏は、彼女がデビューした翌年、
2013年の TOKYO JAZZ で聴いた。
夢だった TOKYO JAZZ のステージに立てて
感動して泣いていた姿が印象的だった。
当時、彼女はまだ21歳だった。
その日のエントリーには、
「今度は、クラブで観てみたい」と
書いていたが、ようやくその時が来た。

2013年のステージは、
森田悠介(b)、今村慎太郎(ds)との
トリオだったが、今日は
スティーヴ・ガッド & ウィル・リーという
世界のトップ・リズム隊との共演だ。

今年2月にリリースされたアルバム
『Somehow, Someday, Somewhere』は、
スティーヴ・ガッド & ウィル・リーとの
トリオでニューヨークで録音された。
どうしても、上原ひろみのトリオと
比べてしまうのだが、上原の楽曲ほど
複雑なアレンジではなく、
もう少しセッション的という感じ。
アルバムには、オリジナルの他、
桑原が大好きだという、
ミシェル・ペトルチアーニのカバーも
含まれており、ミシェルっぽい、
フレイズも聴ける。

さて、ライヴの方は、
予想をはるかに上回る素晴らしさだった。
観に行って 大正解。
CD より、めちゃくちゃ強力。
今日がツアー(4日間)の最終日、
その 2nd show だ。

スティーヴのドラミングが最高。
他のドラマーだとこうはならないだろうという
盛り上げ方をする。
これは、他のライヴでも何度か体験しているけど、
やはり、スゴイです。

この2〜3年の間に桑原は、深刻なスランプに
陥っていたそうで、音楽をやめるかという
ところまで行っていたそうだ。
1年半もの間、曲が全く書けなかったという。
そんな彼女を救ったのは、
クインシー・ジョーンズの
「あなたは音楽を続けなさい」という
ひと言だったという。

2013年の TOKYO JAZZ には、
スティーヴ・ガッドも出演しており、
舞台袖で桑原の演奏を聴いたスティーヴは、
彼女に「いつか一緒に出来るといいね」と
声をかけたという。
それに対し桑原は、「No」と答えたそうだ。
スティーヴと共演?
そんなとんでもない、という心境で
即答で「No」と言ったらしい。

しかし、2015年の夏、
モントルー・ジャズ・フェスで会った
クインシー・ジョーンズのひと言で
「今までの No を 全部 Yes に変えるほどの
メンタルの転換」が起き、ふっ切れた彼女は、
自分から プロデューサーに
「今なら、スティーヴとやれる、やりたい」と
申し出たのだという。
そして、このトリオのレコーディングが
実現した。

日本人でも何人もスティーヴと録音を
しているアーティストはいるが、
ライヴが実現するのは本当に稀で、難しい。
スティーヴだけではなく、
ウィルも超忙しいミュージシャンだ。
桑原もライヴは無理かなと半ば諦めていたらしいが、
このたび、日本でのライヴが、
4日間(8公演)実現したのだという。
桑原の話を聞いていて、彼女の transformation
宇宙を動かしたのではないかと思った。

4年前に見たときは、あどけなさの残る
少女のようだったが、今日の桑原は頼もしく
大人の女性になっていた。
ホントに良いライヴで、おじさんは、
演奏にもストーリーにも
とても感動して 刺激を受けたよ。

桑原は 今年で26歳。
ウィルは 今年 65歳。
スティーヴは 72歳。
おじいちゃんでもおかしくない。

曲は、"Somehow It's Been a Rough Day",
"Home", "Never Neverland", "Somewhere",
"All life will end someday, only the sea will remain",
ローズを演奏した "Extremely Loud But Incredibly Far",
クインシー・ジョーンズの去りゆく後姿を
曲にした "The Back",
アンコールは、ウィルの歌入り "Watching the River Flow",
2回目のアンコールで "The Times They Are a-Changin'"。

昨日は、2回目のアンコールはなかったようなので、
これは最終日ならではのラッキーかな。
昨日も満席だったようだが、
今日も満席で大盛況。


[ MEMBERS ]
桑原あい (p)
Steve Gadd (ds)
Will Lee (b)

@ Blue Note Tokyo
2nd show




[ ツアー日程 ]
6月21日 Billboard LIVE 大阪
6月22日 Blue Note 名古屋
6月23〜24日 Blue Note 東京





2017.7.2

フィル・マンザネラ
Phil Manzanera


ロキシー・ミュージックのギタリスト、
フィル・マンザネラのライヴに行ってきた。
この人のことは、名前さえ知らなかったけど、
ぴあポイントが貯まっていて、
その交換商品にあったので、どんなんか
YouTube で軽くチェックしたところ、
"Diamond Head" というインスト曲が
良かったので、行くことにした。

ロキシー・ミュージックといえば、
"More Than This "。
これは、1982年の大ヒット曲で、
私の年代ならば、知らない人はいないだろう。
ロックなのに ブライアン・フェリーの
歌声がやけにソフトなのが印象的だった。

数年前、ノラ・ジョーンズが
"More Than This "をカバーして驚いた。
ああ、こんな風になるんやと。
意外性とか驚きは大切です。

さて、フィル・マンザネラの今回の来日メンバーは、
2013年のアルバム『ザ・サウンド・オブ・ブルー』に
参加したメンバーを中心に新たにキーボーディストを
一人加えた総勢7名。
マンザネラ自身が、コロンビア人とイギリス人の
ハーフで、子供時代をキューバやベネズエラで
過ごしたということと関係あるのだろう、
メンバーは、ブラジル人やコロンビア人
(と紹介したように聞こえた)も含まれていた。

曲は、"More Than This " は、もちろんだが
他にもロキシー・ミュージックの曲を
やっていたようだが、実は私は
"More Than This " ぐらいしか知らない。

途中、ドラムとベースとヴォーカルのトリオで
"I Want You Back"(The Jackson 5)。
なぜここで?という感じだったけど、
これがなかなか良かった。
ヴォーカルは、ソニア・バーナードという
セクシーでエキゾチックな女性。
そのあと、1曲ギターの弾き語りもした。

マンザネラが「"Diamond Head" をやる」と
言ったら、すごく喜んでいたお客さんがいた。
きっと、長くファンなんだろうな。
("Diamond Head" は1975年の作品)

アンコールでは、キューバの曲だと言ったと
思うけど、完全にラテン。
ギターソロでは、その雰囲気から
サンタナか!と突っ込みたくなりました。


[ MEMBERS ]
フィル・マンザネラ / Phil Manzanera (Gt)
ルーカス・ポロ / Lucas Polo (Gt)
ヤロン・スタヴィ / Yaron Stavi (B)
ソニア・バーナード / Sonia Bernardo (Vo)
ジョアン・デ・マセド・メロ / Joao de Macedo Mello (Sax, Key)
アンドレス・メサ / Andres Mesa (Key)
ハヴィエ・ウェイラー / Javier Weyler (Dr)

@ Billboard Live 東京
2nd show





2017.7.4

天才の時代

この動画をご覧いただきたい。

Rock Free Concert - Crossroads 〜 Going down(feat. AKIRA)

この、ギターを弾くあきら君、
詳しいことはまだ調べていないのだけど、
どうも、このコンサートの時点(2015年)では、
13歳(中1)と思われる。
しかし、音を聴くと子供の弾くフレーズではない。
おまけにチョ―キング(ギターの弦を
持ち上げて音程を上げる奏法)の時の
恍惚の表情は、ベテランおっさんギタリスト
以外の何者でもない。
左利きに、SG というのも渋すぎる。
この観客の前で、Char さんと一緒にこの演奏。
度胸も かなりのものと見た。
一体何者なんだ!

これより1年前(2014年)に 熊本のイベントで
12歳にして Char さんの代表曲 "Smoky" を
弾く動画を発見。

AKIRA 「SMOKY」 12才の kids guitarist 小学生ギタリスト

これは、断じて小学生の音ではない!

13歳のデレク・トラックスを聴いた時の
衝撃を思い出した。

Derek Trucks - "Layla/Jam" July 4th 1993

山岸竜之介(ギタリスト)も中学生の時から、
凄かったけど、将棋の藤井君といい、
普通にこういう子供が出てくる時代になったのかね。





2017.7.7

ZICCA ICCA

来月で55歳になるのだけれど、
人生で初めて、ファンクラブに入った。
ファンクラブというと、ちょっとミーハーな
感じがして、硬派な(?)私は、
今まで誰かのファンクラブに入ろうと
思ったことがなかった。
好きなミュージシャンがたくさんい過ぎると
いうこともあるけど。
で、人生に一度くらい、ファンクラブに入るのも
良いだろうと思い、入ってみることにした。

誰のファンクラブかというと、
Char さんのファンクラブだ。
今月発足したばかりで、
"Fan Club" ではなく "Fun Club" であったり、
クラブの名称が、「ZICCA ICCA」で
あったり、遊び心満載だ。

「ZICCA」というのは、オフィスがあるのが
Char さんの「実家」だから。
「ICCA」は「一家」、ファミリーということね。



写真は、ステッカーと会員証とピンバッジ。
ステッカーのロゴマークは、
竹中家(Char さんの本名は竹中尚人)の
家紋と ZICCA の「Z」と 竹 を
あしらった和洋折衷なデザイン。

会員特典は、会員専用サイトで
会員だけ観られるオリジナル番組「ZICCA TV」や
所蔵ギターを紹介するマニアックな
「Char the Guitar」などのコンテンツ、
また、ライブチケットの優先購入、
会員限定イベントへの参加などがある。

しょっぱなの「ZICCA TV」では、
「Char met」と称して、佐藤タイジと
戸越銀座商店街(近所!)をブラブラしたり、
ギターを弾きながら対談したり。
これからも、楽しみです。





2017.7.10

坂井レイラ知美

最近、YouTube で発見したシンガー、
坂井レイラ知美
スケジュールに、品川のトライベッカという
レストランで、ギターとのデュオが
あったので、観に行ってきた。
なんと、このお店、
ミュージック・チャージが300円!

行ってみると、ライヴハウスというより、
レストランでBGMに生演奏やってます的な
お店で、ライヴ中も演奏には耳を傾けず、
おしゃべりを続けるお客さんも多く、
音楽ファンとしては、
ちょっとなぁ、という感じ。
でも、こういうお店もありなんでしょうね。

そんな(どんな?)わけで演奏の方も、
「聴け!」という感じの演奏ではなく、
あくまでも「お食事を楽しみながら、
良かったら耳も傾けてくださいね」的な
やや控えめな印象。
ガッツリ、本気のライヴを聴くなら
ここではないな、という結論。
まあ、ミュージック・チャージ300円なので
仕方がないか。
次回は、JAZZ CLUB で聴きたい。


[ MEMBERS ]
坂井レイラ知美 (vo)
平岡遊一郎 (gt)

@ TRIBECA(品川)





2017.7.19

DuoRama with 和田明

布川俊樹 (g) & 納浩一 (b) のデュオ・ユニット、
"DuoRama" に 和田明 (vo) がゲストで参加。
これは勉強させてもらわねばと、
そのライヴを観に行ってきた。
ハコは、初めて行った 淡路町・小川町にある
ジャズクラブ "Lydian"。
先月にオープンしたばかりの、
「JAZZを聴く」ことにこだわったお店だ。

"Lydian"という店名は、"Lydian scale" から
取ったんでしょうな。
普通の「ドレミファソラシド」(長音階)は、
メジャースケールとか、アイオニアン・スケールと
呼ばれるのだが、「ファ」から始まる音階を
リディアン・スケールと呼ぶのだ。

布川さんと納さんについては、
JAZZを聴く人であれば説明無用なのだが、
日本のトップ・ジャズ・ミュージシャンのお二人。
明が、「レジェンド」と言っていたけど、
お二人のCDは私も数枚持っているし、
布川さんについては、教則本も教則DVDも
持っている。
そんな方々と明との共演。

いやぁ、素晴らしかったね。
DuoRama の2人によるインストと、
明の歌入りと半々、
1部2部合わせて、2時間以上演ったけど、
あっという間。

布川さんのギターも納さんのベースも
それぞれライヴで聴いたことはあったけど、
このデュオは初めて。
20年演っているというだけあって、
ほとんど合図も要らないように見えた。
やっぱり、リズムが凄い。
ドラムがいなくても乱れない。

曲は、"Summertime"、"Speak Low"、
"A Foggy Day" などのスタンダートと
1999年の DuoRama の 1st アルバムから、
オリジナル曲を2曲。

明 参加のヴォーカル曲は、"Skylark"、"Moanin"、
"Love for Sale"、"My Funny Valentine"、
"This Masquerade" など。
某ジャズギタリストの曲に勝手に日本語詞を
付けたという曲も。
東京に来て初めて歌ったかも、と言っていた
"My Funny Valentine" が特に素晴らしかったな。
この人の歌、ホントに良い。


[ MEMBERS ]
布川俊樹 (g)
納浩一 (b)
和田明 (vo)

@ Lydian(千代田区神田司町)





2017.7.20

BECCA STEVENS BAND
ベッカ・スティーヴンス・バンド


2015年にライヴを観て
「美しい声、美しいハーモニー、 美しい音楽、
そして、美しい女性 (ひと)」と書いた、
ベッカ・スティーヴンスのライヴに行ってきた。

今日からの4日間、@コットンクラブ。
その初日の 2ndショー。
バンドのメンバーは、2015年と同じメンバー。
前回、アメリカっぽく感じないと
書いたけど、その印象は変わらずやね。

ベッカは、前回同様、チャランゴ、ウクレレ、
ギターを弾きながら歌った。
ギターは、前回はアコギだったような気がするのだが、
今回はストラトキャスター。
ヘッドに、「XERXES」と書かれた紙が貼ってあったけど
見た感じ Fender っぽかった。
この動画 で弾いているギターと思われる。
 この曲、今日 演りました。)
「XERXES」って何かなとググってみると、
クセルクセスというペルシアの王様の名前のようだ。
なんのこっちゃよう分からんな。
で、1曲ごとにギターのチューニングを変えるのだが、
ほとんど手元を見ない。
時には特殊カポ(たぶん6弦だけ押弦しないタイプ)を使い、
ピックは使わず指弾き。
かなりの使い手と見たね。

そして、バンドも良い。
キーボードとベースの人のコーラスも美しい。
ドラムも色んな工夫をしていて、
なんというか、独特の世界なのです。
ああ、英語 分かりたいなぁ。

このライヴ、5ヶ月近くも前に
「早割先行予約」で申し込んだので、
6,500円のところ、4,550円で観ることが出来た。

今年は、Esperanza Spalding も観たのだが、
オンリーワンな世界に通じるものがあるなぁと
思っていたら、なんと Becca Stevens と
Esperanza Spalding の共演動画を発見。

GroundUp Miami - Becca Stevens&Esperanza Spalding: As

この曲("As")も、今日も演りました。
Stevie Wonder のカバー。
アルバムでは、Jacob Collier とデュエットしてます。


[ MEMBERS ]
Becca Stevens (vo,g,ukulele)
Liam Robinson (p,key,acco)
Chris Tordini (b,vo)
Jordan Perlson (ds,per)

@ Cotton Club




"Thinkin' Bout You" もおすすめ。





2017.7.22

平尾昌晃 死去

昨日、作曲家の平尾昌晃が亡くなった。
死因は肺炎とのことだが、
2年前に肺がんを患い闘病していたようだ。
享年 79歳。

昭和40〜50年代に子供時代を送った
私にとっては、その頃の歌謡曲は
音楽的原体験と言っても過言ではないだろう。
筒美京平、都倉俊一、いずみたく等と並んで、
その時代の歌謡曲の多くを作曲した平尾昌晃。

アグネス・チャン 「草原の輝き」「星に願いを」
梓みちよ「二人でお酒を」
小柳ルミ子 「わたしの城下町」「瀬戸の花嫁」
アン・ルイス 「グッド・バイ・マイ・ラブ」
五木ひろし「よこはま・たそがれ」「夜空」「ふるさと」
中条きよし 「うそ」
水谷豊 「カリフォルニア・コネクション」
山口百恵 「赤い絆 (レッド・センセーション)」
平尾昌晃&畑中葉子 「カナダからの手紙」
などなど。

これらは、リストのほんの一部だけど、
昭和の灯がまたひとつ消えた感じだなぁ。

そういえば中学の時、吹奏楽部で
「瀬戸の花嫁」をよく演奏したなぁ。

合掌。





2017.7.23

"Spiritual" 『情熱の嵐 〜LAN YU〜』

先日聴いた Charlie Haden の 2008年の
"Family & Friends - Rambling Boy" という
アルバムに "Spiritual" という曲が収められていた。
歌っているのは、Charlie Haden の
息子、Josh Haden。

Jesus
I don't wanna die alone
Jesus oh Jesus
I don't wanna die alone

というような簡単な歌詞だが、
「一人ぼっちで死にたくない」という詞に
胸に迫りくるものがあった。

歌詞を調べたりしているうちに、
この曲のオリジナルが
ジョニー・キャッシュであることや、
私がすでに持っていた、
Charlie Haden & Pat Metheny の
"Missouri Sky (ミズーリの空高く)" の最後に
インストで収められていたことなどを
発見した。
全然、印象に残っていなかったけど。

そして、この曲がある映画に使われているという
ことを書いているブログにたどり着いた。
その映画は、男同士の愛の物語
『情熱の嵐 〜LAN YU〜』。

そのブログで紹介されていたのだが、
YouTube には映画 "Brokeback Mountain" の
映像にこの "Spiritual"(Charlie Haden &
Pat Metheny の Version)を流しているもの
もあった。
"Brokeback Mountain" のサントラには
収録されていないようなのだが。
"Brokeback Mountain" もゲイの物語。

"Spiritual" の歌詞に
「I know I have sinned(私は罪を犯したことを
知っています)」というフレイズがある。
「sin」というのは、「道徳上の罪を犯す」という意味。

余談だが、私は外人に名乗るとき「Shinya」では
言いにくいので「Shin」と言うことが多い。
それで以前、そのアルファベット表記を
「Shin」はなく「Sin」にした方が、
外国人にはインパクトがあって良いんじゃないかと
提案してくれた人がいた。
そんな勇気、僕にはなかったけど。

話を戻そう。
ジョニー・キャッシュがこの歌を唄った
背景までは分からないのだけど、
同性愛にからめて、2つも出てきたので、
そういうことなのかなぁと。
今や同性の結婚を認める国や自治体が
現れているし、同性愛は罪ではなかろうと
思いつつ、どこかでいけないことだと
思いつつ止められない人たちがいるのかも
知れないなと、私なんぞには理解できない
難しいことかもという思いに至った。

で、興味がわいたので DVD をレンタルして
『情熱の嵐 〜LAN YU〜』(2001年)を観てみた。

映画では、"Spiritual" は流れず。
もう一度、件のブログを読み直してみると、
"Spiritual" が流れるのは、その映画の
メイキングだと書いてあった。
ちょっと勘違い。

映画の方は、アマゾンの DVD のレビューには、
星5つが多く付けられているが、
私にはそれほどグッとくる作品ではなかった。

「禁断の愛の物語」などと紹介されていたので、
同性愛者であること自体を苦しむのかと
思って観たけど、全くそういう気配はなく、
周囲の人たちも知っているのか知らないのか、
分からないけど、認めているんじゃないかと
思うようなセリフもあった。
男同士というのも自然に描かれており、
一人の男は、バイセクシャルなんだけど、
それさえ特別なことに感じなかったのは、
描き方の妙か。

天安門事件の頃の北京が舞台になるが、
事件については詳しく描かれておらず。
その辺は、香港映画といえども
デリケートなんだろうか。

細かい点は違うのだけど、
松坂慶子と真田広之の『道頓堀川』(1982年)を
思い出させる結末だった。
救いようのない結末が哀しい、切ない恋の物語。


★★★☆☆


Charlie Haden Family & Friends - Spiritual (Live)
ライヴ。CD よりテンポがやや速い。

Spain performing "Spiritual" on KCRW
こちらは、Josh Haden のバンド。
お父ちゃん(Charlie Haden)は参加していないが、
Haden 三姉妹(三つ子)が参加。
後半、Petra が歌います。
テンポもゆったりでしみじみ聴けます。





2017.7.24

"Tin Tin Deo"

梅林さん(アルト・フルート)とのデュオでは、
彼が曲を持ってくることが多い。
このデュオで、私は知らなかった
ジャズ・スタンダードやボサノヴァを
ずい分と知った。
大変にありがたい勉強の機会でもある。

先日、"Tin Tin Deo" という曲の楽譜を出された。
知らない曲だ。
とりあえず 演奏してみたが、
難しくて、イメージが湧かない。
基本的にジャズの人は、あんまり細かいことを
指定しない人が多いのだろうか、
私が迷って弾いていても、梅林さんは、
「そんな感じ、そんな感じ」と言う。

あまりにイメージが湧かないので、
家に帰って、YouTube で検索してみた。
最初に聴いたのが、Dizzy Gillespie (tp) と
Christopher Wesley White (b) のデュオ


なんじゃこれは、というぐらい渋い。
カッコ良い。
もうすでに2人とも故人だが、この映像は、
1960年代だろうか。

続いて、1988年のライヴ
メンバーがこれまたスゴイ。
ギターに今は亡き Hiram Bullock。
サックスに David Sanborn。
ベースは Marcus Miller。
ドラムは Omar Hakim。
ピアノは知らない人だった(Onaje Allen Gumbs)。

マーカスとオマーは、この時たぶん
28〜29歳だろうからまだ若手だ。
ハイラムが 33歳位。
デヴィッドとオナージュは、ちょい上(40歳前後)。
ディジーは、70〜71歳だから もう大御所。

他の人のヴァージョンも紹介。

オスカー・ピーターソンのピアノで。
ちょっと雰囲気が変わるよね。

ケニー・バレルのギターで。
これまた渋い。





2017.8.1

ANDY NARELL
アンディ・ナレル


毎年、この時期にはコットン・クラブからの
お誕生月ご招待のメールが届く。
いくつかのライヴの中から、
ご招待か半額かを選べるという嬉しい
プレゼントで、いくらでもライヴを観たい
私には、知らなかったアーティストを
安く観られる恰好の機会なのだ。

アンディ・ナレルは、スティール・パン奏者。
スティール・パンは、スティール・ドラムとも
呼ばれる、カリブ海のトリニダード&トバゴ
発祥の楽器。

元々は、イギリス占領下の時代、
ドラムの使用を禁止された黒人たちが、
ドラム缶を輪切りにして、表面を叩き、
音階が出るように作ったものらしい。

スティール・パンのことを知らなくても、
音を聴けばきっと聞いたことがあるだろう。
独特のとっても良い音がする楽器。
「20世紀最後にして最大のアコースティック楽器
の発明」「奇跡の楽器」と呼ぶ人もいる。

妻と行ったのだが、ライヴ開始直前、妻に
「スティール・パンって知ってる?」と訊いてみた。
彼女、一瞬考えて、答えたよ。
「知ってるよ。ミルクパン 使ってたもん。
スティールのお鍋でしょ!」

さて、ライヴはというと、
予想以上にめちゃくちゃ良かった。
スティール・パンの音色が、
暑いのに涼しげというのか、
これが、パラダイスのトーンだと思ったね。

そして、バンドが良い!
ピアノ&ヴォーカルは、キューバ出身の
Janysett McPherson。
ドラムとベースは、グアドループ諸島
(フランス領のカリブの島)の
Thierry Fanfant と Jean-Philippe Fanfant という
ファンファン兄弟。
全く知らなかったけど、
ファンファン家は、グァドループのみならず、
フレンチ・カリビアン・ミュージックを代表する
音楽一家なのだという。

調べてみると、ベースのティエリーは、
スタジオ・ミュージシャンとしても400枚以上の
アルバムに参加している上、
ソロ・アルバムも数枚出している。

ドラムの ジャン=フィリップは、
粘っこいのに軽快なリズムを
満面の笑みで本当に嬉しそうに楽しそうに
演奏する人。
最高のリズム隊でした。

アンディ・ナレルは、今年63歳のアメリカ人だけど、
8歳の時から、スティール・パンを
演奏しているのだという。
55年も演奏していることになる。

アンコール入れて 75分くらい演ったかな。
あっという間。
絶対、カリブに行きたくなる、
そんな演奏でした。


興味の湧いた方はこの動画を。

ANDY NARELL - DIS 1. 4. RAF
ドラムは、ジャン=フィリップでないけど、
ピアノとベースは、今日のメンバーです。


[ MEMBERS ]
Andy Narell (steele pans)
Janysett McPherson (p,vo)
Thierry Fanfant (b)
Jean-Philippe Fanfant (ds)

@ COTTON CLUB
2nd show







2017.8.3

BEAUTIFUL
The Carole King Musical


"Up on the Roof", "Locomotion",
"You've Got a Friend", "A Natural Woman",
"Will You Love Me Tomorrow ?" などなど、
まあ、音楽に詳しくない人でも、
聞けば必ずと言ってよいほど、
知っている曲があるであろう、
シンガーソングライターのキャロル・キング。
コール・ポーター、ジョージ・ガーシュウィン、
バート・バカラック、ポールマッカートニーらと
並ぶ、20世紀を代表する偉大な作曲の一人だ。

まだキャロルのナマのステージは
観たことがないのだが、
今日はキャロルの若い頃を描いたミュージカル、
『ビューティフル』を観てきた。

ミュージカルには疎いので、
この公演自体知らなかったのだが、
数日前に友人の A ちゃんが
チケットをプレゼントしてくれた。
会場は、初体験の帝国劇場。

キャロル・キング役は、
水樹奈々と平原綾香のWキャスト。
今日は、平原綾香の出演日だった。

さて、どうだったかというと・・・
もう最高!
予想をはるかに上回る感動!
もう一度観たいぐらい。
でも、もう良い席はないだろうな。
今日は、前から4列目という
めっちゃええ席。

突然セリフに節をつけて歌いだすような
ミュージカルはあんまり好きじゃないのだけど
この "BEAUTIFUL" は、そういう類ではなく、
楽曲を聴かせてくるというのも良かった。

物語は、キャロルが16歳で作曲として
デビューし、パートナー(作詞家)となる
ジェリー・ゴフィンとの出会い、
そして、そのコンビでヒットを連発する成功。
結婚、出産、離婚、アルバム『タペストリー』が
出来るエピソード、カーネギーホールでの
コンサートまでを描いている。
キャロル・キングのことって
何も知らないんだと痛感。

このミュージカルは、2013年に
ブロードウェイで初演。
いくつかの賞を受賞し、
現在もブロードウェイだけでなく、
各地でロングランを続けているというのが、
全く疑問なく納得のいく作品だった。

そして、キャロル役を演じた平原綾香。
ホルストの『ジュピター』の印象しかなかったけど、
こんなにソウルフルな歌を唄う人だったのかと
認識を改めました。

私は、平原綾香とソニンと武田真治しか
知らなかったのだけど、彼らはもちろんのこと
ジェリー・ゴフィン役の伊礼彼方、
バリー・マン役の中川晃教、その他の
キャストも全員素晴らしかった。
なんというか、プロフェッショナルな
ステージを観せて頂いたって感じ。

"You've Got a Friend" のエピソードには、
泣かされたね。

キャロル&ジェリーの曲だけではなく、
当時、良きライバルであり友人でもあった、
バリー・マンとシンシア・ワイルの曲
(例えばドリフターズの "On Broadway" など)も
聴けて、楽しめた。

何よりも曲と歌が素晴らしいというのが、
このミュージカルの素晴らしさだと思う。
(たぶん)12人編成のバンドによる
生演奏も素晴らしかった。

曲は、"A Natural Woman", "So Far Away",
"Will You Love Me Tomorrow",
"The Locomotion", "It's Too Late",
"You've Got a Friend", "Up on the Roof"
"Beautiful" など。

キャロル・キング(75歳)、
来日しないかなぁ。





[ CAST ]
キャロル・キング / 平原綾香(Wキャストで水樹奈々)
バリー・マン / 中川晃教
ジェリー・ゴフィン / 伊礼彼方
シンシア・ワイル / ソニン
ドニー・カーシュナー / 武田真治
ジーニー / 剣 幸
ほか

@ 帝国劇場





2017.8.4

MAY INOUE STEREO CHAMP
"STEREO CHAMP" Release Party !!!


井上銘君の新しいプロジェクト
「STEREO CHAMP」のレコ発ライヴだ。
20歳で、メジャーデビューした銘君も
今年で26歳。

6月に発売された、3枚目となるアルバムが
"MAY INOUE STEREO CHAMP"。
メンバーは、井上 銘(g)、類家心平(tp)、
渡辺ショータ(key, pf)、山本 連(b)、福森 康(ds)。
ロック的でもあり、カッコええ JAZZです。
なので、今日のライヴも迷わずチケットを取った。

ライヴは もちろん アルバムのメンバーだ。
ベースの山本連は、5月のキング トリオ
(和田明:Vo、井上銘:G、山本連:B)のライヴで
初めて聞いたけど、銘君とはバークリーで
知り合ったそうだ。
ええ、ベース弾きます。

さて、ライヴはというと、
これまた 良かったね〜。
もう、これはロックだ!と思いながら、
リズムに身をゆだねたよ。

トランペット(類家心平)が効いてるね。
この編成なら、サックスが入ることが
多いのだけど、トランペット大正解。
そして、マイク・スターン・バンドの時の
ランディ・ブレッカーより僕はこの人の方が好き。

曲は、ニューアルバムからの全曲と、
題名の決まっていない新曲 1曲と
銘君のアコギ ソロ 1曲。
アンコールと休憩入れて130分ぐらいかな。

1st アルバムのレコ発ライヴも
2nd アルバムのレコ発ライヴも
観に行ったけど、今日、銘君が
「これから、このバンドで
やっていきます」と宣言していた通り、
今までで一番「バンド!」って感じで一体感があった。

ギターは、Westville の Butter(たぶん)。
Westville は、Kurt Rosenwinkel、渡辺香津美、
Jack Leeらも使う日本のギター。
1曲弾いたアコギ(エレアコ)は、ヘッドに
「W」の文字が見えたけど、詳細不明。

ライヴ会場は初めて行く、六本木VARIT.。
入ってみると、会場前方の3分の2ぐらいまでしか
イスがなくそこから後ろはスタンディング。
まだ少し、イスが空いていたので
なんとか座れたと思っていると、
会場のスタッフが、
「着席のチケットでない方は座らないでください」と
アナウンスした。
チケットを見てみると「全席自由」と書いてある。
チケットを買う際、立ち見と着席と
区別があった覚えがないので、
「このチケットは座れますか?」と聞いてみた。
すると、整理番号29番までの方が、
座れますとの回答。
私のチケットに記載された整理番号は、34番。
ゲッ、立ち見やん。
仕方ない。

演奏中はまだええねんけど、
1部と 2部の間の休憩の時、
じっと立ってんのつらいねんなぁ。
おじさんには。





[ MEMBERS ]
井上銘 (Gt)
類家心平 (Tp)
渡辺ショータ (Key)
山本連 (B)
福森康 (Ds)

@ 六本木VARIT.


Comet 84 / MAY INOUE STEREO CHAMP


-----(2017.7.5 追記)-----
ライヴが終わって帰ろうとすると、
出口付近で知り合いの T さんを見かけた。
彼女は、マスタリング・エンジニアといって、
CD を作る時、最後に音を整えることを
仕事にしている。

声をかけ 聞いてみると、アルバム
"MAY INOUE STEREO CHAMP" の
マスタリングをしたのだという。

びっくり!
T さんとは、知り合い程度で
親しいわけではないけど、
知っている人が、マスタリングしていたとはね。
世の中、ホントに狭い。





2017.8.5

布川俊樹
ウルトラマンジャズ・プロジェクト

大和田夏祭りSHIBUYA


今年は、ウルトラセブン放送開始50年。
ウルトラセブンの放映は
私が幼稚園児の時だったものなぁ。
50年かぁ〜。

さて、布川俊樹ウルトラマンジャズ・プロジェクトは、
今年、その第4弾となるアルバムをリリースした。
今回は、ヴォ−カル入りの曲も収録された。
そのヴォーカルというのが、
須田晶子、和田明のお二人。

明については、もう何度もここで書いたけど、
6月に念願のデュオが叶った若手シンガー。
10月 1日も第2弾をやります。
須田さんのことは、このアルバムを聴くまで
知らなかったのだけど、収録された
『ウルトラマンの歌』の歌が、とっても良かった。
ゆったりしたテンポで、歌われる
『ウルトラマンの歌』になぜか涙腺が緩んでしまう。
音楽には、驚き、意外性といったものが
とても重要だと思うが、まさか、
『ウルトラマンの歌』がこんな風になるとはね。

そういうわけで、このアルバムのレコーディング・
メンバーが揃うという、
「布川俊樹ウルトラマンジャズ・プロジェクト」の
ライヴに行ってきた。



このライヴは、2日間に渡って開催される
「2017 大和田夏祭りSHIBUYA」の Day 1。
行くまで知らなかったけど、
渋谷区の主催のコンサートだった。

まず、1部はクァルテットによるインスト。
「ウルトラマンジャズ」の1枚目が出たのは1998年。
布川さんによると、布川さんのCDの中で
一番売れたのがこの「ウルトラマンジャズ」らしい。
今年、その4枚目が出たわけだが、
そうやって続いていることが、
この企画の成功を表していると思う。
ただの「企画盤」や「色物」で終わらないために、
本物の JAZZ として聴けるものを作ったわけだ。
曰く、マイルス・デイヴィスが
"Someday My Prince Will Come"
(ディズニーの『白雪姫』の挿入歌)を
吹き込んだように。

今日のコンサートで特に面白かったのは、
数曲だけど、演奏前にオリジナル音源を
聴かせてくれたこと。
聴き比べることで、その曲が、
どんな風に JAZZ に料理されたのかが分かる。
これは面白かった。
どんな曲でも JAZZ にしてしまうのは、
もう職人やなぁと思った。
JAZZ にするというのは、
ただ、4ビートにすれば良いというような
安易なものではないからね。

休憩の後は、円谷(つぶらや)プロダクションが
作ったという、ウルトラマン(セブン?)50年の
ビデオが上映された。
円谷・・・。
小学生の頃は「えんたに」と読んでましたね。

2部では、インストの他にヴォーカルの登場。
CD を聴きながらウルウルした、
須田晶子のを『ウルトラマンの歌』
ナマで聴けたのは嬉しかったね。
違うアレンジで和田明の『ウルトラマンの歌』、
『ウルトラセブン』。
スキャットで明節 炸裂してました。

楽しいコンサートでした。
布川さんによると、ウルトラマンジャズの
ライヴは、この19年で5回目とのこと。
貴重なライヴだったのね。

布川さんのギターは、ES-335(ギブソンのように
見えたが、遠くて未確認)と
一見ソリッドだけど、fホールのある、
赤いオリジナルシェイプのギター、
そして、アコギは(たぶん)テイラー。
335の方が、赤いギターより
ウォームな音を出してました。
(こないだ、デュオラマで観たときは、
ヤマオカ・ギターだった。)


[ MEMBERS ]
布川俊樹(g)
福田重男(p)
大塚義将(b)
柴田亮(ds)
須田晶子(vo)
和田明(vo)

@ 渋谷区文化総合センター大和田伝承ホール







2017.8.10

キング トリオ
和田明(Vo) 井上銘(G) 山本連(B)


8月4日にレコ発ライヴを観た、
MAY INOUE STEREO CHAMP の
井上銘、山本連、そして、
8月5日にウルトラマンジャズ・
プロジェクトのライヴ
で観た、和田明。
昨日、この3人が共演する、
キングトリオのライヴに行ってきた。
5月19日に続いて2度目だ。

い〜よ〜、この3人。
3人とも縦横無尽な感じ。
強力です。

曲は、オリジナルの『スニーカーが似合わない』
『猫の街』『君の涙が乾くまで』などのほか
『Don't Let Me Be Lonely Tonight』
『Close To You』『This Masquerade』
『Moanin』、aiko の『カブトムシ』など。

近いうちにこの3人にドラムやキーボードが
加わったバンドでのライヴもあるようなので、
そちらも楽しみ。

終演後には、銘君や連君と話すことが出来、
これまた楽しいひと時だった。


 ↑
銘君の Westville を弾かせてもらう私。
まだ3年ほどしか使っていないらしいが、
物凄い貫禄のあるギターだった。
このギターで銘君は、
Kurt Rosenwinkel と共演したんだ。


[ MEMBERS ]
vo, gt, cajon:和田明
gt:井上銘
ba:山本連

@ Bar dAZE(原宿)




ところで、和田明と私のデュオの
10月1日のライヴですが、
まだひと月半も先なのに
おかげさまで予約で満席となりました。
ありがとうございます!
少数なら、立ち見も可能ですので
お問い合わせください。





2017.8.21

MIKE STERN / BILL EVANS BAND
featuring DARRYL JONES
& SIMON PHILLIPS


Mike Stern。
この10数年、ほとんど来日のたびに
観に行ってるので、もう15回ぐらい
観ているだろう。

今回の来日では、ドラムが
久しぶりに Simon Phillips!
ベースが Darryl Jones!

ブルーノート東京、3日間公演の
3日目の 2nd show。
月曜日なのに満員の大盛況。
(明日、明後日はコットンクラブで
公演あり。)

めちゃくちゃ良かった。
なんでしょ、この立体的な音楽。
アンコールまで、90分弱。
最高でした。

「MIKE STERN / BILL EVANS BAND」と
銘打っているだけあって、
ホントに2人のバンドという感じだったことも
良かったし、この2人の共演は何度も
観ているのだけど、今日ほど2人の
パートナーシップというか、絆というか、
繋がりというか、友情というか、
愛というか、なんかそんなもんを
感じたライヴは初めてだったな。

ライヴは、最高だったのだけど、
一つ大変気になったことがあった。

Mike の右手だ。
明らかに違和感があった。
なんというか、5本の指が固まって
しまっているように見えた。
実際、右手だけではピックを持ち直すことが
出来なくて、演奏中何度も左手で
右手のピックの位置を調整していた。

よく見ると、左手に比べて右手の
手首から先が、小さく縮んでいるかの
ようにも見えた。

右手が固まっているようで、
弾きにくそうにも見えるのだが、
その固まった右手で、いつも通りの
高速ピッキングをやっていた。

ほんの少しだが、時折ピッキングが上手く
いっていないようにも感じた。
いつもが 100 だとしたら、
99 はいけてるのだけど。

1曲目始まってすぐにその異変に気付いた。
何か深刻な病気でなければ良いが。

あるいは、私の思い過ごしかもと思い
帰ってきてから、YouTube で昨年や一昨年の
Mike のライヴ動画をチェックしたが、
今日のようなことはなかった。
やはり心配だ。

ライヴの内容にも触れておこう。
今日は、Bill Evans がピアノを弾いた。
これが上手い!
びっくり!
ジャズ・ピアニストやん。
そして、歌も歌った。
これがまた良い。
曲は、ちょっとビリー・ジョエルを
思い起こすようなロックっぽい
曲だったが、凄く良かった。
アンコールの "Red House"(ジミ・ヘン)でも
1コーラス歌った。

Simon と Mike の共演を観るのは、
2011年 2月の
"LEE RITENOUR & MIKE STERN
with THE FREEWAY JAM BAND" 以来。

Simon は、時折、Darryl の方を見て、
ニヤッとしながら叩くのだけど、
あの時、何が起こっているんだろうな。

本編最後の曲(Mike の曲だと思うけど、
タイトルが分からない)での、
ドラム・ソロは、凄かった。大興奮。

Mike Band のベースは、Chris Minh Doky、
Tom Kennedy、John Patitucci、
Victor Wooten、Teymur Phell、
Richard Bona と色んな人が
演っているけど、Darryl Jones と
演るのは観るの初めて。

あんまり、派手ではないけど、
フレーズもトーンも心なしかロックに感じたのは、
私がそういう風に見ているからかな。
ベースは、 Fender のジャズベ。

Darryl を観るのは、Roben Ford や
Omar Hakim らとのセッション(2012年 3月)と
The Rolling Stones(2014年 2月)以来だった。

来月、Mike の新譜が発売される。
早速、予約しよう。


[ MEMBERS ]
Mike Stern (g)
Bill Evans (sax)
Darryl Jones (b)
Simon Phillips (ds)

@ Blue Note Tokyo
2nd show




(2017.8.29 追記)
マイクの右手について

2017.8.29 マイク・スターンの右手





2017.8.29

マイク・スターンの右手

先日観にったマイク・スターンのライヴで、
マイクの右手の様子に違和感を感じ、
ピックがちゃんと持てていないようだと
書いたのだが、原因が分かった。

全く知らなかったのだが、
マイクは昨年 7月、両腕を折るという
大事故にあっていたのだった。

骨折しただけでなく、神経の損傷もおこしたようで
右手でピックを持つこともできなかったようだ。

一時は、ピック付きの手袋で演奏していたようだが、
事故から1年以上経って、大分、
良くなってきたということなのだろう。

詳しくは、こちら

先日のライヴが、この数年のマイクのライヴでは
特に良かった気がしたのには、
ミュージシャン生命に関わる事故を経ての
復帰という背景があったわけだ。

大変な状況の中、おそらくはリハビリをしながら、
超豪華なメンツで録音した新譜『TRIP』が
来週リリースされる。
もちろん予約済みだ。

もしかしたら、神経の病気が進行中なのでは
ないかと要らぬ心配をしたが、
大怪我の痕だと知って、安心した。
大怪我をしたのに「安心した」というのも
変なのだけど。

それにしても、凄いよ。
その復帰の力。

過去には、ラリー・カールトンは 銃撃で、
パット・マルティーノは 脳動脈瘤で、
横田明紀男氏は 脳梗塞で、
それぞれ大変な事態になったが、
3人とも復帰している。
音楽の力はスゴイ。





2017.8.30

TOMMY EMMANUEL
- LIVE IN TOKYO 2017 -


トミー・エマニュエル。
音楽に順番なんて付けられないのだけど、
この人のギターは世界一だと思った。
技術、歌心、トーン、エンタテイメント性、
弾いている姿、笑顔、そしてたぶん
人間性も素晴らしいのだろうと思う。
技術的に凄い人は、いっぱいいるけど
あれだけオーディエンスを楽しませる
ショーが出来る人は、そうそういない。

2013年に初めてナマで観て、
ぶっ飛んだのだけど、
2015年の来日は、なぜか見逃してしまった。
今日は、1st 2nd ぶっ続けでたっぷり
その神業を堪能してきた。

まず、1st ショー。
超満席です。
頭っから飛ばしていきます。
ギターは、Maton が3本。
カッタウェイのある比較的新しそうなものと
カッタウェイのないのが2本。
1本は、塗装が剥げてきていた。

ギターの音が力強い。
ストロング & パワフル。
ドラムもベースも要らん。
演奏は、やはり神業。
あるいは、魔術。

途中、ゲストがあるというので
誰だろうと思ったら、
ケンと呼ばれて客席からステージに
上がったのは、中学生だろうか
少年(日本人)だった。
そして、トミーのギターを借りると
ビートルズの "Drive My Car" を
「僕がアレンジした」と言って演奏しだした。

これが、トミーのあとに聴いても
全く遜色のない演奏で、びっくりした。

アレンジも素晴らしく、音だけ聴いたら、
とてもじゃないが少年の演奏とは
思えないクオリティ。
しかも、堂々としている。
そのへんの大人の方が、
ビビってしまうような状況なのに
舞台度胸も満点。
一体 何者なんでしょ。
末恐ろしい。

1st ショーは、約80分。
あっという間だった。

ショーは素晴らしかったんやけど、
前の席のオジサンの手拍子が気持ち悪くて、
ちょっと気が散って困った。
リズム取られへんのやったら、
手拍子せんでええっちゅうのに
ずっと手拍子してた。
こういうの「やめてください」とも
言えないのでどうしたらいいんでしょね。

入れ替え制なので、いったんロビーに出て、
2nd ショーの入場時には、通しで見る人は
優先されたので、前から5列目に着席。
1st ショーは、一番後ろで観たので、
ステージとの距離が半分以上 縮まった。
2nd ショーももちろん満席。

2nd ショーも 1st と大体同じ曲を演るのかなと
思っていたら、なんとほとんど違う曲。
1〜2曲じゃないかな、同じ曲。
物凄く芸達者。
見せ場たっぷり。

これは、1st、2nd 通しで観て、
ひとつのショーやな、というのが感想。

2nd ショーでは、ゲストは なし。
時間は 75分ぐらいかな。

故チェット・アトキンスから
「間違いなく、この地球上で
最高のギタリストのひとり」と
絶賛されたというトミー。

次回の来日公演も 絶対 観に行きます!



[ MEMBER ]
Tommy Emmanuel (g)

@ COTTON CLUB
1st show & 2nd show




[ 関連エントリー ]
2013.8.13 ギターの魔術師 Tommy Emmanuel
2016.1.26 The Colonel & The Governor
2017.5.14 TOMMY EMMANUEL  CENTER STAGE





チャック・ローブ 死去


昨日まで知らなかった。
ギタリストのチャック・ローブが
7月31日に亡くなっていた。
癌だったらしい。
ショック。

チャックをライヴで初めて観たのは、
2010年12月5日のブルーノート。
その年、ラリー・カールトンに替わって
FOURPLAY に加入したチャック。
FOURPLAY としては初来日公演だった。
これが、良かった。
実は、チャックのことはそれまでそれほど
好きでもなく、期待もしていなかったのだが、
めちゃくちゃ良いライヴだった。

そして、WILL LEE’S FAMILY 名義での
2012年11月27日のライヴ。
ドラムは、スティーヴ・ガッド。
このライヴも良かった。

それから最後に見たのは、2014年5月28日の
ピーター・アースキンとのバンドだった。

享年61歳。
ちょっと若過ぎ。

チャックのウェブサイトを見ると、
6月4日のライヴが最後になっている。
残念です。

合掌。



[ 関連エントリー ]
2010.12.7 FOURPLAY
2012.11.27 WILL LEE’S FAMILY
2014.5.28 CHUCK LOEB'S SILHOUETTE BAND





2017.9.2

TOKYO JAZZ
FROM SHIBUYA TO THE WORLD
Sep. 2 (Sat) Evening


ホール会場を国際フォーラム Aホール
(有楽町)から、NHKホール(渋谷・原宿)に
移した、今年の東京JAZZ。

国際フォーラムは、駅前だったけれど、
NHKホールは、駅からちょっと歩く。
NHKホールには、以前に何かで一度行ったことが
あるような気がするのだが、何だったか
思い出せない。

昨年までの国際フォーラムの地上広場では、
無料のライヴを演っていたり、
出店が出ていたりでお祭り気分もあったが、
NHKホールの周辺でも同様に催されていた。
こっちの方が、広いかな。

客席は、国際フォーラム ホールA が約5000席
あったのに対し、NHKホールは、約3600席と
減っている。
国際フォーラムではステージの左右にあった
モニターが、NHKホールではなくなっていた。
これはそのスペースがないせいもあるだろうが、
後ろの方の席の人には有難くない変更だ。

今日の私の席は、前から7列目のど真ん中という
見やすい席。
(オケピットにテレビカメラが入っていたので、
7列目だけど、オケピットスペースにも
客席があったら、12列目になる。)

さて、本日(夜の部)の出演は3組。
各60分程度の演奏だった。

1組目は、全く知らなかった、
「H ZETTRIO」という日本人のピアノ・トリオ。
今時の若者のジャズといった印象。
スペシャル・ゲストとして 野宮真貴 という
名前がクレジットされていたのだけど、
この人のことも知らない人だと思っていたら、
ピチカート・ファイヴ のヴォーカルだった人。
『東京は夜の七時』演りましたよ。

2組目は、アル・ディ・メオラ。
ライヴで観るの初めて。
今年はアルバム『ELEGANT GYPSY』発売から
40周年ということでその記念ツアー。
『ELEGANT GYPSY』って一応ライブラリーに
入っているのだけど、ほとんど聴いた覚えがない。
たぶん、ちょっと聴いて好きにならなかったんだろうな。
アルのギターは、PRS(に見えた)の
黒いトレモロ付のシングル・カッタウェイ。
サブで Gibson らしきレスポールが2本
置いてあったけど、使わず。
ちょっとラテンな、ちょっとスパニッシュな音楽。
アルは、遠目には 布施明似。

3組目は、お目当ての、
リー・リトナー・ギター・サミット。

リーの曲を3曲演ったあと、
パット・マルティーノの登場。
2008年の JVC Jazz Festival (オーチャードホール)で
HARVEY MASON Trio(featuring Very Special guests
PAT MARTINO and TONY MONACO)で観て以来。
ちょっと残念だったのは、パットのギターの
音が聴きにくかったこと。
リーのギターは、ハッキリ聞こえるのだが、
パットの音は、機材のせいか、トーンのせいか、
PAのせいか、特に中低音になると聴きづらかった。
リーは、何度も舞台袖のモニターのエンジニアに
向かって、モニターの音量の調整を合図していた。
やりにくかったんだろうと思うが、
演奏中はいつもの笑顔。
やっぱり、プロやなぁ。
このメンバーで、クラブで聴きたかったな。

明日も行きます。
東京JAZZ。


Sep. 2 (Sat) Evening[ ARTIST ]

H ZETTRIO with special guest 野宮真貴

H ZETT M(pf/青鼻)
H ZETT NIRE(b/赤鼻)
H ZETT KOU(ds/銀鼻)
ゲスト:野宮真貴(vo)


アル・ディ・メオラ
ELEGANT GYPSY 40TH ANNIVERSARY ELECTRIC TOUR

アル・ディ・メオラ(g)
フィル・メガレインズ(key、Marimba)
エヴァン・ガー(vln)
ガンビ・オルティス(perc)
エリアス・トナ(b)
ルイス・アリシア(ds)


リー・リトナー GUITAR SUMMIT

リー・リトナー(g)
パット・マルティーノ(g)
デイヴ・グルーシン(org)
デイヴ・ウェックル(ds)
トム・ケネディ(b)


@ NHKホール
夜の部




(2017.9.19 追記)
東京JAZZのオフィシャルサイトで
セットリストが公開されたので転記しておく。

[ SETLIST ]

H ZETTRIO with special guest 野宮真貴

1. SEVEN
2. Beautiful Flight
3. NEXT STEP
4. あしたのワルツ
5. Dancing in the mood
6. Fiesta
7. 東京は夜の7時 / 野宮真貴
8. 男と女 / 野宮真貴
9. スイートソウルレビュー / 野宮真貴
10. DERBY〜栄光の道しるべ〜
11. Wonderful Flight

アル・ディ・メオラ
ELEGANT GYPSY 40TH ANNIVERSARY ELECTRIC TOUR

1. One Night Last June
2. Flight Over Rio
3. Babylon
4. Midnight Tango
5. Adore
6. Medieval
7. Danza
8. Chiquilin

リー・リトナー GUITAR SUMMIT

1. The Village
2. Waltz for Carmen
3. Stone Flower
4. Inside out
5. 4 on 6
6. Boss City
7. Impressions





2017.9.3

TOKYO JAZZ
JAZZ SHOWER
Sep. 3 (Sun) Evening


昨日に続き、東京JAZZ。
今日もその夜の部に行ってきた。

1組目は、レジェンド、ロン・カーターの
カルテット。
落ち着いた大人のジャズ。
ちょっと眠くて、あまりちゃんと聴けなかった。

2組目は、川口千里 TRIANGLE。
川口千里のことは知らなかったけど、
なんでも YouTube 総再生回数 3,900万回を
超えるという、20歳の若手ドラマー。
他の2人がアメリカからのレコーディング
メンバーということでデカかったせいも
あるのかもしれないけど、
ステージに登場したら、子供かと思うような
小柄の人だったが、演奏はパワフル。
上手いのは分かったけど、残念ながら
音楽的な魅力はあまり感じなかった。
好みの問題だろうけどね。

3組目は、本日のお目当て。
"渡辺貞夫 CALIFORNIA SHOWER 2017"。

16歳ぐらいの時、FMラジオから流れてきた、
「なんやこの気持ちええ音楽は!」と
思ったのが、渡辺貞夫さんのライヴで、
その時のギターがリー・リトナーだった。
その2人が共演。
しかも「CALIFORNIA SHOWER」という
タイトルまで付いている。
これは行かないわけにはいかない!

メンバーが登場した時の会場の拍手の大きさが、
私同様にこの Set 目当てのお客さんの多さを
物語っている。

メンバーは、貞夫さんに、デイヴ・グルーシン(p)、
リー・リトナー(g)、トム・ケネディ(b)、
ピーター・アースキン(ds)。

70年代後半から 80年代前半にかけて、
『CALIFORNIA SHOWER』の他にも
デイヴ・グルーシンのプロデュースで、
数枚のアルバムを残しているのだ。

昨日のリトナー・バンドでは、ドラムが
デイヴ・ウェックルだったけど、
今日は、ピーター・アースキン。

昨日は、3組それぞれに60分が割り振られていたが、
今日は、貞夫さんチームは 90分!

いやいや、素晴らしかった。
予想をはるかに超えた感動だった。
もう何度も泣きそうになった。
貞夫さんは、84歳。
昨年、一昨年もライヴに足を運んだが、
今回も年齢を全く感じさせないプレイ。
そして、ピーター・アースキンのドラム!
なんて深いんでしょう。

曲は、"Orange Express" に始まり
"California Shower", "Tembea",
"Chega De Saudade" など。
(ほかにも知ってる曲はあったけど、
タイトル分からず。
貞夫さんは、ちゃんとタイトル言ってくれてたけど、
メモってないので忘れてしまいました。)

最後に "花は咲く"。
いつだったかのライヴで、震災以来この曲を
ずっと演ってるって言うてはった。

スタンディング・オベイションで
拍手鳴り止まず。
再度一人でステージに登場した貞夫さん曰く
「練習した曲は全部演ったんで。」
そして、マイクの前へ出て(マイクを通さず)
無伴奏で "Carinhoso"。

本当に素晴らしいライブで、
その場にいられたことを幸せに思った。
"Morning Island" や "My Dear Life" も
聴きたかったけど、それは欲張りすぎやね。

リーのギターは、昨日と同じく
Gibson の L-5 シグネチャーモデルと
サンバーストのレスポール。
昨日に比べて、ギターの音のヌケが
イマイチだったのは残念。

10月のコットンクラブ公演は、
3日ともチケットが売り切れているのだけど
12月には、「リバップ・ナイト 」と称して
オーチャードホールの公演がある。
ホールよりクラブの方が いいのだけど、
やっぱり行きたいなぁ。


Sep. 3 (Sun) Evening[ ARTIST ]

ロン・カーター カルテット

ロン・カーター(b)
ウォレス・ルーニー(tp)
リニー・ロスネス(p)
ペイトン・クロスリー(ds)


川口千里 TRIANGLE

川口千里(ds)
フィリップ・セス(key)
アルマンド・サバルレッコ(b)


渡辺貞夫 CALIFORNIA SHOWER 2017

渡辺貞夫(sax)
デイヴ・グルーシン(p)
リー・リトナー(g)
ピーター・アースキン(ds)
トム・ケネディ(b)


@ NHKホール
夜の部




[ 関連エントリー ]
2015. 6.29 SADAO WATANABE
2016. 7. 4 SADAO WATANABE



(2017.9.19 追記)
東京JAZZのオフィシャルサイトで
セットリストが公開されたので転記しておく。

ロン・カーター カルテット

1. Stablemates
2. Stardust
3. Blues in the Closet
4. You are my sunshine
5. Cut and Paste?All Blues

川口千里TRIANGLE

1. ZEMBLA
2. Wupatki
3. Am stram gram
4. Tucheze
5. Blue Ronde
6. Park Moderne
7. Flux Capacitor

渡辺貞夫 CALIFORNIA SHOWER 2017

1. ORANGE EXPRESS
2. BUTTERFLY
3. TREE TOPS
4. SONGOMA
5. ALL ABOUT LOVE
6. STRAIGHT TO THE TOP
7. CALL ME
8. I THOUGHT OF YOU
9. CALIFORNIA SHOWER
10. CHEGA DE SAUDADE
11. TEMBEA
12. LIFE IS ALL LIKE THAT
13. 花は咲く
EN. CARINHOSO





2017.9.4

渡辺貞夫リー・リトナー

昨日の貞夫さんのコンサートの余韻が
まだ冷めない。
で、今日は貞夫さんのことをもう少し
書いておこう。

日本人に限らず、外国人アーティストも含めて
サックスで武道館や大阪城ホールで
コンサートが開けるのは、貞夫さんしか
いなかったんじゃないだろうか。

私は若い頃、特に貞夫さんの大ファンと
ないうわけでもかったし、
聴いたレコードも知れている。
10〜20代の時には、買った記憶はないので、
レンタルしたんだろう。

昨日も書いたけど、FM ラジオから流れてきた
貞夫さんのライヴを聴いて、
なんて気持ちええんやと思ったのが、16歳だった。
おそらく『CALIFORNIA SHOWER』が、
出た後のツアーだったんじゃないだろうか。
ギターがリー・リトナーだった。

それで、ギター少年だった私は、
貞夫さんのレコードを買わずに、
"LEE RITENOUR & HIS GENTLE THOUGHTS" の
レコードを買ったわけだ。

大阪玉造の駅前の小さなレコード店で、
迷って迷って、30分以上見てたら、
お店の人に 何か言われた覚えがある。
店員にすれば、「この子買う気あるのかな?」と
思ったとしても不思議ではない。
その時に買ったレコードが、
"LEE RITENOUR & HIS GENTLE THOUGHTS"
だった。

貞夫さんのレコードは、買わなかったけど、
若い頃にもコンサートには行ったことがある。

その時のチケット。



1984年の大阪城ホール公演。
"BRAVAS SADAO WATANABE IN SOUND '84
ランデブー" と題されたコンサート。
アルバム『ランデブー』の発売後の
コンサートだったのだろう。
確か円形ステージだったような気がする。
もう33年も前のことで、記憶があいまいだけど。

メンバーは、ベースがウィル・リーだったことは
間違いない。
飛び跳ねてベースを弾く姿に驚いたからね。
あとギターはエリック・ゲイル、ドラムが
スティーヴ・ガッドだったような気がする。

そして、ロバータ・フラックが
ゲストだったことも
このコンサートに行こうと思った理由の一つだった。

と、ここまで書いて、ググってみると
私が大阪城ホールで観た翌日、
1984年6月28日に日本武道館でのコンサートが
あったようで、その日の映像が YouTube に
アップされていた。

メンバーは、下記。

渡辺貞夫 (sax)
リチャード・ティー (key)
ロブ・マウンジー (key)
エリック・ゲイル (g)
ウィル・リー (b)
スティーヴ・ガッド (ds)
ラルフ・マクドナルド (per)
ゲスト:ロバータ・フラック (v)

最高のメンバーやんか。
その映像が、無料で観られることも凄い。
リチャード、エリック、スティーヴ、ラルフ、
そして、ロバータは『ランデブー』の
レコーディング・メンバー。
ちなみにレコーディングではベースは、
ウィル・リーではなく、マーカス・ミラーだった。

そして、リチャード、エリック、ラルフの
3人がもうこの世にいないことに時の流れを
感じずにはいられない。

渡辺貞夫'84-日本武道館

1984年の次にライヴを観たのが、
2005年のリチャード・ボナと共演した
スィートベイジルだったので、21年ぶりだった。
その次が10年後の2015年のブルーノート。
そして、昨年、今年と続けて観ている。
最近、1980年前後のアルバムを
よく聴いているが、とても良い。
最近のハイパーなフュージョンにはない、
「何か」があの頃の音楽にはあるように思うのは、
若い頃に聴いた音楽は、身体に染み込んで
いるからだけではないように思う。


[ 関連エントリー ]
2010.8.19 GENTLE THOUGHT
2011.11.2 GENTLE THOUGHT Take 2

2015. 6.29 SADAO WATANABE
2016. 7. 4 SADAO WATANABE
2017.9.3 TOKYO JAZZ JAZZ SHOWER




ウォルター・ベッカー 死去


「Steely Dan が好き」なんて言うと、
ちょっと知的な感じがするのはなぜだろう。
彼らの音楽が、私には少し難解で、ハイソで、
インテリな印象だったんだな。
その Steely Dan の Walter Becker が亡くなった。
享年67歳。
若いなぁ。

Steely Dan 解散後、1982年に 『The Nightfly』という
ヒットアルバムを出した相棒の Donald Fagen に
比べて、私にはちょっと地味な印象の Walter Becker。

奇しくも 今月、Donald Fagen は、
「Blue Note Jazz Festival in Japan」で
来日する。
私は、昨日一昨日と 東京JAZZ に行ったことだし、
Blue Note Jazz Fes. の チケット(S席)が
24,000円だと聞いて、見送るのことにしたのだけど、
こうなると、観ておきたい気もするよなぁ。
「上原ひろみ x エドマール・カスタネーダ」も
合わせて。
でも、もうええ席は ないでしょうな。
後ろの立ち見はイヤだし。
(立ち見でも11,000円!)

今回のライヴは、Walter Becker の
追悼ライヴになるのかな。

合掌。





2017.9.11

JOYCE MORENO
with special guest
PEDRO MIRANDA
"100th Birth Anniversary Celebration of SAMBA"


一昨年の11月、リー・リトナーのライヴ
ゲスト出演したイヴァン・リンスが良かったので、
昨年 8月、イヴァンとジョイス・モレーノの
ライヴ
を観に行った。
(ギターは、一度は生で観たいと思っていた
レオナルド・ アムエドだった。)
で、初めて生で聴いたジョイスの歌が、
これまた素晴らしかったので、
また観たいなと思っていたら 今年も来日。

今年は、“サンバ誕生100周年記念” ということで
ペドロ・ミランダ という人をゲストに迎えての
東京4日間の公演(コットンクラブ2日間、
ブルーノート2日間)。
今日は、その最終日。

観たいライヴが多すぎて、
財布とスケジュールの都合が厳しい中、
ちょうどブルーノートのポイントが貯まり、
招待で観ることが出来た。

ペドロ・ミランダのことは、知らなかったが、
ブルーノートのサイトでは、
「サンバ新世代の代表格」と紹介されていた。
(vo,pandeiro) と書いてあったので、
「pandeiro」って何かと調べてみると、
ブラジル風のタンバリンのことだった。
以前、どこだったかのセッションで、
タンバリンの概念を覆されるような
もの凄い演奏を目の前で見たことがある。
その人は、ディズニーランドのショーに
出演しているようなプレイヤー(日本人)だったが、
もしかしたら、あれがパンデイロだったのかも知れない。

さて、ジョイス。
(たぶん)世界中の人がとりこになる、
ブラジルのサンバやボサノヴァ。
サンバ誕生100年、ボサノヴァの生みの親でもある
ジョビン生誕80年の年、極東の大都市の地下の
ジャズクラブで、地球の裏側の民族の
音楽を楽しめるという平和と贅沢に感謝だ。

ジョイスは、昨年 その印象を
「神秘的な、スピリチュアルな雰囲気の人」と
書いたけど、今年もそれは変わらず。
なぜか占い師にも見えたよ。

音楽は、平和そのもの。
盛り上がった時の疾走感がたまらない。
バンドのメンバーはホントに楽しそう。

40分くらい演って、ペドロ・ミランダの登場。
そんなにハンサムではないのだけど、
伊達男って感じ。
そして、ええ声。
カエターノ・ヴェローゾの声も
好きだけど、この人も良いぞ。
おじさんとおばさん(失礼)のバンドに
若者が入るとちょっとタイトになった感じ。

ジョイスのギターは、ヤマハのエレガット。
NTXだと思うが現行のモデルとはヘッドの形状が
違うので古いタイプかな。
難しそうなコードを いとも簡単に弾いていた。

バンドのメンバー3人は、昨年と同じだったが、
ギターのレオナルドがいないことは残念。

ボサのスタンダード "Desafinado" が素晴らしかった。
(ちなみに「Desafinado」はブラジルポルトガル語で
「音痴」「音はずれ」という意味だそうな。)
演奏曲はその他、"Forcas d'Alma"、"Feminina" など。
ジョイスの CD は何枚も聴いているけど、
ポルトガル語が多く中々曲名が覚えられない。
でも、英語の響きとはまた違う、
ポルトガル語の響きも心地よいものです。


[ MEMBERS ]
Joyce Moreno/ジョイス・モレーノ (vo,g)
Pedro Miranda/ペドロ・ミランダ (vo,pandeiro)
Tutty Moreno/トゥチ・モレーノ (ds)
Helio Alves/エリオ・アルヴェス (p)
Rodolfo Stroeter/ロドルフォ・ストロエテール (b)

@ Blue Note Tokyo
2nd show







2017.9.14

井上銘 & 馬場孝喜 ギターデュオ

ずい分久しぶりに馬場さんのギターを
聴きに行ってきた。
今日は、井上銘君とのデュオ。
この2人悪かろうはずがない。

馬場さんのことは、
一時、まるで追っかけのように
聴きに行っていたが、調べてみると
一昨年の5月の鈴木直人さんとの
デュオ以来2年ぶりだった。

ハコは、小岩の COCHI
8年前に 吉田サトシ&馬場孝喜の
ギターデュオ
を聴きに行って以来だ。
小さなハコだが、出てる面々は凄い店だ。

その8年前も女性客が多いと書いているが、
今日もなんと9人中7人が女性。
女性はギター好きってことやろか?

さて、銘君と馬場さんのデュオ。
やはり期待通り素晴らしかった。
クールに攻める銘君、野性的な馬場さん。
スイングし、ドライヴし、ダンスする演奏。
ああ、あんな風にギターが弾けたなら、
どんなに楽しいだろうか。
知らない曲が多かったけど、
1部2部合わせて、130〜40分演ったかな。
あっという間だった。
残念ながら時間オーバーで、アンコールはなし。
また、観たい。


[ MEMBERS ]
井上銘 (G)
馬場孝喜 (G)

@ COCHI(小岩)






Blue Note JAZZ FESTIVA
開催中止


先日、ウォルター・ベッカーが
亡くなったことを書いた。

そのエントリーで、
今月23〜24日に予定されている、
「Blue Note Jazz Festival in Japan」での
ドナルド・フェイゲン の公演は、「ウォルターの
追悼ライヴになるのかな」と書いた。
私は、チケットを買っていなかったし、
行く予定にしていなかったが、今日、
この「Blue Note Jazz Festival in Japan」が、
開催中止だと発表された。

中止の理由は、ヘッド・ライナーとして
出演予定だったドナルド・フェイゲンの
急病によるキャンセルだという。

メインのドナルド・フェイゲン抜きの
開催は考えれれないという判断なのだろう。
主催者の苦渋の決断、そして、
楽しみにしていた多くのオーディエンスと
出演予定者の落胆はいかなるものであろうか。

私は、観に行く予定ではなかったが、
こういうニュースは残念だ。

ドナルド・フェイゲンの容態は
分からないが、深刻でないことを祈る。


Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2017
(9.23 sat., 9.24 sun.)開催中止のお知らせ






2017.9.17

和田明 (Vo) ヤマザキタケル (P) 山本連 (Eb)

3日前の 井上銘 & 馬場孝喜 ギターデュオに続き
今夜も小岩の COCHI でジャズ。
出演は、和田明 (Vo)、ヤマザキタケル (P)、
山本連 (Eb)のトリオ。
夕方4時頃、思い立ってお店に
電話をしてみたら、まだ座れるとのこと。
行ってみたら満席だったので、
最後の席だったのかもね。

やっぱりジャズは面白いなぁって、
今さら当たり前すぎることを
しみじみ感じるライヴだった。

細かい所までアレンジされた音楽も
それはそれで面白いけど、
メンバーが探りながら、
しかけたり、それに応えたりしながら、
その場で作り上げる音楽の方が、
なんというか「生きている」感じがする。

そして、誰でもがその創作に
参加できるわけではない。
技術とセンスが伴ってこそ、
「聴かせられる音楽」として成り立つ。

私もそこに行きたいのだが、
そこに行くためには、
まだまだ越えなければならない、
壁が立ちはだかっている。

いや、私のことは置いておいて、
今日のライヴ。

「今のはハプニングだろう」とか
「今、明がニヤッとしたのは、
意図が伝わって、ベースがノリを
変えたからだろう」などと
推測しながら聴くのも一興だし、
互いの反応のスピードや
コール&レスポンスの妙を楽しむのも良い。
全てライヴならではの醍醐味である。

明の歌声は、時にジェントルに、
時にファンキーに、時にコミカルに、
そしてパワフルに。
でも、全体として私には優しいのだな。
とっても。

連君のベースは、ウネウネとグルーヴしながら、
音楽のボトムを支える。
伴奏であっても、聞き惚れるような
ベースライン。
彼のことは、最近知ったのだけど、
梶原順さん(G)のバンドや、
鶴谷智生さん(Dr)とのトリオ
「白鶴山」などもやってきた超実力派。

ピアノのヤマザキさんは初めて。
2人に背中を向けての演奏は、
難しいだろうと思ったけど、
プロにはそんなこと関係ないのだな。


[ SETLIST ]
−1st show−
1. My Foolish Heart
2. Don't Let Me Be Lonely Tonight
3. A Foggy Day
4. (Inst.) Tell Me A Bedtime Story
5. 小瓶の中の平和
6. Love For Sale
7. Me and Mrs. Jones
−2nd show−
1. Love Is Here to Stay
2. Close To You
3. When Sunny Gets Blue
4. Day By Day
5. メロディー
6. 接吻
7. This Masquerade
−EC−
1. Skylark
2. Moanin'

[ MEMBERS ]
和田明 (Vo)
ヤマザキタケル (P)
山本連 (Eb)

@ COCHI(小岩)





2017.9.19

樋口晶之

樋口晶之(ひぐちまさゆき)さんは、
クリエイション や カルメン・マキ&OZ に
在籍していたロック・ドラマー。
今日、知ったのだが、
今年 7月 3日に亡くなっていた。
享年63歳。

クリエイションは、テレビドラマ「プロハンター」の
主題歌でヒットした『ロンリー・ハート』が
有名だが、私は同じくテレビドラマ「ムー一族」の
主題曲だった『暗闇のレオ』が大好きで、高校時代、
シングル盤を買ったような記憶がある。
「ムー一族」は、郷ひろみや岸本加世子、
樹木希林などが出演していた人気ドラマ(1978年)。

サンバのリズムと、16分音符連続のメロディに
聴くたびにテンションが上がったね。
また、ロック少年だった私に
当時のクロスオーバーを身近に感じさせ、
ほんのりとジャズを匂わせた。
コピーしかけたけど、挫折したね。
ずい分あとになって、ウェス・モンゴメリーを
聴いた時、『暗闇のレオ』に出てきていた
フレーズを発見し、驚いた覚えもある。
 ↓
暗闇のレオ

そのクリエイションのギタリスト、
竹田和夫さんは、いまではアメリカと日本を
行ったり来たりの活動のようで、
今年春、日本ツアーの情報も目にしたが、
残念ながら、スケジュールが合わず
見そびれてしまった。
クリエイションも一度もナマでは聴いていない。

樋口さん。
63歳とは若すぎる。
死因をはっきり書いた記事は、
目にしていないが、病気で療養中だったとのこと。

合掌。





2017.9.21

Ema

今年3月に YouTube で偶然発見し、
気になっていたけど、中々ライヴに行けなかった
Ema のライヴにようやく行ってきた。

ちなみに、発見してすぐ
「このヴォーカルええんちゃう?」と
シェアした 友人の Aちゃんは、
この半年ほどの間に、5〜6回観に行くほどの
大のお気に入り。
今日は、その Aちゃんと代々木の NARU へ。

18:30頃、お店に着くとすでに満席。
ライヴは、19:15からなのに。

メンバーは、Ema のほか、
ピアノが 清水絵理子、ギターが 鈴木大輔。
ピアノの清水さんは、
どこかで観たような気がするが思い出せない。
ギターの鈴木大輔さんは、クラシック・ギタリストの
鈴木大介さんと同じ名前だが、字が違う。
貫禄のある Gibson L-5 で太い音を出してたね。

3ステージあって、最後まで観たよ。
1st ショーが終わると、サラリーマンの団体らしき
グループが帰って、ちょっと落ち着いた。

曲は、スタンダード中心で、
"Moon River"、"I've Never Been In Love Before"、
"Love You Madly"、"Cry Me A River"、
"Like Someone In Love"、"Teach Me Tonight"
など。
アンコールで、"What A Wonderful World"。
各ショーの頭にデュオで 1〜2曲インストも演った。
"Alone Together"、"Wave" など。

Ema は昨年ソニーから、メジャーデビューしたのだが、
そのアルバムでは、ジャズというより
ポップス中心になっている。
プロデューサーが、小倉智昭氏で、明らかに
マーケットを意識した選曲なのだろうが、
ライヴを観た限り、ご本人はジャズを
歌いたいように感じた。

3rd ショーの1曲目にそのアルバムにも
収録されている、尾崎豊の "I Love You"
歌詞は英語だし、もう、別の曲です。

最近、日本人の歌の英語の発音が、
たいへん気になるようになったのだが、
Ema の英語は、かなり良いと思う。
劇団四季の「ライオンキング」で
子役の時に出演しており、
まだ27歳だが芸歴は長い。
プロフィールを見ると、「ライオンキング」に
出演していたのは、1999年とある。
ちょうど、その頃に「ライオンキング」を
観に行ったので、もしかしたら、
Ema が出ていたのかもしれないな。

ジャズ・シンガーも様々。
特に女性ヴォーカルは、
ちょっと重めでスモーキーな歌声が
ジャズらしいように感じるが、
Ema は、かわいらしい歌声。
歌うことが本当に楽しいのが伝わってくる。


[ MEMBERS ]
vo. Ema
pf. 清水絵理子
gt. 鈴木大輔

@ 代々木NARU





2017.9.25

JACOB COLLIER
presented by Quincy Jones Productions


数か月前、YouTube でこの動画を観た。
 ↓
Close To You - Jacob Collier

いろんな楽器をマスターしている人のことを
マルチ・プレイヤーと呼んだりするが、
この ジェイコブ・コリアーは、
それだけではない何かを感じた。
1994年生まれのまだ23歳。
また、とんでもない奴が出てきたもんだ。
2015年にはクインシー・ジョーンズに
認められ、モントルー・ジャズ祭に登場している。

ステージでも一人でパフォーマンスしているようで
YouTube にもライヴの様子がいくつか
アップされていた。
これは、一度はナマで体験しておきたいと
思っていたら、それからすぐ今回の来日を知った。
中止になった先週末の
「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2017」
にもエントリーしていたが、
ブルーノートでも昨日から明日まで3日間
単独公演が組まれていた。
「Blue Note JAZZ FES.」で
楽しみにしていたお客さんは気の毒だな。

今日のブルーノートは、
月曜日だというのに超満席。
さて、ステージはというと、
始まってしばらくは、
「なんじゃ、こりゃあ〜」という感じ。
CD や YouTube で 聴いてはいたけど、
ナマで聴くと まさに初体験のサウンド。

1曲目、スティービー・ワンダーの
"Don't You Worry 'bout a Thing "。
2曲目で "Close to You"。
ほぼこの動画と同じ感じだった。
興味のある方はご覧あれ。

Jacob Collier - Don't You Worry - Live From Lincoln Hall
Jacob Collier - Close to You - Live From Lincoln Hall
(もしかしたら、今日の衣装もこれと同じだったかも。)


演奏は、その場で演奏した音をループさせる他、
演奏していないフレーズも聞こえていたところを
みると、事前に用意されたトラックも
流れているように思うが、あまりに
臨場感たっぷりで、生演奏に合わせて
打ち込みを流しているような違和感は全くない。
時々、どの音がループで、
どの音が今鳴っている音で、
どの音が事前に用意されたであろう音か
分からなくなった。

物凄いスピードで楽器を持ち替え、
持った瞬間に演奏を始める。
その持ち替えのスピードも恐ろしく早い。
客席を唄いながら一周して、
ステージに戻ってきた瞬間に
次の楽器を演奏し始める。
数秒遅れたら、そのタイミングで入れない。
一体、何がどうなっているのか分からない。
まるでマジックのようだった。

そして、ベースもギターもピアノも
ドラムもそれぞれが本職のプレイヤーのレベル。
しかも唄いながら。

この人は、きっと楽器の練習なんか
したことないんじゃないかと思った。
初めてその楽器を持ったときに
もう演奏してしまえる、
そういうタイプではないかと思った。
あんなの練習で身につくと思えない。
普通は、一つの楽器で精いっぱいやで。

そして、あの声。
天才というけど、
もう音楽のために生まれたとしか
言いようのない人だ。

アンコールは、"Blackbird"(ビートルズ)。
これは、キーボードだけの弾き語りだったけど
お客を楽しませるしかけもあり、
素晴らしかった。

ジェイコブ以外に4人のスタッフと
来日しているようで、それぞれ、サウンド、
楽器、ビデオ、身の回りの世話の担当で、
そのスタッフのこともステージから
承認していた。
あんなの一人じゃできないもんな。

誰が教えたのか、
若者の言葉使い「あざぁすっ」って言うのも
外人なら許せるね。


[ MEMBERS ]
Jacob Collier (vo,p,g,b,per,key,
melodica,harmonizer)

@ Blue Note Tokyo
2nd show




(2017.10.12 追記)
ブルーノートのサイトにセットリストが
発表されたので転記しておく。

2nd show [ SETLIST ]
1. DON’T YOU WORRY ‘BOUT A THING
2. CLOSE TO YOU
3. HIDEAWAY
4. DON’T YOU KNOW
5. DOWN THE LINE
6. SAVIOUR
7. YOU AND I
8. FASCINATING RHYTHM
EC. BALCKBIRD





2017.9.28

当選!
上原ひろみ×エドマール・カスタネーダ
スペシャル・イベント


ピアニスト 上原ひろみのことは、
何度もここで書いてきた。
2011年震災の翌月、
急きょ決まったコットンクラブでの
ソロ・ピアノのライヴで、
彼女の演奏を初めてナマで聴き
衝撃を受けた。
それ以来、ザ・トリオ・プロジェクト、
ミッシェル・カミロ×上原ひろみ、
矢野顕子×上原ひろみ、オーケストラとの共演
トークイベント 等合わせて、
14回も彼女のライヴを観てきた。
12月の熊谷和徳との公演チケットも
すでに入手済みだ。

先日、発売された、ひろみのニューアルバムは、
ハープ奏者のエドマール・カスタネーダとの
デュオ・アルバム『ライブ・イン・モントリオール』。



2人は、昨年のモントリオール・ジャズ・フェスで
初めて出会ったのだが、その2週間後には、
NYのブルーノートで初共演を果たした。
その公演は、ザ・トリオ・プロジェクトでの
出演予定だったのだが、アンソニーと、
サイモンが健康上の理由で出られなくなり、
ひろみが急きょ、エドマールに共演を
依頼し実現したものだった。

たくさんの公演がきまっているのに
ひとつもキャンセルせず、色んな人との
組み合わせで、全ての公演を乗り越えた、
そのストーリーも凄まじいものがあったが、
エドマールとの共演は、昨年読んだ
インタビューの中でも特に印象深いものだった。

そして、2人が出会ったモントリオール・ジャズ・
フェスでの今年のライヴ演奏を収めたのが、
ニューアルバムだ。

先週開催予定だったが、ドナルド・フェイゲンの
公演キャンセルで、中止になった横浜での
「Blue Note JAZZ FES.」に
出演の予定(日本初公演だと思う)だった2人だが、
私は単独ライブがあることを期待し、
そのチケットを買わなかった。

先日、期待通り、11月から12月にかけて、
日本でのツアーが発表された。
もちろん、行く気満々だが、
一足先にその演奏をナマで聴いてきたぞ。

先週発売されたアルバム
『ライブ・イン・モントリオール』に
アルバム発売記念のスペシャル・イベントご招待に
応募の特典が付いていた。

アルバムが 9月20日発売で、
応募の締め切りが24日で、当選発表が25日。
そして、今日28日がそのイベント当日という
タイトなスケジュール。

あんまりくじ運が良くない(と自分で
思っている)私は、どうせ当たらないだろうな、
と思いながらも応募した。

すると、なんと当選したのだ!
今日の司会者の話では、
300名の当選に対し、応募数は、1,780通。
つまりは約6分の1の確立(約16.7%)
だったわけだ。
う〜む、もしかしたら、くじ運良いかも。



イベント会場は、銀座の王子ホール。
初めて行ったけど、きれいなホールだった。

まずは、司会者(レコード会社の人)が、
ひろみとエドマールにインタビュー。
そして、エドマールからハープの説明。
(これで約30分。)

ひろみも、昨年初めてハープの演奏を
聴いたと言っていたが、
確かにジャズ・ハープなんて、
聴いたことがなかった。

ハープというと、クラシックで、
ポロロロロ〜ンというような、
きれいな音色をイメージしていたが、
このハープは、ちょっと違う。
確かエドマールは「コロンビア・ハープ」と
言ったと思うのだが、それで検索しても
ヒットしなかった。
もうひとつ別の呼び方も言っていたけど、
メモらなかったので忘れてしまった。
いずれにしろ、あまりメジャーな
楽器ではない。

このコロンビア・ハープ(?)に
エドマールは、自分で改良を重ねてきたという。
ハープは、チューニングすると
一つのキーでしか弾けないが、
レバーを付けて、半音上げられるようにしたり、
ボディのサウンドホールの位置を変えたり、
弦を増やしたり、ピックアップを付けたりして、
独自の楽器に発展させてきたようだ。

高音部は右手で、低音部は左手で演奏し、
ちょうどギターとベースのように
使い分けているという。
実際に高音部にはギター用の、
低音部にはベース用のピックアップを
取付けて、出力していた。

そんなレクチャーの後、いよいよ演奏。
まずは、アルバム1曲目、エドマール作曲の
"A Harp In New York"。
もの凄い息の合い方!
続いてエドマールが、ジャコ・パストリアスに
インスパイアされて作ったという "For Jaco"。
3曲目は、"Moonlight Sunshine (月と太陽)"
これは矢野顕子とのデュオにひろみが書いた曲。
そっちでは、矢野顕子の歌入りだが、
インストでの演奏も なんとも美しい。
続いて、組曲 THE ELEMENTS の "FIRE"。
激しいです。
アンコールは、"Cantina Band"。
映画『スター・ウォーズ』のサントラの曲で
作曲は、John Williams。
色んな宇宙人がいる酒場みたいなシーンで
宇宙人がナマ演奏していた、ラグタイム調の曲だ。

ナマ演奏は、CDで聴く以上に
ハープのベース音が強烈だったね。
そして、エドマールのテクニック、
リズムがスゴイ。
ひろみと一緒に演れる人は、
誰でもよいわけではないのは当然だが、
初めて、一緒に演奏した後、
「やっと出会えたね」とエドマールが
言ったというのも分かる気がする。

演奏は、50分ぐらいだったかな。
とってもラッキーな当選でした。


エドマールのハープ。



低音部にピックアップが見える。
後ろにあるのはベースアンプ。



弦は、ナイロン弦。
でも、ギターのナイロン弦の音とは
当然違い、ハープの方がキラキラしている感じ。



上部のシルバーに見えるところが
半音上げるレバー。



ひろみのピアノは、もちろん YAMAHA。


[ 動画 ]
Hiromi & Edmar Castaneda - Fire (Live in Montreal)


(2017.10.7 追記)
ハープのもう一つの呼び方を
「メモらなかったので忘れてしまった」と
書いたけど、雑誌 JAZZ LIFE の
ひろみのインタビューに
「レバーハープ」と書いてあった。
音階を変えるレバーが付いているので、
そう呼ぶようだ。





2017.9.29

くじ運 ええんちゃうの

昨日は、CD購入の特典だった、
「上原ひろみ×エドマール・カスタネーダ
スペシャル・イベント」に行ってきた。
CDを買えば誰もが行けるわけではない。
応募をして抽選で300名限定のイベントだった。
昨日も書いた通り、応募数は1,780で
約6分の1の確率に当選したのだった。

自分では、くじ運があまり良くないと
思っている。
山下達郎のコンサートの抽選に、
15回ほど応募してやっと当選したことなどは
その証拠だ。
ちなみに、その当選のあとも
数回はずれている。

先日、Char さんのアコースティック・ライヴの
抽選にも申し込んだが、これもハズレた。

しかし「待てよ」と思った。
約6倍の競争率の昨日のイベントに
当選しただけではなく、昨年12月の
「上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト」
の東京公演の抽選では、
くじ運が悪いからと、3日間の公演すべてに
応募したら、3日とも当選した。
しかも、1日目はまさかの最前列だった。

そういえば、今年の「矢野顕子×上原ひろみ」の
ツアーだって、念のためにと、
友人と2人で申し込んだら、2人とも当選したよな。

もしかしたら、ひろみとは相性がいいのか?

ひろみ×エドマール の公演は、
11月から12月にかけて、東京では
コットンクラブ3日間、ブルーノート3日間、
そして、すみだトリフォニーホールと
合計7日間予定されている。
クラブは入替制なので、時間が短いかもしれないが、
近くで観られる。
ホールは、たっぷり聴けるだろうけど、
後ろの方の席だとステージまで遠い。
悩ましいな。

まず、チケットが取れるかどうかなのだが、
ひろみのチケットは、当選する!と信じて
申し込むことにしよう。





2017.10.3

Jeff Golub

ギタリストの Jeff Golub が、
2015年 1月 1日に亡くなっていた。
今日まで全く知らなかった・・・。



Jeff Golub のことは、
1997年のアルバム『Nightlife』で
好きになった。
当時は、しょっちゅう渋谷のタワーレコードで
試聴しては、CD を購入していたので、
Jeff Golub のこともたぶん、そんな感じで
知ったんだと思う。

それからは、新しいアルバムが出るたびに
買っていて、私のライブラリーには、
11枚の Jeff のアルバムが並んでいる。

Billboard LIVE や Blue Note で
アンケートに答える時、
「観たいアーティストは誰ですか?」という
質問に必ず「Jeff Golub」と書いてきた。

でも、日本ではそんなに有名でもないし、
Jeff のリーダーバンドでの来日は、
叶わなかった。

Jeff は、Rod Stewart のバンドにいたので、
もしかしたら、1990年代の Rod の来日時には、
一緒に来ていたのかもしれない。
Rod は、90年代に2度来日しているが、
残念ながら、私は観に行っていない。

2004年の Royal Albert Hall での
Rod のライヴ DVD で、
Jeff を観たときのことをここに書いた。
残念ながら、ナマで観られることはもうない。

Jeff は、2011年から視神経の病気で視力を失い始め、
2012年には地下鉄の線路に落ちたこともあったようだ。
2014年に進行性核上性麻痺という難病に
診断されたらしい。

病気のことも知らなかった。
最後のアルバム『The Vault』は、
2015年 5月に iTunes でダウンロード
購入しているが、この時、すでに
亡くなっていたのだ。
享年59歳。
若過ぎるよ。
残念です。

合掌。


Rod Stewart - Sailing
前述の Royal Albert Hall でのライヴです。
間奏とエンディングで、
Jeff のエモーショナルなソロが聴けます。
Yes, I can hear you.

Studio Jams #38 - "The Chicken"
こちらは、Victor Bailey らとのセッション。

Avenue Blue - ALWAYS THERE feat Jeff Golub
私が、Jeff を好きになったアルバムから
"Always There"。


* * * * *

今日は、Tom Petty の訃報が流れた。
Tom Petty のことは、名前と顔は知っていたけど、
音楽はたぶんちゃんと聴いたことがない。
なので、何も書けないのだけど、
1週間前までツアーをしていたらしく、
急死だったようだ。
享年66歳。
若いなぁ。
合掌。





2017.10.4

Jeff Golub 続

昨日のエントリーで、
3年近くも前に Jeff Golub(ギタリスト)が、
亡くなっていたことを知らなかったと書いた。
彼が、2011年から視力を失い始めていたことも
知らなかった。

昨夜 書いたあと、アルバムを聴き直したり、
ウェブサイトをチェックしたりしていて、
気付いたことがあった。
なんというか、自分の注意力のなさが
情けないようなことなのだが。

Jeff の2013年のアルバム『Train Keeps A Rolling』。
このアルバムのジャケットの写真。



Jeff は、サングラスをかけ、盲導犬を連れている。
いや、アルバム購入当時は、ただの犬だと思っていて、
盲導犬とは私は気が付いていなかった。
まさか視力を失っているなんて思いもしないから。

自分の迂闊さにあきれてしまうが、
この写真を見た時に、言葉にならぬほどの
小さな違和感を感じた記憶はある。
それは、それまでの Jeff のアルバムの
ジャケットとは、印象が違っていたからだ。
それまでは、ちょっとオシャレな
感じの写真が多かった。
たとえば。



とか



『Train Keeps A Rolling』のジャケットには
こういったオシャレ感やラグジュアリー感はない。
ブルース寄りな作品なので、
そんな風には しなかったのかなと、
漠然と思ったような気もする。

このアルバムは、彼が視力を失ってから
レコーディングされていたことが、
その言葉にならない程度に感じ取った
違いだったんだ。
そんな大きな違いに気が付かなかったのかと
と思うと言葉がない。

彼のウェブサイト には、
Luke(盲導犬の名前のようだ)と歩く
写真もアップされていた。

『Train Keeps A Rolling』のジャケットを見て
盲導犬と気がついた、 Jeff のファンと思われる人の
スムースジャズを紹介しているブログには、
失明後の事故のことやアルバムの楽曲、
メンバーのことが書かれている。

Jeff のファンを自称しておきながら、
何も気が付いていなかった自分が情けない。

死ぬまでに観ておきたいアーティスト・リストから、
Jeff Golub の名前は、消さなければならなくなった。
大変 残念で、ホントに悲しいです。

そして、Jeff の音楽は、ずっと聴き続けます。





2017.10.5

Jeff Golub 続の続

昨日、一昨日と好きだったギタリスト、
Jeff Golub が亡くなったことについて書いた。

今日も Jeff の音楽を聴いた。
以前に聴いていた時よりも
彼の音楽が、ギタープレイが、
美しいと感じるのは、どういうわけだろう。

落ち着いて、Jeff のサイトを見直してみると
「WHAT'S NEW」ページに
彼が亡くなる1ヶ月半前、2014年11月15日付で
「Jeff, Audrey, Chris and Matthew」の名義
(Jeff と家族)で、Jeff の病状等についての
メッセージがあった。

英語なのでの細かいニュアンスまでは、
読みとれないのだが、
その1年前に、健康上の理由で、
Jeff は活動を休止したこと、
PSP と呼ばれる難病にかかっていること、
話すことも困難であることなどが書かれている。
そして、Jeff はメッセージを読んで聞かされるのが
好きなのでぜひメッセージを送ってくださいとも。

おそらくは、視力を失ってから、
特に、活動を休止せざるを得なくなってから
亡くなるまでの1年数カ月は、深刻で、
想像を絶する状態だったのだと思う。

私は彼が亡くなって、
3年近くも経ってから、このこと知った。
これだけ情報があふれているのに
自分が知りたかった情報は、
常にアンテナを張り巡らし
積極的に求めていないと、
入ってこないんだと痛感している。

彼の生前に
私がそれらの情報を知っていたとして、
何も出来ることはないのだけど、
せめて祈ることはできただろう。

改めて、ゆっくり Jeff のサイトを見ていくと、
ディナーに出かけるのが趣味で
鮨が大好きだったとか、
野菜が苦手(特にカリフラワー)だったとか、
最後に観た良い映画が『Little Miss Sunshine』であった
(2006年4月16日時点)とか、
初めてプレイヤーではなく
人としての彼に親近感を感じた。

そして彼は、自分のことを
「視力に頼らない数少ない職業についており、
視力を失ったことは、
自分を "better artist" にした」
と語っている。

2012年9月に地下鉄の線路に落ちた事故は、
生命に関わる大きな出来ことで、
2013年のアルバム『Train Keeps A Rolling』の
制作に大きな影響を及ぼしたようだ。


誰しも必ず死ぬ。
死ぬことは悪いことではないのだが、
やはり、50代は早すぎる。
子供たちは まだティーンのようだ。
悲しみは大きい。
Jeff の「死」に対して、
この「悲しい」って感情が、
「生」きているって証拠なんだろう。

音楽は偉大だ。
再生するたびに、死んでしまった人が、
そこでギターを弾いてくれている。





2017.10.8

ロイ・エアーズ
"King of The Vibes" Roy Ayers


Billboard Live TOKYO に行くと
なるべくアンケートに答えるようにしている。
アンケートに答えた人に抽選で、
ライブの招待券が当たるのだ。
今までに数回当選した覚えがあるが、
先日、久しぶりにその招待券が送られてきた。
で、今日はそのライヴに行ってきた。

ヴィブラフォン奏者のロイ・エアーズ。
実は、この人のことを知らなかった。
ヴィブラフォンとあるので、
インストのジャズかと思っていた。
予習のためにと CDをレンタルして聴いてみると、
インストもあるけど、歌入りの曲が多く
ジャズというより、ファンクというか
リズム&ブルース。

今日の実際のライヴでは、歌も歌うけど、
それぞれのソロがたっぷりで、時間にすれば
1曲10分以上で長いものは20分ぐらい
演っていたと思う。
紹介文に「ジャズとファンクを融合させた」と
あったけど、まさにそんな感じ。

3曲目だったと思うけど、ロイが
「クコ!クコ!」と誰かを呼んでいる。
何だろうと思っていたら、
「TOKU!」と言いながら、TOKU が登場。
「クコ」ではなく「クト」って呼んでたのね。
間違っていたのか、ジョークなのかは不明。

そういえば、最近聴いた渡辺貞夫さんの
『At Montreux Jazz Festival』という
1970年のライヴ・アルバム。
冒頭、司会者が 貞夫さんを紹介するのに
「サダオ・ワナタベ」とハッキリ言っている。

それはさておき、サプライズゲストで、
TOKU を迎えて、
"Everybody Loves the Sunshine"。

TOKUは、もう1曲参加。
アンコールはなく、終わりは
ちょっと尻切れトンボ的に感じたが、
とても気持ちの良いグルーヴで、
ゴキゲンでした。
約75分ぐらい。


[ MEMBERS ]
Roy Ayers (Vo, Vib)
Everett Freeman (Key)
Trevor Allen (B)
Christopher De Carmine (Drs)

@ Billboard Live TOKYO
2nd show







2017.10.11

小曽根真ワークショップ
自分で見つける音楽 Vol.5


小曽根さんのワークショップ
「自分で見つける音楽」。
今年で4年連続参加だ。
毎回、ためになる、深い話が聴けるので、
とても楽しみにしている。

今回も、深かったなぁ。
ブルーノート(ブルースに使われる音)の
意味とか、興味深かったね。
リズムに関する話など、
昨年も聴いた話もあるのだけど、
1年も経っていると全く新しく、
また違うレベルで入ってくる。

また「身体は食べ物を糧にし、
心は芸術を糧にする」
(言い回しはちょっと違うけど
そんな内容だった)
なんて言葉とか、どっかで使いたいよな。

質疑応答コーナーでは、
「アドリブの時、何を考えているのですか?」
「トーンが変わる時、何を考えているのですか?」
といった「何を考えてる?」質問が
相次いだのだけど、答えは
「何も考えていない。」
そうでしょう。
さんざん練習したら、本番では
心の赴くままに、周りの音と対話しながら、
ダンスしながら、ただ音楽を楽しむのみでしょう。

また、「どうしたら、そんな風に弾けるように
なるのですか?」という質問。
答えは「ただ(練習を)やるだけ。」
そうでしょう。
それしかないでしょう。

と、分かった風に聴きながら、
中身の伴っていない自分に気づいた。

小曽根さんの話を聴いていると、
自分なんぞ、もう55歳だというのに、
音楽の入り口に立っただけじゃないか、
どーすんねん、こんなん、
死ぬまでにホンマの演奏なんかできるように
なれへんぞ、とマジで焦りが出てきた。
ひぇ〜。


@ 東京文化会館 小ホール




小曽根真 ワークショップ [関連エントリー]
2014.12.9  自分で見つける音楽 Vol.2
2015.10.21 自分で見つける音楽 Vol.3
2016.9.21  自分で見つける音楽 Vol.4





2017.10.14

A Musicares Tribute To Carole King

アメリカには、グラミー賞が主催する
「ミュージケアーズ・パーソン・オブ・ザ・イヤー」
というのがあって、過去には、
ブライアン・ウィルソン、ジェームス・テイラー、
ドン・ヘンリー、アレサ・フランクリン、
ポール・マッカートニー、
ブルース・スプリングスティーンなどが
受賞している。

2014年には、キャロル・キングが受賞し、
2014年1月24日にLAで 記念ライヴが開催された。
その模様を収録したDVD
『A Musicares Tribute To Carol King』を観た。

色んなアーティストが、キャロルの作った曲を
1曲ずつ歌うという贅沢なライヴ。
知らないアーティストも多かったけど、
皆 アメリカでは有名な人たちなんだろう。
後半は、キャロル自身がステージに上がり、
ジェイムス・テイラーと数曲演奏。

ジェイムス・テイラー以外にも
私も知っている有名どころは、
スティーヴン・タイラー、レディー・ガガ 、
ジェイソン・ムラーズ、アリシア・キーズ、
グロリア・エステファン、トム・スコットなど。

ドキュメンタリー映画
『バックコーラスの歌姫 (ディーバ) たち』

登場したバック・シンガーたち
(メリー・クレイトン、リサ・フィッシャー、
ダーレン・ラヴ、ジュディス・ヒル)が歌う、
"Way Over Yonder" が圧巻。

"A Natural Woman" は、
アレサ・フランクリンに登場してほしかったけど、
アリシア・キーズが歌った。

"Up On The Roof" は、ジェイムス・テイラー。
ですよねって感じ。

全編、素晴らしい内容でした。
夜遅くに観始めたけど、
始まって数曲で、たまらなくなって
ワインを開けたよ。

ソング・ライターとしての夢は、
素晴らしいシンガーに自分の作った歌を
歌ってもらうことと ご本人も言っている
通りだと思うが、キャロルは、
本当にその夢を実現した一人やね。

8月に The Carole King Musical "BEAUTIFUL" を
観た
こともあって、キャロルのことを
ちょっとだけ詳しくなったこともあるけど、
ますますキャロルのこと好きになった
ライヴ DVD でした。

内容とは関係ないけど、
会場にはトム・ハンクスの姿も見えた。
また、ピアノがメイン・ステージの黒と
レディ・ガガが "You’ve Got A Friend " を
弾き語りをした白と2台映るが2台とも
ヤマハというのも日本人としては嬉しいね。





先日、キャロルの最新アルバム
『TAPESTRY: LIVE IN HYDE PARK』を
聴いたけど、それも素晴らしかった。
名作『つづれおり』の全曲再現ライヴと
いうことなのだが、これがアメリカではなく、
ロンドン(ハイド・パーク)だというのも
興味深い。








2017.10.15

高中正義
SUPER LIVE 2017 “渚・モデラート”


日比谷野音へ行ってきた。
高中のライヴ。
天気予報では1日中雨。
雨天決行のライヴなので、
雨の中観るのはイヤだったけど仕方がない。

大阪城の野音や、大阪万博あとの公園、
そして東京日比谷の野音など、
今までに十数回は野外コンサートを
体験してきたけど、雨がっぱを着ての
コンサートは人生初めてだったような気がする。

十分に間に合うように家を出たのに、
駅でうんこをしたり、雨がっぱを着たり
していたら、1曲目に間に合わなかった。
こんな日に限って、時間キッチリに始めよる。

コンサート中、雨は、比較的小降りで、
短時間あがったりもしながらも、
基本的に ずっと降っていた。
まあ、じゃじゃ降りでなかっただけましか。

でも、立ち見のお客さんも大勢いて、
雨だから行くの止めようなんて
お客さんは、一人もいなかったんじゃないかな。
ファンって、ありがたいね。
私が言うことちゃうけど。

コンサートは、毎度の高中ワールド。
ギターは、今日はストラトはなしで、
ブルーのSG(YAMAHA)と濃いめの
ブルー(模様入り)のSG(YAMAHA)。
(たぶん)2本のみ。
雨のせいか、時折機材の不調を感じたのは残念。
これでは、ライヴ盤には出来ないだろうって感じ。

思いのほか、小島さんのソロが多かったのは
嬉しかったな。
高中が「天才ピアニスト」と呼んでいたもんね。
「以前は、竹中と演っていたけど、
今日は高中です」って。
「竹中」というのは、Char のことね。
高中の音楽には、JAZZ や Blues の匂いが
ほとんどないのだけど、小島さんのピアノは、
完全に JAZZ なので、小島さんのソロの時だけ
別世界のようでした。

曲は、『渚モデラート』『Blue Lagoon』
『Ready To Fly』『Just The Two Of Us』
(Grover Washington, Jr)など。
知らないのも数曲あったけど、
大体は知っていた。
でも、タイトル言えないの。

そして、大好きな『EARLY BIRD』。
この曲、全編ちゃんと弾けないくせに、
高校卒業後の春のライヴで、演ったなぁ。
よく、あんなレベルで人前で演奏したもんだ。

アンコールは、メドレーで
『YOU CAN NEVER COME TO THIS PLACE』
から『黒船』。
間に、もう1曲入っていたのかも知れない。

そのあと、高中一人残って、
ギタレレ的なミニギターでアコースティックに
色々混ぜながらビートルズメドレー。

『渚モデラート』を聴きながら、
(ああ、この人の音楽は私の青春の
1ページだ)などとしみじみ思いながら、
たくさん聴きに行きたい音楽が増えすぎて、
時間とお金がいくらあっても足りない昨今、
やはりせめて年に一度はコンサートに
足を運ぼうなんて思ったのでした。


ところで、コンサートとは直接関係ないのだけどひと言。
チケットを購入した「ぴあ」の履歴を観てみると、
今日のチケットは先行抽選で、5月の末に申し込み。
6月7日に当選が確定している。
4ヶ月も前に買ったのだ。
一般発売の前の抽選だというのに、座席が後ろから
3列目(前から31列目)というのは、不満だな。

全体からの抽選で席は選ばれているのだろうが、
早くから申し込み、特別販売手数料(514円)を
プラスされて高いチケット代を払っているのだから、
良い席から順番に振り分けて欲しいもんだ。
でもこれは、購入のチャンスが増えることに
支払う手数料と解釈するのが正しいようで、
早めに買ったから、良い席を振り分けるという気は、
販売側にはないようだ。
でも、後ろから3列目も最前列と同じ料金って
不公平やなぁ。
まあ、たまに前の方が当たることもあるので
それでバランスとれてると考えるのが大人かな。


[ MEMBERS ]
高中正義 (Gt)
斉藤ノヴ (Perc)
岡沢章 (B)
宮崎まさひろ (Drs)
小島良喜 (Key)
大島俊一 (Key&Sax)
AMAZONS/斉藤久美・大滝裕子・吉川智子(Cho)

@ 日比谷野外音楽堂




[ 高中正義 関連エントリー ]
2011.5.1 ギター・マガジン・フェスティバル
2011.9.24 高中正義 “デビュー40周年” ツアー
2012.9.8 Horizon Dream
2013.7.25 Horizon Dream 再発!
2014.10.11 GONTITI ダブル還暦フェスティバル
2015.10.1 高中正義 渋谷公会堂 FINAL
2016.6.4 高中正義


(2017.10.18 追記)
ネットにセットリストを発見。転記。
[ SETLIST ]
1. Maria Erena
2. Sambadouro
3. 渚 モデラート
4. Bay Street Fix
5. Two Of Us
6. Blue Curacao
7. Blue Lagoon
8. Saudade
9. Early Bird
10. Narkissos
11. Dancin' In Jamaica
12. エピダウロスの風
13. Jungle Jane
14. Shake It
15. An Insatiable High
16. Tropic Birds
17. Ready To Fly
EC.
18. Medley
  You Can Never Come To This Place

  
〜 珊瑚礁の妖精 〜 獅子座流星群 〜
  黒船嘉永6年6月4日
19. ukulele(6弦) solo





2017.10.17

JACKSON BROWNE
ジャクソン・ブラウン


2015年、初めてジャクソン・ブラウンの
コンサートに行った。
もう2年半も前なのだな。
その日のエントリーには、
「予想をはるかに超えて良かった」と
書いている。
良いライヴだった証拠に
そのジャパン・ツアーは、
ライヴ CD となって先日リリースされた。

そのジャクソンが、8度目の来日。
今年はデビュー45周年。
今日は、今回のジャパン・ツアー、
6公演の初日に行ってきた。

バンドメンバーは、前回と同じ。
(バック・コーラスの2人は未確認。)
ギターの2人、グレッグ・リーズと
ヴァル・マッカラムが良い。
特にグレッグ・リーズが素晴らしい。
ペダル・スティールもこなすグレッグ・リーズの
ことは、ジャクソンのウェブサイトでは
「the acclaimed multi-instrumentalist」
(絶賛されたマルチ・プレイヤー)と
紹介されていた人。

1曲目は、知らない曲で、演奏後、
先日亡くなったトム・ペティの話をしたので、
もしかしたら、トムの曲かなと思ったら、
やはりそうだった。
「今日のライヴは、トムに捧げます」と
言っていた(と思う)。

一昨年同様、この人の歌は心の奥に届くと感じたね。
聴きたい音楽が多すぎて、一人のアーティストを
深く掘り下げることが出来ないのが歯がゆいが、
時間があれば、ゆっくり歌詞の意味も
調べながら聴きたい音楽です。

前回もそうだったのかも知れないけど、
CD で聴くよりたっぷりギターソロがあり、
ギターファンには嬉しいライヴだった。
それに、ジャクソンだけでも10本以上の
ギターを持ちかえており、3人合わせると
20数本のギターが弾かれたと思う。
また、ジャクソンのギターが
マーティンとか分かりやすいものもあるけど、
見たこともないモノが多い。
極めてビザールっぽいギターなどね。
ギターマガジンさん、ぜひ取材してください。

1曲終わるたびに、次の曲をリクエストする声が
客席から大声で飛び交うのは前回同様。
今日も、リクエストに応えるため、
ギターを持ち替えるシーンが何度かあった。
素晴らしいエンタテイナーですな。

20分ほどの休憩を入れて、
2時間45分ほどのショー。
来年で70歳とは思えない
パフォーマンスでした。





[ SETLIST ] (setlist.fm より)
1. The Waiting (Tom Petty and the Heartbreakers cover)
2. Some Bridges
3. The Long Way Around
4. Rock Me on the Water
5. Looking East
6. Farther On (by request)
7. These Days
8. Just Say Yeah
9. Your Bright Baby Blues
〜 休憩 〜
10. Something Fine
11. Lawyers, Guns and Money (Warren Zevon cover)
12. The Naked Ride Home
13. Fountain of Sorrow
14. Lives in the Balance
15. Call It a Loan (by request)
16. Love Needs a Heart (by request)
17. The Barricades of Heaven
18. The Pretender
19. Doctor My Eyes
20. Running on Empty
Encore:
21. Somebody's Baby (by request)
22. Take It Easy

[ MEMBERS ]
Jackson Brown (vocal, guitar)
Bob Glaub (bass)
Mauricio Lewak (drums)
Val McCallum (guitar)
Alethea Mills (vocal)
Chavonne Stewart (vocal)
Jeff Young (keyboards)
Greg Leisz (guitar, lap steel, pedal steel)

@ Bunkamuraオーチャードホール


Jackson Browne October 2017 Japan Tour
10月17日(火) Bunkamuraオーチャードホール (東京)
10月18日(水) Bunkamuraオーチャードホール (東京)
10月19日(木) Bunkamuraオーチャードホール (東京・追加公演)
10月21日(土) Zepp Nagoya (名古屋)
10月23日(月) オリックス劇場 (大阪)
10月24日(火) 広島文化学園HBGホール (広島)





2017.10.24

社長トリオ
南博(pf) 斉藤社長良一(gt) 水谷浩章(b)


夏に南博というジャズ・ピアニストが書いた本を2冊読んだ。
『白鍵と黒鍵の間に ジャズピアニスト・エレジー銀座編』
『鍵盤上のU.S.A. ジャズピアニスト・エレジー アメリカ編』

2冊とも南氏の若い頃の体験を書いた自伝的エッセイだ。
面白かったので、ライヴにも行きたいと思っていが、
中々行けず、ようやく今日観に行ってきた。
会場は、初めて行く下北沢の「APOLLO」というハコ。

メンバーは、南博 (piano)、水谷浩章 (contrabass)、
斉藤’’社長’’良一 (guitar)。
ギターの斉藤さんの名前が気になるよね。
推測するにミュージシャン以外に何か
社長業をされているのかな、と思ったけど、
メンバー紹介時の話によると
そういうわけでもなさそうだった。
水谷さんは、何度かライヴで観ているベーシスト。

南氏のウェブサイトのスケジュールには、
こんなコメントが。
「まずは社長のギターを聴きにきて下さい。
天才です。これだけジャンル破りながら、
ジャズギターそのものを表現するギターサウンドに、
ヴェテラン水谷がそのサウンドを支え、
私もその間で暴れようかな。
間近で聴ける面白ワールドです」

確かに社長のギターは、ジャンルレスな演奏。
同様にやんちゃに攻める南氏のピアノ。
それをある意味ひたすらたんたんと支える水谷さんの
ベースワークにちょっと感動すら覚えた。

全体的なサウンドは、アヴァンギャルドな印象。
南氏の美しいピアノを期待していた私には、
思っていた世界と違ったけど、
それはそれで楽しかった。
ただ、ああいう世界は、聴いている側より
断然 演っている方が楽しいのよね。

そんなわけで、今日のところは
1st Showだけ楽しんだ。

[ MEMBERS ]
斉藤’’社長’’良一(G)
水谷浩章(B)
南博(P)

@ APOLLO(下北沢)








2017.10.28

最近のお気に入り

20〜30代の頃は、
まるで永遠に人生が続くかのように
生きていたような気がする。
もちろん、人生は有限だということは、
知っていたのだけれど、
実感がないというのか
自分の人生にも
終わりがあることが
リアルではなかったような気がする。
周りに若くして亡くなる人が
ほとんどいなかったことも、
生命の儚さを身近に感じなかった理由の
一つかも知れない。

55歳ともなると、
残りの人生について
考えるようになるものなのだな。
あと何年元気でいられるか分からないが、
やりたいことと、残りの時間が
合わなくなってくる。
といっても、休みの日には
相変らず何もせずダラダラと
時を過ごしてしまうことも多いのだが。

若い頃から、大型のレコード店や書店に
行くと度々感じていたことがある。
ここにあるレコードのうち、
生きている間にどれだけ聴けるんだろう。
ここにある書物のうち、
生きている間にどれだけ読めるんだろう。

「自分の人生にも終わりがあることが
リアルではなかったような気がする」と
書いたけれども、欲張りな私は
そんなことは考えていたんだな。
自分の人生に限りがあることと
リアルにシンクしてたわけじゃないけど。

今までに知っている音楽だけでも、
一生かかってゆっくりじっくり聴くには、
時間が足りないのに
いまだに新しい音楽を求め続けている。
自分が知らないだけで、
まだまだもっといい音楽が
あるような気がして。
それは、古いものも新しいものも含めて。

最近は、古いもので言えば、渡辺貞夫さんの
70年代のものを聴いてみたり、
先日観に行った ジャクソン・ブラウンの
まだ聴いていなかったアルバムを
聴いてみたり。
急に 山中千尋 が聴きたくなって
片っ端からレンタルしたり。
PC に取り込まれていく音楽の数は、
膨大に増えていく毎日だ。

おまけに アマゾンのプライム会員に
なったおかげで、(ほぼ)無料で
100万曲の音楽が聴ける環境にある。
こんなに音楽を安売りして
ミュージシャンの経済は
大丈夫なのだろうかと、
恩恵に与りながら
心配をするという変な状態だ。

新しいアーティストで
最近知って気に入った人が、
大比良瑞希(おおひらみずき)と ハナレグミ。
どちらも車に乗っていて、
カーラジオから流れてきて知った。
この「ラジオから流れてくる」という出会いは、
音楽との関わりの原点のようで凄く良い。

大比良瑞希 は、『アロエの花』という曲だった。
イントロのギター、1小節で
「ああ、これ好き」と分かる。
でも、たまにそう思っても、
そのあとの展開で裏切られることもある。
この曲は、裏切られなかった。

彼女は、以前はバンドで活動していて、
2015年にソロ活動を開始したということで
新人というわけではないが、
名前も知らなかった。

もう一人、ハナレグミ。
この人は、名前は見たことがあったし、
歌声も聞いていた。
昨年観た映画『海よりもまだ深く』で
主題歌『深呼吸』を歌っていた人だ。
あの曲も十分印象的だったのに、
なぜかチェックしなかったのだな。
それが、先日ラジオから流れてきた
『家族の風景』にやられた。

おそらく20〜30代の音楽ファンなら、
ハナレグミを知らない人はいないのだろうけど、
私は、あんまり J-Pop に
注意を払っていないので
ちゃんと聴く機会がなかった。

で、その『家族の風景』以外にも
その時ラジオから数曲流れたのだけど、
全部良かったので、
一気に好きになってしまった。

ハナレグミは、私より一回りしたの42歳。
1997年に「SUPER BUTTER DOG」という
バンドでメジャー・デビューしているが、
このバンドのことは知らなかった。

歌詞が素晴らしく、
声が優しくて、
聴いていると泣きたくなってくる。


ハナレグミ - おあいこ 【MUSIC VIDEO】
抱きしめるふりして
抱きしめてもらってた
愛するふりして
愛してもらってた
僕がそう伝えると
君も同じだと言った
おあいこだよなんて
君は僕にそう言った
ずるい ずるい ずるい
ずるい ずるい ずるい
僕はずるい ずるいよ


Sunday Monday / 大比良瑞希


大比良瑞希つながりで、
ついでにこいつらもゴキゲン!
LUCKY TAPES - パレード


私が音楽を始めた頃は、
その多くが洋楽に憧れていた。
もちろん拓郎や陽水に憧れて
音楽を始めた人もいるけど、
ロックに関しては、
完全に洋楽志向だった。
最近の若手ミュージシャンの中には、
洋楽を通っていない人達が
いると聞いたが、
それは、洋楽を聴かなくてもいいぐらい
カッコいい日本の音楽が
増えてきたからだと思う。

30年前には「ポンニチくさい」という表現が
あったけど、もう死語かも知れない。
LUCKY TAPES なんか聴くと
ホントにカッコ良くて シャレオツだ。
ヴォーカルにもうちょいパンチが欲しいけど。





2017.11.2

NANIWA EXPRESS
祝!結成40周年 記念ライヴ


今夜は、ナニワエキスプレスである。
1980年代初めのフュージョン・ブームを
引っ張ったバンドのひとつ。

ベースの清水さんは、
"BAND OF PLEASURE" で 何度も観ているし、
大阪にいた頃は、出入りしていたスタジオで、
ナニワのメンバー(全員ではないと思うけど)が
レッスンをしていたので、
時々その姿をお見かけしていた。
そのスタジオ主催のライヴには私も
数回出演したけど、清水さんと中村さん
の演っていた別のバンド
"Medicine Bag" なんかが
ゲストで出演していたよ。
90年前後くらいかなぁ。

そういえば、当時のバンド仲間だった
Uちゃんのウェディング・パーティには
ミュージシャンがたくさん来ていて、
キーボードの中村さんも来てて、
1曲一緒に演奏して嬉しかった覚えがある。
曲、何やったか忘れたけど。
87〜88年かなぁ。

さて、そんな ナニワエキスプレスだが、
ライヴを観たのは、なんと一昨年の
"FUSION FESTIVAL in Tokyo Vol.2" が
初めてで、単独ライヴはというと、
今日が初めてだったのだ。
ライヴは観たことがなかったけど、
なぜか身近な懐かしい感じなのだ。

結成40周年の記念ライヴ。
現在のメンバーになって、
35年だという。
一人も欠けることなく
全員現役でいることはホントに素晴らしい。
清水さんが「あと何回このメンバーで
演れるかわからない」と言ってたけど、
ずっと続けて欲しいな。

1曲目、"ORIENTAL MAKIN' LOVE" に
始まって、"JASMIN" など。
(曲名が、ほとんど言えない。)
見た目、みんな年取ったけど
演奏は若々しい。
力哉さんのドラム・ソロが素晴らしい。
ギターの岩見さんは、
とてもきれいなエレキ・ギターの音を出す人。
ストラトタイプ(メーカー未確認)と
"JASMIN" でレスポール。
1曲でエレガットを使用。
置いてあったフルアコは使わず。
1st ショーでは弾いたのかな。

アンコールは、"BELIEVIN'" と
思いきや "METEOR"。
"BELIEVIN'" が聴けなかったのは
残念だったけど、"METEOR" も
好きな曲だったし、
ナニワの関係者だった人に、
ずい分前にこの曲のちょっとした
エピソードを聞いたことがあって、
少し思い入れのある曲です。



今日は、撮影OK。

[ MEMBERS ]
清水興 / Ko Shimizu (B)
岩見和彦 / Kazuhiko Iwami (Gt)
中村建治 / Kenji Nakamura (Key)
東原力哉 / Rikiya Higashihara (Dr)
青柳誠 / Makoto Aoyanagi (Sax、Pf)

@ Billboard LIVE Tokyo
2nd show







2017.11.3

ロックの殿堂
ROCK & ROLL HALL OF FAME JAPAN


有楽町にて期間限定(2017年9月23日〜
2018年3月11日)で開催されている
「ロックの殿堂ジャパンミュージアム」
行ってきた。



ロックの殿堂(ROCK & ROLL HALL OF FAME)と
いうのは、1986年に米国でスタートした
年に数組のみが殿堂入りするアワード。
私が知っているようなアーティストは
(たぶん)皆、殿堂入りしている。

オハイオ州クリーブランドには、
殿堂入りアーティストに関わる10万点以上の
展示品が保存される「ロックの殿堂」
ミュージアムがあるらしいのだが、
その日本版が開設されたわけだ。

まず入るとギターの部屋。



う〜ん、これは楽器店のようだ。
っていうか、ギブソンしか置いてないし。
ちょっと珍しいのもあったけど。

シアターでは週替わりで
20分ほどのライヴビデオ
(ROCK & ROLL HALL OF FAME 受賞時の
ものと思われる)が、上映されて
いるのだが、今週はなんと 94年殿堂入りの
The Band の "The Weight" と
93年殿堂入りの Cream の
"Sunshine of Your Love"、
"Born Under A Bad Sign"、
"Crossroads" の3曲。
先週は、あまり聴いてこなかった
CCR と The Doors だったことを考えると
これはラッキーだ。
"The Weight" には、蝶ネクタイをした
Clapton もゲスト(?)参加していた。

それから、展示はあんまり興味の湧かなかった
ポスタ―みたいなコーナーと、
あとは楽器と衣装。

衣装は、例えば テンプテーションズ の
スーツや、モーリス・ホワイトやスティング、
ロッド・スチュワート、ビヨンセなどの
ド派手な衣装のほか、
プレスリーのコートや
スモーキー・ロビンソンのジャケット
なんていう渋いものも。
写真は、ジャクソン5の衣装。



左から2つめの小さいのがマイケルのもの
(2017.11.11 訂正:撮ってきた写真をよく見ると
左から2つ目はマイケルのものではなく、
マーロン・ジャクソンのものであった。
マイケルのものがどれかは撮ってきた写真では不明。)

楽器は、スティングやクラプトンが
実際に弾いていたベースやギターなど。

Eric Clapton Model Fender Stratcaster
90年代初頭のツアーで使用。



サミー・ヘイガーの YAMAHA。



スティングが83〜84年にツアーで使用した
Spector NS-2。



まあ、好きな人でないと
全く価値が分からない展示ばかり。
写真撮影は、OK。
休日なのにガラガラでした。

入場料:前売1800円 当日2200円


ROCK & ROLL HALL OF FAME




habanero
羽根渕道広 (ts,fl) & 馬場孝喜 (gt)


馬場さんのギターが好きで、
一時は追っかけのように
聴きに行ってたのに、
しばらくライヴに行ってなかった。

9月に聴きに行った「井上銘&馬場孝喜
ギターデュオ」が、
ずい分久しぶりのライヴだった。
で、ああ、やっぱり馬場さんのギターええなぁ、
もっとライヴ聴きたいなぁと思ったのでした。

CD は、「ウィリアムス浩子」や
「寶子久美子 & 馬場孝喜」、
「奥平真吾 The New Force +1」など
馬場さんが参加しているアルバムは、
一応チェックしているけど、
やっぱりライヴが良いね。

さて、今日は久しぶりの「habanero」。
サックス or フルートの羽根渕さんとのデュオ。
チェックしてみると、このデュオも過去に
5回観に行っているが一昨年の3月以来だった。

今日のハコは、渋谷の RHODES。
RHODES(エレクトリック・ピアノ)があるので、
そのまま店名になっているライヴハウスだが、
今日は、RHODES の演奏はなしね。
羊のハンバーグ食ったら、旨かった。

ハバネロ、2年半ぶりだったわけだけど、
やっぱり良いです、好きです、このデュオ。
オリジナル曲も、すでに聴きなれたメロディに
なっているし。

2nd では、観に来ていた女性シンガー(名前失念)の
飛び入り参加で "Wave"。
彼女がステージに出てから「何演る?」って感じ。
彼女が「Wave」って言う。
「キーは?」って訊かれて「わかんない」
すると、馬場さんが軽く弾き出す。
「高い」と彼女。
馬場さんがキーを下げる。
「まだ高い」
馬場さんがキーを下げる。
「まだ高い。So close your eyes 〜」と
唄い出すと馬場さんがそれに合わせ、
キーが決定。

これ、楽器演らない人には
分からないかもしれないけど、
凄いことです。
ある曲を12の全てのキーで
(楽譜も見ずに)弾けるということ。
おそらく、プロでも
誰でも演れることではないですぜ。

今年は「ハバネロ」では、もうライヴがないらしい。
来年また観に行こう。

今日は、1st と 2nd の間に馬場さんと
話ができた。


[ MEMBERS ]
habanero
羽根渕道広 (ts,fl)
馬場孝喜 (gt)

[ SETLIST ]
- 1st -
1. -4℃
2. Premontion of Love
3. Flavour
4. Duke Ellington's Sound of Love
5. Brazilian Kiss
- 2nd -
1. Where Are You
2. Wave(ゲストVoあり)
3. Corcovado
4. Snoopy's Siesta
5. Country
6. I Ask You A Question
EC. Nearness of You

@ RHODES (渋谷)







2017.11.4

すばらしき映画音楽たち
SCORE: A FILM MUSIC DOCUMENTARY


子供のころから、映画音楽は好きだった。
映画音楽なら何でもというわけではないのだけど。
はじめは美しいメロディや印象に残るメロディが
好きだったんだと思う。
そのうち映画が良ければ、
音楽を聴けばその映画の感動が蘇るという
体験もしていくわけだ。
テレビドラマも『太陽に吠えろ!』や
『東京ラブストーリー』のサントラを
買った覚えがある。
それらは、毎週毎週何度もドラマの中で、
聞かされるうちに特別なイメージが
出来上がり、好きになっていったんだと思う。

さて、今日はドキュメンタリー映画
『すばらしき映画音楽たち』を観てきた。
映画の裏方ともいえる、映画音楽に
スポットを当てたドキュメンタリー。
ちょっとマニアック。

これが予想をはるかに上回る素晴らしさで、
感動のあまり落涙。
ちょっと情報量が多すぎて、
インタビューが細切れな感じもあって、
ついていくのが大変なのだが、
内容は大変濃いい。
できれば、倍ぐらいの時間をかけて
ゆっく中味を吟味したい作品。

たくさんの映画音楽作曲家や関係者が
登場するのだが、作曲家で私が知っていたのは、
巨匠ジョン・ウイリアムズとクインシー・ジョーンズ、
あとランディ・ニューマンくらい。
でもそれ以外の人も、音楽を聴けば、
「ああ、あの映画の!」と知っている曲が
いっぱいあった。
映画監督は、スティーヴン・スピルバーグ、
ジェームズ・キャメロンと、これまた巨匠が登場。

映像は、付ける音楽によって、
その映像を観る観客の印象が変わることは、
何かのテレビ番組で検証していたのを
観たことがあり、知ってはいたけど、
本作を観て改めてその認識を強くした。

音楽は、映画にとって脇役的な要素も
あるのだけど、場面によっては、
映像と同等かあるいは時には
音楽のための映像である瞬間さえ
ありうると思ったね。
それぐらい映画にとって
音楽は重要なのだ。

映画の映像を見た作曲家は、
監督の指示にしたがって作曲をするわけで、
その時点ではすでに膨大な予算が
使われており、音楽の良し悪しは
作品の興行成績に大きく影響があるわけだ。
なのでそのプレッシャーは相当であることが
インタビューの中でも語られていた。
その中で一流の音楽を創っていくことは
物凄い才能なんだと痛感した。

若い頃、映画音楽の仕事をするのも
私の一つの夢だったけど、
とてもじゃないけど自分には出来ないと思った。
(当たり前や。)
正確にいうと、映画音楽を
創りたかったんじゃなくて、
自分が書いた曲が映画に採用されたら
いいなという程度の考えだったんだな。

『タイタンズを忘れない』の音楽を担当した
トレヴァー・ラビンは、その曲が映画以外で
使われるなんて思ってもいなかった。
ところが、オバマ大統領が勝利したときの
演説の BGM に使われた。
その場にいた友人からの電話で知ったらしいが、
「光栄だけど、無断使用だった」と
言ったのがアメリカ人らしいなと思った。
日本人なら「無断使用」の部分は
思っても 言わないんちゃうかな。

ひとつ気になったこと。
いっぱい映画が出てきたので、
何の映画の音楽だったか分からなくなったが、
「ホルン」と字幕が出て音を聞かせてる
シーンがあった。
「ホルンの音を上げるよ」と言って、
フェーダー(ボリュームのつまみ)を
上げるのだが、聞こえてくるのは、
「ホルン」ではなく、(ホルンも含まれている
のかもしれないけど)いわゆる「ホーン」の
音だった。

日本語で「ホーン」というと
トランペットやトロンボーン、ホルンなど
金管楽器を指す。
「ホーン・セクション」という時には、
サクソフォーンも含まれていることもある。
あの部分は、「ホルン」ではなく
「ホーン・セクション」のことを
言っていたと思う。
「ホルン」も「ホーン」も「HORN」と
書くので、背景が分からないと
訳すのが難しいんじゃないか。
まさか、この映画で音楽の知識のない人が
翻訳をしたとは思えないのだけど。
そこは、ちょっと気になったな。

(訂正 2021.6.19)
もう一度観直したら
「フレンチホルン」と言っていました。

最後にジェームズ・キャメロン監督が、
『タイタニック』の音楽を担当した
故ジェームズ・ホーナーとのエピソードを話す。
ジェームズから「スケッチ」と書かれた
CDが送ってきたので、
レオナルド・ディカプリオが、
裸のケイト・ウィンスレットの
スケッチをするシーン用の曲だと思って
聴くと、まさにピッタリだったので、
キャメロン監督は、すぐにジェームズに
電話をしてそのことを伝えたそうだが、
ジェームズが、「スケッチ」と書いたのは
そういう意味ではなくて、
スケッチ的音楽、つまり試作品という
意味だったそうな。
映像と一緒になった音楽を聴いて、
ジェームズも納得したそうだが、
それならばオーケストラ用にアレンジすると
言ったそうな。
キャメロン監督は、
「いやいや、ピアノだけでいい」と。
するとジェームズは、一流のピアニストに
弾かせると。
キャメロン監督は、
「いやいや、あなたに弾いてほしい」と。
そして、あのシーンが完成した。
ええ話やなぁ。

それ以外にも映画音楽史上の
たくさんのエピソード。
音楽ファンであり、
映画ファンである私にとっては
本当に美味しい映画でした。


★★★★★


すばらしき映画音楽たち


[ 関連エントリー ]
2009.5.2 映画音楽
2011.1.17 映画音楽





2017.11.7

バロック時代の音楽

「バロック時代の音楽」というタイトルの
コンサートに行ってきた。
出演は、フルートとギターとピアノという
珍しいトリオ編成。
(もしかしたら、クラシック界では
珍しくないのかも。)

フルートは、今年に入って出会い、
何度かライブも演った、
「あずっち」こと恒松あずささん。

バロック音楽というのは、
始まった途端にその場が
厳かな雰囲気になる。
聴いている自分が高貴でなくても、
背筋が伸びるというのかな。

トリオ、フルートとギターのデュオ、
フルートとピアノのデュオ、ピアノ・ソロ、
ギター・ソロ と5通りの組み合わせによる
演奏が聴けて楽しめた。
本編最後のヘンデルの歌劇からの曲が
大変大きな曲で印象に残ったね。


[ MEMBERS ]
恒松あずさ (fl)
深沢みなみ (g)
三浦真理子 (pf)

[ SETLIST ]
1. パッヘルベル / カノン (fl, g, pf)
2. バッハ / リュート組曲第4番 BWV1006 よりプレリュード (g)
3. バッハ / フルートと通奏低音のためのソナタ BWV1033 (fl, g)
4. ヘンデル / 調子のよい鍛冶屋 (pf)
5. バッハ / フルートとチェンバロのためのソナタ BWV1030 (fl, pf)
6. ヘンデル / 歌劇「エジプトのジュリアス・シーザー」より "この胸に息のある限り" (fl, g, pf)
EC. ヴィヴァルディ「四季」より "冬" と「アナと雪の女王」より "Let It Go" のミックス (fl, g, pf)

@ 六本木シンフォニーサロン




ちょっと残念だったのは、カメラのシャッター音。
カメラマンを頼んでいたのだろう、
カメラを3台持ったカメラマンが、
最前列でカシャッ、カシャッ、カシャッと
シャッターを切る、切る、切る。
気にならない人は全く気にならないのだろうが、
私はダメだ。
もうコンサートが始まる前から、
カメラマンを見つけたときに、
もしかしたら・・・と思っていたほどだもの。
で、予想通り。
何度も何度も音楽に集中しようと試みるのだが、
もうどうしようもないくらい
シャッター音が耳に入ってくる。
コンサートの最初から最後まで。
これは私の修行不足もあると思うけど、
あんな繊細な音楽をやる時は、
写真を頼む方も引き受ける方も考えて欲しいな。

そういえば以前、録音エンジニアの
友人からこんな話を聞いた。
やはりアコースティックなコンサートの
録音の仕事に行った時、
カメラのシャッター音が邪魔で会場から
カメラマンを追い出したってさ。
そら、録音したものにシャッター音が
入ってたらアウトやもんな。





2017.11.11

JULIAN LAGE & CHRIS ELDRIDGE
ジュリアン・ラージ & クリス・エルドリッジ


今年の1月にその公演 を観に行って、
予想していなかった琴線に触れる演奏に
落涙してしまったジュリアン・ラージが、
再び来日中だ。
前回は自身のトリオで ジャズだったが、
今回は、クリス・エルドリッジという
アコギのギタリストとのデュオで、
コットンクラブで今日から3日間公演。
彼らは今年『Mount Royal』という
デュオ名義のアルバムをリリースしたのだ。

クリスのことは、知らなかったのだけど、
「PUNCH BROTHERS」という
ブルーグラスのバンドでも活動しているギタリスト。
ちょっとチェックしてみたが、
この「PUNCH BROTHERS」が凄い。
カッコ良い。
ちょっと聴いただけだけど、
私の思っていた「ブルーグラス」という概念は
ひっくり返ってしもた。
そもそも「ブルーグラス」のことなど
ほとんど知らないのだけど。

ジュリアンには1月の来日公演時にも、
カントリー・ミュージックの匂いを
感じていたけど、こんなデュオを演るとはね。
CD を聴く限り、このデュオは
カントリーっぽい曲もあるけど、
ちょっとアイリッシュの匂いがしたり
ニューエイジ的だったりと
カントリーに留まらない広がりも感じる。
YouTube をチェックすると、
2013年にアップされたデュオの
ライヴ動画 があった。
つまり、2人は今年発売された CD が
初共演ではなく、何年も前から
ライヴをしていたということになる。

さて、ライヴではどうだったか。
CD で聴いた以上に素晴らしかった。
完璧に調和のとれた演奏だった。

2人ともマーティン・タイプのアコギ。
ジュリアンのギターは、ヘッドのロゴまでは
読めなかったけど、あの角ばり方は
コリングスだろう。
ジュリアンは、コリングスで
シグネチャーモデルを作ったので、
たぶん間違いないと思う。
このギターが、素晴らしい音だった。
単音時の太さ、適度なふくよかさ
暖かさは、特筆するものがある。
もちろん、ジュリアンの弾き方も
大きく関係しているだろうけど。

YouTube に上がっている今年の
2人のライヴ動画では、
クリスは、かなり塗装の剥げてきている
マーティンを使っているが、
今日のクリスのギターはそれではないと思う。
こちらもヘッドのロゴまでは読めず。
ギターをステージに置いて行ってくれたら、
終演後、前まで見にいくのだが、
2人ともステージを降りる際、ギターを
持って行ったので確認できなかった。

ジュリアンの OM タイプに対し、
クリスのギターは、ドレッドノート・タイプ。
こちらは、どちらかというと乾いた音。
楽器の「鳴り」でいうと
明らかにジュリアンのコリングスが
鳴っていたが、2人でコリングスを弾く
最近の動画
があったので、クリスのギターも
コリングスだった可能性大。

上記の動画では、1本のマイクを
2人で挟んで演奏しているが、
今日のライヴでも同じだった。
ギターは、ピックアップの
着いていない純粋なアコギで、
2人は立って、マイクを挟み、
マイクとの距離と指先で、音量を調節し、
完璧なバランスを聴かせてくれた。
「マイクとの距離」というのは、
伴奏に回った時に少し(20〜30cm)
後ろに下がるのだ。
クリスは、数曲ヴォーカルも取ったが、
それもそのマイク1本。
この歌声が、カントリー調の曲に
非常にマッチしている。

また、この動画のように、
2人はすごく互いを見ている。
よくあんなに見つめあえるなぁと思うほど。
そして、特にクリスは、嬉しそう。
時々、笑う。
もう、何度も何度も一緒に
演奏しているのに、
初めて一緒に演奏したかのように
ジュリアンのフレーズに反応する。
この人たちは、練習してきたことを
ステージで「再現」しているのではなく、
その場で、音楽を「クリエイト」しているのだと
いうことがハッキリ分かる。
本当に美しいデュオでした。

私の英語のヒアリングが間違ってなければ、
「アメリカ以外で演奏するのは
今日が初めて」と言っていたように思う。


[ MEMBERS ]
Julian Lage (g)
Chris Eldridge (vo,g)

@ COTTON CLUB




12月には大好きな マーティン・テイラーが
ウルフ・ワケーニウスとのデュオで来日する。
コットンクラブでは、
ジュリアン・ラージ & クリス・エルドリッジ の
公演とマーティン・テイラー&ウルフ・
ワケーニウスの公演、両方を予約すると
6,800円+7,000円=13,800円のところ、
ふた公演で 10,000円というスペシャル・
プランを用意してくれた。
もちろん申し込みました。





2017.11.12

純正律と平均律

中学の物理の時間に、
振動する弦の長さが半分になると、
周波数が2倍になるということを習った。
周波数が2倍というのは、音楽的に言うと、
1オクターブ高くなるということだ。

私は当時すでにギターを弾いていたので、
このことを習った時に
非常に腑に落ちた覚えがある。

ギターの場合、6弦を例にとると
開放弦の「E(ミ)」の音は、
12フレットで1オクターブ上の
「E(ミ)」音になる。
当時の私には、そこ(12フレット)が
弦のちょうど半分だということが、
見た目にも納得だったわけだ。

さて、YouTube で面白い動画を見つけた。
純正律と平均律の違いの説明だ。
興味のない人には、
まったく面白くない話だろうから、
観なくてよいけど。


純正率と平均律の違いを体感しよう
(タイトルの「純正率」は「純正律」の間違いと思われます。)

上の動画を観た後に
次の動画を観るとより違いが理解できます。

平均律vs純正律シリーズ 純正律の調律を体験しよう





2017.11.13

Ryuichi Sakamoto: CODA

坂本龍一を5年間に渡り取材した
ドキュメンタリー映画、
『Ryuichi Sakamoto: CODA』。
「CODA(コーダ)」というのは、
音楽で楽曲の終結部分のことをいう。
意味深である。

監督は、日米のハーフで、東京生まれ
東京育ちのスティーブン・ノムラ・シブル。

冒頭、東日本大震災で津波を被った
ピアノとの出会いから始まる。
そして続く、陸前高田の避難所における
演奏『Merry Christmas Mr Lawrence』が凄い。
ピアノとチェロとバイオリンという
トリオなのだが、これがフルオーケストラか
ラウドなロック・バンドのように力強い。
そして、この曲の持つ普遍的な
美しさと力にノック・アウトされる。

以下、ネタばれ含みます。

津波を被ったピアノは調律が狂っている。
しかし、坂本はそれを
「狂っているのではない。自然が調律したのだ」
という。
音楽家として、人工的(?)な音楽を創り続け、
あるレベルに達すると、
何か違うステージに行くのだろうな。
坂本は、私なんぞ理解できないところで
「音」と関わっているのだと思った。
「理解できない」と書いたけど、
北極の雪が解けて川になって流れる水の音を
坂本が「私が知る限り最も純粋な音」と
形容した時には、その音を聴きながら
ぶるぶるっと震えたので、
何か感じているのかもな。

坂本は、2014年、この映画の撮影中に
中咽頭(ちゅういんとう)癌と診断される。
それが、彼の生き方や音楽制作に
大きな影響を与えたであろうことは、
容易に想像できる。

復帰後の最初の仕事は、映画
『レヴェナント: 蘇えりし者』の音楽。
『バードマン あるいは(無知がもたらす
予期せぬ奇跡)』でアカデミー賞を
受賞したアレハンドロ・ゴンザレス・
イニャリトゥ監督の作品だ。
アカデミー賞を受賞した監督の次の作品なんて
やりたくてもやらせてもらえるような
仕事ではない。
彼は、「ノーと言えなかった」と
語っているが、結局 やりたかったんだろうな。
これは、アーティストの性ですよ。

坂本の映画音楽のキャリアは、
『戦場のメリークリスマス』(1983年)がスタート。
それで英国アカデミー賞作曲賞受賞し、
『ラストエンペラー』(1988年)で日本人として初めて
アカデミー賞作曲賞を受賞した。
本作では、それらの制作時のエピソードも
交え、興味深い話も満載だ。

『シェルタリング・スカイ』の時には、
レコーディングの場になって、
ベルナルド・ベルトルッチ監督が、
「このイントロは気に入らないから
変えてくれ」と言ったそうだ。
スタジオには40人のオーケストラが
レコーディングのスタンバイをしている。
坂本は「今からそれは無理です」と言うと監督は
「そうなのか? エンニオ・モリコーネは
その場ですぐに書き換えたぞ」
と言ったらしい。
そう言われては、やらないわけにはいかない。
楽団員に「30分待って」と言って
その場でイントロを書き替えたのだという。
書き直せという方も、書き直す方も
超プロフェッショナルだ。
先日の『すばらしき映画音楽たち』でも
映画音楽に携わる人たちの
そのプロフェッショナルな仕事を
垣間見たけど、坂本龍一も然り。
締め切りが近付くと、やっぱり、
途中で投げ出したくなるって言ってた。

その他、イエローマジックオーケストラの
ライヴ映像や、若い頃のインタビュー映像も
交えてミュージシャンとしてだけではなく、
一人の人間としても大変興味深い
ドキュメンタリーだった。

私は特に坂本龍一のファンというわけでもなく、
CD も過去に1枚しか買った記憶がない。
でも、これを機会にもっと彼の音楽を
聴こうと思う。
まずは、今年の新譜『async』を注文した。

来年1月には、今年4月に NY 行われた
200人限定のライヴが映画になって上映される。
『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK:async』


★★★★☆


Ryuichi Sakamoto: CODA オフィシャルサイト

[ 参考記事 ]
坂本龍一、病み上がりで挑んだ映画音楽「死ぬ覚悟だった」
坂本龍一ドキュメンタリー、監督「“音”で感じられる映画に」
坂本龍一 「いい映画に音楽はいらない」 映像と音の関係を語る





2017.11.15

TAPESTRY: LIVE IN HYDE PARK
CAROLE KING


ポップスの歴史に残る、キャロル・キング
アルバム『TAPESTRY(つづれおり)』は、
1971年にリリースされ、すでに世界で
2,500万枚を売上げ、今も売れ続けているという。
音楽に詳しくない人でも、
必ず数曲は、聞いたことがある曲が
含まれるだろうモンスターアルバムだ。

昨年7月、ロンドンのハイド・パークで
その『TAPESTRY』を全曲演奏するという
コンサートが開催された。
収録曲12曲を全部演るというコンサートは、
今までに一度もなく、これが初だったらしい。
12曲は、LP の曲順通りの順番で演奏された。

その模様を収録したのが、このアルバムで
CD と DVD(またはBlu-Ray)が
セットになっている。



CD はすでに聴いており、内容の素晴らしさは
知っていたけど、ようやく DVD の映像を観た。
コンサートは、野外フェスでドン・ヘンリーとかが
出演したあとのトリだったようだ。

冒頭、トム・ハンクス、エルトン・ジョン、
グレアム・ナッシュ、ジェイムス・テイラーらが
ビデオでキャロルに賛辞を送る。
(この部分は、CD には入っていない。)
そして、キャロルの登場。
74歳!
元気です。
素晴らしいです。
時々、声がしんどいところもあるが、
こうなると そんなことは大したことではない。
時折、スクリーンに映る、
若かりし頃のキャロルがまたかわいい。
"Where You Lead" では、
娘 ルイーズ・ゴフィンも登場。
親子デュエットを聴かせてくれた。

ルイーズの父親は、キャロルと一緒に
数々のヒット曲を書いたジェリー・ゴフィン。
8月に観たキャロル・キング・ミュージカル
『BEAUTIFUL』では、キャロルとジェリーの
出会いから離婚、そしてこの『TAPESTRY』が
どのように作られていったのかが描かれていた。
そのジェリーも2014年に他界した。
ジェリーはどんな思いで、天国から
このコンサートを観ていたのだろう。

聴衆は6万5千人。
この場にいられた人は、ホンマにラッキーです。
キャロル、日本にも来てください!
(最後の来日は、2010年)
今度は、必ず観に行きます!


[ 関連エントリー ]
2017.8.3 BEAUTIFUL The Carole King Musical
2017.10.14 A Musicares Tribute To Carol King





2017.11.19

MARCUS MILLER
Live At L'Olympia Bruno Coquatrix,
Paris, France April 6th 2016


昨年4月に行われたフランスはパリの
オランピア(L'Olympia)というホールでの
マーカス・ミラーのライヴ DVD を鑑賞。
いわゆるコレクターズ盤(ブートレッグ)だが、
オーディエンスによる撮影ではなく、
おそらくフランスのテレビ用に撮られたものだろう、
完全なプロショットの上、エンドロールまで
ついている。
映像は、アンコールを求める大歓声と
手拍子で終わっており、この続きが
あるような気がしてならないが。

メンバーは、昨年9月、今年1月の
来日時とは 少し違っている。
Marcus Miller (b,bcl)、Alex Han (sax)、
Alex Bailey (ds) は同じだが、
キーボードが、Caleb McCampbell ではなく
Brett Williams。
トランペットが、Marquis Hill ではなく、
スペシャル・ゲストとして
Renaud Gensane(マーカスの発音は、
「ホノゥ・ジャンサン」と聞こえる)。
フランス人でしょうかね。

それ以外に曲によって、アフリカの民族楽器の
プレイヤーや、ギター、シンガーも
交えての大セッション。
84分ほどの内容だが、観客は大満足であろう
素晴らしい演奏だ。

マーカスは、Fender のいつもの4弦。
"Goree" という曲でバス・クラリネットと
メーカー不明の5弦フレットレスを使用。
その曲では、途中でダンスも!

相変らず、アレックスの切れたソロ。
この人、いいなぁ。
長くマーカスのバンドにいるけど、
きっと辞めたくないんだろうな。
他のメンバーは数年で、
卒業(?)していくのにな。

マーカスの MC はフランス語。
それも、「コンバンワ〜トーキョウ」とかの
レベルではなく、ちゃんと話している。
一体、いつ勉強するんやろなぁ。
若いころに習得してるのかもな。
身体つき見てもちゃんと鍛えてそうやし。
一流の人は、きっと時間の使い方からして
違うんでしょな。

この DVD はアタリでした。

----------

と、ここままで書いて、何か情報がないかと
ちょっとググってみると、
なんと!YouTubeに 間違いなく
この DVD のあとのアンコールの映像が!
しかも 25分も!

その動画には、「Olympia 2016」と
あるだけで、日付はないのだが、
なぜ、同日と間違いないと言えるのかというと、
DVD の終わりにアンコールの手拍子をする
観客が映っているのだが、
動画は、その手拍子の映像で始まっているのだ。

11人で ちょっと聴いたことのない、
アフリカン "TUTU"。
そして、6人で "Blast"。
マーカスのソロもイってます。

Marcus Miller - Tutu & Blast - Olympia 2016 - LIVE

[ MEMBERS ] 仏語表記のようだ。
MARCUS MILLER (basse - clarinette basse)
ALEX HAN (saxophone)
BRETT WILLIAMS (claviers)
ALEX BAILEY (batterie)
RENAUD GENSANE (trompette)
AZIZ SAHMAOUI (n’goni - chant)
HERVE SAMBE (guitare)
ALUNE WADE (chant - basse)
ADHIL MIRGHANI (percussions)
CHERIF SOUMANO (kora)
("TUTU" の途中で登場するパーカッションは
名前がないようだ。)





2017.11.22

小島良喜
KANREKI 60th LIVE


今日はブルースアレイで、
小島さん(ピアニスト)の還暦ライヴ。
11月22日、今日が誕生日だった。

小島さんは、色んな人(例えば、Char、
高中正義、今井美樹、井上陽水、桑名正博、
浜田省吾、など)のバックを務めてきたので、
彼の名前を知らなくても知らないうちに
そのプレイを聴いているだろう。

私が、小島さんのピアノを
初めてナマで聴いて、
好きになったのは、1996年に
日比谷野外音楽堂で行われた
「Lightning Blues Guitar Live」だった。

ギタリストが大勢出演するそのライヴでも
小島さんのブルース・ピアノは、
めちゃくちゃカッコ良かったのだ。

それから、Char さんのバックも
されるようになった。
金澤英明、鶴谷智生との「コジカナツル」の
ライヴにも数回足を運んだし、
小島良喜・佐山雅弘ピアノデュオなんてのも
観に行ったことがある。
昨年、今年は、高中正義のライヴでも
ええピアノ・ソロを聴かせてくれた。

2008年には、初のリーダーアルバム
『Kojima』を発表。
浜田省吾の『片思い』がまるで
ジャズ・バラードになっているのには驚いた。

さて、今日のライヴのメンバーは、
「スペシャルゲスト」としか
発表されておらず、誰が出演するのか
分からず、勝手に、豪華な面々が
出るんやないかと期待していた。

もしかしたら、久しぶりに
コジカナツルが聴けるかもしれないし、
Char さんだって、
可能性がないわけではない。
明日、大阪でライヴがあるので、
たぶんないだろうと思ってたけど。

行ってみると開演前のステージには、
スタインウェイのピアノと
JC(ローランドのギターアンプ)が
あるだけで、ドラムやベースの
セットは見当たらない。

そうか、考えてみれば、
バンドである必要なく、
ソロ・ピアノだって良いわけだ。
常々、小島さんのソロ・ピアノを
聴きたいと思っていたんだし。

開演前にレジの前を通った時、
CD が積んであるのを発見。



『KOJIMA SOLO PIANO ANTHOLOGY』
とある。
知らなかった。
こんな CD が出ていたこと。
即、購入。
裏を見ると「2016.11.22」とある。
そうか、去年 59歳の誕生日に
リリースしていたのか。

ステージの JC の横には、
ビグスビー付きのテレキャスタイプの
ギターが置いてある。
たぶんだけど、兵庫県にある Sago という
メーカーのものだと思う。
誰が弾くんだろう。
ゲストが楽しみだ。

結構、お客さんは入っている。
定刻を10分ほど過ぎて、小島さん登場。

「今夜は、60歳になれなかった
人達のことを想い演奏します」とのこと。
ソロ・ピアノでスタートだ。

1曲目、夫婦喧嘩のあとに作った『懺悔のワルツ』と
言ってたけど、CD に入っている
『Waltz in Sorrow』だと思う。
2曲目は途中からリチャード・ティーっぽい
弾き方になり、しまいにはリチャードが
乗り移ったかのような瞬間もあった。
続いて『マイ・フーリッシュ・ハート』。
いいねぇ。
4曲目は、速いスゥイング。
1st ショーの最後はブルージィな
スロー・ナンバー。
この人のピアノは、色っぽいなぁ。
特にスローナンバーが響くなぁ。
5曲で、1時間ほど演って休憩。

2nd ショーは、まず、
スペシャルゲストの紹介。

数年前、アルゼンチンのブルース・ギタリストに
日系4世のアーティストを
紹介されたらしい。
連絡は取り合ったものの、
彼女は中々来日のチャンスがなかったのだが、
いよいよ、このタイミングで
来日することになり、
それならば、一緒に演ろか、という
ことになったらしい。

ひいおじいちゃんが、移民でアルゼンチンに
渡ったらしく、彼女にすれば
やはり自分のルーツでもある
日本に来たかったようだ。
名前は、Florencia Horita。
ひいおじいちゃんが
「堀田さん」だったんだろうか。

小島さんは、今、熊本在住らしいのだが、
なんとフロレンシアのひいおじいちゃんは、
熊本からアルゼンチンに渡ったのだという。
そんな不思議な縁もある、
小島さんとフロレンシア。

見た目は、すらっとした美人なお姉さん。
まだ20代のようだ。
その彼女がギターを抱えて、弾き語り。

1曲目でおじさんは、やられたね。
"A Change Is Gonna Come" ですぜ。
渋すぎでしょ。
歌もギターも良い。
見た目とのギャップがまた良い。

続けて弾き語りで(たぶん)オリジナルを
2曲演ったあと、小島さんとデュオで3曲。
(これもオリジナルと思われる。)
そして、客席に聴きに来ていた
ブルース・ハープの八木のぶおさんを
ステージ呼んで、トリオでブルース。
キーは D 。

八木さんは、たまたまハープを
持っていたのだろうか、
それともこういうことがあるから、
いつも持ち歩いているのだろうか。
まあ、ハープならギターと違って、
それほどの荷物にはならないだろうけど。

ところで、演奏の後に聴いて、
ビックリしたけど、
小島さんとフロレンシアは、
連絡は取り合っていたものの、
会ったのは今日が、初めてだという。
小島さんが「音楽っていいねぇ」と言う。
ホンマ、国を超えて世代超えて、
あんなに素敵な音楽を
初対面で創りあげてしまうねんもんな。

客席には、小島さんと共演歴のある
大物女性シンガー、Y さんや S さんの
姿もあった。
飛入りがあるかな、と思ったけど、
最後は、再びソロ・ピアノで、
『Over the Rainbow』ともう1曲
『Signed Sealed Delivered』みたいな曲。
なんやったかな、曲名失念。


ところで、今日買った小島さんの CD
『KOJIMA SOLO PIANO ANTHOLOGY』は、
ピアノを「A=432Hz」に調律して
あるようだ。
通常、「A」の音は、440Hz か 442Hz に
調律されることが多いので、
少し低めに調律されていることになる。
432Hz は、古来の音で、
より美しく響くということらしい。
アルバムの内ジャケットには、
「LOVE + PEACE = A 432 Hz」と
書かれている。
ちょっと興味深いネタなので、
また機会を改めて。


[ MEMBERS ]
小島良喜 (Pf)
(スペシャル・ゲスト) Florencia Horita (Vo, Gt)
(飛入りゲスト) 八木のぶお (Harp)

@ Blues Alley Japan(目黒)




フロレンシアのギターと歌が
良かったので、早速、iTunes で
アルバムをダウンロード。



YouTube にもいくつかあります。

Florencia Horita - Gonna Shine
こういうギター、好きです。
Florencia Horita - It's My Own Fault
激渋。でもPU変えたら、ヴォリュームが!




還暦ライヴは、今日が初日で
明日から西日本をツアーするようだ。

[ KANREKI 60th LIVE TOUR 日程 ]
11月22日 (水) 東京 Blues Alley Japan
11月23日 (木) 名古屋 STAREYES
11月24日 (金) 大阪 Mr. Kelly’s
11月27日 (月) 熊本 CIB
11月30日 (木) 佐賀 Rock Ride
12月 1日 (金) 姫路 George Adams & Jaleo
12月 6日 (水) 京都 都雅都雅






2017.11.24

Hotel California
40th Anniversary Expanded Edition


イーグルスの名盤『Hotel California』の
発売は、1976年12月だった。
もうすぐ、発売から41年なのだけど、
『40周年記念デラックス・エディション』が
発売された。
今日が、その発売日だったわけだが、
予約しておいたので、早速届いたので聴いたよ。
ホンマ、便利な世の中だ。
(モノのよっては、発売日前に届くこともある。)

『40周年記念デラックス・エディション』には、
3種類あって、『Hotel California』の
リマスターCD だけのものが、¥1,600(税抜)。

それに1976年10月の The Los Angeles Forum での
ライヴ10曲を収めた CD をプラスした2枚組が、
¥2,600(税抜)。

『Hotel California』の Blu-ray Audio や
色々付録(資料)のついた
『デラックス・エディション』が、¥12,000(税抜)!
(全て日本版の価格)

まあ、Blu-ray Audio で聴くほどの
マニアではないので、2枚組を購入した。

Disc 1 のリマスターは、明らかに音圧が上がり、
エレキ・ギターの音が生々しくなった感じ。

そして、 Disc 2 のライヴ、良いです。
オーディエンスの歓声に臨場感があり、
音もクリアで、演奏も良い。
『Hotel California』のアメリカでの発売が
12月8日なので、このライヴは、
アルバム発売前ということになる。
そのせいか、『Hotel California』収録曲は、
"Hotel California" "New Kid In Town" の
2曲だけだ。

同じ1976年の11月(やはり『Hotel California』
発売前)に ヒューストンで行われたライヴ盤
『Live At The Summit』(ブートレグ)も
持っているが、こちらは2枚組で
曲数は多いものの、演奏もやや荒い印象で
録音もあまり良くない。

できれば、この機会に10曲ではなく、
ライヴ全曲発表して欲しかったけど、
「OCT. 20-22.1976」と書いてあるところをみると
3日間の中から、ベストテイクを選んだんだろうな。



1976年というと私は、
中学2年生だったわけだが、
アルバム『Hotel California』(当時は LP)は、
購入していないんだ。
大人になって、CD 化されてから買った。
でも、高校生の時に、
"Hotel California" のシングル盤を
買った覚えがある。
LP を買うほど小遣いに余裕がなかったんだな。
B面が "お前を夢見て (Pretty Maids All in a Row)" だった。
その後、誰かに LP を借りて全曲聴いたんだと思う。
あ、FM で数週間かけて、イーグルスのアルバムを
全部かけるという企画を毎週、エアチェックした
覚えもあるので、それで聴いたのかもしれない。
その前に、『Greatest Hits 1971-1975』を
友人に借りて、カセットにダビングし、
繰り返し聴いていた覚えもある。

あの頃は、自分が買った LP よりも
友達に借りて、カセットに入れた LP の方が
お気に入りだったことも多かったな。

この写真は、1985年のアメリカ旅行の際に
撮った Hotel California(The Beverly Hills Hotel)。



この写真を撮るために ビバリーヒルズへ行き
ずい分歩いた覚えがある。

さて、1976年には、何があったんだろうと
ググってみると
ヤマト運輸「宅急便」開始
「徹子の部屋」の放送開始
「ロッキード事件」発覚
「アップルコンピュータ」設立
「日清やきそばUFO」発売
「アントニオ猪木 VS モハメド・アリ」対戦
「モントリオール・オリンピック」開催
「ピンク・レディー」デビュー
映画「JAWS」公開
なんてことがあった年だ。

そして、アメリカ独立200周年だった。
テレビで特集番組をやっていたのを
なんとなく覚えている。

日本の音楽界では、年間1位が
『およげ!たいやきくん』子門真人、
2位が『ビューティフル・サンデー』
ダニエル・ブーン。
なんか、めっちゃ平和やな〜。

ちなみに3位以降は下記。

3位『北の宿から』都はるみ
4位『木綿のハンカチーフ』太田裕美
5位『岸壁の母』二葉百合子
6位『俺たちの旅』中村雅俊
7位『あなただけを』あおい輝彦
8位『横須賀ストーリー』山口百恵
9位『わかって下さい』因幡晃
10位『あの日にかえりたい』荒井由実

この年に始まったヤマト運輸の宅急便は、
初日(1976年1月23日)の取扱い数が
11個だったが、その後、急速に広がった。
1976年度の想定は20万個だったが、
実際には170万個だったという。
現在は、一体何個ぐらいなのだろうと
調べてみると、先月(平成29年10月)
1ヶ月で、144,029,716個!
(DM便は、126,376,446冊)
まあ、考えてみたら、私一人でも
ひと月の間に宅急便で数個の荷物
を受け取ったり、送ったりしてるもんな。
その数字は、不思議ではないわ。

144,029,716個を 31日で割ると
1日当たり、約4,646,000個。
サービズ開始の初日の42万倍だ。
なんの計算や。

話が『Hotel California』から、
大きく離れてしまったが、
40年経っても色褪せない音楽です。
Evergreen。


[ 関連エントリー ]
2011.3.5 カリフォルニアからの蒼い風
2011.3.6 EAGLES
2016.1.19 グレン・フライ Glenn Lewis Frey





2017.12.7

RICO YUZEN × EMiKO VOiCE

もう、30年以上前のこと。
大阪でやっていた ジャズ・フュージョンの
バンドで、何度か「仕事」をさせてもらった。
どこかのホテルの宴会場で
どこかの会社のパーティとか、
そんな「営業」の「仕事」だ。

ある時、その仕事で女性シンガーと
一緒になったことがある。
それが、友禅(RICO)さんだった。
その時、何を演奏したのかも
覚えていないのだけど、
たぶん、Randy Crawford とか
Seawind とか演ったような気がする。

その後、RICOさんはご主人の転勤で
外国に行かれた。
アメリカや、ドイツ、オランダなどに
住んでいたようだが、
現在は、ニューヨーク在住。

その RICO さんが、ニューヨーク録音(!)の
新しい CD を出されて、
リリース・ツアーのために一時帰国している。

最後に会ったのは、
大阪に住んでいた時(22年以上前)だから
会うのは、何年振りか分からないのだけど、
今日は、その東京公演に行ってきた。

吉祥寺の老舗ジャズクラブ「サムタイム」で、
EMiKO VOiCE さんというシンガーと
"2 MUSES IN 1 NIGHT" ライヴだ。

まず1部は、ピアノによるインスト1曲のあと、
RICOさん4曲、EMiKOさん4曲。
本場仕込みのジャズを歌う RICO さんに対し
EMiKOさんは "Someone To Watch Over Me" の
ヴァースをいきなり日本語で歌い出した。
続く "Chega de Saudade" や
"The Days Of Wine And Roses" も
斬新なアレンジで、前衛的なようなのだが、
なぜか懐かしい感じがする。
テーマは、「和ジャズ」ということなので
もしかしたら昭和の歌謡ジャズの DNA が
混ざっているのかも知れない。
英語の歌の途中で、日本語の歌詞になったり、
台詞のようなポエムのような語りが出てきたり、
ともすると 私があんまり好きでは
ないようなことも不思議と彼女の場合、
とても自然な印象で嫌な感じがしなかった。
独自の世界観があって楽しかった。

ピアノの佐藤浩一、ドラムの岡田ケイタ は、
彼女の最新 CD のレコーディング・メンバー
でもあり、すでにツアーをこなしてきている
ようで、そういう意味では、アレンジも
しっかりしており、RICO さんとの
セッション的なジャズとは好対照であった。

長い外国暮らしの中で日本人としての
アイデンティティを模索してきた
RICO さんの英語によるジャズと、
もろ「和」のテイストを打ち出しながら
(衣装が着物!)独自路線を追求する
EMiKO さんの和ジャズと、
ダブルで聴けて楽しいライヴだった。

EMiKO さんは、2部では、端唄、小唄も。
これも、奇をてらった感じがなくて良かった。
これなら、寄席にも出られると思ったよ。
「和ジャズ」とは別にブラジルものの
プロジェクトもやっているそうで、
そっちも ちょっと面白そう。

バンドは、ピアノとドラムの2人で、
通常なら、ベースがいても良いところだが、
2人である分、自由度が増した感じで、
特にドラムの岡田ケイタを、
かなり気に入ってしまった。
この人、完全に解放されている感じ。
ずっと見てて飽きない。
知らなかったけど、ググってみると、
日野皓正、山中千尋などと演っている人でした。
この人も、注目。

「サムタイム」には、初めて行ったのだけど、
客席がぐるっとステージを囲む感じになっている。
つまり、演者からすると 360度客席なので、
後ろにもお客さんがいる状態。
私の席は、ピアノのすぐ後ろで、
手を伸ばせば、ピアニストの背中に触れる距離。
ちょっと上から見下ろす感じだったので、
ピアニストの譜面を見ながら、
ライヴを聴くという、初めての体験をしたよ。



ピアニストは、背中しか見えなかったけど
ドラマーは、ピアニストと向かい合って
座っていたので、顔が見えたのも良かった。


[ SETLIST ]
― 1st Show ―
1. インスト(曲名不明)
2. Devil May Care (vo:Rico)
3. Blame It On My Youth (vo:Rico)
4. Moon River (vo:Rico)
5. New York State Of Mind (vo:Rico)
6. Someone To Watch Over Me (vo:EMiKO)
7. Chega de Saudade (vo:EMiKO)
8. The Days Of Wine And Roses (vo:EMiKO)
9. 東京節 〜パイノパイノパイ〜 (vo:EMiKO)
― 2nd Show ―
1. I've Got You Under My Skin (vo:Rico)
2. My Heart Belongs To Daddy (vo:Rico)
3. Everything Must Change (vo:Rico)
4. Bye Bye Blackbird (vo:Rico)
5. さのさ (vo:EMiKO)
6. 奴さん (vo:EMiKO)
7. Poinciana (vo:EMiKO)
8. When You Wish Upon A Star (vo:EMiKO)
9. Edelweiss (vo:EMiKO)
EC. White C hiristmas (vo:Rico & EMiKO)

[ MEMBERS ]
友禅リコ(vo)from N.Y.
EMiKO VOiCE(vo)
佐藤浩一(p)
岡田ケイタ(ds)

@ SOMETIME(吉祥寺)








2017.12.8

HIROMI × EDMAR CASTANEDA
上原ひろみ & エドマール・カスタネダ
LIVE IN JAPAN TOUR 2017

今年の上原ひろみのニューアルバムは、
ハープ奏者のエドマール・カスタネーダとの
デュオ作『ライブ・イン・モントリオール』。
CD を買った特典のスペシャルイベントに
申し込むとなんと当選!
9月28日にいち早く、2人の生演奏を
聴くことが出来た。

9月23〜24日に予定されていた
「Blue Note JAZZ FES.」が日本初の
演奏の予定だったようだが、
それが中止になったので、
たぶんだけど、そのスペシャルイベントが
(5曲だけだけど)ライヴとしては、
日本初演だったんじゃないかな。
テレビ収録は、先にやっているだろうけど。

さて、いよいよその2人のライヴに行ってきた。
クラブ公演(ブルー・ノート or コットン・
クラブ)にするか、ホール公演(すみだ
トリフォニー・ホール)にするか、
ずい分迷いながら、ぴあの抽選(ホール)に
申し込むもはずれ、ブルーノートの会員の
抽選に申し込むもはずれ、
イープラスのホールの抽選でようやく当選した。

11/22 に 神戸国際会館でスタートした
このツアーも大阪、東京、名古屋、福岡、
静岡を周り、今日が14日目の公演で千秋楽だ。

席は、3階だったけどサイドの席で
平面で見るとステージから9列目ぐらいで、
悪くない。
ちょっと上から見下ろす感じだけど。



(あれ、昨日もピアノを後ろから見たな。)

曲は、アルバム『ライブ・イン・モントリオール』
からの全曲と、それぞれのソロを1曲。
エドマールのソロは、"Jesus Of Nazareth"、
ひろみのソロは、The Trio Project の
アルバム『VOICE』から "Haze"。
美しい、美しい曲だ。

会場入り口には、開演19:00、
終演20:40 と貼り出されていたけど、
終わってみると、21:20。
しかも休憩なしですぜ。
たぶん始まったのが、5分ぐらい
遅れていたかもしれないけど、
それでも2時間15分ほど演ったことになる。
組曲 "The Elements" 4曲だけで
おそらく50分位あったように思う。
全編凄かったけど、この "The Elements" は
特に素晴らしかった。
CD で聴く以上に。
「風 (AIR)」「大地 (EARTH)」「水 (WATER)」
「炎 (FIRE)」からなる4曲なのだが、
音楽で、ここまで表現できるものなのかと
思うほど、それぞれのエレメンツが
表現されていた。
中でも「炎」の ソロのやり取りは圧巻。
技術もスピリットも最高だと思った。

この曲で、ひろみはピアノの鍵盤のふたを
閉め、パーカッションのように叩く。
ピアノの蓋を演奏中に閉める人は、
初めて観たよ。

クラブ公演では、2時間以上も
演ることはなかっただろうから、
ホールを選んで正解やったね。

ひとつ、残念なのは席のせいもあると
思うけど、スピーカーの死角にいたためか、
音像がややクリアさに欠けたこと。
MC も聞き取りにくかった。
これは、ホールの残響の影響もあると思う。

このプロジェクトに2枚目はあるのだろうか。
The Trio Project の再活動はあるのだろうか。
これからも目が離せないな〜。
あ、今年はもう一度、ひろみを観に行くんだ。
今度は「上原ひろみ×熊谷和徳」。
12/20、オーチャードホールです。


[ SETLIST ]


[ MEMBERS ]
Hiromi Uehara (piano)
Edmar Castaneda (harp)

@ Sumida Triphony Hall




[ 関連エントリー ]
2017.9.28 当選! スペシャル・イベント





2017.12.13

続・上原ひろみ & エドマール・カスタネダ
LIVE IN JAPAN TOUR 2017


上原ひろみ & エドマール・カスタネダ、
先日のライヴの話の続き。

今回の東京公演は、Cotton Club が、
3日間(11/28〜11/30、6公演)と
Blue Note が3日間(12/1〜12/3、6公演)
と、すみだトリフォニーホール での
一公演があり、どれに行こうかずい分迷った。

クラブにはクラブの良さがあり、
ホールにはホールの良さがある。
基本的に、小さなハコで間近に
観る方が好きだけど、
クラブだと入替制の公演が多く、
どうしてもホールに比べて公演時間が
短くなってしまう。

今回は、ホール公演を観に行って、
休憩なし、2時間15分ぐらいの演奏を
たっぷり聴くことが出来た。

11月28日に行われた Cotton Club と
12月 1日に行われた Blue Note 公演の
ライヴ・レポートが Blue Note のサイトに
アップされたのでチェックしてみると、
両日のセットリストは、ほぼ同じだったようだ。
「ほぼ」と書いたのは、エドマール、
ひろみ、それぞれのソロ曲までは、
曲名が記載されていないためね。

[ 11/28、12/1 両日のセットリスト ]
(*) 印は、私が観に行った12月8日のホール公演で演奏された曲。

ー1stー
1. A HARP IN NEW YORK
(*)
2. FOR JACO
(*)
3. MOONLIGHT SUNSHINE
(*)
4. CANTINA BAND
(*)
5. EDMAR CASTANEDA -SOLO-
(*)
6. HIROMI -SOLO-
(*)
7. SPAIN
EC. LIBERTANGO
(*)

ー2ndー
1. ENTRE CUERDAS
2. PLACE TO BE
3. HIROMI -SOLO-
4. EDMAR CASTANEDA -SOLO-
5. THE ELEMENTS - AIR
(*)
6. THE ELEMENTS - EARTH
(*)
7. THE ELEMENTS - WATER
(*)
8. THE ELEMENTS - FIRE
(*)
EC. MARGARITA!

ご覧のように1st と 2nd で同じ曲は演っておらず、
アルバム『ライブ・イン・モントリオール』の
収録曲を 1st と 2nd で分けているのが分かる。
アルバム以外の曲も数曲 演っており、
これを見ると それも聴きたかったなと思う。
特に "SPAIN" は、面白そうだ。
きっと、それぞれのソロ曲も
数曲準備されていたことだろう。
ライヴ CD か DVD 出ないかなぁ。

ホール公演では、アルバム収録曲を
全曲聴けたわけで、クラブに比べて
時間は確かに長かったので満足なのだが、
セットリストを見ると、クラブ公演も
観てみたかった。
これは「両方観る」が正解やな。





2017.12.18

渡辺貞夫
Christmas Gift vol.25
SADAO WATANABE Re-Bop Night


9月の「TOKYO JAZZ」での
「渡辺貞夫 CALIFORNIA SHOWER 2017」
あまりに素晴らしかったので、
やっぱり観に行くことにした、一昨日の公演。


貞夫さんの最新アルバムは、今年発売された、
ビバップをテーマにした6年ぶりのジャズ・アルバム。
(もう1枚同時発売でバッハを吹いた2000年の
コンサートのライヴ盤も出たけど、そっちは未聴。)

レコーディング・メンバーによる、
そのニューアルバムと同じタイトルの付いたライヴだ。

貞夫さんの仕事っぷりは驚くばかり。
8〜9月には「CALIFORNIA SHOWER 2017」、
そして9〜10月には、ブラジルの
モニカ・サルマーゾ(vo)を招いてのツアー。
11月には、自身のクインテットで四国九州を周り、
12月は、この「Re-Bop Night」。
12月8日(横浜)、9日(軽井沢)、10日(西宮)、
12日(札幌)、14日(岡山)、15日(大阪)と
周り、今日が東京で千秋楽。
オヤジ 84歳ですぜ!

演奏は、バンドが黒人3人のためか、
ずいぶんファンキーに感じたね。
水漏れ事件の疲れが出たのか、
悔しいことに途中何度か気を失ってしまったけど
素晴らしかったです。

曲は、ニューアルバムからだけではなく、
"What's Now" なども。
"What's Now" って、
デイブ・グルーシンの息子が1歳の時、
「ダディ」「マミー」に続いて
初めて喋った言葉だって。

1回アンコールのあと、9月の東京JAZZ と同じく
無伴奏でマイクも通さず "Carinhoso" の独奏。
ここで私はついに落涙。
20分位の休憩を挟んで、全部で2時間15〜20分
ぐらい演ったかな。
凄いよ。
84歳。

84歳というとどうしても、自分の両親
(父 87歳、母82歳)と比べてしまうのだけど、
クリエイティヴな人生を送っていると、
本当に年を取らないんだなと思った。
「来年のクリスマス・コンサートは、
ここ(オーチャードホール)で
ストリングスとスタンダードを演ります」
って、もう来年の12月の予定が決まっている!

5月にもベン・ウィリアムス(b)らとの
コンサートがある。
これも観に行きたいなぁ。



[ MEMBERS ]
渡辺貞夫 -Sadao Watanabe-(as)
サイラス・チェスナット -Cyrus Chestnut-(p)
クリストファー・トーマス -Christopher Thomas-(b)
ブライアン・ブレイド -Brian Blade-(ds)

@ Bunkamuraオーチャードホール(渋谷)






MARTIN TAYLOR & ULF WAKENIUS
マーティン・テイラー&ウルフ・ワケーニウス


昨日は、これまた楽しみにしていた
マーティン・テイラーと
ウルフ・ワケーニウスのデュオ。
このデュオは、2011年4月以来2度目。
マーティンは、2012年の
ミリュエル・アンダーソンとの
デュオ以来だから、5年ぶり?
そんなに経ってるのか。
時間が経つのが速過ぎる。

(訂正)
昨年1月にこのデュオに渡辺香津美が
加わったトリオで演ったのを観に行ってました。
凄く良かったのに忘れていた。
なので約2年ぶり。

さて、ライヴは、ウルフはやや控えめで
マーティンがメインのような印象だった。
控えめと言っても、ブリブリ弾いていたし、
音量もマーティンよりウルフの方が、
明らかにでかく聞こえたけど。
これは、ギターのサウンドのせいも
あるかもしれない。
マーティンは、あんまり見たことのない
小ぶりなフルアコで、
かなりアコースティックなトーン。
一方のウルフは、たぶん前回と同じ Benedetto。
こちらも小ぶりな(たぶん)フルアコだが、
fホールはない。
こちらは、かなりエレクトリックなトーン。
非常に対照的。

演奏は、もうファンタスティック。
今回は、アジア・ツアーということで、
シンガポール、クアラルンプール、
香港、マカオと周ってきたようなので、
2人の息もバッチリ。
セッションというより、ちゃんと
アレンジされていた部分も楽しめた。

また、すぐに来ると言っていたけど、
ホントに実現するといいな。


[ MEMBERS ]
Martin Taylor (gt)
Ulf Wakenius (gt)

@ Cooton Club
2nd show







2017.12.19

スティーヴ・ルカサー
Steve Lukather ‘Nerve Bundle’


ルークの新しいバンド名
「Nerve Bundle」の意味は、
ルークのインタビューを読むと、
「Head of your cock(ペニスの先端)っていう
意味の卑猥な言葉さ。
医療用語では nerve bundle(神経の束)って
呼ぶのさ」とある。
なるほどあそこには神経が集まっていそうだ。
アメリカでは、みんな知っていることらしい。
困ったバンド名やな。

さて、今日はその「Nerve Bundle」の
ライヴに行ってきた。
TOTO は、武道館クラスで演るバンドなので
ルークをクラブで観られるのは貴重な機会。
2015年2月にラリー・カールトンと
ルークの共演をブルーノートで観たので
クラブで観るのは、2回目。

この人は ROCK やなぁと
改めて思ったライヴだった。
と言っても荒々しい ROCK ではなく
ラウドであっても、きれいに弾く。
ギターの音に説得力がある。

ソロ・アルバムも少し聴いて行ったのだけど、
印象に残っていた曲はやらなかったので
ルークのソロ曲は、曲名が分からない。
クリスマスということで
"The Christmas Song"、もう全く別の曲ですな。
クラシック・ロックも何か演るだろうと
思っていたら、ジェフ・ベックの
"Brush With The Blues" をかなりスローでシブく。
TOTO も1曲演ったけど、初期の曲ではなかったので
これも曲名が分からない。
でも、この曲が一番良かったな。
アンコールでは、"Silent Night" を
ルーク・ワールドで。
全部で75分ぐらい。

ギターは、(たぶん)ルーク・モデルを
2本使い分けてた。

今年、還暦のルーク。
先月、若い頃のセッションワークを
集めた第2弾『セッション・ワークスII』が
リリースされたので、購入してみた。
本人は覚えていない仕事もあるようだが、
いずれも素晴らしいギターワークだ。
楽曲的には、80年代的過ぎて、今では
繰り返し聴く気にならないものもあるけどね。


[ MEMBERS ]
Steve Lukather (Gt, Vo)
Jeff Babko (Key)
Jorgen Carlsson (B)
Toss Panos (Dr)

@ Billboard Live TOKYO
2nd show




ところで、隣の席のカップルの男性が
女性に、TOTO のバンド名は、メンバーが
日本に来たとき、便器の TOTO を見て
それでバンド名に付けたと説明していた。
女性は「でも、それは『トト』ではなく
『トウトウ』でしょ」と言い返していたけど。

私も若い頃、何かで読んだ。
ボズ・スキャッグスのバックで来日した時、
日本でどこに行っても便器が TOTO なので
こんなに有名なら バンド名にしようと
決めた、という話。
実は、これメンバーの誰かが冗談で言ったこと。
なのに結構、信じてしまった日本人が
いたみたい。
私もその一人。
数年前、冗談だと知ってショックだった。
ずっと信じていたから。

隣の席の男性にも教えてあげたかったけど、
口を挟むのも変だし、黙っていたよ。





2017.12.20

上原ひろみ×熊谷和徳 TOUR 2017

生のタップダンスのステージを観たのは、
2010年のSavion Glover だけだ。
これは、強烈だったのを覚えているが、
ふだんタップダンスを観ることはない。

今日は先日、コロンビア・ハープの奏者
Edmar Castaneda とのデュオを
観てきたばかりの上原ひろみと
タップダンサー熊谷和徳のショーを観てきた。
ふたりは何度も共演しているが、
私は観るのが初めてだった。

タップとピアノの共演というと
ピアノ演奏に合わせて、
タップを踏む程度のイメージしか
持ち合わせてなかったが、
良い意味で期待を裏切られた。

インタビューの中でひろみは、
タップを楽器だと言っているが、
まさにピアノとタップのデュオだった。
一番、驚いたのは、
ピアノがタップの伴奏をしたとき。
ダンスのための音楽を演奏してるのではなく、
タップという楽器のソロの伴奏だったのだ。
そして、2バースや4バースも演る。
完全に楽器だ。
そこにビジュアルのインパクトも加わる。

一体、どうやったらそんなに細かい
リズムを正確に足で踏めるのか。
どんな筋肉なんだろう。

ひろみは、ニューヨークのタップフェスで、
初めて熊谷のタップを観たときに
「見つけた!」と思ったという。
ハープの Edmar を初めて観た時も
似たようなことを言っていたんじゃないかな。
もう、一瞬で分かるんだろうな。

熊谷のタップは、ステージ上の専用の
板の上で行われる。
高さは15〜20cmぐらいだろうか。
160cm四方ぐらいのものと、
その倍ぐらいの大きさのものと
2つ用意されていた。
中にはマイクが仕込まれていて、
時にはディレイをかけ、
効果を出していた。

板の上でも場所によって
音が変わるので、その辺も
使い分けているようだった。

小さい方の板を使った時は、
板の上に何か粉をまいていた。
ざらざらした音を出すためだと思う。

"Seeker" 演らないかなぁと思っていたら、
2曲目で演りました。
凄く良かった。
2部の "Jupiter" の時、
急に睡魔に襲われたのが残念。
なんやろなぁ。
なんで、あんなに聴きたいのに
睡魔が来るかなぁ。

アンコールで、熊谷はステージを降り、
客席でタップ。
客席の一部にも板が仕込まれていたようだ。
目の前でタップをされたお客さんはラッキーやな。
そして、"What A Wonderful World"。
とても素敵なデュオだった。
休憩を挟んで全部で2時間10〜15分くらい。


[ SETLIST ]
1. Tohoku 〜 Wanderer
2. Seeker
3. The Times They Are A-Changin'
4. What Will Be, Will Be
5. Place To Be
〜 休憩 〜
6. Tap into the Light (熊谷和徳 solo)
7. Desert On The Moon (上原ひろみ solo)
8. Jupiter
EC. What A Wonderful World

[ 出 演 ]
上原ひろみ(Pf)
熊谷和徳(Tap)

@ Bunkamuraオーチャードホール(渋谷)




[ 上原ひろみ×熊谷和徳 TOUR 2017 ]
12/16(土) NHK 大阪ホール
12/20(水) 東京 Bunkamuraオーチャードホール
12/21(木) 東京 Bunkamuraオーチャードホール
12/23(土) 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール(名古屋)
12/26(火) 仙台電力ホール
12/28(木) 倉敷市芸文館





2017.12.22

和田明・赤坂拓哉・山本連

予定していなかったけど
急きょ、和田明・赤坂拓哉・山本連の
トリオを聴きに COCHI へ行ってきた。

結果、先週の土曜日から今日までの
この一週間は、気が付いたら7日中
5日もライヴに行っていた。
これは、たぶん記録だろうな。

さて、今日のライヴ。
ヴォーカル、和田明。
初めて聴くピアニスト、赤坂拓哉。
そして、ベースに山本連。

明と連にピアノやギターが加わる編成は
いくつかの組み合わせがあるようだが、
そのピアノやギターによって、
同じ曲でも大きく違ってくるのが面白い。
今日のピアニスト、赤坂さんは
明のお気に入りということだったが、
確かに良かった。
独特のフィールで、特にスローの時の
音使いは好きだったな。

私も明とのライヴで演る曲が、
全く違う世界になっているのを聴くと、
刺激があって良い。
ああ自分も、もっと自由に演れるんやないかと
いう気がしてくる。
そんなわけで、インスパイアリングなライヴでした。
満席。


[ MEMBERS ]
和田明 (Vo)
赤坂拓哉 (P)
山本連 (Eb)

@ COCHI(小岩)





2017.12.27

Char
Acoustic Tour 2017


年々、観に行くライヴの数が増えており、
今年は68本ものライヴ、コンサートに足を運んだ。
その今年のライヴの締めくくりは、
今年、人生で初めてファンクラブなるものに
入会した、Char さんの
アコースティック・ライヴ。
大阪・群馬・東京(3回)・岩手・秋田・
長野、合計8か所のツアーの今日は千秋楽。

アコースティック・ライヴということで、
Char さんは、YAMAHA のアコギ 1本のみ。
しーたかは、パーカッション。
澤田さんは、エレクトリックの
ウッド・ベース・タイプ。

曲は、覚えている限りで。
"Zig Zag Zone" に始まり、
(あとは順番めちゃくちゃで)
"Head Song"、"Wasted"、
"ふるえて眠れ"、"Superstition"、
"White Room"、"Get High"、
"Rippa na Slippa"、"All Around Me"、
"Presence Of The Lord" からメドレーで
"上を向いて歩こう"、"気絶するほど悩ましい"、
"I'm Here For You"、"スーダラ節"、
"ハピネス"、等。
あとレッド・ツェッペリンの曲も1曲演ったな。
本編最後は、"Smoky"。

アンコールは、"Jeff's Boogie"、
"フリフリ"(スパイダースの曲ね)、
そして、めっちゃ久しぶりに
"Without Love"。
この曲、90年代に Pink Cloud で
初めて聴き、その後、金子マリも
カバーしていたけれど、
今日の Char さんの MC によると
沖縄の KYAN MARIE というシンガーのために
書いた曲だったそうだ。
知らなかった。
探してみよう。

2度目のアンコールで
"Shinin' You Shinin' Day"。
休憩なしで全部で2時間10分くらいかな。

終わってから大勢のファンが、
Char さんにプレゼントを直接手渡そうと
ステージ前に押しかけてた。

数年前のライヴで、エレキで演っているのに
途中でアコースティック・コーナーがあった。
その時は、全部エレキの方が良いのにと
思ったけれど、今日のように全部アコギだと
それはそれで楽しかった。
というか、もうこのレベルになると、
ギターの音が歪んでいないのと
アームが使えないだけで
あんまり関係ないように感じたね。

数日前に公開された、
ファンクラブ会員限定のネットで観られる
番組で、初めてアコギで "Head Song" を
今日の3人で演るシーンがあった。
「これ、行ける」みたいな感じだったので、
今回のツアーのセットリストに
入ったんちゃうかな。
そう思うと思うと、なんかちょっと舞台裏
覗けたみたいで嬉しいな。


[ MEMBERS ]
Char(Gt, Vo)
澤田浩史(Ba, Cho)
古田たかし(Perc, Cho)

@ 紀尾井ホール



 ひとりごと